【文献】
長沼秀典、外3名,“ディジタル型通時誤差逆伝搬法による有限状態オートマトンの学習”,FIT2007 第6回情報科学技術フォーラム 一般講演論文集,社団法人情報処理学会,2007年 8月22日,第2分冊,p.501-503
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記設定ステップは、A*アルゴリズム、山登り法アルゴリズム、遺伝子アルゴリズム、及びメメティックアルゴリズムのうち少なくとも1つを用いた学習を用いて行われる、ことを特徴とする請求項5に記載の無線LANラジオマップ自動構築方法。
前記配置ステップは、EM(Expectation Maximization)アルゴリズム及びSegmental K Meansアルゴリズムのうち少なくとも1つを用いた学習によって行われる、ことを特徴とする請求項5に記載の無線LANラジオマップ自動構築方法。
前記位置情報は、GPS情報、設置位置が知られたタグ情報、動き情報のうち少なくとも1つによって与えられる、ことを特徴とする請求項14に記載の無線LANラジオマップ自動構築方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、前述した問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、無線LANラジオマップ構築に必要とされるコストを節減するための方案として、室内で収集位置情報なしに取得された無線LANフィンガープリントに対してGPS信号のような参照位置情報を用いることなく、収集位置を自動ラベリングする方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記のような目的を達成するための本発明の一実施形態に係る、無線LANラジオマップ自動構築方法は、室内地図の分割された領域が位置状態に表現されたFSA(Finite State Automata)に基づいて学習モデルを生成するステップと、前記学習モデルを基盤にした機械学習を介して収集された無線LANフィンガープリントを当該の位置状態に配置する学習ステップとを含む。
【0007】
そして、本発明の一実施形態に係る、無線LANラジオマップ自動構築方法は、室内で移動機器が取得した無線LANフィンガープリントを収集するステップをさらに含み、前記学習ステップは、前記収集ステップで収集した無線LANフィンガープリントを当該の位置状態に配置してもよい。
【0008】
また、前記移動機器が取得した無線LANフィンガープリントは、位置情報及び移動情報を含まなくてもよい。
【0009】
また、本発明の一実施形態に係る、無線LANラジオマップ自動構築方法は、配置結果を格納するステップをさらに含んでもよい。
【0010】
また、前記学習ステップは、前記位置状態に対する代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ設定するステップと、前記代表無線LANフィンガープリントを参考し、収集された無線LANフィンガープリントを当該の位置状態に配置するステップとを含んでもよい。
【0011】
そして、前記設定ステップは及び前記配置ステップは、特定の回数にかけて繰り返されてもよい。
【0012】
また、前記設定ステップは、前記配置結果に基づいて、前記位置状態に対する前記代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ変更してもよい。
【0013】
また、前記設定ステップは、前記配置ステップによって配置された全体無線LANフィンガープリントを参照し、前記位置状態に対する前記代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ変更してもよい。
【0014】
また、前記設定ステップは、A*アルゴリズム、山登り法アルゴリズム、遺伝子アルゴリズム、及びメメティックアルゴリズムのうち少なくとも1つを用いた学習を用いて行われてもよい。
【0015】
また、前記配置ステップは、EM(Expectation Maximization)アルゴリズム及びSegmental K Meansアルゴリズムのうち少なくとも1つを用いた学習によって行われてもよい。
【0016】
また、前記設定ステップは、APが配置した位置状態と無線LAN信号電波モデルを参考し、前記位置状態に対する初期代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ設定してもよい。
【0017】
そして、前記初期値に含まれるAPの個数は可変的であってもよい。
【0018】
また、前記初期値に含まれるAPの個数は、三辺測量に応じて決定される位置範囲が分散することなく一定サイズ以下の1つの範囲に決定される条件が満足するまでAPの個数を増加させて選択されるAP個数を動的に決定し、前記初期値に含まれるAPの順序はIG(Information Gain)を基準にして決定されてもよい。
【0019】
また、前記無線LANフィンガープリントのうちの一部は位置情報が与えられ、
前記配置ステップは、位置情報が与えられた無線LANフィンガープリントについて、前記位置情報に基づいて配置する当該の位置状態を決定してもよい。
【0020】
また、前記位置情報は、GPS情報、設置位置が知られたタグ情報、動き情報のうち少なくとも1つによって与えられてもよい。
【0021】
そして、前記学習モデルは、前記FSAで、前記無線LANフィンガープリントが配置され、前記位置状態の間の遷移確率と前記無線LANフィンガープリントが観測される確率をパラメータにするモデルであってもよい。
【0022】
一方、他の実施形態に係る、無線LANラジオマップ自動構築システムは、無線LANフィンガープリントを収集する収集サーバと、室内地図の分割された領域が位置状態に表現されるFSA(Finite State Automata)に基づいて学習モデルを生成し、前記学習モデルを基盤にした機械学習を介して前記収集サーバにより収集された無線LANフィンガープリントを当該の位置状態に配置する学習サーバと、を含む。
【0023】
また、前記収集サーバは、室内で移動機器が取得した無線LANフィンガープリントを収集してもよい。
【0024】
そして、前記移動機器が取得した無線LANフィンガープリントは、位置情報及び移動情報を含まなくてもよい。
【0025】
また、前記学習サーバは、前記位置状態に対する代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ設定し、前記代表無線LANフィンガープリントを参考し、収集された無線LANフィンガープリントを当該の位置状態に配置してもよい。
【0026】
そして、前記学習サーバは、前記配置結果に基づいて、前記位置状態に対する前記代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ変更してもよい。
【0027】
また、前記学習サーバは、配置された全体無線LANフィンガープリントを参照し、前記位置状態に対する前記代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ変更してもよい。
【0028】
また、前記学習サーバは、APが配置した位置状態と無線LAN信号電波モデルを参考し、前記位置状態に対する初期代表無線LANフィンガープリントをそれぞれ設定してもよい。
【発明の効果】
【0029】
以上で説明したように、本発明の実施形態によると、不特定の複数スマートフォンでGPS信号のような参照位置情報なしに収集された無線LANフィンガープリントに対して収集位置を自動ラベリングできるようにする。各建物で十分多くの無線LANフィンガープリントが収集されれば、当該の建物内で位置認識できる基盤情報を提供するラジオマップを手作業することなく自動構築することができ、コストを画期的に節減することができる。
【0030】
さらに、本発明の実施形態によると、ラジオマップが一回構築されて位置認識サービスが提供される地域で多くの人々が位置認識サービスを用いる場合、自動でラジオマップをアップデートすることによって無線LAN環境が変わる場合にも効率よく対処できる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下は、図面を参照して本発明をより詳細に説明する。
【0033】
1.無線LANラジオマップ自動構築システム
図1は、本発明の一実施形態に係る無線LANラジオマップ自動構築システムを示す図である。理解及び説明の便宜のために、
図1では無線LANラジオマップ自動構築システムの他に、AP10と移動機器100をさらに示す。
【0034】
本発明の実施形態に係る無線LANラジオマップ自動構築システムは、スマートフォンのような移動機器100を介して取得された無線LANフィンガープリントに対して収集位置を自動にラベリングするためのシステムである。
【0035】
ここで、移動機器100は不特定の複数機器であっても構わず、無線LANフィンガープリントは、GPS信号のような位置情報と加速センサ、ジャイロセンサ、方向センサで得られるセンシング情報あるいは移動情報と共に収集されなくてもよい。
【0036】
このような機能を行う本発明の実施形態に係る無線LANラジオマップ自動構築システムは、
図1に示すように、無線LANフィンガープリント収集サーバ200、アンラベリング(Unlabeled:ラベリングされない)無線LANフィンガープリントDB300、室内地
図DB400、学習サーバ500、及びラベリング(Labeled:ラベリングされた)無線LANフィンガープリントDB600を含む。
【0037】
無線LANフィンガープリント収集サーバ200は、移動機器100がAP10から取得したUnlabeled無線LANフィンガープリントを収集する。Unlabeled無線LANフィンガープリントを収集するために、無線LANフィンガープリント収集サーバ200は様々なネットワーク(N)を介して移動機器100と接続する。
【0038】
移動機器100から収集する無線LANフィンガープリントには位置情報が含まれていないため、これを「Unlabeled無線LANフィンガープリント」のように表記する。無線LANフィンガープリント収集サーバ200によって収集されたUnlabeledフィンガープリントは、Unlabeled無線LANフィンガープリントDB300に格納される。
【0039】
室内地
図DB400には、無線LANラジオマップを構築する対象建物に対する室内地図が格納されているため、ここには壁と通路情報が与えられているものと仮定する。
【0040】
学習サーバ500は、Unlabeled無線LANフィンガープリントDB300に格納されたUnlabeled無線LANフィンガープリントと室内地
図DB400に格納された室内地図とに基づいて学習モデルを生成する。
【0041】
その後、学習サーバ500は学習モデルに対して機械学習を行い、収集位置が知られていないUnlabeled無線LANフィンガープリントの収集位置を決定する。そのため、Unlabeled無線LANフィンガープリントは、Labeled無線LANフィンガープリントになり、これはLabeled無線LANフィンガープリントDB600に格納される。
【0042】
2.無線LANラジオマップ自動構築方法
図1に示されたシステムが無線LANラジオマップを自動で構築する過程を
図2に具体的に示す。
図2は、本発明の他の実施形態に係る無線LANラジオマップ自動構築方法の説明に提供されるフローチャートである。
【0043】
図2に示すように、まず、無線LANフィンガープリント収集サーバ200が建物内に位置する移動機器100から無線LANフィンガープリントシーケンスを収集し、Unlabeled無線LANフィンガープリントDB300を構築する(S700)。
【0044】
移動機器100は、無線LANフィンガープリントを連続的に取得するため、1つの移動機器100によって連続的に取得される無線LANフィンガープリントを無線LANフィンガープリントシーケンスに表記した。
【0045】
無線LANフィンガープリントシーケンスを構成する無線LANフィンガープリントに、位置情報及び移動情報が含まれていないことは前述した。
【0046】
学習サーバ500は、室内地
図DB400に格納されている室内地図を予め決定した大きさに分割し(S710)、分割された領域が位置状態(location−state)と表現されたFSA(Finite State Automata)を生成する(S720)。
【0047】
その後、学習サーバ500は、FSA基盤のEmpty(空いている)学習モデルを生成する(S730)。ステップS730で生成される学習モデルは、各位置状態で観測され得る無線LANフィンガープリント、及びその他の関連パラメータが配置(決定)されていないか、学習を介して変更される臨時的な値を用いる点で、Empty学習モデルに表記した。
【0048】
次に、学習サーバ500は、学習モデルの初期パラメータを構成する(S740)。ステップS740では、室内にあるAPを学習モデルにおける位置状態にランダムに配置し、APの配置結果と無線LAN信号電波モデル(APの距離に反比例して信号強度が決定されるモデル)から位置状態それぞれに「無線LANフィンガープリントの代表値」(以下、「代表無線LANフィンガープリント」のように表記)を付与することで、学習モデルの初期値を構成する。
【0049】
その後、学習サーバ500は、最適モデルパラメータを設定するための部分探索を行う(S770)。ステップS770は、ステップS740で設定された代表無線LANフィンガープリントに基づいて、位置状態の間の移転確率を決定し、Unlabeled無線LANフィンガープリントを学習モデルの位置状態に配置し、位置状態で無線LANフィンガープリントが観測される確率を算出する過程である。
【0050】
ステップS770は、位置状態ごとに行われるため部分探索のように表現した。ステップS770は、EM(Expectation Maximization)アルゴリズム、ビタビトレーニング(Viterbi Training)として知られているSegmental K Meansアルゴリズムなどを用いる学習を介して実行可能である。
【0051】
次に、ステップS770によってモデルパラメータが構成された学習モデルに対して、最適モデルパラメータを設定するための全体探索を行い(S750)、その結果、学習モデルの位置状態それぞれに対して代表無線LANフィンガープリントが変更される(S760)。
【0052】
ステップS750は、学習モデル全体について行われるため、全体探索のように表現した。ステップS750は、A*アルゴリズム、山登り法(Hill Climbing)アルゴリズム、遺伝子アルゴリズム、及びメメティックアルゴリズムなどを用いた学習を介して実行可能である。
【0053】
次に、ステップS770が再実行され、部分探索と全体探索が続いて繰り返される。この反復過程において、全体無線LANフィンガープリントが配置された状態に基づいて、位置状態に対する代表無線LANフィンガープリントが変更され、代表無線LANフィンガープリントの変更によって無線LANフィンガープリントが配置した位置状態が変更される手続が繰り返される。
【0054】
その反復過程は、全体探索を行ってもモデルパラメータが変更されない状態(すなわち、モデルパラメータが最適である場合)又はモデルパラメータが微小に変更される状態になるまで継続する。
【0055】
3.各ステップに対する詳細説明
3.1無線LANフィンガープリント収集
【0056】
無線LANフィンガープリントシーケンスは、移動機器100の移動中あるいは停止状態で取得され得る。移動機器100の他にも、無線LANフィンガープリントシーケンスは、建物内部を飛行する無人機(いわゆるdrone)に装着された無線LANフィンガープリントの収集装置を通しても取得できる。
【0057】
3.2室内地図分割
モデリング段階の最初の手続として、対象建物の室内地図を予め決定した大きさに分割する。室内地図では当該建物の壁と移動経路が明記されている。
【0058】
予め決定した大きさは、普通の人が歩く速度を基準にして、1〜2秒内で離れることができる大きさ、あるいは無線LANを用いて区分される大きさを基準にして、2〜3メートルあるいは3〜4メートルを一辺にする辺にする多角形の大きさとなる。したがって、分割される領域の個数は1建物に対して数百、数千、あるいは数万個に達する。
図3には室内地図を分割した結果を例示した。
【0059】
3.3FSA生成
FSAは学習モデルの基盤になる状態図であり、FSAの状態は前に分割された領域である。したがって、分割された領域が1、000個であれば、生成されるFSAは1、000個の位置状態を有し得る。
【0060】
また、各領域で数秒内に歩いて到達できる領域(すなわち、位置状態)の場合には、移転確率(transition probability)に連結する。普通、隣接する領域に対する位置状態は、移転エッジ(transition edge)に連結する。各位置状態は自身の状態に回帰するエッジも有する。
【0061】
図4には、複数の領域に分割された室内地図からFSAを生成した結果を例示した。
【0062】
3.4学習モデル構成
本発明の実施形態において、学習モデルは、FSA基盤で無線LANフィンガープリントをラベリングするための機械学習モデルである。学習モデルには、FSAの各位置状態の間の移転確率が付与されている。移転確率は、FSAのある位置状態から他の位置状態に移動する確率である。
【0063】
一方、学習モデルには、各位置状態に無線LANフィンガープリントがまだ配置されていない状態であり、無線LANフィンガープリント配置が後述する学習過程によって行われる。
【0064】
学習過程は、室内地図から生成したFSA基盤に構成した学習モデルに対して、機械学習を介してUnlabeled無線LANフィンガープリントを配置し、位置状態の間の移転確率と各位置状態で無線LANフィンガープリントが観測される確率を算出する過程であって、
図5に図式的に示し、以下は具体的に説明する。
【0065】
一方、無線LANフィンガープリントが観測される確率は、MLE(Maximum Likelihood Estimation)方式を用いて算出可能であるものの、その他の方式を用いることも可能である。
【0066】
3.5.1学習モデル初期値設定
学習モデル初期値設定は、学習モデルを駆動するために必要である。同時に、モデル初期値は、学習モデルの探索空間(すなわち、ソリューション空間)を減らすために多くの影響を及ぼす。一般的に生成された学習モデルは、普通、数百、数千個の位置状態を有して無線LANフィンガープリントの基礎になるAPも数十個から数百個に至る場合が多く、極めて大きい探索空間を形成する。このような巨大な探索空間を減らさなければ、学習に所要する時間が長くなり、モデルを実際に活用することが難しい。
【0067】
本発明の実施形態において学習モデル初期値は、学習モデルの探索空間を大幅減らすことができるよう、AP10の位置を決定して無線LAN信号の電波モデルを組み合わせる形態に構成され、
図6には具体的な形態を例示した。
【0068】
信号電波モデルを示す2つのフィールドei、LOSとei、NLOSは、i番目の解のLOS(Line of Sight)とNLOS(None Line of Sight)のPass Loss Exponents値を意味する。以下の数式は、e値によって影響を受けるLDPL(Log−Distance Path−Loss)信号電波モデルである。
【0070】
ここで、PWtはAPの送信パワーであり、PWrは移動機器における受信パワーであり、wlは波長であり、eはpath loss exponent(e=2in free space)であり、dはAPと移動機器間の距離である。
【0071】
学習モデルの初期値は、無線LANフィンガープリントから室内にあるAPを把握し、把握したAPを学習モデルにおける位置状態にランダムに配置し、APの配置結果と無線LAN信号電波モデルから位置状態それぞれに代表無線LANフィンガープリントを付与することで構成される。
【0072】
3.5.2探索空間を減らすためのAP選択方式
モデル初期値入力の大きさは、学習モデルの探索空間の大きさを決定する。したがって、入力の大きさを減らすことは探索空間の大きさを減らすために重要である。
【0073】
前述において信号電波モデルを用いることによって入力の大きさを減らしたが、本発明の実施形態では、用いるAPを選択的に入力に含ませることで、入力の大きさを減らして探索空間の大きさを減らし得る。
【0074】
本発明の実施形態では、入力に用いるAPの選択において入力に含むAPの数を予め決定することなく、選択されたAPの三辺測量に応じて決定される位置範囲が分散することなく、一定サイズ以下の1つの範囲に決定される条件が満足するまでAPの個数を増加させ、選択されるAP個数を動的に決定する方式を用いる。
【0075】
ただし、入力に含ませるための候補APの選択順序を決定することにおいて、IG(Information Gain)のような一般的な基準を用いる。次は、本発明の実施形態で提案するAP選択アルゴリズムとして、1つの位置状態に対してn個のAPを選択するためのアルゴリズムである。
【0076】
n = dimensionality of the indoor space of interest
AP = set of APs sorted by IG
O = set of observations
SELECT = < >
For ap in AP, until all o in O has more than n+1 aps
Add ap to SELECT
Sort SELECT by IG descending
For ap in SELECT
If all o in O has more than n+1 aps without ap
Remove ap from SELECT
3.5.3探索空間
下記で説明する探索過程に対する理解を助けるために、無線LANフィンガープリントの収集位置情報を含んでいる解が含まれた探索空間の構成、全体探索と部分探索を介して解を探す過程を具体的な例を挙げて説明する。まず、
図7に示すように、L
1とL
2の位置状態から構成された室内空間に1つの信号中継機AP1がそれぞれ2つのフィンガープリントから構成された信号シーケンスF
a=<a
1、a
2>、F
b=<b
1、b
2>によって観測された時を仮定する。
【0077】
この場合、探索空間は、信号中継機AP
1が位置状態L
1に位置するか、L
2に位置することを含む。そして、AP1それぞれの位置状態に位置する場合、再び全体フィンガープリントU={a
1、a
2、b
1、b
2}が位置状態L
1とL
2に置かれられる場合の数は下記のようなtreeに表現されてもよい。Treeを構成している様々な方法が存在するが、構成されるTreeの形態と関係がなくそれぞれ含まれるノードは同一でなければならない。このように形成されるTreeが本発明において課題となる解を含んでいる探索空間となる。
【0078】
図7は、信号中継機AP
1が位置状態L
1に存在する仮定下で構成された16個のノード(ルートノードは除外)で構成された探索空間である。信号中継機AP1は位置状態L2にも存在し得るため、AP
1が位置状態L
1に存在すると仮定すると、
図7と同じ大きさの探索空間が与えられる。
【0079】
本発明の実施形態で解決しようとする問題は、与えられた条件及び制約に基づいて形成された探索空間において最も高い確率で発生するノードを探すものである。そのためには各ノードの発生確率を算出する方法あるいは数式が要求される。本発明の実施形態では、このような場合にMLE(Maximum Likelihood Estimation)方式を用いて各ノードの発生確率を算出する。もちろん、各ノードの出現確率を算出できる方式であれば、いずれのものを用いても関係ない。この算出過程では、一人の移動距離あるいは信号シーケンスを構成するフィンガープリントの収集時間情報を追加的に用いることで、巧みな算出を行うことができる。
【0080】
このような方式によって発生確率が最も高い1つのノードが選択されれば、そのノードが有する情報に基づいて収集位置を決定する。すなわち、L
1=<a
1、a
2>、L
2=<b
1、b
2>で構成されたノードが最も高い確率を有する場合にはフィンガープリント{a
1、a
2}は位置状態L
1で、{b
1、b
2}は位置状態L2で信号が収集されたものと見なす。
【0081】
3.6探索方法
上記のような方式で構成された探索空間は、存在するAP数が増加して位置状態数が増加することで探索空間が爆発的に増加し、適正な時間内に全体の探索空間内に存在する全てのノードを比較検討することができない。本発明の実施形態で提案した全体−部分の探索交互方式は、このような探索空間の爆発的な増大にもかかわらず、適正な時間内に最適な解を取得する目的を有する。全体−部分の探索を交互に用いて適正な条件に適する探索空間のみを探索することで、全体空間を全て探索しなくても最適化された値、すなわち、ノードを適正な時間内に探すことが可能となる。そのため、部分探索にはSegmental K−means Training方法を全体探索方式では遺伝子アルゴリズム(あるいは、これを拡張したメメティックアルゴリズム)を用いることができる。
【0082】
一方、全体探索と部分探索を交互に用いる理由は、部分探索のみを用いる場合、頻繁に部分最適値に偏って全体最適値を求めることができない現象が発生することがある。
図8は、部分探索と全体探索とを交互に用いて最適値を求める過程に対する概要を示している。
図8に示すように、全体探索過程によって初期値が与えられれば、部分探索によって部分最適値を探して見つかった値は全体探索モジュールに提供すれば、この値を以前に取得された値と共に参照し、新しい初期値を作って部分探索モジュールに提供する過程を繰り返す。この反復回数は、予め決定した値によって決定されることが普通である。特に、
図8は、部分探索はHMM(Hidden Markov Model)に基づいて学習されるものと仮定しているが、部分探索によって最適値を取得することができる方法であればいずれの方法を用いても構わない。
【0083】
3.6.1最適モデルパラメータを設定するための部分探索
部分探索(あるいは、ローカル探索)では、初期時の設定又は全体探索によって決定された代表無線LANフィンガープリントに基づいて、Unlabeled無線LANフィンガープリントが配置される最適の位置状態を探す過程である。
【0084】
全体探索と部分探索が繰り返しながら学習モデルのパラメータが変化かつ進化してCompleted学習モデルとなり、この過程でUnlabeled無線LANフィンガープリントの配置作業は完了する。
【0085】
当該の位置状態に配置された無線LANフィンガープリントは、結局、当該の位置状態が示す領域で収集されたものと見なし、その結果はLabeled無線LANフィンガープリントDB600に格納されることで、無線LANフィンガープリントラベリングは終了する。
【0086】
部分探索の結果は、全体探索のアルゴリズムにより逆関数及び回帰分析によってモデル初期値設計形態(APの設置位置と信号の電波モデルの組合せ)に変換して全体探索の効率性を高めるために活用される。
【0087】
次は、本発明の実施形態で提案する部分探索の過程に対して詳細に説明する。この部分探索の過程を2つの位置状態を有する空間で観測された2つのフィンガープリントシーケンスに対して、Segmental K−means Trainingによりフィンガープリントが位置状態に配置する過程を記述する。ただし、当該の空間には1つのAPのみが設置されており、各図面における数字は当該のAPで取得された仮想的な信号の強度を意味する。
図9は、前述したモデル(あるいは、HMM)の初期値パラメータλ0値が与えられ、<6、14、20>と<10、16、20>が観測された2つのフィンガープリントシーケンスに提供するものと仮定する。また、初期状態において、各位置状態で取得された無線LAN信号の強度はそれぞれ15と25であると仮定する。すなわち、APが2つの位置状態(位置状態1(
図9で左側四角形)と位置状態2(
図9で右側四角形))を同じ空間で位置状態2に位置していると仮定する。一方、AP信号の強度は−30dBmから−90dBmの間に分布することが普通であるが、ここでは説明の便宜上、正の整数値を用いた。
【0088】
図9に示すように、初期値が与えられることでSegmental K−means Trainingが開始すると、2つのシーケンスに存在するフィンガープリントが各位置状態に配置される可能性の最も高い状態の組合がビタビアルゴリズムによって選択される。ビタビアルゴリズムが駆動されるためには、特定のフィンガープリントが特定位置に配置される確率を算出しなければならない。
図10は、HMMのパラメータが決定された状態で、特定フィンガープリントが特定の位置状態に配置する確率を算出する方法を示している。
【0089】
図10では、HMMのパラメータが生成された状態で、強度12を有するフィンガープリント、fが観測された時このフィンガープリントfが位置状態1あるいは位置状態2に配置する確率を算出する過程を示す。
【0090】
まず、fが位置状態1で観測される確率分布は、fの強度12と位置状態1の平均強度10のユークリッド距離を、下記の数式(2)、
【0092】
を用いて算出すると、[(12−10)
2]
1/2=2であり、これにより信号類似度を下記の数式(3)、
【0094】
を用いて算出すると、1/(1+2)=1/3となる。続いて、収集されたフィンガープリントfが位置状態1で観測される確率を下記の数式(4)、
【0096】
を用いて算出することができる。ここで、フィンガープリントfはo
*に見なして処理される。上記の数式を用いて算出すれば、無線LANフィンガープリントfが取得されたとき、その位置が位置状態1である確率は(1/3)/(1/3+1/9)=3/4であり、与えられたフィンガープリントシーケンスに含まれたフィンガープリントfが位置状態1で取得される確率は下記の数式(5)、
【0098】
を通じて算出することができる。数式でPr(l)とPr(o
*)を定数として取り扱えば、上記の数式の値はPr(l|o
*)Cの値に表現し得る。したがって、Pr(f|位置状態1)は3C/4となる。同じ方法で算出すれば、Pr(f|位置状態2)はC/4となる。
【0099】
かかる方式で対象となる全ての可能な配置組合を対象にフィンガープリントの確率値を加えて最も大きい値を有する最適の配置を探すことができる。
【0100】
図11は、2つのシーケンスに対してこのような配置が完了して2つのフィンガープリントシーケンスを構成するフィンガープリントが各位置状態に配置した状態を示している。
【0101】
図11に示すように、配置が完了すると、配置されたフィンガープリント情報を反映してモデルパラメータを変更する。上記の場合、位置状態1にAP信号強度6、14、10、16を有するフィンガープリントが新しく配置されることで、平均信号の強度は15.5に、位置状態2の場合には22に変更される。
図12はこのように変更された状態を示している。
【0102】
図12に示すように、パラメータが変更されれば、変更されたパラメータを用いてビタビアルゴリズムを再び適用しながら同じ過程を繰り返す。
図13は、パラメータ値が変更された後、再び最初の段階に戻った状態を示している。学習が繰り返されることによりHMMモデルのパラメータ値は変更されるが、同一のフィンガープリントを入力として用いる。
【0103】
パラメータ値変更とビタビ経路(Viterbi Path)の検出を通したフィンガープリントの配置過程は、これ以上モデルパラメータに変更が発生しないまで繰り返される。この反復学習が終了すると、最終的なHMMパラメータが取得されるのである。しかし、本発明の実施形態から、この状態を学習が完了した最終的な状態と見なすことはない。部分最適化値に偏っている可能性があるためである。このような問題を克服するために全体探索を実施する。
【0104】
3.6.2最適モデルパラメータを設定するための全体探索
学習モデルは、学習の入力に与えられる無線LANフィンガープリントシーケンスを室内空間に最適に配置するため、部分探索と全体探索を繰り返し施行しながら最適モデルパラメータを設定する。
【0105】
最適モデルパラメータを設定するための全体探索においては、部分探索で用いられる代表無線LANフィンガープリントを設定する。全体探索のために様々なアルゴリズムが存在する。A*アルゴリズム、山登り法(Hill Climbing)アルゴリズム、遺伝子アルゴリズム、及びメメティックアルゴリズムなどを全体探索として用いることができる。
【0106】
全体探索の主な目的は、部分探索が部分的な領域においては最適であるものの、全体空間では依然として最適ではないため、探索空間を拡張するために全体探索が必要である。
【0107】
全体探索は、以前の部分探索ステップで取得された結果を活用し、以前の部分探索で用いた代表無線LANフィンガープリントと互いに異なる無線LANフィンガープリントを次の部分探索ステップで用いる。
【0108】
部分探索と全体探索を繰り返す過程は、予め決定された基準(この基準は、通常用いられる初期値に含まれたAPの個数あるいは探索反復回数)が満足するまで繰り返し施行する。
【0109】
以下で、全体探索(あるいは、グローバル探索)の過程を遺伝子アルゴリズムの高度化されたメメティックアルゴリズムを用いて説明する。
図14に示すように、全体探索では、部分探索で取得された結果に基づいて遺伝子の選択、突然変異、交互を反映して新しい子孫を作って進化しながら、部分探索の新しい初期値に伝達する。
図14は、全体探索と部分探索が統合した形状を示す。
【0110】
図14に示すように、全体探索は部分探索の初期値を提供し、部分探索は全体探索で進化を介して子孫を作るために必要な情報を提供する。
【0111】
モデルテンプレート<π
0、A
0、null>が与えられたとき(但し、ここでπ0は、各位置状態で観測が開始する確率初期値、A
0は、位置状態間の移動確率情報を含んでいる遷移行列)、遺伝子アルゴリズムはこれに対応するμ
0値を探す。ここで、μ値は、各位置状態で観測される平均信号の強度を意味する。対象空間がk個の位置状態を含み、n個の互いに異なる位置状態が存在して特定の位置状態1で観測された信号が{μ
l1=(rssi
1, rssi
2, rssi
3, …), μ
l2=(rssi
1, …), … , μ
lm=(rssi
1, …)}のようにm個が存在すると仮定すると、全てdnkだけの可能な組合が存在する。ここで、dは互いに異なる無線LAN信号の強度として90個の互いに異なる無線LAN信号の強度が存在すると仮定し、合わせて200個の位置状態、100個の互いに異なるAPが存在する状態を仮定すると、合わせて90
100*200の大きさの探索空間が形成される。
【0112】
全体探索及び部分探索は互いに連結して交互に施行されるが、全体探索は、部分探索を実施するための新しい初期値を決定するための目的として施行され、部分探索は、与えられた初期値と収集された無線LANフィンガープリントシーケンスに基づいて、各フィンガープリントが位置状態に配置される最適の組合せを探す。
【0113】
このように部分探索と全体探索は実行される目的が異なって部分探索で用いる入力の形態と全体探索で用いる入力の形態も互いに異なる。部分探索で用いる入力の形態をphenotype(表現型)、そして、全体探索で用いる入力の形態をgenotype(遺伝子型)という。本発明の実施形態では遺伝子型として前述したモデル初期値形態と同一である。したがって、部分探索と全体探索が交代されるときには。表現型と遺伝子型が相互変換しなければならない。
【0114】
一方、遺伝子アルゴリズムに基づいた全体探索では初期に約100個余りの1世代populationを準備し、これが順次世代を増加させながら進化する。適用分野に応じて相異であるが、通常、100世代程度を進化させれば、その結果値が導き出すのが普通である。
図15は、全体探索のために構成したpopulationの一部を示している。
【0115】
3.6.3代表無線LANフィンガープリント変更
無線LANフィンガープリント変更ステップでは、学習の入力に与えられる無線LANフィンガープリントシーケンスを室内空間で最適に配置するための部分探索が実行されるよう初期値を変更する。
【0116】
遺伝子アルゴリズムやメメティックアルゴリズムを用いる場合、その組合は、普通数十個から数百個の入力(いわゆる、population)を予め構成して学習モデルを駆動する。そして、各位置状態に対する代表無線LANフィンガープリントは、部分探索と全体探索を経る過程で選択及び交差と変移を介して新しい代表無線LANフィンガープリントに進化しながら学習が進行される。
【0117】
3.7探索空間縮約
全体探索において、前述した探索空間dnkは極めて巨大な空間である。したがって、本発明の実施形態で提案した方式が実質的に活用されるためには探索空間の縮約が必要である。探索空間の縮約は、前述した全体探索空間の大きさ(dnk)を無線LAN信号の特性を考慮して、適正範囲の無線LAN信号の強度についてのみ探索を実施し(d値の縮小)、探索対象となるAPの個数も位置情報に影響を与える最小限の数(n値の縮小)にすることで画期的に節減できる。
図16は、本発明の実施形態で提案する方式を活用して探索空間の画期的な縮小に対する概念を示している。
【0118】
図16に示すように、無線LAN信号の特性を活用して取り扱うAPの数を減らすことで、本来の探索空間を画期的に縮小して本発明の実施形態で提案した方式を実質的に活用することができる。上記の概念を実現するための具体的に探索空間を縮小するための基本的な戦略を
図17に示した。
【0119】
探索空間の縮小において、d値、すなわち、互いに異なる信号強度の個数を減らすための戦略として、無線LAN信号がLDPL(Log Distance Path Loss)モデルに従うという特性を活用し、信号値はその値が壁が存在しない場合(Line of Sight)、そして、壁が存在しない場合(None Line of Sight)の範囲に存在する特性を活用し、LOSとNLOSの範囲内にある信号についてのみ探索を実施する。具体的に、全体探索で決決定した初期値(
図17では、base pointのように表現)に対して、部分探索では当該のbase pointの隣接信号の強度についてのみ探索を実施することで、d値を大幅減らし得る。
図18は、LOSとNLOS値の決定に活用されたLDPLモデルと、これに基づいて構成された遺伝子型の関係を示している。遺伝子型の構成に対しては上述した通りである。
【0120】
探索空間dnkの更なる因子であるn値を減らすためには、対象となるAPの個数を大幅減らさなければならない。
【0121】
3.8探索方式拡張
今までは収集された無線LANフィンガープリントの収集位置情報が分かる参照位置情報が一切与えられない場合、無線LANフィンガープリントの収集位置をラベリングする方式を記述した。しかし、時々収集された無線LANフィンガープリントでの一部は収集位置が与えられることもある。GPS信号と共に無線LAN信号が取得され、設置位置が知られたブルートゥースタグから発生する信号と共に取得されることもある。APの設置位置が知られた場合、無線LAN中継機の設置された位置を、収集された無線LANフィンガープリントの参照位置として活用することも可能である。また、一部のフィンガープリントに対して、フィンガープリントと共に収集された慣性センサから取得された情報を用いて収集位置を推測することもできる。
【0122】
このような場合でも、本発明の実施形態で提示した学習モデルを用いた無線LANフィンガープリントラベリング方法は依然として有効である。そして、この場合、次のような方法で一部の無線LANフィンガープリントの収集位置が知られた状況に対処することができる。
【0123】
無線LANフィンガープリントの収集された位置情報が比較的に明確な場合、部分探索の過程で当該の無線LANフィンガープリントの収集位置を予め決定し、その位置を変更しないながらも、無線LANフィンガープリントを配置する方式に変更するものであり、これによって学習過程がよりはやく終了できる。
【0124】
それと共に、参照位置が正確な場合はより正確なラベリングが可能である。以前の例で、フィンガープリントb1の収集位置が参照位置情報によってL2位置状態であると確認された場合、
図19に示すように、b1の収集位置がL1であるものと仮定された8個の候補解を探索空間から排除されるため、探索空間を大幅縮小することができる。
【0125】
無線LANフィンガープリントの収集された位置情報が与えられたものの、明確ではない場合(GPS信号情報には誤差が頻繁に含まれている)には、フィンガープリントの収集位置を予め決定することなく、当該の位置状態で観測されるか算出される無線LANフィンガープリントの確率値を増加し、本発明の実施形態で提案した学習モデルに反映することができる。
【0126】
4.変形例
今まで、収集された無線LANフィンガープリントの収集位置情報が分かる参照位置情報が一切与えられない場合、無線LANフィンガープリントの収集位置をラベリングする方法について詳細に説明した。
【0127】
FSA基盤無線LANフィンガープリントラベリング学習モデルを実現する1つの実現方法として、HMM(Hidden Markov Model)を用いてもよい。HMMは、FSAに基づいてこれを拡張した学習モデルとして見ることができる。
【0128】
HMMを用いる場合、位置状態は隠れ状態(Hidden State)となり、各位置状態の出力値の無線LANフィンガープリントは観測値となる。そして、各位置状態で特定の無線LANフィンガープリントが観測される確率は、Emission Probabilityとなる。
【0129】
HMMを基盤にして学習モデルを構成した場合、HMMモデルに適切な無線LANフィンガープリントシーケンスを位置状態に配置する全体探索アルゴリズムと部分探索アルゴリズムを選択して用いることが必要である。
【0130】
本発明の実施形態において、遺伝子アルゴリズムを全体探索アルゴリズムに、Segmental K Meansアルゴリズムを部分探索アルゴリズムに選択して学習モデルを構成することが可能である。この場合、部分探索で発見された結果値(phenotype)に基づいて交差(cross over)、変移(mutation)などの変形を加えて進化した子孫を生成し、これに基づいて後続する部分探索で用いられるモデル初期値(genotype、あるいはchromosome)を決定する。
【0131】
全体探索や部分探索に遺伝子アルゴリズム、あるいはSegmental K Meansアルゴリズム(いわゆる、Viterbi Training)以外に他のアルゴリズムを選択することもできるが、大きい枠で本発明の範疇を逸脱することはない。
【0132】
一方、本発明の実施形態で提案した方式は、室内空間にだけ適用されることはない。無線LAN信号が豊かに存在する都心の室外環境であっても不特定複数のスマートフォンを用いて収集位置情報なしで無線LAN信号が取得された場合には、本発明の実施形態で提案した方式を用いて収集位置をタギングして当該空間のラジオマップを構築することができる。
【0133】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。