特許第6182317号(P6182317)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182317
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】キーの乗員保護機構
(51)【国際特許分類】
   E05B 19/00 20060101AFI20170807BHJP
   E05B 19/02 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   E05B19/00 K
   E05B19/02
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-12466(P2013-12466)
(22)【出願日】2013年1月25日
(65)【公開番号】特開2014-145150(P2014-145150A)
(43)【公開日】2014年8月14日
【審査請求日】2015年4月27日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 洋介
(72)【発明者】
【氏名】西村 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】中新地 昭洋
【審査官】 古屋野 浩志
(56)【参考文献】
【文献】 欧州特許出願公開第01350910(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第01207255(EP,A2)
【文献】 特表2005−530070(JP,A)
【文献】 実公昭48−007274(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 19/00
E05B 19/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キー溝が形成されたキープレートと、当該キープレートが取り付け固定されたキー本体部とを備え、車両の運転席に設けられたキーシリンダに挿し込み操作されるキーの乗員保護機構において、
前記キープレートにおいて前記キー本体部に固定される基端部を、少なくとも一部においてキープレート本体よりも肉厚を薄く形成することでなる離脱機構を備え、
前記離脱機構は、前記キープレートの基端部において厚さ方向に薄く形成された薄肉部であり、
前記薄肉部には、前記厚さ方向において、前記キー本体部との間に隙間が設定されており、
前記キープレートの基端部には、前記キー本体部への係止箇所となる係止突部が形成され、前記キー本体部に形成された被係止部に前記係止突部が係止することにより、前記キープレートと前記キー本体部との間の固定が確保されている
ことを特徴とするキーの乗員保護機構。
【請求項2】
前記キープレートは、負荷がかかった際、前記被係止部がそのまま前記キー本体部に取り付く状態を維持しつつも、前記係止突部が変形することにより、前記キー本体部から離脱する
ことを特徴とする請求項に記載のキーの乗員保護機構。
【請求項3】
前記薄肉部には、前記厚さ方向において、前記キー本体部との間に前記キープレート本体よりも肉厚が薄く形成された分の空間を生じさせる前記隙間が設定されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のキーの乗員保護機構。
【請求項4】
前記キープレート本体において前記基端部寄りの位置には、前記キープレートの曲げを助長する溝が形成されている
ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか一項に記載のキーの乗員保護機構。
【請求項5】
前記キープレートは、前記キー本体部に設けられた回動軸部に取り付け固定され、前記キー本体部の内部に収められた収納状態から前記回動軸部の軸回りに回動することにより、突出状態に操作可能なジャックナイフ式である
ことを特徴とする請求項1〜のうちいずれか一項に記載のキーの乗員保護機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばキーシリンダに挿し込まれたキーに乗員が衝突する状況となっても、乗員をキーから保護するキーの乗員保護機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両キーには、キープレートをキー筐体に折り畳み込んで収納可能なジャックナイフキーがある(特許文献1等参照)。ところで、ジャックナイフキーは、キープレートをキー筐体に収納する関係上、相対的にキー筐体が大きくなる、つまりキーサイズが大型化する。このため、例えばジャックナイフキーを運転席のキーシリンダに挿し込んだ運転中、ジャックナイフキーが運転者の膝等に強く接触した際の対処を考えておく必要がある。この対処策の一例としては、例えばジャックナイフキーのキープレートの表面及び裏面に溝を形成しておき、この溝部分でキープレートを折損させることによって、負荷を逃がす構造が周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭61−80971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述したようなキープレートに溝を形成する対処策の場合、キープレートに折損を助長する溝を設ける関係上、どうしてもキープレートの強度が低くなってしまう問題があった。よって、キーの製品ニーズとして、キーシリンダに挿し込まれたキーに乗員が衝突した際においてキーから乗員にかかってしまう負荷を逃がすことが可能で、かつ通常使用時におけるキープレートの強度も充分に確保することができる新たな構造が必要とされていた。なお、このニーズは、ジャックナイフキーに限らず、他の種類のキーでも同様である。
【0005】
本発明の目的は、過度の負荷がかかった際の乗員の保護と通常使用時におけるキープレートの強度確保とを両立することができるキーの乗員保護機構を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記問題点を解決するキーの乗員保護機構は、キー溝が形成されたキープレートと、当該キープレートが取り付け固定されたキー本体部とを備え、車両の運転席に設けられたキーシリンダに挿し込み操作される構成において、前記キープレートにおいて前記キー本体部に固定される基端部を、少なくとも一部においてキープレート本体よりも肉厚を薄く形成することでなる離脱機構を備え、前記離脱機構は、前記キープレートの基端部において厚さ方向に薄く形成された薄肉部であり、前記薄肉部には、前記厚さ方向において、前記キー本体部との間に隙間が設定されており、前記キープレートの基端部には、前記キー本体部への係止箇所となる係止突部が形成され、前記キー本体部に形成された被係止部に前記係止突部が係止することにより、前記キープレートと前記キー本体部との間の固定が確保されている
【0007】
本構成によれば、キーシリンダにキーが挿し込まれた状態のとき、例えば乗員がキーに衝突してキーに過度の負荷がかかると、離脱機構が利いて、キープレートがキー本体部から離脱し、キープレートのみがキーシリンダに残る状態となる。このため、キー本体部が強く乗員に押し付けられる状況にならずに済むので、乗員をキーから保護することが可能となる。また、この構成の場合、キープレートに溝等を設けなくとも、キープレートとキー本体部とを離脱することが可能となるので、通常使用時におけるキープレートの強度も確保される。以上により、乗員がキーに衝突した際の乗員の保護と、通常使用時におけるキープレートの強度確保とを両立することが可能となる。
また、キープレートの基端部を厚さ方向において薄肉にするという簡素な形状で、乗員の保護とキープレートの強度確保とを両立することが可能となる。
さらに、隙間の設定により、キープレートがキー本体部から離脱し易くなる。
しかも、キープレートの基端部に設けた係止突部を、キー本体部に設けた被係止部に係止するので、キープレートの取り付け強度の確保に効果が高くなる。
前記キーの乗員保護機構において、前記キープレートは、負荷がかかった際、前記被係止部がそのまま前記キー本体部に取り付く状態を維持しつつも、前記係止突部が変形することにより、前記キー本体部から離脱することが好ましい。この構成によれば、キーに過度の負荷がかかった際、キープレートのみを変形させてキー本体部から離脱させるので、キープレートをキー本体部からスムーズに分離させることが可能となる。
【0008】
前記キーの乗員保護機構において、前記薄肉部には、前記厚さ方向において、前記キー本体部との間に前記キープレート本体よりも肉厚が薄く形成された分の空間を生じさせる前記隙間が設定されていることが好ましい。この構成によれば、キープレートは、キープレート本体がキー本体部に隙間なくしっかりと組み付くとともに、薄肉部とキー本体部との間に空間が生じてキー本体部から離脱し易くなる。
【0009】
前記キーの乗員保護機構において、前記キープレート本体において前記基端部寄りの位置には、前記キープレートの曲げを助長する溝が形成されていることが好ましい。この構成によれば、キーシリンダにキーが挿し込まれた状態のとき、例えば乗員がキーに衝突してキーに過度の負荷がかかると、まずキープレートが溝で曲げられ、キープレートが曲がった後に、キープレートがキー本体部から離脱する。このため、キーシリンダに挿し込まれた状態で残るキープレートは、溝で曲がった状態となるので、キーシリンダからの突出量が少なく抑えられる。よって、キー本体部との分離後、キーシリンダに残ったキープレートが邪魔になり難い。
【0012】
前記キーの乗員保護機構において、前記キープレートは、前記キー本体部に設けられた回動軸部に取り付け固定され、前記キー本体部の内部に収められた収納状態から前記回動軸部の軸回りに回動することにより、突出状態に操作可能なジャックナイフ式であることが好ましい。この構成によれば、ジャックナイフキーは、キープレートをキー本体部に収納する関係上、キーサイズが大型化する。このため、運転中、乗員(運転者)の膝がキーに当接する可能性が高くなる。よって、ジャックナイフキーに本構成を採用すれば、運転中に乗員の身体の一部が当接し易いキーにおいて乗員を保護できるので、この点で効果が高いと言える。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両の運転席のキーシリンダに挿し込み操作されるキーにおいて、過度の負荷がかかった際の乗員の保護と、通常使用時におけるキープレートの強度確保とを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】ジャックナイフキーの平面図であり、(a)はキープレートが収納状態のときの図、(b)はキープレートが突出状態のときの図。
図2】ジャックナイフキーの側面図。
図3】キープレートの基端部付近における平断面図。
図4図3のII−II線断面図。
図5】(a)〜(c)はキーシリンダに挿し込まれたジャックナイフキーに負荷がかけられた際に、キープレートとキー筐体とが分離するまでの状態遷移図。
図6】キー筐体から離脱したキープレートの基端部分の変形状態を示す部分拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、キーの乗員保護機構の一実施形態を図1図6に従って説明する。
図1(a),(b)に示すように、ジャックナイフキー(折り畳みキー)1には、ジャックナイフキー1の把持部分となるキー筐体2が設けられている。キー筐体2には、キー溝が形成された板状のキープレート3が、略U字状の継ぎ手であるクレビス4を介して回動可能に取り付けられている。キープレート3は、クレビス4の軸回りに沿って紙面時計回り方向(図1(a)の矢印A方向)に略180度回動する。キー筐体2には、収納状態のキープレート3を突出状態に回動させる際に操作する操作ボタン5が設けられている。なお、ジャックナイフキー1がキーの一例であり、キー筐体2及びクレビス4がキー本体部の一例である。
【0016】
図2に示すように、キー筐体2の側部には、キープレート3が収納状態をとるときのキープレート3の収納箇所となるスリット状のキープレート収納部6が設けられている。キープレート3が収納状態のとき、操作ボタン5が操作されると、キー筐体2内のばね等の付勢機構の付勢力によって、クレビス4とともにキープレート3がクレビス4の軸回りに沿って略180度回り、突出状態となる。突出状態のキープレート3は、手動操作によって逆方向に回して折り畳むことにより、元の収納状態に戻す。
【0017】
図3及び図4に示すように、ジャックナイフキー1には、運転席のキーシリンダ7(図1(b)等参照)にジャックナイフキー1が挿し込まれた状態において、例えば乗員がジャックナイフキー1に激しく接触したとき、乗員をジャックナイフキー1から保護する乗員保護構造が設けられている。本例の乗員保護構造は、ジャックナイフキー1に乗員が激しく衝突した際、キー筐体2をキープレート3から離脱させるとともに、キーシリンダ7に残ったキープレート3の突出量K(図5(c)参照)を規定量以下に抑えるものである。キーシリンダ7は、車内の運転席に設置されたいわゆるイグニッションシリンダである。
【0018】
図3に示すように、クレビス4には、キープレート3の基端部8を挿し込み固定するためのキープレート挿込穴9が貫設されている。キープレート3の基端部8は、キー溝が形成されたキープレート本体10よりも幅方向(図3のY軸方向)に狭く形成されている。クレビス4には、キープレート挿込穴9に挿し込まれたキープレート3をクレビス4に固定する固定ピン11がクレビス4の厚さ方向(図3のZ軸方向)に延びるように架設されている。なお、固定ピン11が被係止部の一例である。
【0019】
図4に示すように、キープレート3の基端部8は、キープレート挿込穴9に隙間なく組み付く座部12と、座部12(キープレート本体10)よりも厚さWbが薄く形成された薄肉部13とを有する。座部12の厚さWaは、キープレート挿込穴9にしっかりと組み付く必要があるため、キープレート本体10と同じ厚さに形成されている。キープレート3の基端に薄肉部13を設けるのは、キープレート3をクレビス4から離脱し易くするためである。薄肉部13は、キープレート本体10(座部12)と同一軸心上に配置されている。なお、薄肉部13が離脱機構の一例である。
【0020】
図3及び図4に示すように、薄肉部13には、固定ピン11に係止される略爪状の係止突部14が形成されている。係止突部14は、根元に略円弧状の切欠部15を形成することにより、爪状の突として形成される。キープレート3は、基端部8において、座部12がキープレート挿込穴9に隙間なく組み付き、かつ係止突部14が固定ピン11に引っ掛かった状態をとることにより、クレビス4に取り付け固定される。
【0021】
図4に示すように、キープレート3においてキープレート本体10の根元付近には、表面及び裏面の両方に、キープレート3の曲げを助長する一対の溝16が形成されている。溝16の深さWcは、キープレート3を折損させる程、深く形成する必要はなく、キープレート3の曲げを確保できる深さであればよい。
【0022】
次に、図5及び図6を用いて、本例の乗員保護構造の作用を説明する。
図5(a)に示すように、ジャックナイフキー1がキーシリンダ7に挿し込まれた状態において、キー筐体2に上方から所定の負荷がかけられたとする。このとき、図5(b)に示すように、まずキープレート本体10が根元の一対の溝16によって曲がる。そして、図5(c)に示すように、キープレート本体10が曲がった後、キープレート3は薄肉部13(係止突部14)の変形によって固定ピン11との係止が維持できなくなり、キー筐体2から離脱する。
【0023】
ところで、運転者を保護する目的として、例えばECE(Economic Commission for Europe)には、「内部突起部規制」の要件がある。これは、例えばジャックナイフキー1を運転席のキーシリンダ7に挿し込んだ状態のとき、ジャックナイフキー1に所定の負荷がかかった際に、キープレート3を折損させ、キーシリンダ7に残ったキープレート3の突出量Kを規定値以下に抑える要件である。本例の場合、キー筐体2に過度の負荷がかかった際、キープレート3を溝16に沿って曲げる構造であるので、キー筐体2から離脱後のキーシリンダ7に残ったキープレート3の突出量Kは、規定量以下に収まることとなる。
【0024】
図6に、クレビス4から離脱した後のキープレート3の薄肉部13(係止突部14)の変形形状を示す。同図に示されるように、キープレート3は、薄肉部13の先端の係止突部14が荷重によって変形することにより、固定ピン11との係止が解除される。これにより、キープレート3がクレビス4から離脱することとなり、ジャックナイフキー1が乗員に強く当接してしまうことが回避される。
【0025】
本実施形態の構成によれば、以下に記載の効果を得ることができる。
(1)クレビス4のキープレート挿込穴9に固定されるキープレート3の基端部8に、キープレート本体10よりも厚さが薄く設定された薄肉部13を設け、キープレート3をクレビス4から離脱し易くした。このため、キーシリンダ7にジャックナイフキー1が挿し込まれた運転中、例えば乗員がジャックナイフキー1に衝突して過度の負荷がかかると、薄肉部13(係止突部14)が変形して固定ピン11との係止状態が解除されることにより、キープレート3がクレビス4から離脱し、キープレート3のみがキーシリンダ7に残る状態となる。よって、乗員がジャックナイフキー1に衝突しても、キー筐体2が強く乗員に押し付けられる状況にならずに済むので、乗員をジャックナイフキー1から保護することができる。また、この構成の場合、キー筐体2とキープレート3との分離実現に際して、キープレート3に折損用の深い溝を形成しなくても済むので、通常使用時におけるキープレート3の強度も確保することができる。以上により、本例の構成を採用すれば、乗員の保護とキープレート3の強度確保とを両立することができる。
【0026】
(2)キープレート3の基端部8に厚さ方向に薄い薄肉部13を形成することにより、キープレート3のクレビス4からの離脱し易さを確保する。よって、キープレート3の基端部8を厚さ方向において薄くするという簡素な形状で、乗員の保護とキープレート3の強度確保とを両立することができる。
【0027】
(3)キーシリンダ7にジャックナイフキー1が挿し込まれた状態のとき、乗員がジャックナイフキー1に衝突して過度の負荷がかかると、まずキープレート3が溝16に沿って曲がり、キープレート3が曲がった後、薄肉部13の変形によりキープレート3がキー筐体2から離脱する。このため、キーシリンダ7に残ったキープレート3は、溝16で曲がった状態となるので、キーシリンダ7からの突出量Kが少なく抑えられる。よって、キー筐体2との分離後、キーシリンダ7に残ったキープレート3が邪魔になり難い。また、キーシリンダ7に残ったキープレート3の突出量Kを規定値以下にする要件(ECE)も満足することができる。
【0028】
(4)キープレート3の基端部8(薄肉部13)に略爪状の係止突部14を設け、この係止突部14をクレビス4の固定ピン11に係止することにより、キープレート3とクレビス4との係止状態を維持する。よって、キープレート3とクレビス4との取り付け強度の確保に効果が高くなる。
【0029】
(5)キーシリンダ7に挿し込まれたジャックナイフキー1に過度の負荷がかかった際、固定ピン11はそのままの形状で維持し、キープレート3の薄肉部13(係止突部14)のみを変形させて、キープレート3をクレビス4から離脱させる。よって、キープレート3をクレビス4からスムーズに分離させることができる。
【0030】
(6)ジャックナイフキー1は、キープレート3をキー筐体2に収納する関係上、キーサイズが大型化する。このため、運転中、乗員(運転者)の膝等がジャックナイフキー1に当接する可能性が高くなる。よって、ジャックナイフキー1に本例の乗員保護構造を採用すれば、運転中に乗員の身体の一部が当接し易いキーにおいて乗員を保護できるので、この点で効果が高いと言える。
【0031】
なお、実施形態はこれまでに述べた構成に限らず、以下の態様に変更してもよい。
・キープレート挿込穴9において、キープレート挿込穴9の内面と薄肉部13との間には空間が生じていることに限定されず、例えばクレビス4に厚肉部を設けることにより、空間が埋まっていてもよい。
【0032】
・溝16は、片面のみに形成されてもよい。また、溝16は、省略可能でもある。
・係止突部14は、実施形態で図示した形状に限らず、固定ピン11に係止できれば、種々の形状に変更可能である。
【0033】
・被係止部は、固定ピン11に限定されず、係止突部14が係止可能な突であればよい。
・薄肉部13は、例えば基端部8の全域に形成されてもよい。
【0034】
・キープレート3の係止突部14をクレビス4の固定ピン11に係止する固定構造は、省略可能である。
・離脱機構は、キープレート3の基端部8において幅方向に肉厚を薄くした部位でもよい。
【0035】
・回動軸部は、クレビス4以外の種々の継ぎ手等に変更可能である。
・ジャックナイフキー1は、収納→突出への操作、及び突出→収納の操作の両方が手動でもよい。
【0036】
・キーは、キープレート3がキー筐体2に対して回動することにより突出/収納の各位置をとる型(ジャックナイフキー1)に限定されない。例えば、キープレート3がスライド往復動することによって、キー筐体2に対し、突出/収納の各位置をとるキーでもよい。
【0037】
・キーは、キープレート3がキー筐体2に対して突出/収納の各位置をとる型に限らず、例えばワイヤレスキー等のように、キープレート3がキー筐体2に予め位置固定されたキーでもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…キーとしてのジャックナイフキー、2…キー本体部を構成するキー筐体、3…キープレート、4…キー本体部及び回動軸部を構成するクレビス、7…キーシリンダ、8…基端部、10…キープレート本体、11…被係止部としての固定ピン、13…離脱機構としての薄肉部、14…係止突部、16…溝。
図1
図2
図3
図4
図5
図6