(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ハウジングは、略円筒形状の外周面を有し、前記外周面の前記ケーブルを引き出した部分の前方に凹部を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の電動車両用電力コネクタ。
前記ハウジングは、略円筒形状の外周面を有し、前記外周面の前記ケーブルを引き出した部分の前方に凸部を有することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の電動車両用電力コネクタ。
前記ハウジングは、前記前後方向に互いに平行にのびた二つの外装部品と、二つの外装部品の前端に組み付けられた一つの端部品とを含み、前記二つの外装部品は、後端を引っ掛けにより互いに結合され、かつ、前端を前記端部品により互いに結合されていることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の電動車両用電力コネクタ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の第1の実施形態に係る電動車両用電力コネクタを示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。
【
図2】
図1の電動車両用電力コネクタの外観斜視図。
【
図3】
図1の電動車両用電力コネクタの分解斜視図。
【
図4】
図1の電動車両用電力コネクタの使用状態を示し、(a)は電動車両のインレットに接続する前の状態の斜視図、(b)は電動車両のインレットに接続した状態の斜視図。
【
図5】
図1の電動車両用電力コネクタを操作するときの形態を示し、(a)は手でコネクタを把持した形態の正面図、(b)は手でコネクタのレバーを操作した形態の正面図。
【
図6】
図1の電動車両用電力コネクタの細部構造を説明するための正面図。
【
図7】
図1の電動車両用電力コネクタを平坦面に置いた状態を示し、(a)は正面図、(b)は左側面図。
【
図8】
図1の電動車両用電力コネクタを平坦面に置いたときに横倒しになった状態を示す左側面図。
【
図9】
図1の電動車両用電力コネクタの変形例を示し、(a)はレバーが未操作時の形態の正面図、(b)はレバーが操作後の形態の正面図。
【
図10】
図1の電動車両用電力コネクタの他の変形例を示し、(a)はレバーが未操作時の形態の正面図、(b)はレバーが操作後の形態の正面図。
【
図11】本発明の第2の実施形態に係る電動車両用電力コネクタを示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は左側面図、(e)は右側面図。
【
図14】
図11の電動車両用電力コネクタの使用状態を示し、(a)は電動車両のインレットに接続する前の状態の斜視図、(b)は電動車両のインレットに接続した状態の斜視図。
【
図15】
図11の電動車両用電力コネクタを操作するときの形態を示し、(a)は手でコネクタを把持した形態の正面図、(b)は手でコネクタのレバーを操作した形態の正面図。
【
図16】
図11の電動車両用電力コネクタの細部構造を説明するための正面図。
【
図17】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれる電気的構成部品を示す斜視図。
【
図18】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれる嵌合部の組立工程を説明するための斜視図。
【
図19】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれる嵌合部に対する電気的構成部品の組込み工程を説明するための図で、(a)は組付け前の斜視図、(b)は組付け後の斜視図、(c)は組み立て完了時の斜視図。
【
図20】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれるコネクタ本体に対する嵌合解除レバーの組付け途中の状態を示し、(a)及び(b)は異なる角度から見たそれぞれ斜視図。
【
図21】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれるコネクタ本体に対する嵌合解除レバーの組付け後の状態を示し、(a)及び(b)は異なる角度から見たそれぞれ斜視図。
【
図22】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれる外装部品に対する内部構成部品の組み込み工程を説明するための図で、(a)は組付け前の斜視図、(b)は組付け後の斜視図。
【
図23】
図22(b)と同じ状態を示し、(a)は内部機構を省略した正面図、(b)は左側面図。
【
図24】
図11の電動車両用電力コネクタに含まれる二つの外装部品の組み合わせ工程を説明するための図。
【
図25】
図24(c)と同じ状態であって、外装部品に対し嵌合部が嵌合軸線に沿って少し外側にずれた位置にあるときの状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿って得られた内部機構を省略した断面図、(c)は(a)のB−B線に沿って得られた内部機構を省略した断面図。
【
図26】
図25の状態から外装部品に対し嵌合部が嵌合軸線に沿って内側にスライドした位置にあるときの状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿って得られた内部機構を省略した断面図、(c)は(a)のB−B線に沿って得られた内部機構を省略した断面図。
【
図27】
図26の状態から外装部品に対し嵌合部が嵌合軸線に関して360°未満の回転又は円運動(本明細書中では、これを「回動」という)をした位置にあるときの状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のA−A線に沿って得られた内部機構を省略した断面図、(c)は(a)のB−B線に沿って得られた内部機構を省略した断面図。
【
図28】
図27と同じ状態にあるときの内部構造を、外装部品を一部破断して示した要部のみの斜視図。
【
図29】
図11の電動車両用電力コネクタの変形例を示す正面図。
【
図30】特許文献1(特開2012−190769号公報)に開示されているコネクタの縦断面図。
【
図31】特許文献2(特開2012−146652号公報)に開示されているコネクタの縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
まず
図1から
図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る電動車両用電力コネクタ10の構造について説明する。
【0019】
図1から
図3に示す電動車両用電力コネクタ10は、電動車両に電力を供給するために使用されるコネクタであり、前部に設けた嵌合部11、嵌合部11に結合されたコネクタ本体12、コネクタ本体12の上面に設けたロック操作部として働く嵌合解除レバー13、内部に備えられる内部配線14、及び内部配線14に接続されたケーブル15を含んでいる。以下、これらを順に説明する。
【0020】
(嵌合部11)
嵌合部11は電動車両の車体に設置された受電コネクタ即ちインレットと嵌合する部位であり、前端部品である嵌合受容部品17、防水ゴム18、防水ゴム押え部品19、及び端子押え部品21からなる。
【0021】
防水ゴム18は、インレットとの嵌合時に液体が入り込むのを防ぐための部品であり、嵌合受容部品17の嵌合面内側に、円周上に沿って設置される。防水ゴム18を外れないように押さえておくのが防水ゴム押え部品19であり、嵌合受容部品17の左右に開いた孔17aに、爪19aで引っ掛かって留まる構造となっている。
【0022】
端子押え部品21は、嵌合受容部品17の後側に開いた端子設置孔17bに端子22をセットした後で取り付け、端子22が抜け出るのを防ぐための部品である。この端子押え部品21は、嵌合受容部品17に設けた爪17cに引っ掛かって留まる構造となっている。
【0023】
防水ゴム18は例えばシリコンゴムで作られる。嵌合受容部品17、防水ゴム押え部品19、及び端子押え部品21は、PBTなどの樹脂で作られる。
【0024】
(コネクタ本体12)
コネクタ本体12は基本的に二つの外装部品23から成り、電動車両用電力コネクタ10の形状を規定するものである。嵌合部11、嵌合解除レバー13、内部配線14、ケーブル15を、二つの外装部品23で挟んで内側に収めた後、二つの外装部品23を固定用ねじ24により互いに固定する。
【0025】
固定はねじに限らず、例えば固定用の爪を設けて噛みあわせる方法や、接着剤で留めるなどの方法も考えられる。メンテナンスを考えると、後で外せるねじ留めが現実的である。
【0026】
コネクタ本体12の少なくとも下部には凹部12aを設けている。凹部12aはコネクタ本体12の外周部に沿って環状にのびている。
【0027】
二つの外装部品23の各々は、PBTなどの樹脂や。アルミニウムなどの金属で作られる。
【0028】
なお、嵌合受容部品17と二つの外装部品23とを合わせて、ここではハウジングと呼ぶ。
【0029】
(嵌合解除レバー13)
嵌合解除レバー13は回転軸13aを介してコネクタ本体12に取り付けられ、回動可能にされる。また、コイルばね25が回転軸13aよりも後側に設置され、このコイルばね25の力によって嵌合解除レバー13は元の位置にもどる。嵌合解除は、嵌合解除レバー13の後部に設けたレバー操作部13bを押し下げて行う。このとき、コイルばね25は圧縮される。
【0030】
回転軸13aは、本実施形態では嵌合解除レバー13に一体に形成されているが、例えば当該箇所に貫通孔を開け、別部品として金属製(例えばステンレス製)のシャフトを通した構造であってもよい。
【0031】
レバー操作部13bには、コネクタ本体12の凹部12aに対応する位置に凹部13cを設けている。またレバー操作部13bの凹部13cの後部には、指が引っ掛りやすくなるように突起13dを設けている。なお、嵌合解除レバー13の前部には、嵌合ロック爪部13eを設けている。
【0032】
嵌合ロック爪部13eの設置位置は規格などで決まっているが、レバー操作部13bの位置は任意である。本実施形態では、レバー操作部13bはコネクタ本体12の上面側に設置している。
【0033】
嵌合解除レバー13は、アルミニウムなどの金属や、PPSなどの高強度樹脂で作られる。
【0034】
(内部配線14)
内部配線14は、本実施形態では、端子22とこれに接続される電線、抵抗、および嵌合解除検知用スイッチ26とから構成され、最終的にケーブル15の電線に接続される。嵌合解除検知用スイッチ26は、嵌合解除レバー13が押し下げられることでスイッチのアームが回動し、スイッチングされる。この内部配線14の回路は給電装置を含めたシステムに依存するため、本実施形態で例示した構成には限らない。
【0035】
端子22は基本的に、所謂すり割りコンタクトであり、銅母材に銀めっきなど施した金属で構成されることが多い。また、端子22と内部配線14の電線との接続は圧着により得られる。
【0036】
(ケーブル15)
ケ−ブル15は給電装置(図示せず)へと接続されるもので、例えば4本の電線を束ねて一本にして構成されるなど、ある程度の太さを有している。
【0037】
コネクタ本体12へは、ケーブル15の付け根部分にケーブル留め金27を取り付け、また外装部品23にケーブル留め金27が収まる部位を設け、そこにケーブル留め金27を収納することで固定される。
【0038】
ケーブル15は、コネクタ本体12の後端の中央ではなくかつ嵌合解除レバー13の反対側となる位置から、コネクタ本体12の前後方向(嵌合軸線方向)とは異なる方向に、斜めに引き出されている。好ましくは、コネクタ本体12の中心軸とケーブル15の中心軸とが20°〜60°の角度をなすように設計する。
【0039】
ケーブル留め金27はステンレスなどの金属で作られる。
【0040】
図4から
図6をも参照して、上述した電動車両用電力コネクタ10の細部の構造と作用及び取り扱いとについて説明する。
【0041】
この電動車両用電力コネクタ10は、基本的に人が手で持って取り扱い、嵌合操作及び離脱操作を行う。そのため手で把持する位置はある程度自ずと決まる。
【0042】
電動車両の車体に設置されたインレット31は、通常、蓋32により覆われている。嵌合操作時には蓋32を
図4(a)に示すように開けて、電動車両用電力コネクタ10をインレット31に嵌合させる。嵌合挿入時は、凹部12a、13cの前側あるいは後端部を起点として押し込む形となる。本実施形態では、凹部12aはコネクタ本体12の外周部に沿って環状にのびているので、側面の凹部前側を起点とすることも可能である。嵌合操作が完了すると、嵌合ロック爪部13eがインレット31の爪受け部31aに引っ掛かることで、
図4(b)に示すように電動車両用電力コネクタ10はインレット31に嵌合した状態をロックされる。
【0043】
離脱操作は嵌合解除レバー13を指で操作しながらの作業となる。嵌合解除レバー13の操作は通常親指で行うことが予想される。レバー操作部13bに凹部13cを設け、またコネクタ本体12に凹部12aを設けたことにより、レバー操作部13bとコネクタ本体12の下部とを、親指と人差し指とが自然に挟むように持つよう導かれる。
【0044】
さらに、概ね残り3本の指が来るであろう位置に、適当な角度でケーブル15が引き出されている。このことにより、電動車両用電力コネクタ10を持つ場合には、
図5(a)、(b)のような形態に導かれる。したがって、この電動車両用電力コネクタ10を把持するのは、主に親指と人差し指、あるいはこれに中指を加えた2本又は3本の指であり、残りの指はケーブル15を補助的に支える形態となる。
【0045】
さらに、
図6に示すように、レバー操作部13bは、離脱操作時に押し込まれた状態(ロックを解除する状態)にあっても、後端(図の右側)が凹部13cの底面より高くなるよう構成されている。これにより、離脱操作時には、レバー操作部13bの凹部13cとコネクタ本体12の下部の凹部12aとに親指と人差し指とをそれぞれ引掛ける形で、レバー操作部13bを押し込み、電動車両用電力コネクタ10の後端側へ向けて引き抜く動作となる。
【0046】
従来は、離脱操作時にはロック解除のためレバーを押し込んではいるものの、コネクタを引き抜く際の力の起点にはなっていない。引き抜く際の力の起点は、レバーを操作する親指以外の4本の指が沿う位置に、把持するためコネクタ本体が延長されているか、あるいはコネクタ本体から連続する、ケーブル以外の部品が設置されており、これが力の起点となる。
【0047】
これに対し、上述した電動車両用電力コネクタ10はそのような構成を排除して小型化を実現している。
【0048】
また、上述した電動車両用電力コネクタ10においては、ケーブル15が、コネクタ本体12の後端の中央ではなくかつ嵌合解除レバー13の反対側となる位置から、コネクタ本体12の前後方向とは異なる方向に、斜めに引き出されている。したがって、
図7(a)、(b)に示すように、電動車両用電力コネクタ10が床や地面などの平坦面32にケーブル15と嵌合部11の前部との2点が接地する姿勢で置かれたとしても、その後に
図8に示すように電動車両用電力コネクタ10はほぼ確実に横倒しになる。これにより嵌合解除レバー13は平坦面32上の上方向に突出することはないため、例え電動車両用電力コネクタ10を足で踏んだり、車両のタイヤで踏んだりしても、嵌合解除レバー13に荷重が直接的に加わることを防止できるため、嵌合解除レバー13が破損する虞は小さ<なる。
【0049】
図9を参照して第1の実施形態の変形例について説明する。
図1から
図8と同様な部分については、同じ参照符号を付して説明を省略する。なお、
図9(a)は嵌合解除レバー13の未操作状態を示し、
図9(b)は嵌合解除レバー13の操作後状態を示す。
【0050】
図9の変形例においては、電動車両用電力コネクタ10のコネクタ本体12の略円筒形状の外周面のうちケーブル15を引き出した部分の前方の下面に、指を引っ掛けるための凸部12bを設けている。また、嵌合解除レバー13の後部上面にも、指を引っ掛けるための凸部13fを設けている。この凸部13fは嵌合離脱時の引き抜きの力の起点として働く。
【0051】
図10を参照して第1の実施形態の他の変形例について説明する。
図1から
図8と同様な部分については、同じ参照符号を付して説明を省略する。なお、
図10(a)は嵌合解除レバー13の未操作状態を示し、
図10(b)は嵌合解除レバー13の操作後状態を示す。
【0052】
図10の変形例においては、電動車両用電力コネクタ10のコネクタ本体12の略円筒形状の外周面のうちケーブル15を引き出した部分の前方の下面に、指を引っ掛けるための凸部12bを設けている。また、嵌合解除レバー13の後部上面は平坦面13gとし、離脱操作時にレバー操作部13bを押し込んだ際に、コネクタ本体12側に指が引っ掛かる部位が出現する構造とする。
【0053】
次に、
図11から
図13を参照して、本発明の第2の実施形態に係る電動車両用電力コネクタ40の構造について説明する。
【0054】
図11から
図13に示す電動車両用電力コネクタ40も、電動車両に電力を供給するために使用されるコネクタであり、前部に設けた嵌合部41、嵌合部41に結合されたコネクタ本体42、コネクタ本体42の上面に設けたロック操作部として働く嵌合解除レバー43、内部に備えられる内部配線44、及び内部配線44に接続されたケーブル45を含んでいる。以下、これらを順に説明する。
【0055】
(嵌合部41)
嵌合部41は電動車両の車体に設置された受電コネクタ即ちインレットと嵌合する部位であり、前端部品である嵌合受容部品47、防水ゴム48、防水ゴム押え部品49、及び端子押え部品51からなる。
【0056】
防水ゴム48は、インレットとの嵌合時に液体が入り込むのを防ぐための部品であり、嵌合受容部品47の嵌合面内側に、円周上に沿って設置される。防水ゴム48を外れないように押さえておくのが防水ゴム押え部品49であり、嵌合受容部品47の左右に開いた孔47aに、爪49aで引っ掛かって留まる構造となっている。
【0057】
端子押え部品51は、嵌合受容部品47の後側に開いた端子設置孔47bに端子52をセットした後で取り付け、端子52が抜け出るのを防ぐための部品である。この端子押え部品51は、嵌合受容部品47に設けた爪47cに引っ掛かって留まる構造となっている。
【0058】
防水ゴム48は例えばシリコンゴムで作られる。嵌合受容部品47、防水ゴム押え部品49、及び端子押え部品51は、PBTなどの樹脂で作られる。
【0059】
(コネクタ本体42)
コネクタ本体42は基本的に二つの外装部品53から成り、電動車両用電力コネクタ40の形状を規定するものである。嵌合部41、嵌合解除レバー43、内部配線44、ケーブル45を、二つの外装部品53で挟んで内側に収めた後、後文にて詳述する組立構造及び組立方法により二つの外装部品53を互いに固定する。
【0060】
コネクタ本体42の少なくとも下部には凹部42aを設けている。凹部42aはコネクタ本体42の外周部に沿って環状にのびている。
【0061】
二つの外装部品53の各々は、PBTなどの樹脂や。アルミニウムなどの金属で作られる。
【0062】
なお、嵌合受容部品47と二つの外装部品53とを合わせて、ここではハウジングと呼ぶ。
【0063】
(嵌合解除レバー43)
嵌合解除レバー43は回転軸43aを介してコネクタ本体42に取り付けられ、回動可能にされる。また、コイルばね55が回転軸43aよりも後側に設置され、このコイルばね55の力によって嵌合解除レバー43は元の位置にもどる。嵌合解除は、嵌合解除レバー43の後部に設けたレバー操作部43bを押し下げて行う。このとき、コイルばね55は圧縮される。
【0064】
回転軸43aは、本実施形態では嵌合解除レバー43に一体に形成されているが、例えば当該箇所に貫通孔を開け、別部品として金属製(例えばステンレス製)のシャフトを通した構造であってもよい。
【0065】
レバー操作部43bには、コネクタ本体42の凹部42aに対応する位置に凹部43cを設けている。またレバー操作部43bの凹部43cの後部には、指が引っ掛りやすくなるように突起43dを設けている。なお、嵌合解除レバー43の前部には、嵌合ロック爪部43eを設けている。
【0066】
嵌合ロック爪部43eの設置位置は規格などで決まっているが、レバー操作部43bの位置は任意である。本実施形態では、レバー操作部43bはコネクタ本体42の上面側に設置している。
【0067】
嵌合解除レバー43は、アルミニウムなどの金属や、PPSなどの高強度樹脂で作られる。
【0068】
(内部配線44)
内部配線44は、本実施形態では、端子52とこれに接続される電線、抵抗、および嵌合解除検知用スイッチ56とから構成され、最終的にケーブル45の電線に接続される。嵌合解除検知用スイッチ56は、嵌合解除レバー43が押し下げられることでスイッチのアームが回動し、スイッチングされる。この内部配線44の回路は給電装置を含めたシステムに依存するため、本実施形態で例示した構成には限らない。
【0069】
端子52は基本的に、所謂すり割りコンタクトであり、銅母材に銀めっきなど施した金属で構成されることが多い。また、端子52と内部配線44の電線との接続は圧着により得られる。
【0070】
(ケーブル45)
ケ−ブル45は給電装置(図示せず)へと接続されるもので、例えば4本の電線を束ねて一本にして構成されるなど、ある程度の太さを有している。
【0071】
コネクタ本体42へは、ケーブル45の付け根部分にケーブル留め金57を取り付け、また外装部品53にケーブル留め金57が収まる部位を設け、そこにケーブル留め金57を収納することで固定される。
【0072】
ケーブル45は、コネクタ本体52の後端の中央ではなくかつ嵌合解除レバー43の反対側となる位置から、コネクタ本体42の前後方向とは異なる方向に、斜めに引き出されている。好ましくは、コネクタ本体42の中心軸とケーブル45の中心軸とが20°〜60°の角度をなすように設計する。
【0073】
ケーブル留め金57はステンレスなどの金属で作られる。
【0074】
図14から
図16をも参照して、上述した電動車両用電力コネクタ40の細部の構造と作用及び取り扱いとについて説明する。
【0075】
この電動車両用電力コネクタ40は、基本的に人が手で持って取り扱い、嵌合操作及び離脱操作を行う。そのため手で把持する位置はある程度自ずと決まる。
【0076】
電動車両の車体に設置されたインレット61は、通常、蓋62により覆われている。嵌合操作時には蓋62を
図14(a)に示すように開けて、電動車両用電力コネクタ40をインレット61に嵌合させる。嵌合挿入時は、凹部42a、43cの前側あるいは後端部を起点として押し込む形となる。本実施形態では、凹部42aはコネクタ本体42の外周部に沿って環状にのびているので、側面の凹部前側を起点とすることも可能である。嵌合操作が完了すると、嵌合ロック爪部43eがインレット61の爪受け部61aに引っ掛かることで、
図14(b)に示すように電動車両用電力コネクタ40はインレット61に嵌合した状態をロックされる。
【0077】
離脱操作は嵌合解除レバー43を指で操作しながらの作業となる。嵌合解除レバー43の操作は通常親指で行うことが予想される。レバー操作部43bに凹部43cを設け、またコネクタ本体42に凹部42aを設けたことにより、レバー操作部43bとコネクタ本体42の下部とを、親指と人差し指とが自然に挟むように持つよう導かれる。
【0078】
さらに、概ね残り3本の指が来るであろう位置に、適当な角度でケーブル45が引き出されている。このことにより、電動車両用電力コネクタ40を持つ場合には、
図15(a)、(b)のような形態に導かれる。したがって、この電動車両用電力コネクタ40を把持するのは、主に親指と人差し指、あるいはこれに中指を加えた2本又は3本の指であり、残りの指はケーブル45を補助的に支える形態となる。
【0079】
さらに、
図16に示すように、レバー操作部43bは、離脱操作時に押し込まれた状態(ロックを解除する状態)にあっても、後端(図の右側)が凹部43cの底面より高くなるよう構成されている。これにより、離脱操作時には、レバー操作部43bの凹部43cとコネクタ本体42の下部の凹部42aとに親指と人差し指とをそれぞれ引掛ける形で、レバー操作部43bを押し込み、電動車両用電力コネクタ40の後端側へ向けて引き抜く動作となる。
【0080】
従来は、離脱操作時にはロック解除のためレバーを押し込んではいるものの、コネクタを引き抜く際の力の起点にはなっていない。引き抜く際の力の起点は、レバーを操作する親指以外の4本の指が沿う位置に、把持するためコネクタ本体が延長されているか、あるいはコネクタ本体から連続する、ケーブル以外の部品が設置されており、これが力の起点となる。
【0081】
これに対し、上述した電動車両用電力コネクタ40はそのような構成を排除して小型化を実現している。
【0082】
次に、
図17から
図28を参照して、電動車両用電力コネクタ40の組立構造及び組立方法について説明する。
【0083】
電動車両用電力コネクタ40の組立ては以下の(1)〜(7)の手順で行われる。
【0084】
(1)内部配線44、端子52、及びケーブル45の接続(
図17参照)
ケーブル45に含まれた電線に抵抗や嵌合解除検知用スイッチ56などの電子部品を半田付けなどで接続し、回路を構成する。最終的にケーブル45の電線を端子52に圧着して、電気的構成部品の組立てが完了する。ケーブル45の付け根部にはケーブル留め金57を嵌めておく。
【0085】
(2)嵌合部41の組立て(
図18参照)
嵌合受容部品47の嵌合側(前側)の内周部に、防水ゴム48を嵌める。嵌合受容部品47側には、防水ゴム48を受ける形状が構成されており、そこに嵌める形となる。
【0086】
防水ゴム48を嵌めた後、防水ゴム48の外れ防止のため、防水ゴム押え部品49を嵌める。防水ゴム押え部品49は両側面にばね部49bの先端に爪49aが形成されている。嵌合受容部品47の両側面の孔47aに爪49aを引掛けることで、防水ゴム48及び防水ゴム押え部品49は嵌合受容部品47に固定される。
【0087】
(3)嵌合部41に対する電気的構成部品の組み込み(
図19参照)
図19(a)に示すように、嵌合受容部品47の嵌合側とは反対側(後側)の内部側に端子設置孔47bに連なる5箇所の端子挿入穴47dがそれぞれ対応して形成されている。
図19(b)に示すように、上述した電気的構成部品の端子52を端子挿入穴47dにそれぞれ挿入する。その後、嵌合受容部品47の後側に端子押え部品51を嵌めて固定する。端子押え部品51の円周面には穴51aが開いており、嵌合受容部品47の円周上の当該箇所に設けられた突起47cに引掛ける形で固定する。かくして
図19(c)に示すように、内部構成部品の組み立てが完了する。
【0088】
(4)外装部品53に対する嵌合解除レバー43の組み付け(
図20及び
図21参照)
図20(a)、(b)に示すように、一方即ち右側の外装部品53の前方上側に形成された丸溝53aに、嵌合解除レバー43の回転軸43aを入れ、また、嵌合解除レバー43の下面に設けたばね設置用の丸溝43hに、コイルばね55を圧縮しながら入れる。かくして、
図21に示すように、外装部品53に対する嵌合解除レバー43の組み付けが完了する。
【0089】
(5)外装部品53に対する内部構成部品の組み込み(
図22及び
図23参照)
図22に示すように上述した内部構成部品を右側の外装部品53の所定箇所に配置する。ケーブル45に取り付けたケーブル留め金57は、右側の外装部品53の後端部に設けた矩形の枠53b内に収める。嵌合解除検知用スイッチ56は嵌合解除レバー43の回転軸43aより後ろ側で嵌合解除レバー43の下部に設置し、嵌合解除レバー43の上下動でスイッチングがなされるように構成する。これは、適切な位置にダボ穴などをあらかじめ設けておき、スイッチに設置されたダボピンを嵌める形を採るのが良い。その他の配線(電線)類は、外装部品53の中央下部のスペースに配置する。
【0090】
後の説明から明らかになるように、外装部品53の前部内面側に設けた凹凸と嵌合受容部品47の外周当該箇所に設けた凹凸とを合わせ、
図23に示すように、嵌合受容部品47を、嵌合軸線Xに関して正規の位置から回転方向に角度θを持ち、かつ、前部側に距離Sだけ少し抜け出た形で設置する。なお、
図23では、便宜上、内部配線44及び端子52の図示を省略している。
【0091】
(6)二つの外装部品53の組み合わせ(
図24参照)
図24(a)に示すように、右側外装部品23の後端に設けた概矩形の溝64に、左側外装部品23の後端内に設けた引掛け部65を嵌め込んで引っ掛ける。そして、
図24(b)、(c)に示すように、上述した内部構成部品を挟み込む形で二つの外装部品53を互いに合わせる。
【0092】
本実施形態では、この段階で外装部品53が脱落しないよう、それぞれの外装部品53の後端部に丸溝66および丸ボス67を設け、軽圧入して仮保持できるようにしている。
【0093】
嵌合受容部品47は前述のように正規の位置からずれた形で設置しないと、外装部品53が正しく組み合わせられない構造となっている。なお、
図24でも、便宜上、内部配線44及び端子52の図示を省略している。
【0094】
(7)二つの外装部品53の固定(
図25〜
図28参照)
図25に示すように、二つの外装部品53を嵌合受容部品47の後部の外周に合わせた状態を得る。この状態では、二つの外装部品53は、後部では
図24に示した溝64と引掛け部65とにより結合されているが、前部では結合されていない。また、外装部品53の前部内面53cに周方向に間断的に形成された複数の凸部68と、嵌合受容部品47の後部外面47eに周方向に間断的に形成された複数の凸部69とが、嵌合軸線方向(前後方向)の同一位置にあって互いに干渉するため、この状態では外装部品53に対して嵌合受容部品47は回動できない。
【0095】
次に、
図26に示すように、互いに組み合わされた二つの外装部品53に対し、嵌合部41を嵌合軸線方向で内側に押し込んだ(スライドさせた)状態を得る。この状態では、嵌合受容部品47の外周部に設けた溝71に、左右の外装部品53の前部に円周上に設けた突出部72が嵌まり、したがって、外装部品53は
図26(c)における左右方向に分離出来なくなる。また、外装部品53の凸部68と嵌合受容部品47の凸部69とが嵌合軸線方向で位置ずれし、互いの干渉が解放されるため、外装部品53に対し嵌合受容部品47が回動可能になる。
【0096】
次に、
図27に示すように、外装部品53に対し嵌合受容部品47を回動させる。即ち、嵌合受容部品47を、嵌合軸線を中心に回動させて正規の位置に移動させる。本実施形態では、嵌合面側から見て反時計回りに回動させる。この結果、
図28に示すように、嵌合受容部品47の外周部の凸部69と外装部品53の内側の凸部68とが嵌合軸線Xに沿った方向で互いに対向する。したがって、外装部品53に対し嵌合受容部品47を嵌合軸線Xに沿った方向で移動させる(スライドさせる)ことはできなくなり、嵌合軸線方向の固定・保持がなされる。すなわち、嵌合受容部品47の凸部69と外装部品53の凸部68とが、嵌合操作時及び離脱操作時の嵌合軸方向の荷重を受けることとなる。なお、正規の位置からそれ以上回動しないよう、凹凸の組み合わせでストッパになる形状を備えている。
【0097】
さらに、
図27に示すように、外装部品53側に突起73が設けてあり、嵌合受容部品47の当該箇所には溝74が設けてあり、これらが引っ掛かる事で正規の位置で固定され、逆回転しないようになっている。この突起73は、嵌合受容部品47を回動させる際に、外装部品53を部分的に変形させつつ強制的に溝74に入り込む。なお、この構造は突起と溝の噛み合せに限らず、例えば外装部品53の一部に外側から丸穴を貫通させておき、嵌合受容部品47の相対する位置にも前述の丸穴と同サイズの丸溝を開けておき、回動後に所謂割ピンを刺して固定する方法も考えられる。
【0098】
以上により、二つの外装部品53は左右方向への分離が出来なくなり、また嵌合受容部品47も嵌合軸線方向に移動できず、かつ回転できなくなり、二つの外装部品53の組み合わせ状態が固定・保持される。
【0099】
図29は、第2の実施形態の変形例を示している。
【0100】
図29においては、外装部品53の後部のケーブル45が引き出される部位を筒状の別部品75として作っている。この場合、嵌合受容部品47の後部と外装部品53の前部とに備えた構造と同様な構造を別部品75の前部と外装部品53の後部とに備えることにより、別部品75を押し込み回動させる方法で二つの外装部品53の後部の固定も行うことが可能となる。この場合、二つの外装部品53の前部の固定は、第2の実施形態で説明した方法に限らなくてもよい。
【0101】
なお、上述では幾つかの実施形態や変形例を説明したが、本発明はそれらに限ることなく、それらを適宜組み合わせたものも本発明に含まれることはもちろんである。