(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光学式距離計により監視エリア内を走査して物体を検知し、検知した物体のうち移動体を特定し、特定した移動体を追尾対象に設定してカメラ装置により自動追尾する監視装置を制御するための監視装置の制御方法であって、
前記監視エリア内に複数の移動体が特定された場合、前記カメラ装置による自動追尾を解除するために予め設定されている追尾解除条件が成立したと判定すると、前記監視エリア内の重点監視対象を含む予め設定されている重点監視エリアを前記カメラ装置で広角に定点監視する
ことを特徴とする監視装置の制御方法。
前記重点監視エリアを前記カメラ装置で広角に定点監視している際、当該重点監視エリア内のいずれかの移動体が選択されると、選択された移動体を追尾対象に設定して自動追尾する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項記載の監視装置の制御方法。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の複数の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態において実質的に共通する構成については、同一の符号を付すとともに、その詳細な説明は省略する。
【0018】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、
図1から
図9を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の制御方法を適用する監視装置1は、エリアセンサ装置2、カメラ装置3、およびモニタ装置4から構成されている。
【0019】
このエリアセンサ装置2は、
図1に示すように、制御部10、記憶部11、入出力部12、レーザ走査部13、物体検知部14、移動体特定部15、移動体計数部16および追尾対象設定部17などを備えている。制御部10は、図示しないCPUやROMおよびRAMなどを有するマイクロコンピュータにより構成されており、記憶部11などに記憶されているコンピュータプログラムを実行することによりレーザ走査部13などを制御する。なお、本実施形態では、物体検知部14、移動体特定部15、移動体計数部16および追尾対象設定部17は、制御部10により実行されるコンピュータプログラムによりソフトウェア的に実現されている。エリアセンサ装置2は、特許請求の範囲に記載した光学式距離計に相当する。
【0020】
記憶部11は、図示しないメモリ素子などにより構成されており、コンピュータプログラムなどの各種の情報や、検知した物体の検知距離や検知角度などの測定結果を記憶する。入出力部12は、図示しない上位の制御装置からの指令信号の入力や、物体の検出結果の報知出力などを行う入出力手段として機能する。
【0021】
レーザ走査部13は、レーザ照射部13a、レーザ照射部13aから照射されたレーザ光を監視エリアに向かって反射するとともに監視エリア内の物体で反射した光を受光するミラー13b、予め定められている角度分解能および走査周期にてミラー13bを回転駆動するモータ13c、反射光を受光するレーザ受光部13dを備えている。なお、この構成は一例であり、レーザ照射部13aを駆動する構成(照射時には反射ミラー13bを利用しない構成)であってもよい。このレーザ照射部13aからレーザ光を照射するとともにモータ13cにてミラー13bを回転駆動することにより、矢印Aにて示すように所定の走査方向(
図2の場合、平面視で反時計方向)で走査エリアR0内にレーザ光が照射される。走査エリアR0内に存在する移動体(
図2の場合、例えば移動体M1)で反射した反射光は、レーザ受光部13dにて受光される。
【0022】
物体検知部14は、レーザ受光部13dにて反射光を受光した際の距離(上記した検知距離)と走査角度(上記した検知角度)とに基づいて、周知のように物体を検知する。そして、検知された物体に対応する検知距離および検知角度が複数の走査でどのように変化しているかの時間変化に基づいて、その物体が移動体であるか否かが移動体特定部15によって特定される。
【0023】
移動体計数部16は、移動体特定部15によって特定された移動体の数を特定する。追尾対象設定部17は、特定された移動体が複数である場合、いずれかの移動体を追尾対象として設定する。本実施形態の場合、追尾対象設定部17は、複数の移動体のうち、監視エリアR1内に設定されている重点監視対象(本実施形態では、
図2に示す出入り口G)に最も近い移動体を追尾対象に設定する。追尾対象に設定された移動体は、その位置情報がカメラ装置3に送信される。この位置情報には、検知距離から求めた移動体までの距離と、検知角度から求めた角度とが含まれている。
【0024】
カメラ装置3は、撮像カメラ20および可動式架台21を備えている。撮像カメラ20は、
図2に示すように、移動体を識別可能に撮像できる画角αから、監視エリアR1の全域を撮像するための画角βまで、その画角(視野)を変更可能ないわゆるズーム機能を備えている。ここで、「移動体を識別可能」とは、例えば移動体が人であれば顔を認識できる程度、移動体が車両であればその車種やナンバープレートあるいは運転者の顔などを認識できる程度のことを意味している。
【0025】
このため、画角αで撮像した場合には、撮像された画像(静止画および動画を含む)を見れば、例えば人の顔を認識することなどが可能となる。一方、画角βで撮像した場合には、個別の移動体を識別すること(例えば人の顔の認識すること)は多少困難になるものの、少なくとも移動体が存在していることは把握でき、さらに、その移動体の外観を大まかに認識することなどが可能となる。
【0026】
この撮像カメラ20は、可動式架台21に取り付けられており、エリアセンサ装置2から取得した移動体の位置情報に基づいてその向きが追尾対象に設定された移動体が存在する方向に向けられるとともに、ズーム機能の制御が行われる。そして、移動体の位置が変化するごとに、撮像カメラ20の向きおよびズーム機能の制御が行われる。このように、移動体の移動に追従させてその移動体を撮像することが、自動追尾に相当する。
モニタ装置4は、表示部30を備えており、カメラ装置3にて撮像した画像を表示する。このモニタ装置4は、例えば図示しない警備室等に設けられており、警備員などによって監視が行われている。
【0027】
次に、移動体を自動追尾するための制御方法について説明する。
監視装置1は、
図3に示す監視処理を実行しており、処理が開始されると、まず追尾期間、判定期間、変数M、Nを初期化する(A1)。詳細は後述するが、各項目の意味は以下の通りである。
【0028】
・追尾期間:追尾対象に設定されてから次の追尾対象が設定されるまでの期間。つまり、追尾対象が切り替えられるまでの期間であり、「同一の移動体を自動追尾した期間」に相当する。なお、追尾期間には、撮像カメラ20の向きを変更する期間、および、ズーム機能を制御する期間も含まれる。
・判定期間:予め設定されている期間。
・変数M:判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数を計数するための変数。後述するように、変数Mの値が予め定められている判定上限数を超えると撮像カメラ20の視野が頻繁に切り替わっていると判定される。
【0029】
・変数N:追尾期間が下限値を下回った回数を計数するための変数。後述するように、変数Nの値が下限判定回数(本実施形態では3回)以上となると、移動体を識別できない状態で頻繁に撮像カメラ20の視野が切り替わっていると判定される。なお、下限値は、撮像カメラ20の向きを変更する期間、ズーム機能を制御する期間、および、画像から移動体を識別するのに要すると予想される期間(例えば、警備員が人の顔を認識するのに要する期間)を考慮して設定されている。
【0030】
続いて、監視装置1は、エリアセンサ装置2で監視エリアR1を走査し(A2)、監視エリアR1内の物体を検知するとともに、移動体を特定する(A3)。そして、重点監視対象(出入り口G)に最も近い移動体を追尾対象に設定する(A4)。このとき、
図5に示すように時刻t1において監視エリアR1内(領域も含む)に複数の移動体M10、M11が特定された場合、監視装置1は、出入り口Gに最も近い移動体M10を自動追尾する。なお、
図5は、移動体を「○」の記号にて模式的に示すとともに、その移動体が特定された時刻を記号の中に文字(
図5の場合「t1」)にて示している。以下、後述する
図6、7等も同様である。
【0031】
つまり、監視装置1は、重点監視対象に最も近い移動体を優先して追尾対象に設定することにより、警備員等の監視者が監視すべきと考える所望の移動体が追尾対象に設定されるようにしている。なお、ステップA4では、移動体が1つの場合にはその移動体が最も出入り口Gに近い移動体として追尾対象に設定されることになる。
【0032】
追尾対象を設定すると、監視装置1は、判定処理を実行する(A5)。この判定処理は、以下に説明するように、追尾対象が切り替えられた頻度に基づいて、自動追尾を解除するための追尾解除条件が成立したか否かを判定する処理である。追尾対象が頻繁に切り替えられると、カメラ装置3の視野も頻繁に切り替わってしまうことから移動体の識別が困難になるためである。そのため、監視装置1は、この判定処理において、自動追尾を解除するか否かの判定を行っている。
【0033】
このとき、監視装置1は、以下の判定基準に基づいて、追尾対象が切り替えられた頻度を判定している。
・判定基準A:予め定められている判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数が判定上限数を超えたこと。
・判定基準B:同一の移動体を自動追尾した追尾期間が予め設定されている下限値を下回った回数が、連続して下限判定回数以上となったこと。本実施形態では、追尾期間が下限値を連続して3回下回ったか否か。
なお、この判定処理は
図3に示すように監視処理の流れの一部として実行されるものであるものの、説明の簡略化のために、判定基準Aおよび判定基準Bによる処理の流れをここで一度に説明しておく。
【0034】
<判定基準Aについて>
監視装置1は、判定処理において、追尾対象が切り替えられたかを判定しており(B1)、追尾対象が切り替えられていない場合には(B1:NO)、変数Mが判定上限数を超えたかを判定する(B2)。この変数Mは、所定期間内で追尾対象が切り替えられるごとにインクリメント(B1:YES、B4)される一方、判定期間が経過すると初期化される(
図3のステップA9:YES、A10)。このため、変数Mの値を参照することにより、判定期間内に何回追尾対象が切り替えられたか、すなわち、撮像カメラ20の視野が何回切り替えられたかを把握することができる。
【0035】
監視装置1は、変数Mが判定上限数を超えている場合には(B2:YES)、撮像カメラ20の視野が頻繁に切り替えられているとして、自動追尾を解除するための追尾解除条件が成立したと判定する(B9)。一方、監視装置1は、変数Mが判定上限数を超えていない場合には(B2:NO)、撮像カメラ20の視野が頻繁には切り替えられていないとして、追尾解除条件が不成立と判定する(B3)。このように、監視装置1は、判定基準Aに基づいて、自動追尾を解除するか否かを判定している。
【0036】
<判定基準Bについて>
監視装置1は、追尾対象が切り替えられた場合には(B1:YES)、上記した変数Mをインクリメントした後(B4)、追尾期間が下限値を下回るかを判定する(B5)。この追尾期間は、自動追尾が開始されるごとに初期化(
図3のステップA8)されるものであり、前回追尾対象に設定された移動体を自動追尾してから現時点までに経過した期間(同一の移動体を自動追尾した期間)を示している。
【0037】
監視装置1は、追尾期間が下限値を下回っていない場合には(B5:NO)、前回の自動追尾が移動体を識別するのに必要な期間行われていたとして、変数Nを0にする(B6)。一方、監視装置1は、追尾期間が下限値を下回る場合には(B5:YES)、前回の自動追尾が移動体を識別するのに必要な期間行われていなかったとして、変数Nをインクリメントする(B7)。
【0038】
そして、監視装置1は、判定処理が繰り返された際、追尾期間が下限値を下回った状態(変数Nが0にならない状態)が連続して発生し、変数Nが3(下限判定回数)以上となると(B8:YES)、移動体を識別するのに十分な期間が確保されていないとして、自動追尾を解除するための追尾解除条件が成立したと判定する(B9)。なお、変数Nが3未満の場合には(B8:NO)、ステップB2に移行する。
【0039】
このように、監視装置1は、判定処理において自動追尾を解除するか否かを判定し、その判定結果をもって監視処理にリターンする。
判定処理からリターンすると、監視装置1は、追尾解除条件が成立したかを判定し(A6)、追尾解除条件が成立していなければ(A6:NO)、ステップA4にて設定された追尾対象を自動追尾し(A7)、追尾期間を初期化する(A8)。その後、判定期間が経過していれば(A9:YES)、判定期間および変数Mを初期化して(A10)、ステップA2に移行する。一方、判定期間が経過していなければ(A9:NO)、そのままステップA2に移行する。
【0040】
さて、
図5に示す時刻t1の状態から、
図6に示す時刻t2の状態になると、監視装置1は、監視エリアR1内(領域も含む)に複数の移動体M10、M11、M12が特定されるため、最も出入り口Gに最も近い移動体(今回も、移動体M10)を追尾対象に設定し、自動追尾を開始する。この場合、時刻t1の状態から継続して移動体M10が自動追尾されていることになるため、上記した判定処理では追尾対象が切り替えられていないと判定される。
【0041】
その後、
図7に示すように時刻t3において監視エリアR1内(領域も含む)に複数の移動体M10、M11、M12、M13が特定された場合、監視装置1は、最も出入り口Gに最も近い移動体(今回は移動体M11)を追尾対象に設定し、自動追尾を開始する。この場合、判定処理において、追尾対象が切り替えられたことから、追尾期間が下限値を下回るかの判定が行われることになる。
【0042】
さて、例えば
図8に示すように、監視エリアR1内に複数の移動体が特定され、その移動体が短期間に移動している状況を想定してみる。この状況は、例えば出勤時や退勤時において、出入り口Gに移動体(例えば人)が短期間に出入りする状況などが相当する。
【0043】
この場合、監視装置1は、出入り口Gに最も近い移動体を追尾対象に設定することから、当初は移動体Ma1を自動追尾しており、移動体Ma1が移動したことにより、新たに移動体Ma2が出入り口Gに最も近くなった場合には、
図8のように移動体Ma2を自動追尾することになる。また、時間が経過し、例えば移動体Ma4が新たに監視エリアR1内に侵入して出入り口Gに最も近くなると、移動体Ma4が追尾対象として設定される。
【0044】
このため、移動体が短期間に出入り口Gの付近に集中し、最も出入り口Gに近い移動体が頻繁に入れ替わるような状況では、追尾対象を自動追尾すると、撮像カメラ20の視野が頻繁に切り替えられ、移動体の識別性能が低下するおそれ、すなわち、監視が不十分になるおそれがある。
【0045】
このように最も出入り口Gに近い移動体が頻繁に入れ替わった場合には、判定期間内に追尾対象が頻繁に切り替えられたり、追尾期間が下限値を連続して下回ったりすることが多くなる。すなわち、
図8に示すような状況では、上記した判定基準Aまたは判定基準Bが満たされる可能性が高くなり、判定基準Aまたは判定基準Bが満たされた場合には(上記したステップB2:YES、または、B8:YES)、追尾解除条件が成立したと判定される。
【0046】
そのため、監視装置1は、
図3に示す監視処理において、追尾解除条件が成立した場合には(A6:YES)、
図9に示すように監視エリアR1内に予め設定されている重点監視エリアR2を拡大して定点監視する(A11)。この重点監視エリアR2は、重点監視対象である出入り口G2を含む範囲として、出入り口G2の近傍に設定されている。本実施形態では、複数の移動体を同時に撮像できる程度の大きさに設定されており、移動体が人であるとすると、3〜4人の全身を撮像可能な程度に設定されている。このときの撮像カメラ20の画角は、画角αよりも大きく、且つ画角β以下となっている。つまり、定点監視している状態では、重点監視エリアR2の画像には出入り口G付近の複数の移動体が1つの画像内に撮像されるようになっている。また、撮像カメラ20は、その向きが固定されており、移動体の移動に追従することはない。すなわち、移動体の自動追尾が解除される。
【0047】
これにより、短期間に出入り口Gに移動体が集中した場合であっても、重点的に監視したい出入り口Gの近傍を監視することが可能となる。なお、定点監視は、予め定められている定点監視期間が終了するまで継続される(A12:NOの後、ステップA11に移行する)。このため、定点監視を開始した直後にまた視野が切り替わってしまうことが防止される。
【0048】
以上説明した本実施形態の制御方法によれば、次のような効果を奏する。
監視エリアR1内に存在する移動体のうち、重点監視対象(本実施形態では、出入り口G)に最も近い移動体を追尾対象に設定してカメラ装置3により自動追尾するので、重点的に監視すべき場所に最も近い移動体、すなわち、監視者が監視対象として所望する移動体を、追尾対象に設定することができる。
【0049】
このとき、最も重点監視対象に近い移動体を追尾対象に設定することから、移動体が移動して位置関係が変化した場合であっても、追尾対象を自動で且つ適宜切り替えることができる。また、監視エリア内に複数の移動体が存在していたとしても、移動体の移動に伴って順次追尾対象が切り替わっていくので、監視エリア内の移動体をもれなく監視することができる。
【0050】
同一の移動体を自動追尾した追尾期間が下限値を連続して下回った回数が下限判定回数以上となった場合、すなわち、移動体が識別される前にカメラ装置3の視野が切り替わることが頻繁に起きた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視する。これにより、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができるようになる。
【0051】
判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数が予め定められている判定上限数を超えた場合、すなわち、カメラ装置3の視野が頻繁に切り替わった場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができる。
このとき、重点監視エリアR2は重点監視対象を含めた範囲として設定されているので、すなわち、重点監視対象が視野に入った状態で定点監視することから、監視性能が低下するおそれを抑制することができる。
【0052】
重点監視エリアR2は、複数の移動体を撮像可能な大きさに設定されているので、つまり、重点監視エリアR2内の移動体を識別することを重視した大きさに設定されているので、定点監視中であっても、重点監視エリアR2の近傍に存在する複数の移動体を識別することができる。したがって、識別性能が低下するおそれを抑制することができる。
【0053】
この場合、カメラ装置3がズーム機能を有していることから、重点監視対象の近傍に移動体が存在しているか否かを重視する場合には、重点監視エリアの大きさを本実施形態よりも大きくすることができる。すなわち、重点監視エリアR2の大きさは、監視者が重視する点に基づいて、適宜設定することができる。
【0054】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態による制御方法について、
図10から
図15を参照しながら説明する。第2実施形態では、複数の移動体を特定した際にどの移動体を追尾対象に設定するかが、第1実施形態と異なっている。なお、監視装置の構成は第1実施形態と共通するので同一の符号を付して説明する。また、
図10に示す監視処理において、
図3に示した第1実施形態の監視処理と共通する処理については、詳細な説明は省略する。
【0055】
監視装置1は、
図10に示す監視処理を実行しており、追尾期間、判定期間、変数M、Nを初期化した後(C1)、エリアセンサ装置2で監視エリアR1を走査し(C2)、監視エリアR1内の物体を検知するとともに移動体を特定する(C3)。続いて、最新の移動体、または未追尾の移動体を追尾対象に設定する(C4)。ここで、最新の移動体とは、監視エリアR1内で新たに特定された移動体のうち、最も新しく特定された移動体のことを意味している。つまり、監視装置1は、監視エリアR1内に新たに移動体を特定した時点で、換言すると、新たな移動体が監視エリアR1に侵入した時点で、その移動体を追尾対象に設定する。
【0056】
一方、未追尾の移動体とは、新たに特定された移動体のうち、未だ追尾対象に設定されていない移動体を意味している。監視エリアR1内に新たに複数の移動体を特定した場合、いずれかの移動体を選択して追尾対象に設定する必要がある。本実施形態の監視装置1は、複数の移動体が新たに特定された場合には、監視エリアR1の境界に近い移動体を優先して追尾対象に設定する。このため、同時に複数の移動体が特定された場合には、追尾対象に設定されていない移動体が監視エリアR1内に存在することになる。そのため、監視装置1は、未追尾の移動体があれば、それを追尾対象に設定する。
【0057】
このように、最新の移動体、または未追尾の移動体を追尾対象に設定することにより、監視エリアR1内に侵入した移動体をもれなく自動追尾することが可能となる。
追尾対象を設定すると、監視装置1は、応答時間が予測時間よりも長くなるかを判定する(C5)。ここで、応答時間とは、新たに追尾対象に設定された移動体を自動追尾するまでに要する時間であり、予測時間とは、その移動体が重点監視対象(出入り口G)まで到達するのに要すると予測される時間である。具体的には、
図11に示すように、例えば監視エリアR1の図示左端側で移動体Mb1が先に特定され、その移動体Mb1を自動追尾している状態で新たに移動体Mb2が特定されたとする。
【0058】
この場合、移動体Mb2を監視するためには、図示左端側から右端側まで撮像カメラ20の向きを移動させ、ズーム機能を制御して移動体Mb2にフォーカスを合わせ、撮像された画像を見て移動体を識別することが必要となる。これに要する時間が、応答時間となる。また、移動体Mb2が出入り口Gまで到達するのに要すると予想される時間が、予測時間となる。これら応答時間および予測時間は、監視エリアR1の大きさおよび出入り口Gの位置は予め決まっていること、および、位置情報により移動体Mb2と出入り口Gとの距離が求まることから、それらに基づいて算出することができる。
【0059】
監視装置1は、応答時間が予測時間よりも短いと判定した場合には(C5:NO)、第1実施形態と同様に、
図4に示す判定処理を実行し(C6)、追尾解除条件が成立していなければ(C7:NO)、追尾対象を自動追尾する(C8)。その後、追尾期間を初期化し(C9)、判定期間が経過していなければ(C10:NO)そのまま、判定期間が経過していれば(C10:YES)判定期間および変数Mを初期化(C11)して、ステップC2に移行する。そして、移動体の特定、追尾対象の設定および判定処理などを繰り返す。
【0060】
さて、本実施形態の制御方法であっても、撮像カメラ20の視野が頻繁に切り替わる可能性がある。つまり、どの程度の数の移動体が想定されるかといった監視装置1の設置状況に応じて撮像カメラ20お設置台数等は設定されているものの、想定を超える数の移動体が存在した場合等には、自動追尾が間に合わない場合も起こりえるためである。例えば
図12に示すように、移動体M20を自動追尾している最中の時刻t1において、新たに移動体M21が特定されたとする。この場合、監視装置1は、移動体M20を追尾対象に設定して自動追尾する。その後、
図13に示すように時刻t2において新たに移動体M22が特定されると、移動体M22を追尾対象に設定して自動追尾し、さらにその後、
図14に示すように時刻t3において新たに移動体M23が特定されると、移動体M23を追尾対象に設定して自動追尾することになる。
【0061】
この場合、監視装置1は、追尾対象を設定するごとにステップC6の判定処理を栗開けしており、追尾対象が切り替えられていることから、上記した判定基準Aおよび判定基準Bに基づく判定を行っている。そして、例えば
図14に示す時刻t3の時点で追尾解除条件が成立したと判定した場合には(C7:YES)、自動追尾を解除して、
図15に示すように重点監視エリア(本実施形態では、監視エリアR1の全域)を広角にて定点監視する(C12)。このとき、撮像カメラ20の画角は、画角βとなっている。なお、重点監視エリアには、第1実施形態と同様に重点監視対象である出入り口Gが含まれている。
【0062】
これにより、監視エリアR1の全域を対象として、移動体の存在を把握することが可能となる。つまり、監視エリアR1に相次いで移動体が侵入してくるような状況であっても、重点的に監視すべき出入り口Gを含めて監視することが可能となる。なお、定点監視は、第1実施形態と同様に、予め定められている定点監視期間が終了するまで継続される(ステップC13:NOの後、ステップC12に移行する)。
【0063】
以上説明した本実施形態の制御方法によれば、次のような効果を奏する。
監視エリアR1内で特定された移動体のうち、最も新しく特定された移動体を追尾対象に設定してカメラ装置3により自動追尾するので、監視エリアR1内に侵入した移動体、すなわち、監視者が監視したいと所望する移動体を追尾対象に設定することができる。
【0064】
また、最も新しく特定された移動体を追尾対象に設定することで、侵入の初期段階で移動体を監視対象とすることができる。重点監視対象などの本当に保護すべき位置まで移動体が到達するには統計的にやや時間が掛かると想定されるため、追尾時間をフルに使って多くの情報(撮像により得られる情報)を元に監視することができるため、監視精度が高くすることができ、監視装置としての役割を十分に果たすことができる。
【0065】
新たに特定された移動体が複数存在する場合、監視エリアR1の境界に近い移動体から順に追尾対象に設定して自動追尾することを繰り返すので、監視エリアR1に侵入した移動体をもれなく追尾対象に設定することができる。
【0066】
この場合、監視エリアR1の境界に近いということは、監視エリアR1からの離脱が容易であるとも言える。そのため、複数の移動体を特定した場合に監視エリアR1の境界に近い移動体から追尾対象に設定することにより、監視エリアR1外に移動してしまいそうな移動体を優先して監視することができる。これにより、複数の移動体が同時に特定されたとしても、監視エリアR1内に侵入した移動体が監視されること無く監視エリアR1から離脱することを防止できる。
【0067】
応答時間が予測時間よりも長い場合には、重点監視エリアをカメラ装置3で広角に定点監視するので、自動追尾が間に合わないような状況になった場合であっても、少なくとも移動体を撮像することが可能となる。
同一の移動体を自動追尾した追尾期間が下限値を連続して下回った回数が下限判定回数以上となった場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、第1実施形態と同様に、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができるようになる。
【0068】
判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数が予め定められている判定上限数を超えた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、第1実施形態と同様に、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができる。
重点監視エリアR2を監視エリアR1の全域に設定しているので、定点監視している場合であっても監視エリアR1の全域を監視対象とすることができ、監視性能が低下するおそれを抑制することができる。
【0069】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態による制御方法について、
図16および
図17を参照しながら説明する。第3実施形態では、広角にて定点監視している際、所望の移動体を選択可能である点が第2実施形態と異なっている。なお、監視装置の構成について第1実施形態と共通する部位には同一の符号を付して説明する。また、
図17に示す監視処理において、
図10に示した第2実施形態の監視処理と共通する処理については、詳細な説明は省略する。
【0070】
図16に示すように、本実施形態の監視装置1は、モニタ装置4に対象選択部31が設けられている。この対象選択部31は、監視エリアR1内に存在する移動体のうち、いずれの移動体を追尾対象に設定するかを選択するためのものであり、警備員等による選択操作が入力される図示しないマウスやキーボードあるいはタッチパネル等の入力手段で構成されている。追尾対象の選択は、表示部30に表示されている移動体(撮像カメラ20の画像)から、所望の移動体を選択することにより行われる。以下、追尾対象を選択する処理の流れについて説明する。
【0071】
監視装置1は、
図17に示す監視処理を実行しており、追尾期間、判定期間、変数M、Nを初期化した後(D1)、エリアセンサ装置2で監視エリアR1を走査し(D2)、監視エリアR1内の物体を検知するとともに移動体を特定し(D3)、追尾対象を設定する(D4)。なお、追尾対象には、第1実施形態のように出入り口Gに最も近い移動体を設定してもよいし、第2実施形態のように最新の移動体を設定してもよいし、監視エリアR1内の移動体を順番あるいはランダムに設定してもよい。
【0072】
続いて、監視装置1は、第1実施形態と同様に
図4に示す判定処理を実行し(D5)、追尾解除条件が成立していなければ(D6:NO)、追尾対象を自動追尾する(D7)。その後、追尾期間を初期化し(D8)、判定期間が経過していなければ(D9:NO)そのまま、判定期間が経過していれば(D9:YES)判定期間および変数Mを初期化(D10)して、ステップD2に移行する。
【0073】
そして、例えば第2実施形態の
図12〜
図14に示したように移動体の特定および判定処理を繰り返し、追尾解除条件が成立した場合には(D6:YES)、
図15に示したように重点監視エリアを広角にて定点監視する(D11)。本実施形態では、監視装置1は、第2実施形態と同様に重点監視エリアとして監視エリアR1の全域を設定している。
【0074】
続いて、監視装置1は、追尾対象が選択されたかを判定する(D12)。この場合、例えば対象選択部31がタッチパネルで構成されていれば、表示部30に表示されている移動体のいずれかをタッチ操作で選択することで所望の移動体を選択することが可能となる。あるいは、表示部30に移動体ID(エリアセンサ装置2にて移動体を特定した際に割り振られる固有の番号)を表示し、キーボード等で所望の移動体IDを選択してもよい。いずれにしろ、移動体を選択できれば、どのような構成であってもよい。
【0075】
監視装置1は、追尾対象が選択された場合には(D12:YES)、選択された追尾対象を自動追尾する(D7)。このとき、定点監視は解除される。一方、追尾対象が選択されなかった場合には(D12:NO)、定点監視期間が終了するまで定点監視を継続する(D13:NOの後、ステップD11に移行する)。
このように、監視装置1は、監視エリアR1に複数の移動体が存在する場合であっても、監視者が所望する移動体を追尾対象に設定可能としている。
【0076】
以上説明した本実施形態の制御方法によれば、次のような効果を奏する。
監視エリアR1内に複数の移動体が特定された際、追尾解除条件が成立した場合には重点監視エリアR2をカメラ装置3で広角に定点監視するので、重点監視エリアR2内の移動体を撮像することが可能となる。これにより、監視エリアR1内に複数の移動体が侵入した場合であっても、少なくとも重点監視エリアR2内の移動体を監視することができる。
【0077】
この場合、広角にすることで視野が切り替わる可能性のある位置関係の移動体がまとめて視野内に入ってくるため、同じ画像が長い時間で撮像され対象の移動体の判別がし易くなる。
【0078】
同一の移動体を自動追尾した追尾期間が下限値を連続して下回った回数が下限判定回数以上となった場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、第1実施形態と同様に、カメラ装置3の視野が固定され、移動体の移動状況や監視エリア内にどの程度の物体が存在しているかなど、監視エリア内の状況をもれなく把握することができる。また、重点監視対象が視野に入った状態で定点監視することから、監視性能が低下するおそれを抑制することができる。
【0079】
判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数が予め定められている判定上限数を超えた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、第1実施形態と同様に、カメラ装置3の視野が固定され、監視エリア内の状況をもれなく把握することができる。
【0080】
重点監視エリアR2を監視エリアR1の全域に設定しているので、定点監視している場合であっても監視エリアR1の全域を監視対象とすることができ、監視性能が低下するおそれを抑制することができる。
対象設定部を設けて追尾対象に設定する移動体を選択可能としているので、監視者が所望する移動体を確実に追尾対象に設定することができる。
【0081】
(第4実施形態)
以下、本発明の第4実施形態による制御方法について、
図18を参照しながら説明する。第4実施形態では、追尾対象を設定する態様が第1実施形態と異なっている。なお、監視装置1の構成は第1実施形態と共通するので
図1も参照しながら説明する。また、
図18に示す監視処理において、
図3に示した第1実施形態の監視処理と共通する処理については、詳細な説明は省略する。
【0082】
監視装置1は、
図18に示す監視処理を実行しており、エリアセンサ装置2で監視エリアR1を走査し(E1)、監視エリアR1内の物体を検知するとともに移動体を特定し(E2)、追尾対象を設定する(E3)。なお、追尾対象には、第1実施形態のように出入り口Gに最も近い移動体を設定してもよいし、第2実施形態のように最新の移動体を設定してもよいし、監視エリアR1内の移動体を順番あるいはランダムに設定してもよい。
【0083】
続いて、監視装置1は、追尾解除条件が成立したか否かを判定する(E4)。本実施形態では、監視装置1は、追尾解除条件として、上記した判定基準Aおよび判定基準Bに加えて、以下の判定基準が設定されている。
・判定基準C:新たに追尾対象に設定された移動体を自動追尾するまでに要する応答時間が、新たに追尾対象に設定された移動体が重点監視対象まで到達するのに要する予測時間よりも長いこと。
【0084】
・判定基準D:特定された移動体の数が予め設定されている移動体上限数を超えたこと。移動体上限数は、監視エリアR1の大きさなどに基づいて設定することができる。例えば、移動体が人であるとすると、監視エリアR1の大きさと人の歩行速度とに基づいて監視エリアR1を横切るのに要する時間を予め想定しておき、想定した時間と1回の自動追尾に必要とする最低限の時間とから、移動体上限数を設定することなどが考えられる。
【0085】
・判定基準E:重点監視対象または重点監視エリアR2が監視されていない期間が予め設定されている未監視上限値を超えたこと。
監視装置1は、上記した判定基準A〜Eのいずれかが満たされた場合に、追尾解除条件が成立したと判定する。判定基準Aおよび判定基準Bに対する処理は第1実施形態の
図4に示した判定処理と共通し、判定基準Cに対する処理は第2実施形態のステップC5の処理と共通するので、それらの詳細な説明は省略する。なお、
図19では、追尾期間や判定期間、変数M、Nの初期化の処理については図示を省略している。
【0086】
判定基準Dの場合、監視装置1は、監視エリアR1内で特定した移動体の数が移動体上限数を超えていると、追尾解除条件が成立したとして自動追尾を解除する。これは、移動体上限数を超える場合には、視野の切り替わりが頻繁に発生することが確実であると予測できるためである。なお、この判定基準Dに対する処理は、移動体を特定した時点、すなわち、ステップE2の後、且つ、ステップE3の前に実行するようにしてもよい。
【0087】
判定基準Eの場合、監視装置1は、重点監視対象または重点監視エリアR2が監視されていない期間が予め設定されている未監視上限値を超えると、追尾解除条件が成立したとして自動追尾を解除する。例えば第2実施形態のように最新の移動体を自動追尾する場合、新たに移動体が特定されれば、新たな移動体に追尾対象が切り替えられる。このため、先に特定されていた移動体が重点監視エリアR2に侵入したとしても、その移動体は追尾対象ではないことから、重点監視エリアR2の近傍に位置する移動体が監視されないことになる。また、新たな移動体が重点監視エリアR2(つまり、重点監視対象)に近づくことなく移動した場合にも、重点監視エリアR2が監視されていない期間が長くなる。そのため、未監視上限値を超えた場合には、一旦重点監視エリアR2を監視することで、重点監視エリアR2が監視されない期間が長くなることを防止している。
【0088】
監視装置1は、上記した判断基準に基づいて追尾解除条件が成立したかを判定し、追尾解除条件が成立していない場合には(E4:NO)、追尾対象を自動追尾する(E5)。そして、ステップE1に移行して、物体の検知、移動体の特定、追尾対象の設定の処理を繰り返す。
一方、監視装置1は、追尾解除条件が成立している場合には(E4:NO)、第1実施形態の
図9に示したように重点監視エリアR2を拡大して定点監視し(E6)、定点監視期間が終了するまで定点監視を継続する(E7:NOの後、ステップE1に移行する)。
このように、監視装置1は、追尾解除条件が成立したと判定すると重点監視エリアR2を拡大して定点監視することで、監視エリアR1内に複数の移動体が存在する場合であっても、重点的に監視すべき出入り口Gの近傍を監視可能としている。
【0089】
以上説明した本実施形態の制御方法によれば、次のような効果を奏する。
監視エリアR1内に複数の移動体が特定された際、追尾解除条件が成立した場合には重点監視エリアを拡大してカメラ装置3にて定点監視するので、重点監視対象の近傍に存在する移動体を識別することができ、重要的に監視すべき範囲における監視性能が低下することを防止できる。
【0090】
また、重点監視エリアR2内を拡大して撮像することから、重点監視エリアR2内の移動体を識別可能に撮像することが可能となる。これにより、監視エリアR1内に複数の移動体が侵入した場合であっても、少なくとも、監視者が所望する重点監視エリアR2内の移動体を監視することができる。
【0091】
同一の移動体を自動追尾した追尾期間が下限値を連続して下回った回数が下限判定回数以上となった場合、すなわち、移動体が識別される前にカメラ装置3の視野が切り替わることが頻繁に起きた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視する。これにより、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができるようになる。
【0092】
判定期間内に追尾対象が切り替えられた回数が予め定められている判定上限数を超えた場合、すなわち、カメラ装置3の視野が頻繁に切り替わった場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、カメラ装置3の視野が固定され、移動体を識別することができる。
【0093】
応答時間が予測時間よりも長い場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、自動追尾が間に合わないような状況であっても、第1実施形態と同様に、重点的に監視すべき場所に位置する移動体を少なくとも撮像することができる。
監視エリアR1に存在する移動体が移動体上限数を超えた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、自動追尾が間に合わないような状況であっても、第1実施形態と同様に、重点的に監視すべき場所に位置する移動体を少なくとも撮像することができる。
【0094】
重点監視エリアR2が監視されていない期間が未監視上限値を超えた場合には重点監視エリアR2を拡大してカメラ装置3で定点監視するので、重点監視対象または重点監視エリアR2が監視されない期間が長くなって監視状態が悪化することを防止することができる。これにより、例えば、監視エリアR1内で静止状態(人であれば、例えば手を動かしているものの位置の移動はしていないような状態も含む)となり、一旦は「移動体では無い」として追尾対象から外された物体が、重点監視対象または重点監視エリアR2の近傍に居る場合等において、重点監視対象または重点監視エリアR2を監視することができる。
【0095】
(その他の実施形態)
本発明は、各実施形態にて例示したものに限定されることなく、例えば以下のように変形あるいは拡張することができる。
各実施形態で示した数値は例示であり、これに限定されない。
物体を検知する場合、1回の走査ではなく、複数回の走査により得られたデータに基づいて物体の検知、移動体の特定を行ってもよい。
【0096】
各実施形態では説明の簡略化のために定点監視期間中は待機する処理の流れを例示したが、監視装置1は、定点監視期間中にも物体の検知、移動体の特定は行われており、定点監視期間が経過すると、定点監視期間中に特定された移動体を自動追尾する。
監視者が認識することが必要な場合、2秒程度は同一の移動体を撮像し続けることが必要となるが、例えばモニタ装置4に記録部を設けて撮像した画像を再生できる構成とすれば、同一の移動体を撮像し続ける期間を短縮しても後から確認することができる。このため、応答時間や追尾期間は、監視装置1の構成等に基づいて、適宜設定することができる。
【0097】
判定基準A〜Eは、どのように組み合わせてもよい。すなわち、第1実施形態では判定基準A、Bを採用しているが、判定基準C〜Eを採用してもよいし、判定基準Dだけを採用して移動体の数が多ければ定点監視するようにしてもよい。また、第2実施形態や第2実施形態についても同様に、判定基準A〜Eをどのように組み合わせてもよい。
【0098】
各実施形態において、監視エリア内で特定された移動体とは、監視エリア内で停止して一旦は「移動体では無い」と判定されたものの、その後移動を再開したような移動体も含まれている。