特許第6182364号(P6182364)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日本電波工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000002
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000003
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000004
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000005
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000006
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000007
  • 特許6182364-水晶デバイス 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182364
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】水晶デバイス
(51)【国際特許分類】
   H03B 5/32 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   H03B5/32 H
   H03B5/32 A
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2013-125106(P2013-125106)
(22)【出願日】2013年6月14日
(65)【公開番号】特開2015-2392(P2015-2392A)
(43)【公開日】2015年1月5日
【審査請求日】2016年5月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000232483
【氏名又は名称】日本電波工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106541
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 信和
(72)【発明者】
【氏名】社本 勝哉
【審査官】 角張 亜希子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−119031(JP,A)
【文献】 特開平11−317622(JP,A)
【文献】 特開平08−037421(JP,A)
【文献】 特開2010−124348(JP,A)
【文献】 特開2009−302701(JP,A)
【文献】 特開2005−198237(JP,A)
【文献】 実開平07−016422(JP,U)
【文献】 特開2008−311826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03B5/30−5/42
H03H3/007−3/06
9/00−9/135
9/15−9/24
9/30−9/40
9/46−9/62
9/66
9/70
9/74
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び前記一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、
温度を測定する温度センサと、
発熱するヒーター回路と、
前記温度センサ、前記ヒーター回路、及び前記水晶振動片を制御する集積回路と、
底部及び前記底部の一方の表面を囲む側面から成り、一対の接続電極が形成され、前記一対の接続電極に前記一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより前記水晶振動片が載置される第1凹部が形成されるパッケージと、
前記第1凹部を密閉し、金属材料により形成されるリッド板と、を有し、
前記パッケージの前記底部は、前記側面が載置される第1上面及び前記第1上面の反対側の第1下面を有する第1層と、前記第1下面に向かい合うように前記第1層に接合される第2上面及び接地されるアース端子が形成される第2下面を有し、前記第2上面には前記水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成される第2層と、を含み、
前記アース端子が前記リッド板及び前記アース金属膜に電気的に接続されており、
前記第1上面には、前記温度センサ、前記ヒーター回路、及び前記集積回路が配置され、
前記リッド板及び前記アース金属膜が前記ヒーター回路に熱的に接続され、前記リッド板及び前記アース金属膜には前記ヒーター回路から熱が伝えられて加熱され、前記水晶振動片が前記リッド板及び前記アース金属膜からの放射熱により加温される水晶デバイス。
【請求項2】
前記第1凹部内には、温度を測定する温度センサと、前記リッド板及び前記アース金属膜に熱的に接続され発熱するヒーター回路と、前記温度センサ、前記ヒーター回路、及び前記水晶振動片を制御する集積回路と、が配置される請求項1に記載の水晶デバイス。
【請求項3】
所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び前記一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、
温度を測定する温度センサと、
底部及び前記底部の上面の周囲を囲む第1側面から成り、一対の接続電極が形成され、前記一対の接続電極に前記一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより前記水晶振動片が載置される第1凹部と、前記底部及び前記底部の下面の周囲を囲む第2側面から成り、前記温度センサが配置される第2凹部と、が形成されるパッケージと、
前記第1凹部を密閉し、金属材料により形成されるリッド板と、を有し、
前記パッケージの前記底部は、前記底部の上面を含む第1層と、前記底部の下面を含み前記第1層に接合される第2層と、により形成され、前記第1層と前記第2層との間には前記水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成され、
前記パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、前記アース端子が前記リッド板及び前記アース金属膜に電気的に接続されており、前記水晶振動片が前記リッド板及び前記アース金属膜からの放射熱により加温される水晶デバイス。
【請求項4】
発熱するヒーター回路と、
前記温度センサ、前記ヒーター回路、及び前記水晶振動片を制御する集積回路と、を更に有し、
前記第2凹部には前記ヒーター回路、及び前記集積回路が配置され、
前記パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、前記アース端子が前記リッド板及び前記アース金属膜に電気的に接続されており、前記リッド板及び前記アース金属膜が前記ヒーター回路に熱的に接続されている請求項3に記載の水晶デバイス。
【請求項5】
所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び前記一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、
温度を測定する温度センサと、
発熱するヒーター回路と、
前記温度センサ、前記ヒーター回路、及び前記水晶振動片を制御する集積回路と、
底部及び前記底部の上面の周囲を囲む第1側面から成り、一対の接続電極が形成され、前記一対の接続電極に前記一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより前記水晶振動片が載置され、さらに前記温度センサ及び前記ヒーター回路が載置される第1凹部と、前記底部及び前記底部の下面の周囲を囲む第2側面から成り、前記集積回路が配置される第2凹部と、が形成されるパッケージと、
前記第1凹部を密閉し、金属材料により形成されるリッド板と、を有し、
前記パッケージの前記底部は、前記底部の上面を含む第1層と、前記底部の下面を含み前記第1層に接合される第2層と、を含み、前記第1層と前記第2層との間には前記水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成され、
前記パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、前記アース端子が前記リッド板及び前記アース金属膜が互いに電気的に接続されており、さらに前記リッド板及び前記アース金属膜が前記ヒーター回路に熱的に接続されており、前記水晶振動片が前記リッド板及び前記アース金属膜からの放射熱により加温される水晶デバイス。
【請求項6】
前記第1凹部の一方の側には前記水晶振動片を載置し、前記接続電極が形成された一対の載置部が形成され、
前記第1凹部の他方の側には、前記アース端子に電気的に接続される金属膜が形成された保持部が形成され、
前記水晶振動片は、前記金属膜上に形成される前記導電性接着剤に接触して保持される請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の水晶デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の周波数で振動する水晶振動片が載置された水晶デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の周波数で振動する水晶振動片は、温度変化によりその周波数が変化する。このような水晶振動片の周波数変化を防ぐために、水晶振動片を所定の温度に制御する恒温槽付水晶発振器(OCXO)が知られている。例えば、特許文献1では、サーミスタ及び加熱抵抗と共に温度制御回路が形成されて水晶振動片の温度制御がなされる恒温型の水晶発振器が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−77963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に示されるような水晶発振器においても、さらに水晶振動片の温度の安定性を高めること及び温度が安定に至るまでの時間を短くすることが求められている。また、このように水晶振動片の温度を安定に保ち、水晶振動片の周波数変化を防ぐことは、水晶発振器に限らず他の様々な水晶デバイスにも求められている。
【0005】
本発明は、水晶振動片の温度の安定性が高く、水晶振動片の温度が安定に至るまでの時間が短い水晶デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1観点の水晶デバイスは、所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、温度を測定する温度センサと、発熱するヒーター回路と、温度センサ、ヒーター回路、及び水晶振動片を制御する集積回路と、底部及び底部の一方の表面を囲む側面から成り、一対の接続電極が形成され、一対の接続電極に一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより水晶振動片が載置される第1凹部が形成されるパッケージと、第1凹部を密閉し、金属材料により形成されるリッド板と、を有する。また、パッケージの底部は、側面が載置される第1上面及び第1上面の反対側の第1下面を有する第1層と、第1下面に向かい合うように第1層に接合される第2上面及び接地されるアース端子が形成される第2下面を有し、第2上面には水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成される第2層と、を含む。アース端子はリッド板及びアース金属膜に電気的に接続されており、第1上面には、温度センサ、ヒーター回路、及び集積回路が配置され、リッド板及びアース金属膜がヒーター回路に熱的に接続され、リッド板及びアース金属膜にはヒーター回路から熱が伝えられて加熱され、水晶振動片がリッド板及びアース金属膜からの放射熱により加温される。
【0007】
第2観点の水晶デバイスは、所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、温度を測定する温度センサと、パッケージと、金属材料により形成されるリッド板と、を有する。パッケージには、底部及び底部の上面の周囲を囲む第1側面から成り、一対の接続電極が形成され、一対の接続電極に一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより水晶振動片が載置され、リッド板により密閉される第1凹部と、底部及び底部の下面の周囲を囲む第2側面から成り、温度センサが配置される第2凹部と、が形成されている。また、パッケージの底部は、底部の上面を含む第1層と、底部の下面を含み第1層に接合される第2層と、により形成され、第1層と第2層との間には水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成され、パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、アース端子がリッド板及びアース金属膜に電気的に接続されている。
【0008】
第3観点の水晶デバイスは、第2観点において、発熱するヒーター回路と、温度センサ、ヒーター回路、及び水晶振動片を制御する集積回路と、を更に有し、第2凹部にはヒーター回路、及び集積回路が配置され、パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、アース端子がリッド板及びアース金属膜に電気的に接続されており、リッド板及びアース金属膜がヒーター回路に熱的に接続されており、水晶振動片がリッド板及びアース金属膜からの放射熱により加温される。
【0009】
第4観点の水晶デバイスは、所定の振動数で振動し、一対の励振電極及び一対の励振電極から引き出された一対の引出電極が形成された水晶振動片と、温度を測定する温度センサと、発熱するヒーター回路と、温度センサ、ヒーター回路、及び水晶振動片を制御する集積回路と、底部及び底部の上面の周囲を囲む第1側面から成り、一対の接続電極が形成され、一対の接続電極に一対の引出電極が導電性接着剤を介して接合されることにより水晶振動片が載置され、さらに温度センサ及びヒーター回路が載置される第1凹部と、底部及び底部の下面の周囲を囲む第2側面から成り、集積回路が配置される第2凹部と、が形成されるパッケージと、第1凹部を密閉し、金属材料により形成されるリッド板と、を有する。また、パッケージの底部は、底部の上面を含む第1層と、底部の下面を含み第1層に接合される第2層と、を含み、第1層と第2層との間には水晶振動片の主面の面積よりも広く形成されたアース金属膜が形成され、パッケージが実装される実装面には接地されるアース端子が形成され、アース端子がリッド板及びアース金属膜が互いに電気的に接続されており、さらにリッド板及びアース金属膜がヒーター回路に熱的に接続されており、水晶振動片がリッド板及びアース金属膜からの放射熱により加温される。
【0010】
第5観点の水晶デバイスは、第1観点から第4観点において、第1凹部の一方の側には水晶振動片を載置し、接続電極が形成された一対の載置部が形成され、第1凹部の他方の側には、アース端子に電気的に接続される金属膜が形成された保持部が形成され、水晶振動片は、金属膜上に形成される導電性接着剤に接触して保持される。
【発明の効果】
【0011】
本発明の水晶デバイスによれば、水晶振動片の温度の安定性が高く、安定に至るまでの時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】水晶デバイス100の分解斜視図である。
図2図1のA−A断面図である。
図3】(a)は、水晶振動片110が載置されたパッケージ120の上面図である。 (b)は、第2層120b及び第3層120cの上面図である。 (c)は、第2層120b及び第3層120cの上面図である。
図4】(a)は、LSI140が載置されたパッケージ120の上面図である。 (b)は、水晶デバイス200の断面図である。
図5】水晶デバイス200の回路図である。
図6】(a)は、水晶デバイス300の断面図である。 (b)は、水晶デバイス400の断面図である。
図7】水晶デバイス500の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0014】
(第1実施形態)
<水晶デバイス100の構成>
図1は、水晶デバイス100の分解斜視図である。水晶デバイス100は、表面実装型の水晶デバイスであり、プリント基板等に実装されて使用される。水晶デバイス100は主に、水晶振動片110と、パッケージ120と、リッド板130と、により形成されている。水晶振動片110には、例えばATカットの水晶振動片が用いられる。ATカットの水晶振動片は、主面(YZ面)が結晶軸(XYZ)のY軸に対して、X軸を中心としてZ軸からY軸方向に35度15分傾斜されている。以下の説明では、ATカットの水晶振動片の軸方向を基準とし、傾斜された新たな軸をY’軸及びZ’軸として用いる。すなわち、水晶デバイス100において水晶デバイス100の長手方向をX軸方向、水晶デバイス100の高さ方向をY’軸方向、X軸方向及びY’軸方向に垂直な方向をZ’軸方向として説明する。
【0015】
水晶振動片110は、+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面に励振電極111が形成されており、各励振電極111からは水晶振動片110の−X軸側の辺に引出電極112が引き出されている。+Y’軸側の面に形成されている励振電極111から引き出される引出電極112は−X軸側の辺の+Z’軸側に引き出され、+Z’軸側の側面を介して−Y’軸側の面に引き出されている。−Y’軸側の面に形成されている励振電極111から引き出されている引出電極112は、−X軸側の辺の−Z’軸側に引き出され、−Z’軸側の側面を介して+Y’軸側の面に引き出されている。
【0016】
パッケージ120は、X軸方向に伸びる長辺、及びZ’軸方向に伸びる短辺を有している。また、パッケージ120の−Y’軸側の面であり水晶デバイス100が実装される実装面には外部端子125が形成されており、パッケージ120の+Y’軸側の面である上面にはリッド板130に接合される接合面122a及び接合面122aから−Y’軸方向に凹んだ凹部121が形成されている。接合面122aには凹部121を囲むように枠状金属膜127aが形成されており、凹部121には水晶振動片110が載置される載置部123及び水晶振動片110を支える保持部128が形成されている。載置部123の+Y’軸側の面には、水晶振動片110の引出電極112に導電性接着剤152a(図2参照)を介して電気的に接続される接続電極124が形成されており、保持部128の+Y’軸側の面には金属膜127bが形成されている。
【0017】
パッケージ120は、例えばセラミックを基材としており、パッケージ120の底部を形成する第1層120a及び第2層120bと、凹部121の側面を形成する第3層120c及び第4層120dと、により構成されている。すなわち、パッケージ120は、第1層120a、第2層120b、第3層120c、及び第4層120dの4つの層が重ね合わされることにより形成されている。第3層120cは、パッケージ120の+Y’軸側に配置され、第3層120cの+Y’軸側の面には接合面122aが形成されている。第4層120dは、第3層120cの−Y’軸側の面に接合されて配置されている。第4層120dは載置部123及び保持部128を含む層である。第1層120aは、第4層120dの−Y’軸側の面に配置されている。第1層120aの+Y’軸側の面を第1上面122bとし、−Y’軸側の面を第1下面122c(図2参照)とすると、第1上面122bは凹部121内に面し、第4層120dが重ねられる。第2層120bは、第1層120aの−Y’軸側の面である第1下面122cに接合されるように配置されている。第2層120bの+Y’軸側の面を第2上面122d(図2参照)とし、−Y’軸側の面を第2下面122eとすると、第2上面122dには第1層120aが重ねられ、第2下面122eには外部端子125が形成される。第2下面122eに形成される外部端子125の一部は接地されるアース端子125aであり、アース端子125aには枠状金属膜127a及び金属膜127bが電気的に接続されている。また、パッケージ120の四隅の側面にはパッケージ120の内側に凹んだキャスタレーション129が形成されている。
【0018】
リッド板130は、平板状に形成されており、パッケージ120の接合面122aにシームリング151(図2参照)を介して接合されて、パッケージ120の凹部121を密封する。また、リッド板130は金属材料により形成されており、アース端子125aに電気的に接続されている。
【0019】
図2は、図1のA−A断面図である。また、図2は後述される図3(a)から図3(c)のA−A断面も含んでいる。図2では、水晶デバイス100がプリント基板150に実装された状態として示されている。水晶デバイス100のパッケージ120の凹部121には、水晶振動片110が載置されている。水晶振動片110の引出電極112は、載置部123に形成される接続電極124に導電性接着剤152aを介して電気的に接続される。また、保持部128に形成される金属膜127b上には導電性接着剤152bが形成されており、水晶振動片110の+X軸側の端がこの導電性接着剤152b上に接触している。導電性接着剤152bは水晶振動片110の基材となる水晶材料には接触しているが、励振電極111及び引出電極112には、電気的に接続されていない。水晶デバイス100のパッケージ120の凹部121は、リッド板130がシームリング151を介して接合面122aに接合されることにより密封されている。シームリング151は接合面122a上に配置されるように矩形形状に形成された環状のリングであり、電気を伝導する金属材料で形成されている。そのため、シームリング151は枠状金属膜127aとリッド板130とを電気的に接続する。
【0020】
また、水晶デバイス100のパッケージ120の第2層120bの第2上面122d上には、アース金属膜127cが形成されている。すなわち、アース金属膜127cは、第1層120aと第2層120bとの間に挟まれるようにして形成されている。アース金属膜127cは、第2層120bの外周には形成されていないものの、それ以外の第2層120b上の殆どの領域に形成されている(図3(c)参照)。さらに、水晶デバイス100のパッケージ120に形成される枠状金属膜127aとアース端子125aとは、パッケージ120をY’軸方向に貫通する貫通電極126aにより互いに電気的に接続されている。そのため、リッド板130はアース端子125aに電気的に接続される。また、アース金属膜127c及び金属膜127bも貫通電極126aに電気的に接続されているため、アース金属膜127c及び金属膜127bもアース端子125aに電気的に接続される。
【0021】
図2では、プリント基板150上に形成される電極150aが示されており、水晶デバイス100のアース端子125aがハンダ153を介して電極150aに接合されている。図2に示される電極150aは接地されており、これにより、電極150aにハンダ153を介して接合されている水晶デバイス100のアース端子125aも接地される。また、プリント基板150には電極150aに熱的に接続されたヒーター回路(不図示)が載置されており、ヒーター回路で熱を発生させて電極150aに熱を送ることができるようになっている。すなわち、水晶デバイス100では、アース端子125aが電極150a及びハンダ153を介して加温される。加温されたアース端子125aの熱は、アース端子125aから貫通電極126aを介してアース金属膜127c、金属膜127b、及びリッド板130に送られて、これらを加温する。さらに、加温されたリッド板130及びアース金属膜127cからは水晶振動片110に熱が放射熱として伝えられ、水晶振動片110が加温される。図2に示されるように、水晶振動片110は水晶デバイス100の凹部121内でリッド板130及びアース金属膜127cにY’軸方向に挟まれるように載置されているため、水晶振動片110は+Y’軸側及び−Y’軸側からそれぞれ加温されることになる。また、金属膜127bから導電性接着剤152bを介して熱が水晶振動片110に伝わることによっても水晶振動片110が加温される。
【0022】
図3(a)は、水晶振動片110が載置されたパッケージ120の上面図である。凹部121内の−X軸側の+Z’軸側及び−Z’軸側の角にはそれぞれ載置部123が形成されており、各載置部123の+Y’軸側の面には接続電極124が形成されている。また、凹部121内の+X軸側の端の中央には保持部128が形成されており、保持部128の+Y’軸側の面には金属膜127bが形成されている。水晶振動片110は、導電性接着剤152aにより引出電極112が接続電極124に電気的に接続されることにより接続電極124上に載置される。また、水晶振動片110は、保持部128上に形成される導電性接着剤152b上に載置される。
【0023】
図3(b)は、第4層120d及び第1層120aの上面図である。図3(b)では、第4層120dの+Y’軸側の面及び凹部121内に露出した第1層120aの+Y’軸側の面が示されている。また、図3(b)では、パッケージ120の−Y’軸側の面である第2下面122eに形成される外部端子125がパッケージ120を透過して点線で示されている。パッケージ120の第2下面122eの四隅には外部端子125が形成されている。第2下面122eの+X軸側の+Z’軸側及び−X軸側の−Z’軸側に形成される外部端子125は接地されるアース端子125aである。また、第2下面122eの−X軸側の+Z’軸側及び+X軸側の−Z’軸側に形成される外部端子125は、接続電極124を介して水晶振動片110の引出電極112に電気的に接続される水晶端子125bである。+Z’軸側に形成されている接続電極124は、パッケージ120をY’軸方向に貫通する貫通電極126bを介して−X軸側の+Z’軸側に形成される水晶端子125bに導通している。また、−Z’軸側に形成されている接続電極124は第4層120dの+Y’軸側の面を介して第4層120dの+X軸側の−Z’軸側の角に引き出され、さらに貫通電極126bを介して第2下面122eの+X軸側の−Z’軸側に形成される水晶端子125bに導通している。一方、保持部128に形成されている金属膜127bは、第4層120dの+Y’軸側の面を介して第4層120dの+X軸側の+Z’軸側の角に引き出され、さらに貫通電極126aを介して第2下面122eの+X軸側のアース端子125aに導通する。
【0024】
図3(c)は、第4層120d及び第1層120aの上面図である。図3(c)では、第4層120dの+Y’軸側の面及び凹部121内に露出した第1層120aの+Y’軸側の面と共に、第2層120bの+Y’軸側の面に形成されているアース金属膜127cがパッケージ120を透過して点線で示されている。アース金属膜127cは、貫通電極126b及びその周囲と第2層120bの外周付近以外の第2層120b上のほぼ全ての領域に形成されている。その為、アース金属膜127cが形成される面積は水晶振動片110の主面の面積よりも広く、水晶振動片110の−Y’軸側を覆うように形成されている。アース金属膜127cは、貫通電極126aに電気的に接続されている。そのため、アース金属膜127cは、アース端子125aに電気的に接続される。
【0025】
図2に示されたように、水晶デバイス100では、水晶デバイス100の外部に配置されるヒーター回路(不図示)からアース端子125aを介して水晶デバイス100に熱が伝えられることにより、水晶振動片110が加温される。また、水晶振動片110の主面である+Y’軸側の面及び−Y’軸側の面を加温するリッド板130及びアース金属膜127cに覆われるように水晶振動片110が挟まれて配置されることで水晶振動片110への単位時間あたりの伝熱量が多くなる。これにより水晶振動片110の温度上昇速度を上げることができるため、水晶振動片110を目的の温度にまで早く上げることができる。すなわち、水晶デバイス100では、水晶振動片110を早く安定な温度状態に置くことができ、これによって水晶振動片110を早く安定な周波数を発振する状態に置くことができる。
【0026】
さらに、水晶デバイス100では、金属膜127bから導電性接着剤152bを介して水晶振動片110を直接温めることができる。このことによっても、水晶振動片110の振動周波数が安定に至るまでの時間が短くされるため好ましい。
【0027】
(第2実施形態)
水晶デバイスでは、水晶デバイスに温度センサ等を配置することにより水晶振動片の温度が調節されても良い。また、水晶デバイスにはさらにヒーター回路が配置されることにより、水晶デバイス内に熱を発生させて水晶振動片を加温しても良い。以下にこのような様々な構成要素を有する水晶デバイスについて説明する。また、以下の説明では第1実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態と同じ番号を付してその説明を省略する。
【0028】
<水晶デバイス200の構成>
図4(a)は、LSI140が載置されたパッケージ120の上面図である。水晶デバイス100(図1参照)は、パッケージ120の凹部121にLSI(Large Scale Integration)140が載置されて水晶デバイス200として形成することができる。LSI140は、温度を測定する温度センサ、発熱するヒーター回路、及び温度センサと、ヒーター回路142と、水晶振動片110と、を制御する集積回路を集積したものである。
【0029】
図4(b)は、水晶デバイス200の断面図である。図4(b)は、図4(a)のB−B断面を含んでいる。LSI140は外部端子125及び接続電極124に電気的に接続される。また、LSI140はリッド板130、金属膜127b、及びアース金属膜127cに熱的、電気的に接続されており、LSI140にて発生した熱がリッド板130、金属膜127b、及びアース金属膜127cに伝熱される。
【0030】
図5は、水晶デバイス200の回路図である。図5では、水晶振動片110が示されており、水晶振動片110を囲む点線100が水晶デバイス100に相当する部分である。すなわち、図5において、点線100の部分を除いた部分がLSI140に相当する部分となっている。水晶デバイス200では、接地されるアース端子125a、電源に接続されLSI140に電力を供給する電源端子125c、周波数信号が出力される出力端子125d、及び水晶振動片110に制御電圧を入力する入力端子125eの4つの外部端子125が形成されている。これらの端子は、例えば、アース端子125aが第2下面122eの+X軸側の+Z’軸側、出力端子125dが第2下面122eの+X軸側の−Z’軸側、入力端子125eが第2下面122eの−X軸側の+Z’軸側、及び電源端子125cが第2下面122eの−X軸側の−Z’軸側に形成される。入力端子125eから入力された制御電圧は、周波数制御回路及び周波数調整回路を経て水晶振動片110に加えられる。また、水晶振動片110で発生した周波数信号は、発振回路、増幅回路、及び出力回路を経て出力端子125dから出力される。また、LSI140は、ヒーター回路142及び温度センサ(不図示)を有している。ヒーター回路142は発熱することにより水晶振動片110を加温する。また、ヒーター回路142はアース金属膜127c又は貫通電極126aに熱的に接続されており、ヒーター回路142で発生した熱がアース金属膜127c、金属膜127b、及びリッド板130に伝わる。これにより、水晶デバイス100と同様に、アース金属膜127c、金属膜127b、及びリッド板130を介して水晶振動片110が加温される。ヒーター回路142が発する熱は、温度センサにより測定された温度を基に温度制御回路で制御される。
【0031】
水晶デバイス200では、水晶デバイス100と同様に、リッド板130及びアース金属膜127cからの放射熱、及び金属膜127bに形成される導電性接着剤152bを介する水晶振動片110への伝熱により水晶振動片110を加温することで、水晶振動片110の温度を調整することができる。さらに、水晶デバイス200では、水晶振動片110の近くに配置されたLSI140に含まれる温度センサにより水晶振動片110の温度が測定されるため精度よく水晶振動片110の温度を測定することができ、LSI140に含まれるヒーター回路141によりリッド板130、金属膜127b、及びアース金属膜127cを早く加熱することができる。そのため、水晶デバイス200では早く安定した温度状態に水晶振動片110を置くことができる。
【0032】
(第3実施形態)
水晶デバイスは、パッケージの+Y’軸側及び−Y’軸側の面にそれぞれ凹部が形成され、パッケージの断面の形状が「H」型となるように形成される水晶デバイスとして形成されても良い。以下にこのようなH型の水晶デバイスについて説明する。また、以下の説明では第1実施形態又は第2実施形態と同じ部分に関しては第1実施形態又は第2実施形態と同じ番号を付してその説明を省略する。
【0033】
<水晶デバイス300の構成>
図6(a)は、水晶デバイス300の断面図である。水晶デバイス300は主に、水晶振動片110と、パッケージ320と、リッド板130と、温度センサ141と、により形成されている。
【0034】
パッケージ320は、X軸方向に長辺、Z’軸方向に短辺が形成されている。また、パッケージ320の+Y’軸側の面にはリッド板130がシームリング151を介して接合される接合面321a及び接合面321aから−Y’軸方向に凹んだ第1凹部321が形成されている。接合面321aには、枠状金属膜327aが形成されており、パッケージ320を貫通する貫通電極326aを介してアース端子325aに導通している。第1凹部321内の−Y’軸側の面である第1上面321bには一対の接続電極324が形成されている。接続電極324はパッケージ320をY’軸方向に貫通する貫通電極326bを介して水晶端子325bに導通している。一対の接続電極324には導電性接着剤152aを介して水晶振動片110が載置される。
【0035】
一方、パッケージ320の−Y’軸側の面には水晶デバイス300が実装される実装面322a及び実装面322aから+Y’軸側に凹んだ第2凹部322が形成されている。第2凹部322内の+Y’軸側の面である第2下面322cには、サーミスタ等により構成される温度センサ141が配置されている。また、実装面322aには、複数の外部端子325が形成されている。外部端子325は、接地されるアース端子325a及び接続電極324に導通する水晶端子325b等により構成される。
【0036】
パッケージ320は、セラミックを基材としており、パッケージ320の底部を形成する第1層320a及び第2層320bと、第1凹部321の側面を形成する第3層320c及び第2凹部322の側面を形成する第4層120dと、により構成されている。すなわち、パッケージ320は、第1層320a、第2層320b、第3層320c、及び第4層320dの4つの層が重ね合わされることにより形成されている。第3層320cはパッケージ320の+Y’軸側に配置されており、第3層320cの+Y’軸側の面には接合面321aが形成されている。第3層320cは、第1凹部321の側面を形成する層である。第1層320aは、第3層320cの−Y’軸側の面に配置されている。第1層320aの+Y’軸側の面を第1上面321bとし、−Y’軸側の面を第1下面321cとすると、第1上面321bは第1凹部321内に面し、第3層320cが重ねられる。第2層320bは、第1層320aの−Y’軸側の面に配置されている。第2層320bの+Y’軸側の面を第2上面322bとし、−Y’軸側の面を第2下面322cとすると、第2上面322bには第1層320aが重ねられ、第2下面322cが第2凹部322内に面する。第1層320a及び第2層320bは、第1凹部321と第2凹部322との間を仕切っている。また、第1層320aと第2層320bとの間であり、第2上面322b上にはアース金属膜327cが形成されている。アース金属膜327cは、第2上面322bの外周及びアース金属膜327cが電気的に接続されない貫通電極326b等が貫通する領域及びその周囲を除き、第2上面322bの殆どの領域を覆うように形成されている。第4層320dは第2層320bの−Y’軸側の面に配置されており、第2凹部322の側面を形成する層である。第4層320dの−Y’軸側の面には外部端子325が形成される実装面322aとなる。
【0037】
水晶デバイス300では、温度センサ141が第2凹部322内の第2下面322cに配置されるため、温度センサ141がアース金属膜327cからの放射熱を受ける。これにより、温度センサ141の温度を測定することにより水晶振動片110の温度を予測することができ、この温度センサ141の温度を温度制御の参考とすることで水晶振動片110の温度を安定に保つことができ、水晶振動片110の周波数制御を安定したものとすることができる。また、温度センサ141は接着剤によりパッケージに固定される場合がある。水晶デバイス300では、このような場合に水晶振動片110が接着剤から出るガスの影響を受けることがないため、水晶振動片110の長期周波数安定性を保つことができる。
【0038】
<水晶デバイス400の構成>
図6(b)は、水晶デバイス400の断面図である。水晶デバイス400は、主に水晶振動片110と、パッケージ320と、リッド板130と、温度センサ141と、ヒーター回路142と、集積回路143と、により構成され、水晶発振器として使用される。温度センサ141、ヒーター回路142、及び集積回路143は、パッケージ320の第2下面322cに配置されている。ヒーター回路142は、例えば加熱抵抗又はパワートランジスタ等により構成される。ヒーター回路142はパッケージ320をY’軸方向に貫通する貫通電極326aを介してアース端子325a、アース金属膜327c、及びリッド板130に電気的、熱的に接続される。そのため、ヒーター回路142で発生した熱は貫通電極326aを介してアース金属膜327c及びリッド板130に伝えられる。集積回路143は、接続電極324に電気的に接続されて水晶振動片110の振動を制御する。また、集積回路143は温度センサ141及びヒーター回路142にも電気的に接続され、これらの構成部品を制御する。そのため、集積回路143は、温度センサ141が検出した温度に基づいてヒーター回路142の発熱量を調整することで水晶振動片110の温度を調整し、周波数が安定になるように調整することができる。
【0039】
水晶デバイス400はヒーター回路142を備えることにより、アース金属膜327c及びリッド板130の近くに熱源が配置されることになるため、アース金属膜327c及びリッド板130をより早く加温することができ、これにより水晶振動片110をより早く加温することができる。また、ヒーター回路142がアース金属膜327c及びリッド板130の近くに配置されることによりヒーター回路142の発熱量の制御結果がアース金属膜327c及びリッド板130に反映されやすくなる。そのため、アース金属膜327c及びリッド板130の温度制御を行い易く、その制御速度も早くすることができる。
【0040】
<水晶デバイス500の構成>
図7は、水晶デバイス500の断面図である。水晶デバイス500は主に、水晶振動片110と、パッケージ520と、リッド板130と、温度センサ141と、ヒーター回路142と、集積回路143と、により構成され、水晶発振器として使用される。
【0041】
パッケージ520は、X軸方向に長辺、Z’軸方向に短辺が形成されている。また、パッケージ520の+Y’軸側の面にはリッド板130がシームリング151を介して接合される接合面521a及び接合面521aから−Y’軸方向に凹んだ第1凹部521が形成されている。第1凹部521内の−Y’軸側の面である第1上面521bには温度センサ141及びヒーター回路142が配置されている。ヒーター回路142は貫通電極526aを介してリッド板130、アース金属膜527c、及び金属膜527bを加温する。一対の接続電極524には導電性接着剤152aを介して水晶振動片110が載置される。他方、パッケージ520の−Y’軸側の面には水晶デバイス500が実装される実装面522a及び実装面522aから+Y’軸側に凹んだ第2凹部522が形成されている。第2凹部522内の+Y’軸側の面である第2下面522cには、水晶振動片110、温度センサ141、及びヒーター回路142を制御する集積回路143が配置されている。また、実装面522aには、複数の外部端子525が形成されており、外部端子525は接地されるアース端子525a等を含んで構成される。
【0042】
パッケージ520は、セラミックを基材としており、パッケージ520の底部を形成する第1層520a及び第2層520bと、第1凹部521の側面を形成する第3層520c及び第4層520dと、第2凹部322の側面を形成する第5層520eと、により構成されている。すなわち、パッケージ520は、第1層520a、第2層520b、第3層520c、第4層520d、及び第5層520eの4つの層が重ね合わされることにより形成されている。第3層520cはパッケージ520の+Y’軸側に配置されており、第3層520cの+Y’軸側の面には接合面521aが形成されている。第4層520dは、第3層520cの−Y’軸側の面に接合されており、第1凹部521内に形成される載置部523及び保持部528を構成する。第3層520c及び第4層520dは、第1凹部521の側面を形成している。第1層520aは、第4層520dの−Y’軸側に配置される。第1層520aの+Y’軸側の面を第1上面521bとし、−Y’軸側の面を第1下面521cとすると、第1上面521bは第1凹部521内に面し、第4層520dが重ねられる。第2層520bは、第1層520aの−Y’軸側の面に配置されている。第2層520bの+Y’軸側の面を第2上面522bとし、−Y’軸側の面を第2下面522cとすると、第2上面522bには第1層520aが重ねられ、第2下面522cが第2凹部522内に面する。第1層520a及び第2層520bは、第1凹部521と第2凹部522との間を仕切っている。また、第1層520aと第2層520bとの間であり、第2上面522b上にはアース金属膜527cが形成されている。アース金属膜527cは、第2上面522bの外周及びアース金属膜527cが電気的に接続されない貫通電極526b等が貫通する領域及びその周囲を除き、第2上面522bの殆どの領域を覆うように形成されている。第5層520eは第2層520bの−Y’軸側の面に配置されており、第2凹部522の側面を形成する層である。第5層520eの−Y’軸側の面には外部端子525が形成される実装面522aとなる。
【0043】
水晶デバイス500では、水晶振動片110が載置される第1凹部521内に温度センサ141が配置されている。そのため、水晶振動片110の温度をより直接的に測定することができるため、水晶振動片110のより正確な温度を測定することができ好ましい。また、水晶振動片110が載置される第1凹部521内にヒーター回路142が配置されているため、水晶振動片110の温度の制御速度を早くすることができ、より早く水晶振動片110を安定な温度にすることができるため好ましい。
【0044】
以上、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更・変形を加えて実施することができる。
【0045】
例えば、保持部が形成されていない水晶デバイス200等において保持部が形成されても良く、保持部が形成されている水晶デバイス100等において保持部が形成されていなくても良い。また、水晶デバイス100において、保持部128には導電性接着剤152bを形成しなくても良く、金属膜127bの熱を放射熱として水晶振動片110に伝えるのみとしても良い。
【0046】
さらに、水晶デバイス400では、温度センサ141、ヒーター回路142、及び集積回路143がそれぞれ個別に配置されているが、これらの部品を水晶デバイス200に示されるようにLSI140として1つの構成部品として用いても良い。一方、水晶デバイス200ではLSI140を用いているが、水晶デバイス400に示されるように、温度センサ141、ヒーター回路142、及び集積回路143をそれぞれ個別に凹部121内に配置しても良い。
【符号の説明】
【0047】
100、200、300、400、500 … 水晶デバイス
110 … 水晶振動片
111 … 励振電極
112 … 引出電極
120、320、520 … パッケージ
120a、320a、520a … 第1層
120b、320b、520b … 第2層
120c、320c、520c … 第3層
120d、320d、520d … 第4層
121 … 凹部
122a、321a、521a … 接合面
122b、321b、521b … 第1上面
122c、321c、521c … 第1下面
122d、322b、522b … 第2上面
122e、322c、522c … 第2下面
123、523 … 載置部
124、324 … 接続電極
125、325 … 外部端子
125a、325a … アース端子
125b、325b … 水晶端子
125c … 電源端子
125d … 出力端子
125e … 入力端子
126a、126b、326a、326b、526a、526b … 貫通電極
127a、327a … 枠状金属膜
127b、527b … 金属膜
127c、327c、527c … アース金属膜
128、528 … 保持部
129 … キャスタレーション
130 … リッド板
140 … LSI(Large Scale Integration)
141 … 温度センサ
142 … ヒーター回路
143 … 集積回路
150 … プリント基板
151 … シームリング
152a、152b … 導電性接着剤
153 … ハンダ
321、521 … 第1凹部
322、522 … 第2凹部
322a、522a … 実装面
520e … 第5層
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7