【実施例】
【0013】
図1は、本発明が好適に適用される音楽再生システム10の構成を例示する図である。
図1に示すように、本実施例の音楽再生システム10においては、サーバ14と、複数の携帯電話機16とが、通信回線12に接続されている。前記通信回線12は、例えば公衆電話回線、ADSL回線、或いは光ファイバ回線等から構成されるWWW(World Wide Web)等のインターネットに接続された広域情報通信網である。
【0014】
前記サーバ14は、例えば、前記音楽再生システム10を管理する情報配信サービス提供会社によって運営されるサーバであり、その音楽再生システム10におけるデジタルコンテンツ(Digital Contents)の保管や入出力管理の基本的な制御を行うセンタ装置として機能する。本実施例においては、前記音楽再生システム10のセンタ装置としての機能及びデータベースサーバとしての機能を兼ね備えた単一の前記サーバ14を備えた構成について説明するが、それらセンタ装置及びデータベースサーバが個別のサーバ装置として構成されたものであってもよい。また、後述する前記サーバ14による各種制御が、複数のサーバ装置により分散的に実行される等の態様も考えられる。
【0015】
前記音楽再生システム10において、前記複数の携帯電話機16は、中継基地局18を介して前記通信回線12に接続されており、それら複数の携帯電話機16と前記サーバ14等との間で相互に情報の送受信が可能とされている。この携帯電話機16は、後述するように、歌詞情報の編集を行う編集装置として機能すると共に、音楽データに基づいて楽曲の再生を行う音楽再生装置として機能する。すなわち、本実施例においては、前記携帯電話機16が、前記通信回線12を介して前記サーバ14と通信可能に接続された編集装置及び音楽再生装置に対応する音楽再生システム10について説明するが、それぞれ別の装置としての編集装置及び音楽再生装置が備えられた音楽再生システムにも、本発明は好適に適用される。
【0016】
図2は、前記サーバ14の構成を例示する図である。この
図2に示すように、前記サーバ14は、中央演算処理装置であるCPU20、読出専用メモリであるROM22、及び随時書込読出メモリであるRAM24を備え、前記CPU20によりRAM24の一時記憶機能を利用しつつROM22に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂ノイマン式コンピュータである。また、TFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)やPDP(Plasma Display Panel)等の映像表示装置26と、その映像表示装置26による映像の表示を制御するためのビデオボード(グラフィックスチップ)等の映像処理部28と、キーボード等の入力装置30と、その入力装置30による入力を処理するためのインターフェイス32と、前記CPU20等を前記通信回線12に接続するための通信処理部34とを、備えて構成されている。
【0017】
図2に示すように、前記サーバ14は、歌詞データベース36をはじめとする各種データベースを備えている。この歌詞データベース36は、前記音楽再生システム10における音楽再生装置としての前記携帯電話機16等に配信するための複数の歌詞情報を記憶する記憶装置である。好適には、前記通信回線12を介して前記携帯電話機16等の編集装置により編集された複数の歌詞情報を、それぞれの歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報と対応付けて記憶する。この歌詞データベース36の記憶内容(歌詞情報)については、
図4に示す各制御機能の説明と併せて後述する。
【0018】
図3は、前記携帯電話機16の構成を例示する図である。この
図3に示すように、前記携帯電話機16は、中央演算処理装置であるCPU40と、読出専用メモリであるROM42と、随時書込読出メモリであるRAM44と、フラッシュROM等の記憶部46と、後述するタッチパネルディスプレイ64の補助的な操作を行うための操作部48と、アンテナ50と、送受信部52と、モデム部54と、音声コーディック部56と、アナログフロントエンド58と、スピーカ60と、マイクロフォン62と、タッチパネルディスプレイ64とを、備えて構成されている。
【0019】
前記CPU40は、随時書込読出メモリであるRAM44の一時記憶機能を利用しつつ読出専用メモリであるROM42に予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行う所謂マイクロコンピュータであり、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された文字入力ボタンに対する入力操作に従って文字入力が実行されるように制御したり、斯かる入力操作により入力された電話番号に従って通信或いは通話チャンネルを成立させると共に相互の通信或いは通話が可能となるように制御したり、前記入力操作により入力されたURLに従って所定のウェブサイトにアクセスしたり、メールの作成及び送受信を制御する等の基本的な制御を実行する。例えば、前記携帯電話機16の通話状態においては、前記アンテナ50を介して送受信部52に受けた通話信号等がモデム部54を介して音声コーディック部56においてデジタルコード信号から音声信号に変換され、アナログフロントエンド58によりスピーカ60が駆動されて音声が出力される。同時に、前記マイクロフォン62により音声から変換された音声信号が前記アナログフロントエンド58を介して前記音声コーディック部56に送られてそこでディジタル信号に変換され、前記モデム部54、送受信部52、及びアンテナ50を介して送信される。
【0020】
前記携帯電話機16は、前記タッチパネルディスプレイ64に所定の映像を表示させる表示装置66と、その表示装置66による表示を制御する表示制御部68と、利用者の指や図示しない備え付けのペン等によるタッチパネルディスプレイ64への接触により入力を行うタッチパネル70と、そのタッチパネル70による入力を制御する入力制御部72とを、備えている。また、前記送受信部52等を介して前記通信回線12に接続され、同様にその通信回線12に接続された前記サーバ14をはじめとする各種通信機器との間で情報の通信が可能とされる。また、前記通信回線12を介しての通信状態において、前記CPU40は、前記タッチパネルディスプレイ64等により入力された信号を通信先へ送信すると同時に、通信先から受信された信号をそのタッチパネルディスプレイ64に表示させる制御を行う。すなわち、前記携帯電話機16は、前記タッチパネルディスプレイ64を有すると共に、そのタッチパネルディスプレイ64を介しての操作に応じたインターネットへのアクセス機能をはじめとする各種機能を有する所謂スマートフォンである。
【0021】
前記携帯電話機16は、例えば前記記憶部46等の記憶装置に、それぞれ所定の楽曲に対応する複数の音楽データ(音楽情報)を記憶する音楽データベース78(例えば、
図4を参照)を備えている。この音楽データベース78に記憶される音楽データは、例えば、前記携帯電話機16に備えられた音楽再生制御手段としてのアプリケーションソフトウェア或いは内蔵の音楽プレイヤ等により再生されるものであり、具体的には、WAV形式、MP3(MPEG audio layer 3)形式、AAC(advanced audio coding)形式等の音楽ファイル(サウンドデータファイル)である。前記音楽データベース78に記憶された各音楽データには、その音楽データに相当する書誌情報が対応付けられて記憶されている。本実施例において、書誌情報とは、楽曲の曲名及び歌手名等を含む情報であり、例えば音楽データのメタデータに相当する。
【0022】
前記音楽データベース78に記憶される音楽データとしては、例えば、音楽コンテンツ提供サービスに係るウェブサイト等からダウンロードされた音楽データ、市販のメディア(コンパクトディスク等)に収録された音楽データを複製した音楽データ、その他、前記通信回線12を介して所定の出所から取得された音楽データ等が考えられる。前記音楽データベース78に記憶された各音楽データには、好適には、各音楽データの出所に係る情報が例えばタグ情報として対応付けられて記憶されている。本実施例において、各音楽データの出所に係る情報とは、その音楽データが取得されたウェブサイト(サービス)の名称或いはメディアの種類をはじめとする、音楽データの取得元に係る情報である。例えば、音楽データが音楽コンテンツ提供サービスに係るウェブサイトAから取得(配信)されたデータである場合、その音楽データの出所に係る情報は「ウェブサイトA」とされる。音楽データがCDからコピーされたものである場合、その音楽データの出所に係る情報は「CD」とされる。
【0023】
前記音楽データの出所に係る情報が保存されているデータベースに、予め楽曲の特徴点を合わせて記憶しておき、斯かる特徴点に基づいて各音楽データの出所を判定するものであってもよい。例えば、前記携帯電話機16から前記サーバ18へ歌詞色替わり情報をアップロードする際、楽曲の特徴点も合わせてアップロードし、そのアップロードされた楽曲の出所に係る情報が空欄になっている場合(出所に係る情報が記憶されていない場合)、同一の楽曲に係る特徴点を比較し、特徴点が一致している音楽データの出所を、空欄になっている楽曲に対応する音楽データの出所候補とする等の制御が考えられる。
【0024】
図4は、前記サーバ14及び前記携帯電話機16に備えられた制御機能の要部について説明する機能ブロック線図である。
図4に示す音楽再生制御手段80、歌詞情報編集受付手段82、楽曲情報抽出手段86、及び配信要求送信制御手段88は、好適には、前記携帯電話機16のCPU40に機能的に備えられたものである。換言すれば、所定のプログラムにより、前記CPU40が前記各制御手段として機能させられるものである。
図4に示す歌詞情報記憶制御手段84、楽曲情報取得手段90、歌詞情報抽出手段92、歌詞情報判断手段94、歌詞情報選択受付手段96、及び歌詞文字映像表示制御手段98は、好適には、前記サーバ14のCPU20に機能的に備えられたものである。換言すれば、所定のプログラムにより、前記CPU20が前記各制御手段として機能させられるものである。
【0025】
図4に示す各制御手段は、前記構成とは異なる装置に備えられたものであってもよい。例えば、
図4に示す音楽データベース78及び音楽再生制御手段80等が前記サーバ14に機能的に備えられたものであってもよい。すなわち、前記音楽データベース78に記憶された音楽データに基づいて前記サーバ14の側で楽曲の再生が行われ、その再生に係るデータが前記携帯電話機16等の音楽再生装置へストリーミング配信されるものであってもよい。更に、前記携帯電話機16等を介しての入力操作に応じて、前記サーバ14の側で後述する歌詞情報の編集が行われるものであってもよい。前記歌詞情報編集受付手段82は、前記通信回線12に接続されたタブレット端末、パーソナルコンピュータ等の他の通信端末装置に備えられたものであってもよい。すなわち、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、家庭用ゲーム機、等の他の通信端末装置が編集装置として機能するものであってもよい。
図4に示す歌詞文字映像表示制御手段98等が前記携帯電話機16等の音楽再生装置に機能的に備えられたものであってもよい。すなわち、前記歌詞データベース36に記憶された歌詞情報が前記携帯電話機16等の音楽再生装置に配信(送信)され、その音楽再生装置側で前記歌詞情報に基づく歌詞文字映像表示制御及び色替わり表示制御等が行われるものであってもよい。前記楽曲情報取得手段90、歌詞情報抽出手段92、歌詞情報判断手段94、歌詞情報選択受付手段96、及び歌詞文字映像表示制御手段98が備えられたサーバ14とは別のサーバに前記歌詞情報記憶制御手段84及び前記歌詞データベース36が備えられ、それらサーバ相互間で情報の送受信が行われることで以下に詳述する制御が実現されるものであってもよい。
【0026】
前記音楽再生制御手段80は、前記音楽データベース78に記憶された音楽データに基づいて、その音楽データに対応する楽曲の再生を行う。例えば、前記タッチパネルディスプレイ64等を介しての入力操作により、前記音楽データベース78に記憶された複数の音楽データのうち何れかの音楽データの選択(指定)が行われた場合、その選択された音楽データを前記音楽データベース78から読み出し、その音楽データに対応する楽曲の再生を行う。前記音楽再生制御手段80は、好適には、前記携帯電話機16に備えられた音楽再生制御手段としてのアプリケーションソフトウェア或いは内蔵の音楽プレイヤ等に相当する。
【0027】
前記歌詞情報編集受付手段82は、音楽データに対応する歌詞文字映像の表示に係る歌詞情報の編集を受け付ける。例えば、前記音楽データベース78に記憶された各音楽データに対応する歌詞情報の編集を受け付ける。好適には、前記歌詞データベース36に予め記憶された、各音楽データに対応する歌詞情報に相当するテキスト(文字情報)に対して、その歌詞情報に対応する歌詞文字映像の表示タイミング(表示切替タイミング)及び色替わりタイミング等の入力を受け付ける。或いは、前記タッチパネルディスプレイ64等を介しての操作により、前記音楽データに対応する歌詞情報に相当するテキスト(文字情報)の入力を受け付け、そのテキストに対して、対応する歌詞文字映像の表示タイミング及び色替わりタイミング等の入力を受け付けるものであってもよい。或いは、パーソナルコンピュータ等の他の装置により入力されたテキストが、前記通信回線12を介して前記携帯電話機16へ送信される等して、以下に詳述する制御に用いられるものであってもよい。
【0028】
前記歌詞情報編集受付手段82は、好適には、所定の音楽データに対応する歌詞情報の編集制御に際して、その歌詞情報に対応する書誌情報の入力を受け付ける。例えば、所定の音楽データに対応する歌詞情報の編集制御において、先ず、その音楽データの選択が受け付けられる。次に、編集対象となる歌詞情報に対応する書誌情報の入力が受け付けられる。この入力された書誌情報に基づいて、前記サーバ14において前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報から編集候補となる歌詞情報が抽出され、編集装置である前記携帯電話機16等においてその編集候補が提示される。そして、編集候補として提示された歌詞情報のうち、何れかの歌詞情報が選択されると、その歌詞情報が前記歌詞情報編集受付手段82による編集対象として前記サーバ14から取得される。
【0029】
前記歌詞情報編集受付手段82は、必ずしも前記音楽再生制御手段80により再生される音楽データに対応する歌詞情報の編集を受け付けるものでなくともよい。例えば、編集主体である利用者が、CDプレイヤ等の音楽再生装置により再生される楽曲或いはラジオ等から放送される楽曲を聴きながら、その楽曲に対応する歌詞情報の編集を行う態様も考えられる。更には、販促のために動画投稿サイトに投稿されたプロモーションビデオにおける楽曲を聴きながら、その楽曲に対応する歌詞情報の編集を行う態様も考えられる。すなわち、前記歌詞情報編集受付手段82は、編集装置ではない装置により再生される音楽データに対応する歌詞文字映像の表示に係る歌詞情報の編集を受け付けるものであってもよい。
【0030】
前記歌詞情報編集受付手段82は、好適には、前記音楽再生制御手段80による前記音楽データに対応する楽曲の再生に際して、その音楽データに対応する楽曲の歌詞情報に相当するテキストを前記表示装置66に表示させると共に、前記タッチパネル70等を介しての操作により、前記歌詞情報に対応する歌詞文字映像の表示タイミング(表示切替タイミング)及び色替わりタイミング等の入力を受け付ける。この歌詞情報編集受付手段82による歌詞情報の編集に際して、前記表示装置66に表示される前記歌詞情報に相当するテキストは、前記サーバ14において対象となる歌詞情報に基づく文字映像の表示制御が行われ、その文字映像が前記通信回線12を介して前記携帯電話機16等の編集装置へストリーミング配信されて表示されるものである。すなわち、本実施例において、好適には、前記サーバ14は、前記歌詞情報編集受付手段82による歌詞情報の編集に際して、編集対象となる歌詞情報を前記歌詞データベース36から読み出し、その歌詞情報に基づいて文字映像を生成し、前記通信回線12を介して前記歌詞情報の編集を行う編集装置である前記携帯電話機16等に対してその文字映像をストリーミング配信する。
【0031】
図5及び
図6は、前記歌詞情報編集受付手段82による所定の音楽データに対応する歌詞情報の編集制御において、前記タッチパネルディスプレイ64に表示される編集受付画面の一例を示す図である。この
図5に示すように、前記音楽再生制御手段80による前記音楽データに対応する楽曲の再生に際して、その音楽データに対応して予め入力された歌詞情報に相当するテキスト100が、前記タッチパネルディスプレイ64(表示装置66)に表示される。前述のように、このテキスト100は、好適には、前記サーバ14により生成されたテキスト100に相当する文字映像がストリーミング配信されたものである。
図5に示す編集受付画面において、好適には、前記タッチパネル70に対して接触を保ちつつその接触位置を移動させる操作(所謂ドラッグ)により、画面内に表示されるテキスト100が切り替えられる。例えば、画面向かって下側から上側へのドラッグが行われることで、演奏進行に関して演奏終了側に近いテキスト100が前記画面内に表示させられる。
【0032】
図6は、前記音楽データに対応する楽曲の再生中に、前記テキスト100に含まれる「時」に相当する文字102に対する接触操作が行われた場合に、その文字102が反転表示させられる様子を例示している。この
図6に示すように、前記音楽データに対応する楽曲の再生中に、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された前記テキスト100に含まれる何れかの文字102に対する接触操作が行われた場合、前記歌詞情報における前記接触操作に係る文字102に相当する時間位置と、前記楽曲の演奏進行に係る時間位置との対応付けが行われる。換言すれば、前記文字102に対する接触操作が行われた時点における、前記再生中の楽曲の演奏位置が、前記歌詞情報に基づく歌詞文字映像の表示制御における前記文字102の表示に係る時間情報と対応付けられる。
【0033】
前記歌詞情報編集受付手段82は、前記文字102に対する接触操作が行われたタイミングに応じて、前記歌詞情報に基づいて歌詞文字映像の表示制御を行う際における、その歌詞文字映像の表示に係る表示時間情報を定める。好適には、前記歌詞情報における前記接触操作に係る文字102に相当する時間位置と、前記楽曲の演奏進行に係る時間位置との対応関係から、前記歌詞情報に基づいて歌詞文字映像の表示制御を行う際における、その歌詞文字映像の表示タイミングを定める。好適には、接触操作が行われた第1の文字102に対応する時点と、次の接触操作が行われた第2の文字102に対応する時点とに基づいて、前記第1の文字102から前記第2の文字102までの間の歌詞文字映像の色替わりタイミングを定める。例えば、前記第1の文字102から前記第2の文字102までの間が、前記第1の文字102に対応する時点と前記第2の文字102に対応する時点までの間に均等な時間間隔で順次色替わり表示させられるように色替わりタイミングを定める。以上のようにして、前記歌詞情報編集受付手段82は、前記歌詞情報に基づいて歌詞文字映像の表示制御を行う際における、その歌詞文字映像の表示に係る表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報等の表示時間情報を定める。
【0034】
前記歌詞情報編集受付手段82は、所定の音楽データに対応する歌詞情報の編集制御において、その音楽データの出所に係る情報を受け付ける。好適には、前記音楽再生制御手段80による前記音楽データに対応する楽曲の再生に際して、その音楽データに対応する歌詞情報の編集を受け付ける制御において、その再生に係る音楽データの出所に係る情報を受け付ける。この音楽データの出所に係る情報とは、前述のように、その音楽データが取得されたサービスの名称をはじめとする、音楽データの取得元に係る情報である。すなわち、編集対象となる歌詞情報に対応する音楽データの取得元に係る情報である。前記音楽データに、その音楽データの出所に係る情報が対応付けられて記憶されている場合には、前記歌詞情報編集受付手段82は、斯かる情報を抽出して取得する。前記音楽データの出所に係る情報が対応付けられて記憶されていない場合、前記歌詞情報編集受付手段82は、好適には、予め定められた複数の出所から、前記音楽データの出所の選択入力を受け付ける。例えば、予め定められた「ウェブサイトA」、「ウェブサイトB」、「CD」、「ラジオ」、・・・等のうちから選択される何れかを、前記音楽データの出所として受け付ける。これら音楽データの出所に関して、前記編集装置に備えられた所定の入力装置により例えば「ウェブサイトA」といったように具体的な出所に係る情報を入力可能とするものであってもよい。
【0035】
前記歌詞情報記憶制御手段84は、前記歌詞情報編集受付手段82により編集された歌詞情報を前記歌詞データベース36に記憶させる。換言すれば、前記歌詞情報編集受付手段82により編集された歌詞情報に係る表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報等の表示時間情報を、前記歌詞データベース36に記憶されたその歌詞情報に対応付けて記憶させる。また、前記歌詞情報編集受付手段82により取得された、前記歌詞情報に対応する音楽データの出所に係る情報を、その歌詞情報と対応付けて前記歌詞データベース36に記憶させる。前記歌詞情報編集受付手段82が前記携帯電話機16等の編集装置側に備えられた態様において、前記歌詞情報編集受付手段82により編集された歌詞情報は、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信(アップロード)される。前記歌詞情報記憶制御手段84は、そのようにして編集装置から受信された、前記歌詞情報編集受付手段82により編集された歌詞情報を、前記歌詞データベース36に記憶させる。
【0036】
以上のように、前記歌詞データベース36は、前記携帯電話機16等の編集装置により編集され、その通信端末装置から前記通信回線12を介して投稿(アップロード)された歌詞情報を記憶する。これに加え、前記音楽再生システム10のサービス提供会社側で作成(編集)された歌詞情報(表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報を含むもの)が、前記投稿された歌詞情報と共に前記歌詞データベース36に記憶されるものであってもよい。前記歌詞データベース36は、好適には、前記歌詞情報編集受付手段82を介して編集された複数の歌詞情報を、それぞれの歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報と対応付けて記憶する。更に好適には、各利用者の識別情報及び名前(ニックネーム)と対応付けて記憶する。本実施例において、歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報とは、例えば、前記音楽再生システム10のサービスに関して予め行われた会員登録に係る利用者識別情報(ユーザID)である。或いは、前記歌詞情報の編集を行った携帯電話機16の識別情報であってもよい。前記歌詞情報の編集に係る情報が電子メールの添付ファイルとして前記サーバ14へ投稿される態様においては、前記電子メールのメールアドレスが前記歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報として前記歌詞データベース36に記憶されるものであってもよい。
【0037】
前記楽曲情報抽出手段86は、前記音楽データベース78に記憶された各音楽データに係る情報を抽出する。好適には、前記配信要求送信制御手段88による、前記サーバ14に対する歌詞情報の配信要求に際して、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに係る情報を抽出する。具体的には、前記音楽データベース78に記憶された各音楽データに対応する書誌情報を抽出する。例えば、各音楽データに対応する楽曲の曲名及び歌手名の少なくとも一方(好適には両方)を抽出する。また、前記音楽データベース78に記憶された各音楽データの出所に係る情報を抽出する。前記音楽データに、その音楽データの出所に係る情報が対応付けられて記憶されている場合には、前記楽曲情報抽出手段86は、斯かる情報を抽出する。前記音楽データの出所に係る情報が対応付けられて記憶されていない場合、前記楽曲情報抽出手段86は、好適には、予め定められた複数の出所から、前記音楽データの出所の選択入力を受け付ける。例えば、予め定められた「ウェブサイトA」、「ウェブサイトB」、「CD」、「ラジオ」、・・・等のうちから選択される何れかを、前記音楽データの出所として受け付ける。前記編集装置において、各音楽データに対応する「ウェブサイトA」等の具体的な出所の入力を可能とするものであってもよい。
【0038】
前記配信要求送信制御手段88は、前記サーバ14に対する歌詞情報の配信要求を、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信する。例えば、前記音楽再生制御手段80による所定の音楽データに基づく楽曲の再生に際して、その楽曲に対応する歌詞情報の配信要求を、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信する。具体的には、前記サーバ14に対する歌詞情報の配信要求に際して、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに対応して前記楽曲情報抽出手段86により抽出された情報を、前記サーバ14へ送信する。好適には、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに対応する楽曲の曲名及び歌手名の少なくとも一方(好適には両方)と、その音楽データの出所に係る情報とを、前記通信回線12を介して前記配信要求と共に前記サーバ14へ送信する。
【0039】
図7は、前記携帯電話機16から前記サーバ14への歌詞情報の配信要求に際して、その携帯電話機16のタッチパネルディスプレイ64に表示される画面の一例を示す図である。この
図7に示すように、前記携帯電話機16から前記サーバ14への歌詞情報の配信要求に際して、好適には、前記音楽データベース78に記憶された複数の音楽データが選択可能に表示される。すなわち、前記音楽データベース78に記憶された複数の音楽データそれぞれに対応して、各音楽データに対応する楽曲選択ボタン104a、104b、104c(以下、特に区別しない場合には単に楽曲選択ボタン104という)が、前記タッチパネルディスプレイ64に選択入力可能に表示される。
図7に示す例においては、何れかの楽曲選択ボタン104に対する接触操作が行われた場合、その接触操作に係る楽曲選択ボタン104に対応する音楽データに対応する歌詞情報の配信要求が、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信される。
【0040】
前記楽曲情報取得手段90は、音楽再生装置である前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった際、要求元である前記携帯電話機16等から、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる楽曲に関する情報を取得する。具体的には、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに対応する書誌情報及び出所に係る情報を、前記携帯電話機16等から取得する。好適には、前記配信要求送信制御手段88により送信される、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに対応する楽曲の曲名及び歌手名の少なくとも一方(好適には両方)と、その音楽データの出所に係る情報とを、要求元である前記携帯電話機16等から取得する。
【0041】
前記歌詞情報抽出手段92は、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報のうち、対応付けられた書誌情報が、前記楽曲情報取得手段90により取得された書誌情報と一致する歌詞情報を抽出する。好適には、前記楽曲情報取得手段90により取得された曲名及び歌手名の少なくとも一方が一致する歌詞情報を抽出する。すなわち、前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった場合において、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報のうち、前記楽曲情報取得手段90により取得された曲名及び歌手名の少なくとも一方(好適には両方)が一致する歌詞情報を検索し、前記要求元である前記携帯電話機16等に対する配信候補として抽出する。
【0042】
前記歌詞情報判断手段94は、音楽再生装置である前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった際、その配信要求に係る歌詞情報を判断する。具体的には、前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった場合において、前記歌詞情報抽出手段92により複数の歌詞情報が抽出された場合、それら複数の歌詞情報の何れかを、要求元である前記携帯電話機16等に対して配信する。前記歌詞情報抽出手段92により抽出された歌詞情報が1つであった場合(単一の歌詞情報のみが抽出された場合)、その抽出された歌詞情報を要求元である前記携帯電話機16等に対して配信する。
【0043】
前記歌詞情報判断手段94は、好適には、前記要求元である前記携帯電話機16等への歌詞情報の配信に際して、その歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報を前記要求元である前記携帯電話機16等へ配信する。すなわち、前記要求元である前記携帯電話機16等へ所定の歌詞情報を配信する際に、前記歌詞データベース36からその歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報を読み出し、前記所定の歌詞情報と共に要求元である前記携帯電話機16等へ配信する。
【0044】
前記歌詞情報判断手段94は、前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった場合において、前記歌詞情報抽出手段92により複数の歌詞情報が抽出された場合、それら複数の歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が存在するか否かを判断する。好適には、前記歌詞情報抽出手段92により複数の歌詞情報が抽出された場合、それら複数の歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報を、前記要求元である前記携帯電話機16等への配信対象となる歌詞情報と判断する。この際、以下に詳述するような前記携帯電話機16等からの歌詞情報の選択は必ずしも受け付けなくともよい。すなわち、好適には、音楽再生装置である前記携帯電話機16等から前記歌詞情報の配信要求があった場合には、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報を、自動的に要求元である前記携帯電話機16等へ配信する。
【0045】
前記歌詞情報判断手段94は、また好適には、前記歌詞情報抽出手段92により複数の歌詞情報が抽出された場合、前記要求元である前記携帯電話機16等への配信候補となる複数の歌詞情報のリストの配信を行う。好適には、前記歌詞情報抽出手段92により抽出された複数の歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が存在すると判断された場合、前記リストに関して、その歌詞情報の選択を推薦する提示を行う。
【0046】
図8は、前記タッチパネルディスプレイ64に表示される、前記歌詞情報判断手段94により提示された配信候補となる複数の歌詞情報のリスト106を例示する図である。この
図8に示すように、前記歌詞情報判断手段94は、好適には、前記要求元である前記携帯電話機16等への配信候補として、前記歌詞情報抽出手段92により抽出された複数の歌詞情報のリスト106を、前記携帯電話機16のタッチパネルディスプレイ64に表示させる。すなわち、複数の歌詞情報にそれぞれ対応する歌詞情報選択ボタン108a、108b、108c、・・・(以下、特に区別しない場合には単に歌詞情報選択ボタン108という)を、前記携帯電話機16のタッチパネルディスプレイ64に表示させる。ここで、
図8に示すように、各歌詞情報選択ボタン108に対応する歌詞情報の出所に係る情報が、その歌詞情報選択ボタン108に表示される。また、前記歌詞情報抽出手段92により抽出された複数の歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報に対応する歌詞情報選択ボタン108aについては、その歌詞情報の選択を推薦する「オススメ!」等の情報を含む推薦表示110が付加的に表示される。更に、好適には、各歌詞情報選択ボタン108に対応する歌詞情報の投稿主体である利用者の名前(ニックネーム)が表示される。
【0047】
前記歌詞情報選択受付手段96は、前記歌詞情報判断手段94により配信候補となる複数の歌詞情報のリスト106が提示された場合、それら複数の歌詞情報のうち何れかの選択を受け付ける。例えば、
図8に示す例においては、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された複数の歌詞情報選択ボタン108にそれぞれ対応する歌詞情報のうち、何れかの歌詞情報の選択を受け付ける。前記歌詞情報選択受付手段96により何れかの歌詞情報の選択が受け付けられた場合、前記歌詞情報判断手段94は、その選択された歌詞情報を前記要求元である前記携帯電話機16等への配信対象として決定する。
図8に示す例においては、何れかの歌詞情報選択ボタン108に対する接触操作が行われ、その接触操作に係る情報が前記携帯電話機16等から受信された場合、その接触操作に係る情報選択ボタン108に対応する歌詞情報を、前記要求元である前記携帯電話機16等への配信対象として決定する。配信候補となる歌詞情報の数が多い場合等には、前記携帯電話機16に対して前記リスト106の提示を行うが、その携帯電話機16に対する歌詞情報の実際の配信を行わない態様も考えられる。
【0048】
前記歌詞文字映像表示制御手段98は、前記音楽データベース78に記憶された音楽データに対応する楽曲の再生に際して、前記歌詞情報判断手段94により配信される歌詞情報に基づいて、音楽再生装置である前記携帯電話機16等における歌詞文字映像の表示制御を行う。好適には、前記音楽再生制御手段80による所定の音楽データに基づく楽曲の再生に際して、その楽曲に対応して送信された歌詞情報の配信要求に応じて、前記歌詞情報判断手段94により配信対象として決定された歌詞情報に基づいて、音楽再生装置である前記携帯電話機16等における歌詞文字映像の表示制御を行う。すなわち、前記音楽再生制御手段80による所定の音楽データに基づく楽曲の再生と併行して、前記歌詞情報判断手段94により配信される歌詞情報に基づく歌詞文字映像の表示制御を行う。好適には、前記歌詞情報判断手段94により配信される歌詞情報に基づく歌詞文字映像を、前記要求元である前記携帯電話機16等へストリーミング配信し、その携帯電話機16等による前記歌詞文字映像に対応する楽曲の再生と併行して、前記携帯電話機16におけるタッチパネルディスプレイ64等に前記歌詞文字映像を表示させる。更に、前記歌詞情報に含まれる色替わりタイミング情報等に基づいて、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された歌詞文字映像を順次色替わり表示させる。或いは、前記歌詞情報判断手段94により配信される歌詞情報を前記携帯電話機16等の端末で取得(ダウンロード)し、その端末側で前記歌詞情報に基づいて歌詞文字映像の表示制御及び色替わり表示制御が行われるものであってもよい。
【0049】
図9は、前記携帯電話機16のタッチパネルディスプレイ64(表示装置66)に、前記歌詞情報判断手段94により配信される歌詞情報に基づく歌詞文字映像112が表示された様子を例示する図である。
図10は、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された歌詞文字映像112が順次色替わり表示させられる様子を例示する図である。これらの
図9及び
図10に示すように、前記サーバ14によりストリーミング配信された前記歌詞文字映像112は、前記タッチパネルディスプレイ64に表示されると共に、前記携帯電話機16による音楽データの再生に併行して順次色替わり表示させられる。ここで、好適には、前記音楽データに基づく楽曲の再生に係る歌唱区間の開始タイミングと、前記歌詞文字映像112の色替わり表示制御の開始タイミングとが揃えられる。すなわち、前記音楽再生制御手段80による音楽データの再生に係る歌唱区間の開始タイミングと、前記歌詞文字映像表示制御手段98による歌詞文字映像表示制御に係る色替え表示制御の開始タイミングとが一致するように、前記音楽再生制御手段80及び歌詞文字映像表示制御手段98による制御が行われる。
【0050】
図11は、編集装置としての前記携帯電話機16のCPU40による歌詞編集制御の一例の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0051】
先ず、ステップ(以下、ステップを省略する)SA1において、歌詞情報の編集が開始されるか否かが判断される。このSA1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SA1の判断が肯定される場合には、SA2において、前記音楽データベース78に記憶された複数の音楽データのうち何れかの音楽データが、歌詞情報の編集対象となる音楽データとして選択される。次に、SA3において、編集対象となる音楽データに対応する書誌情報の入力が受け付けられ、その書誌情報が前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信される。次に、SA4において、SA3にて送信された書誌情報に対して前記サーバ14から歌詞情報の配信が行われたか否かが判断される。このSA4の判断が否定される場合には、SA4の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA4の判断が肯定される場合には、SA5において、前記サーバ14から配信された歌詞情報が前記タッチパネルディスプレイ64に表示され、SA2にて選択された音楽データに対応する楽曲の再生が行われると共に、前記歌詞情報に対応する歌詞文字映像の表示に係る表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報等の入力が、前記タッチパネル70等を介して受け付けられる。次に、SA6において、SA2にて選択された音楽データに対応する楽曲の再生が終了する等して、その楽曲に対応する歌詞情報の編集が終了させられるか否かが判断される。このSA6の判断が否定される場合には、SA6の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SA6の判断が肯定される場合には、SA7において、再生されていた音楽データすなわちSA2にて選択された音楽データから、その音楽データの出所に係る情報を取得できるか否かが判断される。このSA7の判断が否定される場合には、SA8において、前記タッチパネル70等を介してSA2にて選択された音楽データの出所に係る情報の入力が受け付けられた後、SA9以下の処理が実行されるが、SA7の判断が肯定される場合には、SA9において、編集された歌詞情報に対応する歌詞文字映像の表示に係る表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報等、及びSA2にて選択された音楽データの出所に係る情報が、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ送信(アップロード)された後、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0052】
図12は、音楽再生装置としての前記携帯電話機16のCPU40による音楽再生制御(歌詞文字映像表示制御)の一例の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0053】
先ず、SB1において、前記タッチパネル70等を介しての入力操作により、前記音楽データベース78に記憶された複数の音楽データのうち、何れかの音楽データが指定されたか否かが判断される。このSB1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB1の判断が肯定される場合には、SB2において、SB1にて指定された音楽データの出所に係る情報、その音楽データに対応する曲名及び歌手名が抽出される。音楽データの出所に係る情報の入力が受け付けられるものであってもよい。次に、SB3において、前記サーバ14に対してSB1にて指定された音楽データに対応する歌詞情報の配信要求が送信されると共に、SB2にて抽出された音楽データの出所に係る情報、曲名、及び歌手名が前記サーバ14へ送信される。次に、SB4において、SB3にて送信された配信要求に対して前記サーバ14から歌詞情報が配信されたか否かが判断される。このSB4の判断が肯定される場合には、SB9以下の処理が実行されるが、SB4の判断が否定される場合には、SB5において、SB3にて送信された配信要求に対して前記サーバ14から配信候補となる歌詞情報のリストが受信されたか否かが判断される。このSB5の判断が否定される場合には、SB10において、該当する歌詞情報すなわちSB3にて送信された配信要求に係る歌詞情報は存在しない旨が前記タッチパネルディスプレイ64に表示された後、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SB5の判断が肯定される場合には、SB6において、前記サーバ14から受信されたリストに基づいて、前述した
図8に示すような複数の歌詞情報選択ボタン108を含む画面が前記タッチパネルディスプレイ64に表示される。次に、SB7において、何れかの歌詞情報が選択されたか否かが判断される。例えば、前記タッチパネルディスプレイ64に表示された何れかの歌詞情報選択ボタン108に対する接触操作が行われたか否かが判断される。このSB7の判断が否定される場合には、SB7の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SB7の判断が肯定される場合には、SB8において、選択された歌詞情報に関する情報が前記サーバ14へ送信される。例えば、接触操作の行われた歌詞情報選択ボタン108に対応する歌詞選択情報が前記サーバ14へ送信される。次に、SB9において、SB1にて指定された音楽データに基づく楽曲の再生が行われると共に、その再生と併行して、前記サーバ14からストリーミング配信される歌詞文字映像112が前記タッチパネルディスプレイ64に表示され、その歌詞文字映像112の色替わり表示制御が行われた後、本ルーチンが終了させられる。
【0054】
図13は、前記サーバ14のCPU40による歌詞編集受付制御の一例の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0055】
先ず、SC1において、編集装置である前記携帯電話機16等から、所定の楽曲に対応する歌詞情報の編集要求が受信されたか否かが判断される。このSC1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SC1の判断が肯定される場合には、SC2において、SC1にて受信された編集要求に係る書誌情報に対応する歌詞情報が、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報から抽出される。例えば、編集要求に係る書誌情報と曲名及び歌手名の少なくとも一方が一致する歌詞情報が、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報から抽出される。次に、SC3において、SC2にて抽出された歌詞情報が、前記編集要求の要求元である前記携帯電話機16等の編集装置へ送信される。好適には、SC2にて抽出された歌詞情報に対応する文字映像が生成され、前記編集要求の要求元である前記携帯電話機16等の編集装置へストリーミング配信される。次に、SC4において、編集装置である前記携帯電話機16等から、歌詞情報の編集に係る情報が受信されたか否かが判断される。このSC4の判断が否定される場合には、SC4の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SC4の判断が肯定される場合には、SC5において、編集装置である前記携帯電話機16等から受信された、編集された歌詞情報に対応する歌詞文字映像の表示に係る表示タイミング情報及び色替わりタイミング情報等、及び音楽データの出所に係る情報が、前記歌詞データベース36に記憶された後、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0056】
図14は、前記サーバ14のCPU40による歌詞情報配信制御(歌詞文字映像表示制御)の一例の要部を説明するフローチャートであり、所定の周期で繰り返し実行されるものである。
【0057】
先ず、SD1において、前記携帯電話機16等の音楽再生装置から、所定の音楽データに対応する歌詞情報の配信要求、その音楽データに対応する書誌情報及び出所に係る情報が受信されたか否かが判断される。このSD1の判断が否定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられるが、SD1の判断が肯定される場合には、SD2において、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報から、SD1にて受信された配信要求に係る書誌情報に対応する歌詞情報が抽出される。例えば、SD1にて受信された配信要求に係る書誌情報と曲名及び歌手名が一致する歌詞情報が抽出される。次に、SD3において、SD2にて複数の歌詞情報が抽出されたか否かが判断される。このSD3の判断が肯定される場合には、SD4以下の処理が実行されるが、SD3の判断が否定される場合には、SD9において、1つの歌詞情報も抽出されなかったか否かが判断される。このSD9の判断が肯定される場合には、SD10において、該当する歌詞情報すなわちSD1にて受信された配信要求に係る歌詞情報は存在しない旨の表示を行うための情報が要求元に送信された後、本ルーチンが終了させられるが、SD9の判断が否定される場合、すなわちSD2にて1つの歌詞情報が抽出された場合には、SD8以下の処理が実行される。SD4においては、SD2にて抽出された各歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、SD1にて受信された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が検索される。次に、SD5において、SD4の検索の結果、SD2にて抽出された各歌詞情報のうち、対応付けられた音楽データの出所が、SD1にて受信された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が存在するか否かが判断される。このSD5の判断が肯定される場合には、SD8以下の処理が実行されるが、SD5の判断が否定される場合には、SD6において、SD2にて抽出された歌詞情報のリストが作成され、そのリストがSD1の配信要求の送信元(要求元)である前記携帯電話機16等の音楽再生装置へ送信される。次に、SD7において、SD1の配信要求の送信元である前記携帯電話機16等の音楽再生装置から、SD6にて送信されたリストに含まれる何れかの歌詞情報を選択する歌詞選択情報が受信されたか否かが判断される。このSD7の判断が否定される場合には、SD7の判断が繰り返されることにより待機させられるが、SD7の判断が肯定される場合には、SD8において、SD3にて抽出された1つの歌詞情報、SD5にて判断された音楽データの出所が共通する歌詞情報、或いはSD7にて受信された歌詞選択情報に対応する歌詞情報に基づいて歌詞文字映像の表示制御が行われ、その歌詞文字映像がSD1の配信要求の送信元である前記携帯電話機16等の音楽再生装置へストリーミング配信された後、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0058】
以上の制御において、SA5及びSA9が前記音楽再生制御手段80の動作に、SA5が前記歌詞情報編集受付手段82の動作に、SC5が前記歌詞情報記憶制御手段84の動作に、SB2が前記楽曲情報抽出手段86の動作に、SB3が前記配信要求送信制御手段88の動作に、SD1が前記楽曲情報取得手段90の動作に、SD2が前記歌詞情報抽出手段92の動作に、SD5が前記歌詞情報判断手段94の動作に、SB5〜SB8が前記歌詞情報選択受付手段96の動作に、SB9が前記歌詞文字映像表示制御手段98の動作に、それぞれ対応する。
【0059】
本実施例によれば、複数の歌詞情報を、それぞれの歌詞情報に係る書誌情報と対応付けて記憶する記憶装置としての歌詞データベース36と、音楽データに対応する歌詞文字映像112の表示に係る歌詞情報の編集を受け付ける歌詞情報編集受付手段82(SA5)と、その歌詞情報編集受付手段82により編集された歌詞情報を、前記音楽データの出所に係る情報と対応付けて前記歌詞データベース36に記憶させる歌詞情報記憶制御手段84(SC5)と、音楽再生装置としての携帯電話機16から歌詞情報の配信要求があった際、要求元である前記携帯電話機14から、要求に係る歌詞情報を適用する対象となる音楽データに対応する書誌情報と、その音楽データの出所に係る情報とを、取得する楽曲情報取得手段90(SD1)と、前記歌詞データベース36に記憶された複数の歌詞情報のうち、対応付けられた書誌情報が、前記楽曲情報取得手段90により取得された書誌情報と一致する歌詞情報を抽出する歌詞情報抽出手段92(SD2)と、その歌詞情報抽出手段92により複数の歌詞情報が抽出された場合、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が存在するか否かを判断する歌詞情報判断手段94(SD5)とを、備えたものであることから、対象となる楽曲に対応する適切な歌詞情報を、要求元である前記携帯電話機16へ配信することができる。すなわち、携帯電話機16からの要求に応じて適切な歌詞情報の配信を実現する音楽再生システム10を提供することができる。
【0060】
前記歌詞情報編集受付手段82は、編集装置としての携帯電話機16に備えられたものであり、前記歌詞データベース36、前記歌詞情報記憶制御手段84、前記楽曲情報取得手段90、前記歌詞情報抽出手段92、及び前記歌詞情報判断手段94は、前記サーバ14に備えられたものであるため、サーバ14及び携帯電話機16が通信回線12を介して接続された音楽再生システム10において、携帯電話機16からの要求に応じて、実用的な態様で適切な歌詞情報の配信を実現することができる。
【0061】
前記歌詞データベース36は、前記携帯電話機16を介して編集された複数の歌詞情報を、それぞれの歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報と対応付けて記憶するものであり、前記歌詞情報判断手段94は、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報及びその歌詞情報の編集主体である利用者の識別情報を、前記要求元である前記携帯電話機16に提示するものであるため、歌詞情報の編集主体である利用者を参照可能とすることで、音楽再生システム10の利用性を更に向上させることができる。
【0062】
前記携帯電話機16は、前記歌詞情報判断手段94により、対応付けられた音楽データの出所が、前記楽曲情報取得手段90により取得された前記音楽データの出所と一致する歌詞情報が複数存在すると判断された場合、それら複数の歌詞情報の選択を受け付ける歌詞情報選択受付手段96(SB5〜SB8)と、前記対象となる音楽データの再生に際して、前記歌詞情報選択受付手段96により選択された歌詞情報に基づいて歌詞文字映像112の表示制御を行う歌詞文字映像表示制御手段98(SB9)とを、備えたものであるため、歌詞情報の要求元である前記携帯電話機16において、適切な歌詞情報の選択及びその歌詞情報に基づく歌詞文字映像112の再生を実現できる。
【0063】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0064】
例えば、前述の実施例においては、音楽データに基づく楽曲の再生を行う音楽再生装置として、前記タッチパネルディスプレイ64を有すると共に、そのタッチパネルディスプレイ64を介しての操作に応じたインターネットへのアクセス機能をはじめとする各種機能を有する所謂スマートフォンとしての携帯電話機16を備えた音楽再生システム10について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、別の装置を音楽再生装置として備えた音楽再生システムにも適用される。例えば、音楽再生装置として、カラオケボックス等の店舗に設置されたカラオケ装置、カラオケゲームを実行する家庭用ゲーム機、パーソナルコンピュータ、タッチパネルディスプレイを備えない携帯電話機、或いは携帯型音楽プレイヤ等を備えた音楽再生システムにも、本発明は好適に適用される。
【0065】
また、前述の実施例においては、歌詞情報の編集を行う編集装置として、前記携帯電話機16を備えた音楽再生システム10について説明したが、別の装置を編集装置として備えた音楽再生システムにも、本発明は好適に適用される。例えば、前記通信回線12に接続されたパーソナルコンピュータ或いはタブレット端末、家庭用ゲーム機等により歌詞情報の編集を可能とするものであってもよい。すなわち、前記歌詞情報編集受付手段82が、前記パーソナルコンピュータ或いはタブレット端末のCPUに機能的に備えられ、それらパーソナルコンピュータ或いはタブレット端末等により編集された歌詞情報が、前記通信回線12を介して前記サーバ14へ投稿され、前記歌詞データベース36に記憶されて用いられるものであってもよい。
【0066】
その他、一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられて実施されるものである。