特許第6182509号(P6182509)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182509
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】粉付け機
(51)【国際特許分類】
   A23P 20/12 20160101AFI20170807BHJP
   A23L 7/157 20160101ALI20170807BHJP
【FI】
   A23P20/12
   A23L7/157
【請求項の数】3
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2014-118730(P2014-118730)
(22)【出願日】2014年6月9日
(65)【公開番号】特開2015-231336(P2015-231336A)
(43)【公開日】2015年12月24日
【審査請求日】2016年3月24日
(73)【特許権者】
【識別番号】591109094
【氏名又は名称】アサヒ装設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001391
【氏名又は名称】特許業務法人レガート知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 康太
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 正史
(72)【発明者】
【氏名】大窪 諒
(72)【発明者】
【氏名】内田 大樹
【審査官】 長浜 義憲
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭48−087384(JP,U)
【文献】 特公昭56−015218(JP,B2)
【文献】 実公昭38−016289(JP,Y1)
【文献】 米国特許第03547075(US,A)
【文献】 実開昭53−024386(JP,U)
【文献】 実開昭52−168981(JP,U)
【文献】 実開昭54−112891(JP,U)
【文献】 米国特許第04403688(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23P 20/12
A23L 7/157
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基枠に取り付けられたメインコンベアの基端部に、メインコンベア上に粉を落下させるための粉落下口と、メインコンベアに載置された対象物にふりかける粉を落下させるための粉落下口とを備え、メインコンベアの上方に粉がふりかけられた対象物を押さえるための回転ローラーを設置した粉付け機において、
前記回転ローラーは、周面に溝を有し、対象物が前記溝を通過するようにすると共に周面中央部で2分割したものとした、粉付け機。
【請求項2】
溝は、断面円弧状とした、請求項1記載の粉付け機。
【請求項3】
メインコンベアの基端部に、回転ローラーの溝位置に対応する位置を指示するための位置指示手段を付設した、請求項1又は2のいずれかに記載の粉付け機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、比較的厚みのある対象物の上面・下面のみならず側面にも粉を十分に付着させることが可能な粉付け機に関するものであって、特に、フライの製造における食材へのパン粉の付着等、食品への粉付けに適した粉付け機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のパン粉付け機は、食材にパン粉を付けるためのメインコンベアの上方に回転ローラーを設置し、この回転ローラーによってパン粉が付着した対象物の上面を押さえるようにしている。
従来の装置においては、回転ローラーの周面が平面である。そのために対象物の上面及び下面に粉を圧着させることはできるが、厚みのある対象物(例えばエビ)の側面に粉を圧着することは難しい。
また、対象物をパン粉の層の中に埋没させて板で押しつけることにより、対象物の全周にパン粉を付着するようにしたものもあるが、このような方法においても対象物の側面にパン粉を圧着することはできず、しかも無駄になるパン粉が膨大であり、実用的でない。
【特許文献1】特開2006−333817号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、粉の使用量を増大させることなく、厚みのある対象物の側面にも粉を加圧して付着させることを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明の粉付け機は、基枠に取り付けられたメインコンベアの基端部に、メインコンベア上に粉を落下させるための粉落下口と、メインコンベアに載置された対象物にふりかける粉を落下させるための粉落下口とを備え、メインコンベアの上方に粉がふりかけられた対象物を押さえるための回転ローラーを設置した粉付け機において、前記回転ローラーを、周面に溝を有し、対象物が前記溝を通過するようにしたことを特徴とするものである。
前記溝は、断面円弧状が好ましいが、多角形としてもよい。
回転ローラーは、周面中央部で2分割してあり、対象物の大きさに合わせて溝の幅を変更することができる。回転ローラーの上下位置も調節可能とすれば対象物の厚みに合わせて処理することができる。
この発明では、対象物が回転ローラーの溝を通過する必要があるので、対象物の載置位置を正しく選定する必要がある。そこで、コンベアの基端部に、回転ローラーの溝位置に対応する位置を指示するための位置指示手段を付設することが好ましい。位置指示手段としては、実施例に示すように、メインコンベアに筋を付ける部材を配置する他、対象物を載置すべき位置を示すひもを垂らすなどの手段が考えられる。
【発明の作用】
【0005】
この発明において、回転ローラーは溝を備えている。回転ローラーの溝の周壁がメインコンベア上の粉を囲い込み、その囲い込まれた粉の中を対象物が通過する。そのために、対象物の上面のみならず側面にも粉を付着する圧力が加わり、粉が付着する。したがって、厚みの大きい対象物であっても、上下面の他、側面にも粉が十分に付着される。
【発明の効果】
【0006】
この発明によれば、回転ローラーに溝を設けたので、回転ローラーが近傍の粉を集積し溝内に粉が滞留し、その中を対象物が通過する。そのために、対象物の周面にも粉を圧着することができ、厚みのある対象物であってもその全周に粉を付着させることができる。
回転ローラーを2分割した構成としてあるので、溝の幅を適宜選択することができ、対象物の幅に応じて適切な溝を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、この発明の実施例を説明する。実施例においてはパン粉付け機を例として説明するが、粉付け機であればパン粉付け機に限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】この発明実施例の側面図
図2】同じく平面図
図3】同じくメインコンベア部分の側面図
図4】同じくメインコンベア部分の平面図
図5】同じく回転ローラー群の正面図
図6】同じく筋付け具の斜視図
図7】同じく筋付け具の突起と回転ローラーの位置関係を示す正面図
図8】この発明実施例における溝による加圧を説明する正面図
【実施例】
【0009】
基枠1にメインコンベア2が横向きに設置してあり、メインコンベア2の基端部にメインコンベア上にパン粉を落下させるためのパン粉落下口3が、そしてこのパン粉落下口3よりも下流側にメインコンベア2に載置された対象物(以下「食材」という。)にふりかけるパン粉を落下させるためのパン粉落下口4が配設してある。
【0010】
前記パン粉落下口4の下流側に、2組の回転ローラー群5,5がその回転軸を前記メインコンベア2の進行方向と直角として配置してある。
前記各回転ローラー群5,5は、それぞれ上下位置を調節可能に基枠1に取り付けられた回転軸6に4組の回転ローラー7を取り付けて構成してある。各回転ローラーは、周面中央部で2分割されたローラー構成体7a、7bを組み合わせて構成してあり、二つのローラー構成体7a、7bを当接させた状態において、周面に断面円弧状の溝8が得られるようにしてある。各ローラー構成体の取付位置は可変としてある。
この溝8は、食材が通過し、通過時に対象物の上面及び側面にパン粉を付着させるものであるから、対象物の大きさを勘案して溝の大きさを決定する。図5(A)は一対のローラー構成体を当接させた状態、図5(B)は間隔を広げて配置した状態を示す。
なお、各回転ローラー7の下縁は前記メインコンベア2の上面のわずかに上方とする。
【0011】
前記メインコンベア2にパン粉を落下させるパン粉落下口3の下流側に、筋付け具9が設置してある。この筋付け具9は後に説明する移動落下装置15のカバー17に取り付ける。図6中、符合9aは取付孔である。
この筋付け具9は長方形の板の下縁に突起10を設けたものであり、突起10はメインコンベア2に敷き詰められたパン粉に至るように設置し、パン粉に筋が付くようにしてある。突起10の位置は前記回転ローラー7の溝の位置に対応させてある。
【0012】
以下、図1に示すパン粉付け機の構成の概略を説明する。
前記基枠1の側方に、パン粉供給コンベア11を傾斜して設置し、このパン粉供給コンベア11の上端部の下方に二股供給管12が配設してある。この二股供給管12の一方の開口部13から前記パン粉落下口3に、他方の開口部14から前記パン粉落下口4にパン粉が供給される。
前記両開口部13,14とメインコンベア2との間にそれぞれ、パン粉を前記メインコンベア2の幅方向に移送すると共にメインコンベア2上へ落下させる移動落下装置15,16が設置してある。この移動落下装置は、カバー17内にスクリューコンベア18を配置した構成であり、カバー17に設けた孔からメインコンベア2の全幅に亘りパン粉が落下するようにしてある。
【0013】
前記メインコンベア2の終端部に横移動コンベア18が前記メインコンベア2と直角に配置し、この横移動コンベア18の終端部は前記パン粉供給コンベア11の上方に位置させてある。
【0014】
上記において、メインコンベア2上のパン粉は終端部において下方に落下し、前記横移動コンベア18に落下する。落下したパン粉は横移動コンベア18によりパン粉供給コンベア11に至り、パン粉供給コンベア11によって上方へ運ばれる。
すなわち、パン粉は、パン粉供給コンベア11からメインコンベア2、横移動コンベア18を経てパン粉供給コンベア11に至る循環を行う。
【0015】
以下この発明におけるパン粉の付着について説明する。
稼働に先立ち、回転ローラー群5の調整を行う。すなわち、パン粉を付着させる食材の大きさ、形状に適するようにローラー構成体7a、7bの距離を調整して適切な溝の幅とし、回転軸5aの高さを調整して、適切な高さ(下方のクリアランス)とする。
【0016】
回転ローラー群5の調整の後、パン粉供給コンベア11、メインコンベア2を稼働させ、パン粉供給コンベア11にパン粉を供給する。パン粉はパン粉落下口3,4から落下してメインコンベア2上に敷き詰められる。前記パン粉落下口3に近接して筋付け具9が設置してあるので、筋付け具の突起10によって敷き詰められたパン粉にメインコンベア2の進行方向に沿って筋が付けられる。
作業者は、この筋の上に食材Wを載置する。食材Wの下面にはメインコンベア2に敷き詰められたパン粉が付着し、上面にはパン粉落下口4からパン粉がふりかけられる。
この状態で食材Wはメインコンべア2の進行によって回転ローラー7の溝8を通過する。なお、食材は回転ローラーの溝に対応した位置に描かれる筋上に載置するので、食材は必ず回転ローラー7の溝8を通過する。
【0017】
回転ローラー7は、溝8の周壁がメインコンベア2に敷き詰められたパン粉を囲い込む機能を持ち、溝8部分には多くのパン粉が滞留している。滞留したパン粉の中を食材Wは通過する。食材Wが溝を通過するとき、溝内のパン粉は外側に逃げようとするが、溝8の内壁に遮られて溝の外へ逃げることができない。そのために、食材Wが溝8を通過する際に、食材Wの上面・下面及び側面に前記溝8内に滞留したパン粉が押しつけられる。その結果、食材Wの上下寸法に関わりなく、上面・下面のみならず側面にもパン粉が圧着する。
【産業上の利用可能性】
【0018】
この発明は、対象物を回転ローラーの溝を通過させることにより、対象物の上下寸法に関わりなく上面・下面のみならず、従来困難であった側面にも粉を付着させることができるものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
【符号の説明】
【0019】
1 基枠
2 メインコンベア
3,4 パン粉落下口
5 回転ローラー群
6 回転軸
7 回転ローラー
7a,7b ローラー構成体
8 溝
9 筋付け具
10 突起
11 パン粉供給コンベア
12 二股供給管
15,16 移動落下装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8