(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記紡糸方法は、一般電気紡糸(electrospinning)、空気電気紡糸(AES:Air−Electrospinning)、電気噴射(electrospray)、電気噴射紡糸(electrobrown spinning)、遠心電気紡糸(centrifugal electrospinning)、フラッシュ電気紡糸(flash−electrospinning)のうちいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。
前記基材としてはPETフィルムや不織布が使用され、前記PETフィルムや不織布の一面または両面に紡糸方法で粘着層が形成されることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープ。
【背景技術】
【0002】
一般に、両面粘着テープは、現在端末器、携帯電子機器など多様な電子機器の内部部品を固定させる用途に幅広く使用されている。
【0003】
現在、両面粘着テープはスリム化、小型化および軽量化される携帯電子機器の傾向により厚さを薄くしながら、粘着力を強化することができる方向に開発が進められている。
【0004】
両面粘着テープは中間に強度補強のための基材が備えられ、基材の両面に粘着層が積層される基材タイプと、基材なしに粘着層だけからなる基材レスタイプがある。
【0005】
基材タイプの場合、テープの強度を強化するという長所はあるが、基材が存在することによって両面粘着テープの厚さが厚くなり、基材の表面が滑らかであるので基材と粘着層の間の粘着力が低下して基材と粘着層が分離するという問題が発生する。
【0006】
特に、両面粘着テープによって相互付着した部品間を分離させる場合、基材と粘着層の間が分離して部品の表面に粘着層がくっついている状態になる問題が発生する。
【0007】
そして、基材レスタイプの場合、強度補強層がないため原形を維持しにくくてテープと部品の間を粘着する際、押されたり折れたりしながら精密に付着しにくく粘着層と部品の間に空気層が形成されて粘着力が低下するという問題が発生する。
【0008】
このように、現在両面粘着テープは厚さを薄くする場合、基材の厚さを薄くしなければならないので製造費用が増加し、粘着力は低下するという問題が発生する。そして、基材の表面が滑らかであるため、基材と粘着層の間が分離するという問題が発生する。
【0009】
従来の両面粘着テープは、韓国公開特許第2010−0112528号(2010年10月19日)に記載されているように、発泡体基材の両面に粘着剤層を有する構造であって、発泡体基材には複数の気泡が形成される。
【0010】
このような従来の両面粘着テープは基材が発泡体からなるので、粘着剤層と基材の間の粘着力を強化させて粘着剤層と基材の間が分離することを防止することができる。
【0011】
しかし、従来の両面粘着テープの基材は発泡体からなるため、基材の厚さが厚くなり、よって、両面粘着テープの厚さが厚くなるという問題が発生する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付図面を参照して本発明による実施例を詳しく説明する。この説明過程で、図面に示した構成要素の大きさや形状などは、説明の明瞭性と便宜のために誇張されて示されることがある。また、本発明の構成および作用を考慮して、特に定義されている用語は使用者や運用者の意図または慣例によって異なる。したがって、このような用語に対する定義は、本明細書全体の内容に基づいて下されるべきである。
【0028】
図1は本発明の第1実施例による粘着テープの断面図であり、
図2は本発明の第1実施例による粘着テープの拡大断面図であり、
図3は本発明の第1実施例による基材の拡大写真である。
【0029】
第1実施例による粘着テープは紡糸方法によって超極細繊維が蓄積された一定の厚さのナノウェブ(nano web)形態を有する基材10と、基材10の一面または両面に積層される粘着層20、30を含む。
【0030】
基材10は高分子物質を紡糸方法で超極細繊維フィラメント14を作り、この超極細繊維フィラメント14は蓄積されて多数の気孔12を有するナノウェブ(nano web)形態を持つことになる。
【0031】
繊維フィラメント14の直径は0.1−3.0
μmの範囲とすることが好ましい。
【0032】
ここで、本発明に適用される紡糸方法としては、一般電気紡糸(electrospinning)、空気電気紡糸(AES:Air−Electrospinning)、電気噴射(electrospray)、電気噴射紡糸(electrobrown spinning)、遠心電気紡糸(centrifugal electrospinning)、フラッシュ電気紡糸(flash−electrospinning)のうちいずれか一つを使用することができる。
【0033】
つまり、本発明の基材10および粘着層20、30は超極細繊維フィラメントが蓄積された形態に作られる紡糸方法のうち、全ての紡糸方法が適用可能である。
【0034】
基材10を形成するために使用される高分子物質としては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ(ビニリデンフルオライド−co−ヘキサフルオロプロピレン)、パーフルオロポリマー、ポリ塩化ビニルまたはポリ塩化ビニリデンおよびこれらの共重合体およびポリエチレングリコールジアルキルエーテルおよびポリエチレングリコールジアルキルエステルを含むポリエチレングリコール誘導体、ポリ(オキシメチレン−オリゴ−オキシエチレン)、ポリエチレンオキサイドおよびポリプロピレンオキシドを含むポリオキシド、ポリビニルアセテート、ポリ(ビニルピロリドン−ビニルアセテート)、ポリスチレンおよびポリスチレンアクリロニトリル共重合体、ポリアクリロニトリルメチルメタクリレート共重合体を含むポリアクリロニトリル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルメタクリレート共重合体およびこれらの混合物が挙げられる。
【0035】
基材10は電気紡糸方法で製造されるので、高分子物質の紡糸量により厚さが決定される。したがって、基材10の厚さを所望の厚さに作りやすい長所がある。つまり、高分子物質の紡糸量を少なくすれば基材10の厚さを薄くすることができ、紡糸量が少ないため、その分製造費用を減らすことができる。
【0036】
そして、高分子物質の紡糸量を増やせば基材の厚さが厚くなって基材の強度を増加させることができることになる。
【0037】
このように、本実施例による基材10は高分子物質を電気紡糸して超極細繊維フィラメント14を作って、超極細繊維フィラメント14を一定の厚さに蓄積して多数の気孔12を有するナノウェブ形態に製造するので、製造費用を減らしながらも厚さを薄くすることができ、さらには、基材10の厚さを所望の厚さに多様化することができる。
【0038】
そして、基材10は超極細繊維フィラメント14が蓄積されたナノウェブ形態であるので柔軟性を持つことになり、よって、粘着テープを付ける表面が階段形態や屈曲した部位であっても粘着テープを精密に付着することができる。
【0039】
つまり、既存の両面粘着テープに使用される基材の場合、柔軟性が劣るので階段形態の表面や屈曲した部位に粘着テープを付着すれば基材の剛性によって粘着テープが表面から外れることになり、よって、その部分に空気層が形成されて粘着力を低下させる問題が発生するが、本実施例による基材10はナノウェブ形態であるため、柔軟性が優れて既存の粘着テープのような問題が解消できることになる。
【0040】
また、基材10は超極細繊維フィラメント14が蓄積されたナノウェブ形態であるため、引張強度が強くて外部から加わる力によって破れることが防止でき、薄くしても十分な剛性を持つようになる。
【0041】
粘着層20、30は基材10の一面に積層される第1粘着層20と、基材10の他面に積層される第2粘着層30とから構成されるが、基材10の一面にだけ積層することもできる。
【0042】
粘着層20、30は、基材10を作る方法と同様の電気紡糸方法によって製造される。つまり、粘着剤と溶媒を混合して電気紡糸に適した粘度の粘着物質を作って、この粘着物質を電気紡糸方法で基材10の表面に一定の厚さに積層する。
【0043】
ここで、粘着層20、30を紡糸方法で別途製造し、基材10を紡糸方法で別途製造し、基材の一面に第1粘着層20を配置し、基材10の他面には第2粘着層30を配置した後、熱圧着などの方法で粘着層20、30と基材10を結合する方法も適用可能である。
【0044】
粘着層20、30は粘着物質の紡糸量により厚さが決定される。したがって、粘着層20、30の厚さを自由にすることができる。
【0045】
また、粘着層20、30は超極細繊維フィラメント形態に紡糸されて基材10の表面に粘着するが、粘着物質が基材10の気孔12に流入して基材10と粘着層20、30の間の粘着強度を増加させると共に粘着層20、30が基材10の気孔12に流入することによって粘着剤量を増加させるので、既存の両面粘着テープと同じ厚さの場合、既存の両面粘着テープに比べて粘着剤量が多くて、その分、粘着力を増加することができるようになる。
【0046】
第1粘着層20と第2粘着層30は粘着力が同一の粘着層に形成することができる。つまり、二つの粘着層の粘着力が同じである場合、1度粘着すれば再び粘着層を取り外す必要のない部位に使用することが好ましい。
【0047】
そして、第1粘着層20と第2粘着層30のうちの一つが他の一つに比べて粘着力が多少落ちるように形成されることができる。つまり、一例として、第1粘着層20の粘着力を第2粘着層30の粘着力に比べて高く形成して第1粘着層20と第2粘着層30を付着した後、第2粘着層30を容易に取り外して再び粘着する部位に使用することが好ましい。
【0048】
第1粘着層20の表面には第1粘着層20を保護するための第1離型フィルム40が付着し、第2粘着層30の表面には第2粘着層30を保護するための第2離型フィルム42が付着する。
【0049】
第1離型フィルム40と第2離型フィルム42は互いに異なる材質で形成される。一例として、第1離型フィルムが紙材質で形成されると第2離型フィルム42は合成樹脂材質で形成される。
【0050】
ここで、第1離型フィルム40と第2離型フィルム42を互いに異なる材質で形成することは、第1離型フィルム40と第1粘着層20の間の付着力と、第2離型フィルム42と第2粘着層30の間の付着力が互いに異なるようにするためである。
【0051】
このような理由は、第1粘着層20を部品に付着するために第1離型フィルム40を第1粘着層20から取り外すとき、第2離型フィルム30が第2粘着層42から取り外されることを防止するためである。
【0052】
つまり、第1離型フィルム40を取り外すとき、第2離型フィルム30が一緒に取り外されると第2粘着層20が損傷する恐れがあるが、このような粘着層の損傷を防止するために第1離型フィルム40と第1粘着層20の間の付着力と第2離型フィルム42と第2粘着層30の間の付着力を互いに異なるように形成する。
【0053】
図4は本発明の第2実施例による粘着テープの断面図である。
【0054】
第2実施例による粘着テープは基材10の強度が強く要求される部位に使用するためのものであって、紡糸方法によって超極細繊維が蓄積された一定の厚さのナノウェブ(nano web)形態を有する基材10と、基材10の一面または両面に積層される第3粘着層22、32と、前記第3粘着層22、32の表面に積層される第4粘着層24、34を含む。
【0055】
第3粘着層22、32は粘度が比較的に高い粘着層であり、第4粘着層24、34は第3粘着層に比べて相対的に粘度が低い粘着層である。
【0056】
基材10の表面に粘度が高い粘着層を積層すれば基材10に形成された気孔12に吸収される粘着物質の量が相対的に少なくなるため、基材10の形態を維持しやすく、よって、基材10の強度を強くすることができる。
【0057】
したがって、基材10の表面に粘度が高い第3粘着層22、32を積層して基材10の強度を強化する。
【0058】
そして、粘着層の粘度が高ければ粘着力が低下するが、粘着力低下を防止するために粘度が高い第3粘着層22、32の表面に粘度が低い第4粘着層24、34を積層して粘着力を強化させる。
【0059】
このような第2実施例による粘着テープは、基材10の表面には粘度が高い第3粘着層22、32を積層して基材10の強度を強化し、第4粘着層22、32の表面には粘度が低い第2粘着層24、34を積層して粘着力を強化する。
【0060】
図5は本発明の第3実施例による粘着テープの断面図である。
【0061】
第3実施例による粘着テープは第2実施例の粘着テープと同様に、基材10の強度が強く要求される部位に使用するためのものであって、紡糸方法によって超極細繊維が蓄積された一定の厚さのナノウェブ(nano web)形態を有する基材10と、基材10の一面または両面に積層される無気孔フィルム層26、36と、前記無気孔フィルム層26、36の表面に積層される粘着層28、38を含む。
【0062】
無気孔フィルム層26、36は、PU(
ポリウレタン)やTPU(
熱可塑性ポリウレタン)が含まれている高分子を電気紡糸方法によって超極細繊維フィラメントを蓄積すれば別途の熱処理なしに気孔のない無気孔形態に形成される。
【0063】
つまり、無気孔フィルム層26、36はPUやTPUなど溶媒に溶けるゴム成分が含まれている高分子を使用して電気紡糸すれば溶媒に溶けながら気孔のない無気孔タイプのフィルムに製造される。
【0064】
基材10の表面に無気孔フィルム層26、36を積層すれば基材10に形成された気孔12に粘着物質が吸収されなくて基材10の強度を強化することができる。
【0065】
粘着層28、38は粘着力を高めることができるように粘度が低い粘着層に形成される。
【0066】
このように、第3実施例による粘着テープは、基材10と粘着層28、38の間に無気孔フィルム層26、36を積層して基材10の気孔12に粘着層28、38の粘着物質が吸収されることを防止して基材10の強度を強化することができる。
【0067】
図6は本発明の第1実施例による粘着テープを製造する電気紡糸装置の構成図である。
【0068】
本発明の電気紡糸装置は、高分子物質と溶媒を混合して貯蔵する第1ミキシングタンク(Mixing Tank)50と、粘着剤と溶媒を混合して貯蔵する第2ミキシングタンク52と、高電圧発生器が連結され第2ミキシングタンク52と連結して第1粘着層20を形成する第1紡糸ノズル54と、高電圧発生器と連結され第1ミキシングタンク50と連結して基材10を形成する第2紡糸ノズル56と、高電圧発生器と連結され第2ミキシングタンク52と連結して第2粘着層30を形成する第3紡糸ノズル58とを含む。
【0069】
第1ミキシングタンク50には高分子物質と溶媒を均等に混合すると共に高分子物質が一定の粘度を維持するようにする第1撹拌機70が備えられ、第2ミキシングタンク52には粘着剤と溶媒を均等に混合すると共に粘着物質が一定の粘度を維持するようにする第2撹拌機72が備えられる。
【0070】
そして、紡糸ノズル54、56、58の下部には第1粘着層20、基材10および第2粘着層30が順次に積層されるようにするコレクタ64が備えられている。そして、コレクタ64と紡糸ノズル54、56、58の間に90〜120Kvの高電圧静電気力を印加することによって超極細繊維フィラメント14、16が紡糸されて超極細ナノウェブを形成する。
【0071】
ここで、第1紡糸ノズル54、第2紡糸ノズル56および第3紡糸ノズル58は複数配列されており、一つのチャンバー内部に順次に配置したりまたはそれぞれ異なるチャンバーに配置したりする。
【0072】
第1紡糸ノズル54、第2紡糸ノズル56および第3紡糸ノズル58にはそれぞれエアー噴射装置74が備えられて紡糸ノズル54、56、58から紡糸される繊維フィラメント14、16がコレクタ64に捕集されずに飛ばされることを防止する。
【0073】
本発明のマルチホールの紡糸パックノズル(Spin pack nozzle)はエアー噴射のエアー圧を0.1〜0.6MPaの範囲で設定する。この場合、エアー圧が0.1MPa未満の場合、捕集/集積できないし、0.6MPaを超える場合、紡糸ノズルのコーンが固まることになってニードルが詰まる現象が起こり、紡糸トラブルが発生する。
【0074】
コレクタ64は、第1離型フィルム40の上に第1粘着層20、基材10および第2粘着層30が順次に積層されるように第1離型フィルム40を自動的に移送させるコンベヤーを使用したり、第1粘着層20、基材10および第2粘着層30がそれぞれ異なるチェンバで形成されるようにするテーブルを使用したりする。
【0075】
コレクタ64の前方には第1離型フィルム40が巻かれた第1の離型フィルムロール60が配置されてコレクタ64の上面に第1離型フィルム40が供給される。そして、コレクタ64の後方には第2離型フィルム42が巻かれた第2の離型フィルムロール62が配置されて第2粘着層30の表面に付着する第2離型フィルム42が供給される。
【0076】
コレクタ64の一側には第1粘着層20、基材10および第2粘着層30を加圧(カレンダリング)して一定の厚さに作る加圧ローラ80が備えられ、加圧ローラ80を通過しながら加圧された粘着テープが巻かれるテープロール82が備えられる。
【0077】
以下、このように構成された電気紡糸装置を利用して粘着テープを製造する工程について説明する。
【0078】
まず、コレクタ64が駆動されると、第1の離型フィルムロール60に巻かれた第1離型フィルム40は解かれながらコレクタ64の上面に沿って移動する。
【0079】
そして、コレクタ64と第1紡糸ノズル54の間に高電圧静電気力を印加することによって第1紡糸ノズル54から粘着物質を超極細繊維フィラメント16に作って第1離型フィルム40の表面に紡糸する。以後、第1離型フィルム40の表面に超極細繊維フィラメント16が蓄積されて無気孔フィルム形態の第1粘着層20が形成される。
【0080】
このとき、第1紡糸ノズル54に設けられたエアー噴射装置74から繊維フィラメント16を紡糸するとき、繊維フィラメント16にエアーを噴射して繊維フィラメント16が飛ばされずに第1離型フィルム40の表面に捕集および集積できることにする。
【0081】
また、第1粘着層20の製造が完了すると、第1粘着層20が第2紡糸ノズル56の下部に移動しコレクタ64と第2紡糸ノズル56の間に高電圧静電気力を印加することによって第2紡糸ノズル56から第1粘着層40の上に高分子物質を超極細繊維フィラメント14に作って紡糸する。以後、第1粘着層40の表面に多数の気孔12を有する超極細ナノウェブ形態の基材10が形成される。
【0082】
また、基材10の製造が完了すると、基材10が第3紡糸ノズル58の下部に移動しコレクタ64と第3紡糸ノズル58の間に高電圧静電気力を印加することによって第3紡糸ノズル58から基材10の表面に粘着物質を超極細繊維フィラメント16に作って紡糸する。以後、基材10の表面に無気孔フィルム形態の第2粘着層30が形成される。
【0083】
また、第2の離型フィルムロール62に巻かれた第2離型フィルム42が第2粘着層30の表面に覆われる。このように、完成された粘着テープは加圧ローラ80を通過しながら一定の厚さに加圧された後、テープロール82に巻かれる。
【0084】
ここで、基材10に一つの粘着層だけ備えた構造の場合、第2粘着層を形成する過程は削除される。
【0085】
前記第1粘着層20と第2粘着層30は粘着力を同一に形成することができ、二つの粘着層20、30のうちいずれか一つは残り一つに比べて粘着力が弱く形成されることができる。
【0086】
また、このような方法以外に、基材10と粘着層20、30をそれぞれ別途製造した後、基材10の一面に第1粘着層20を配置し、基材10の他面に第2粘着層30を配置した後、基材10と粘着層30を相互結合して製造する方法も適用可能である。
【0087】
また、前記第2実施例で説明した粘着テープを製造する場合、前記一実施例で説明したような電気紡糸装置を利用して基材10の一面または両面に粘度が高い第3粘着層22、32を形成し、第3粘着層22、32の表面に粘度が低い第4粘着層24、34を形成する。
【0088】
このような方法以外に、基材10と、第3粘着層22、32および第4粘着層24、34をそれぞれ別途製造した後、基材10、第3粘着層22、32および第4粘着層24、34を以降工程で相互結合して製造する方法も可能である。
【0089】
また、前記第3実施例による粘着テープを製造する場合、基材の表面に無気孔フィルム層26、36を積層し、無気孔フィルム層26、36の表面に粘度が低い粘着層28、38を積層して形成する。
【0090】
このとき、無気孔フィルム層26、36はPU(
ポリウレタン)やTPU(
熱可塑性ポリウレタン)が含まれている粘着物質を電気紡糸方法によって形成して気孔のない無気孔形態に製造する。
【0091】
図7は本発明の第4実施例による粘着テープの断面図である。
【0092】
第4実施例による粘着テープの基材は、既存の両面テープの基材として幅広く使用されている樹脂フィルム100を使用し、樹脂フィルム100の両面に前記第1実施例で説明した第1粘着層20および第2粘着層30が電気紡糸方法で形成される。
【0093】
樹脂フィルム100はPET材質のフィルムを使用することが望ましい。樹脂フィルム100は、PETフィルム以外に多数の気孔を有する不織布を使用することも可能である。
【0094】
第1粘着層20および第2粘着層30は、前記第1実施例で説明した第1粘着層20および第2粘着層30の構成と同一であるので、その説明を省略する。
【0095】
図8は本発明の第4実施例による粘着テープを製造する電気紡糸装置の構成図である。
【0096】
本発明の第4実施例による電気紡糸装置は、樹脂フィルム100が移送される第1コレクタ110と、第1コレクタ110の上面に配置され高電圧発生器が連結されて樹脂フィルム100の一面に第1粘着層20を形成する第1紡糸ノズル120と、第1粘着層20が形成された樹脂フィルム100の他面が上面に向かうように移送される第2コレクタ130と、第2コレクタ130の上面に配置され高電圧発生器と連結されて樹脂フィルム100の他面に第2粘着層30を形成する第2紡糸ノズル140とを含む。
【0097】
第1コレクタ110の前方には樹脂フィルム100が巻かれた樹脂フィルムロール150が配置され、第1コレクタ110の後方には第1粘着層20の表面に付着する第1離型フィルム40が巻かれた第1の離型フィルムロール160が配置され、第2コレクタ130の後方には第2粘着層30の表面に付着する第2離型フィルム42が巻かれた第2の離型フィルムロール170が配置される。
【0098】
ここで、第1コレクタ110、第2コレクタ130、第1紡糸ノズル120および第2紡糸ノズル140は前記第1実施例で説明したコレクタ64および第1紡糸ノズル54の構成と同一であるので、その説明を省略する。
【0099】
以下、このように構成された電気紡糸装置を利用して第4実施例による粘着テープを製造する工程について説明する。
【0100】
まず、第1コレクタ110が駆動されると、樹脂フィルムロール150に巻かれた樹脂フィルム100が第1コレクタ110の上面に沿って移動する。
【0101】
そして、第1コレクタ110と第1紡糸ノズル120の間に高電圧静電気力を印加することによって第1紡糸ノズル120から粘着物質を超極細繊維フィラメント16に作って樹脂フィルム100の一面に紡糸する。以後、樹脂フィルム100の一面に超極細繊維フィラメントが蓄積されて無気孔フィルム形態の第1粘着層20が形成される。
【0102】
そして、第1粘着層20の製造が完了すると、第1の離型フィルムロール160に巻かれた第1離型フィルム40は第1粘着層20の表面に覆われる。
【0103】
このような工程で、樹脂フィルム100の一面に第1粘着層20を積層する工程が完了すると、樹脂フィルム100の他面に第2粘着層30を積層する工程を実施する。
【0104】
つまり、第1粘着層20が積層された樹脂フィルム100は第2コレクタ130に移動するが、このとき、第2コレクタ130は第1コレクタ110の下側に配置されるので、樹脂フィルム100は180度ひっくり返した状態で第2コレクタ130に移動する。また、樹脂フィルム100の他面は上方に向かうことになる。
【0105】
そして、第2コレクタ130と第2紡糸ノズル140の間に高電圧静電気力を印加することによって第2紡糸ノズル140から粘着物質を超極細繊維フィラメントに作って樹脂フィルム100の他面に紡糸する。以後、樹脂フィルム100の他面に超極細繊維フィラメントが蓄積されて無気孔フィルム形態の第2粘着層30が形成される。
【0106】
そして、第2粘着層30の製造が完了すると、第2の離型フィルムロール170に巻かれた第2離型フィルム42は第2粘着層30の表面に覆われる。
【0107】
このように、完成された粘着テープは加圧ローラ180を通過しながら一定の厚さに加圧された後、テープロール190に巻かれる。
【0108】
第4実施例による粘着テープの製造方法は、前述した方法以外に、粘着層と樹脂フィルムを別途製造した後、相互結合する方法も適用可能である。
【0109】
図9は本発明の第5実施例による粘着テープの断面図である。
【0110】
第5実施例による粘着テープは、基材10を前記第1実施例で説明した基材10と同一の電気紡糸によって複数の気孔12を有するナノウェブ形態に製造し、この基材10の一面または両面に積層される粘着層110、120はキャスティング方法、塗布、グラビアコーティングなどの方法で形成する。
【0111】
つまり、第5実施例による粘着テープは、電気紡糸方法で基材10を製造した後、基材10の一面または両面に既存の多様な方法で粘着層110、120を積層する。
【0112】
以上、本発明を特定の望ましい実施例を例にあげて説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内で当該発明の属する技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変更と修正が可能であろう。