【実施例】
【0170】
実施例1
シントン(Z)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートおよび(E)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化17】
tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルカルバメートの製造
【化18】
撹拌中の3−アミノ−1,2−プロパンジオール(10.0g、0.11mol)およびトリエチルアミン(23mL、0.17mol)のMeOH(200mL)溶液に、室温で二炭酸ジ−tert−ブチル(26.4g、0.12mol)を添加した。得られた溶液を室温で一夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、MeOHを完全留去するためにトルエンと共蒸発させた。粗製の残渣をCH
2Cl
2に溶解し、0℃に冷却後、イミダゾールおよびtert−ブチル−(クロロ)ジメチルシランを連続的に添加した。得られた混合物をこの温度で2時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)とCH
2Cl
2(70mL)に分配し、水層をさらにCH
2Cl
2(2×70mL)で抽出した。併せた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルで、n−ヘキサン、続いて10%酢酸エチルのヘキサン溶液で溶出して精製して、tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルカルバメート(32.6g、97.3%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (300 MHz, CDCl
3) δ ppm: 0.09 (6 H, s), 0.91 (9 H, s), 1.46 (9 H, s), 2.86 (1 H, br d, J 4.2 Hz), 3.13 (1 H, ddd, J 14.1, 6.7, 5.3 Hz), 3.30 - 3.43 (1 H, m), 3.54 (1 H, dd, J 10.1, 6.2 Hz), 3.66 (1 H, dd, J 10.1, 4.5 Hz), 3.70 - 3.80 (1 H, m), 4.98 (1 H, br s)
【0171】
tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−オキソプロピルカルバメートの製造
【化19】
撹拌中の塩化オキサリル(13.6mL、0.16mol)の乾燥CH
2Cl
2(150mL)溶液に、−78℃で、N
2下、DMSO(15.2mL、0.21mol)を30分にわたり滴下した。添加完了後、得られた溶液を−78℃で1時間撹拌した。tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチル−シリルオキシ)−2−ヒドロキシプロピルカルバメート(32.6g、0.11mol)のCH
2Cl
2(50mL)溶液を20分かけて滴下した。撹拌をさらに1時間続け、その時点でトリエチルアミン(59.6mL、0.43mol)を添加した。冷却浴を除き、反応混合物を室温に温めた。反応混合物を水(100mL)とCH
2Cl
2(70mL)に分配し、水層をさらにCH
2Cl
2(2×70mL)で抽出し、併せた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、窒素ガス流下に濃縮した。粗製の残渣を、シリカゲル上5%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液で溶出して精製して、tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−オキソプロピルカルバメート(29.8g、92%)を淡黄色油として得た。
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 0.11 (6 H, s), 0.94 (9 H, s), 1.47 (9 H, s), 3.92 (2 H, s), 4.26 (2 H, d, J 4.6 Hz), 5.22 (1 H, br s)
【0172】
tert−ブチル2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化20】
激しく撹拌しているフルオロメチル(トリフェニル)−ホスホニウムテトラフルオロボレート(18.9g、49.4mmol)の乾燥THF(190mL)懸濁液に、−20℃で、N
2下、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1.0M;49.4mL、49.4mmol)を10分かけてゆっくり添加した。得られた深橙色溶液をこの温度で15分撹拌した。tert−ブチル3−(tert−ブチルジメチルシリルオキシ)−2−オキソプロピルカルバメート(10.0g、33.0mmol)のTHF(10mL)を10分かけてゆっくり添加した。添加完了後、撹拌をさらに1時間続け、その間に反応物をゆっくり室温まで温めた。水(5mL)の添加により反応停止させ、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を水(100mL)とジエチルエーテル(100mL)に分配し、水層をさらにジエチルエーテル(2×100ml)で抽出した。併せた有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下濃縮した。粗製の残渣をシリカゲルで、n−ヘキサン、続いて6%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液で溶出して精製して、tert−ブチル2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメートをE/Z二重結合異性体混合物(E/Z=1:1;9.9g、94%)として得た。この異性体はこの段階では分離しなかった。
【0173】
(E)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)アリルカルバメートおよび(Z)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)アリルカルバメートの製造
【化21】
撹拌中のtert−ブチル2−((tert−ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメート(E/Z=1:1;12.0g、37.6mmol)のTHF(30mL)溶液に、室温でTBAF(THF中1.0M;45.1mL、45.1mmol)を添加した。得られた溶液を30分撹拌した。反応混合物を水(70mL)と酢酸エチル(50mL)に分配した。水層を酢酸エチル(50mL)で抽出し、併せた有機層を飽和NH
4Cl水溶液(70mL)、続いて塩水(70mL)で洗浄した。Na
2SO
4で乾燥後、有機層を減圧下濃縮した。粗製の物質を、シリカゲルで、20%酢酸エチルおよび5%THFのn−ヘキサン溶液で溶出して精製して、(Z)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−アリルカルバメート(0.5g、6.5%)、(E)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)アリルカルバメート(1.2g、15.6%)およびE/Z異性体混合物(5.5g、71.4%)を得た。
【0174】
(Z)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)アリルカルバメート:
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.46 (9 H, s), 3.41 (1 H, br s), 3.74 (2 H, dd, J 6.5, 3.1 Hz), 4.28 (2 H, dd, J 6.0, 2.3 Hz), 4.87 (1 H, br s), 6.53 (1H, dd, J 83.5 Hz)
【0175】
(E)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)アリルカルバメート:
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.47 (9 H, s), 3.78 (1 H, t, J 6.4 Hz), 3.93 - 4.02 (4 H, m), 4.94 (1 H, br s), 6.63 (1 H, d, J 83.6 Hz)
【0176】
(Z)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化22】
撹拌中の(Z)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−アリルカルバメート(0.50g、2.44mmol)のアセトン(15mL)溶液に、0℃で、N
2下トリエチルアミン(0.51mL、3.65mmol)および塩化メタンスルホニル(0.23mL、2.92mmol)を連続的に添加した。得られた混合物をこの温度で30分撹拌した。反応混合物を沈殿した塩を除去するために濾過し、フィルターケーキをさらにアセトン(10mL)で洗浄した。濾液に臭化リチウム(1.06g、12.18mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(25mL)と酢酸エチル(25mL)に分配し、水層をさらに酢酸エチル(25mL)で抽出した。併せた有機層を塩水(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下濃縮して、(Z)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートを淡黄色油として得た(0.63g、96%)。
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.47 (9 H, s), 3.80 (2 H, br s), 4.09 (2 H, d, J 2.6 Hz), 4.75 (1 H, br s), 6.65 (1 H, d, J 81.9 Hz)
【0177】
(E)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化23】
撹拌中の(E)−tert−ブチル3−フルオロ−2−(ヒドロキシメチル)−アリルカルバメート(1.20g、5.85mmol)のアセトン(20mL)溶液に、0℃で、N
2下トリエチルアミン(1.22mL、8.77mmol)および塩化メタンスルホニル(0.54mL、7.02mmol)を連続的に添加した。得られた混合物をこの温度で30分撹拌した。反応混合物を沈殿した塩を除去するために濾過し、フィルターケーキをさらにアセトン(10mL)で洗浄した。濾液に臭化リチウム(2.54g、29.24mmol)を添加し、得られた懸濁液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を水(25mL)と酢酸エチル(25mL)に分配し、水層をさらに酢酸エチル(25mL)で抽出した。併せた有機層を塩水(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下濃縮して、(E)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメートを淡黄色油状物として得た(1.46g、93%)。
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.47 (9 H, s), 3.97 (2 H, dd, J 3.5, 0.7 Hz), 4.02 (2 H, br d, J 6.1 Hz), 4.78 (1 H, br s), 6.79 (1 H, d, J 81.1 Hz)
【0178】
実施例2
方法A:(Z)−tert−ブチル2−((4−(ジメチルカルバモイル)フェノキシ)−メチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化24】
激しく撹拌中の(Z)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメート(430.0mg、1.60mmol)および炭酸カリウム(332.5mg、2.41mmol)の乾燥DMF(2.0mL)懸濁液に、室温で、N
2下4−ヒドロキシ−N,N−ジメチルベンズアミド(291.4mg、1.76mmol)を添加した。得られた混合物を室温で一夜撹拌した。反応混合物を水(40mL)と酢酸エチル(20mL)に分配し、水層をさらに酢酸エチル(2×20ml)で抽出した。併せた有機層を飽和NH
4Cl水溶液(40mL)、塩水(40mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗製の物質を、シリカゲルで60%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液、続いて75%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液で溶出して精製して、(Z)−tert−ブチル2−((4−(ジメチルカルバモイル)フェノキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメート(520.0mg、92%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.44 (9 H, s), 3.07 (6 H, br s), 3.78 (2 H, br s), 4.74 (2 H, dd, J 2.7, 0.8 Hz), 4.80 (1 H, br s), 6.75 (1 H, d, J 82.7 Hz), 6.95 (2 H, d, J 8.9 Hz), 7.42 (2 H, d, J 8.8 Hz)
【0179】
方法B:(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチル−ベンズアミド塩酸塩(化合物18)の製造
【化25】
撹拌中の(Z)−tert−ブチル2−((4−(ジメチルカルバモイル)−フェノキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメート(520.0mg、1.48mmol)のCH
2Cl
2(8.0mL)溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(2.0mL)を添加した。得られた混合物を室温で30分撹拌した。全ての揮発物を減圧下除去し、残渣をCH
2Cl
2(2×20mL)と共蒸発して、トリフルオロ酢酸を除去した。得られた油状物を酢酸エチル(3.0mL)に溶解し、エーテルHCl(ジエチルエーテル中2.0M;1.0mL、2.0mmol)を添加した。形成した沈殿を分離し、減圧下乾燥して、(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチルベンズアミド塩酸塩(301mg、71%)を淡黄色固体として得た;m.p. =135 -137℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 3.06 (3 H, br s), 3.10 (3 H, br s), 3.71 (2 H, d, J 3.0 Hz), 4.88 (2 H, dd, J 2.8, 0.8 Hz), 7.11 (2H, d, J 8.9 Hz), 7.13 (1 H, d, J 80.8 Hz), 7.45 (2 H, d, J 8.9 Hz)
【0180】
方法C:(Z)−tert−ブチル2−((4−(N,N−ジメチルスルファモイル)フェノキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメートの製造
【化26】
激しく撹拌している(Z)−tert−ブチル2−(ブロモメチル)−3−フルオロアリルカルバメート(232.0mg、0.87mmol)の乾燥DMF(2.0mL)懸濁液に、室温で、N
2下炭酸カリウム(300.0mg、2.16mmol)および4−ヒドロキシ−N,N−ジメチルベンズアミド(174.0mg、0.87mmol)を連続的に添加した。得られた懸濁液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液(40mL)と酢酸エチル(20mL)に分配し、水層をさらに酢酸エチル(20ml)で抽出した。併せた有機層をNa
2SO
4で乾燥し、減圧下濃縮した。粗製の物質を、シリカゲルで、50%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液で溶出して精製して、(Z)−tert−ブチル2−((4−(N,N−ジメチルスルファモイル)フェノキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメート(279.0mg、83%)を無色油状物として得た。
1H-NMR (300 MHz; CDCl
3) δ ppm: 1.42 (9 H, s), 2.69 (6 H, s), 3.79 (2 H, br s), 4.76 (2 H, d, J 2.7 Hz), 4.81 (1 H, br s), 6.76 (1 H, d, J 82.6 Hz), 7.04 (2 H, d, J 8.9 Hz), 7.72 (2 H, d, J 9.0 Hz)
【0181】
方法D:(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチル−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物10)の製造
【化27】
撹拌中の(Z)−tert−ブチル2−((4−(N,N−ジメチルスルファモイル)フェノキシ)メチル)−3−フルオロアリルカルバメート(279.0mg、0.72mmol)のCH
2Cl
2(4.0mL)溶液に、室温でトリフルオロ酢酸(1.0mL)を添加した。得られた混合物を室温で30分撹拌した。全ての揮発物を減圧下除去し、残渣をCH
2Cl
2(2×20mL)と共蒸発した。得られた油状物を酢酸エチル/MeOH(5:1;3.0mL)に溶解し、エーテルHCl(ジエチルエーテル中2.0M;0.5mL、1.0mmol)を添加した。形成した沈殿を分離し、減圧下乾燥して、(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(196.0mg、84%)を白色固体として得た;m.p. 185 - 187℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 3.39 (6 H, br s), 3.54 (2 H, br s), 4.81 (2 H, d, J 2.3 Hz), 7.16 (2 H, d, J 9.0 Hz), 7.24 (1 H, d, J 82.3 Hz), 7.25 (2 H, br s), 7.77 (2 H, d, J 9.0 Hz)
【0182】
実施例3
次の化合物を、実施例2に示す方法AおよびBに従い製造した。
【0183】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−tert−ブチルベンズアミド塩酸塩(化合物1):
【化28】
ベージュ色固体;m.p. 180 - 184℃;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 1.45 (9 H, s), 3.70 (2H, d, J 2.2 Hz), 4.86 (2 H, dd, J 2.9, 0.7 Hz), 7.06 (2 H, d, J 9.0 Hz), 7.13 (1 H, d, J 80.9 Hz), 7.76 (2 H, d, J 8.9 Hz)
【0184】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−3−フルオロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド塩酸塩(化合物4):
【化29】
褐色固体;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 3.04 (3 H, br s), 3.09 (3 H, br s), 3.73 (2 H, d, J 2.4 Hz), 4.93 (2 H, dd, J 2.9, 0.8 Hz), 7.16 (1 H, d J 90.0 Hz), 7.25 - 7.29 (2 H, m)
【0185】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−3−クロロ−N,N−ジメチル−ベンズアミド塩酸塩(化合物6):
【化30】
褐色固体;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 3.04 (3 H, br s), 3.09 (3 H, br s), 3.76 (2 H, d, J 2.3 Hz), 4.96 (2 H, dd, J 2.8, 0.9 Hz), 7.16 (1 H, d, 80.6 Hz), 7.26 (1 H, d, J 8.6 Hz), 7.43 (1 H, dd, J 8.5, 2.1 Hz), 7.55 (1 H, d, J 2.0 Hz)
【0186】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−3−ブロモ−N,N−ジメチル−ベンズアミド塩酸塩(化合物20):
【化31】
ベージュ色固体;m.p. 54 - 57℃;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 3.04 (3 H, br s), 3.09 (3 H, br s), 3.78 (2 H, d, J 2.4 Hz), 4.95 (2 H, dd, J 2.9, 0.9 Hz), 7.15 (1 H, d, J 80.5 Hz), 7.22 (1 H, d, J 8.5 Hz), 7.47 (1 H, dd, J 8.5, 2.1 Hz), 7.71 (1 H, d, J 2.0 Hz)
【0187】
E異性体とZ異性体の混合物としての4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルチオ)−N,N−ジメチルベンズアミド塩酸塩(化合物8Eおよび8Z):
【化32】
無色固体;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 2.99 (3 H, br s), 3.00 (3 H, br s), 3.10 (6 H, br s), 3.64 (2 H, d, J 3.0 Hz), 3.71 (2 H, dd, J 3.1, 1.1 Hz), 3.77 (2 H, d, J 1.0 Hz), 3.87 (2 H, dd, J 2.1, 0.8 Hz), 6.82 (1 H, d, J 82.1 Hz), 6.93 (1 H, d, J 81.6 Hz), 7.38 (2 H, d, J 8.6 Hz), 7.41 (2 H, d, J 8.6 Hz), 7.48 (2 H, d, J 8.6 Hz), 7.49 (2 H, d, J 8.3 Hz)
【0188】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−イソプロピルベンズアミドトリフルオロ酢酸塩(化合物39):
【化33】
黄色ガム状物;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 1.13 (6 H, d, J 6.9 Hz), 3.58 (2 H, d, J 5.1 Hz), 4.05 (1 H, septet, J 6.6 Hz), 4.65 (2 H, d, J 3.6 Hz), 7.02 (2 H, d, J 6.9 Hz), 7.32 (1 H, d, J 81.9 Hz), 7.82 (2 H, d, J 6.9 Hz), 8.07 (1 H, d, J 7.5 Hz), 8.18 (3 H, br s)
【0189】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−tert−ブチルベンズアミド塩酸塩(化合物23):
【化34】
無色粉末;m.p. 140 - 142℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 1.37 (9 H, s), 3.60 (2 H, d, J 3.9 Hz), 4.68 (2 H, d, J 3.6 Hz), 7.02 (2 H, d, J 6.9 Hz), 7.34 (1 H, d, J 82.5 Hz), 7.61 (1 H, s), 7.81 (2 H, d, J 6.9 Hz), 8.28 (3 H, br s)
【0190】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジエチルベンズアミド塩酸塩(化合物24):
【化35】
褐色固体;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 1.18 (3 H, br s), 1.25 (3 H, br s), 3.37 (2 H, br s), 3.56 (2 H, br s), 3.83 (2 H, s), 4.68 (2 H, d, J 3.5 Hz), 7.12 (2 H, d, J 8.6 Hz), 7.40 (2 H, d, J 8.7 Hz)
【0191】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−メチルベンズアミド塩酸塩(化合物25):
【化36】
無色固体;m.p. 203 - 205℃;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 2.90 (3 H, s), 3.83 (2 H, d, J 1.8 Hz), 4.67 (2 H, dd, J 3.7, 0.8 Hz), 7.07 (2 H, d, J 9.0 Hz), 7.24 (1 H, d, J 81.2 Hz), 7.81 (2 H, d, J 9.0 Hz)
【0192】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物2):
【化37】
無色固体;m.p. 195 - 198℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 3.72 (2H, d, J 2.2 Hz), 4.90 (2H, dd, J 2.9, 0.8 Hz), 7.11 (2H, d, J 9.0 Hz), 7.14 (1H, d, J 80.8 Hz), 7.90 (2H, d, J 9.0 Hz)
【0193】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)ベンズアミド塩酸塩(化合物3):
【化38】
無色固体;m.p. 225 - 228℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 3.85 (2H, s), 4.70 (2H, dd, J 3.6, 1.0 Hz), 7.10 (2H, d, J 9.0 Hz), 7.26 (1H, d, J 81.2 Hz), 7.90 (2H, d, J 9.0 Hz)
【0194】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチルベンズアミド塩酸塩(化合物13):
【化39】
m.p. 185 - 187℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 2.95 (6 H, s), 3.60 (2 H, d (br), J 4.2 Hz), 4.67 (2 H, d, J 3.6 Hz), 7.03 (2 H, d, J 8.7 Hz), 7.33 (1 H, d, J 82.2), 7.40 (2 H, d, J 8.7 Hz), 8.29 (3 H, br s)
【0195】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N,2−トリメチルベンズアミド塩酸塩(化合物26):
【化40】
1H-NMR (300 MHz; DMSO) δ ppm: 2.17 (3 H, s), 2.75 (3 H, s), 2.98 (3 H, s), 3.54 (2 H, m (br)), 4.72 (2 H, d, J 2.4 Hz), 6.85 (1 H, dd, J 2.4, 8.4 Hz), 6.89 (1 H, d, J 2.4 Hz), 7.10 (1 H, d, J 8.4 Hz), 7.21 (1 H, d, J 82.2 Hz), 8.15 (3 H, s)
【0196】
E異性体とZ異性体の混合物としての4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−3−メトキシ−N,N−ジメチルベンズアミド塩酸塩(化合物7Eおよび7Z):
【化41】
E−異性体
1H-NMR (300 MHz; DMSO) δ ppm: 2.95 (6 H, s), 3.52 (2 H, m (br)), 3.79 (3 H, s), 4.65 (2 H, d, J 3.3 Hz), 6.95 - 7.09 (3 H, m), 7.24 (1 H, d, J 82.0 Hz), 8.25 (3 H, s)
Z−異性体
1H-NMR (300 MHz; DMSO) δ ppm: 2.95 (6 H, s), 3.59 (2 H, m (br)), 3.79 (3 H, s), 4.77 (2 H, d, J 2.1 Hz), 6.95 - 7.09 (3 H, m), 7.29 (1 H, d, J 82.0 Hz), 8.25 (3 H, s)
【0197】
実施例4
次の化合物を、実施例2に示す方法CおよびDに従い製造した。
【0198】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物11):
【化42】
無色固体;m.p. 107 - 110℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 3.85 (2H, d, J 2.0 Hz) 4.71 (2H, dd, J 3.6, 0.8 Hz), 7.16 (2H, d, J 9.0 Hz), 7.27 (1H, d, J 81.5 Hz), 7.88 (2H, d, J 9.0 Hz)
【0199】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物14):
【化43】
m.p. 178 - 180℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 2.57 (6 H, s), 3.61 (2 H, d (br), J 2.1 Hz), 4.73 (2 H, d, J 3.3 Hz), 7.22 (2 H, d, J 8.7 Hz), 7.36 (1 H, d, J 82.2 Hz), 7.71 (2 H, d, J 8.7 Hz), 8.29 (3 H, brs)
【0200】
(Z)−3−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N,N−ジメチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物15):
【化44】
灰白色固体;m.p. 140 - 142℃;
1H-NMR (300 MHz; CD
3OD) δ ppm: 2.70 (6 H, s), 3.71 (2 H, d, J 2.3 Hz), 4.90 (2 H, dd, J 2.9, 0.8 Hz), 7.14 (1 H, d, J 80.8 Hz), 7.31 - 7.62 (4 H, m)
【0201】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−メチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物28):
【化45】
ベージュ色固体;m.p. 143 - 146℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 2.51 (3H, s), 3.85 (2H, s), 4.73 (2H, d, J 3.3 Hz), 7.19 (2H, d, J 8.8 Hz), 7.27 (1H, d, J 81.0 Hz), 7.80 (2H, d, J 8.7 Hz)
【0202】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−メチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物29):
【化46】
無色固体;m.p. 178 - 180℃;
1H-NMR (300 MHz; d6-DMSO) δ ppm: 2.38 (3H, d, J 5.0 Hz), 3.55 (2H, br s), 4.81 (2H, d, J 2.3 Hz), 7.20 (2H, d, J 8.9 Hz), 7.25 (1H, d, J 82.0 Hz), 7.34 (1H, q, J 5.1 Hz), 7.73 (2H, d, J 8.9 Hz), 8.15(3H, br s)
【0203】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物30):
【化47】
無色固体;m.p. 80 - 85℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 1.06 (3H, t, J 7.3 Hz), 2.88 (2H, q, J 7.2 Hz), 3.85 (2H, d, J 2.0 Hz), 4.72 (2H, dd, J 3.6, 0.8 Hz), 7.18 (2H, d, J 9.0 Hz), 7.27 (1H, d, J 81.0 Hz), 7.82 (2H, d, J 9.0 Hz)
【0204】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−エチルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物31):
【化48】
白色固体;m.p. 65 - 67℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 0.96 (3H, t, J 7.2 Hz), 2.74 (2H, dq, J 7.0, 7.2 Hz), 3.55 (2H, br s), 4.80 (2H, br s), 7.19 (2H, d, J 8.8 Hz), 7.25 (1H, d, J 81.9 Hz), 7.44 (1H, t, J 5.5 Hz), 7.74 (2H, d, J 8.7 Hz), 8.16 (3H, br s)
【0205】
(E)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−イソプロピルベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物32):
【化49】
無色固体;m.p. 151 - 153℃;
1H-NMR (300 MHz; MeOD) δ ppm: 1.03 (6H, d, J 6.6 Hz), 3.33 (1H, m) 3.85 (2H, s), 4.72 (2H, d, J 3.8 Hz), 7.17 (2H, d, J 9.0 Hz), 7.27 (1H, d, J 80.9 Hz), 7.83 (2H, d, J 8.9 Hz)
【0206】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)−N−イソプロピル−ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物33):
【化50】
白色固体;m.p. 50 - 52℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 0.94 (6H, d, J 6.5 Hz), 3.18 (1H, m), 3.56 (2H, br s), 4.81 (2H, br s), 7.18 (2H, d, J 8.9 Hz), 7.25 (1H, d, J 81.9 Hz), 7.46 (1H, d, J 7.1 Hz), 7.76 (2H, d, J 8.9 Hz), 8.09 (3H, br s)
【0207】
(Z)−4−(2−(アミノメチル)−3−フルオロアリルオキシ)ベンゼンスルホンアミド塩酸塩(化合物9):
【化51】
m.p. 227 - 230℃;
1H-NMR (300 MHz; d
6-DMSO) δ ppm: 3.54 (2 H, br), 4.80 (2 H, s), 7.24 (1 H, d, J 82.2 Hz), 7.15 (2 H, d, J 8.7 Hz), 7.26 (2 H, s), 7.77 (2 H, d, J 8.7 Hz), 8.14 (3 H, br s)
【0208】
実施例5
式Iの化合物がヒト組み換えSSAO/VAP−1を阻害する能力を測定する方法
式Iの化合物の全ての阻害効果を、モノアミンオキシダーゼ、銅含有アミンオキシダーゼ群および関連酵素群について記載の結合比色方法を使用して、ヒト組み換えSSAO/VAP−1に対して試験した(Holt A. and Palcic M., A peroxidise-coupled continuous absorbance plate-reader assay for flavin monoamine oxidases, copper-containing amine oxidases and related enzymes. Nat. Protoc. 2006, 1, 2498-2505)。要約すれば、ヒトSSAO/VAP−1の34〜763残基に対応するクローン化cDNA鋳型および取り込まれたマウスIgカッパ(κ)シグナル配列、N末端Flagエピトープタグおよびタバコエッチウイルス(TEV)開裂部位を、Geneart AGの哺乳動物発現ベクター(pLO−CMV)に集合させた。ヒトSSAO/VAP−1残基を有するこのベクターをCHO−K1グリコシル化変異体細胞株であるLec 8に遺伝子導入した。ヒトSSAO/VAP−1を安定に発現するクローンを単離し、大規模培養した。活性ヒトSSAO/VAP−1を免疫親和性クロマトグラフィーを使用して精製し、回収した。これをSSAO/VAP−1活性の源として使用した。高処理比色アッセイを、96ウェルまたは384ウェル形式で展開した。すなわち、標準96ウェルプレートアッセイにおいて、0.1M NaPO
4緩衝液(pH7.4)中の50μLの精製ヒトSSAO/VAP−1(0.25μg/mL)を各ウェルに添加した。試験化合物をDMSOに溶解し、4〜9データ点の濃度応答曲線(CRC)で、典型的にマイクロモル濃度またはナノモル濃度範囲で、ヒトSSAO/VAP−1と30分、37℃でインキュベーション後に試験した。30分のインキュベーション後、0.1M NaPO
4緩衝液(pH7.4)中に調製した、600μM ベンジルアミン(Sigma Aldrich)、120μM Amplex Red(Sigma Aldrich)および1.5U/mL ホースラディッシュペルオキシダーゼ(Sigma Aldrich)を含む50μLの反応混合物を対応するウェルに添加した。蛍光単位(RFU)を2.5分毎に30分、37℃で、励起565nmおよび発光590nm(Optima; BMG labtech)で読んだ。各ウェルの動態の傾斜を、MARSデータ解析ソフトウェア(BMG labtech)を使用して計算し、この値をIC
50値の演繹に使用した(Dotmatics)。結果を表2に示す。
【0209】
【表7】
【0210】
実施例6
式Iの化合物がHMEC細胞で発現するヒト組み換えSSAO/VAP−1を阻害する能力を測定する方法
SSAO/VAP−1活性を、ヒトSSAO/VAP−1の源以外、実施例5の記載に準じる方法を使用して測定した。pcDNA−DEST40−hSSAO/VAP−1を、リポフェクタミン(Invitrogen Ltd)を使用してHMEC細胞に遺伝子導入した。ヒトSSAO/VAP−1を安定に発現するクローンを選択し、細胞ライセートが比色アッセイで使うために必要となるまで液体窒素中で保存した。要約すれば、ヒトSSAO/VAP−1を発現するHMEC細胞を、数個の10cmペトリ皿で増殖させ、細胞が100%コンフルエンシーに達したら、細胞を回収し、ホモジネートを調製した。細胞を5mLの冷却HES緩衝液(20mM HEPES、1mM EDTA、250mM スクロース、pH7.4)で2回洗浄した。1×プロテアーゼ阻害剤(Sigma Aldrich)含有HES緩衝液を添加し、細胞を氷上で3分インキュベートした。緩衝液を除去し、細胞を掻き取り、遠心チューブに移した。細胞ライセートを23G針を10回通し、続いて27G針を10回通すことにより調製した。あるいは、細胞ライセートを、IKA Ultra-Turrax T 10ホモジナイザーを、10mLの細胞懸濁液毎に3分使用して調製した。細胞を5分、300×g回転させた。透明上清を新しい遠心チューブに移し、比色アッセイを行うまで−80℃で保存した。アッセイ前に、残存MAO活性を阻害するために0.5mMを添加した。アッセイを実施例5に記載のとおり実施した。すなわち、50μLの細胞ライセートを、試験化合物と30分、37℃でインキュベートした。反応混合物を添加し、動態を実施例5に詳述のとおり読んだ。表2はいくつかの式Iの化合物のデータを示す。
【0211】
実施例7
式Iの化合物がマウスおよびラット脂肪ホモジネートにおいてSSAO/VAP−1を阻害する能力を測定する方法
SSAO/VAP−1に富む組織である、BALB/cマウス、ウィスターラットまたはスプラーグドーリーラットラットからの腹部脂肪を外科的に摘出した。動物腹部脂肪組織1gあたり、1mLの0.1M NaPO
4緩衝液(pH7.4)を添加した。組織を、IKA Ultra-Turrax T 10ホモジナイザーを使用して3分ホモジナイズ、ホモジネートを、15分、3000×gで遠心分離した。中部層(透明上清)を、上層(高脂肪含量)またはチューブの底の残骸を乱すことなく取った。SSAO/VAP−1活性を、蛍光シグナルの確認により測定した。K
m/V
max値を測定し、脂肪ホモジネートを等分し、アッセイを実施するまで−80℃で保存した。アッセイを、マウス脂肪ホモジネートおよびラット脂肪ホモジネートで使用した基質(ベンジルアミン)濃度がそれぞれ80μMおよび30μMであった以外、ヒトSSAO/VAP−1についての方法(実施例5)に準じて実施した。結果を表2に示す。
【0212】
実施例8
式Iの化合物がヒト組み換えMAO−Bを阻害する能力を測定するための方法
本発明化合物の特異性を、インビトロでMAO−B活性を阻害する能力の測定により試験した。組み換えヒトMAO−B(0.06mg/mL;Sigma Aldrich)をMAO−B酵素活性源として使用した。アッセイを、基質ベンジルアミンを100μMで使用した以外、ヒトSSAO/VAP−1についての方法(実施例5)に準じて実施した。表2はいくつかの式Iの化合物のデータを示す。
【0213】
実施例9
式Iの化合物がヒト組み換えジアミンオキシダーゼを阻害する能力を測定するための方法
3種のヒト遺伝子が銅含有アミンオキシダーゼ群をコードすることが判明している。ジアミンオキシダーゼ(DAO)は、AOC1遺伝子により産生される酵素群の一つであり、ジアミンへの基質優先度にちなんで名づけられた。式Iの化合物の特異性を、インビトロでDAO活性を阻害する能力の測定により試験した。組み換えヒトDAO(2.4μg/mL)をDAO酵素活性源として使用した。アッセイを、使用した基質が200μM プトレシンであり、対照ウェルがモフェギリンではなく10μMアミノグアニジンを含む以外、ヒトSSAO/VAP−1についての方法(実施例5)に準じて実施した。表2はいくつかの式Iの化合物のデータを示す。
【0214】
実施例10
式Iの化合物がリジルオキシダーゼを阻害する能力を測定する方法
リジルオキシダーゼ(LOX)は、コラーゲンのペプチジルリシン残基およびヒドロキシリシン残基およびエラスチンのリシン残基を酸化してペプチジルアルファ−アミノアジピン−デルタ−セミアルデヒドを産生する細胞外銅依存性酵素である。この触媒反応は、LOXの活性部位に結合するβ−アミノプロピオニトリル(βAPN)により不可逆的に阻害される(Tang S.S., Trackman P.C. and Kagan H.M., Reaction of aortic lysyl oxidase with beta-aminoproprionitrile. J. Biol. Chem. 1983, 258, 4331-4338)。5種のLOXファミリーメンバーが存在し、LOX、LOXL1、LOXL2、LOXL3およびLOXL4である。式Iの化合物の特異性をインビトロで種々のLOXファミリーの源を阻害する能力を測定することにより試験した。
【0215】
富化LOXの2種の源を、(1)正常ヒト肺線維芽細胞(NHLF)の上清および(2)ラット皮膚のホモジネートをしようして調製した。要約すれば、NHLFを、5%FBS(Lonza Australia Pty Ltd)を添加したSingleQuotを含む完全培地およびFGM−2培地(Lonza Australia Pty Ltd)で、T175フラスコ中、60%〜80%コンフルエンシーまで培養した。最適コンフルエンシーに達したら、細胞をリン酸緩衝食塩水を使用して2回洗浄し、0.1%FBSおよびFGM−2培地を含む培地と置き換えた。2〜4日後、上清を回収し、5分、300×gで遠心分離した。細胞残骸を除去し、LOXタンパク質をさらに、10kDaカットオフ(Millipore Ltd)を有する、Amicon(登録商標)Ultra-4 Centrifugal Filter Unitsを使用して富化した。すなわち、サンプルをカラムに添加し、1mLの最終体積となるまで4000×g、4℃で遠心分離した。遠心分離工程中、緩衝液をホウ酸ナトリウム緩衝液(1.2M ウレア;0.05M ホウ酸ナトリウム;pH8.2)を使用して高官した。種々の基質を富化LOX上清で試験し、蛍光シグナルを比色アッセイを使用して測定した。富化上清の基質特異性および薬理学的特性は、公表された文献で確認した。富化上清を等分し、−80℃で保存した。
【0216】
LOXタンパク質は皮膚で高度に発現されることが判明しており(Rucker et al 1995)、それ故に、LOX酵素活性を測定するための第二の源としてラット皮膚ホモジネートを使用した。要約すれば、細かく刻んだラット皮膚組織1g毎に、3mLのリン酸緩衝化食塩水を添加した。組織を、IKA Ultra-Turrax T 10ホモジナイザーを使用して3分ホモジナイズした。このおよびこれ以降全ての均質化を氷上で行った。ホモジネートを4℃で遠心分離し(20817×g、30分)、上清を廃棄した。組織を4.2M ウレア−ホウ酸ナトリウム緩衝液を使用して再懸濁し、約3分ホモジナイズした(2.5mL緩衝液/g)。ホモジネートを、一夜、4℃でインキュベートした。サンプルを回転させ(20817×g、30分)、上清を回収した。細胞ペレットを2サイクルの均質化に付し、各工程からの上清を回収した。全ての上清を貯め、ラット皮膚ホモジネートのLOXタンパク質を、10kDaカットオフを用いて、Amicon(登録商標)Ultra-4 Centrifugal Filter Unitsを使用して富化した。サンプルは、1.2M ウレアの濃度に達するまでに緩衝液交換した。富化LOX皮膚ホモジネート上で種々の基質を試験し、蛍光シグナルを比色アッセイを使用して測定した。基質特異性および薬理学的特性を決定した。富化皮膚ホモジネートを等分し、−80℃で保存した。
【0217】
式Iの化合物の特異性を、正常ヒト肺線維芽細胞(NHLF)およびラット皮膚のホモジネートからの2種のLOX上清の源を使用して試験した。アッセイを、これら2種の源をパージリン(0.5mM)で処理し、使用した基質が10mM プトレシンであり、対照ウェルがモフェギリンではなく10μM βAPNを含み、45℃で読んだ以外、ヒトSSAO/VAP−1について記載の方法(実施例5)に準じて実施した。表2はいくつかの式Iの化合物のデータを示す。
【0218】
実施例11
式Iの化合物が、マウスおよびラットに投与したとき、SSAO/VAP−1を阻害する能力を測定するための方法
マウスおよびラットに、0.1mg/Kg〜100mg/Kgの範囲の種々の濃度の本発明化合物を、経口(p.o.)または静脈内(i.v.)投与した。対照群に同じ体積の媒体をp.o.またはi.v.投与した。腹部脂肪、血漿および肺、肝臓および大動脈組織を、0〜96時間の範囲の種々の時点で回収した。
【0219】
各組織を、1×ホスファターゼ阻害剤(Sigma Aldrich)および1×プロテアーゼ阻害剤(ラットに対して5mL/gおよびマウスに対して20mL/g)と共にHES緩衝液中でホモジナイズした。ホモジネートを、マウスおよびラットホモジネートを、0.1M NaPO
4緩衝液(pH7.4)を使用してそれぞれ1:5および1:20比にさらに希釈した以外、ヒトSSAO/VAP−1におけるSSAO活性(実施例5)で記載のとおり測定した。マウス脂肪ホモジネートおよびラット脂肪ホモジネートに対して使用した基質(ベンジルアミン)濃度はそれぞれ80μMおよび30μMであった。各ウェルの動態の傾斜を、MARSデータ解析ソフトウェアを使用して計算した。応答パーセンテージを、対照動物に対して正規化した処置動物組織からのSSAO活性を使用して計算した。グラフをGraphPad Prism Softwareを使用してプロットした。Yu, P.H. et al., Involvement of SSAO-mediated deamination in adipose glucose transport and weight gain in obese diabetic KKay mice, Am J Physiol Endocrinol Metab 2004, 286: E634-E64により記載された方法を使用して、血漿中のSSAO/VAP−1阻害の程度を決定した。
図1A〜1E、2A〜2Eおよび3A〜3Eは、種々の投与プロトコルを用いる全組織における化合物23の用量応答プロファイルを示す。
【0220】
実施例12
カラゲニン誘発ラット足浮腫の阻害
カラゲニン誘発足浮腫は、種々の治療剤の抗炎症性活性を測定するための試験で広範に使用されており、化合物が急性炎症を軽減させる効果を評価するために有用な実験的系である。炎症を、記載のとおり、20μLのカラゲニン懸濁液(食塩水中1%)の足底内注射により誘発した(Roussin, A. et al., Neutrophil-associated inflammatory responses in rats are inhibited by phenylarsine oxide. Eur. J. Pharmacol, 1997, 322, 91-96およびWise, L.E. et al., Evaluation of fatty acid amides in the carrageenan-induced paw edema model. Neuropharmacology, 2008. 54, 181-188)。試験化合物(0.1〜100mg/kg)を、カラゲニン投与1時間前に与える。足の厚みを、電子デジタルノギスで、カラゲニン注射前、ならびに1時間、3時間、5時間、6時間および24時間後に測定し、対照動物と比較して、浮腫の50%を超える阻害を証明する。
【0221】
実施例13
全身性炎症のモデルにおける効果
本発明の化合物の効果の評価を、高投与量のリポポリサッカライド(LPS)(5mg/kg)の腹腔内注射から成る内毒血症モデルで実施する(Schabbauer, G. et al., PI3K-Akt pathway suppresses coagulation and inflammation in endotoxemic mice. Arterioscler. Thromb. Vasc. Biol., 2004, 24, 1963-1969 and Lentsch, A.B. et al., STAT4 and STAT6 regulate systemic inflammation and protect against lethal endotoxemia. J. Clin. Invest., 2001, 108, 1475-1482参照)。血液サンプル(50mL)をLPS注射後0時間、1時間、2時間、4時間および8時間に採取し、血液塗抹標本およびサイトカイン評価のために使用する。化合物(0.1〜100mg/kg)で処置したマウスにおけるTNF−α、IL−6、MCP−1およびKCの血漿濃度は、ELISAで測定して、20〜80%減少する。動物生存率を次の3日間記録し、化合物処置マウスは、20%高い生存率を示す。
【0222】
実施例14
マウスにおける空気嚢炎症の阻害
カラゲニン注射は炎症を誘発し、嚢は、局所的に蓄積する液体中で容易に測定できる細胞およびメディエーターの貯蔵所として働く。
【0223】
動物を麻酔し、6mlの無菌空気を記載のとおり皮下注射した(Romano, M. et al., Carrageenan-induced acute inflammation in the mouse air pouch synovial model. Role of tumour necrosis factor. Mediators Inflamm, 1997. 6, 32-38参照)。3日後、嚢に3mlの無菌空気を再注射した。6日目に、対照に1mlの媒体を投与し、処置対照に10mg/kg デキサメサゾンを投与し、化合物23群に2mg/kgを投与した。処置1時間後、マウスに、1ml カラゲニン溶液を空気嚢に注射した。カラゲニン注射4時間後、動物を屠殺し、嚢を食塩水で洗浄した。滲出液を細胞計数ならびにサイトカイン測定に使用した。化合物23処置マウスは炎症の減少を示し、滲出液体積および好中球浸潤の有意な減少ならびにTNF−αおよびIL−6産生の有意な減少があった(
図4)。
【0224】
実施例15
精巣挙筋微小循環における白血球遊走阻害
マウス精巣挙筋調製物を、記載のとおり、微小循環および隣接結合組織への白血球遊走の阻害を試験するために使用した(Pinho, V. et al., Tissue- and Stimulus-Dependent Role of Phosphatidylinositol 3-Kinase Isoforms for Neutrophil Recruitment Induced by Chemoattractants In Vivo. J Immunol 2007; 179:7891-7898 and Nanhekhan, L.V., Microcirculatory hemodynamics of the rat cremaster muscle flap in reduced blood flow states. Ann Plast Surg. 2003 Aug;51(2):182-8参照)。
【0225】
要約すれば、陰嚢皮膚を切開して左精巣挙筋筋肉を露出させ、これを次いで注意深く付随する筋膜から離した。焼灼術を使用して精巣挙筋筋肉の腹側表面を長手方向に切開した。精巣および精巣上体を下の筋肉と離し、腹腔に移動させた。次いで、筋肉を光学に透明な観察台に広げ、縫合して端に沿って固定した。露出した組織を、温炭酸水素緩衝化食塩水で灌流した。単一の非分枝精巣挙細静脈(直径25〜40μm)を選択し、変動を最小限にするために、実験を通して精巣挙細静脈の同じ切片を観察した。KCまたはLPS刺激によるローリング、接着および遊出白血球の数を、ビデオ再生分析の間オフラインで測定した。ローリング白血球は、ある血管内で赤血球より遅い速度で移動する細胞と定義した。ローリング細胞の流動は、細静脈におけるある点を通過するローリング細胞の1分あたりの数として測定した。白血球は、少なくとも30秒動かないときは接着性であると見なし、総白血球接着を細静脈の100μm長内の接着細胞の数として定量した。化合物23(6mg/kg)を、刺激剤投与1時間前に与えた。化合物23は、対照群と比較して、ローリングおよび接着の>50%阻害を示した(
図5)。
【0226】
実施例16
盲腸結紮穿孔(CLP)侵襲の誘導による炎症の阻害
CLP方法は、記載のとおり、開腹および回盲弁に遠位の盲腸の結紮を含んだ(Martin, E. et al Phosphoinositide-3 Kinase γ Activity Contributes to Sepsis and Organ Damage by Altering Neutrophil Recruitment Am. J. Respir. Crit. Care Med. September, 2010-182 (6) 762-773 and Lutterloh, E.C., Inhibition of the RAGE products increases survival in experimental models of severe sepsis and systemic infection. Crit Care. 2007; 11(6):R122参照)。
【0227】
盲腸を針で穿刺して、中程度の敗血症を誘発させ、穿刺後、小量の糞便物質を各穿刺から押し出した。偽動物は、盲腸の処置を伴わない開腹をした。化合物23を穿刺6時間前に投与した。結紮および穿刺後、盲腸を腹部に戻し、腹膜壁および皮膚切開を閉じ、動物を回復させた。CLP/偽手術18時間後、各群の動物の一部を屠殺し、肺を洗浄した。洗浄液を遠心分離して、細胞分類分析のために炎症性細胞を単離し、一方、別の一定量を血球計算器および光学顕微鏡を使用する総生存細胞数計数に使用した。7日間にわたり生存をモニターした。50%致死発生率を示した媒体処置群と比較して、化合物処置マウスは、致死率の統計学的に有意な減少の結果となり、90%のマウスが7日目も生存していた(
図6B)。さらに、疾患の炎症性成分に対する化合物の阻害効果が、BALF中の総白血球の減少により見られた(
図6A)。
【0228】
実施例17
化学的に誘発させた大腸炎の阻害
本方法を使用して、TNBS誘発大腸炎モデルを使用して対照と比較して大腸炎の発症を阻止する化合物をスクリーニングした(Maslowski, K.M. et al., Regulation of inflammatory responses by gut microbiota and chemoattractant receptor GPR43. Nature, 2009. 461, 1282-1286参照)。要約すれば、マウスを、肩甲骨間の剃った皮膚にアセトン/オリーブ油(50:50)とTNBS(50:50、計)の混合物を適用することにより感作する。7日後、マウスを、肛門縁から3.5cmのところに2.5mg TNBSと50%エタノールを直腸内投与することにより負荷する。直腸内負荷前の一夜マウスを絶食させ、飲料水に5%デキストロースを与えた。マウスをTNBS負荷3日後に分析する。
【0229】
大腸炎をまた、記載のとおり、デキストラン硫酸ナトリウム塩(DSS)により誘発する(Vieira, A.T. et al., Treatment with a novel chemokine-binding protein or eosinophil lineage-ablation protects mice from experimental colitis. Am. J. Pathol, 2009. 175. 2382-2891参照)。マウスは、7日間、飲料水中の4%(w/v)DSSを自由に摂取し、その後加熱滅菌飲料水に変える。化合物を、実験期間中、0.1〜100mg/kgで与える。マウスを7日目に屠殺し、結腸を分析する。生存試験のために、マウスをDSS処置開始後25日間追跡する。化合物は、少ない体重減少(20%)および臨床的症状減少により評価して疾患進行を阻止する。血便の出現および硬度の喪失も遅い。結腸切片の組織学的解析は、炎症が>30%少ないことを示す。サイトカイン測定は、IL5、IL6およびTNFα生成の最大70%阻害を示す。
【0230】
実施例18
マウスにおけるConA誘発肝傷害の阻害
自己免疫性肝疾患は、宿主抗原に対する免疫反応が主病態機構であることが判明している、急性および慢性炎症性肝疾患の異型である自己免疫性肝炎(AIH)を含む。AIHは、肝硬変のような重症肝疾患に至り得る。マウスにおけるConA誘発特異的肝傷害は、肝傷害の病因が吟味されている実験的動物モデルである。T細胞仲介免疫と、その後のTNF−α遊離がこの疾患に重要な役割を有すると考えられる。
【0231】
食塩水中のコンカナバリンA(ConA)10mg/kgを、静脈内投与する。対照マウスに食塩水を注射する。血中および肝臓中のトランスアミナーゼおよびアルカリホスファターゼは、0.1〜100mg/kgの化合物で>40%減少する。IL−6、TNF−αおよびIL−5のようなサイトカインは有意に減少し、対照と比較して最大75%の減少を示す。肝臓病理組織学は、化合物処置群の炎症および組織損傷減少を示す(Hu, X.D. et al., Preventive effects of 1,25 (OH)2VD3 against ConA-induced mouse hepatitis through promoting vitamin D receptor gene expression. Acta Pharmacol. Sin, 2010, 31, 703-708; Zhang, X.L. et al., Protective effects of cyclosporine A on T-cell dependent ConA-induced liver injury in Kunming mice. World J. Gastroenterol., 2001, 7,569-571; Erhardt, A. et al., IL-10, regulatory T cells, and Kupffer cells mediate tolerance in concanavalin A-induced liver injury in mice. Hepatology, 2007, 475-485参照)。
【0232】
実施例19
ラットにおけるパーキンソン病病理の阻害
モデルA:神経変性を促進するためのLPSの全身暴露
パーキンソン病は、ドパミン作動性神経の特異的かつ進行性の変性により特徴付けられる病理学的、加齢性神経変性障害である。齧歯類における炎症の強力なインデューサーであるLPSへの末梢暴露は、パーキンソン病で観察されるものに類似した、神経炎症、永続的なミクログリア活性化、後発性で進行性の黒質におけるドーパミンニューロン損失を生じる。最近の証拠により、黒質線条体ドパミン作動性神経の神経変性が炎症と関連付けられており、LPSはそれを促進することが示された(Qin, L. et al. Systemic LPS causes chronic neuroinflammation and progressive neurodegeneration, 2007 Glia, 453-462参照)。
【0233】
ロングエバンスラットに、LPSの最初の注射(0時)および3回目の注射(24時間目)の1時間前に2mg/kgの化合物9または媒体を腹腔内(ip)投与した。0時に、動物に10mg/kgのLPSを投与した。6時間目および24時間目に、動物に3mg/kgのLPS溶液を、ip投与した。最初のLPS注射30時間後、動物に、リーサバルブをip注射し、400ml PBSを4℃で、続いて400mlの4%パラホルムアルデヒド(PFA)を経心的に灌流した。脳を、4%PFA中、4℃で一夜、続いて20%スクロース溶液で24時間後固定した。30μm切片を回収し、免疫蛍光、免疫組織化学およびウェスタンブロット分析のために染色した。化合物9処置群は、背外側線条体および海馬への好中球浸潤の減少ならびに黒質および背外側線条体におけるミクログリア細胞動員および活性化(樹状突起長、表面および体積)の減少を示した(
図7)。
【0234】
モデルB:神経変性を促進するためのLPSへの局在型暴露
脳の選択した領域へのLPSの直接注射は、脳における局在型炎症性応答の誘発に使用できる。ドパミン作動性神経は、炎症による神経毒性により脆弱であり、黒質および線条体のような関連領域への局所LPS注射がパーキンソン病のためのモデルとして使用されている(Liu, M., & Bing, G. Lipopolysaccharide animal models for Parkinson's disease. Parkinson's disease, 2011, 327089; Choi, D-Y. et al. Striatal neuroinflammation promotes Parkinsonism in rats. PloS one, 2009, 4(5), e5482参照)。LPSはまた黒質ドパミン作動性神経変性を促進することも示されている(Machado, A. et al., Inflammatory animal model for Parkinson's Disease: The intranigral injection of LPS induced the inflammatory process along with the selective degeneration of nigrostriatal dopaminergic neurons. ISRN Neurology, 2011, 1-16参照)。
【0235】
2μLの1mg/mLのLPSを含む溶液を、予め麻酔した雌ラットの左黒質に注射する。動物を0.1〜100mg/Kgの化合物で処置し、結果は、対照動物と比較して、ミクログリアの活性化低下を伴い炎症を最大80%減少させることを示す。媒体処置動物は、ドパミン作動性神経の喪失を併発し、ドーパミン(DA)の細胞内含量が低下し、この効果は本化合物により有意に阻止される。媒体処置群のドパミン作動性系の平均喪失は約35%であり、化合物処置群では<20%である。
【0236】
実施例20
マウスにおける卒中に関連する炎症の阻止
卒中における脳組織損傷の発症は、即時型成分から成り、再灌流後の二次的組織損傷を伴う炎症性応答が続く。虚血/再灌流モデルは組織損傷ならびに炎症性成分を模倣する(Hase, Y. et al., Cilostazol, a phosphodiesterase inhibitor, prevents no-reflow and haemorrhage in mice with focal cerebral ischemia. Exp. Neurol., 2012, 233(1), 523参照)。マウスを、右総頸動脈(CCA)にナイロンモノフィラメントを導入することにより、中大脳動脈閉塞/再灌流手術に付す。それを頸動脈二分枝から11mmまで注意深く挿入し、右中大脳動脈の近位閉塞を確立する。90分の閉塞後、フィラメントを引き抜き、さらに22.5時間再灌流させる。動物を化合物0.1〜100mg/Kgで処置し、微小血管における血小板凝集および白血球閉塞の最大50%減少を示す。処置は、死亡率を有意に減少させ、>80%の動物が生存する。
【0237】
実施例21
LPS誘発モデルにおける急性肺炎症阻止
炎症を、気管手術曝露方法を使用してマウスの肺にLPSを注入することにより誘発した(Innate immune responses to LPS in mouse lung are suppressed and reversed by neutralization of GM-CSF via repression of TLR-4. Am. J. Physiol. Lung Cell. Mol. Physiol., 2004, L877-85; and Harrod, K.S., A.D. Mounday, and J.A. Whitsett, Adenoviral E3-14.7K protein in LPS-induced lung inflammation. Am. J. Physiol. Lung Cell. Mol. Physiol., 2000, 278, L631-9参照)。要約すれば、10mg/kgのデキサメサゾンまたは2mg/kgの化合物9で処置1時間後、マウスを麻酔し、正中切開を頸部に行い、筋肉層を鈍的剥離により分離し、1ml/kg LPS(20mg/kg)または媒体を気管に注射した。切開部を創傷クリップで閉じ、マウスをケージに戻した。
【0238】
LPS/食塩水注射6時間後、マウスに麻酔し、創傷クリップを外し、気管に23G鈍針でカニューレ挿入し、肺を0.5ml ヘパリン化食塩水で8回洗浄した。洗浄液を溜め、穏やかに倒置し、サンプルを白血球細胞(WBC)百分率分析のために保持した。洗浄液の残りを遠心分離し、上清をサイトカイン分析に使用した。化合物9は、対照と比較して好中球浸潤の有意な減少ならびにIL−6およびTNF−αレベルの減少を示した(
図8)。
【0239】
実施例22
ウイルス感染マウスの肺アレルギー性炎症の阻止
若年期呼吸器ウイルス感染、特に呼吸器多核体ウイルス(RSV)感染は、その後の小児喘息発症のリスクを高める。RSVと同じ科(パラミクソウイルス科)および属(ニューモウイルス)に属するマウス肺炎ウイルス(PVM)での感染は、RSV疾患のモデルを提供する(Rosenberg, H.F. et al., The pneumonia virus of mice infection model for severe respiratory syncytial virus infection: identifying novel targets for therapeutic intervention. Pharmacol. Ther., 2005, 105, 1-6参照)。好酸球の動員を含むアレルギー性気道炎症は、新生児期にPVMに感染し、その後OVA抗原に暴露させた動物で顕著である(Siegle, J.S. et al., Early-life viral infection and allergen exposure interact to induce an asthmatic phenotype in mice. Respir. Res., 2010, 11,14参照)。
【0240】
生後1日目および2日目、マウスに、外鼻孔に5μL リン酸緩衝化食塩水(PBS)中2pfu(PVM J3666株〜1×10
5pfu/mL)を鼻腔内に接種する。対照動物をPBSのみで偽感染させる。OVAへの鼻腔内感作を生後1日目および2日目または28日目および29日目に、それぞれ5μg OVA/5μL PBSまたは100μg/40μLで行う。マウスを、卵白アルブミンで低レベルエアロゾル曝露する(質量濃度≒3mg/m
3の卵白アルブミンを30分/日、4週間、3日/週)。続いて単回中レベル曝露(≒30mg/m
3を30分)して、急性増悪の変化を誘発する。この実験の目的は、若年期感染による喘息の発症素因があるマウスにおける本化合物(0.1〜100mg/kg)の抗炎症性効果の評価である。
【0241】
気道管腔細胞の回収のために気管支肺胞洗浄(BAL)を行う。この方法を、800μLのPBS/マウスの気管内注入により行う。白血球の総数を血球計算器を使用して計数する。サイトスピンスライドをBAL液から調製し、細胞毎の計数のためにライト・ギムザ染色する。細胞を標準的形態学的基準により単核細胞、好酸球、好中球およびリンパ球に分類し、スライドあたり少なくとも200細胞を光学顕微鏡下で計数した。肺組織学について、肺を灌流し、膨張させ、10%緩衝化ホルマリンに固定して、免疫組織化学的分析を行った。白血球浸潤の程度を、0(極小の炎症または炎症なし)、1(軽度炎症、血管周囲または細気管支周囲のみ)、2(中程度炎症、幾分実質性病変)、3(著しい炎症、広範な実質性病変)、4(先に記載した重症炎症)とスコア化する。化合物を0.1mg/kg〜100mg/kgで投与し、動物は、対照と比較して、好中球浸潤の40〜80%減少、IL−6およびTNFαの最大30%の減少を示す。
【0242】
実施例23
HDM誘発喘息モデルにおける増悪阻止
喘息を有するヒトにおけるライノウイルスが主な原因である呼吸器感染は気道炎症を増悪させ、さらに疾患負荷および医療費の増大に寄与する。ライノウイルス増悪チリダニ(HDM)モデルを、アレルギー性喘息のモデルにおける化合物23の効果の試験に使用した(Collison, A. et al. The E3 ubiquitin ligase midline 1 promotes allergen and rhinovirus-induced asthma by inhibiting protein phosphatase 2A activity. Nat. Med. 2013, 19(2): 232-7)。
【0243】
粗製HDM抽出物を鼻腔内暴露することにより、マウスを感作および負荷した(0日目、1日目および2日目に毎日50μg、続いて50μlの無菌食塩水での送達による14〜17日目の1日1回5μg暴露)。動物を、50μl感染性または紫外線(UV)−不活性化RV1B41(2.5×10
6中央組織培養感染用量)で鼻腔内に感染させた(18日目、最後のHDM抽出物負荷の1日後)。化合物を、ライノウイルス負荷1時間前に0.1〜100mg/kgで投与した。マウスを最終アレルゲンまたはライノウイルス負荷24時間後に殺した。サイトスピンスライドを気管支肺胞洗浄液から調製し、細胞毎の計数のためにライト・ギムザ染色した。細胞を標準的形態学的基準により単核細胞、好酸球、好中球およびリンパ球に分類し、スライドあたり少なくとも200細胞を光学顕微鏡下で計数した。6mg/kgの化合物23で処置した動物は、BALFにおける好中球浸潤の有意な減少(
図9A)およびメタコリン負荷に対する応答の気道反応性亢進の対照群の程度までの回復を示した(
図9B)。
【0244】
実施例24
乾癬のSCIDマウスモデルにおける皮膚炎症の阻止
乾癬は、異常上皮性分化、真皮乳頭層における広範な毛細管形成ならびにTリンパ球、NKリンパ球および顆粒球を含む炎症性白血球の蓄積を特徴とする、一般的炎症性皮膚疾患である。易感染性マウス(重症複合免疫不全[SCID]マウス)へのヒト皮膚移植は、乾癬の研究のモデルを提供する。この方法を使用して、上皮肥厚、広範な乳頭間突起形成および炎症性細胞の存在が、移植皮膚上で長期間維持される(Zeigler, M. et al., Anti-CD11a ameliorates disease in the human psoriatic skin-SCID mouse transplant model: comparison of antibody to CD11a with Cyclosporin A and clobetasol propionate. Lab. Invest, 2001, 81, 1253-1261 and Nickoloff, B.J. et al., Severe combined immunodeficiency mouse and human psoriatic skin chimeras. Validation of a new animal model. Am. J. Pathol., 1995, 146, 580-588参照)。
【0245】
SCIDマウス(6〜8週齢)を、同所性皮膚異種移植により調製する。ヒト皮膚異種移植片(計測1.5×1.5×0.05cm)を、吸収性Dexon縫合糸で各SCIDマウスの側腹部に縫合する。ドレッシング材を2日毎に交換し、動物を、実験の間無菌を維持する。ヒト皮膚/SCIDマウスキメラを、異種移植片移植4週間または6週間後に殺す(この期間が受容および治癒に妥当であることが保証されているため)。異種移植片組織診を、サイトカインELISAならびに病理組織学分析にために行う。移植後、化合物処置群(0.1〜100mg/kg)は、媒体処置群と比較して、真皮および表皮の炎症の20〜50%減少を示す。さらに、IL−6およびTNFαのようなサイトカインは、化合物処置により最大80%阻害される。
【0246】
実施例25
抗菌活性−クレブシエラ・ニューモニエ
本化合物の効果を、グラム陰性菌クレブシエラ・ニューモニエによる肺感染モデルで試験する。成果は、マウス肺感染後の致死率、細菌数および炎症指標における化合物と対照での差異であった(Soares, A.C. et al., Dual function of the long pentraxin PTX3 in resistance against pulmonary infection with Klebsiella pneumoniae in transgenic mice. Microbes Infect., 2006, 8, 1321-1329参照)。
【0247】
BALB/cマウス(8週齢)を、2感染群および1非感染群の3群に分けた。感染群:群A、動物に媒体を経口投与した;群B、動物に2mg/kgの化合物を経口投与した;そして群C、動物は非感染であった。気管支肺胞洗浄液(BALF)を回収して、白血球の総数を測定した。サイトスピンスライドをBAL液から調製し、細胞毎の計数のためにライト・ギムザ染色した。細胞を標準的形態学的基準により単核細胞、好酸球、好中球およびリンパ球に分類し、スライドあたり少なくとも200細胞を光学顕微鏡下で計数した。細菌数について、肺をホモジナイズし、連続的に希釈し、マッコンキー寒天プレートで平板培養した。コロニー形成単位を、37℃で24時間インキュベーションの終了時に計数した。動物生存率を翌10日間記録した。
【0248】
45%致死発生率を示した媒体処置群と比較して、化合物23処置マウスは、致死率の統計学的に有意な減少を示し、8日後100%のマウスが生存した(p=0.0597)(
図10A)。さらに、疾患の炎症性成分に対する化合物23阻害効果が、BALFへの白血球浸潤減少において見られた(
図10B)。
【0249】
実施例26
慢性閉塞性肺疾患の阻止
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、肺の消耗性障害である。本疾患は、慢性気道炎症、粘液分泌過多、気道リモデリングおよび気腫により特徴付けられ、これは肺機能低下および息切れを起こす。気流制限は、通常進行性であり、かつ侵害性ガスおよび粒子に対する肺の異常炎症性応答と関連する。タバコの煙は、プロテイナーゼのようなメディエーターの作用を解して、肺に構造的および機能的変化をもたらすと考えられている、反復性炎症性侵襲を誘発する。さらに、COPDを有する患者は、気道感染に感受性が高い(Beckett, E.L., A new short-term mouse model of chronic obstructive pulmonary disease identifies a role for mast cell tryptase in pathogenesis. J Allergy Clin Immunol. 2013 Mar; 131(3):752-762.e7; Guerassimov, A., The Development of Emphysema in Cigarette Smoke-exposed Mice Is Strain Dependent. Am. J. Respir. Crit. Care Med. Nov, 2004 (170) 974-980 and Morris, A., Comparison of Cigarette Smoke-Induced Acute Inflammation in Multiple Strains of Mice and the Effect of a Matrix Metalloproteinase Inhibitor on These Responses. JPET December 2008 (327) 851-862参照)。
【0250】
BALB/cマウスを、タバコの煙(1〜12週目について12本の3R4F参照タバコ[University of Kentucky, Lexington, Ky]に1日2回および週に5回)に、煙霧かつ層流フードに収容した特注設計および専用の鼻のみの、方向付けられた流吸入および煙暴露系(CH Technologies, Westwood, NJ)を使用して同時に暴露させた。各暴露は75分続いた。鼻のみの暴露は、動物の鼻に煙および正常な空気を送達する特殊化封じ込めチューブの使用により達成した。このプロトコルは、全身暴露系よりも、煙のより集中的な送達を可能にする。最初の2日間、順化させるために、マウスに各タバコから12吹きの煙の1セッションに暴露した。煙を、2秒の煙で送達し、各煙の間に30秒正常な空気を送達した。2日目の後、マウスは、12本のタバコ(回復時間を挟み、朝および午後)からの煙の暴露を受ける2セッションを受けた。化合物23を、この実験法の6週目以降2mg/kgで投与し、肺コラーゲン含量を有意に阻止した(
図11)。
【0251】
実施例27
CCl4誘発肝線維症の阻止
炎症性/線維性疾患の処置のためのVAP−1/SSAO阻害剤の使用の分析を、CCl
4誘発肝線維症モデルの使用を介して行う。肝傷害の後、肝細胞の再生能により、しばしば完全実質再生が起こる。しかしながら、脂肪貯蔵細胞の同時の活性化が、反復性肝細胞壊死、炎症および再生過程を伴う細胞外マトリクス蓄積をもたらし、肝線維症および結果的に肝硬変を起こす(Natsume, M. et al., Attenuated liver fibrosis and depressed serum albumin levels in carbon tetrachloride-treated IL-6-deficient mice. J. Leukoc. Biol., 1999, 66,. 601-608参照)。
【0252】
雄スプラーグドーリーラット(SD)ラットにおける肝線維症を、CCl
4の経口適用により誘発した(2.5μL/gのCCl
4オリーブ溶液、週3回)。媒体(PBS)および陽性対照メシル酸イマチニブ(2.5mg/kg)を、1日目から28日目にラットに与え、化合物23(6mg/kg)を14日目から28日目にラットに与えた。化合物23は、シリウスレッド染色の減少により示されるとおり、線維性組織のレベルの明らかな減少傾向を示した(
図12C)。さらに、化合物23は、CCl
4のみの群と比較して、血清ALTおよびASTレベルの有意な減少(
図12Aおよび12B)および炎症スコアの減少(12D)により証明された、肝臓機能保護効果および炎症の減少を示した。
【0253】
実施例28
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)誘発肝線維症の阻止
炎症性/線維性疾患の処置のためのVAP−1/SSAO阻害剤の使用の分析を、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)誘発肝線維症モデルの使用を介して行う。30匹の雄マウスで、NASHのSTAMモデルを、生後2目のストレプトゾトシン溶液の1回皮下注射および4週齢〜10週齢の高脂肪餌(HFD、57kcal%脂肪)での飼育により誘発した。7週齢から、マウスに媒体(PBS)、化合物23(6mg/kg)または陽性対照テルミサルタン(10mg/kg)を3週間経口投与した。化合物23は、臨床試験による炎症および非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)スコアの両方を低下させた(
図13Aおよび13B)。シリウスレッド陽性領域の減少により証明されるとおり(
図13C)、線維症も減少させた。
【0254】
実施例29
ブドウ膜炎の阻止
この方法は、本発明の化合物によるブドウ膜炎の阻止を決定するためである。ブドウ膜炎は、失明に至り得る複雑な炎症性眼疾患である。これは眼のあらゆる部位に影響し得、眼組織中への白血球蓄積により特徴付けられる。ブドウ膜炎の現在の治療は、炎症を軽減するためのコルチコステロイドおよび化学療法剤を含む。しかしながら、眼内圧上昇または細胞毒性のようなこれらの薬剤の重篤な副作用により使用が制限される(Moorthy, R.S. et al., Glaucoma associated with uveitis. Surv. Ophthalmol., 1997, 41, 361-394 and Lightman, S., New therapeutic options in uveitis. Eye 1997, 11, 222-226参照)。
【0255】
30匹のルイスアルビノラットを4群に分けた。4群中3群で、1mg/kg リポ多糖(サルモネラ・チフィリウムのLPS)の1回足蹠注射により眼炎症を誘発させた。化合物23(2mg/kg)および媒体を、誘導1時間前(0日目)に強制喫食(1ml/kg)により投与した。参考品(デキサメサゾン、2mg/kg)を、誘導直後(0日目)静脈内注射(2.5ml/kg)により投与した。眼炎症を、誘導24時間後、臨床試験および眼房水中の好中球、好酸球およびタンパク質の定量により評価した。
【0256】
炎症の臨床試験;動物を、細隙灯でベースライン(−1日目)、次いで誘導24時間後(1日目)に試験した。各動物の炎症を、記載のスコアリング法を使用して分類した(Devos A. et al., Systemic antitumor necrosis factor antibody treatment exacerbates Endotoxin Induced Uveitis in the rat. Exp. Eye. Res. 1995; 61: 667-675)。紅斑、縮瞳および前房蓄膿を、無し(0)または有り(1)と採点し、前房の虹彩充血および細胞を有り、(0)または軽度(1)または重症有り(2)と採点した。最大スコア(5パラメータスコアの合計)は7である。化合物23群処置において、媒体群で観察されたスコアと比較して、眼炎症の重症度の33%減少が、誘導24時間後および経口投与25時間後に観察された(
図14A)。
【0257】
臨床試験終了時(誘導24時間後)、動物を、Rompun(登録商標)(キシラジン)とImalgene(登録商標) 1000(ケタミン)の混合溶液の筋肉内注射により麻酔し、過量のペントバルビタールの心臓注射により屠殺した。眼房水を、各眼から直ちに回収した。
【0258】
眼房水中の細胞浸潤の定量;浸潤好中球および好酸球を、ギムザ染色前にPBSで10倍希釈した眼房水サンプルの細胞学的調製物で手動で計数した。媒体処置群に対して、好酸球の有意な減少(平均±SEM:8.9±1.7細胞/μL、n=20)が、化合物23処置群で見られた(p=0.033)(
図14B)。
【0259】
実施例30
黄斑変性症の阻止
加齢黄斑変性症(AMD)は失明の主原因であり、二種の主要な形態で起こる。第1は地図状萎縮(‘乾燥’)型であり、網膜黄斑近辺の光受容器および網膜色素上皮(RPE)変性、リポフスチン(A2E)蓄積およびドルーゼン形成により特徴付けられる。第2は、‘滲出’型であり、脈絡膜新生血管と関連する(Randazzo, J. et al., Orally active multi-functional antioxidants are neuroprotective in a rat model of light induced retinal damage. PLoS One, 2011, 6 e21926 and Davis, S.J. et al., The Effect of Nicotine on Anti-Vascular Endothelial Growth Factor Therapy in a Mouse Model of Neovascular Age-Related Macular Degeneration. Retina, 2011参照)。
【0260】
モデルA:光モデル
暗順応2週間後、各群のラットを、3時間、1000ルクスの白色蛍光灯光の有害な光に曝す(光損傷ラット、LD)。各群の対照ラットもまた3時間光ボックスに入れるが、光に曝さない(非光損傷ラット、NLD)。酸化ストレスマーカーを、光暴露直後に評価した。0.1〜100mg/kg化合物処置動物は − 屠殺後 − 眼球除去した眼から切断した神経網膜の評価により見られるとおり、酸化ストレスの>20%減少を示す。機能的および形態的評価のために、ラットを、暴露後暗環境に戻し、網膜機能をERGにより5〜7日後に評価する。ERG分析後、ラットを屠殺し、定量的形態学のために眼球除去した眼をすぐに処理する。化合物処置群は、対照動物と比較して、眼の形態的変化の減少により見られるとおり、疾患の重症度の減少を示した。
【0261】
モデルB:レーザーモデル
CNVを、マウスにおいて、アルゴンレーザー(スポットサイズ、50mm;時間、0.05秒;出力、260mW)を用いて、レーザー光凝固により誘発させた。各眼で、3個のレーザースポットを、視神経近くに設定する。レーザー時の気泡により、BMの破壊を確認する。各群の動物をレーザー後1日目、3日目、5日目および7日目に屠殺する。対照と比較して、化合物処置マウス(0.1〜100mg/kg)は、顕微鏡で測定して、CNVのサイズ(20%まで)および発生率(>40%)の減少を示す。
【0262】
実施例31
癌進行の阻止
B16F10黒色腫細胞(4×10
5細胞/動物)を、Marttila-Ichihara, F. et al., Small-Molecule Inhibitors of Vascular Adhesion Protein-1 Reduce the Accumulation of Myeloid Cells into Tumors and Attenuate Tumor Growth in Mice. The Journal of Immunology, 2010, 184, 3164-3173に記載のとおり、動物の剃った腹部に注射する。腫瘍を増殖させ、続いて電子ノギスにより寸法を測定する。腫瘍進行は、対照群と比較したとき、化合物処置動物(0.1〜100mg/kg)で減少し、最大25%腫瘍増殖が少ない。化合物処置群は、腫瘍における減弱した骨髄球性細胞蓄積を示し、細胞浸潤が>40%少なく、さらに、処置マウスは血管新生の阻害を示す。
【0263】
明細書に引用する全ての特許および他の参考文献は、本発明が関与する分野の当業者技術レベルの指標であり、あらゆる表および図を含むその全体を、それらが独立してその全体を引用により包含されるのと同程度に、引用により本明細書に包含させる。
【0264】
当業者は、本発明が記載の目的および利点ならびにそれらに固有のものを得るためによく適合していることを容易に認識する。現在好ましい態様の代表として、ここに記載する方法、相違および組成物は例であり、本発明の範囲を制限することを意図しない。その変更および他の使用は当業者により行われ、これは本発明の精神の範囲内に入り、特許請求の範囲の範囲により定義される。
【0265】
当業者には当然であるが、本発明の範囲および精神から逸脱することなく、ここに開示した本発明に種々の置換および修飾をなし得る。例えば、別の式Iの化合物を提供するための変更をできおよび/または種々の投与方法を使用できる。それゆえに、このような付加的態様は本発明および添付する特許請求の範囲の範囲内である。
【0266】
ここに実例として記載されている発明は、適切には、ここに具体的に開示した何らかの要素または制限なしで実行できる。用いている用語および表現は、記載用の用語として使用し、制限するものではなく、このような用語および表現の使用により、示し、かつ記載した特色のあらゆる均等物を除外する意図はなく、むしろ、種々の修飾が請求した本発明の範囲内で可能である可能であると認識される。それゆえに、本発明は好ましい態様および任意の特色により具体的に開示されているが、開示されたここでの概念の修飾および変更は当業者によるものでありえて、このような修飾および変化は添付する特許請求の範囲に定義した本発明の範囲内であると見なされることは理解すべきである。
【0267】
さらに、本発明の特色または面がマーカッシュグループまたは他の選択肢の集団の点で記載されているとき、当業者は、本発明がまたマーカッシュグループまたは他のグループの個々のメンバーまたはメンバーの下位群の点で記載されることも認識する。
【0268】
また、反する記載がない限り、種々の数値は具体化のために提供され、さらなる具体化が、範囲の終点として異なる2個の値を取ることにより記載される。このような範囲もまた記載する発明の範囲内にある。
【0269】
それゆえに、さらなる態様は本発明の範囲内であり、添付する特許請求の範囲の範囲内である。