(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記酸化剤が、純酸素または80容量%以上の酸素力価を有し100%になるように不活性ガスおよび/または窒素を補って形成された工業用酸素である請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法。
前記燃料に含まれるアルカリ金属Maに対するモル基準での前記添加されるシリコアルミネートの量が、モル比Al/Ma>1である請求項1〜8のいずれか1つに記載の方法。
前記炭化水素画分が、アスファルテン、ペトローレン、炭素系物質、石油コークス、石油化学プロセスの炭化残渣、重質精製残油から選択される請求項1〜11のいずれか1つに記載の方法。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、燃料、石油化学装填材料(petrochemical loads)、副生物として重質の炭化水素画分、特にペトローレンおよびアスファルテンを与えるエネルギーの製造のための燃料のような市販の炭化水素画分の製造のための原油の種々のタイプの精製プロセスが知られている。これらの副生物は、市販の炭化水素画分の製造のために直接に用いることができず、それらは質が悪くかつ限定された用途、例えば、道路アスファルトの応用に見出されるか、またはそれらはエネルギーの製造に、従来の炭化水素プラントで用いるときに生じる技術的および環境上の両方の負の効果を解消するために、極めて複雑なエネルギー変換プラントを介してのみ適する、特有の燃料、例えば、石油コークス(Petcoke)、ピッチ、ビスブレーキング残渣に形成される。実際には、重質の炭化水素画分、炭素化合物、ポリ芳香族炭化水素、例えばアスファルテン、高い分子量の直鎖または分岐状の炭化水素、例えばペトローレン、完全燃焼に付すことがより困難な化学構造を有する化合物が濃縮される。例えば、石油コークスのためにより複雑なプラントが用いられ、例えば、これらは化石の石炭のために、特に燃焼排ガスの後処理セクションにおいて増加した数々のかつ複雑な装置を伴って用いられる。実際の問題のように、これは市販の燃料の格下げ、さらにより高い運転コストおよび環境影響に関して生み出される問題を意味する。
【0004】
燃料として上記の重質の分画を用いるための他の方法は、それらを変換すること、例えばガス化、その後、例えば、循環ターボガス(cycle turbogas)と組み合わせて、従来のエネルギーガス燃焼装置において得られるガスを使用できるようにするための複合ガス洗浄運転である。もう1つの方法として、重質の分画をより高い市販の有用な炭化水素画分を得るための複合触媒改質プロセス(complex catalytic reforming processes)に付す。
【0005】
しかしながら、これらの運転は、かなりの投資および運転コストならびに専用プラントを要求する。勿論、これらの分画中に濃縮されたいくつかの種、例えば、精製における水素化処理の後に残るおよび高分子量の分子と化学的に結合する重油、好ましくは重質の炭化水素画分中の濃縮物中に存在する硫黄および窒素のために、これらの燃料の市販の格下げが未だに残る。不燃性の灰分およびいくつかの重金属、特にバナジウムおよびニッケルの作用は同じである。
【0006】
バナジウムは、ポルフィリンの構成成分、化石質の炭化水素の造山運動の典型的な物質であり、かつポリ芳香族炭化水素の含量に応じて種々のタイプの原油中に一般的に存在することが知られている。精製プロセスの間に、結合されたバナジウムは重質の炭化水素画分中に濃縮される。確かにこれは、バナジウムを除去することにより、有用な市販の分画を得るという問題を低減するが、逆に重質の炭化水素画分の使用に関する問題をさらに悪化させる。例えば、105〜110APIグレードを有する平均的な石油は、抽出源に応じて極めて可変の含量であり、一般的に50〜100ppmのオーダーのバナジウムを含有する。しかしながら、この重油に由来する重質の分画におけるバナジウム濃度は200〜300ppmまで上げることができる。品質の向上した油を得るために、重質の画分または重油をアスファルテンの分離プロセスに付すとき、バナジウムはこれらの分画中でさらに増加する。例えば、アスファルテン画分におけるバナジウム濃度は、500〜700ppmまで上げることができる。
【0007】
また、重質の炭化水素画分の触媒変性/ガス化/改質処理からの残渣において、バナジウムは数千ppmオーダーになる可能性のあることも知られている。
また、バナジウムは、環境影響のみならず人間の健康の注目すべき問題、および断熱耐火性として用いられる種々の材料、鉄鋼、高性能合金(特殊鋼)に対する侵襲性(aggressiveness)のための工業プラントにおける技術的問題をも表すことが知られている。
【0008】
先行技術において燃料をエネルギーに変換するためのプラントにおけるバナジウムの負の効果を低減する種々の方法が知られている。珪酸カルシウム水和物の微細分別の沈殿物により形成される抑制剤を燃焼装置に注入することによるか、または抑制剤を燃料と均等に混合することにより、分画を含むバナジウムの腐食作用を低減するプロセスを記載する、USP2,843,200を参照。この特許の背景において、例えば、タービン・ブレードの破壊的な酸化のある、下流のエネルギー回収プラントの建材における重大な腐食作用を有する実質的量のバナジウム化合物を含む残渣の燃料油を燃焼させることにより得られるフライアッシュを記載する。腐食作用は、バナジウムを含む残渣の燃料油の燃焼の間に形成されるV
2O
5の存在のためであると判断されている。この化合物は、種々の材料、それらの合金および他の建材を侵食する。腐食作用は、燃焼排ガス温度と共に徐々に増加する。また、バナジウムを含むガス灰分は、それらを濃厚化し、さらにそれらを浸食することにより下流の装置壁に堆積する、硬くかつ粘着性の材料を形成する。この特許において記載された添加物を用いることにより、バナジウムを含むフライアッシュは、これ以上、下流の装置の金属/材料に付着せず、むしろ容易に除去可能な粉末に付着しないように堆積する。しかしながら、プラントの種々の材料の腐食作用は遅延されるのみであることを注意する。この特許において、比較的低く稼働される、約750℃(実施例において1,350°F、732℃)の温度で燃焼装置を運転することを教示する。プロセスの1つの障害は、フライアッシュ中の燃焼する残渣が下流の装置の結果として生じる粘着汚れと共に高い量であることである。
【0009】
USP2,781,005は、酸化物として、およびバナジウムを含む低グレード残渣の燃料油の使用のための燃焼温度で酸化生成する化合物としての両方の、マグネシウム−および亜鉛−ベースの抑制剤の使用を記載する。また、エネルギー回収装置、例えばタービンのブレードにおける600℃と800℃の間からなる温度での燃焼燃料ガスの効果を記載する。運転実施例は650℃で行われている。添加物が燃焼装置に、任意に燃料と混合して供給される。このように腐食は、バナジウムがない場合に生じるのと同様のレベルである。このように亜鉛およびマグネシウム酸化物の組成は、燃焼ガスからのV
2O
5の同時発生する消失と共にオルトバナデートM
3V
2O
8の形成を導く。この特許において、添加物の添加量が示されているより低いときに、おそらく燃焼ガス中にV
2O
5が存在しないために、腐食が実質的に低減されないことを記載する。この特許において用いられる添加物の障害は、先行する特許と同様である。
【0010】
USP3,817,722は、バナジウムおよびアルカリ金属を含む化石質の燃料の燃焼において、2:1を超える、好ましくは3:1を超える重量比率SiO
2/MgOで提供されるような、シリコンおよびマグネシウム源としてのシリカおよびマグネシウム酸化物を製造する化合物を添加することにより得られる、下流のエネルギー回収装置の壁における粘着性のフライアッシュからの腐食および汚れの両方の低減を記載する。少なくとも2重量部のマグネシウム/1重量部のバナジウムおよび少なくとも2重量部のシリコン/1重量部のアルカリ金属が存在しなければならない。より高いSiO
2/MgO比率は、腐食およびフライアッシュ堆積の抑制に関してより良く、役に立つ。ナトリウム含量が高いとき、6:1と同等のSiO
2/MgO比率に到達する。この特許において、低コスト燃料、すなわちバナジウムおよび任意にまたアルカリ金属および硫黄化合物を含むそれらは、この背景において処理することが困難であると報告している。エネルギー回収の下流の装置において堆積するフライアッシュを制御するために、シリカの使用は既に公知であると記載している。
【0011】
先行技術の他の特許は、1/1〜2/1の比率でのMgOおよびSiO
2の使用を記載している。しかしながら、もし先行技術において示されているような760℃を超える燃焼温度を用いるならば、腐食およびフライアッシュ堆積が生じる。したがって、これらの温度での添加剤の効力は、腐食および汚れに対する影響に伴い、フライアッシュの融解現象の発生のために、760℃を超える温度では効奏しない。SiO
2は、フライアッシュの性質を改質し、下流のエネルギー回収装置における汚れを防ぎ、腐食を抑制する効力を示した。このようにして灰分融解温度は、腐食性の液相の存在を除去するために増大する。しかしながら、これは700℃以下の温度の事実である。815℃〜870℃の範囲の温度で、フライアッシュの腐食および汚れは、再び起こるだろう。言い換えれば、先行技術の添加物の使用は、800℃を超える燃焼温度でバナジウムを含む低コスト/低ランクの燃料においては全く効奏しない。
【0012】
約760℃を超える温度に到達するシステムは、アルカリ金属を除去するために水で洗浄することおよび次いで重量比率Mg/V 3/1で硫酸マグネシウムを添加することに至る燃料前処理に基づく。この処理の障害は、エネルギー製造の進行性の減少によって起こる下流のエネルギー回収装置のタービン・ブレードの実質的な汚れである。実際には、比率マグネシウム/バナジウムは、腐食からの防備と最小限のエネルギー製造ロスとの間の良好なバランスのために、多くて3/1〜3.5/1であり得る。しかしながら、タービン運転は、洗浄によって行われるブレードクリーニングのために中断しなければならない。実際のところ、停止しかつ水での洗浄に付さなければならないタービン・ブレード上に、部分的に改質された灰分が堆積する。これらの洗浄作業は約6時間を要求し、したがって、これらの処理は、循環的に停止することができるタービンでのみ行うことができる。また、作業をスピードアップするためのミルナットシェル(milled nutshells)を用いることにより洗浄を行うことが試みられ、しかしながら、少しの効果しかない。先行技術において、腐食に対する耐性を改良するために、特殊鋼、特にニッケルおよびコバルトを含む合金を用いることにより、建材に注意を払っていた。しかしながら、400℃〜500℃の温度での外見上の改良は、700℃を超える温度で維持されない。結果として、装置は、バナジウムを含まない燃料を用いるものと比較して、著しく減少した作業時間(working life)を示す。
【0013】
USP3,817,722に開示されている添加物(supra)は、実施例において示されているように、約815℃の温度以下で実施することを認めている。添加物の障害は、より低い腐食を得るために要求される、少なくとも6:1の高い比率SiO
2/MgOである。添加物のもう1つの障害は、腐食現象が低減されても除去されないことである。815℃の温度は、融解灰分からの腐食を避けるために越えてはならない。その上、硫黄が存在するとき、MgSO
4も形成され、記載の反応のためにマグネシウムが差し引かれる。硫酸マグネシウムは、下流の装置の壁に粘着し、したがって、エネルギー回収効率が低下する。マグネシウムは、ボイラーまたは熱燃焼ガスを製造するために直接燃焼装置に低ランクの燃料を用いる上記の技術で提供されるものと同様の効果を有する、複合サイクルで用いられる合成ガスを製造するための燃料ガス化の場合にも用いられる。しかしながら、これらの場合もまた、高収率熱力学サイクルで合成ガスを用いる前に、固体の流れを形成する厄介な処理(problematic disposal)(バナジウムケーキ)およびさらに超微細な微粒子の形態で存在する、残余のバナジウムを除去するための複雑な操作により、粉末を除去に供する必要がある。
【0014】
バナジウムおよびナトリウムを含む燃料の使用が燃焼排ガスに沿って灰分蓄積を引き起こすことは、先行技術、E. Rocca他、「Nickl Oxide as a New Inhibitor of Vanadium-induced Hot Corrosion of Superalloys-Comparison to MGO-based Inhibitor」、J. Mat. Chem.、2002、12、3766〜3772による文献参照、において公知である。これらの灰分は、低融点を有する反応化合物の形成の結果に沿ってガスに汚れおよび腐食を誘発する。この刊行物に用いられている添加物は、850℃〜1,000℃以下で使用可能なNiO−MgOにより形成される。ニッケルオルトバナデートの形成は、灰分の腐食および堆積を大幅に低減する。灰分上でのMgO効果は、ナトリウムとマグネシウムオルトバナデートとが混合された形態、NaMg
4(VO
4)
3の下でバナジウムを安定させることである。しかしながら、燃料中に存在する硫黄に起因するMgOの硫酸塩への好ましい変換は、混合されたオルトバナデートを形成するための過剰な量のマグネシウムの供給を意味し、既知の不都合を伴ってエネルギー回収装置の壁に緻密な堆積を与える、接着性がよく知られた硫酸マグネシウムとして燃焼ガス中に過剰に検出される。
【0015】
この刊行物は、NiOがバナジウムに起因する腐食を低減するMgOの代わりに効果的であると結論する。この刊行物では、酸化クロムおよび酸化アルミニウムが対応するオルトバナデートを与えることを強調する。しかしながら、溶融状態でのこれらの化合物は、腐食を発生し、さらに重要なことは、より高い量でナトリウムが存在する。抑制剤としてのMgO添加は、現状のように限定された腐食を与える、混合されたオルトバナデートの形成を導くが、過剰なマグネシウム/バナジウム比率に起因して、灰分また粘着の量が増大する。
【0016】
この刊行物では、マグネシウムオルトバナデートとは異なって、ニッケルオルトバナデートがナトリウムの存在に対して敏感でないことを指摘する。混合されたナトリウムおよびマグネシウムバナデートNaMg
4(VO
4)
3は、それらが耐熱および不活性であっても、低融解であり、混合された硫酸塩Na
6Mg(SO
4)
4と共に、過度に低融解(融点約500℃)で、エネルギー回収装置が稼働される温度で液体であり、下流の装置壁の灰分焼結および汚れを引き起こす。
【0017】
先行技術において、上記の刊行物および特許出願US2010/0255431から、バナジウムの一種、特に材料上の大きな侵襲作用がアルカリメタバナデートMeVO
3(Meがナトリウムまたはカリウムである)であることが公知である。バナジウムがニッケルおよびマグネシウムオルトバナデート(M
3(VO
4)
2)ならびにマグネシウムピロバナデート(Mg/V
2O
7)のような化合物に変換できること、化学的かつ熱的に非常に安定であることが知られている。それらは、完全に不活性であり、かつ建材に対しての侵襲性でなく、その上、それらは、250℃〜700℃の範囲(すなわち、熱燃焼ガスの熱回収の関与する範囲)での温度で、酸化環境でのSO
2のSO
3への変換のような好ましくない並発反応での如何なる触媒活性もない。
【0018】
しかしながら、バナジウムのオルトバナデートへの変換反応は、緩やかでかつ定量的でなく、鉄(例えば、ニッケルオルトバナデートの形態中のFe
2O
3)の存在により抑制され、競合干渉(competitive interferences)(例えば、メタバナデートを与えるためのマグネシウムオルトバナデート上のNa
2O、Na
2SO
4)に付され、さらに、侵襲性種NaVO
3を除去することを可能にすることなしに、かつ燃焼ガスから除去することが困難なサブミクロン微粒子の酸化バナジウムの形成を伴って、硫黄(好ましくは硫酸塩を消費する、マグネシウム)の存在により悪影響を与える。特に、この特許出願は、ホウ素およびマグネシウムが、ナトリウムs=Na
2SO
4/V
2O
5の、マグネシウムm=MgO/V
2O
5のおよびホウ素b=B
2O
3/V
2O
5のモル比が、m≧3+2b−s、およびm≦3+3b−sおよびbが0.5から3.5まで、好ましくは1から3までの範囲であるような量で供給される、バナジウム、硫黄および任意にナトリウムを含む燃料が供給され、故に燃焼生成物が主としてマグネシウムオルトバナデート、ホウ素およびマグネシウムが混合された酸化物、ならびに任意にホウ酸ナトリウムを含む、燃焼室およびターボエキスパンダを備える火力発電所の稼働方法を記載する。使用する添加物と共に、腐食性および粘着性の液体灰分の形成を避けるために、より低い腐食および増大する灰分融解温度がある。このように1140℃以下の先行技術よりも高い温度で燃焼装置を運転することができる。実施例では、燃焼温度は1120℃以下の1090℃である。この方法の添加物は、先の先行技術に記載されている添加物と比較して、度々のタービン洗浄を少なくさせる。同様に、1140℃以下に上げられる燃焼温度は重大で、したがって、産業循環のより高い熱力学的効率を伴いかつ洗浄のための停止を少なくする。通過により、上記の添加物の定量的表現のため数式は、sが高い値を採るときのmの負の値の場合を考慮することも注意する。少なくともこの方法の障害が、フライアッシュが未だに多量にあり、かつ装置洗浄(汚れのみを低減する)のためのプラント停止の頻度が未だに高いことを指摘する。
【0019】
この特許出願によれば、酸化物の混合物の融解、潜在的な侵襲性、しかし特に、下流のエネルギー回収装置、特にタービン・ブレードから除去することが困難な特に分厚い堆積を与えるそれらの焼結を避けるためにこれらに示されるよりも高くない温度で稼働することが必要である。要約すれば、この特許出願は、混合された酸化物MgOE
yO
z、ここでEはIIIa、IVa、IIIb、IVb、VIII族またはランタニド系列の元素である、の使用を記載する。第2の酸化物E
yO
zは、B
2O
3、Al
2O
3、Fe
2O
3、SiO
2を含む群から選択することができ、好ましくは例示されているようにB
2O
3である。この添加物を伴って、ドライクリーニングまたは水での洗浄で容易に除去することができる、高融解、砕け易く、耐熱でかつ粘着性でない灰分を得ることができる。酸化マグネシウムと第2の酸化物との間で用いられる比率は、上記の報告された方程式により与えられる。これらの混合された酸化物の使用は、フライアッシュの融解温度/焼結の最大の増加(1140℃)を得てかつ腐食性の液体フライアッシュの存在を避けるために、上記のように、モル比マグネシウム/バナジウム(MgO/V
2O
5)の7(その上、化学量論は3である)からモル比の9以下を根幹として、灰分融解温度の増加の目的を伴って、混合されたホウ酸塩中での好ましい変換を介しての硫黄の干渉(硫酸塩を与えるための)からのマグネシウムの保護において、および危険なナトリウムメタバナデートの形成からナトリウムを減じる効力を示す。
【0020】
得られた灰分が、非常に粘着性でなく(MgSO
4の粘着性の灰分に対する差異を特徴付ける)かつ融解しない(1140℃の温度以下の粘着がない)ことを示しているとはいえ、それでもなお、記載された添加物の障害は、バナジウム不活性を与え、B
2O
3を添加する(モル比B
2O
3/V
2O
5が3と同じである)MgOの高用量を用いるために、実際に存在する。したがって、例え記載されている添加物が1140℃以下のより高い燃焼温度および粘着性の灰分を無くす(Mg硫酸塩をゼロ化する)というような改良をいくつかの特徴として示しても、しかしながら、添加物の高い用量(MgOおよびB
2O
3の合計として)を意味し、次に燃焼ガスの技術的な使用のための公知の問題と共に、燃焼ガス中にフライアッシュとしてのかなりの量が見出される。
【0021】
燃料に含まれるバナジウムの添加物に関する記載された先行技術の低質な実績は、バナジウムに起因する腐食の効力を除去する反応を活性化するための、燃料の直接前処理のような、他の解決手段の主導であった。
【0022】
例えば、重金属およびバナジウムを含む分画を、約400℃以下の温度で、鉄、ニッケルおよびバナジウムを除去するための高い表面積を有する活性炭(active coal)で処理する、USP2,884,369を参照。この温度は、特定の汚染金属(polluting metals)の選択的な除去および重質の炭化水素油のクラッキングを避けるために固有である。
【0023】
もう1つの前処理のタイプは、370℃から450℃までの温度で行われる、酸性化活性炭での前処理により、重質の炭化水素油からニッケルおよびバナジウムのような重金属を除去する方法を記載するUSP4,116,820に報告されている。
【0024】
USP6,013,176は、100℃から180℃までの温度で、酸素を含むガスおよび相間移動剤の存在下、第1および第2族の金属の水酸化物および炭酸塩を用いることによる、鉱物油からの重金属の除去方法を記載する。
【0025】
USP6,372,124は、吸収材料が50〜96%アルミナおよび50〜4%酸化カルシウム(重量%)ならびに酸化マグネシウムで形成され、重量比率がCaO:MgO90:10から50:50までの範囲で用いられ、表面積が100m
2/gより大きく、前処理が20と450℃との間の温度で行われる、炭化水素の精製方法を記載する。
【0026】
USP7,947,167は、例えば、アルミナ、水酸化アルミニウム三水和物(alminum hydrate)、酸化モリブデン、石油コークス、活性炭(activated coal)、ゼオライト、クレー、ケイ酸塩、無機酸化物またはそれらの組み合せのような高い表面積を有する吸収材を重質の炭化水素画分に接触させることによる、低グレード燃料のバナジウム、ニッケルおよび他の金属からの精製方法を記載する。
【0027】
USP5,358,634は、260℃〜649℃までの温度でかつ0から272atmまでの圧力で、活性炭上での水素との処理による、重油からの金属の除去方法を記載する。
【0028】
USP7,264,710は、超臨界状態での水および酸化剤の存在下での、重質の炭化水素画分の処理による、バナジウムの除去方法を記載する。この方法は、スカベンジャー(カルシウムまたは鉄)の存在下で除去し、かつバナジウムが混合された酸化物を形成することを伴い、炭化水素相の改質およびバナジウムの酸化を得る、350℃〜600℃の間からなる温度で稼働される。
【0029】
一般的に、先行技術において記載された燃料前処理は、軽質留分におけるバナジウム−ニッケルの除去するため(燃料再認定(fuel requalification))には有効であるが、C/H比率が増大するときの重質の炭化水素油(アスファルテン、ペトローレン)を処理するためには効力が少ない。しかしながら、これらの前処理は、これらの燃料の使用の不可欠なプロセスの注目すべき増大する複雑さを意味しかつそれらは専用プラントにおいて要求される。
【発明を実施するための形態】
【0035】
好ましくは燃焼装置内の圧力は、約102kPa以上から約5,000kPaまで、好ましくは約200kPa以上から約3,500kPaまでからなる。用いられる酸素が、純酸素または80容量%以上の酸素力価(oxygen titre)を有する工業用酸素である。100%になるように不活性ガスおよび/または窒素を補って形成される。
工業用酸素は、低温蒸留、またはゼオライト上でのクロマトグラフ吸着、または高温でのセラミック膜による分離などにより空気から得られる。工業用酸素は、市場で入手できる。
酸素燃焼方法では、好ましくは酸素含量>98.5容量%を有する工業用酸素が用いられる。また一般的に、92〜94%力価VSA(真空スイング吸着法(vacuum swing absorption))および88〜92%VPSA(真空圧力スイング吸着法(vacuum pressure swing absorption))を有する酸素を用いることができる。本発明の方法における酸素は、通常、反応に要求される化学量論量に対して過剰に用いられる。1モル%から3モル%までの値の未変換酸素は、好ましくは燃焼ガス中に存在する。
【0036】
アルカリ金属(Ma)は、周期表の第1族の金属、一般的にはナトリウムを意味する。
すべてのその内部ゾーンにおける摂氏温度での温度が基準燃焼温度に対して多くて±5%変化するとき、燃焼装置は準等温の条件下で動作する。これは、実際に燃焼装置が重大な冷却ゾーンを示さないことを意味する。
燃焼中にMgOを形成するマグネシウム化合物として、水溶性の塩、例えば、MgSO
4および水不溶性の塩の両方が用いられ、後者は水性懸濁液の形態で燃焼装置に供給される。
【0037】
好ましくは、バナジウムが燃料中に含まれるものであるモル比Mg/Vは、1:1〜2:1、より好ましくは1.25:1から1.75:1までの範囲である。
好ましくは、Alがシリコアルミネート中にあるモル比 Mg:Alは、0.5:1〜1:1、より好ましくは0.6:1〜0.8:1の範囲である。
添加される全マグネシウムは、バナジウムのために用いられるMgと、以下に記載の式によるアルミニウムのために用いられるMgとの合計である。
シリコアルミネートは、モル比SiO
2/Al
2O
3>2を有する。Ma、一般的にナトリウムに対するモル基準でのシリコアルミネートの量は、モル比Al/Ma>1、好ましくは1から1.5までの範囲である。
【0038】
全マグネシウム量(モル)の計算式は、次の通りである。
m=V.x+Al.y=V.(x+y.f.z)
ここで、
m=マグネシウムの全モル
モル比は次の通りである。
x=Mg:V、
y=Mg:Al、
z=Al/Ma、
f=Ma/V(燃料中)
シリコアルミネートとして、アルカリ土類金属のそれら、好ましくは多様なマグネシウムの力価を有する天然由来のマグネシウムシリコアルミネート(例えば、コージライト)が用いられる。
【0039】
一般的に煤煙は、10nmから約10μm以下の粒径を有する集合体の形態に基づく有機燃料材料、より詳細には、不完全燃焼のための燃焼ガス中の残余、炭素および水素ベースの酸素リッチ有機高分子(酸化反応により部分的に低下した炭化水素高分子)を意味する。
例えば、ニッケル、鉄およびコバルトのような、バナジウムとは異なる他の重金属が出発燃料中に存在するとき、本発明の燃焼装置において、それらは対応する酸化物に変換される。出願人は、意外にもかつ驚くべきことに、上記の酸化物がバナジウム化合物の、前記のように安定でかつ侵襲性でないオルトバナデートへの変換を促進することを見出した。燃料中に存在するこれらの金属の量は、バナジウムのオルトバナデートへの変換に用いられるマグネシウムの等モル量に代替する。
【0040】
燃料と混合される水または水蒸気の量は、好ましくは炭化水素画分の重量に対して80〜90重量%より高くない。この水の添加量の限界の超過は、著しく熱回収効率に影響を及ぼす。好ましくは、燃焼装置は1300℃〜1400℃の範囲の温度で運転される。
固体燃料の中で、加熱により融解/液状化がもたらされかつ粘稠液として燃焼装置に供給される炭化水素固体も用いることができる。
また、固体燃料は、本発明の燃焼装置中でガス化した後に供給することもできる。
用いることができる固体の低ランクの炭化水素画分の例は、次の:アスファルテン、ペトローレン、炭素系物質(carbonaceous substances)(一般的に炭素/水素比率の高い値を有する化合物)、石油コークス、石油化学プロセス、ビスブレーキング下部(bottoms)の炭化残渣(例えば、POX、部分的に酸化された炭化水素)である。
【0041】
好ましくはマグネシウムの添加は、硫酸マグネシウムの水溶液の供給により行われる。
好ましくは、シリコアルミネートは、天然のマグネシウムシリコアルミネート、市販の入手可能な、例えば、上記の比率SiO
2:Al
2O
3を得るために、マグネシウムの一部が補充され、もし要求されるならば、任意にシリカが添加された、一般式Mg
2Al
4Si
5O
18のコージライトである。一般的に添加されるシリカは、コロイダル(ヒュームドシリカ)である。
【0042】
添加されるマグネシウムの量は、燃料中のバナジウムおよびMaアルカリ金属、一般的にナトリウムの含量に依存する。本発明のそれらに対するマグネシウムのより高い比率、例えば、Mg/V=4:1およびMg:Al=3:1またはより高いは、プラントの操業コストの増大に伴う、燃焼方法の如何なる実質的な優位性をもたらすことなしに用いることができる。
【0043】
等温および無炎燃焼装置は、先行技術、例えば、参照としてここに含める、出願人名義の特許出願WO2005/108867およびWO2004/094904参照、において公知である。
【0044】
本発明の方法での燃焼装置における燃料滞留時間は、好ましくは0.5秒から30分以下、より好ましくは2から10秒までの範囲である。また必要に応じてより長い時間を使うことも可能である。
【0045】
燃焼装置の下部には、液体状態にドリッピングする融解された灰分を採取するためのタンクがある。そのタンクにおいて灰分は、例えば、水浴中で冷却され、かつガラス化された(vitrified)固体状態でスタティックセパレーター(static separators)(沈殿器)に移送される。
本発明の燃焼方法において得られた燃焼ガスが、蒸気製造によってエネルギーを製造するために、または他の応用に熱を発生するために用いられるとき、燃焼装置から排出される燃焼ガスは、それらをリサイクルされる冷燃焼ガス(熱回収からの)と、ガス混合物の最終温度が約1,100Kになるような比率 熱燃焼ガス/冷燃焼ガスで、ミキサー中で混合することにより冷却される。
【0046】
熱回収プラントから排出される燃焼ガスの完全なリサイクルにより、このようにして得られる温度の低下は、エンタルピーサイクルの弊害(enthalpic cycle penarizations)なしに起こり(等エンタルピー(isoenthalpic)運転)、そしてタービンによって受け入れ得る、過熱蒸気SHの技術的な最高温度が903Kであるので、製造された蒸気のエネルギー特性に対する影響がない。したがって、これは、熱エネルギーからメカニカル/電気エネルギーへの変換サイクルの効率への如何なる弊害も意味せず、かつ従来の発電プラントにおける同様の供給のために共通して用いられる材料で構築された、燃焼ガスと水/水蒸気との間の壁熱交換を伴う熱回収のために用いる装置の純利益を得させる。
本発明の燃焼装置耐火材は、従来のもの、好ましくは約10%クロムおよび約4%ジルコニウムの添加を有するアルミナタイプのものである。
【0047】
燃焼の純ガス生産物に対応する燃焼ガスは、圧力下でラミネーションにより(すなわち、スロットリングにより)、サーキットから大気圧に除去することができる。残渣灰分および酸性を除去するための、例えば、バックフィルタ上での濾過および洗浄するアルカリ(ライムミルク)での洗浄により従来の後処理を行う。CO
2を回収しなければならないとき、もし燃料が化学反応水をほとんど生成しないならば、好ましい解決法は、圧力下で中和(洗浄)に操作を行うことである。
【0048】
好ましくは、燃焼の純ガス生産物に対応する燃焼ガスの一部は、下流のミキサーに回収され、かつ機械的作用を与えるために拡大され、次いで熱回収ユニットおよび燃焼ガスの大気の後処理に送られる。その拡大は、燃焼ガスが実質的にフライアッシュを含まずかつ約1100Kの温度を有するので、従来の建材でつくられたターボエキスパンダを介して直接に行うことができる。
【0049】
ターボ機構によるエネルギー回収のためのさらに好ましい解決法において、燃焼の純ガス生産物に対応する燃焼ガスの一部は、燃焼装置の出口で直接に回収され、そして蒸気層による金属表面の冷却/保護という適切な技術的改良のために、1,300℃の温度以下の燃焼ガスで出力サイクルの効力の明確な優位性を伴って機能することができる従来のターボ機構に送られる。実際には、このように、燃焼の純生産物に等しい流速で熱燃焼ガスを直接ターボエキスパンダに放出する、例えば1,500kPaに加圧された燃焼装置を有するジュール−ブレイトンタイプのサイクルと、リサイクルされた熱ガスから熱を回収するランキンサイクルとを組み合わせることが可能である。低ランクの燃料から出発するこの方法で、例えば、55%を超える熱エネルギーから電気エネルギーへの変換効率を達成し得る。
【0050】
したがって、本発明の方法は、低い環境影響を有する高エネルギー効率プラントにさえ、上記の示されるようなバナジウム含有の低ランクの燃料を用いることを可能にさせる。このような燃料は、さもなければ実際には、それらが極めて複雑でかつ高価なプラントを要求し、いずれにせよ、より低い効率でしか稼働しないので従来のエネルギープラントに使用できない。
【0051】
本発明の方法においてバナジウムは、低ランクの炭化水素画分から実質的に定量的方法で回収される。バナジウムは、他の融解灰分と共に、主として金属で用いられる有用なVおよびNi金属を高濃度で有する、ガラス質の(vitrous)取扱い容易な不活性ビーズの形態で、オルトバナデートおよびピロバナデート、中でもニッケルオルトバナデートとして分離される。
【0052】
本発明の方法により、出願人は、驚くべきことにかつ意外にも次の優位性を見出した:
− ガスフロー条件下でのV
2O
5のオルトバナデート/ピロバナデートへの定量的変換までの反応(先行技術による緩慢な反応でも)のスピードアップ、
− 燃焼装置の耐火壁で採取されかつ燃焼装置の底にドリップされ、金属を回収するためのVおよびNiの濃度として入手できるガラス質の外観を有するスラグ(ビーズ)で固化される、液化灰分の形態でのバナデート(オルト−およびピロバナデートの両方)および混合されたシリコアルミネートの分離、
− バナジウムに対してモル基準で一般的により低い量でこれらの燃料中に存在するニッケルをニッケルオルトバナデートに変換しかつそれをガラス質のスラグから回収するための濃度で入手できる、
【0053】
− 燃焼装置の耐火材、また例えば、高耐火レンガに製造される約10%クロムおよび約4%ジルコニウムを添加されたアルミナのようなアルミナ主成分を有する従来のものに化学侵蝕をしない、
− SO
3を無視し得る値(燃焼ガス無水ベースで約2mg/Nm
3より低い)に低減しかつ熱回収装置の金属壁上に侵襲性の硫黄凝縮液が存在しない、
− 燃焼煙(combustion fumes)中に煤煙がなく、TOC<1ppmでかつIPA(ポリ芳香族炭化水素、主としてピレン)<10
-4mg/Nm
3燃焼排ガス無水ベースを有し、燃焼が完全である。
【0054】
本発明の方法で運転された燃焼装置から排出される燃焼ガスは、熱回収セクションに送られ、その上実質的に煤煙なしでかつ上記の示される極めて低い限定の範囲内でIPAおよびTOCを有し、驚くべきことにかつ意外にも分析的な特徴付けで次の結果を与えた:
− フライアッシュが燃焼排ガス無水ベースで<100mg/Nm
3、好ましくは<50mg/Nm
3、
− 燃焼ガス中のマグネシウムの濃度が、酸化物および硫酸塩の形態の両方が燃焼排ガス無水ベースで<lmg/Nm
3であり、したがって、燃焼装置の下流の装置の壁における腐食および汚れの両方を無視し得る、
【0055】
− 一般的にNiおよびMgの不活性オルトバナデートの形態および一般的にMgの不活性ピロバナデートの形態でのバナジウムが、総計でバナジウムとして表して燃焼排ガス無水ベースで≦1mg/Nm
3;さらにV
2O
5(サブミクロン微粒子を含む)が燃焼排ガス無水ベースで<0.01mg/Nm
3、
− SO
3が燃焼排ガス無水ベースで≦2mg/Nm
3、
− NiOが燃焼排ガス無水ベースで≦1mg/Nm
3。
微細凝集塊のXRDおよびSEM分析により検出不可のNaVO
3。
【0056】
本発明の方法のこれらの特徴は、例えば、重量で最高でバナジウム5,000ppmおよびニッケル2,000ppmまでを含み、かつ例えば、アスファルテン、残余の炭素質の灰分のような変換することが困難な燃料を有する燃料を用いることにより、極めて高濃度で重金属(Cr、V、Ni)が注入されても、驚くべきことにかつ意外にも、維持される。
【0057】
記載された特徴を有する燃焼ガスが有する効果は、燃焼装置の下流の装置の壁における粘着性の化合物からの汚れを低減させることが重要でない工場の稼働係数に匹敵する時間効率(8,000時/年)に影響を与えないレベルにまであることを意味する。さらに詳しくは、汚れの消失が低含量の有機不燃性の残渣および同様に低含量の硫酸マグネシウムの両方に起因すると判断される。
【0058】
汚れの消失に加えて、本発明の方法で得られる、バナジウムのオルトバナデートおよびピロバナデートへの変換反応は、燃焼ガス中のSO
3の極めて低減された残留量との組み合わせで、上記のように高い稼働係数を可能にする。実際には、燃焼装置の下流の装置における、バナジウムおよび硫酸凝縮液の両方による建材(鉄鋼、ステンレス合金および高性能ステンレス合金)の腐食現象がないことが驚くべきことにかつ意外にも出願人により見出された。
【0059】
本発明の方法は、規制される物質(有機化合物、重金属)の排出量を低減させ、かつそれらを簡素化することにより上記のように燃焼ガスの後処理のための単位操作を減少させる。実際には、バックフィルタ上での濾過のみがスタックに送られる燃焼排ガスの中和(DeSO
x)と共に行われ、濾過されたガスはプラント供給のためにリサイクルされる。
より詳細には、DeSO
xは、燃焼ガス中の硫黄酸化物を中和させる装置を意味する。
【0060】
かなりの濃度でアルカリ金属を含む燃料、例えば、アルカリ金属、特にナトリウムおよびカリウムの量が低ランクの炭化水素画分中の最大量に相当する10,000ppmまでであえある燃料を供給しても、上記の条件下で燃焼装置を運転可能であることが見出された。
【0061】
本発明の燃焼装置において行われることは:
− 示された比率SiO
2:Al
2O
3を有する混合された酸化物との競合反応による対応するメタバナデート、特にナトリウムメタバナデートの形成のためのアルカリ金属、主としてナトリウムの除去、結果として生じるマグネシウムの放出、
− 燃焼装置中でのアルカリ塩、特に酸化物(SiO
2、Al
2O
3を含む化合物、例えば、シリコアルミネート)と混合されたナトリウム塩の、不活性バナデートおよび燃料灰分により形成されたガラス質のスラグを球状化した溶融状態での分離。
本発明の方法では、上記のように、極めて高いアルカリ金属濃度を含む燃料を用いるときにもこれが得られる。
【0062】
縛られることのない理論(non binding theory)によれば、出願人は、本発明による燃焼方法における稼働される条件下で次の反応が起こることを確信する:
− 無炎燃焼条件は、従来の燃焼の酸化現象に無秩序状態の特徴(chaotic character)を付与する破壊的なパラメータ(非線形のパラメータ)の一部を分断/除去する。これは、規則的でかつ予定の方法で燃焼装置容量全体に酸化現象の拡大をさせ、結果として煤煙形成のない燃料種の完全酸化を生じ、IPAが無意味な値に低減させる。
− 燃焼装置内の高くかつ均一な温度が、対応する酸化物を与えるためのアルカリ金属および硫酸マグネシウムの分離(disassociation):
M
xSO
4→M
xO+SO
3
(x=2を伴いM=Maであり、x=1を伴いM=Mgである)
およびSO
2を与えるためのSO
3の反応:
SO
3→SO
2+1/2O
2
を支持する、
【0063】
− マグネシウムは、完全にMgO酸化物として入手でき、かつ酸化マグネシウムが関与できる競争反応がなく、危険なメタバナデートを与えるための唯一の競争者であるアルカリ金属Ma、例えばナトリウムは反応から差し引かれて混合されたシリコアルミネートを与えるので、出発の低ランクの燃料、例えばポルフィリンに含まれるバナジウムの熱酸化由来のV
2O
5と素早くかつ徹底的に反応するに十分な量である。安定でかつ化学的に不活性なマグネシウムオルトバナデートが形成される:
3MgO+V
2O
5→Mg
3V
2O
8
およびマグネシウムピロバナデート:
2MgO+V
2O
5→Mg
2V
2O
7
V
2O
5は、オルトバナデートの化学量論量からの正および負の両方の逸脱はMg量が不足するときおよびMg量が過剰であるときに、ピロバナデートの形成により吸収されるので、明確な化学量論Mg−Vを与える必要性なしに定量的に反応し、混合された酸化物が反応式:
zMgO+yM
pO
q→(MgO)
z−(M
pO
q)
y
(ここで、M=Maは金属であり、zおよびyは整数である)
により形成され、融解したオルトバナデートと混合する。
− 出願人は、本発明の方法において、アルミナおよびシリカが個々には、Ma、例えばナトリウムと(Ma、例えばナトリウムのメタバナデート(netavanadate)の形成に関して)優先的に反応できないことを見出した。カリウムおよび他のアルカリ金属とも同様。
【0064】
高いモル比SiO
2:Al
2O
3(例えば、6:1)を有するシリコアルミネートが、1,250℃を超える温度で、マグネシウムアルミノケイ酸塩およびマグネシウムケイ酸塩と共にMaSiO
4を与えるために、好ましくは、反応:
αMg
2Al
4Si
5O
18+βMa
2SO
4
→2βMaAlSiO
4+γMg
2SiO
4+δMgAl
2O
4
(ここで、α、β、γおよびδは、反応係数である)
により、アルカリ金属、特にナトリウムおよび/またはカリウムと反応することが驚くべきことにかつ意外にも見出された。
この反応が、ガスフロー条件下で素早くかつ有効であり、かつそれが排出される灰分についてのXRDにより検出される相の分析から明確な結果が得られることが驚くべきことにかつ意外にも見出された。
【0065】
Ma、例えばナトリウムが対応するシリコアルミネートに定量的に変換するために、Al/Ma(例えばNa)比率は1を超えることで十分であることが驚くべきことにかつ意外にも見出され、
− NiO酸化物として存在するニッケルは、極めて安定でかつ不活性なオルトバナデートを与えるために、式:
3NiO+V
2O
5→Ni
3V
2O
8
により、燃焼装置を運転する温度で、V
2O
5と素早く組み合わされる。
この反応は、燃焼装置から排出される燃焼ガスのバナジウム含量の実用的な効果はないが、バナデートの形成と競合的である酸化物鉄が注入される灰分中に高濃度で存在することによってのみ影響を与えられる。
【0066】
さらに、好ましい温度範囲および適切な滞留時間、好ましくは≧2秒において、燃焼装置内で形成される化学種は、燃料中に含まれる不燃性の灰分(酸化物の混合物)と共に融解し、かつ液体の合一(liquid coalescence)に付され、燃焼装置壁でドロップのように崩壊し、燃焼装置底で、実質的に定量的方法で(灰分バランスに対して>99%)蓄積される。
【0067】
いずれの理論に縛られることなしに、様々な稼働条件により増加する殆ど制御可能でない複雑な多段反応経路に通常付される反応物および生成物が、本発明においては上記のもののみであり、したがって、燃焼装置の下流で他の種の特筆すべき形成なしに、無炎条件(容量燃焼)下で、極めて良好に制御可能である条件が本発明の方法を用いて、達成することが確信される。なぜなら、排出される燃焼ガス中の汚染物質の残余の画分が極めて低く;主として(次のデータは燃焼排ガス無水ベースで1Nm
3とみなされる):
− フライアッシュ残留物質<100mg/Nm
3、ここで:
− Mg<1mg/Nm
3、
− SO
3≦2mg/Nm
3、
− オルトバナデートおよびピロバナデート、Vとして表して<1mg/Nm
3およびV
2O
5<0.01mg/Nm
3、
− 微細凝集塊のXRD技術およびSEM分析により灰分中に検出不可のアルカリメタバナデート、一般的にNaVO
3
であるからである。
【0068】
排出される燃焼ガスにおいて、例えば、V
2O
5、SO
3、MgSO
4のような好ましくない副反応を与え得る、化学種の特筆すべき存在がなく、低下する温度でさえ比較的長い滞留時間で、例えば、硫酸塩(粘着性の灰分)を再び与えるための酸化マグネシウムの反応、およびSO
3を再び形成するための硫酸マグネシウムのマグネシウムピロバナデートとのその後の反応で、好ましくない種を燃焼装置の下流で再発生し得る(質量効果が見当たらない)化学種は、不活性にされる。
【0069】
また、縛られることのない理論(not binding theory)により、出願人は、本発明の方法において、上記のそのプラス効果の他に、リサイクルされる冷燃焼ガス(熱回収後)の燃焼燃料ガスに対する急冷効果を考慮に入れなければならないと考える。すなわち、1100K(先行技術の通常の対流よりも非常に低い温度)に至るまでの燃焼排ガス温度の第1の急減が起こり、それが1,700と1,100Kの間の温度範囲(燃焼装置からクエンチャーまで)での燃焼装置中で形成される種と燃焼ガス中の残渣成分との可能な後反応(post-reactions)の動力学的な急冷をもたらす。
【0070】
1,100から520Kまで範囲の温度では、V
2O
5の全変換、すなわち燃焼ガス中のV
2O
5の消失は熱エネルギー回収に必要可欠であり、それどころか、絶対不可欠である。そうでなければ、1,000〜800Kの範囲では、V
2O
5により触媒作用を及ぼすSO
2のSO
3への全変換が起こり、したがって、この化学種の再出現は、熱回収装置での破滅的な硫黄腐食を引き起こす。
この点について、非束縛理論により、ガスフロー条件下でのV
2O
5粒子の形成が実験要素に基づいて仮説を立てることもできることを加えることができる(実施例における方法(1a)参照)。
【0071】
確かに、酸化バナジウムの化学および物理化学は、燃焼ガスの最も複雑な特徴をも打開することが困難なマスキング効果と共に、燃料/工業プロセスにおいて常に存在する他の金属酸化物との相互作用により極めて複雑になっている。しかしながら、ブランクテスト(障害なし)を行うことができた。方法(1a)は、バナジウム単独が1300〜1400℃の温度でソフトカラーリングにより示される管状反応器のアルミナと相互作用を引き起こすが定量的には低量であることを示す。バナジウムは、0.1μmフィルターで濾過し得ず、可溶性でなく、酸溶液の使用および従来の高効率ドレクセルでの高い酸化力であっても通常の洗浄プロセスで除去できないV
2O
5粒子(サブミクロンの大きさ)に優勢に変換される。極めて高い接触面でのみ、大きなサイズのドレクセルを用いることにより、pH0.5に硝酸で酸性化されかつ過酸化水素で1.4eVの酸化電位をもたらされた作用溶液を用いることにより、70〜80%と同程度の導入されたバナジウムの除去の十分なパーセンテージを得ることができる。
【0072】
以前から縛られることのない理論により、先行技術においてV
2O
5の他の酸化物との複雑な相互作用は、燃焼装置から排出されるバナジウムを含む化学種の母集団からV
2O
5粒子およびナトリウムメタバナデートを除去させない。これに対して、ガスフロー条件下でのV
2O
5およびナトリウムのナトリウムシリコアルミネートへの定量的変換は、驚くべきことにかつ意外にも本発明の方法で得られる。先行技術より提案される解決法は、ガス化からの合成ガスで運転されるサイクルターボガスの場合のように、いくつかの複雑な操作が燃焼/ガス化プロセスの下流で行われた後でさえ、燃焼排ガス洗浄プロセスの下流でのバナジウムの存在により示されるように、下流の装置の材料上でバナジウムの侵蝕を低減する効果はない。
【0073】
これに対して、本発明の方法に伴い、驚くべきことにかつ意外にも上記のようにV
2O
5 量は、燃焼排ガス無水ベースで<0.01mg/Nm
3、すなわち実用的に分析検出限界以下であり(実施例、方法(1a)、(1b)および1(c)参照)、そしてV
2O
5の特有の痕跡は、EDXおよびSEM特徴付けにより検出され得ない。同様に、ナトリウムメタバナデートは、サンプリングフィルター上に採取された累積粉末において検出され得ない。
【0074】
また、本発明の加圧酸素燃焼方法において、圧力の増加により、燃焼装置から排出される燃焼ガス中の残渣灰分の全量が実質的に改変されることなしでさえ、バナデート濃度がその代わりに低減することが驚くべきことにかつ意外にも見出された。例えば、同等の温度で、11barg(バールゲージ−相対圧力)の圧力で稼働することにより、残渣灰分の全量は、3bargの圧力で得られたものに対して僅かに低減する一方で、バナジウム(オルトバナデートおよびピロバナデート)については、同様の条件下で約1/3の顕著な低減が得られる。
【0075】
観察されたような、分析方法の検出限界以下の好ましくない化学種(MgO、V
2O
5およびNaVO
3)の燃焼ガス中での存在を排除する、分析的な特徴付けデータに加えて、それらの実質的な消失の確認が、例えば、2,000時/年のサイクルで多く実働した後のプラントにおいて用いられた材料の分析によってもたらされる。燃焼装置(refractories)の内部表面および下流の装置の表面の視診は、性能低下が起こっていないことを示す。さらにこれは、排出される燃焼ガスの化学的な特徴付けにより明らかなように侵襲性種の消失の確認である。したがって、AISI304の750℃、CSの380℃から室温に至るまで、稼働温度の全ての範囲において、残余のバナジウムの、これらの材料(例えば、炭素鋼(CS)およびステンレス鉄鋼(AISI304)との相互作用はない。
【0076】
さらに、燃焼装置の出口で直接に、侵襲性種を実質的に含まない燃焼ガスの獲得、材料上での腐食現象、粉末からの浸食現象および表面の汚れの消失は:
− 高発熱量を有する(低ランクの)重質の炭化水素画分の、熱回収の下流の厳格なループで採取されたリサイクルされる燃焼ガスとの酸素燃焼の状態での燃焼装置の温度調整、
− 熱回収装置における従来の材料の使用に適合する値(700〜800℃)まで温度を低下させるために、洗浄作業も好ましくない種を除去することも行うことなしに、プロセス圧力下で厳格なループでかつ直接に、直接燃焼排ガスをリサイクルすることにより、燃焼装置から排出される燃焼ガスを急冷、最大限の熱力学的な効率ならびに操業および固定の両費用の最小限の増加の獲得
に必要な燃焼ガスのプロセス流速を全てにおいて整えることを可能にする。
【0077】
既述のように、本発明の方法は、驚くべきことにかつ意外にも、極めて可変のバナジウム含量(それが数オーダーの範囲にわたっても)を有する炭化水素画分を処理することを可能にして、燃焼装置の下流の燃焼ガスからのV
2O
5およびNaVO
3の除去を可能にし、したがって、燃料中のバナジウムおよびアルカリ金属(特にナトリウム)含量の最も異なる類型に容易に調整できる特定のメカニズム(化学量論の、定量的)の活性化のために、下流の装置において腐食がなく、これらの装置の壁に付着する、焼結したまたは粘着性のフライアッシュのないことはない。本発明の方法により意外にもかつ驚くべきことに、長期間、例えば、8,000時/年でさえ、稼働期間に下流の装置の表面の洗浄を必要としないので、エネルギー回収装置の効率における弊害はない。
【0078】
5,000ppmを超えるバナジウムの量に関して、バナジウム濃度は、好ましくは約6,000から8.000ppmまでを意味する。
用いられる添加物は、0.5%から2%までの範囲である。必要に応じてより高い量を用いることができる。
【0079】
次の実施例は、単に説明の目的で与えられ、本発明を限定するものではない。
【実施例】
【0080】
実施例
特徴付け
分析方法
燃焼ガス中の微粒子の特徴付け
14リットル/分のサンプル流量を用いることにより、10μmより大きい空気動力学的直径を有する粒子を除去し得る1つのプレセパレーター(サイクロン)、微粒子PM10用のインパクターアンダーセン用スクリーン、およびそれぞれ10〜9μm;9〜5.8μm;5.8〜4.7μm;4.7〜3.3μm;3.3〜2.1μm;2.1〜1.1μm;1.1〜0.7μm;0.7〜0.4μmの粒径を有する分画を分離し得るフィルタを備えたアンダーセン マークIII(Andersen Mark III)タイプのインパクタ手段により燃焼燃料ガス中に含まれる微粒子を採取する。
【0081】
インパクターアンダーセンの最終段階で維持されない粒径を有する、0.4μmより小さい微粒子を、十分でかつ統計的にかなりの量の粒子を熱泳動効果により採取する、空気圧式アクチュエータ手段により、原子間力顕微鏡で分析するためにマイカフィルタ上に濾過する。次いで、ナノメートルの大きさを有する原粒子母集団の1重量%と10重量%との間からなる量で、10nmより小さい直径を有する微粒子の一部と共にサブミクロン微粒子を採取する、燃焼蒸気の凝縮システム中にインパクタから排気されるガス流を搬送する。次いで走査型電子顕微鏡(SEM)による物理化学分析およびX線分析に付す有効な粒子分画のサンプリングステップを行う。エネルギー分散分光による微量分析のためのスィン・ウィンドウEDXシステムを備えた顕微鏡 SEM フィリップス(PHILIPS)XL30で、決められた閾値を超えたときに、粒子を自動的に検出し得る自動システムを用いて、単一粒子の化学分析を行う。
X線スペクトルの代表的な線の強度を測定し、かつ対応する原子の濃度を換算することにより、特定される粒子のそれぞれに対して、形態学的パラメータを測定する。
【0082】
金属の分析
誘導プラズマ分光 ICP装置(誘導結合プラズマ)−OES(サーモエレクトロン社(Thermo Electron Corporation))を用いて、分析を行う。
固相に対して、IPCと組み合わせたXRD(X線回折)により、その化合物を分析する。
【0083】
煤煙分析
SEM顕微鏡により煤煙分析を行う。
部分的に燃焼した燃料分子は、それら自身が異なる大きさおよび非常に不規則な形状のクラスタ(微細凝集塊)に集合する傾向にある。
これらの粒子は、セノスフェアおよびプレロスフェアと呼ばれ、煤煙(ディーゼル微粒子または黒色炭素としても知られる)を代表し、かつ明らかにSEM顕微鏡で特定可能である。
【0084】
結果評価
アンダーセンプローブ、SEMおよびEDX分析により、セノスフェアおよびプレロスフェアは、検出し得ない。もし存在するならば、それらはこれらの分析方法の検出限界以下である。
用いた他の分析方法は、実施例1の下で報告する。
実施例において用いた他の方法は、一般的な方法であり、かつ当該技術分野で公知である。
例えば、大部分の化合物、CO
2と、「微量の」化合物、CO、NO、NO
2、SO
2との両方をモニタリングし得る、特にフィッシャー−ローズマウント(Fisher-Rosemount)により開発された、高速応答分析ユニット(T95、1.5秒)およびTOC(全有機体含量(total organic content)、水素火炎検出器)のセットにより、反応器からの燃焼ガスを検出する。分析ユニットが10ヘルツの周波数でガスを分析する。原信号を記録し、スムージングソフトウェアでデータをスキップする。反応器の閉サイクルの燃焼ガスを大気圧にラミネートしてすぐに40秒の応答時間でH
2O、CO
2、SO
2、CO、NO、NO
2、HClを検出するFTIRセンサーの一群により、同時にモニターする。
【0085】
実施例1
トレイシングおよび蒸気熱交換器を備えたタンクに、重油の精製プロセスから得られた石油画分(oil fraction)を装填し、かつビスブレーキングセクションの底で採取する。
熱量測定特徴付けで、炭化水素画分は、39,350kJ/kgのLHV(低温値)値を示す。
605℃の温度で熱分解に付された材料は、0.67重量%の量の不燃性の灰分を有する。光学ICP(ICP−OES)による分析は、灰分が主としてアルミナおよびシリカから形成され、かつより低い範囲でのカルシウムから形成されることを示す。
ナトリウムは、灰分中に4.6重量%の濃度である。
また、灰分は、重金属を含み、とりわけ次のものを含む。
ニッケル 46ppm重量
バナジウム 258ppm重量
【0086】
ギアポンプにより、実証プラントに付帯し、1,650Kおよび5barg(600kPa)の圧力で運転され、燃焼助剤(comburent)(酸化剤)として力価93容量%の酸素を用いる、5MW無炎熱燃焼装置(flameless thermal combustor)に、燃料を供給する。コリオリ(Coriolis)型磁束計で測定された燃料流速は、8.2kg/分である。燃焼装置への注入をノズルの手段で、インレットジェットの分散(分散のみ、噴霧ではない)のための加圧蒸気を用いて行う。ノズルヘッドに送られる蒸気は熱回収蒸気ジェネレータに由来し、13〜14バールにラミネートし、65kg/時の流速で供給し、95kg/時の速度で水を加え、アトマイザーを通して蒸気中に分散させる。
【0087】
力価99.85%容量を有する酸素を18.2Nm
3/分の流速で供給する。用いる酸素は、蒸発器を備えた低温保管プラントに由来する。酸素を、2.4Nm
3/分の流速で加える圧縮空気と混合する。調節するために燃焼装置(combutor)に供給されるリサイクルされる燃焼ガスの流れの中にガス混合物を導入する。
【0088】
硫酸マグネシウムの0.3M水溶液を調製する。モル比SiO
2:Al
2O
33.4:1および比率Al/Na(燃料のNa)1.23を有するようにするために、撹拌下、粉末のコージライト(200メッシュ、平均粒子径74μm)およびヒュームドシリカを、最終懸濁液の10重量%に等しい量で加える。この液相を0.33リットル/分の速度で第2注入ノズルに別々に供給する。
【0089】
実証プラントは、この技術による装置を有する。燃焼装置から排出される燃焼ガスをクエンチャーでリサイクルされる燃焼ガスと混合することにより、約1,050Kの最終温度まで冷却し、熱回収装置(過熱器SH、蒸発器EVAおよび最終熱回収ECOを有する蒸気ジェネレータトレイン)に送る。熱回収装置の下流で、約520Kの温度を有する燃焼ガスを、プロセス圧力から大気圧よりも僅かに高い圧力までラミネートした後、ブロアー手段で圧縮されたリサイクルされる燃焼ガス(燃焼装置およびクエンチャーに送られる)およびFGTセクション(燃焼排ガス後処理)に送られる製造された燃焼ガスに分離する。
【0090】
製造された過熱した蒸気SH(400℃、40barg)を、コンデンサーに送る前に、較正フランジにより定量する。
FGTセクションにおいて、燃焼ガスを、バーミキュライトパウダープリコートを有するバックフィルタで濾過し、次いでスタックに送る前に、ライムミルク(DeSO
x)の手段によりベンチュリー型接触器で中和する。
バイパスにおいてバックフィルタとベンチュリー型接触器との間に位置するアンダーセンインパクタ(上記参照)により運転される、重金属のサンプリングのためのセクションを利用できる。
【0091】
スタック排出を制御するための分析装置は、水分の除去(Peltrier)の後、リサイクルされたガスから連続的にサンプリングされた流れに対して働き、
−SO
X、CO、それに加えてTOCの測定のためのFTIR、
−大半の成分のためのNDIR、
−TOC(全有機体含量)の連続分析のためのHFID(水素火炎検出器)および
−酸素のためのジルコニウムプローブ
からなる、アナライザーバッテリー連続体から形成される。
【0092】
スタックを有するバイパスにおいて、全粉末および重金属を測定するために、燃焼排ガス粉末をサンプリングする(欧州規則による方法)。
同様に、バッチモードではないが、ジオキサン類、フラン類、PBC(ポリクロロビフェニル類)、IPAを測定するために8時間、燃焼ガスをサンプリングする。
【0093】
粉末の特定(バナジウムおよびそれに加えてニッケル、マグネシウム)の測定のために、次のプロセスの位置で燃焼ガスをバッチサンプリングするために、分析ユニットをアレンジする。
ポイント1.燃焼装置の下流、詳細にはクエンチャーの下流
ポイント2.バックフィルタの下流
ポイント3.DeSO
xの下流(スタックで)
【0094】
次のデバイス(方法(1a)および(1b)参照(以下参照)):石英ファイバーフィルター(粒子の大きさ0.1μmカット)、12℃に温度調節された槽中に配置されたコンデンサー、水を充満させたドレクセル(drexel)(ドレクセル1)、酸を充満させたドレクセル(ドレクセル2)、および硝酸で酸性化させたpH0.5の水溶液を充満させ、かつ過酸化水素により1.4EVの酸化力をもたらされ、高い接触時間を有する、最後のドレクセル、ドレクセル3、ならびに抽出された凝縮できない分画のリットル−カウンターを順次用いることにより、燃焼排ガス中の粉末の測定を行う。
燃焼方法の連続運転を600時間(25日)持続した。
最後に、特徴付けのための金属種(種々の金属および合金)の抽出のため、耐火コーティングのコアサンプリングのために、粉末サンプルをサンプリングするためのいくつかの特定のポイントでプラントを分解する。
【0095】
ポイント3.
スタックに送られる燃焼排ガスについての連続運転での連続分析測定の値のうちで、下記(燃焼排ガス無水ベースのg/Nm
3表す値)を示す。
平均 ピーク値
CO 2.7 11
TOC <0.1 1.6
【0096】
パラクロロジベンゾジオキシン類/フラン類(PCDD/F)およびポリ芳香族炭化水素(IPA)のスタックでのバッチ分析測定の平均値(上記参照)(8測定、そのうち5つは第1週に)は下記(燃焼排ガス無水ベースとみなされる)のとおりである。
PCDD/F ng I-TEQ/Nm
3 0.0002
IPA μg/Nm
3 <0.05
【0097】
燃焼排ガス粉末について、下記の、全粉末、Ni、MnおよびVのそれぞれの平均値を測定し、燃焼排ガス無水ベースで、mg/Nm
3として表す。
全粉末 2.1
重金属
Ni 0.011
Mn 0.004
V <0.001
排出量が規定される全ての他の金属は、それぞれ<0.001mg/Nm
3
【0098】
流速測定および組成分析により計算された、無水ベースでの製造された燃焼ガスの流速は、分析機器および他のアイテムに流すために用いられる空気の流速の約50Nm
3/時を含み、940Nm
3/時である。
特徴的な成分(V、Ni、Mg)のプロセスの他のサンプリングポイントにおける粉末のバッチ分析は、燃焼排ガス無水ベースでmg/Nm
3で表される結果の下記の平均で与えられる。
【0099】
ポイント1.
燃焼装置の下流:
フィルター
燃焼ガス中に存在する粉末を、セラミックファイバーフィルター(0.1μmの大きさカット)で採取し、乾燥させ、秤量した。容量計で測定された400リットルの燃焼排ガスの全容量を考慮して、乾燥粉末量にファクター1/0.4=2.5を乗じて、燃焼排ガス無水ベースでmg/Nm
3として表される相当する値:全粉末92を得た。
【0100】
コンデンサー
コンデンサーにおいて、燃焼煙中に存在する水を18℃の露点に凝縮させる。凝縮液の263mlを、400リットルの容量の全ての乾燥した燃焼排ガスについて採取する。凝縮液中で検出された、それぞれの重金属の量に、燃焼排ガス無水ベースでmg/Nm
3として表される相当する値を与えるために、係数0.236/0.4=0.6575を乗じる。
Ni 0.97
Mg 0.01
V 0.02
Na <0.001
(溶液はpH1.1を有する)
【0101】
ドレクセル1+ドレクセル2含量
2つのドレクセルのそれぞれにおける溶液量は30mlであった。
これらの溶液を溜め、かつ燃焼排ガス無水ベースでmg/Nm3として表されるそれぞれの重金属の量を、検出された分析値に係数0.06/0.4=0.15を乗じることにより計算した。下記の値を得る。
Ni 0.03
Mg 0.02
V <0.001
【0102】
ドレクセル3
ドレクセル3中の溶液容量は60mlであった。ドレクセル1+ドレクセル2の重金属含量については、計算により、下記の重金属の量を検出した。
Ni <0.001
Mg <0.001
V <0.001
【0103】
フィルターにおいて採取された一部の固体を取り置き、採取された分画を溜め、記の分析:ICP−OESによる無水組成物の測定、XRDによる相組成物の測定、微細凝集塊のSEM可視化を行った。
XRD分析で、V
2O
5相もNaVO
3の相も検出されない。
SEM分析で、V
2O
5の代表的なロッドはない。
リサイクルされる燃焼ガスのスポットサンプルを測定したSO
3 濃度は、燃焼排ガス無水ベースで、0.5と1.5mg/Nm
3との間からなる。
沈殿器から排出されかつ槽中に採取され600時間の運転期間中に蓄積したガラス質のスラグは、合計で僅か2t未満になる。異なるバックから得たサンプルの分析は、それらがシリコアルミネートの可変量を含むことを示す。バナジウムパーセンテージは、平均2重量%である。
【0104】
分解されたプラントの一部において雲煙の終了時に行った視診は、粘着性の粉末がなくかつデッドゾーンに堆積された残渣が無視し得る量であることを示す。熱交換効率を示すプロセスパラメータのDCSデータは、先の観察と一致して、運転の間、効率が実質的に一定に維持されることを示す。
採取された粉末をXRDおよびSEMで分析した。
XRD分析で、V
2O
5相もNaVO
3の相も検出されなかった。
【0105】
ガスフロー反応器で行った実施例1のV2O5の特定の特徴付け−方法(1a)
50mm直径を有し、高純度アルミナ製であり、オーブンで1400℃に温度調節された管状反応器中に、CO
2およびO
2のガス流をモル比90:10で6.3Nリットル/分の速度で供給する。
ベンチュリー型フィーダーを通して、インジェクターは、0.1Mバナジウム水溶液(VOSO
4、硫酸バナジルの溶液)のエアロゾルを20ml/時の流速で、8時間、気流中に分散する。
【0106】
管状反応器から排出されるガスを、水で冷却した金属製の「フィンガー」で急冷し、0.1μm粒子の大きさをカットするガラスファイバーフィルターに通過させ、次いで過剰な水分を凝縮する、18℃に温度調節された槽中に置かれたフラスコ(コンデンサー)に導入する。直列に、すなわち連続的に接続された一連の3つのドレクセル型ベッセル、ドレクセル1、ドレクセル2、ドレクセル3を、コンデンサーの出口にチューブで連結する。それぞれのベッセル(ドレクセル)において、安定した水相を通してガスを泡立て、それにより液体/気体の接触が高効率で行われる。第1のベッセル(ドレクセル1)は、コンデンサーに連結され、脱塩水の30mlを含み、第2のベッセル(ドレクセル2)は、硝酸でpH0.5に酸性化された水の60mlを含み、第3でかつ最後のベッセル(ドレクセル3)は、硝酸でpH0.5に酸性化されかつ過酸化水素の添加により1.4eVの酸化電位を示す水の300mlを含む。8時間後、エアロゾルの供給を停止し、反応器を1300℃の温度で16時間、乾燥空気の弱い流れの下で保持する。
運転を3回繰り返し、全体としてバナジウムの約2.5gと同等のバナジウムの0.048グラムモルを供給する。
【0107】
試験の最後に管状反応器を分解し、そしてフラグメントに分ける。これらのフラグメントのXRD分析により、量的に(ICP)極めて顕著でないV
2O
5の浸食(penetration)が反応器壁に発生したことが見出される。
コンデンサーを分解し、そしてフラスコの底から凝縮液を除去した後、フラスコの内部表面を小型薬さじの手段で、次いで洗浄酸性水溶液で洗浄する。次いで、洗浄溶液を凝縮液相に溜める。凝縮液相の最終容量が430ccであることを見出す。この相をICP分析に付す。同様にドレクセル1の溶液をICP分析に付す。
分析されたサンプルのバナジウム濃度は<0.01μg/リットルである。
ドレクセル2に含まれる液相をICPで分析する。バナジウム濃度は<0.01μg/リットルである。
バナジウム濃度が分析検出限界以下であるので、ドレクセル1および2の付加がバナジウムマスバランスに対する影響を有さないことが注目される。
【0108】
ドレクセル3において、バナジウム濃度は、1.6mg/リットルであり、0.016グラムモルの採取されたバナジウム量に等しい。
そのg/リットルでの量に溶液(0.3リットル)の容量を乗じることにより、ドレクセル中のバナジウム量は0.48g、すなわち注入されるバナジウムの約20%であることが見出される。
【0109】
方法(1a)の第2部分
第1の部分と同様であるが下記の変更を伴う条件下で操作することによる。
− バナジウム溶液および輸送ガスの流速を有し、
− ドレクセル3において、より効率的な分散でかつより長い接触時間で、したがって極めて効率に450ccの溶液容量を提供することにより、回収されたバナジウムの濃度は1.98g/リットルである。
マスバランスクロージングボリュームは、より受け入れられ得る結果である>70%であり、反応ガスフローにおいて発生するV
2O
5の小体の性質(corpuscolar nature)を示すことができる。
【0110】
ガスフロー反応器で行った実施例1のV2O5の特定の特徴付け−方法(1b))
方法(1a)で用いた同様のタイプの管状反応器に、CO
2およびO
2のガス流をモル比90:10、6.3Nリットル/分の流速で、SO
2分析グレ−ドをボンベから直接、0.01Nリットル/分の流速で供給する。
ベンチュリー型フィーダーを介して、インジェクターは、モル比 マグネシウム:バナジウム 1:1.25を有する、
0.1M VOSO
4(硫酸バナジル)、
0.125M MgSO
4(水溶性の硫酸マグネシウム)
を混合して得られた水溶液のエアロゾルを、20ml/時である流速で、酸素流中に分散する。
実験作業を8時間持続する。
管状反応器から排出されるガスを方法(1a)に記載のように冷却し、次いでそれらを0.1μm粒子の大きさをカットするガラスファイバーフィルター、および順々に、高効率ドレクセルに関して、方法(1a)第2の部分に記載された同様の装置に送る。
バナジウム(約2.5g)の0.048グラムモルの全供給のために、方法(1a)に記載された同様の形式および時間で試験を行う。
【0111】
試験の最後に、管状反応器を分解し、そしてフラグメントに分ける。試験の間、硫酸バナジルエアロゾルと接触していた、管状反応器の内部の壁を形成するフラグメントの表面の目視検査で、特にオーブンから排出される外部のチューブの部分に、より明白な濃さを有する黒ずんだ色が見られる。しかしながら、これらのフラグメントのXRD分析は、バナジウム浸食を示さない。黒ずんだ表面層の分析をXRDにより行い、マグネシウムオルトバナデートおよびマグネシウムピロバナデートの相のみの存在を示す。
フィルターに堆積する固体をICP分析と組み合わせてXRDで分析する。採取した固体の重量は47mgである。水相中に溶解の状態でのICPにより、採取した固体中のバナジウムの量が15.6mgであることが見出される。
【0112】
コンデンサーを分解し、その内部表面を注意深く酸性水溶液で洗浄し、この溶液を次いで、コンデンサーの底で採取された凝縮液と共に秤量しかつ溜める。回収された溶液の容量は425ccである。
ICP分析は、マグネシウムおよびバナジウムがモル比 Mg/V、マグネシウムオルトバナデートとマグネシウムピロバナデートとの化学量論の間の中間の比率で存在することを示す。採取された画分に、バナジウムの0.9mgが存在する。
同様に、ドレクセル1に含まれる液相をICP分析に付す。ICPにより測定されたバナジウム濃度は、分析検出限界以下(<0.01μg/リットル)の結果である。
ドレクセル2およびドレクセル3の両方の液相もそれぞれ同様。
バナジウムのクロージングマスバランスは、アルミナ管状反応器上および低温のフィンガー上に堆積された材料も考慮すると96%である。
【0113】
ガスフロー反応器で行った実施例1のV2O5の特定の特徴付け−方法(1c))
方法(1a)で用いた同様のタイプの管状反応器に、CO
2およびO
2のガス流をモル比90:10、3.3Nリットル/分の流速で、SO
2分析グレ−ドをボンベから直接、0.01Nリットル/分の流速で供給する。
ベンチュリー型フィーダーにより、インジェクターは、モル比 バナジウム:マグネシウムが1:1.5であり、流速が20cc/時である、
0.2M VOSO
4(硫酸バナジル)、
0.3M MgSO
4(水溶性の硫酸マグネシウム)、
0.2M NaSO
4(硫酸ナトリウム)を混合して得られた水溶液のエアロゾルを酸素流中に分散する。
【0114】
また、固体画分を
流速14.6mg/Nm
3でのコージライト Mg
2Al
4Si
5O
18、
流速0.775mg/Nm
3での珪酸カルシウム Ca
2SiO
4
を成す微粉末の形態で供給する。
試験を全体として20時間(それぞれ10時間の2つの試験)行う。流速は200Nlt/時である。
管状反応器から排出されるガスを方法(1a)に記載のように冷却する。次いでそれらを0.1μm粒子の大きさをカットするガラスファイバーフィルター、次いで順々に、方法(1a)第2の部分に記載された同様の装置に送る。先の実施例に記載された同様の形式および時間で試験を行う。4.075gに対応するバナジウムの0.080グラムモルを全体として供給する。
【0115】
試験の最後に、管状反応器を分解し、そしてフラグメントに分ける。試験の間、硫酸バナジルエアロゾルと接触していた、管状反応器の内部の壁を形成するフラグメントの表面の目視検査で、特にオーブンから排出される外部のチューブの部分に、より明白な濃さを有する黒ずんだ色が表れる。これらのフラグメントのXRD分析は、いかなるバナジウム浸食も示さない。黒ずんだ表面層分析をXRDにより行い、マグネシウムオルトバナデートおよびマグネシウムピロバナデートの相のみの存在を明示する。
【0116】
管状反応器の底に堆積された固体残留物質を採取した。その重量は30.5gであった。このサンプル上の結晶相の分析をXFRDで行い、NaAlSiO
4、マグネシウムオルトバナデート(Mg
3V
2O
8)、マグネシウムピロバナデート(Mg
2V
2O
7)、珪酸カルシウム(Ca
2SiO
4)、コージライト(Mg
2Al
4Si
5O
18)の相の存在を示す。元素分析をXRF(蛍光X線)により行い、下記の結果を与えた。
金属 g
ナトリウム 3.4
アルミニウム 9.15
シリコン 16.28
マグネシウム 7.35
バナジウム 3.3
カルシウム 7.70
【0117】
このサンプル中のバナジウム含量が供給されたバナジウムの81%に対応することが注記される。
ガラスファイバーフィルタは、結晶相のためのXRDにより、および元素分析のためのXRFにより分析された、固体堆積物を表す。採取した固体の重量は0.62gである。結晶相は、それぞれV
2O
5、SiO
2およびMg
3V
2O
8に対応することを示した。
XRFにより行われた元素分析は、下記の結果を与えた(数値は上記と同様、グラムで与えられる)。
シリコン 0.10
マグネシウム 0.0514
バナジウム 0.10
このサンプル中のバナジウムは、供給された量の2.4%に対応する。
【0118】
コンデンサーを分解し、方法(1a)に記載された同様の手段に従って、内部の表面を注意深く洗浄し、洗浄酸性溶液をコンデンサーの底で採取された凝縮液と合わせる。
回収された溶液の容量は、425ccである。
ICP分析は、マグネシウムおよびバナジウムが比率Mg/V マグネシウムオルトバナデートとマグネシウムピロバナデートとの化学量論の間の中間の比率で存在することを示す。
採取された画分は、バナジウムの0.9mgを含む。
同様に、ドレクセル1を含まれる液相をICP分析に付す。ICPにより測定されたバナジウム濃度は、分析検出限界以下(<0.01μg/リットル)の結果である。
ドレクセル2およびドレクセル3のそれぞれの液相の含量の分析では、検出限界以下でバナジウムは見出せない。
したがって、冷却管中およびフィルター中で見出されたバナジウムのクロージングマスバランス(ドレクセル中では、バナジウム含量は無視し得る) は83.4%である。
【0119】
実施例2 比較
同様の5MWt実証ユニットを、実施例1に報告された同様の形式であるが、燃料がバナジウムの41ppmを含む燃料オイルバンカー−C(fuel oil Bunker-C)である条件下で運転する。燃料供給速度は7.8kg/分である。
添加物(MgO)の添加なしに120時間続けて、燃焼を行う。
最後に、冷却および装置の一部の分解の後、熱回収蒸気ジェネレータの壁および燃焼排ガス配管のエルボ中に堆積された灰分を採取する。
これらの灰分のICP−OES分析は、バナジウム量が2.6重量%であることを示す。
【0120】
また、XRDにより灰分中にV
2O
5およびNaVO
3の相が、SEMによりV
2O
5の代表的なロッドが認められ得る。
エコノマイザー(ECO)の底において、熱交換チューブの表面に硫酸鉄(iron sulphates)が存在する。
合金材料(AISI 304H)の試料は、ニッケルバナデート(合金材料に由来するニッケル)の形成による表面の分解が既に見出される。