特許第6182664号(P6182664)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182664
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】コーヒー製品
(51)【国際特許分類】
   A23F 5/26 20060101AFI20170807BHJP
   A23F 5/28 20060101ALI20170807BHJP
   A23F 5/36 20060101ALI20170807BHJP
【FI】
   A23F5/26
   A23F5/28
   A23F5/36
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-512437(P2016-512437)
(86)(22)【出願日】2014年5月8日
(65)【公表番号】特表2016-517695(P2016-517695A)
(43)【公表日】2016年6月20日
(86)【国際出願番号】IB2014000959
(87)【国際公開番号】WO2014184654
(87)【国際公開日】20141120
【審査請求日】2015年11月6日
(31)【優先権主張番号】1308661.6
(32)【優先日】2013年5月14日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】516386029
【氏名又は名称】コーニンクレイケ ダウ エグバーツ ビー.ヴイ.
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】ディクシー, ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】オブライエン, スティーブン ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン, ジャック
(72)【発明者】
【氏名】シダプラ, カルピタ ディリプクマール
【審査官】 伊達 利奈
(56)【参考文献】
【文献】 特開平09−275904(JP,A)
【文献】 特表2011−527574(JP,A)
【文献】 特開2005−318812(JP,A)
【文献】 特表2005−538787(JP,A)
【文献】 特表2008−510540(JP,A)
【文献】 米国特許第03261689(US,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00220889(EP,A1)
【文献】 国際公開第2012/113849(WO,A1)
【文献】 特開平06−133691(JP,A)
【文献】 特開平01−144933(JP,A)
【文献】 特開平04−088947(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/082897(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インスタントコーヒーを製造する方法であって、
細挽きの焙煎コーヒー原料を準備することと、
水性のコーヒー抽出物を準備することと、
前記細挽きの焙煎コーヒー原料と、前記水性のコーヒー抽出物とを混合して、第1の混合物を形成することと、
前記第1の混合物を乾燥させることと、を含み、
乾燥する前に、前記細挽きの焙煎コーヒー原料が
(i)水性環境において1分から3時間の持続時間にわたって70〜100℃の温度に加熱される、方法。
【請求項2】
前記細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境で加熱する工程が、前記第1の混合物を加熱することによって実行される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境で加熱する工程が、
前記細挽きの焙煎コーヒー原料と、或る量の水とを混合して、前駆混合物を準備する工程と、
前記前駆混合物を70〜100℃の温度で加熱する工程と、を含み、
前記前駆混合物と前記水性のコーヒー抽出物とを混合することによって、前記第1の混合物が形成される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の混合物を乾燥させる工程が、前記第1の混合物を噴霧乾燥する工程である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の混合物内の総コーヒー固形物が、25〜75wt%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の混合物の5〜25wt%が、前記細挽きの焙煎コーヒー原料である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記細挽きの焙煎コーヒー原料が、1〜40マイクロメートルのD50を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記加熱の工程(i)において、前記細挽きの焙煎コーヒー原料が、80〜95℃の温度に加熱される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記方法が、乾燥の前に前記第1の混合物にガスを導入する工程を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記ガスが窒素及び/又は二酸化炭素である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ガスが、5〜15MPa(50〜150バール)の圧力で導入される、請求項9又は請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が前記インスタントコーヒーのパッケージングを更に含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記方法が、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法に従って製造された、前記インスタントコーヒーと水性媒体とを接触させることを含む、コーヒー飲料を調製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、インスタントコーヒーの製造方法に関連するものである。具体的には、本開示は、明るい色のクレマを有する風味豊かな飲料を提供するインスタントコーヒーに関連する。
【背景技術】
【0002】
インスタントコーヒー飲料の成分は、消費者の都合に合わせて即時にコーヒー飲料に再生することができるため、消費者に人気がある。最近のインスタントコーヒー製品(噴霧乾燥コーヒー及び凍結乾燥コーヒーの両方)は多数存在しており、これらは少量の挽いた焙煎コーヒーを含有する、液体コーヒー抽出物から形成される。この挽いた焙煎コーヒーの含有によって、更に深い風味をもたらし、コーヒー豆から調製したばかりの飲料により近づける。実際に、微粉砕した豆を含有する可溶性コーヒー飲料は、改良された口当たりなど、改良された感覚刺激特性を消費者にもたらし、「本物のコーヒー」、すなわち入れたての挽いた焙煎コーヒーにより関連するものとして、市場で肯定的に認められている。
【0003】
しかしながら、挽いた焙煎コーヒー原料の含有は、あまり望ましくない結果を有することが分かっている。例えば、最終的な飲料の外観が過度に暗くなり、表面的に過度に強い飲料の外観を与える可能性がある。あるいは、温水で再生するときに形成される泡が非常に暗く「濁った」ように、つまり、むらがあるように見える。これが、泡がエスプレッソのクレマを連想させるものでなくなり、概ね、コーヒーにとっては目障りで異常なものと見なされる点で問題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、コーヒー飲料を形成するための改良されたインスタントコーヒーを提供すること、及び/又は従来技術に伴う少なくとも幾つかの問題に取り組むこと、又は少なくとも、商業的に有用な代替物を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
したがって、第1の態様では、本開示はインスタントコーヒーの製造方法であって、
細挽きの焙煎コーヒー原料を準備することと、
水性のコーヒー抽出物を準備することと、
細挽きの焙煎コーヒー原料と、水性のコーヒー抽出物とを混合して、第1の混合物を形成することと、
第1の混合物を乾燥させることと、を含み、
乾燥する前に、細挽きの焙煎コーヒー原料を
(i)水性環境において70〜100℃の温度に加熱する、又は
(ii)水性環境において5〜70℃の温度で
少なくとも1時間の持続時間にわたって維持する、方法を提供する。
【0006】
本発明は、以下で更に詳しく記載される。以下の節では、本発明の異なる態様がより詳しく定義されている。そのように定義された各態様は、それとは異なる定義が明示されていない限り、他の1つ又は複数の態様と結合させることができる。具体的には、好ましい、又は有利なものとして示されている特徴は、好ましい、又は有利なものとして示されている他の1つ又は複数の特徴と結合させることができる。
【0007】
本発明は、細挽きの焙煎コーヒーを含む従来の噴霧乾燥したインスタントコーヒーは概ね、過度に暗い外観を有する最終飲料をもたらすということを見出した。これは、2つの要因によるものと推測される。第1に、噴霧乾燥したコーヒーの溶解では、細挽きの原料の一部が飲料の表面に運ばれ、クレマの一部を形成する。したがって、クレマは、その他の方法で予期され得るよりも、挽いた焙煎原料を多く含む。第2に、挽いた焙煎原料は、クレマに存在する水分によって少なくとも部分的に抽出されて、クレマの着色が不必要に暗い色になる原因となる。
【0008】
理論に束縛されるものではないが、このような場合における泡の黒化は、カップの中の固形の微粉砕したコーヒー粒子が、早期の処理で可溶性固形物から抽出されず、カップ内の温水によって濾過/抽出されることから発生するものと思われる。このことは、70℃未満の温度の水では、目立つほど暗色の問題は存在しないという発見によって支持される。しかしながら、このポイントを上回る温度では、泡の色が暗くなっていく。
【0009】
本発明者らは、新しい方法が、挽いた焙煎原料を含有する従来のコーヒー粉末の風味成分をすべて備えたインスタントコーヒー組成物を提供するとともに、クレマの着色の問題を回避することを見出した。したがって、望ましい明るい色の飲料が製造可能となる。
【0010】
インスタントコーヒーは、噴霧乾燥したコーヒーであることが好ましい。あまり好ましくない実施形態では、コーヒーを凍結乾燥したコーヒーにすることができる。ただし、凍結乾燥したコーヒーは、暗くなる傾向にあるため、本発明の効果があまり明白にならない。
【0011】
インスタントコーヒーは、泡立ちインスタントコーヒーであることが好ましい。つまり、インスタントコーヒーは、捕集ガスを含むことが好ましい。ガスは、インスタントコーヒー内の細孔に捕集される。泡立ちインスタントコーヒーに到達するには、多様なテクニックを使用できる。泡立ちコーヒー(例えば、Jacobs Velvet(商標)などの噴霧乾燥したクレマブランド)は、温水で再生するときに形成され、エスプレッソコーヒーのクレマに似ている泡層があることで、増大した感覚刺激属性を消費者にもたらす。
【0012】
インスタントコーヒーは、形成されるクレマが増加するように、気泡増進剤、すなわち発泡剤を含むことが好ましい。凍結乾燥したコーヒーを使用するときは、気泡増進剤が含まれていることが望ましい。これはクレマをもたらすもので、コーヒー粒子の開気孔構造では、それ以外にクレマを得ることが困難であるためである。気泡増進剤とは、液体を加えると、泡の形成を誘発する、又は泡を形成するものである。気泡増進剤成分は、炭水化物及び/又はタンパク質、好ましくは乳タンパク質、並びに捕集ガスを含むマトリックスを含むことが好ましい。ガスは、液体を加えたときに、周囲条件で増進剤1グラム当たり、少なくとも約1mLのガスを放出する量であることが好ましい。このような成分は、参照により本明細書に援用されている国際公開第01/08504号に開示されている。
【0013】
実際に、本発明者らは、泡立ちコーヒーがとりわけ着色したクレマの影響を受けやすいことを見出した。理論に束縛されるものではないが、増加した気泡は、クレマにおける挽いた焙煎コーヒーの割合を高めるために役立つと推測される。本明細書に開示される方法は、この問題を緩和するために役立つ。
【0014】
「クレマ」という用語は、本明細書では、コーヒー飲料に形成される持続的な気泡又は泡を指すために使用されている。当然のことながら、泡立ちコーヒーの飲料を調製するときに、コーヒー飲料の泡が従来のクレマよりも顕著なものになり得るが、本明細書では一貫性を保つために、クレマと呼んでいる。
【0015】
本明細書に開示されている方法は、インスタントコーヒーを製造するためのものである。インスタントコーヒーは、当該技術分野において周知であり、この用語は可溶性コーヒーと同義である。顆粒状のこのようなコーヒーは、水性媒体で再生して飲料を提供することができる。概して、可溶性コーヒーを再生して一杯のコーヒーを提供するための水性媒体は高温であり、これが気分を安らげる最終飲料を提供する。
【0016】
本方法は、細挽きの焙煎コーヒー原料を準備する工程を含む。原料は、焙煎してから挽いたコーヒー豆から生じる。コーヒーの炒り方及び挽き方のテクニックは、当該技術分野において周知である。挽いた焙煎コーヒー原料は、本明細書では多くの場合、微粉砕コーヒーと呼ばれている。
【0017】
微粉砕コーヒーは、1〜40マイクロメートルの粒径(D50)、より好ましくは5〜15マイクロメートルを有することが好ましい。D50は、粒径分布を体積に基づいて特徴付けるために使用される従来の方法である。具体的には、D50は、平均最長粒径の値であり、体積に基づいて粒子の半分は、この値よりも大きいサイズを有し、半分は小さいサイズを有する。
【0018】
微粉砕コーヒーは、好ましくは30〜100マイクロメートルの粒径(D90)、より好ましくは40〜60マイクロメートルを有する。D90の測定は、体積に基づいて粒子の90%は、この値を下回る粒径を有し、10%は上回る値を有する。したがって、D90及びD50の測定が類似していると、粒径分布はピークの幅が狭くなる。
【0019】
D10及びD90の値は、レーザー回析によって測定することができる。測定は、湿式のMalvern回析計(ブタノール)を使用して行われる。
【0020】
また、本発明者らは、挽くサイズを大きくした(100マイクロメートルのD50など)微粉砕コーヒーを使用することにより、問題が緩和される可能性があることを見出した。ただし、そのようなより大きい微粉砕コーヒー粒子は概ね、カップ内に沈殿し、濾過/抽出に対して低減された比表面積を有する。これは、微粉砕物を含めることによる感覚刺激特性を低下させ、カップ内沈殿を増やし、口当たりを低下させる。
【0021】
本方法は、水性のコーヒー抽出物を準備する工程を含む。水性のコーヒー抽出物は、可溶性コーヒー固形物を含む。このような抽出物は例えば、挽いた焙煎コーヒーに温水を接触させて、コーヒーから可溶性固形物を溶解させることによって製造される。水性のコーヒー抽出物は、当該技術分野において周知であり、凍結乾燥及び噴霧乾燥したコーヒー顆粒の両方を提供するために使用される。
【0022】
本方法は、細挽きの挽いた焙煎コーヒー原料と、水性のコーヒー抽出物とを混合して、第1の混合物を形成する工程を含む。この工程は単純に、好ましくは攪拌を伴う、組み合わせ又は構成要素を伴う場合がある。混合工程は、高せん断のミキサーを使用して実行されてよく、徹底した混合及び細挽きの焙煎コーヒーの均等分布が確実に行われる。
【0023】
第1の混合物内の総コーヒー固形物は、25〜70wt%であることが好ましく、より好ましくは40〜60wt%、最も好ましくは50wt%である。コーヒー固形物は、コーヒー抽出物内の可溶性コーヒー固形物、及び細挽きの焙煎コーヒー原料を含む。固形物が少なすぎると、除去する必要のある水の量により、噴霧乾燥処理の効率が悪くなる。固形物が多すぎると、混合物の粘度が高くなり、噴霧乾燥処理装置の妨げになる。
【0024】
第1の混合物は、細挽きの焙煎コーヒー原料の5〜25wt%を含むことが好ましく、より好ましくは10〜20wt%、最も好ましくは約15wt%である。この材料の量は、最終飲料に最適な感覚刺激効果をもたらす。インスタントコーヒーは、約15wt%の微粉砕コーヒーを含むことが好ましい。本発明者らは、コーヒー抽出物にごく小さい割合の微粉砕コーヒーを加えることにより(例えば、5wt%未満)、黒化の問題を軽減できることを見出した。しかしながら、これにより挽いた焙煎原料を追加することで予期される効果が得られなくなる。25wt%を上回ると、微粉砕コーヒーは結果として、過度に苦い飲料になる。
【0025】
本方法は、第1の混合物を噴霧乾燥する工程を含むことが好ましい。噴霧乾燥テクニックは、当該技術分野において周知である。噴霧乾燥は、3〜15MPa(30〜150バール)の圧力で実行されることが好ましい。例として、噴霧乾燥した粒子は500μm未満のD50、15〜50g/100mLの範囲の密度、及び5%未満の含水率を有することが好ましい。これらの値を得るために、温度及びガス注入率を調節することは、当業者には容易であろう。
【0026】
1つの代替例においては、本方法は、噴霧乾燥する前に、細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において70〜100℃の温度に加熱することを伴う。これは、2つの方法のいずれかで実現することができる。
【0027】
細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において加熱する工程は、第1の混合物を加熱することによって実行されることが好ましい。つまり、本方法は、細挽きの焙煎コーヒー原料を準備することと、水性コーヒー抽出物を準備することと、細挽きの焙煎コーヒー原料と水性コーヒー抽出物とを混合して第1の混合物を形成することと、第1の混合物を70〜100℃の温度に加熱することと、第1の混合物を乾燥させること(好ましくは噴霧乾燥)と、を含む。
【0028】
代替の実施形態では、細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において加熱する工程は、細挽きの焙煎コーヒー原料と或る量の水とを混合して、前駆混合物を準備する工程と、前駆混合物を70〜100℃の温度で加熱する工程と、を含み、第1の混合物は、前駆混合物と水性コーヒー抽出物とを混合することによって形成される。つまり、細挽きのコーヒー原料が或る量の水で熱処理され、水及び抽出物が更なるコーヒー抽出物に追加されてから乾燥される。有利には、このアプローチは、熱処理工程による乾燥の前に、液体コーヒー抽出物の熱分解を回避する。この代替例においては、液体コーヒー抽出物がより高い濃度の固形物を有するため、第1の混合物の最終固形物が適切な濃度に達することが可能となる。
【0029】
1つの代替例においては、本方法は、噴霧乾燥する前に、細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において少なくとも1時間の持続時間にわたって5〜70℃の温度で維持することを伴う。これは、2つの方法のいずれかで実現することができる。
【0030】
細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において維持する工程は、細挽きの焙煎コーヒー原料を準備することと、
水性コーヒー抽出物を準備することと、細挽きの焙煎コーヒー原料を水性のコーヒー抽出物と混合して、第1の混合物を形成することと、第1の混合物を少なくとも1時間の持続時間にわたって5〜70℃の温度に維持することと、第1の混合物を乾燥(好ましくは噴霧乾燥)させることと、によって実行されることが好ましい。
【0031】
代替の実施形態では、細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境において維持する工程は、細挽きの焙煎コーヒー原料と或る量の水とを混合して、前駆混合物を準備する工程と、前駆混合物を少なくとも1時間の持続時間にわたって5〜70℃の温度に維持する工程と、を含み、第1の混合物は、前駆混合物と水性のコーヒー抽出物とを混合することによって形成される。つまり、細挽きのコーヒー原料は或る量の水で処理され、水及び抽出物が更なるコーヒー抽出物に追加されてから乾燥される。有利には、このアプローチは、長い滞留時間が大量生産に影響しないことから、コーヒーの大量生産における遅延を回避する。
【0032】
当然のことながら、細挽きの焙煎コーヒー原料を5〜70℃の温度に維持するための必要条件は、出発物質及び/又は周囲環境の温度に応じて、混合物の加熱及び/又は冷却を必要とする場合がある。
【0033】
本発明者らは、複数のパイロットプラント噴霧乾燥実験において、微粉砕コーヒー成分を高温、好ましくは摂氏85度を超える温度に曝してから乾燥処理を行い、これが、カップ内の温水で最終生成物が作られたときの暗色の問題を緩和することを見出した。理論に束縛されるものではないが、これは、熱処理が大体、通常カップ内で遭遇する温度であるためと推測される。この処理は直ちに乾燥に進むため、風味成分が失われない。別の方法としては、低い温度で滞留時間を長くすることで、コーヒー製品の風味を損なうことなく、同じ技術上の利点を得られることが見出された。
【0034】
更に、それぞれの場合において、事前に抽出された焙煎コーヒー原料を使用することで、クレマの着色問題を回避できるが、これは最初に抽出されていない原料の使用から生じる、有益な感覚刺激特性をもたらさない。この処理は、濃縮コーヒー抽出物で行うため、挽いた焙煎コーヒー原料内で最も容易に抽出できる成分のみが抽出される。つまり、挽いた焙煎原料は、この処理によって軽く抽出されるのみであり、コーヒーの香り及び味覚化合物からなる豊富な源は封じ込められたままとなる。実際に、これらの化合物の存在は、最終コーヒー飲料の形成に使用されるコーヒー抽出物の濃度によってバランスが取られる値になると推測される。細挽きの焙煎コーヒー原料は、使用済みのコーヒー粉を含まないことが好ましい。
【0035】
細挽きの焙煎コーヒー原料は、好ましくは80〜95℃、より好ましくは85〜90℃の温度に加熱される。この温度の範囲は、飲料調製マシンで通常経験される温度、又はやかんの水を使用するときの温度に対応する。したがって、同等の熱処理を使用することは、その他の方法ではクレマに抽出されるであろう化合物のみが抽出されることを意味する。
【0036】
細挽きの焙煎コーヒー原料は、水性環境において70〜100℃、すなわち上述の開示された温度に、好ましくは1分から3時間、より好ましくは15分から1時間、最も好ましくは約45分の持続時間にわたって加熱される。これは、クレマの変色を回避するうえで最大の効果を有することが見出された。当然のことながら、冷水(5〜10℃程度)から70℃の温度の水が、抽出を実行するために使用されてよい。しかしながら、必要とされる処理時間が、必要な処理速度に対して過度に長くなる。したがって、あまり好ましくない実施形態では、細挽きの焙煎コーヒー原料が、水性環境において5〜100℃の温度で事前に抽出される。
【0037】
別の方法としては、細挽きの焙煎コーヒー原料は、5〜70℃、好ましくは10〜60℃、より好ましくは20〜50℃の温度で、水性環境において好ましくは1〜3時間、より好ましくは1時間〜2時間の持続時間にわたって維持される。
【0038】
本方法は、乾燥の前に、第1の混合物にガスを導入する工程を更に含むことが好ましい。これは、ドージングバルブを使用して実行することが可能であり、そのような方法は当該技術分野において周知である。ガスは、窒素及び/又は二酸化炭素であることが好ましい。二酸化炭素は、結果としてより暗いインスタントコーヒーを生成する。ガスは、5〜15MPa(50〜150バール)、より好ましくは約9MPa(90バール)で導入されることが好ましい。
【0039】
本方法は、インスタントコーヒー原料のパッケージングを更に含むことが好ましい。パッケージングは、ビン、ポット、又は詰め替え用袋など、従来のバルクインスタントコーヒーのパッケージングであり得る。あるいは、パッケージングは、飲料調製マシンでの使用に適した飲料調製カプセルである場合がある。このようなマシンは周知であり、例えば、Tassimo(商標)マシンなどがある。
【0040】
当然のことながら、本明細書に開示されている方法に従って得られるインスタントコーヒーは、代替方法によって調製されたコーヒー組成物とは見るからに異なる。これは、焙煎コーヒー原料が、未抽出ではなく、完全に抽出されてもいないためである。むしろ、インスタントコーヒーの本体を形成するコーヒー抽出物に存在する、コーヒー化合物の濃度と調和する範囲で抽出される。
【0041】
更なる態様においては、本発明は、部分的に事前抽出された細挽きの焙煎コーヒー原料を含むインスタントコーヒーを提供するものであり、このインスタントコーヒーは、泡立ちインスタントコーヒー及び/又は噴霧乾燥したインスタントコーヒーであることが好ましい。
【0042】
更なる態様においては、本発明は、コーヒー飲料を調製する方法であって、本明細書に記載されたインスタントコーヒーを水性媒体と接触させることを含む、方法を提供する。この水性媒体は高温、つまり、好ましくは70〜100℃、より好ましくは80〜95℃の温度である。
【0043】
更なる態様においては、本発明は、コーヒー飲料を調製するためのカプセルであって、水性飲料媒体の流入口、飲料の排出口、及びそれらの間の流路を含むカプセルを提供し、該カプセルは本明細書に記載のインスタントコーヒーをこの流路に更に収容する。
【0044】
更なる態様においては、本発明は、本明細書に記載のとおり、コーヒー飲料を調製するための飲料調製システムであって、本明細書に記載のカプセルに水性飲料媒体を提供するための手段を含むシステムを提供する。この水性媒体は高温、つまり、好ましくは70〜100℃、より好ましくは80〜95℃の温度である。
【0045】
本発明は以下の非限定的な図に関連して記載される。
本発明の実施形態において、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
インスタントコーヒーを製造する方法であって、
細挽きの焙煎コーヒー原料を準備することと、
水性のコーヒー抽出物を準備することと、
前記細挽きの焙煎コーヒー原料と、前記水性のコーヒー抽出物とを混合して、第1の混合物を形成することと、
前記第1の混合物を乾燥させることと、を含み、
乾燥する前に、前記細挽きの焙煎コーヒー原料が
(i)水性環境において70〜100℃の温度に加熱される、又は
(ii)水性環境で5〜70℃の温度で少なくとも1時間の持続時間にわたって維持される、方法。
(項目2)
前記細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境で加熱する工程が、前記第1の混合物を加熱することによって実行される、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記細挽きの焙煎コーヒー原料を水性環境で加熱する工程が、
前記細挽きの焙煎コーヒー原料と、或る量の水とを混合して、前駆混合物を準備する工程と、
前記前駆混合物を70〜100℃の温度で加熱する工程と、を含み、
前記前駆混合物と前記水性のコーヒー抽出物とを混合することによって、前記第1の混合物が形成される、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記第1の混合物を乾燥させる工程が、前記第1の混合物を噴霧乾燥する工程である、項目1〜3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記第1の混合物内の総コーヒー固形物が、25〜75wt%である、項目1〜4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記第1の混合物が、細挽きの焙煎コーヒー原料の5〜25wt%を含む、項目1〜5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記細挽きの焙煎コーヒー原料が、1〜40マイクロメートルのD50を有する、項目1〜6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記細挽きの焙煎コーヒー原料が、80〜95℃の温度に加熱される、項目1〜7のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記細挽きの焙煎コーヒー原料が、1分から3時間の持続時間にわたって、70〜100℃の温度に加熱される、項目1〜8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記方法が、乾燥の前に前記第1の混合物にガスを導入する工程を更に含む、項目1〜9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記ガスが窒素及び/又は二酸化炭素である、項目10に記載の方法。
(項目12)
前記ガスが、5〜15MPa(50〜150バール)の圧力で導入される、項目10又は項目11に記載の方法。
(項目13)
前記方法が前記インスタントコーヒー原料のパッケージングを更に含む、項目1〜12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
項目1〜13のいずれか一項に記載の方法に従って得られるインスタントコーヒー。
(項目15)
部分的に事前抽出された、細挽きの焙煎コーヒー原料を含み、好ましくは泡立ちインスタントコーヒー及び/又は噴霧乾燥したインスタントコーヒーである、インスタントコーヒー。
(項目16)
前記方法が、項目14若しくは項目15に記載されている、又は項目1〜13のいずれか一項に記載の方法に従って製造された、前記インスタントコーヒーと水性媒体とを接触させることを含む、コーヒー飲料を調製する方法。
(項目17)
コーヒー飲料を調製するためのカプセルであって、前記カプセルが、水性飲料媒体の流入口と、飲料の排出口と、それらの間の流路と、を含み、前記カプセルが、項目14若しくは項目15に記載された、又は項目1〜13のいずれか一項に記載の方法に従って製造された前記インスタントコーヒーを前記流路に更に収容する、カプセル。
(項目18)
項目16に従ってコーヒー飲料を調製するための飲料調製システムであって、水性飲料媒体を項目17に記載の前記カプセルに提供するための手段を含む、システム。
【図面の簡単な説明】
【0046】
図1A】本明細書に開示されているとおり、インスタントコーヒー組成物を保持するために適した容器1を示す。
図1B】コーヒー飲料調製システムを示す。
図2A】コーヒーのサンプルの抽出時間に対する、625マイクロメートルでのUV吸光度のプロットを示す。
図2B】コーヒーのサンプルの抽出時間に対する、525マイクロメートルでのUV吸光度のプロットを示す。
図3】A〜Cは、本明細書に開示されている方法工程のフローチャートを示す。具体的には、図3Aは、コーヒー抽出における高温での事前抽出を示す。図3Bは、別個の水タンク内の高温での事前抽出を示す。図3Cは、コーヒー抽出における低温での事前抽出を示す。
【0047】
これらの図で、同一の参照番号は、以下の特徴を開示する。
A−細挽きの焙煎コーヒー原料
B−水性のコーヒー抽出物
C−水量
D−混合工程
E−滞留工程
F−乾燥工程
【0048】
処理温度は、図に示されている。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以降、本発明は、以下の非限定的な実施例に関連して記載される。
【実施例】
【0050】
(実施例1)
不成功だった実験(実験1)では、噴霧乾燥する前に、液体コーヒー抽出物及び15%の微粉砕コーヒー固形分を混合した。噴霧乾燥前の混合物は、15%の挽いた焙煎コーヒー固形濃度、及び50%の総固形濃度を含んでいた。結果として得られる泡の色は、いずれの場合でも非常に暗く、むらが現れていた。
【0051】
更なる実験(実験2)では、15%の微粉砕コーヒー固形分に対応する、液体コーヒー抽出物及び微粉砕粉の混合物を約摂氏95度に事前加熱し、噴霧乾燥する前に2時間この温度で維持した。噴霧乾燥前の混合物は、15%の挽いた焙煎コーヒー固形濃度、及び50%の総固形濃度を含んでいた。結果として得られる泡の色は、対照試料(実験1)よりもはるかに明るかった。
【0052】
更なる実験(実験3)では、コーヒー抽出物と混合する前に、等量の熱湯(約摂氏95度)と15%の微粉砕粉をせん断混合してから、冷却した。この混合物は噴霧乾燥し、対照試料(実験1)よりもはるかに明るい泡の色となった。噴霧乾燥前の混合物は、15%の挽いた焙煎コーヒー固形濃度、及び50%の総固形濃度を含んでいた。この場合の泡の色は、実験2の泡の色と非常に類似していた。
【0053】
更なる実験では本発明に基づかず(実験4)、15%の微粉砕コーヒー固形分に対応する、液体コーヒー抽出物及び微粉砕粉の混合物を混合した。噴霧乾燥前の混合物は、15%の挽いた焙煎コーヒー固形濃度、及び50%の総固形濃度を含んでいた。この混合物は、窒素(質量約0.1%)を使用して注入し、結果として得られる生成物は、9MPa(90バール)スプレー圧で噴霧乾燥した。噴霧乾燥の設定点は、<5%の水分及び約220kg/mの密度の生成物を得るように変更した。
【0054】
更なる実験(実験5)では、15%の微粉砕コーヒー固形分に対応する、液体コーヒー抽出物及び微粉砕粉の混合物を混合し、約90〜95℃の温度に事前加熱した。噴霧乾燥する前の混合物は、15%の挽いた焙煎コーヒーの固形濃度、及び50%の総固形濃度を含んでいた。この混合物は、窒素(質量約0.1%)を使用して注入し、その結果の生成物は、9MPa(90バール)スプレー圧で噴霧乾燥した。噴霧乾燥器の設定点は、<5%の水分及び約220kg/mの密度の生成物を得るように変更した。この場合の泡の色は、実験4の泡の色よりはるかに明るかった。
【0055】
(実施例2)
先の実験は、捕集ガスを含有する噴霧乾燥したMillicanoコーヒー(Crama Millicano SD)を溶解するときに生成される暗い泡の色が、微粉砕(MG)成分からの挽いた焙煎コーヒーの抽出物が泡に入るためであることを示唆している。カップでコーヒーを作ると、時間とともに、泡の褐色化の強さが増すことが分かった。
【0056】
前処理により、MGからの抽出を早期の段階で行い、作製時の泡への抽出の発生を防止する。この結果として、泡の色が明るくなる。異なる水温で泡の色への影響をテストするために使用した前処理の方法は、以下のとおりである。
【0057】
6つの異なる温度(20、50、60、70、85、及び100℃)の10mLの水を10gの微粉砕粉に加えることによって6つの異なるサンプルを作製した。これらのサンプルは、次に、−65℃で凍結させてから、実験室用凍結乾燥機で乾燥した。乾燥したサンプルは、次に再粉砕し、別個に収容した。
【0058】
6つの異なるサンプルは、次に、標準的な噴霧乾燥コーヒー粉末に加え、30%(0.9g)の微粉砕粉、70%(2.1g)のコーヒー粉末の割合を構成した。次に、85℃の水200mLをサンプルに加えた。
【0059】
テストした範囲の上限及び下限の温度(20℃及び100℃)の水で処理した、微粉砕粉を含有する2つのサンプルによって、明白に実証されるとおり、水を使用してあらかじめ行う微粉砕粉の前処理は、泡の色に明確な影響を与える。前処理したサンプルは、対照試料である標準の微粉砕粉と比べて、明るい泡の色を有する。また、20℃の水を使用する前処理も、100℃の温水を使用する場合と同様に、影響はそれほど大きくないものの、明るい泡の色を生成する効果があることが見られる。
【0060】
3つの異なるサンプルは、前処理済みサンプルと前処理なしサンプルとの間に違いがあるかどうかを調べるため、その粒径分布についてMalvernを使用して分析した。しかしながら、曲線は、異なるサンプルの粒径分布間に違いがないことを示した。これは、前処理が、微粉砕粒子のサイズに影響しないことを示唆している。この結論から、抽出を更に調査した。
【0061】
抽出をテストするため、サンプルはUV分光法を使用して分析した。分析用に作製したサンプルは、以下のとおりに作製した。
【0062】
10個のサンプルは、標準的な微粉砕粉及び2つの異なる温度の水を使用して調製した。最初の5つのサンプルは、標準的な微粉砕粉0.25gに100℃の水5mLを加えて調製した。微粉砕粉からなる5つのサンプルそれぞれは、水と接触した状態で異なる時間置いた。前記5つのサンプルのタイミングは、0秒、10秒、30秒、60秒、90秒であった。
【0063】
各サンプルは、指定の時間が経過した後に濾過し、すべての微粉砕粉を除去し、濾液を収集した。これらの濾液サンプル500μLを、その後、50mLの水で希釈した。次に、UV分光器を使用して、これらの希釈したサンプル4000μLを分析した。
【0064】
次に、前記と同じ方法で2番目の5つのサンプルを調製したが、100℃の水の代わりに、室温の水を使用した。
【0065】
その結果を図2A及び2Bに示す。下方の中空の円は、低温サンプルに関するものであり、(概して)上方の塗りつぶされた円は、高温サンプルに関するものである。
【0066】
提唱された仮説は、時間が増えるにつれ、抽出により、懸濁液内の可溶性固形物の割合も増えるというものであった。結果は、温水を使用して作製されたサンプルでは、時間とともに光の吸収性が増すことを示しており、提唱された仮説及び抽出の説を支持することを示している。冷水のサンプルは、反対の傾向を示している。これはおそらく、時間とともに、可溶性固形物が冷水から分離して沈殿したため、可溶性固形物の存在は分析時に検出されなかったという事実によって説明され得る。UV分光器分析から得た情報によると、前処理は微粉砕粉から可溶性固形を「事前抽出」することによって作用するため、飲料の生成時に泡において発生しないものと思われる。
【0067】
実施例で実証されているとおり、高温の前処理工程は、低温の前処理工程よりも良い泡をもたらす。更に、挽いた焙煎コーヒーは、部分的に抽出されるのみであるため、最終生成物の風味が維持される。それにも関わらず、低温の前処理工程は、着色の低減に効果があり、最終生成物に良い風味をもたらすことが見出された。
【0068】
本発明の好ましい実施形態は本明細書に詳しく記載されているが、本発明又は添付の特許請求の範囲を逸脱することなく変更を行えることが、当業者に理解されよう。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3