特許第6182665号(P6182665)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6182665ベクトル場を用いた電気生理学的マッピング中の活動パターンの表示及び特定のためのカテーテルシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182665
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】ベクトル場を用いた電気生理学的マッピング中の活動パターンの表示及び特定のためのカテーテルシステム
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/044 20060101AFI20170807BHJP
【FI】
   A61B5/04 314J
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-513945(P2016-513945)
(86)(22)【出願日】2014年5月14日
(65)【公表番号】特表2016-518217(P2016-518217A)
(43)【公表日】2016年6月23日
(86)【国際出願番号】US2014000114
(87)【国際公開番号】WO2014185977
(87)【国際公開日】20141120
【審査請求日】2016年1月12日
(31)【優先権主張番号】61/823,386
(32)【優先日】2013年5月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】タクール、プラモドシン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ショーム、シバジ
(72)【発明者】
【氏名】アルコット−クリシュナマーシー、シャンタ
(72)【発明者】
【氏名】シュロス、アラン シー.
(72)【発明者】
【氏名】マスカラ、バルン
(72)【発明者】
【氏名】サハ、スニパ
【審査官】 松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/092016(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0251505(US,A1)
【文献】 MOLM M ET AL,A New Nwthod for Analysis of Atroal Activation During Churonic Atrial Fibrillation in Man,IEEE TRANSACTIONS ON BIOMEDICAL ENGINEERING,米国,1996年 2月 1日,Vol.43,No2,P198-210
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B5/04−5/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内因性心臓活動の活性化信号を検出するように構成された複数のマッピング電極を含み、複数の前記マッピング電極の各々は電極位置を有していることと、
複数の前記マッピング電極に関連したマッピング処理装置を含み、前記マッピング処理装置は検出された前記活性化信号を記録し、且つ複数の前記マッピング電極の一つと記録された各活性化信号とを関連付けるように構成され、前記マッピング処理装置は対応する前記電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された前記活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定し、且つ対応する前記信頼性指標に従って前記ベクトル場マップの各ベクトルを調整することによって各電極位置における前記活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成し、且つ少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従って前記ベクトル場マップにおけるシグネチャパターンと、前記シグネチャパターンに関連した位置を特定するようにさらに構成されるカテーテルシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のカテーテルシステムにおいて、前記ベクトル場マップを生成するため、前記マッピング処理装置は、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された前記活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極における伝搬ベクトルを決定するようにさらに構成されるカテーテルシステム。
【請求項3】
請求項1に記載のカテーテルシステムにおいて、前記シグネチャパターンを特定するため、前記マッピング処理装置は、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクにアクセスし、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、前記テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートと前記ベクトル場マップとを比較し、且つ類似性指標に従って生成された前記ベクトル場マップに最も類似する前記シグネチャパターンを特定するようにさらに構成されるカテーテルシステム。
【請求項4】
請求項3に記載のカテーテルシステムにおいて、前記テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含むカテーテルシステム。
【請求項5】
請求項3に記載のカテーテルシステムにおいて、前記ベクトル場マップを比較するため、前記マッピング処理装置は、決定された前記信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たす前記ベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択し、且つ前記テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応する前記ベクトルと、一つ以上の選択された前記ベクトルとのみを比較するようにさらに構成されるカテーテルシステム。
【請求項6】
請求項1に記載のカテーテルシステムにおいて、
生成された前記ベクトル場マップ、及び特定された対象とする前記位置の少なくとも一方を表示するための表示装置をさらに含むカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は心臓マッピングシステムに関する。より具体的には、本願は電気生理学的研究中に、持続的に視覚化データを表示するように構成された心臓マッピングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
心拍障害の診断及び治療は多くの場合、複数のセンサ又はプローブを有するカテーテルの、周辺の血管系を通した心室への挿入を伴う。センサは、心臓内のセンサ位置において心臓の電気的活動を検出する。この電気的活動は一般に、センサ位置における心臓組織を通した信号の伝搬を表す心電図信号の処理に用いられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
システムは、検出された電圧に基づいて、心室で検出された電気信号を活性化マップとして表示するように構成することができる。これらの活性化マップにおいては、例えば電気生理学的検出に適合されたバスケットカテーテルの複数の電極全体に対して可視化スケールをより細かいものとするため、検出された電圧の補間が必要となる場合がある。また、電圧信号の範囲が縮小されることにより、難しいパターンマッチング及び分類を自動化することができる。活性化信号の確実で信頼性の高い可視化は、マッピング中に正確に治療対象を特定するために最も重要である。従って、異常な電気信号を特定するため、ベクトル場パターンマッチングを行うことが有益となり得る。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施例1は、解剖学的構造をマッピングするための方法であり、この方法は、解剖学的構造内、あるいはその周辺に配置された複数のマッピング電極を用いて内因性生理活動の活性化信号を検出することを含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成することと、少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定することとを含む。
【0005】
実施例2では、実施例1に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極における伝搬ベクトルを決定することをさらに含む。
【0006】
実施例3では、実施例1又は2に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整することとをさらに含む。
【0007】
実施例4では、実施例1〜3の何れかに記載の方法において、シグネチャパターンを特定することは、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクを受け入れることを含み、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較することと、類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定することとをさらに含む。
【0008】
実施例5では、実施例1〜4の何れかに記載の方法において、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0009】
実施例6では、実施例1〜5の何れかに記載の方法において、ベクトル場を比較することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択することと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較することとをさらに含む。
【0010】
実施例7では、実施例1に記載の方法において、生成されたベクトル場マップ、及び特定された対象とする位置の少なくとも一方を表示することをさらに含む。
実施例8において、心臓組織をマッピングするための方法は、解剖学的構造内、あるいはその周辺に配置された複数のマッピング電極を用いて心臓活動の活性化信号を検出することを含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成することと、少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定することとを含む。
【0011】
実施例9では、実施例8に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極におけるベクトルを決定することをさらに含む。
【0012】
実施例10では、実施例8又は9に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、対応する電極と隣接する心臓組織との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に基づいて、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整することとをさらに含む。
【0013】
実施例11では、実施例8〜10の何れかに記載の方法において、シグネチャパターンを特定することは、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクを受け入れることを含み、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較することと、類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定することとをさらに含む。
【0014】
実施例12では、実施例8〜11の何れかに記載の方法において、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0015】
実施例13では、実施例8〜12の何れかに記載の方法において、ベクトル場を比較することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択することと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較することとをさらに含む。
【0016】
実施例14において、カテーテルシステムは、内因性心臓活動の活性化信号を検出するように構成された複数のマッピング電極を含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、複数のマッピング電極に関連したマッピング処理装置を含み、マッピング処理装置は検出された活性化信号を記録し、且つ複数のマッピング電極の一つと記録された各活性化信号とを関連付けるように構成され、マッピング処理装置は各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成し、且つ少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定するようにさらに構成される。
【0017】
実施例15では、実施例14に記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場マップを生成するため、マッピング処理装置は、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極における伝搬ベクトルを決定するようにさらに構成される。
【0018】
実施例16では、実施例14又は15に記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場マップを生成するため、マッピング処理装置は、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定し、且つ対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整するようにさらに構成される。
【0019】
実施例17では、実施例14〜16の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、シグネチャパターンを特定するため、マッピング処理装置は、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクにアクセスし、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較し、且つ類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定するようにさらに構成される。
【0020】
実施例18では、実施例14〜17の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0021】
実施例19では、実施例14〜18の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場を比較するため、マッピング処理装置は、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定し、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択し、且つテンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較するようにさらに構成される。
【0022】
実施例20では、実施例14に記載のカテーテルシステムにおいて、生成されたベクトル場マップ、及び特定された対象とする位置の少なくとも一方を表示するための表示装置をさらに含む。
【0023】
複数の実施形態が開示されているが、当業者には、本発明の例示的な実施形態を示して説明した以下の詳細な説明から、本発明のさらに他の実施形態が明らかとなるであろう。従って、図面及び詳細な説明は当然例示としてみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】診断及び治療目的のために体内の標的とする組織領域にアクセスするためのシステムの一実施形態の概略図である。
図2図1のシステムに関連して用いるためのバスケット機能要素支持構造を有するマッピングカテーテルの一実施形態の概略図である。
図3】複数のマッピング電極を含むバスケット機能要素の一実施形態の概略側面図である。
図4】連続した活性化マップ、及びそれから生成された対応するベクトル場マップを示す図である。
図5】生成されたベクトル場マップ、及び図1の処理システムで用いられる複数のベクトル場テンプレートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明には様々な改変形態及び代替形態の可能性があるが、特定の実施形態が例として図面に示されており、且つ、以下に詳細に説明されている。しかしながら、本発明を記載された特定の実施形態に限定することは意図しない。それどころか、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内にある全ての改変形態、均等形態、及び代替形態を包含することを意図する。
【0026】
図1は、診断又は治療目的のために体内の標的とする組織領域にアクセスするためのシステム10の概略図である。図1は一般に、心臓の左心房内に配置されたシステム10を示している。あるいは、システム10は左心室、右心房、又は右心室のような心臓の他の領域内に配置することもできる。図示の実施形態は心筋組織を焼灼するために用いられるシステム10を示しているが、システム10(及び、本明細書に記載された方法)はあるいは、前立腺、脳、胆嚢、子宮、及び身体の他の領域の組織を焼灼する行為のような、他の組織焼灼用途で用いられるように構成されてもよく、必ずしもカテーテルベースのシステムに限られない。
【0027】
システム10は、マッピングプローブ14及びアブレーションプローブ16を含む。図1において、それぞれが別々に適切な経皮アクセスを介し、静脈又は動脈(例えば、大腿静脈又は大腿動脈)を通って選択された心臓領域12に挿入される。あるいは、マッピングプローブ14及びアブレーションプローブ16は、心臓領域12における同時挿入及び同時配置のための一体構造に組み込むことができる。
【0028】
マッピングプローブ14は可撓性カテーテル本体18を有している。カテーテル本体18の先端は三次元複数電極構造20を支持している。図示の実施形態において、構造20は開放された内部空間22(図2参照)を定義するバスケットの形態をとるが、電極構造及び電極位置の幾何学的構造が知られている他の複数電極構造を用いることもできる。複数電極構造20は複数のマッピング電極24を支持しており、その各々が電極位置及びチャンネルを有している。各電極24は、焼灼行為を実行すべき解剖学的領域内の内因性生理活動を検出するように構成される。いくつかの実施形態において、電極24は、例えば心臓活動の活性化時間のような解剖学的構造内における内因性生理活動の活性化信号を検出するように構成される。
【0029】
電極24は処理システム32に電気的に接続される。信号線(図示なし)がバスケット構造20上の各電極24に電気的に接続される。より詳細に後述するように、信号線はプローブ14の本体18を通って延び、各電極24を処理システム32の入力へ電気的に接続する。電極24は解剖学的領域、例えば心筋組織における内因性電気的活動を検出する。検出された活動、例えば活性化信号は、焼灼に適した心臓内の部位を特定するため、解剖学的マップ、例えばベクトル場マップを生成することによって医師を支援するように、処理システム32により処理される。処理システム32は検出された活性化信号内において、近距離場信号成分、すなわち、局所的活動に関連し、且つマッピング電極24に隣接する組織から生じた活性化信号を、その妨害となる遠距離場信号成分、すなわち、非隣接組織から生じた活性化信号から識別する。例えば、心房に関する研究において、近距離場信号成分は心房心筋組織から生じた活性化信号を含み、遠距離場信号成分は心室心筋組織から生じた活性化信号を含む。病変の存在を発見するため、並びに病変治療のための焼灼、例えば焼灼治療に適した位置を決定するため、近距離場活性化信号成分をさらに分析することができる。
【0030】
処理システム32は、取得された活性化信号について受信及び処理の少なくとも一方を行うため、専用回路(例えば、個別の論理素子及び一つ以上のマイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは特別に構成されたプログラマブルデバイス、例えばプログラマブルロジックデバイス(PLD)、又はフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等)を含む。いくつかの実施形態において、処理システム32は、受信された活性化信号に関連した情報を受信、解析、及び表示するための命令を実行する汎用マイクロプロセッサ及び専用マイクロプロセッサの少なくとも一方(例えば、活性化信号を処理するために最適化することのできるデジタルシグナルプロセッサ、すなわちDSP)を含む。このような実施形態においては、処理システム32は、実行されると、信号処理の一部を実行するようなプログラム命令を含むことができる。プログラム命令は、例えばマイクロプロセッサやマイクロコントローラによって実行されるファームウェア、マイクロコード、又はアプリケーションコードを含むことができる。上述の実施形態は単なる例示であり、読者には処理システム32が任意の適切な形態をとり得ることが理解されるであろう。
【0031】
いくつかの実施形態において、処理システム32は、電極24に隣接する心筋組織における内因性電気的活動を測定するように構成されてもよい。例えばいくつかの実施形態において、処理システム32は、マッピングされた解剖学的特徴における支配的ロータ、あるいは発散活動パターンに関連した内因性電気的活動を検出するように構成される。研究によって、支配的ロータ、及び発散活動パターンの少なくとも一方が心房細動の開始及び維持において特定の役割を果たし、ロータ経路、ロータコア、及び発散型焦点の少なくとも一つの焼灼が心房細動の停止に有効となり得ることが示されている。何れの場合においても、処理システム32は、電圧マップ、ベクトル場マップ、等高線マップ、信頼性マップ、心電図等の関連特性を表示するため、検出された活性化信号を処理する。関連特性は、焼灼治療に適した部位を特定する際に医師に利用されてもよい。
【0032】
アブレーションプローブ16は、一つ以上のアブレーション電極36を支持する可撓性カテーテル本体34を含む。一つ以上のアブレーション電極36は、一つ以上のアブレーション電極36にアブレーションエネルギーを送達するように構成された無線周波数(RF)発生装置37に電気的に接続される。アブレーションプローブ16は構造20と同様に、治療すべき解剖学的特徴に対して移動可能である。アブレーションプローブ16は、一つ以上のアブレーション電極36が治療すべき組織に対して位置決めされるときに、構造20の複数の電極24の間に、あるいはこれらに隣接して位置決め可能である。
【0033】
処理システム32は、医師によって参照されるため、関連特性の表示を表示装置40に出力する。図示の実施形態において表示装置40は、CRT、LED、又は他の種類のディスプレイ、あるいはプリンタである。表示装置40は、関連特性を医師にとって最も有用な形式で表示する。さらに、処理システム32は、焼灼のために特定された部位において組織に接触するようにアブレーション電極36を誘導する際に医師を支援するような、表示装置40上に表示するための位置特定出力を生成することができる。
【0034】
図2は、図1に示すシステム10において用いられるのに適した、先端に電極24を含むマッピングカテーテル14の一実施形態を示している。マッピングカテーテル14は可撓性カテーテル本体18と、マッピング電極又はセンサ24を支持するように構成された三次元構造20を支持する先端とを有している。マッピング電極24は心筋組織において内因性電気的活動、例えば活性化信号を検出し、検出された活動はその後、関連特性の生成及び表示を介して心拍障害又は他の心筋病変を有する部位を特定する際に医師を支援するため、処理システム32によって処理される。特定された部位に焼灼のような適切な治療を適用するための適切な位置を決定するため、且つ特定された部位に一つ以上のアブレーション電極36を誘導するため、この情報を用いることができる。
【0035】
図示の三次元構造20はベース部材41及びエンドキャップ42を含み、その間において可撓性スプライン44は一般に、周方向に空間を形成した関係で延びている。上述のように、三次元構造20は開放された内部空間22を定義するバスケットの形態をとる。いくつかの実施形態において、スプライン44はニチノール金属又はシリコーンゴムのような弾力性のある不活性材料で形成され、接触する組織表面に沿って曲げられて適合するため、弾力性があり、予め緊張された状態で、ベース部材41及びエンドキャップ42の間に接続される。図示の実施形態において、8個のスプライン44が三次元構造20を形成している。他の実施形態においては、追加の、又はより少ないスプライン44を用いることができる。図示のように、各スプライン44は8個のマッピング電極24を支持している。三次元構造20の他の実施形態においては、追加の、又はより少ないマッピング電極24を各スプライン44上に配置することができる。図示の実施形態において、三次元構造20は比較的小さい(例えば、直径40mm以下)。代替実施形態においては、三次元構造20はさらに小さいか、より大きい(例えば、直径40mm以上)。
【0036】
スライド可能なシース50は、カテーテル本体18の長軸に沿って移動可能である。シース50を前方に(すなわち、先端に向かって)移動させることによって、シース50に三次元構造20が詰められ、従って構造20は例えば心臓のような解剖学的構造の内部空間における挿入及び除去に適した、コンパクト且つロープロファイルな状態に潰される。対照的に、シース50を後方に(すなわち、基端に向かって)移動させることによって、三次元構造20を解放し、構造20が弾性的に拡張し、図2に示す予め緊張された状態をとることを許容する。三次元構造20の実施形態のさらなる詳細は、本明細書においてその全体が参考として取り入れられた「複数電極支持機構(Multiple Electrode Support Structures)」と題される米国特許第5,647,870号に開示されている。
【0037】
信号線(図示なし)は、各マッピング電極24に電気的に接続される。信号線はマッピングカテーテル14の本体18を通ってハンドル54内に延長され、多ピンコネクタであり得る外部コネクタ56に接続される。コネクタ56はマッピング電極24を処理システム32に電気的に接続する。マッピングシステム、及び、マッピングカテーテルによって生成された信号処理のための方法のさらなる詳細は、「可動電極要素を複数電極構造体内で誘導するためのシステム及び方法(Systems and Methods for Guiding Movable Electrode Elements within Multiple−Electrode Structure)」と題される米国特許第6,070,094号、「心臓マッピング及びアブレーションシステム(Cardiac Mapping and Ablation Systems)」と題される米国特許第6,233,491号、「体腔の登録マップの精緻化のためのシステム及びプロセス(Systems and Processes for Refining a Registered Map of a Body Cavity)」と題される米国特許第6,735,465号に記載されており、これらの開示は本明細書において参考として取り入れられている。
【0038】
ここで、他の複数電極構造をマッピングカテーテル14の先端に配置し得ることに留意されたい。また、複数のマッピング電極24が例えば図2に示す単一のマッピングカテーテル14ではなく、複数の構造上に配置されてもよいことに留意されたい。例えば、複数のマッピング構造によって左心房内でマッピングされる場合、複数のマッピング電極を支持する冠状静脈洞カテーテルと、左心房内に配置された複数のマッピング電極を支持するバスケットカテーテルとを含む構成が用いられてもよい。他の例として、複数のマッピング構造によって右心房内でマッピングされる場合、冠状静脈洞内に配置するための複数のマッピング電極を支持する10極カテーテルと、三尖弁輪の周辺に配置するための複数のマッピング電極を支持するループカテーテルとを含む構成が用いられてもよい。
【0039】
マッピング電極24はマッピングカテーテル14のような専用のマッピングプローブによって支持されていると記載されているが、マッピング電極は非マッピング専用プローブ又は多機能プローブ上に支持されてもよい。例えば、アブレーションカテーテル16のようなアブレーションカテーテルは、カテーテル本体の先端上に配置され、且つ信号処理システム32及び誘導システム(図示なし)に接続された一つ以上のマッピング電極24を含むように構成することができる。他の例として、アブレーションカテーテルの先端のアブレーション電極は、マッピング電極としても動作するように、信号処理システム32に接続されてもよい。
【0040】
システム10の動作を説明するため、図3は複数のマッピング電極24を含むバスケット構造20の一実施形態の概略側面図を示している。図示の実施形態において、バスケット構造は64個のマッピング電極24を含む。マッピング電極24は8個のスプライン(A、B、C、D、E、F、G、及びH)の各々の上の、8個の電極のグループ(1、2、3、4、5、6、7、及び8)に配置されている。64個のマッピング電極24の構成がバスケット構造20上に配置されて示されているが、マッピング電極24は代わりに異なる数、異なる構造、及び異なる位置の少なくとも一つにおいて配置されてもよい。また、複数のバスケット構造は異なる解剖学的構造から信号を同時に取得するため、同じ、又は異なる解剖学的構造内に配置することができる。
【0041】
バスケット構造20が治療すべき解剖学的構造(例えば、心臓の左心房又は左心室)に隣接して配置された後、処理システム32は、解剖学的構造の内因性生理活動に関連した各電極24のチャンネルからの活性化信号を記録するように構成される。すなわち、電極24は、解剖学的構造の生理機能に固有の電気的活性化信号を測定する。
【0042】
いくつかの実施形態において、処理システム32は、ロータ活動パターンのコア、あるいは発散活動パターンの焦点の位置を特定するため、生成されたベクトル場マップにおいてシグネチャパターンを特定するように構成される。コア及び焦点の少なくとも一方の位置を用いて、対応する組織位置で治療を行うため、医師は特定されたコア及び焦点の少なくとも一方の位置に治療装置、例えばアブレーションカテーテルを誘導することができる。図4に示すベクトル場マップ60は、一定の期間中に隣接又は近接する電極24に対して各電極24で検出された活性化信号の局所的な伝搬方向を各ベクトルによって表したベクトル場である。図4はまた、焦点から発散して伝搬する心房細動中の活性化信号の活性化マップ62を示している。処理システム32は電極位置において活性化信号を検出し、現在の電極位置における活性化信号に関連した開始時間を決定する。伝搬する活性化信号に対応したベクトルを決定するため、処理システム32は、現在の電極位置において検出された活性化信号と、隣接する電極位置において検出された活性化信号との間の時間差に従って、隣接又は近接する電極24において検出された活性化信号の円形平均を算出する。いくつかの実施形態において、処理システム32は以下の式に従って各ベクトルを決定する。
【0043】
【数1】
は現在の電極位置における活性化信号の開始時間であり、Tθは角度θの位置の隣接する電極における活性化信号の開始時間である。角度θは、隣接する電極24の角度に基づく。例えば、8個の隣接する電極24は、θ=[0,π/4,π/2,3π/4,π,5π/4,3π/2,7π/4]としてベクトルを決定するために用いることができる。計算効率を上げるため、斜めの角度を除外した角度θ=[0,π/2,π,3π/2]として、4個の隣接する電極24を用いることもできる。あるいは、θ=[π/4,3π/4,5π/4,7π/4]以外の斜めの角度を含めることもできる。処理システム32は、選択された期間にわたって検出された複数の活性化信号の平均に基づいて各ベクトルが生成されるように、複数の連続した活性化信号にわたって各電極位置において決定されたベクトルを平均化するように構成することができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、処理システム32はマッピング電極24と、対応する電極24に接触又は直接隣接する解剖学的構造との間の接触に基づいて、各ベクトルに対する信頼性指標を生成する。インピーダンス/コンダクタンスや電極に隣接する力/歪みセンサからの信号のような代用尺度は、電極と組織との間の接触が良好か不良かを決定するために用いることができる。いくつかの場合において、組織接触が良好であるにも拘わらず、信号に多くのノイズが含まれるために確実に活動を識別することが困難となる場合がある。信頼性指標は、信号対雑音比のような尺度を用いて信号のノイズレベルを定量化することができる。信頼性指標はその後、ユーザに視覚的に信頼性を伝えるため、各ベクトルを修飾するために用いることができる。例えば、太い線は細い線よりもより信頼性の高いベクトルであるとして識別することができるように、信頼性を示すための線の太さや色を修飾することができる。一般的な活性化マップにおいて、電極位置における電圧の振幅は色のスペクトルの変化により可視化されるため、対応する電極位置における活性化信号の信頼性指標を、電圧情報に加えて一般的な活性化マップに組み込むことは困難である。
【0045】
いくつかの実施形態において、処理システム32は、各ベクトル場マップのためのシグネチャパターンを決定するように構成される。各ベクトル場マップは、テンプレートバンクに記憶された複数のベクトル場テンプレートの内の一つ以上と比較することができる。ベクトルバンクは、処理システム32内のメモリにローカルに記憶されたデータベースや配列、又は複数のベクトルテンプレートとすることができ、あるいは遠隔地に記憶され、ネットワークやインターネット接続を介してアクセス可能なものとすることができる。各ベクトル場テンプレートは、シグネチャパターンと、シグネチャパターンに関連した位置とを有するベクトル場を含む。例えば、シグネチャパターンは、心臓の細動に関連した支配的ロータ及び発散活動パターンの少なくとも一方の特定に関するパターンを含んでもよい。各ベクトル場テンプレートは、関連した位置を有する固有のシグネチャパターンを含んでもよく、シグネチャパターンは例えば、コア位置を有するロータコア及びロータ経路の少なくとも一方を含むロータ活動を表し得る渦巻パターン、あるいは焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターンを含む。
【0046】
図5は、生成されたベクトル場マップ70と、処理システム32がベクトル場マップ70と比較することのできる6個のベクトル場テンプレート72との一例を示している。ベクトル場マップ70について、ベクトルは、スプラインEの電極5の辺りが中心となる焦点位置を有する発散パターンを示している。処理システム32は距離に基づくアルゴリズム、あるいは類似性に基づくアルゴリズムを用いることができ、これはその後、生成された各ベクトル場を、テンプレートバンクのベクトル場テンプレート72の内の少なくとも一つと比較する。左側の三つのテンプレート72は、様々な位置が中心となる焦点位置を有する発散ベクトル場を示しており、右側の三つのテンプレート72は、様々な位置においてコア位置を有する渦巻ベクトル場を示している。いくつかの実施形態において、処理システム32は、生成されたベクトル場マップに適用された信頼性アルゴリズムに基づいて、各ベクトル場テンプレート72に対する類似性指標Pを決定する。N個の電極上のベクトル場は、N×2次元空間内の単一の「スーパーベクトル」と考えることができる。指標Pは、N×2次元空間内のベクトル場テンプレートのスーパーベクトルの方向に沿って、観察されたベクトル場の「スーパーベクトル」を単位ベクトル上に投影することによって得られる。図5に示すように、P=1.82のテンプレート72は、生成されたベクトル場マップ70に最も高い類似性を示している。P=1.82のテンプレートは、スプラインDとEの間で電極4と5の間に焦点が位置する発散パターンを有しており、生成されたベクトル場マップ70に非常に類似している。特定されたベクトル場テンプレート72及び焦点位置について、処理システム32は、対応するテンプレートの焦点位置を焼灼治療のための候補として表示装置40に出力することができる。
【0047】
生成されたベクトル場マップ70とベクトル場テンプレート72とを比較するため、処理システム32はベクトル場マップのベクトルをベクトル場テンプレート上に投影し、その後、類似性アルゴリズム及び距離アルゴリズムの少なくとも一方に基づいて類似性指標を決定する。ベクトル場テンプレート72は、単位テンプレートの観点から表されるベクトル場テンプレートを生成するため、例えばフロベニウスノルムに従って正規化することができる。
【0048】
いくつかの実施形態において、処理システム32は、生成されたベクトル場マップ70の各ベクトルに対して信頼性指標を決定し、テンプレートバンクとの比較のために予め選択された信頼性の閾値を満たすベクトルを選択する。言い換えると、処理システム32はベクトル場マップ70からベクトルのサブセットを決定し、ベクトル場テンプレートとのテンプレートマッチングは信頼性の高いベクトルを用いて行われる。ベクトルについて決定された信頼性は、ベクトルに対応する活性化信号を検出したマッピング電極24のコンダクタンスに影響され得る。例えば、合計64個のマッピング電極の内の36個のマッピング電極について、決定された信頼性指標に基づく信頼性の高い活性化信号の検出がなされた場合、その後、処理システム32は類似性指標を決定するため、36個の信頼性の高いマッピング電極24に関連した36個のベクトルを各ベクトル場テンプレート72上に投影する。ベクトルのサブセットのみが類似性指標を決定するために用いられるため、処理システム32は、投影ベクトルの数が減少することによって計算時間及び複雑さが減少するため、より効率的に各テンプレート72に対する類似性指標を決定することができる。
【0049】
いくつかの実施形態において、処理システム32は、シグネチャパターンと、それに対応するサブセット内の位置、部分空間、あるいは各ベクトル場マップ70の領域とを特定する。シグネチャパターン及び位置は、複数の連続した、あるいは後続のベクトル場マップ72に対して決定することができる。処理システム32は、複数の全く別個のサブセット、及び重複するサブセットの少なくとも一方において、並行して、あるいは経時的にシグネチャパターン及び位置を特定することができる。サブセットのシグネチャパターンは、各ベクトル場マップ70全体についてのグローバルなシグネチャパターンを特定するために用いることができる。例えば、処理システム32は、解剖学的構造の異なる領域に対応する全ての、あるいは予め選択されたサブセットについて特定されたシグネチャパターンについて、順位付けをすることができる。グローバルなシグネチャパターンは、全く別個の、あるいは重複するサブセットについて特定されたシグネチャパターンの内、最上位に順位付けされたものに従って特定することができる。
【0050】
全てのベクトル場が生成され、対応するシグネチャパターン及び位置が特定されると、処理システム32は細動のような心臓の病変を緩和又は除去するため、焼灼治療のような治療の候補であるシグネチャパターン位置を決定することができる。
【0051】
記載された例示的な実施形態に対して本発明の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び追加を行うことができる。例えば、上述の実施形態は特定の特徴について述べているが、本発明の範囲にはまた、異なる特徴の組み合わせを有する実施形態、及び記載された特徴の全てを含まない実施形態も含まれる。従って、本発明の範囲は、その全ての均等形態とともに、特許請求の範囲内に入るような全ての代替、修正、及び変形形態を包含することを意図する。
図1
図2
図3
図4
図5