【課題を解決するための手段】
【0004】
実施例1は、解剖学的構造をマッピングするための方法であり、この方法は、解剖学的構造内、あるいはその周辺に配置された複数のマッピング電極を用いて内因性生理活動の活性化信号を検出することを含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成することと、少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定することとを含む。
【0005】
実施例2では、実施例1に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極における伝搬ベクトルを決定することをさらに含む。
【0006】
実施例3では、実施例1又は2に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整することとをさらに含む。
【0007】
実施例4では、実施例1〜3の何れかに記載の方法において、シグネチャパターンを特定することは、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクを受け入れることを含み、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較することと、類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定することとをさらに含む。
【0008】
実施例5では、実施例1〜4の何れかに記載の方法において、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0009】
実施例6では、実施例1〜5の何れかに記載の方法において、ベクトル場を比較することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択することと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較することとをさらに含む。
【0010】
実施例7では、実施例1に記載の方法において、生成されたベクトル場マップ、及び特定された対象とする位置の少なくとも一方を表示することをさらに含む。
実施例8において、心臓組織をマッピングするための方法は、解剖学的構造内、あるいはその周辺に配置された複数のマッピング電極を用いて心臓活動の活性化信号を検出することを含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成することと、少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定することとを含む。
【0011】
実施例9では、実施例8に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極におけるベクトルを決定することをさらに含む。
【0012】
実施例10では、実施例8又は9に記載の方法において、ベクトル場マップを生成することは、対応する電極と隣接する心臓組織との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に基づいて、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整することとをさらに含む。
【0013】
実施例11では、実施例8〜10の何れかに記載の方法において、シグネチャパターンを特定することは、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクを受け入れることを含み、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較することと、類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定することとをさらに含む。
【0014】
実施例12では、実施例8〜11の何れかに記載の方法において、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0015】
実施例13では、実施例8〜12の何れかに記載の方法において、ベクトル場を比較することは、対応する電極と解剖学的構造との間の接触に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定することと、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択することと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較することとをさらに含む。
【0016】
実施例14において、カテーテルシステムは、内因性心臓活動の活性化信号を検出するように構成された複数のマッピング電極を含み、複数のマッピング電極の各々は電極位置を有していることと、複数のマッピング電極に関連したマッピング処理装置を含み、マッピング処理装置は検出された活性化信号を記録し、且つ複数のマッピング電極の一つと記録された各活性化信号とを関連付けるように構成され、マッピング処理装置は各電極位置における活性化信号の伝搬方向を表すベクトル場マップを生成し、且つ少なくとも一つのベクトル場テンプレートに従ってベクトル場マップにおけるシグネチャパターン及び位置を特定するようにさらに構成される。
【0017】
実施例15では、実施例14に記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場マップを生成するため、
マッピング処理装置は、少なくとも一つの隣接する電極に対して検出された活性化信号の伝搬方向を表すような、各電極における伝搬ベクトルを決定するようにさらに構成される。
【0018】
実施例16では、実施例14又は15に記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場マップを生成するため、
マッピング処理装置は、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定し、且つ対応する信頼性指標に従ってベクトル場マップの各ベクトルを調整するようにさらに構成される。
【0019】
実施例17では、実施例14〜16の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、シグネチャパターンを特定するため、
マッピング処理装置は、複数のベクトル場テンプレートを含むテンプレートバンクにアクセスし、各ベクトル場テンプレートは固有のシグネチャパターンを有していることと、テンプレートバンクの各ベクトル場テンプレートとベクトル場マップとを比較し、且つ類似性指標に従って生成されたベクトル場マップに最も類似するシグネチャパターンを特定するようにさらに構成される。
【0020】
実施例18では、実施例14〜17の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、テンプレートバンクの固有の各シグネチャパターンは、焦点位置を有する焦点活動を表す発散パターン、及びコア位置を有するロータ活動を表す渦巻パターンの少なくとも一方を含む。
【0021】
実施例19では、実施例14〜18の何れかに記載のカテーテルシステムにおいて、ベクトル場を比較するため、
マッピング処理装置は、対応する電極と解剖学的構造との間の接触、及び検出された活性化信号におけるノイズレベルの少なくとも一方に従って、電極位置において検出された各活性化信号に対する信頼性指標を決定し、決定された信頼性指標に基づいて予め選択された閾値を満たすベクトル場マップの一つ以上のベクトルを選択し、且つテンプレートバンクの各ベクトル場テンプレート内の対応するベクトルと、一つ以上の選択されたベクトルとのみを比較するようにさらに構成される。
【0022】
実施例20では、実施例14に記載のカテーテルシステムにおいて、生成されたベクトル場マップ、及び特定された対象とする位置の少なくとも一方を表示するための表示装置をさらに含む。
【0023】
複数の実施形態が開示されているが、当業者には、本発明の例示的な実施形態を示して説明した以下の詳細な説明から、本発明のさらに他の実施形態が明らかとなるであろう。従って、図面及び詳細な説明は当然例示としてみなされるべきであり、限定的なものとみなされるべきではない。