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特許6182690サーバ装置、サービス方法、プログラム、ならびに、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6182690
(24)【登録日】2017年7月28日
(45)【発行日】2017年8月16日
(54)【発明の名称】サーバ装置、サービス方法、プログラム、ならびに、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/38 20120101AFI20170807BHJP
【FI】
   G06Q20/38
【請求項の数】18
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2017-517136(P2017-517136)
(86)(22)【出願日】2016年11月16日
(86)【国際出願番号】JP2016083975
【審査請求日】2017年3月29日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】シュクラ マヤンク
【審査官】 青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−217691(JP,A)
【文献】 特開2007−18162(JP,A)
【文献】 特開2011−108204(JP,A)
【文献】 特開2007−264827(JP,A)
【文献】 特開2004−135004(JP,A)
【文献】 特開2012−216013(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
前記ユーザに対して行った決済の直前に行われた当該ユーザに対する決済が行われた時期が記録されていない場合、前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上の期間が経過すると、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項4】
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前期推定された時期から所定の期間前となる時期の、前記ユーザに支払うべき報酬の額を推定し、
前記推定された報酬の額を、前記第1の閾値として設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項5】
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
前記ユーザに対して支払った過去の決済の記録である決済記録を分析することにより、前記閾期間の長さを設定する、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記決済記録に、より多くの決済が記録されているユーザには、前記決済記録により少ない決済しか記録されていないユーザよりも長い前記閾期間を設定する、
ことを特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記決済記録に基づいて、前記ユーザが、あらかじめ定められた複数のユーザパターンのうちでどのユーザパターンに該当するかを判定し、当該該当すると判定されたユーザパターンに対応付けられた算出方法に基づいて、前記閾期間を設定する、
ことを特徴とする請求項6に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記個人情報が、アクセス可能な他のサーバ装置に記録されているか否かを当該他のサーバ装置に問合せ、
前記他のサーバ装置から前記個人情報が記録されている旨の応答が得られると、前記ユーザに、前記他のサーバ装置に記録されている個人情報を用いて前記報酬の支払いを行うことへの承諾を求め、
前記ユーザから前記承諾が得られ、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、前記他のサーバ装置に記録されている個人情報に基づいて、前記算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項10】
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサービス方法。
【請求項11】
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサービス方法。
【請求項12】
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前記サーバ装置が、前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とするサービス方法。
【請求項13】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項14】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項15】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定する推定手順、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項16】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体。
【請求項17】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体。
【請求項18】
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定する推定手順、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させることを特徴とするプログラムを記録した非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、サービス方法、プログラム、ならびに、非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、システムによる情報の取り扱いが一般的となり、ユーザがシステムに情報を入力することも日常的に行われている。ユーザがシステムに情報を入力する場合、例えば、ユーザは、システムが提示する入力フォームを介して情報を入力することなどが可能である。
【0003】
ユーザによる情報入力をサポートするための技術が存在する。例えば、特許文献1では、携帯端末を介してユーザが情報を入力するときに、通信環境や文字入力操作の負担を軽減するための技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−305292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術では、取得したユーザの情報を取扱う上で課題があった。
【0006】
上述した技術などにより、決済などに用いられる重要な情報を収集することも可能である。例えば、ユーザにアフィリエイト事業や出版サービスを提供する企業の場合、アフィリエイト報酬や出版印税などの決済を行うために、金銭の移動にかかわる重要な個人情報(例えば、日本国におけるマイナンバー、社会保障番号、納税者番号、銀行口座情報など)を、ユーザから収集することが必要となるが、上述した技術などを活用して収集することができる。しかし、このように重要な個人情報は、その目的のために使用された後の管理が課題となる。
【0007】
上述したような個人情報(マイナンバー、社会保障番号、納税者番号、銀行口座情報など)を収集した場合、これらの情報を収集した企業は、収集した情報を厳重に管理する必要がある。そのため、企業としては、不必要にこれらの情報を保存することは避けたいと考えるのが一般的である。その一方で、決済などの目的を達した後にすぐにこれらの情報を削除した場合、次に同じ処理を行う場合に、再びユーザから個人情報の入力を受ける必要が生じる。そのため、こういった情報を取り扱う企業にとって、取得した個人情報を適切に管理し、特に、再び必要となる見込みが低いと思われる個人情報を削除することへのニーズが存在する。
【0008】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、取得した個人情報を、容易かつ適切に管理することを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0010】
上記第1の観点に係るサーバ装置は、
前記ユーザに対して行った決済の直前に行われた当該ユーザに対する決済が行われた時期が記録されていない場合、前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上の期間が経過すると、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ものであってもよい。
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るサーバ装置は、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0012】
上記第1の観点に係るサーバ装置は、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前期推定された時期から所定の期間前となる時期の、前記ユーザに支払うべき報酬の額を推定し、
前記推定された報酬の額を、前記第1の閾値として設定する、
ものであってもよい。
【0013】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るサーバ装置は、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0014】
上記第1から第3の観点に係るサーバ装置は、
前記ユーザに対して支払った過去の決済の記録である決済記録を分析することにより、前記閾期間の長さを設定する、
ものであってもよい。
【0015】
上記第1から第3の観点に係るサーバ装置は、
前記決済記録に、より多くの決済が記録されているユーザには、前記決済記録により少ない決済しか記録されていないユーザよりも長い前記閾期間を設定する、
ものであってもよい。
【0016】
上記第1から第3の観点に係るサーバ装置は、
前記決済記録に基づいて、前記ユーザが、あらかじめ定められた複数のユーザパターンのうちでどのユーザパターンに該当するかを判定し、当該該当すると判定されたユーザパターンに対応付けられた算出方法に基づいて、前記閾期間を設定する、
ものであってもよい。
【0017】
上記第1の観点に係るサーバ装置は、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記個人情報が、アクセス可能な他のサーバ装置に記録されているか否かを当該他のサーバ装置に問合せ、
前記他のサーバ装置から前記個人情報が記録されている旨の応答が得られると、前記ユーザに、前記他のサーバ装置に記録されている個人情報を用いて前記報酬の支払いを行うことへの承諾を求め、
前記ユーザから前記承諾が得られ、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、前記他のサーバ装置に記録されている個人情報に基づいて、前記算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う、
ものであってもよい。
【0018】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係るサービス方法は、
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係るサービス方法は、
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明の第6の観点に係るサービス方法は、
サーバ装置が、ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定し、
前記サーバ装置が、前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定し、
前記サーバ装置が、前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促し、
前記サーバ装置が、前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行い、
前記サーバ装置が、前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する、
ことを特徴とする。
【0021】
上記目的を達成するため、本発明の第7の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させる。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明の第8の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させる。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明の第9の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定する推定手順、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させる。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の第10の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体は、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させるプログラムを記録する。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第11の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体は、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記算定された報酬の額が第1の閾値以上となると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに支払う決済を行うと、前記活動履歴から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、前記支払間隔が前記ユーザに対して行った決済から閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させるプログラムを記録する。
【0026】
上記目的を達成するため、本発明の第12の観点に係る非一時的なコンピュータ読取可能な情報記録媒体は、
コンピュータに、
ユーザに関する活動履歴から、当該ユーザに支払うべき報酬の額を算定する算定手順、
前記活動履歴に基づいて、前記算定された報酬の額が第2の閾値を超える時期を推定する推定手順、
前記推定された時期から所定の期間前になると、前記報酬の支払いに必要な個人情報が前記ユーザから提供されていなければ、当該ユーザに、前記個人情報を提供するように促す推奨手順、
前記ユーザから前記個人情報が提供され、かつ、前記算定された報酬の額が前記第2の閾値以上となると、当該算定された報酬の額を前記ユーザに支払う決済を行う決済手順、
前記ユーザに対して行った決済と、その直前に行われた当該ユーザに対する決済との間隔が閾期間以上であれば、前記決済に用いた前記ユーザの個人情報を削除する削除手順、
を実行させるプログラムを記録する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、取得した個人情報を、容易かつ適切に管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施の形態1に係るサーバ装置の機能構成を示すブロック図である。
図2】サーバ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】記録装置に記録されたデータの一例を示した図である。
図4】活動記録処理を示すフローチャートである。
図5】活動記録処理で記録された活動履歴データの内容を示す図である。
図6】報酬額算定処理を示すフローチャートである。
図7】決済準備処理を示すフローチャートである。
図8】決済処理を示すフローチャートである。
図9】実施の形態2に係るサーバ装置の機能構成を示すブロック図である。
図10】報酬額が第2の閾値を超える時期を推定する手法を説明するための図である。
図11】報酬額が第2の閾値を超えると推定された時期に基づいて第1の閾値を設定する手法を説明するための図である。
図12】変形例2における決済準備処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しつつ説明する。
【0030】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係るサーバ装置100は、ユーザによる活動履歴から、そのユーザに支払われるべき報酬額を算定し、報酬を支払うための装置である。サーバ装置100は、例えば、インターネット上でアフィリエイトをするためのサービスをユーザに提供し、ユーザによるアフィリエイトに応じて報酬を提供する機能を備える。ここで、アフィリエイトとは、特定の広告活動をとったユーザに対し、その広告活動の実績に応じ、広告主がユーザに報酬を支払うこと、もしくは、ユーザがそのような広告活動をとることをいう。例えばユーザが、特定の商品を宣伝する広告を見る、あるいは特定の商品についてブログに掲載する等の広告行動(アフィリエイト)をとった場合に、その広告行動に応じて、広告主はユーザに報酬を支払う。サーバ装置100は、ユーザによる活動履歴(広告活動が記録されているもの)から、そのユーザに支払うべき報酬の額を算定し、そのユーザに支払う決済を行う。
【0031】
もっとも、サーバ装置100がユーザに提供するサービスは、アフィリエイト活動に限定されない。他の例では、例えばサーバ装置100はユーザに対し、電子書籍を販売するための販売店サービスを提供するものであってもよい。サーバ装置100は、電子書籍の売り上げを活動履歴として記録し、活動履歴から算定される報酬の額を、ユーザに支払うものであってもよい。
【0032】
サーバ装置100は、報酬額をユーザに支払うために必要な個人情報(例えば、日本国におけるマイナンバー、社会保障番号、納税者番号、銀行口座情報など)の入力をユーザから受け付け、記録する。さらに、サーバ装置100は、記録している個人情報について、所定の基準に従って削除する。すなわち、所定の基準に合致しない場合には、サーバ装置100はそのまま個人情報を保持し、次回の決済に用いることができる一方、所定の基準に合致した場合には個人情報を削除し、以後の管理を不要とするものである。
【0033】
サーバ装置100は、ユーザへの報酬額がある程度の額(第2の閾値)を超えることを契機に、対象のユーザへの決済を行う。ユーザへの報酬額の決済を、ある程度の額以上に限定することで、少額の決済が繰り返されることを防止する。
【0034】
また、サーバ装置100は、ユーザへの報酬額が近日中に第2の閾値まで到達する見込みとなった場合には、対象のユーザへの決済を行うために必要となる個人情報の入力をユーザに促す機能を備える。具体的には、サーバ装置100は、報酬額が第1の閾値(第2の閾値以下であるが、第2の閾値に近い数値)を超えると、対象のユーザへ決済を行うための個人情報が記録されているかを判別する。サーバ装置100は、対象のユーザへ決済を行うための個人情報が記録されていなかった場合、対象のユーザに、必要な個人情報を入力するように推奨する。
【0035】
第1の閾値は、第2の閾値より小さく、かつ、第2の閾値に適度に近い数値であることが求められる。第1の閾値が第2の閾値から離れた数値であった場合、報酬額が第1の閾値を超えてから、第2の閾値に到達するまでに長い時間を要することとなり不適切である。一方で、第1の閾値が第2の閾値にあまりに近い数値であると、報酬額が第1の閾値を超えてから第2の閾値に到達するまでの時間があまりに短くなることがあり、時には報酬額が第1の閾値と第2の閾値との両方を同時に超過することが起こりうる。第1の閾値は、一例としては、第2の閾値の80%、もしくは75%などの値に設定される。
【0036】
実施の形態1に係るサーバ装置100は、図1に示すように、機能面では、算定部11、推奨部12、決済部13、削除部14を備える。これらの各機能部が、活動履歴21、報酬額22、個人情報23、決済履歴24といったデータにアクセスしつつ、全体としてサーバ装置100の各機能を実現する。
【0037】
算定部11は、ユーザUの活動履歴21に基づいて、ユーザUに支払うべき報酬の額を算定する。算定部11は、サーバ装置100が記録した活動履歴21から、ユーザUに支払う報酬に関する活動を抽出し、抽出した活動ごとに対応する報酬額を特定し、報酬額22として記録する。
【0038】
推奨部12は、報酬額22に記録されている報酬額の値が第1の閾値以上となると、ユーザUへの決済に必要となる情報が個人情報23に記録されているか判定する。推奨部12は、決済に必要な情報が個人情報23に記録されていない場合、のちの決済に備え、ユーザUに、決済に必要となる個人情報を提供するように推奨する。
【0039】
決済部13は、報酬額22に記録されている報酬額の値が第2の閾値以上となると、ユーザUへの決済に必要となる情報が個人情報23に記録されているか判定する。決済部13は、決済に必要な情報が個人情報23に記録されている場合、記録されている個人情報に基づき、報酬額22に記録されている報酬額に対応する金銭を、ユーザUに支払う決済を行う。決済に必要な情報が個人情報23に記録されていない場合、決済部13は、ユーザUに、決済に必要となる個人情報を提供するように推奨し、合わせて、必要な個人情報が入力された場合に決済が可能となることを通知する。決済部13は、決済を行うと、行った決済の内容を決済記録24に記録する。
【0040】
削除部14は、決済部13が決済を行うと、決済履歴24を参照し、今回ユーザUに対して行った決済と、その直前に行われたユーザUに対する決済との間隔がどの程度であるかを判別する。削除部14は、判別した決済の間隔が閾期間以上であれば、個人情報23に記録されているユーザUの個人情報を削除する。
【0041】
サーバ装置100は、上述の構成を備えることにより、報酬額が第1の閾値に達した場合に、決済対象となるユーザ(ユーザU)の個人情報が記録されているか否を判別し、記録されていない場合には、ユーザUに個人情報の入力を求めることができる。そのため、サーバ装置100によれば、個人情報が入力されてから、報酬額が第2の閾値に到達し決済が行われるまでの時間を短く保つことができ、個人情報を管理する時間を短くすることが可能である。
【0042】
さらにサーバ装置100は、上述の構成を備えることにより、決済の間隔が閾期間以上に空いた場合には、当該ユーザの個人情報を削除する。そのため、決済の間隔が長いユーザ(決済の頻度が低いユーザ)については、サーバ装置100は決済を終えると個人情報を削除し、以後の管理を不要とする。一方、決済の間隔が短いユーザについては、サーバ装置100は個人情報を削除しない。そのため、決済間隔が短いユーザには、サーバ装置100は前回の決済で用いられた個人情報を用いて決済を実行するため、決済のつど個人情報の入力を受ける必要がない。
【0043】
このように、本実施の形態に係るサーバ装置100は、ユーザUにより入力された個人情報を保有する時間を短縮し、また用いられる頻度が低いことが見込まれる個人情報については削除する。これにより、取得した個人情報を、容易かつ適切に管理することを可能とするものである。
【0044】
本実施の形態に係るサーバ装置100は、図2に示すように、ハードウェアとして、制御部110、記録装置120、操作デバイス130、ディスプレイ140、ネットワークインターフェース150を備え、これらが内部バス190を介して互いに接続された構成を有する。
【0045】
制御部110は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備える。制御部110のCPUが、ROMまたはRAMに記録されているプログラムを実行することにより、制御部110は、サーバ装置100全体の動作を制御する。制御部110は、必要に応じて記録装置120からプログラム等のデータを読み出し、また記録装置120にデータを保存する。
【0046】
記録装置120は、ハードディスクドライブやフラッシュメモリ等の記録装置を備え、サーバ装置100が稼動するために必要なデータを記憶する。
【0047】
操作デバイス130は、キーボードやマウス等を備え、ユーザUによる入力操作を受け付けて制御部110に伝達する。
【0048】
ディスプレイ140は、液晶ディスプレイもしくはブラウン管モニタを備え、サーバ装置100のユーザに必要な情報を表示する。
【0049】
ネットワークインターフェース150は、サーバ装置100をネットワークに接続する。サーバ装置100が、ネットワークを介して他機器に情報を送信し、あるいは他機器から情報を受信する際、ネットワークインターフェース150は、制御部110から後述する内部バス190を介して受信した情報を、ネットワークを介して他機器へ送信し、また他機器からネットワークを介して受信した情報を、内部バス190を介して制御部110へ送信する。一例として、サーバ装置100は、ネットワークインターフェース150を介し、ユーザUが操作する端末装置T1との間でデータを送受信する。ユーザUは、ネットワークを介してサーバ装置100と接続する端末装置T1を介し、上述したアフィリエイト、または電子書籍の販売事業などを行う。
【0050】
記録装置120には、図3に示す各データが記録される。すなわち記録装置120には、サーバ装置100を利用するユーザの集合を示すユーザリスト29、ユーザによる活動と報酬額とを対応付けた活動−報酬額対応データ28が記録される。また、記録装置120には、個々のユーザに対応付けられたユーザ固有データ20が、ユーザリスト29に記録されている各ユーザに対応付けて記録される。ユーザ固有データ20には、活動履歴21、報酬額22、個人情報23、決済履歴24などが含まれる。記録装置120には、サーバ装置100を利用するユーザそれぞれに対応付けられたユーザ固有データが記録される。
【0051】
活動履歴21は、ユーザUによる、報酬額につながる活動を記録したデータである。活動履歴21には、ユーザUが報酬額につながる活動をとった日時、とった活動の内容などが記録される。活動履歴21には、個々の活動に対応付けられた報酬額が記録されていてもよい。
【0052】
報酬額22は、その時点でユーザUに支払われるべき報酬額として蓄積されている金額を示すデータである。報酬額22に記録されている金額は、後述する報酬額算定処理により算出対象期間内の報酬額が算出されると、算出された報酬額が加算されることにより増加する。また、後述する決済処理によってユーザUに報酬の決済がなされると、支払われた金額が減算されることにより減少する。
【0053】
個人情報23は、ユーザUに金銭を支払うために必要となる個人情報を記録したデータである。個人情報23には、一例として、ユーザUの個人識別番号(マイナンバー)、社会保障番号、納税者番号、銀行口座情報などが記録される。サーバ装置100は、ユーザUにより入力された情報を個人情報23に記録する。また、サーバ装置100は、後述する決済処理において、記録装置120に記録されている個人情報23を削除する。
【0054】
決済履歴24は、サーバ装置100がユーザUに対して行った決済を記録したデータである。サーバ装置100は、ユーザUに報酬額の支払い(決済)を行うと、その日時、および支払った金額など、その決済に関する情報を決済履歴24に記録する。
【0055】
サーバ装置100は、図4に示す活動記録処理を実行することにより、活動履歴21を記録する。なお、サーバ装置100は、ユーザが報酬に対応付けられた活動をとった時にその活動を漏れなく記録することを前提とするものである。そのため、サーバ装置100は、ユーザへのサービスを開始すると同時に活動記録処理を開始させ、その後、ユーザによる活動がありうる時間帯には活動記録処理を継続するものとする。
【0056】
活動記録処理の最初に、サーバ装置100は、ユーザによる活動を検知するか否かを判定する(ステップS11)。ユーザによる活動を検知しない場合(ステップS11:NO)、サーバ装置100は、活動を検知するまで待機する。
【0057】
ユーザによる活動を検知すると(ステップS11:YES)、サーバ装置100は、検知した活動を特定する(ステップS12)。サーバ装置100は、検知した活動の種別(例えば広告の視聴、商品の購入、または広告活動(ブログへの商品に関するコメントの記載)など)、および、その活動の対象(例えば視聴された広告、購入された商品、広告活動の対象となった商品など)を特定する。
【0058】
次にサーバ装置100は、特定した活動の報酬額を特定する(ステップS13)。サーバ装置100は、ステップS12で特定した活動に対応する報酬額を、活動−報酬額対応データ28から読み出す。
【0059】
次にサーバ装置100は、特定した活動に関する情報を、活動履歴21に記録する(ステップS14)。サーバ装置100は、ステップS11で活動を検出した日時、ステップS12で特定した活動の内容、および、ステップS13で特定した報酬額などを示すデータを集約して一つのレコードを生成し、活動履歴21に記録する。
【0060】
サーバ装置100は、ステップS11からS14までの動作を終えると、活動記録処理の終了条件が満たされたかどうかを判定する(ステップS15)。終了条件が満たされたと判定した場合(ステップS15:YES)、サーバ装置100は活動記録処理を終了する。一方、終了条件が満たされていないと判定した場合(ステップS15:NO)、サーバ装置100は処理をステップS11に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
【0061】
上述したように、サーバ装置100は、継続してユーザによる活動を監視し、記録することを前提として稼働する。そのため、ステップS15での終了条件とは、サーバ装置100に、ユーザへのサービスの停止指示がなされることを指す。
【0062】
ここまで述べた活動記録処理により、サーバ装置100は、活動履歴21に、図5に示されるデータを記録する。活動履歴21には、対象のユーザが報酬額に関する活動をとった日時(活動日時)、対象のユーザによりなされた活動の種別およびその活動の対象(活動内容)、その活動に対応付けられた報酬額などが記録される。すなわち、活動履歴21は、ユーザがとった報酬額につながる活動を個別に記録したデータである。
【0063】
サーバ装置100は、図6に示す報酬額算定処理を定期的に実行する。報酬額算定処理により、サーバ装置100は、活動履歴21に記録された個別の活動に係る報酬額を集約し、報酬額22に記録されているデータを更新する。ここから、報酬額算定処理について説明する。
【0064】
サーバ装置100は、周期的(例えば1日、または1週間など)に設定されている実行時期が到来すると、報酬額算定処理を開始する。実行時期は、比較的サーバ装置100の負荷が小さい時間帯に設定される。例えば実行周期が1日であれば、サーバ装置100の負荷が小さいと思われる深夜の時間帯(午前1時または午前2時など)に設定される。例えば実行周期が1週間であれば、サーバ装置100の負荷が小さいと思われる、日曜日から月曜日にかけての深夜の時間帯(月曜日の午前1時または午前2時など)に設定される。
【0065】
報酬額算定処理の最初に、サーバ装置100は、活動履歴21から、算定対象期間内に記録されたレコードを読み出す(ステップS21)。サーバ装置100は、報酬額の算定対象である期間(実行周期が1日である場合、算定対象となる日)に記録されたレコードを、活動履歴21から読み出す。
【0066】
次にサーバ装置100は、算出対象期間内の報酬額を算出する(ステップS22)。サーバ装置100は、ステップS21で読み出したレコードに記録されている報酬額の数値を合計することにより、算出対象期間内の報酬額を算出する。
【0067】
次にサーバ装置100は、記録されている報酬額(報酬額22に記録されている数値データ)に、算出された報酬額を加算する(ステップS23)。サーバ装置100は、報酬額22に記録されている数値データを読み取り、読み取った数値に、ステップS22で算出した報酬額に対応する値を加算した数値を、報酬額22に記録する。ステップS23を終えると、サーバ装置100は報酬額算定処理を終了する。
【0068】
サーバ装置100が、報酬額算定処理を行うことにより、報酬額22には、ユーザUが活動を行うことで蓄積されており、かつ、まだユーザUに支払われていない報酬額を示す数値が記録される。
【0069】
ここまで説明した報酬額算定処理のステップS21では、算定対象となる期間内のレコードを活動履歴21から抽出して読み出すこととした。しかし、これに限られない。サーバ装置100は、活動履歴21の各レコードに、報酬額として算定済みであるか否かを示す情報を記録するものであってもよい。例えば、各レコードにおいて、そのレコードが報酬額22に加算されているか否かを示すフラグを備えたものが考えられる。この場合、サーバ装置100は、上記ステップS21において、活動履歴21から、レコードが報酬額22に加算されていないことを示す状態にフラグがなっているレコードを抽出するものであってもよい。
【0070】
また、ここまでの説明では、活動記録処理と報酬額算定処理は別個の処理として説明した。しかし、これに限られず、活動記録処理の中で、つど報酬額22を更新するものであってもよい。その場合、サーバ装置100は、活動記録処理のステップS13で活動の報酬額を特定すると、特定した報酬額を、報酬額22に記録されている金額に加算する。これにより、サーバ装置100が活動の報酬額を特定するたびに、報酬額22に最新の報酬額が記録される。
【0071】
サーバ装置100は、周期的(例えば1日、または1週間など)に設定されている実行時期が到来すると、図7に示す決済準備処理を開始する。一般的には、周期的に報酬額算定処理が行われる場合、報酬額算定処理の完了に続いて決済準備処理を開始するものであってよい。また、上述したように、活動記録処理の中で報酬額22が更新されるものである場合、サーバ装置100は、報酬額22の更新とは独立に、設定された実行時期が到来すると決済準備処理を開始するものであってよい。
【0072】
サーバ装置100は、決済準備処理の最初に、記録されている報酬額22の値が第2の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS31)。サーバ装置100は、報酬額22に記録されているデータを読み出し、その数値が、あらかじめ定められた閾値(第2の閾値)以上である否かを判定する。
【0073】
ステップS31で、記録されている報酬額22の値が第2の閾値以上であると判定した場合(ステップS31:YES)、サーバ装置100は、後述する決済処理を実行し(ステップS35)、決済準備処理を終了する。
【0074】
ステップS31で、記録されている報酬額22の値が第2の閾値以上ではないと判定した場合(ステップS31:NO)、サーバ装置100は、記録されている報酬額22の値が第1の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS32)。サーバ装置100は、報酬額22に記録されているデータが示す数値が、あらかじめ定められた閾値(第1の閾値)以上である否かを判定する。
【0075】
ステップS32で、記録されている報酬額22の値が第1の閾値以上ではないと判定した場合(ステップS32:NO)、サーバ装置100は、そのまま決済準備処理を終了する。
【0076】
ステップS32で、記録されている報酬額22の値が第1の閾値以上であると判定した場合(ステップS32:YES)、サーバ装置100は、決済に必要な個人情報が記録されているか否かを判定する(ステップS33)。サーバ装置100は、記録装置120に、ユーザUへの決済を行うために必要な個人情報(個人情報23)が記録されているか否かを判定する。
【0077】
ステップS33で、個人情報23が記録されていると判定した場合(ステップS33:YES)、サーバ装置100は、そのまま決済準備処理を終了する。
【0078】
ステップS33で、個人情報23が記録されていないと判定した場合(ステップS33:NO)、サーバ装置100は、ユーザUに、個人情報の入力を推奨する(ステップS34)。サーバ装置100は、ユーザUに、活動に対する報酬額の支払い時が近くなっていること、および、報酬額を決済するためにはサーバ装置100に個人情報の提供が必要であることを伝達する。ステップS34を完了すると、サーバ装置100は、決済準備処理を終了する。
【0079】
サーバ装置100は、決済準備処理を実行することにより、報酬額22に記録されている数値が第2の閾値以上となっていることを条件に決済処理を開始する。サーバ装置100は、報酬額が少額である状態での決済を避け、ユーザUに対して蓄積されている報酬額がある程度の量となってから決済を実行することが可能となる。
【0080】
また、サーバ装置100は、決済準備処理により、報酬額22に記録されている数値が第2の閾値には到達していないものの、第1の閾値以上となっているときには、ユーザUへの決済に必要な個人情報(個人情報23)が記録されているかを判定し、記録されていない場合には、ユーザUに、個人情報の入力を推奨する。これにより、決済が近く見込まれる場合には、実際に決済が必要となる前に、ユーザUからの個人情報の提供を受けることが可能となる。そのため、サーバ装置100によれば、決済の処理を円滑に行うことが可能となる。
【0081】
サーバ装置100は、上述したように、決済準備処理において報酬額22に記録されている数値が第2の閾値以上となっている場合、決済処理を開始する。ここから、決済処理について、図8を参照して説明する。
【0082】
決済処理の最初に、サーバ装置100は、決済に必要な個人情報(個人情報23)が記録装置120に記録されているか否かを判定する(ステップS41)。
【0083】
サーバ装置100が、個人情報が記録されていないと判定した場合(ステップS41:NO)、サーバ装置100は、ユーザUに、個人情報の入力を要求し(ステップS46)、決済処理を終了する。この場合、決済に必要な個人情報がサーバ装置100に記録されておらず、サーバ装置100は、決済を実行できないためである。後日、ユーザUが、要求に応じて個人情報を入力すると、その後に実行される決済処理によって報酬が決済される。
【0084】
ステップS41で個人情報が記録されていると判定した場合(ステップS41:YES)、サーバ装置100は、報酬額22に相当する金銭の決済を行う(ステップS42)。サーバ装置100は、記録装置120に記録されている個人情報23を読み出し、読み出したデータが示す宛先に、報酬額22に記録されている数値に相当する金銭を送金する。送金の手段は任意のものが可能である。送金の手段としては、銀行振り込みが一般的であるが、ほかに定額小為替や小切手の郵送であってもよい。また、サーバ装置100は、決済を行うと、実行した決済内容を決済履歴24に記録する。
【0085】
次にサーバ装置100は、記録されている報酬額22をリセットする(ステップS43)。サーバ装置100は、記録装置120に、報酬額22としてゼロを記録する。
【0086】
次にサーバ装置100は、前回の決済から今回の決済までの間隔が閾期間以上であるか否かを判定する(ステップS44)。サーバ装置100は、決済履歴24を参照し、前回の決済から今回の決済までの期間の長さがどの程度であるかを算出する。サーバ装置100は、算出した期間の長さが、あらかじめ定められた閾期間以上であるか否かを判定する。算出した期間の長さが閾期間以上ではないと判定した場合(ステップS44:NO)、サーバ装置100はそのまま決済処理を終了する。また、前回の決済に関する内容が決済履歴24に記録されていない場合も、同様に、サーバ装置100はそのまま決済処理を終了する。
【0087】
ステップS44で、算出した期間の長さが閾期間以上であると判定した場合(ステップS44:YES)、サーバ装置100は、記録装置120に記録されている個人情報23を消去し(ステップS45)、決済処理を終了する。
【0088】
このように、サーバ装置100は、報酬の決済を行う際に、前回の決済から今回の決済までの期間の長さを算出し、算出した期間の長さが閾期間以上である場合に、個人情報23を消去する。すなわち、決済の間隔が閾期間以上に空いているユーザについては、決済の直後に個人情報を削除し、個人情報の管理を不要とすることができる。このように、サーバ装置100によれば、個人情報を保持する期間を、効率性を失わない範囲で、できる限り短く制御することが可能となる。そのため、個人情報を管理するうえでのリスクを低減するとともに、保存している個人情報のデータ容量を削減し、必要となる記憶媒体の容量を削減することができる。
【0089】
また、決済処理のステップS44において、まだ報酬額の決済を行った実績のないユーザにおいて初めて決済を行う場合、前回の決済に関する内容が決済履歴24に記録されていないことが想定される。この場合、サーバ装置100は、個人情報23を消去しない。しかしながら、このような場合、対象となるユーザが次にいつ決済を行うか不透明である。そのため、対象となるユーザの個人情報を管理し続けるべきか否か、判断することが難しい。
【0090】
このようなケースについて対処するため、サーバ装置100は、決済履歴24には一度しか決済の記録がないユーザについては、閾期間以上の期間が経過すると、個人情報を削除してもよい。具体的には、サーバ装置100は、決済処理のステップS42において決済を行った後、当該決済の直前に行われた同ユーザに対する決済が行われた時期が決済履歴24に記録されているか否かを判定するものであってもよい。記録されていると判定した場合は、サーバ装置100は、続けて決済処理のステップS43以降を実行する。記録されていないと判定した場合、サーバ装置100は、当該ユーザの個人情報に有効期限として、今回の決済処理における決済を行ってから閾期間の経過後の時期を設定する。
【0091】
サーバ装置100は、のちに、当該ユーザに対する報酬額の決済が再度行われないまま、有効期限を経過すると、当該ユーザの個人情報を削除する。サーバ装置100は、1度しか報酬額の決済がなかったユーザの個人情報を、決済から閾期間以上の期間が経過することで削除し、個人情報の管理を不要とすることができる。なお、ここでの閾期間は、決済処理のステップS44で用いられる閾期間とは独立であってもよいし、また関連付けて取り扱うものであってもよい。
【0092】
本実施の形態に係るサーバ装置100は、決済処理のステップS44にて、前回の決済から今回の決済までの間隔が閾期間以上であると、個人情報を削除する。これは、前回の決済から今回の決済までの間隔が閾期間以上であった場合に、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの間隔が長いことが見込まれるためである。
【0093】
一旦記録された個人情報であっても、その後、再度活用されるまでの期間が長い場合には、その期間内に情報が変更される可能性が高くなる。そのため、個人情報が利用されない空白期間が長期にわたると見込まれる場合には、いったん個人情報を削除し、次回その個人情報が必要とされるときに個人情報の再入力を求める方が、正確な情報に基づく処理を行うためには適切といえる。本実施の形態に係るサーバ装置100は、前回の決済から今回の決済までの間隔から、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定し、その支払間隔が閾期間以上であれば、決済に用いたユーザの個人情報を削除するものである。
【0094】
ここで、サーバ装置100が、他の手法を併せて用いることにより、次回の当該ユーザに支払う決済が行われるまでの支払間隔を推定するものであってもよい。一例として、サーバ装置100は、決済を行ったユーザだけでなく、他のユーザのユーザ固有データおよび決済履歴も記録装置120に記録する。サーバ装置100は、記録装置120に記録されている、ユーザ群の決済履歴を分析することにより、次回の当該ユーザに支払う決済が行われる支払時期を推定するものであってもよい。
【0095】
具体的には、サーバ装置100は、記録装置120に記録されている他のユーザの決済履歴を参照し、ユーザへの決済間隔の統計動向を分析するものであってもよい。例えば、サーバ装置100は、各ユーザの決済履歴24を参照し、初回の決済から2回目の決済までの間隔と、その後のn回目の決済から(n+1)回目の決済までの間隔との比の値を算出する。そのうえで、あるユーザへn回目の決済を行った場合には、サーバ装置100は、そのユーザに対する初回の決済から2回目の決済までの間隔に、算出した比の値を乗じることで、そのユーザへの次回の決済が行われるまでの支払間隔を推定する。このように、対象ユーザだけでなく、他のユーザの決済履歴を参照することで、より精度を高く決済時期を見積もることが可能となる。
【0096】
<実施の形態2>
実施の形態1で説明したサーバ装置100は、記録されている報酬額22の数値が第1の閾値以上となると、ユーザUに個人情報の入力を推奨するものである。しかしながら、ユーザUに個人情報の入力を推奨するタイミングはこれに限られない。実施の形態2では、活動履歴21に基づいて、報酬額22の数値が第2の閾値を超える時期を推定したうえで、推定した時期から所定の期間前になると、(個人情報が記録されていない場合には)ユーザUに個人情報の入力を推奨するサーバ装置100について説明する。
【0097】
本実施の形態に係るサーバ装置100は、図9に示すように、サーバ装置100が備える各機能部(算定部11、推奨部12、決済部13、削除部14)に加え、推定部15を備える。推定部15は、報酬額22の数値が第2の閾値を超える時期を推定し、その時期を推定時期26として記録する。
【0098】
具体的な推定手順例について、図10を参照して説明する。図10は、報酬額22の数値の日時推移を表すグラフであり、横軸に日時、縦軸に報酬額22の数値を設定したものである。また図中、線L1は報酬額が第1の閾値である線を示し、線L2は報酬額が第2の閾値である線を示す。また、P1〜P3は、それぞれ第1の日時における報酬額、第2の日時における報酬額、第3の日時における報酬額として記録された数値を示す。
【0099】
この例においては、第1の日時から第3の日時まで報酬額が増加を続け、第3の日時における報酬額が第1の閾値以上となっている。サーバ装置100は、第3の日時において報酬額が第1の閾値以上となったため、報酬額が第2の閾値を超える時期を推定する。具体的には、第1〜第3の日時における報酬額の推移を分析し、このペースで報酬額が増加すると仮定して、報酬額が第2の閾値を超える時期を推定する。すなわち、実績であるP1〜P3から報酬額の変動を線形近似し、導出された線を第3の日時以降にも拡張した線(線L3)と、報酬額が第2の閾値である線(線L2)との交点(点P4)の座標を算出する。
【0100】
すなわちサーバ装置100による推定では、今後の報酬額の変動により、点P4に対応する日時(DT1)において、報酬額が第2の閾値を超えると見込まれる。そこで、サーバ装置100は、日時DT1よりも所定の期間だけさかのぼる日時DT2に、ユーザUに個人情報の入力を推奨する。このようにすることで、より決済時期に近い時期で個人情報を収集することが可能となる。
【0101】
また、このように、報酬額が第2の閾値を超えると見込まれる時期を推定し、推定された時期に基づいて、第1の閾値を調整し設定することも可能である。第1の閾値を調整する具体的な手順について、図11を参照しつつ説明する。
【0102】
図11は、報酬額22の数値の日時推移を表すグラフであり、横軸に日時、縦軸に報酬額22の数値を設定したものである。また図中、P1〜P4および線L2、線L3については、図10に示したものと同様である。
【0103】
この例においては、サーバ装置100は、定期的に、または何らかのイベントの発生をトリガーに、報酬額22の数値の日時推移に基づいて、報酬額が第2の閾値を超える日時(DT1)を推定する。サーバ装置100は、DT1よりも所定の期間だけさかのぼる日時(DT2)が、ユーザUに、個人情報の入力を推奨すべき時期であると特定する。サーバ装置100は、線L3における日時DT2の値を(図中P5の点)、個人情報の入力を推奨すべき時期における、ユーザに支払うべき報酬の額として推定する。サーバ装置100は、推定した報酬の額を、第1の閾値として設定する。
【0104】
すなわちサーバ装置100による推定では、報酬額の推移の実績に基づいて、報酬額が第2の閾値を超えると見込まれる日時(DT1)を推定し、さらに、DT1より所定の期間だけさかのぼる日時(DT2)における報酬額(P5での数値)を推定し、推定された報酬額に、第1の閾値を併せて設定する。サーバ装置100は、報酬額が第1の閾値以上となると、ユーザUに個人情報の入力を推奨する。このようにすることで、より決済時期に近い時期で個人情報を収集することが可能となる。
【0105】
<変形例1>
ここまでにおいては、閾期間はあらかじめサーバ装置100に設定されている実施の形態について説明した。しかしながら、サーバ装置100は、各ユーザの状況に応じて閾期間を調整するものであってもよい。すなわち、サーバ装置100は、決済記録(決済履歴24)を分析し、閾期間を設定するものであってもよい。
【0106】
具体的には、例えば決済履歴24に、過去に多数の決済が記録されているユーザは、サーバ装置100が提供するサービスを長期にわたって利用している固定ユーザであると考えられる。固定的にサーバ装置100を利用しているユーザは、決済の間隔が長期間になった場合であっても、再び決済が行われる蓋然性が高いものと推測される。一方、決済履歴24に、(複数であっても)少数の決済しか記録されていないユーザ(いわゆるライトユーザ)は、固定ユーザに比べると、次に決済が必要となる見込みが少ないものと推測される。そのため、サーバ装置100は、決済履歴24により多くの決済が記録されているユーザには、より少ない決済しか記録されていないユーザに比べて長い閾期間を設定するものであってもよい。
【0107】
例えば、サーバ装置100は、決済履歴24に決済の記録が3回未満しか記録されていないユーザには、閾期間を3か月と設定する。さらにサーバ装置100は、決済履歴24に決済の記録が3回以上、10回未満記録されているユーザには、閾期間を6か月と設定し、10回以上記録されているユーザには閾期間を1年と設定する。このようにすることで、次回の決済が見込めるユーザについては個人情報が削除される可能性を低くし、次の決済時の作業労力を低減することができる。
【0108】
また、サーバ装置100は、単に決済履歴24に残る決済の回数だけでなく、決済履歴24に記録されている決済の頻度から、対象ユーザをユーザパターンに分類するものであってもよい。サーバ装置100は、ユーザごとに、該当するユーザパターンに対応付けられた算出方法に基づいて、閾値を設定する。
【0109】
例えば、サーバ装置100は、ユーザを以下の4パターンに分類するものとする。
(1)低頻度・安定ユーザ
(2)高頻度・安定ユーザ
(3)多変動ユーザ
(4)それ以外
【0110】
ここで、「低頻度・安定ユーザ」は、決済が行われる間隔が比較的長め(例えば、6か月以上)であるが、安定的に決済が行われ、決済間隔の変動が小さいユーザである。サーバ装置100は、(1a)決済間隔の平均値が所定の値より大きいこと(1b)決済間隔の標準偏差が所定の値より小さいこと、の2点の条件に合致するユーザを、このグループに分類する。
【0111】
「低頻度・安定ユーザ」のパターンに該当するユーザは、決済間隔が広くなる一方で次回の決済が見込める可能性が高い。そこで、サーバ装置100は、「低頻度・安定ユーザ」のパターンに該当するユーザについては、閾期間を、例えば「決済間隔の平均値+決済間隔の標準偏差×3」と設定する。サーバ装置100は、「低頻度・安定ユーザ」のパターンに該当するユーザについて、個人情報が削除される可能性を低減することができる。
【0112】
次に、「高頻度・安定ユーザ」は、決済が行われる間隔が比較的短めであり、かつ、安定的に決済が行われているユーザである。サーバ装置100は、(2a)決済間隔の平均値が所定の値より小さいこと(2b)決済間隔の標準偏差が所定の値より小さいこと、の2点の条件に合致するユーザを、このグループに分類する。
【0113】
「高頻度・安定ユーザ」のパターンに該当するユーザに、通常のペースで決済が行われている間は、サーバ装置100が個人情報を保持している方が便利である。一方で、急に決済の間隔が空いた場合、そのユーザによるサーバ装置100のサービス利用が急に減少していることと関係が疑われる。そのため、そのような場合に個人情報を削除できるように、サーバ装置100は、「高頻度・安定ユーザ」のパターンに該当するユーザについては、閾期間を、例えば「決済間隔の平均値+決済間隔の標準偏差」と設定する。
【0114】
「多変動ユーザ」は、多数の決済履歴があり、決済が行われる間隔が長い場合と短い場合が混在するユーザである。サーバ装置100は、(3a)所定の回数以上の決済実績があること、(3b)決済間隔の標準偏差が、平均値との対比において大きい(例えば、標準偏差が平均値の3分の2よりも大きいなど)の2点の条件に合致するユーザを、このグループに分類する。
【0115】
「多変動ユーザ」のパターンに該当するユーザにおいては、決済間隔の変動が大きく、短い間隔で決済が行われた後であっても、その次の決済までの間隔が長くなる可能性がある。そこで、サーバ装置100は、「多変動ユーザ」のパターンに該当するユーザについては、閾期間を、例えば「決済間隔の中央値」と設定する。このように設定することで、サーバ装置100は、「多変動ユーザ」のパターンに該当するユーザについて、決済間隔が短い時期には個人情報を保持し、再入力の労力を省略する一方で、決済間隔が長い時期には個人情報を削除する。
【0116】
「それ以外」のユーザは、ここまで述べた3種のユーザパターン(「低頻度・安定ユーザ」「高頻度・安定ユーザ」「多変動ユーザ」)に該当しないユーザである。サーバ装置100は、ここまで述べた各条件にいずれも合致しなかったユーザを「それ以外」のグループに分類する。「それ以外」のユーザパターンに合致するユーザについてサーバ装置100が設定する閾期間は任意である。サーバ装置100は、例えば、「それ以外」のユーザパターンに合致するユーザには、一律の閾期間、もしくは、それぞれ決済履歴24に記録されている決済の回数に対応付けられた閾期間を設定する。
【0117】
<変形例2>
ここまで述べた実施の形態および変形例においては、サーバ装置100は、自身が記録している個人情報についてのみアクセスが可能である。変形例2においては、サーバ装置100は、自身が記録している個人情報のみならず、他のサーバ装置が記録している個人情報にアクセス可能であるケースについて説明する。
【0118】
変形例2におけるサーバ装置100は、ユーザに報酬を支払うための装置である。また、サーバ装置100を用いてユーザにサービスを提供するサービス提供者が、他に、例えばクレジットカード関連事業、または銀行事業など、決済そのものを取り扱う事業を営んでいるとする。このような場合に、サーバ装置100そのものが報酬額の支払いに必要な個人情報を保有していなくとも、同一事業者が運用する他のサーバ装置が、支払いに必要な個人情報を保有している場合がある。
【0119】
一般に、同一の事業者が運営している場合であっても、用途が限定されたうえで収集された個人情報を、その個人情報が示す人物の許可なく、他の用途に用いることはできない。変形例2においては、サーバ装置100は、自機において個人情報が記録されていなくとも、(1)他のアクセス可能なサーバ装置に個人情報が記録されており、(2)ユーザによる承諾が得られる場合には、(3)対象の決済を行う際のみに参照可能な形態で、他のサーバ装置に記録されている個人情報にアクセスするものである。
【0120】
具体的には、変形例2におけるサーバ装置100は、実施の形態1と同じタイミングで、図12に示す決済準備処理を実行する。図12に示す決済準備処理のうち、ステップS31〜S35については図7に示したものと同様の処理であり、説明を割愛する。
【0121】
変形例2におけるサーバ装置100は、決済準備処理のステップS33で、個人情報23が記録されていないと判定した場合(ステップS33:NO)、サーバ装置100は、アクセス可能な他のサーバ装置に、対象となる個人情報が記録されているか否かを問い合わせる(ステップS36)。ここで、サーバ装置100が問い合わせるのは、「個人情報が記録されているか否か」であり、個人情報そのものの提供は行わない。他のサーバ装置から、対象となる個人情報が記録されていないとの回答を受信した場合(ステップS36:NO)、サーバ装置100は決済準備処理を終了する。
【0122】
他のサーバ装置から、対象となる個人情報が記録されているとの回答を受信した場合(ステップS36:YES)、サーバ装置100は、他のサーバ装置に記録されている個人情報の利用についてユーザUの承諾が得られるか判定する(ステップS37)。サーバ装置100は、ユーザUに、活動に対する報酬額の支払い時が近くなっていること、および、報酬額を決済するために必要な情報が他のサーバ装置に記録されていることを伝達し、他のサーバ装置に記録されている個人情報を決済に利用してもよいかを問い合わせる。
【0123】
ステップS37で、ユーザUより、他のサーバ装置に記録されている個人情報を決済に利用することについて承諾が得られた場合(ステップS37:YES)、サーバ装置100は、承諾が得られたことを記録し(ステップS38)、決済準備処理を終了する。
【0124】
ステップS37で、ユーザUより、他のサーバ装置に記録されている個人情報を決済に利用することについて承諾が得られなかった場合(ステップS37:NO)、サーバ装置100は、ユーザUに、個人情報の入力を推奨する(ステップS34)。サーバ装置100は、ユーザUに、活動に対する報酬額の支払い時が近くなっていること、および、報酬額を決済するためにはサーバ装置100に個人情報の提供が必要であることを伝達する。ステップS34を完了すると、サーバ装置100は、決済準備処理を終了する。
【0125】
変形例2にかかるサーバ装置100は、このように、(1)決済準備処理の実行時に報酬額22に記録されている数値が第1の閾値と第2の閾値の間であること(2)サーバ装置100が決済に必要な個人情報を記録していないこと(3)他のサーバ装置に決済に必要な個人情報が記録されていること(4)ユーザUによる承諾が得られたこと、の4条件が満たされる場合に、ユーザUから承諾を得られたことを記録し、個人情報の入力をユーザUに求めない。そのため、サーバ装置100自身が個人情報を保管することによるコスト・リスクを低減させることができる。
【0126】
変形例2にかかるサーバ装置100は、他のサーバ装置から提供された個人情報を用いて決済を行う。しかしながら、他のサーバ装置から提供された個人情報は厳重に取り扱うことが望ましい。サーバ装置100は、決済を行う際に、決済に必要な個人情報をいわゆるワンタイムデータ(利用時だけ参照され、利用が終わると削除されるデータ)として他のサーバ装置から取得するのが望ましい。すなわち、他のサーバ装置から提供された個人情報を用いて決済処理を行った場合には、決済処理の完了時に、サーバ装置100は、当該個人情報を自機から削除するものであってもよい。
【0127】
本発明の実施形態にかかるサーバ装置は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いても実現可能である。例えば、コンピュータに、上記動作を実行するためのプログラムを、フレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)、MO(Magnet Optical disk)などのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶して配布し、これをコンピュータシステムにインストールすることにより、上述の処理を実行するソースプログラム解析システムを構成しても良い。さらに、インターネット上のサーバ装置が有するディスク装置等にプログラムを記憶しておき、例えば、搬送波に重畳させて、コンピュータにダウンロード等するものとしてもよい。
【0128】
また、本発明の実施形態に係るサーバ装置は、1台で実現されるものに限定されない。複数のコンピュータが上述した各部の機能を分担することにより、それらの複数のコンピュータからなる一つのシステムとして各機能を提供するものであってもよい。
【0129】
ここまで本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0130】
11:算定部
12:推奨部
13:決済部
14:削除部
15:推定部
21:活動履歴
22:報酬額
23:個人情報
24:決済履歴
26:推定時期
28:活動―報酬額対応データ
29:ユーザリスト
100:サーバ装置
110:制御部
120:記録装置
130:操作デバイス
140:ディスプレイ
150:ネットワークインターフェース
190:内部バス
U:ユーザ
T1:端末装置
【要約】
算定部(11)は、ユーザ(U)に関する活動履歴(21)から、当該ユーザに支払うべき報酬額(22)を算定する。推奨部(12)は、報酬額(22)が第1の閾値以上となると、報酬の支払いに必要な個人情報がユーザ(U)から提供されていなければ、ユーザ(U)に、個人情報を提供するように促す。決済部(13)は、ユーザ(U)から個人情報が提供され、かつ、報酬額(22)が第2の閾値以上となると、報酬額(22)をユーザ(U)に支払う決済を行う。削除部(14)は、ユーザ(U)に対して行った決済と、その直前に行われたユーザ(U)に対する決済との間隔が閾期間以上であれば、決済に用いたユーザ(U)の個人情報を削除する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12