【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様による計測装置は、充電装置によって充電される二次電池を電源の一つとする計測装置であって、前記充電装置から供給された電力で前記二次電池を充電する充電回路と、被測定物が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記被測定物の重量を検出する重量検出部と、前記重量検出部を校正するための基準器重量値を記憶する基準器重量値記憶部と、前記充電回路が前記二次電池の充電を開始した後、所定の条件を充足すると、前記基準器重量値と、前記重量検出部による検出値とに基づいて前記校正を行い、前記重量検出部による検出値を補正する補正データを生成する補正データ生成部と、前記補正データを記憶する補正データ記憶部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第1の態様による計測装置によれば、二次電池を電源とする計測装置にとっては必須の作業である充電の際に、当該計測装置の校正も行われる。従って、充電及び校正について、それぞれ別個に必要性を判断して作業を行わなければならない従来の計測装置に比べて、ユーザの負担が大きく軽減される。また、計測装置の充電時に校正が自動的に行われるため、校正のし忘れや校正頻度の極端な減少を防止することができる。
ところで、ポータブル式の計測装置を使用する場合は、計測前に当該計測場所で校正を実行することが好ましい。従って、ポータブル式の計測装置は、据え置き式の計測装置と比較して校正が必要になる頻度が高い。また、充電式の計測装置は、使用環境などによって二次電池の放電特性が異なるため、使用希望時に使用可能とするためには、或る程度こまめに充電を行う必要がある。上述のような事情から、ユーザにとって計測装置の充電及び校正は常に気に掛けていなければならない事項であり、且つ、それらの作業自体もユーザにとって面倒な作業である。本発明の第1の態様による計測装置によれば、充電と校正とが同時に行われるため、上述したユーザの負担が大きく軽減される。
なお、所定の条件は、校正が可能であることが好ましい。例えば、利用者が基準器を載置部に載置するのに必要な所定時間が充電開始から経過したことを所定の条件としてもよいし、何らかの方法によって基準器が載置部に載置されたことを検知したことを所定の条件としてもよい。
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の第2の態様による計測装置は、前記補正データ生成部は、前記重量検出部による検出値が前記基準器重量値を含む所定範囲内にあることを前記所定の条件とすることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る計測装置によれば、ユーザのミスなどによって載置部上に基準器が載置し忘れられた状態や基準器以外の物体が載置された状態で、校正が実行されてしまうことを防ぐことができる。つまり、校正の正確さが担保される。
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第3の態様による計測装置は、前記充電装置は、温度及び湿度のうち少なくとも何れか一方を検出する第1のセンサと、前記充電の際に前記第1のセンサの出力値を当該計測装置に送信するセンサ値送信部と、を備え、当該計測装置は、前記第1のセンサの検出対象と同様の検出対象を検出する第2のセンサと、前記センサ値送信部によって送信された前記第1のセンサの出力値を受信するセンサ値受信部と、前記補正データ生成部は、前記補正データを生成すると共に、前記第1のセンサの出力値と、前記第2のセンサの出力値とに基づいて前記第2のセンサの校正を行い、前記第2のセンサの出力値を補正するセンサ値補正データを生成し、前記補正データ記憶部は、前記補正データを記憶すると共に、前記センサ値補正データを記憶することを特徴とする。
本発明の第3の態様による計測装置によれば、充電装置による計測装置の充電の際に、当該計測装置が備える温度センサ及び湿度センサの少なくとも一方のセンサ自体の校正も自動的に行われる。従って、温度及び湿度の少なくとも一方に基づいて重量検出部の校正を行う計測装置に、本発明の第2の態様を適用することで、計測精度をさらに向上させることができる。
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第4の態様による計測装置は、第1乃至第3の態様による計測装置であって、前記充電装置による当該計測装置の認証処理に供する認証データを、当該計測装置に固有の識別子に基づいて生成して送信する認証データ送信部を含むことを特徴とする。
本発明の第4の態様による計測装置によれば、充電装置による当該計測装置の認証処理に用いられる認証データが、当該計測装置によって生成されて充電装置に送信される。これにより、充電装置による計測装置の認証処理が可能となる。従って、第4の態様による計測装置に係る模倣品の峻別が容易になる。
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の第5の態様による計測装置は、第1乃至第4の態様のうちいずれか一態様による計測装置であって次の構成を採る。まず、前記充電装置は、前記二次電池へ電力を供給するための給電回路と、前記給電回路に電気的に接続された一対の給電電極と、前記給電電極に係るダミー給電電極と、を備え、当該計測装置は、前記充電の際に前記給電電極と接触するように設けられた一対の受電電極と、前記充電の際に前記ダミー給電電極と接触するように設けられた一つ以上のダミー受電電極と、前記受電電極と前記二次電池とを電気的に接続する充電回路と、を備える。
本発明の第5の態様による計測装置によれば、ダミー受電電極の存在によって、外観上は受電電極が多数設けられているように視認され、且つ、現実にどの電極が受電電極として機能しているのかを製造者以外は知ることができない。従って、当該計測装置に係る模倣品の製造が困難になる。
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の第6の態様による計測装置は、第1の態様による計測装置であって、次の構成を採る。まず、前記充電装置は、当該計測装置の認証処理に用いる認証データを暗号鍵で暗号化した暗号化認証データを生成して当該計測装置に送信し、当該計測装置によって復号化された前記暗号化認証データである復号化認証データを受信し、前記復号化認証データと前記認証データとが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合に前記二次電池の充電を開始させる認証部を備える。当該計測装置は、前記暗号化認証データを受信する暗号化データ受信部と、前記暗号化認証データを、前記暗号鍵に対応する復号鍵で復号して前記復号化認証データを生成する復号処理部と、前記復号化認証データを前記充電装置に送信する復号化データ送信部と、を含むことを特徴とする。
本発明の第6の態様による計測装置によれば、充電装置による当該計測装置の認証処理が可能となる。従って、第6の態様による計測装置に係る模倣品の峻別が容易になる。
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の第7の態様による計測装置は、第1の態様による計測装置であって、前記充電装置は、前記二次電池へ電力を供給するための給電回路と、前記充電の際の前記計測装置との電気的接点である3個以上の給電電極と、前記充電の際に前記3個以上の給電電極から2個の給電電極を選択して前記給電回路に電気的に接続させる第1の選択回路と、を備え、当該計測装置は、前記3個以上の給電電極の各々に接触するように設けられた3個以上の受電電極と、前記充電装置から供給された電力によって前記二次電池を充電する充電回路と、前記3個以上の受電電極の中から2個の受電電極を選択して前記充電回路に電気的に接続させる第2の選択回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第7の態様による計測装置によれば、受電電極が3個以上設けられているため、それら受電電極のうち何れの電極が現実に機能しているのかを製造者以外は知ることができない。また、たとえ計測装置が分解されたとしても、回路構成上は全ての受電電極が実際の充電に用いられ得る構成であることしか分からない。従って、当該計測装置の模倣品の製造が困難になる。
【0013】
上記課題を解決するために、本発明の第8の態様による充電装置は、被測定物が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記被測定物の重量を検出する重量検出部と、前記重量検出部を校正するための基準器重量値を記憶する基準器重量値記憶部と、を備える計測装置の電源である二次電池を充電する充電装置であって、前記二次電池に電力を供給するための給電回路と、前記給電回路によって前記二次電池に電力が供給されている期間中、前記載置部に対して前記基準器重量値に相当する荷重を加え続ける荷重部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第8の態様による充電装置によれば、二次電池を電源とする計測装置にとっては必須の作業である充電の際に当該計測装置の校正も行われる計測装置を充電することができる。
【0014】
上記課題を解決するために、本発明の第9の態様による充電装置は、第8の態様による充電装置であって、温度及び湿度のうち少なくとも一方を検出するセンサと、前記充電の際に前記センサの出力値を、前記計測装置に送信するセンサ出力値送信部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第9の態様による充電装置によれば、充電装置による計測装置の充電の際に、計測装置が備える温度センサ及び湿度センサの少なくとも一方の校正に用いられるデータが当該充電装置から計測装置に送信される。
【0015】
上記課題を解決するために、本発明の第10の態様による充電装置は、前記計測装置に固有の識別子に基づいて生成された認証データを受信する認証データ受信部と、前記認証データが適正な認証データであるか否かを判定する認証判定部と、前記認証判定部によって前記認証データが適正な認証データであると判定された場合、前記給電回路に前記二次電池への電力の供給を開始させる制御部と、を含むことを特徴とする。
本発明の第10の態様による充電装置によれば、認証処理が成功した真正品の計測装置のみが充電される。
【0016】
上記課題を解決するために、本発明の第11の態様による充電装置は、第8乃至第10の態様のうち何れか一態様による充電装置であって、次のような構成を採る。まず、前記計測装置は、前記二次電池を充電するための充電回路と、前記充電回路に対して電気的に接続された2個の受電電極と、前記受電電極と略同一の形状で前記受電電極近傍に設けられた金属片である一つ以上のダミー受電電極と、を備える。当該充電装置は、前記給電回路に対して電気的に接続されており、前記充電の際に前記受電電極の各々と接触するように、前記受電電極の各々に対応して設けられた2個の給電電極と、前記充電の際に前記ダミー受電電極と接触するように、前記ダミー受電電極の各々に対応して設けられた金属片である一つ以上のダミー給電電極と、を備える。
本発明の第11の態様による充電装置によれば、ダミー給電電極の存在によって、外観上は給電電極が多数設けられているように視認され、且つ、現実にどの電極が機能しているのかを製造者以外は知ることができない。従って、本発明の第11の態様による充電装置に対応する計測装置に係る模倣品の製造が困難になる。
【0017】
上記課題を解決するために、本発明の第12の態様による充電装置は、第8乃至第11の態様のうちいずれか一態様による充電装置であって、前記荷重部は、前記基準器重量値に相当する荷重が前記載置部に加わるように前記載置部を押圧する押圧部である、ことを特徴とする。
本発明の第12の態様による充電装置によれば、ユーザは自ら基準分銅を載置部上に載置したり取り除いたりする作業を行わずに、計測装置の校正をすることができる。すなわち、ユーザは計測装置を充電装置上に充電可能な態様で載置するだけで、当該計測装置の充電及び校正が自動的に行われる。
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の第13の態様による充電装置は、第11の態様による充電装置であって、前記押圧部による押圧力を調節する押圧部調節機構を含むことを特徴とする。
本発明の第13の態様による充電装置によれば、押圧部による押圧力を適宜調節することができるため、所望の基準器重量値に対応させた荷重を計測装置の載置部に加えることができる。
【0019】
上記課題を解決するために、本発明の第14の態様による充電装置は、第8の態様または第9の態様による充電装置であって、前記荷重部は、前記基準器重量値に相当する重量の分銅であり、当該充電装置は、前記分銅を収容する収容部と、前記分銅が前記収容部から取り出されたことを検出する分銅センサと、前記分銅センサによって前記分銅が前記収容部から取り出されたことが検出され、且つ、当該検出時点から所定時間が経過すると、前記校正の実行を許可する校正許可信号を前記計測装置に送信する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第14の態様による充電装置によれば、基準器である分銅が計測装置の載置部上に載置されていない状態で校正が実行されてしまうことを抑制することができる。
【0020】
上記課題を解決するために、本発明の第15の態様による充電装置は、被測定物が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記被測定物の重量を検出する重量検出部と、前記重量検出部を校正するための基準荷重値を記憶する基準荷重値記憶部と、を備える計測装置の電源である二次電池を充電する充電装置であって、前記二次電池を充電するための電池と、前記充電の際の前記計測装置との電気的接点である電極部と、を備え、前記基準荷重値は当該充電装置の総重量値であり、当該充電装置は、前記充電の際には前記電極部を介して前記載置部上に載置されることを特徴とする。
本発明の第15の態様による充電装置によれば、充電装置自体が基準器(基準分銅)となっているため、充電装置を用いた計測装置の充電の際には、当該計測装置の載置部には必ず基準器(基準分銅)が載置された状態となる。従って、基準器(基準分銅)の載置部に受電電極を備える計測装置であって充電と同時に校正を行う計測装置を充電する際には、第15の態様による充電装置を用いることで、基準器(基準分銅)が載置部上に載置されない状態で当該計測装置の校正が行われることを防止できる。
【0021】
上記課題を解決するために、本発明の第16の態様による充電装置は、第8の態様による充電装置であって、次のような構成を採る。まず、前記計測装置は、当該充電装置との電気的接点である3個以上の受電電極と、前記二次電池を充電するための充電回路と、前記3個以上の受電電極のうち2個の受電電極を選択して前記充電回路に電気的に接続させる第1の選択回路と、を含む。当該充電装置は、前記充電の際に前記3個以上の受電電極の各々と接触するように、前記受電電極の各々に対応して設けられた3個以上の給電電極と、前記3個以上の給電電極のうち2個の給電電極を選択して前記給電回路に電気的に接続させる第2の選択回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第16の態様による充電装置によれば、給電電極が3個以上設けられているため、それら給電電極のうち何れの電極が現実に機能しているのかを製造者以外は知ることができない。また、たとえ充電装置が分解されたとしても、回路構成上は全ての給電電極が実際の充電に用いられ得る構成であることしか分からない。従って、当該充電装置に対応する計測装置に係る模倣品の製造が困難になる。
【0022】
上記課題を解決するために、本発明の第17の態様による重量計測システムは、充電装置によって充電される二次電池を電源の一つとする計測装置と、前記二次電池を充電する充電装置と、を備える重量計測システムであって、前記計測装置は、被測定物が載置される載置部と、前記載置部に載置された前記被測定物の重量を検出する重量検出部と、前記重量検出部を校正するための基準器重量値を記憶する基準器重量値記憶部と、前記充電回路が前記二次電池の充電を開始した後、所定の条件を充足すると、前記基準器重量値と前記重量検出部による検出値とに基づいて前記校正を行い、前記重量検出部による検出値を補正する補正データを生成する補正データ生成部と、前記補正データを記憶する補正データ記憶部と、を備え、前記充電装置は、前記充電を行う際に前記載置部に対して前記基準器重量値に相当する荷重を加える荷重部と、前記二次電池に電力を供給するための給電回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第17の態様による重量計測システムによれば、二次電池を電源とする計測装置にとっては必須の作業である充電の際に、当該計測装置の校正も行われる。従って、充電と校正とを別個に行っている従来の計測装置に比べて、ユーザの負担が大きく軽減される。
【0023】
上記課題を解決するために、本発明の第18の態様による重量計測システムは、第17の態様による重量計測システムであって、前記補正データ生成部は、前記重量検出部による検出値が前記基準器重量値を含む所定範囲内にあることを前記所定の条件とすることを特徴とする。
本発明の第18の態様に係る重量計測システムによれば、ユーザのミスなどによって載置部上に基準器が載置し忘れられた状態や基準器以外の物体が載置された状態で、校正が実行されてしまうことを防ぐことができる。つまり、校正の正確さが担保される。
【0024】
上記課題を解決するために、本発明の第19の態様による重量計測システムは、第18の態様による重量計測システムであって、前記充電装置は、前記計測装置の認証処理に用いる認証データを、暗号鍵で暗号化した暗号化認証データを生成する暗号処理部と、前記暗号化認証データを前記計測装置に送信する暗号化データ送信部と、前記計測装置によって復号化された前記暗号化認証データである復号化認証データを受信する復号化データ受信部と、前記復号化認証データと前記認証データとが一致するか否かを判定する認証判定部と、前記認証判定部によって一致すると判定された場合、前記給電回路に前記二次電池への電力の供給を開始させる制御部と、を備え、前記計測装置は、前記暗号化認証データを受信する暗号化データ受信部と、前記暗号化認証データを、前記暗号鍵に対応する復号鍵で復号して前記復号化認証データを生成する復号部と、前記復号化認証データを前記充電装置に送信する復号化データ送信部と、ことを特徴とする。
本発明の第19の態様による重量計測システムによれば、充電装置によって計測装置の認証処理が行われ、認証処理が成功した計測装置のみが充電される。具体的には、本発明の第19の態様による重量計測システムによれば、充電装置による当該計測装置の認証処理に用いられる認証データが、当該計測装置によって生成されて充電装置に送信される。従って、第19の態様による重量計測システムが備える計測装置に係る模倣品の峻別が容易になる。
【0025】
上記課題を解決するために、本発明の第20の態様による重量計測システムは、第17の態様による重量計測システムであって、前記充電装置は、前記計測装置の認証処理に用いる認証データを、暗号鍵で暗号化した暗号化認証データを生成する暗号処理部と、前記暗号化認証データを前記計測装置に送信する暗号化データ送信部と、前記計測装置によって復号化された前記暗号化認証データである復号化認証データを受信する復号化データ受信部と、前記復号化認証データと前記認証データとが一致するか否かを判定する認証判定部と、前記認証判定部によって一致すると判定された場合、前記給電回路に前記二次電池への電力の供給を開始させる制御部と、を備え、前記計測装置は、前記暗号化認証データを受信する暗号化データ受信部と、前記暗号化認証データを、前記暗号鍵に対応する復号鍵で復号して前記復号化認証データを生成する復号部と、前記復号化認証データを前記充電装置に送信する復号化データ送信部と、ことを特徴とする。
本発明の第20の態様による重量計測システムによれば、充電装置によって計測装置の認証処理が行われる。従って、第20の態様による重量計測システムが備える計測装置に係る模倣品の峻別が容易になる。
【0026】
上記課題を解決するために、本発明の第21の態様による重量計測システムは、第20の態様による重量計測システムであって、前記荷重部は、前記載置部を押圧することによって前記載置部に荷重を加える押圧部と、前記押圧部による押圧力を調節する押圧部調節機構と、を含み、前記制御部は、前記認証判定部によって前記復号化認証データと前記認証データとが一致しないと判定された場合、前記載置部に前記基準器重量値より小さいまたは大きい荷重が前記載置部に加わるように前記押圧部調節機構を制御することを特徴とする。
本発明の第21の態様による重量計測システムによれば、認証処理が失敗した計測装置の載置部に対して、押圧部によって基準器重量値未満または基準器重量値を超える値の重量に対応する力が加えられる。これにより、当該計測装置において誤った校正が為され、その後新たに適切な校正が為されない限りは計測装置として利用できなくなる。このような処理が行われることが需要者層に認知されることで、当該計測装置の模倣品を購入する需要者数が減少するものと考えられる。
【0027】
本発明の第22の態様による重量計測システムによれば、第17の態様による重量計測システムであって、前記充電装置は、温度及び湿度のうち少なくとも何れか一方を検出する第1のセンサと、前記充電の際に前記第1のセンサの出力値を当該計測装置に送信するセンサ値送信部と、を備え、前記計測装置は、前記第1のセンサの検出対象と同様の検出対象を検出する第2のセンサと、前記センサ値送信部によって送信された前記第1のセンサの出力値を受信するセンサ値受信部と、前記補正データ生成部は、前記補正データを生成すると共に、前記第1のセンサの出力値と、前記第2のセンサの出力値とに基づいて前記第2のセンサの校正を行い、前記第2のセンサの出力値を補正するセンサ値補正データを生成し、前記補正データ記憶部は、前記補正データを記憶すると共に、前記センサ値補正データを記憶することを特徴とする。
本発明の第22の態様による重量計測システムによれば、充電装置による計測装置の充電の際に、計測装置が備える温度センサ及び湿度センサの少なくとも一方のセンサ自体の校正も自動的に行われる。従って、温度及び湿度の少なくとも一方に基づいて重量検出部の校正を行う計測装置に、本発明の第22の態様を適用することで、ユーザに特別な作業を要求せずに、当該計測装置の計測精度を向上させることができる。
【0028】
上記課題を解決するために、本発明の第23の態様による重量計測システムは、第17の態様による重量計測システムであって、前記充電装置は、前記給電回路に接続された2個の給電電極と、前記給電電極と略同一の形状で前記給電電極近傍に設けられた金属片である一つ以上のダミー給電電極と、を備え、前記計測装置は、前記充電の際に前記給電電極と接触するように、前記給電電極の各々に対応して設けられた2個の受電電極と、前記充電の際に前記ダミー給電電極と接触するように、前記ダミー給電電極の各々に対応して設けられた金属片である一つ以上のダミー受電電極と、前記受電電極と前記二次電池とを電気的に接続する充電回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第23の態様による重量計測システムによれば、ダミー給電電極及びダミー受電電極の存在によって、外観上は給電電極及び受電電極が多数設けられているように視認され、且つ、現実にどの電極が機能しているのかを製造者以外は知ることができない。従って、本発明の第23の態様による重量計測システムが備える計測装置に係る模倣品の製造が困難になる。
【0029】
上記課題を解決するために、本発明の第24の態様による重量計測システムは、第17の態様による重量計測システムであって、前記充電装置は、前記充電の際の前記計測装置との電気的接点である3個以上の給電電極と、前記充電の際に前記3個以上の給電電極の中から2個の給電電極を選択して前記給電回路に電気的に接続させる第1の選択回路と、を備え、前記計測装置は、前記充電の際に前記給電電極に接触するように、前記給電電極の各々に対応して設けられた3個以上の受電電極と、前記充電装置によって供給された電力によって前記二次電池を充電する充電回路と、前記3個以上の受電電極のうち2個の受電電極を選択して前記充電回路に電気的に接続させる第2の選択回路と、を備えることを特徴とする。
本発明の第24の態様による重量計測システムによれば、給電電極及び受電電極が3個以上設けられているため、それら給電電極及び受電電極のうち何れの電極が現実に機能しているのかを製造者以外は知ることができない。また、たとえ充電装置や計測装置が分解されたとしても、回路構成上は全ての給電電極及び受電電極が実際の充電に用いられ得る構成であることしか分からない。従って、当該重量計測システムが備える計測装置に係る模倣品の製造が困難になる。