(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6182824
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】表面処理剤及びそれを用いた補修方法
(51)【国際特許分類】
E04D 7/00 20060101AFI20170814BHJP
E04D 11/02 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
E04D7/00 B
E04D7/00 K
E04D11/02 C
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-53657(P2013-53657)
(22)【出願日】2013年3月15日
(65)【公開番号】特開2014-177844(P2014-177844A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2016年2月9日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 オート化学工業株式会社担当者が施工業者に「オートンエナガード標準施工仕様書」(平成25年1月31日、平成25年3月6日)、「オートンエナガード&クリアトールαを用いた環境型改修方法のご提案」(平成24年12月6日、平成25年1月31日、平成25年3月6日)を配布。
(73)【特許権者】
【識別番号】000103541
【氏名又は名称】オート化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100167852
【弁理士】
【氏名又は名称】宮城 康史
(72)【発明者】
【氏名】守屋 雅博
(72)【発明者】
【氏名】菊池 正和
(72)【発明者】
【氏名】渥美 光太郎
【審査官】
津熊 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−184896(JP,A)
【文献】
特開昭59−056463(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/111618(WO,A1)
【文献】
特開2002−080783(JP,A)
【文献】
特開2006−182979(JP,A)
【文献】
特開平10−166515(JP,A)
【文献】
特開2002−003527(JP,A)
【文献】
特開平08−143855(JP,A)
【文献】
特開2009−149744(JP,A)
【文献】
特開2010−248757(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04D 7/00
E04D 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
テルペンを含有することを特徴とする、繊維強化プラスチックを含む防水層の表面処理剤。
【請求項2】
前記テルペンが、単環性のモノテルペンである、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項3】
前記テルペンが、下記一般式(I)又は一般式(II)
【化1】
(式中、点線部分は、二重結合となっていても良い箇所を示す。)で表される単環性テルペンの少なくとも1種である、請求項1に記載の表面処理剤。
【請求項4】
さらに、エステル溶剤を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表面処理剤。
【請求項5】
該エステル溶剤が乳酸のC1〜C5アルキルエステルである、請求項4に記載の表面処理剤。
【請求項6】
既設の、繊維強化プラスチックを含む防水層の補修方法であって、
前記防水層の表面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面処理剤を接触させる工程と、
引き続き前記防水層の表面に塗膜防水材を塗布する工程と、を含む補修方法。
【請求項7】
既設の、繊維強化プラスチックを含む防水層の補修方法であって、
前記防水層の表面に、請求項1〜5のいずれか1項に記載の表面処理剤を接触させた後、前記防水層の表面の液分を拭き取る工程と、
引き続き前記防水層の表面に塗膜防水材を塗布する工程と、を含む補修方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理剤およびこれを用いた防水層の補修方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
新築の戸建住宅のベランダ、バルコニー部の防水材料には、工事の簡便性と防水の確実性からFRP(Fiber Reinforced Plastic:繊維強化プラスチック、以下、「FRP」という場合がある。)が多用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、防水下地材に不燃性か準不燃性、又は難燃性を持った平板材を用い、その上に伸び率25%以上の防水用不飽和ポリエステル樹脂とガラス繊維マットを一体化した主たるFRP防水層を形成せしめ、最表層を難燃化した不飽和ポリエステル樹脂層で仕上げた防・耐火性に優れたFRP防水構造が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、主たる防水層の保護層を繊維補強した工法であって、当該保護層を形成させる際に、あらかじめ樹脂液中に硅砂、プラスチックチップ、粒状ガラス等の細骨材を混入せしめて、強化材である繊維マットに塗布、含浸し一体化させ、最表層部に細骨材リッチな層ができるようにして硬化させたことを特徴とする、高耐久性FRP防水工法が記載されている。特許文献2に記載された防水工法においては、繊維強化プラスチックを含む防水層の表面に、さらなる保護層(トップコート層)としての塗膜層が施与される(請求項3等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−331632号公報
【特許文献2】特開2001−207599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
FRP防水は、一度施工してしまえば永久に防水性能を維持できるものではなく、定期的に補修(改修)を行わなければならない。FRP防水に亀裂などが生じて住宅本体に雨水が侵入してしまうと大きな被害が発生することから、FRP防水の防水機能が維持できている状態で補修作業行われることがほとんどである。
【0007】
ベランダ、バルコニーを改修・補修する場合、居住者への負担を少なくするためFRPを撤去して新たに施工するよりも、必要に応じて劣化したFRPを補修した上に塗膜防水材を施工する工法が望ましい場合がある。
【0008】
FRP防水層に塗膜防水材を塗工する場合、FRP防水層と塗膜防水材は接着性が悪い為接着性確保を目的とした表面のサンディングが行われることもある。しかしながら、FRPをサンディングすると、多量の粉塵と騒音が発生してしまうという問題がある。この問題は特に改修・補修工事であるため住宅に人が住んでいる状態で行われるために一層深刻である。
【0009】
そこで、本発明は、FRP上に塗膜防水材を施工することを可能とする新しい表面処理剤、及びこれを用いたFRPを含む防水層の補修方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明者は、テルペンを含む表面処理剤を使用することで、FRPの表面のサンディングを行わずともFRPと塗膜防水材とに良好な接着性が得られるという知見を得ることにより、本発明を完成させた。
【0011】
すなわち、本発明は、テルペンを含有することを特徴とする、繊維強化プラスチックを
含む防水層の表面処理剤に関する。
また、本発明は、前記テルペンが、単環性のモノテルペンである、前記表面処理剤に関する。
【0012】
また、本発明は、前記テルペンが、下記一般式(I)又は一般式(II)
【化1】
(式中、点線部分は、二重結合となっていても良い箇所を示す。)で表される単環性テルペンの少なくとも1種である、前記面処理剤に関する。
【0013】
また、本発明は、さらに、エステルを含むことを特徴とする、前記表面処理剤に関する。
【0014】
また、本発明は、該塩基性エステルが乳酸のC1〜C5アルキルエステルである、前記表面処理剤に関する。
【0015】
さらに、本発明は、既設の、繊維強化プラスチックを含む防水層の補修方法であって、前記防水層の表面に、テルペンを含有する表面処理剤を接触さ
せる工程と、引き続き前記防水層の表面に塗膜防水材を塗布する工程と、を含む補修方法に関する。
さらに、本発明は、既設の、繊維強化プラスチックを含む防水層の補修方法であって、前記防水層の表面に、テルペンを含有する表面処理剤を接触させた後、前記防水層の表面の液分を拭き取る工程と、引き続き前記防水層の表面に塗膜防水材を塗布する工程と、を含む補修方法に関する。
【発明の効果】
【0016】
本発明による表面処理剤を使用することにより、FRPと防水材との良好な接着性を実現することができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施形態に即して詳細に説明する。
[表面処理剤]
本発明の表面処理剤は、テルペンを含有することを特徴とする。
【0018】
本発明の表面処理剤に含まれるテルペンとしては、特に制限は無く、例えば、モノテルペン(C10)、セスキテルペン(C15)、ジテルペン(C20)、セスタテルペン(C25)、トリテルペン(C30)、テトラテルペン(C40)、及びこれらの水素化物が含まれる。テルペンは、単独又は複数組み合わせて使用することができる。
【0019】
これらの中でも、FRP防水層表面への接着性、臭気の面から、単環性のモノテルペンが特に好ましく、特に、下記一般式(I)又は一般式(II)
【化2】
(式中、点線部分は、二重結合となっていても良い箇所を示す。ただし、隣接した点線部分は、その両方が同時に二重結合にはならない。)で表される単環性テルペンの少なくとも1種を使用することが好ましい。さらに、入手の容易性を考慮すると、メンタン、フェランドレン、シメン、テルピノレン、リモネン、ジペンテン、α−ピネン、β−ピネンの少なくとも1種、とりわけリモネン(特にd体)の使用が好ましい。
【0020】
表面処理剤全体に対するテルペンの含有量としては、特に制限は無いが、防水材との良好な接着性を得るために、1〜100質量%が好ましく、特に、30〜100質量%、とりわけ40〜100質量%の範囲が好ましい。
【0021】
表面処理剤には、テルペン以外の有機溶剤を配合することも可能であり、例えば、極性溶剤として具体的には、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ブチル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸ブチル、ステアリン酸ブチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ブチル、γ−ブチロラクトン、マロン酸ジエチル等の乳酸エステル以外のエステル系溶剤;ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤;N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジエチルケトン、ブチルメチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、イソホロン、アセトフェノン等のケトン系溶剤:エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート等のアセテート系溶剤;乳酸エステル等の塩基性エステル溶剤を使用することができる。これらはいずれも1種または2種以上を混合して使用することができる。本発明において、テルペンによる本発明の効果を低下させ難いという観点から、乳酸エステルを使用することが好ましい。乳酸エステルとしては、特に制限は無いが、乳酸のC1〜C5アルキルエステルが好ましく、乳酸エチルの使用が特に好ましい。
【0022】
さらに、n−ヘキサン、2−メチルペンタン、n−ヘプタン、n−オクタン、2,2,3−トリメチルペンタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカン等の脂肪族炭化水素系溶剤;シクロヘキサン等の脂環族炭化水素系溶剤;キシレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、ペンチルベンゼン、ジペンチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、ナフタレン、テトラリン、ビフェニル等の芳香族炭化水素系溶剤;ジメチルスルホキシド、ミネラルスピリット、石油ナフサ、コールタールナフサ、ソルベントナフサ、リグロインやこれらの混合物を前述の極性溶剤と併用することができる。
【0023】
有機溶剤を含む場合のその合計含有量としては、特に制限は無いが、良好な作業性を実現するために、表面処理剤全体に対しては、10〜90質量%、特に30〜60質量%の範囲が好ましい。なお、有機溶剤は含まなくてもよい。
[防水層の補修方法]
本発明の表面処理剤を用いた既設のFRP防水層の補修方法を手順に沿って説明する。
【0024】
最初に被着面となる既設のFRP防水層の表面に水、枯葉などのゴミや汚れ等が付着していないことを目視や指触により確認する。既設のFRP防水層の表面に水、枯葉などのゴミや汚れ等が付着している場合は、箒やウエス等を用いてそれらを取り除く。次いで表面処理剤、プライマーや防水材が既設のFRP防水層の塗布面以外の箇所に付着することを防止するため、必要に応じてマスキングテープや養生シート等を既設のFRP防水層およびその周辺に貼付したのちに、表面処理剤を既設のFRP防水層の表面に塗布する。必要に応じて、防水層の表面の液分を乾燥又は拭き取っても良い。表面処理剤による拭きとり方法としては、表面処理剤を含浸させたウエスなどにより既設のFRP防水層の表面を拭き取る、表面処理剤を既設のFRP防水層の表面に散布した後にウエスやモップなどで拭き取る、など本発明の効果が得られる方法であれば特に限定されない。
【0025】
防水材の塗布方法の手順としては、上記の表面処理剤による拭き取り工程が終了後、直ちにプライマーを既設のFRP防水層の表面に刷毛、ローラー、スプレー等で所定量塗布する。その後必要に応じて既設のFRP防水層の亀裂、欠損部分をシーリング材やパテ材などにより修復した後に、必要に応じて所定の時間(オープンタイム)放置乾燥し、プライマーを硬化させプライマー層(塗膜)を形成させる。
【0026】
そして、予め用意しておいた防水材を被着面に塗布し、ヘラやコテ等を用いて美観を損ねないよう表面をならして所望の形状や厚さに仕上げる。なお、本発明の表面処理剤を使用するに先だって、FRPのサンディングを行っても良いが、本発明の表面処理剤を使用することでサンディングを行わなくても、FRPと塗膜防水材の良好な接着が実現できることから、作業環境および周囲への影響等を鑑みてサンディングを行わないことが好ましい。
【0027】
本発明の表面処理剤を適用することができる繊維強化プラスチックについては、特に制限は無いが、代表的なものとして、ガラス繊維強化プラスチック、ガラス長繊維強化プラスチック、ボロン繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、ポリエチレン繊維強化プラスチック、ザイロン強化プラスチック等があげられる。繊維強化プラスチックのマトリックスとしては、一般に、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂を使用したものであって良い。また、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂を使用したものでも良い。メチルメタアクリレートなどの熱可塑性樹脂を用いた繊維強化熱可塑性プラスチック (FRTP、Fiber Reinforced Thermo Plastics) などにも使用することが可能である。繊維強化プラスチックの表面には、その保護等
を目的として、適宜トップコート層が形成されていてもよい。このようなトップコート層としては、アクリル、フッ素、ウレタン樹脂などがあげられる。
【0028】
プライマーとしては、特に制限は無く、通常公知のものを使用することができるが、防水材との密着性等を考慮すると、有機ポリイソシアネート又は有機ポリイソシアネートと有機モノイソシアネートとの混合物と、ポリオキシプロピレントリオール等のポリオールに代表される活性水素基含有化合物とを、イソシアネート基過剰で反応させて得られるイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを好適に使用することができる。
【0029】
使用する防水材の成分は特に限定されないが、具体的には、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系、アクリルウレタン系、ポリサルファイド系、変成ポリサルファイド系、ブチルゴム系、アクリル系、エポキシ系等の各種の成分が挙げられる。
【0030】
これらのうち、硬化後のゴム物性が良好な点とコスト的に優位である点で、ポリウレタ
ン系、変成シリコーン系、アクリルウレタン系の防水材が好ましい。
【0031】
なお、防水材は、主剤と硬化剤とを施工時に混合して使用する2成分形と、空気中の水分(湿気)と反応し硬化する1成分形に大別することができる。このうち、混合の手間や混合不良による不具合がなく施工作業の容易な点で1液型湿気硬化型、特に1液湿気硬化型ポリウレタン防水材の使用が好ましい。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例に則して詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0033】
[実施例1]
d−リモネンを表面処理剤として用い、「付着性試験」を行った。
【0034】
[実施例2]
d−リモネンと乳酸エチルを重量比で50:50とした混合物を表面処理剤として用い、「付着性試験」を行った。
【0035】
[比較例1〜13]
表1に示す各有機溶剤を表面処理剤として用い、「付着性試験」を行った。
【0036】
[比較例14]
表面処理剤を用いずに「付着性試験」を行った。
【0037】
[付着性試験]
木製の板の上に厚さ1mmで施工したFRP防水層(日本特殊塗料社製、タフシール)を5年間屋外で暴露した後に2mm×2mmに切り出したものを被着体とした。
【0038】
被着体表面を各表面処理剤を含浸させたキムタオルで2回拭き取り、23℃−50%RH雰囲気下で30分、60分乾燥させたのち、プライマー(オート化学工業製、オートンエナガードP)を0.2kg/m
2塗布し、23℃−50%RH雰囲気下で1時間養生した。養生後に被着体のプライマーを塗布した面の短辺の端部に沿ってマスキングテープ(カモ井加工紙社製、SB246:幅18mm)を貼って非接着部とし、被着体のプライマーを塗布した面の全面に1成分形ウレタン防水材(オート化学工業製、オートンエナガード)を2.0kg/m
2塗布したものを試験体とした。
【0039】
試験体を23℃−50%RH雰囲気下で7日間養生した後、非接着部の防水材塗膜を掴み被着体と垂直方向に引張った時の被着体界面の破壊状況を観察して付着性を評価した(養生後)。また、養生後の試験体を23℃の水中に7日間浸漬した後に取り出して、直ちに上記と同様に付着性を評価した(水浸漬後)。
【0040】
付着性の評価は破壊状況を以下のように記し、被着体との付着性の良好な順にCF>PFとした。
【0041】
CF:防水材層の破壊
PF:プライマーと被着体の界面剥離
【表1】
*1:カクタスソルベントP−20(ジャパンエナジー社製)
*2:エクゾールD40(エクソンモービル社製)