(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記インサイドガイドの両側に立設する側壁部を設け、前記インサイドガイドが最大変位したときでも前記インサイドガイドが前記側壁部から突出しないようにしたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の打込み工具。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記した特許文献1記載の構造は、インサイドガイドがコンタクトノーズに固定された構造であり、コンタクトノーズを被打ち込み材に対して押し付けたときにインサイドガイドがコンタクトノーズと一緒に摺動する構造であった。
【0005】
このような構造においては、ノーズ部の内部を開放することができないため、ノーズ部の内部でファスナーが詰まった場合に、詰まったファスナーを取り除きにくいという問題があった。
また、コンタクトノーズに変形や破損などが生じた場合にはインサイドガイドも併せて分解等しなければならず、メンテナンス性が悪いという問題があった。
【0006】
また、この種の打込み工具においてはドライバガイドに対するコンタクトノーズの摺動位置を変更することで、ファスナーの打ち込み深さが変更されるが、インサイドガイドがコンタクトノーズと一緒に摺動する構造の場合、打ち込み深さに応じてインサイドガイドの位置が変更されるので、ファスナーに対するインサイドガイドの位置が一定しない。特に、ファスナーの足先よりもインサイドガイドが下方に位置する場合に、ガイド性能を十分発揮できないことがあった。
【0007】
そこで、本発明は、ファスナーの座屈を確実に防止することができるとともに、ファスナーが詰まった場合でも容易に取り除くことができ、かつ、メンテナンス性も向上することができる打込み工具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、以下を特徴とする。
【0009】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、以下の点を特徴とする。
すなわち、請求項1に記載の打込み工具は、ボディの先端に設けられたノーズ部からファスナーを打ち出す打込み工具であって、ファスナーを格納したマガジンに連結されたウェアプレートと、前記ウェアプレートに対して開閉可能に配置されたドライバガイドと、によって前記ノーズ部に射出経路を形成し、
前記ドライバガイドを前記ウェアプレートに対して回動させるための回動軸と、所定の固定箇所において前記ドライバガイドを前記ウェアプレートに圧接させて固定する固定手段と、を備え、前記射出経路に対して出没自在なインサイドガイドを
、前記ドライバガイドにオーバーラップ
するように、前記ドライバガイドに設け
、ファスナーの打ち出し方向に見たときに、前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部が、前記ドライバガイドの回動軸と前記所定の固定箇所との間に配置されていることを特徴とする。
【0010】
(請求項2)
請求項2に記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
すなわち、前記インサイドガイドは、前記ノーズ部の先端と前記ボディの前面とを結ぶ接線から突出しないように配設されていることを特徴とする。
【0011】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、上記した請求項1又は2記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする
。
【0012】
すなわち、前記インサイドガイドは前記ドライバガイドに対して揺動可能に設けられ、
前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部は、前記ドライバガイドの回動軸と前記所定の固定箇所との間に配置されていることを特徴とする。
【0013】
(請求項
4)
請求項
4に記載の発明は、上記した請求項
3記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
すなわち、
前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部は、前記ドライバガイドの回動軸までの距離よりも前記所定の固定箇所までの距離が短くなるように配置されていることを特徴とする。
【0014】
(請求項
5)
請求項
5に記載の発明は、上記した請求項1〜
4のいずれかに記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
すなわち、前記インサイドガイドの両側に立設する側壁部を設け、前記インサイドガイドが最大変位したときでも前記インサイドガイドが前記側壁部から突出しないようにしたことを特徴とする。
【0015】
(請求項
6)
請求項
6に記載の発明は、上記した請求項1〜
5のいずれかに記載の発明の特徴点に加え、以下の点を特徴とする。
すなわち、前記ドライバガイドの両側に臨む移動規制部を設け、前記移動規制部によって前記ドライバガイドの位置を規制したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の発明は上記の通りであり、マガジンに連結されたウェアプレートと、前記ウェアプレートに対して開閉可能に配置されたドライバガイドと、によって前記ノーズ部に射出経路を形成し、前記射出経路に対して出没自在なインサイドガイドを前記ドライバガイドにオーバーラップして設けたので、ノーズ部にファスナーが詰まった場合でも、ドライバガイドを開放することでインサイドガイドを露出させて容易に詰まったファスナーを取り除くことができる。
【0017】
また、インサイドガイドとコンタクト部材とが一体化した構造ではないため、機械の落下などによってコンタクト部材に変形や破損などが生じた場合でもインサイドガイドが影響を受けにくいので、メンテナンス性を向上させることができる。
【0018】
また、インサイドガイドがコンタクト部材と一体的に摺動しないため、ファスナーの打ち込み深さを変更した場合でもマガジン内のファスナーに対してインサイドガイドの高さ位置を一定とすることができる。よって、インサイドガイドでファスナーをサポートする位置を一定に保つことができるので、ファスナーの座屈を確実に防止することができる。
また、前記ドライバガイドを前記ウェアプレートに対して回動させるための回動軸と、所定の固定箇所において前記ドライバガイドを前記ウェアプレートに圧接させて固定する固定手段と、を備え、ファスナーの打ち出し方向に見たときに、前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部が、前記ドライバガイドの回動軸と前記所定の固定箇所との間に配置されている。すなわち、ドライバガイドを支持する2箇所の間にインサイドガイドの支持部が設けられているので、ファスナーの打ち出し時にインサイドガイドに荷重がかかった場合でも、その荷重をドライバガイドで確実に受け止めることができる。すなわち、ドライバガイドが荷重を吸収できずに動いてしまうことがなく、ファスナーのガイドが不十分となる問題が発生しない。
【0019】
また、請求項2に記載の発明は上記の通りであり、前記インサイドガイドは、前記ノーズ部の先端と前記ボディの前面とを結ぶ接線から突出しないように配設されているので、インサイドガイドを有していない機械と同じ位置まで壁に接近した打込みが可能であり、打込み位置に関して、インサイドガイドを前面に設けたことによる制約がない。また、工具の上方から打ち込み位置を確認する際に、ノーズ部の先端を視認することができる(インサイドガイドによって視線が遮られない)ので、打ち込み位置を容易に確認することができる。
【0020】
【0021】
また、請求項
3に記載の発明は上記の通りであり、前記インサイドガイドは前記ドライバガイドに対して揺動可能に設けられ、
前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部は、前記ドライバガイドの回動軸と前記所定の固定箇所との間に配置されている。すなわち、ドライバガイドを支持する2箇所の間にインサイドガイドの揺動軸が設けられているので、ファスナーの打ち出し時にインサイドガイドに荷重がかかった場合でも、その荷重をドライバガイドで確実に受け止めることができる。すなわち、ドライバガイドが荷重を吸収できずに動いてしまうことがなく、ファスナーのガイドが不十分となる問題が発生しない。
【0022】
また、請求項
4に記載の発明は上記の通りであり、
前記ドライバガイドにおける前記インサイドガイドの支持部は、前記ドライバガイドの回動軸までの距離よりも前記所定の固定箇所までの距離が短くなるように配置されているので、主に固定箇所で荷重を受け止めることができるので、ドライバガイドが荷重を吸収できずに動いてしまうことがなく、ファスナーのガイドが不十分となる問題が発生しない。
【0023】
また、請求項
5に記載の発明は上記の通りであり、前記インサイドガイドの両側に立設する側壁部を設け、前記インサイドガイドが最大変位したときでも前記インサイドガイドが前記側壁部から突出しないようにしたので、ファスナーの打ち出し時にインサイドガイドが揺動したとしても工具の外形から突出しないので、揺動したインサイドガイドが室内壁面などに当たって傷を付けるといった問題を防止することができる。
【0024】
また、請求項
6に記載の発明は上記の通りであり、前記ドライバガイドの両側に臨む移動規制部を設け、前記移動規制部によって前記ドライバガイドの位置を規制したので、開閉可能なドライバガイドにインサイドガイドを設けた場合でも、ウェアプレートに対するインサイドガイドの位置を適正な位置に固定し、保つことができるので、ファスナーを確実にガイドして座屈を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】第1の実施形態に係る打込み工具の側面図である。
【
図2】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図である。
【
図3】第1の実施形態に係る打込み工具の側面図であって、ドライバガイドを開放した状態の図である。
【
図4】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図であって、ドライバガイドを開放した状態の図である。
【
図5】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、(a)正面図、(b)側面図である。
【
図6】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、A−A断面図である。
【
図7】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態の(a)正面図、(b)側面図である。
【
図8】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態のB−B断面図である。
【
図9】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の、コンタクト部材を取り除いた状態の一部拡大側面図である。
【
図10】第1の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の、コンタクト部材を取り除いた状態のC−C断面図である。
【
図11】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図である。
【
図12】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、(a)正面図、(b)側面図である。
【
図13】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、D−D断面図である。
【
図14】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図であって、ドライバガイドを開放した状態の図である。
【
図15】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態の(a)正面図、(b)側面図である。
【
図16】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態のE−E断面図である。
【
図17】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の、コンタクト部材を取り除いた状態の一部拡大側面図である。
【
図18】第2の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の、コンタクト部材を取り除いた状態のF−F断面図である。
【
図19】第3の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、(a)斜視図、(b)正面図である。
【
図20】第3の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、G−G断面図である。
【
図21】第3の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態の(a)斜視図、(b)正面図である。
【
図22】第3の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態のH−H断面図である。
【
図23】第4の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図であって、(a)ドライバガイドを閉じた状態の図、(b)ドライバガイドを開放した状態の図である。
【
図24】第5の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大斜視図であって、(a)ドライバガイドを閉じた状態の図、(b)ドライバガイドを開放した状態の図である。
【
図25】第6の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、(a)正面図、(b)側面図である。
【
図26】第6の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、I−I断面図である。
【
図27】第7の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、(a)正面図、(b)側面図である。
【
図28】第7の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、J−J断面図である。
【
図29】第7の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態の(a)正面図、(b)側面図である。
【
図30】第7の実施形態に係る打込み工具のノーズ部付近の一部拡大図であって、ドライバガイドを開放した状態のK−K断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について、
図1〜10を参照しながら説明する。
【0027】
本実施形態に係る打込み工具10は、圧縮空気で作動する打撃機構を備えたものであり、この打撃機構を作動させることによってファスナー(本実施形態においてはフロア施工用の足の長いステープル、例えば、脚部の長さが50mm程度のステープル)を打ち出すものである。
【0028】
この打込み工具10は、
図1等に示すように、ボディ11と、ボディ11の後部に設けられたグリップ12と、ボディ11の先端に形成されたノーズ部17と、ノーズ部17に連設されたマガジン13と、を備えている。
【0029】
本実施形態に係るマガジン13には、ファスナー(コ字形のステープル)を接着連結してなる連結ファスナーが収納されている。このマガジン13の前端はノーズ部17の後部に連結されており、ファスナーを格納したマガジン13の内部がノーズ部17の内部に形成された射出経路17aに連通するようになっている。マガジン13に収容された連結ファスナーはプッシャによって前方に付勢され、先頭のステープルがノーズ部17内の射出経路17aに供給されるようになっている。
【0030】
ボディ11の内部にはピストン(図示せず)を備えた打撃機構が設けられており、グリップ12に設けられたトリガレバー14を引き操作することで打撃機構が作動して射出経路17aにセットされたファスナーを打ち出すように構成されている。本実施形態においては圧縮空気の流入圧力によってピストンを衝撃的に作動させ、ピストンに結合したドライバによって射出経路17aにセットされたファスナーをノーズ部17先端の射出口16から打ち出すようになっている。なお、本発明の実施形態としては圧縮空気式の打込み工具10に限らず、例えばガス燃焼式の打込み工具10等や電動の打込み工具10などであってもよい。
【0031】
ノーズ部17は、
図2及び
図4に示すように、マガジン13に連結されたウェアプレート19と、このウェアプレート19に対向するように配置されたドライバガイドユニット20と、ウェアプレート19に摺動可能に取り付けられたコンタクト部材18と、を備えて構成されている。
【0032】
コンタクト部材18は、ノーズ部17の先端から常時下方に突出するようにバネで付勢されている。このコンタクト部材18の上部はアーム15に連結されており、コンタクト部材18の先端を被打ち込み材に押し付けて押し込んだときにアーム15が連動して上動するようになっている。そして、アーム15がコンタクト部材18に連動して上動すると、図示しない安全機構が作動してトリガレバー14の作動が有効となるように構成されている。言い換えると、コンタクト部材18の先端を被打ち込み材に押し付けていない状態ではファスナーが打ち出されないように構成されており、ファスナーが空中発射されないような構造となっている。
【0033】
なお、本実施形態に係るコンタクト部材18は、
図2等に示すように先端が二股に分かれた形状となっており、中央の開口溝18bに射出経路17a及び射出口16を配置できるようになっている。本実施形態のファスナーはコ字形のステープルであるため、開口溝18bの間隔はステープルのクラウン部の幅よりも大きく設定されている。また、本実施形態に係るコンタクト部材18の先端部18aは鋭角に形成されており、ファスナーを隅部に打ち込む際のガイドとすることができる。
【0034】
ウェアプレート19は、マガジン13の前端部に連結されており、
図4、
図6等に示すように、マガジン13側にファスナー供給口19cが開口形成されている。このファスナー供給口19cはマガジン13の内部と連通しており、マガジン13のプッシャによって付勢された先頭ファスナーはこのファスナー供給口19cを通過して射出経路17aに供給されるようになっている。
【0035】
このウェアプレート19の両サイドには、一対の移動規制部19aが前方に突出形成されている。この一対の移動規制部19aには、後述するロックスプリング26を係止させるためのフック19bを備えている。
【0036】
ドライバガイドユニット20は、ウェアプレート19に対して着脱可能なユニット部材であり、
図5等に示すように、固定プレート21と、ドライバガイド23と、操作レバー25と、ロックスプリング26と、インサイドガイド27と、を備えて構成されている。
【0037】
固定プレート21は、ウェアプレート19にドライバガイドユニット20を固定するためのものであり、ボルト22を締結することによってウェアプレート19に固定される。
【0038】
ドライバガイド23は、固定プレート21に対して回動可能に固定される部材であり、上端付近に設けられた回動軸23aを中心に回動することでウェアプレート19に対して開閉可能に配置される。ドライバガイド23をウェアプレート19に対して閉じた状態とすることで、
図6に示すように、ドライバガイド23とウェアプレート19との接合面の間に上下方向に射出経路17aが形成される。このドライバガイド23の中央には、後述するインサイドガイド27を配置するためのスリットが形成されており、このスリットの両側には側壁部23bが立設されている。この側壁部23bの上端付近はテーパ状の傾斜部23cとなっており、後述するロックスプリング26が傾斜部23cに沿ってスムーズに摺動できるように形成されている。この側壁部23bの更に両側には、ほぼ平らに形成された固定箇所23dが設けられている。この固定箇所23dは、後述するロックスプリング26でロックした際にロックスプリング26に押圧される箇所である。
【0039】
操作レバー25及びロックスプリング26は、ドライバガイド23をウェアプレート19に固定するための固定手段24を構成する部材である。このうち操作レバー25は、操作片25aをユーザが摘んで操作することで、ドライバガイド23に対して回転軸25bを中心に回転自在に固定された部材である。この操作レバー25には、操作片25aと回転軸25bとの間にロックスプリング26を係合させるためのスプリング孔25cが形成されている。一方、ロックスプリング26は、上記したスプリング孔25cに両側の端部26aが挿通されることで、操作レバー25に対して回転自在に固定された部材である。このロックスプリング26は、
図4等に示すような金属製の線材であり、略コ字形の両端を内側に曲折して端部26aを形成したものである。このロックスプリング26の中央付近は、ウェアプレート19のフック19bと係合する引掛部26bや、固定箇所23dにおいてドライバガイド23に当接してウェアプレート19に圧接させる押付部26cとして機能する。
【0040】
インサイドガイド27は、前述したドライバガイド23のスリットに揺動可能に配置される部材である。このインサイドガイド27は、ドライバガイド23に固定された揺動軸27aを中心に揺動可能となっており、
図6等に示すように、先端側に設けられたガイド部27cが射出経路17aに対して出没自在に揺動することで、射出経路17aを通過するファスナーの座屈が発生しにくくなるようにガイドするためのものである。
【0041】
なお、ドライバガイド23には前述した揺動軸27aを受けるための軸孔が形成されており、この軸孔でインサイドガイド27の負荷を受け止めるようになっている。すなわち、この軸孔がドライバガイド23におけるインサイドガイド27の支持部を構成している。
【0042】
このインサイドガイド27は、バネ受部27bでバネ28を受けることにより、射出経路17a内に突出するように常時付勢されている。また、ガイド部27cの射出経路17aに臨む面には、射出経路17aに入り込むガイド突起が突出形成されている。このガイド突起は、射出経路17aを通過するファスナーの両脚の間に入り込むことで、ファスナーの脚先が互いに内側に接近して窄まることを防止するためのものである。ファスナーの脚先が互いに内側に接近しないようにすることで、ファスナーの座屈の発生を防止するとともに打ち込まれたファスナーの引き抜き耐力を確保できる。
【0043】
なお、ガイド突起は、上部が狭く、下部が広い略三角形状とすることで、ガイド突起がファスナーの両脚の間に入り込みやすくするとともに、確実にファスナーの脚先が互いに内側に接近して窄まることを防止することができる。
【0044】
また、ガイド突起の上端が射出経路17a内で待機しているファスナーの両脚の間に配置されるような設定とすれば、更にガイド突起がファスナーの両脚の間に入り込みやすい態様とすることができる。
【0045】
本実施形態では、インサイドガイド27を機械の全面側に配置されるドライバガイド23にオーバーラップするように設けたので、マガジン13に収納されたファスナーの正面にインサイドガイド27を配置する事ができる。そのため、打込みの初期からファスナーを保持できるので、確実にガイド性能を発揮できる。
【0046】
一方、ノーズ部17後方のウェアプレート19にインサイドガイド27を設けた場合、マガジン13よりも下方に配置することになるので、射出経路17a内で待機しているファスナーをドライバが打撃した時に、ファスナーの両脚の間にガイド突起が入り込むような配置は不可能であり、打撃直後の変形防止効果を得にくい。
【0047】
ところで、本実施形態に係る打込み工具10において、例えば射出経路17a内に詰まったファスナーを取り除く場合には、
図3及び
図4に示すように、操作レバー25の操作片25aを押し下げて操作レバー25を回転させ、ロックスプリング26によるロックを解除する。このような操作により、ドライバガイド23が回動自在な状態となるため、ドライバガイド23を回動させて射出経路17aを開放することができる。なお、コンタクト部材18には開口溝18bが形成されているため、ドライバガイド23を回動させる際にコンタクト部材18とドライバガイド23が干渉しないようになっている。
【0048】
本実施形態においては、インサイドガイド27がドライバガイド23にオーバーラップして設けられており、インサイドガイド27がドライバガイド23と一体となっているため、ドライバガイド23を回動させることでインサイドガイド27が露出するように形成されている。このようにドライバガイド23を回動させると、
図4に示すように、射出経路17aが、ファスナー供給口19cから射出口16に至るまでのすべての範囲で片面が開放した状態となるので、容易に射出経路17a内に詰まったファスナーを取り除くことができる。
【0049】
そして、再びドライバガイド23を閉じる際には、まずドライバガイド23を閉じ方向に回動させてウェアプレート19に当接させる。そして、ロックスプリング26の引掛部26bをウェアプレート19のフック19bに係合させる。この状態で、操作レバー25の操作片25aを押し上げると、ロックスプリング26がフック19bと係合する方向に引っ張られる。このとき、ロックスプリング26はドライバガイド23の側壁部23bの傾斜部23cに沿って誘導される。そして、操作レバー25を略垂直になるまで押し上げると、ロックスプリング26の張力によって操作レバー25がロックする。また、ロックスプリング26に張力が発生することで、
図9及び
図10に示すように、ロックスプリング26の押付部26cがドライバガイド23の固定箇所23dに対してせん断力を発揮し、ドライバガイド23をウェアプレート19に圧接させて固定する。
【0050】
また、ドライバガイド23をウェアプレート19に対して固定したときに、ドライバガイド23の両側には、ウェアプレート19の移動規制部19aの内側が臨むように構成されている。この移動規制部19aは、上述したフック19bとして機能するとともに、ドライバガイド23が左右にずれないように位置を規制するためのものである。この移動規制部19aが設けられることでドライバガイド23の位置が適正な位置に保つことができる。すなわち、ドライバガイド23にインサイドガイド27を設けた場合でもインサイドガイド27の位置を適正な位置に保つことができ、ファスナーを確実にガイドして座屈を防止することができる。
【0051】
また、ドライバガイド23をウェアプレート19に対して固定した状態において、
図5に示すように、ファスナーの打ち出し方向(
図5の上下方向)に見たときに、インサイドガイド27の揺動軸27aが、ドライバガイド23の回動軸23aと固定箇所23dとの間に配置されている。すなわち、ドライバガイド23を支持する2箇所の間にインサイドガイド27の揺動軸27aが設けられているので、ファスナーの打ち出し時にインサイドガイド27の揺動軸27aに荷重がかかった場合でも、その荷重をドライバガイド23で確実に受け止めることができる。すなわち、ドライバガイド23が荷重を吸収できずに動いてしまうことがなく、ファスナーのガイドが不十分となる問題が発生しない。
【0052】
更に言えば、このインサイドガイド27の揺動軸27aは、ドライバガイド23の回動軸23aまでの距離よりも固定箇所23dまでの距離が短くなるように配置されているので、主に固定箇所23dで荷重を受け止めることができる。このような構成によれば、更に確実に荷重を吸収できるので、ドライバガイド23が荷重を吸収できずに動いてしまうことがなく、ファスナーのガイドが不十分となる問題が発生しない。
【0053】
なお、上記したように、本実施形態に係るインサイドガイド27は、コンタクト部材18とは独立して設けられている。このため、接触箇所であるために変形や破損などが生じやすいコンタクト部材18を交換しなければならなくなった場合でも、インサイドガイド27が影響を受けることは少ないので、メンテナンス性を向上することができる。また、仮にインサイドガイド27を備えない機械を製造するとしても、インサイドガイド27の有無を容易に変更することができるので、インサイドガイド27を搭載する機械とインサイドガイド27を搭載しない機械とを生産時に容易に作り分けすることができる。
【0054】
また、インサイドガイド27がコンタクト部材18と一体的に摺動しないため、ファスナーの打ち込み深さを変更した場合でも、ウェアプレート19に対するインサイドガイド27の高さ位置を一定とすることができる。よって、インサイドガイド27でファスナーをサポートする位置を一定に保つことができるので、ファスナーの座屈を確実に防止することができる。
【0055】
また、本実施形態に係るインサイドガイド27は、
図5等に示すように、ドライバガイド23の側壁部23bによって両側を覆われており、インサイドガイド27が最大変位したときでもインサイドガイド27が側壁部23bから突出しないように形成されている。このため、ファスナーの打ち出し時にインサイドガイド27が揺動したとしても、インサイドガイド27が打込み工具10の外形から突出しないので、揺動したインサイドガイド27が室内壁面などに当たって傷を付けるといった問題を防止することができる。例えば隅打ちを行う際には、インサイドガイド27が壁面に臨むような状態でファスナーを打ち出すことになるが、このような場合でもインサイドガイド27が壁面に当たらないので、室内壁面などに当たって傷を付けるといった問題を防止することができる。
【0056】
しかも、上記した側壁部23bが、
図1等に示すように、ノーズ部17の先端とボディ11の前面とを結ぶ接線Lから突出しないように配設されているので、言い換えると、インサイドガイド27は、最大変位したときでも、ノーズ部17の先端とボディ11の前面とを結ぶ接線Lから突出しないように配設されている。このような配置によれば、インサイドガイド27を備えたことによって隅打ち性能が悪化することはなく、また、打込み工具10の上方(矢印D1で示す方向)から打ち込み位置を確認する際に、インサイドガイド27によって視線が遮られず、ノーズ部17の先端を視認することができるので、打ち込み位置を容易に確認することができる。また、インサイドガイド27が前方に設けられているため、ノーズ部17の後部の構造が複雑にならないので、フロア施工時の様に打込み工具10の後方(矢印D2で示す方向)から打ち込み位置を確認する際においても、ノーズ部17の先端を視認することができ、打ち込み位置を容易に確認することができる。
【0057】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について、
図11〜18を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は第1の実施形態のとは異なる方法でドライバガイド23をウェアプレート19に対して固定した点にある。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0058】
本実施形態においては、
図11等に示すように、ロックスプリング26の中央部にドライバガイド23に係合する押付部26cが形成されている。この押付部26cは、略コ字形に大きく曲折して形成されることで、ドライバガイド23の側壁部23bを抱え込むように係合可能となっている。
【0059】
本実施形態に係る打込み工具10において、例えば射出経路17a内に詰まったファスナーを取り除く場合には、
図14〜16に示すように、操作レバー25の操作片25aを押し下げて操作レバー25を回転させ、ロックスプリング26によるロックを解除する。このような操作により、ドライバガイド23が回動自在な状態となるため、ドライバガイド23を回動させて射出経路17aを開放することができる点は第1の実施形態と同様である。
【0060】
そして、再びドライバガイド23を閉じる際には、まずドライバガイド23を閉じ方向に回動させてウェアプレート19に当接させる。そして、ロックスプリング26の引掛部26bをウェアプレート19のフック19bに係合させると同時に、ロックスプリング26の押付部26cでドライバガイド23の側壁部23bを抱え込むようにする。この状態で、操作レバー25の操作片25aを押し上げると、ロックスプリング26がフック19bと係合する方向に引っ張られる。そして、操作レバー25を略垂直になるまで押し上げると、ロックスプリング26の張力によって操作レバー25がロックする。このようにロックスプリング26が固定されることで、
図17及び
図18に示すように、ロックスプリング26の引掛部26bがウェアプレート19のフック19bに係合した状態で、ロックスプリング26の押付部26cがドライバガイド23の側壁部23bの表面(固定箇所23d)を抱え込んでいるので、引掛部26bと押付部26cとで逆向きの力が働き、ドライバガイド23をウェアプレート19に圧接させて固定できるようになっている。
【0061】
このように構成することで、ロックスプリング26にせん断力が働くように構成された第1の実施形態とは異なり、ロックスプリング26には引張力が働くようになるので、使用する材質の特性に適した固定が可能であり、このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態について、
図19〜22を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は、インサイドガイド27をドライバガイド23に固定するのではなく、ウェアプレート19に固定した点にある。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0063】
本実施形態に係るドライバガイド23は、
図19及び
図20に示すように、カバー形状で形成され、内部にインサイドガイド27を配置するための収容空間Sを形成している。ドライバガイド23を閉じた状態(ウェアプレート19に固定した状態)では、インサイドガイド27はドライバガイド23によって覆われており、インサイドガイド27が外部に露出しない状態となっている。
【0064】
一方、ドライバガイド23を開放すると、
図21及び
図22に示すように、ウェアプレート19に固定されたインサイドガイド27が露出する。このインサイドガイド27は、ウェアプレート19に固定された揺動軸27aを中心に揺動可能となっている。
このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0065】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態について、
図23を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は、ドライバガイド23をウェアプレート19に対して固定する際に、操作レバー25やロックスプリング26を用いずに、開閉用ボルト29を用いた点にある。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0066】
本実施形態に係るドライバガイド23も、第1の実施形態と同様に、固定プレート21に対して回動可能に形成されている。しかしながら、ドライバガイド23をウェアプレート19に対して固定または固定解除する際には、開閉用ボルト29を使用するようになっている。
【0067】
すなわち、ドライバガイド23を開放する際には、
図23に示すように、ドライバガイド23とウェアプレート19とを貫通するように螺着された開閉用ボルト29を取り外す。これにより、ドライバガイド23が回動自在な状態となる。
一方、ドライバガイド23を閉じる場合には、ドライバガイド23とウェアプレート19とを貫通するように開閉用ボルト29を螺着すればよい。
このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0068】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態について、
図24を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は、固定プレート21とドライバガイド23とを別部材とする代わりに、これらを一体化した一体型プレート30を用いた点にある。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0069】
本実施形態に係る一体型プレート30は、第1の実施形態の固定プレート21及びドライバガイド23を一体的に形成したものであり、ドライバガイド23を回動させることができない点を除けば、第1の実施形態と相違しない。
【0070】
この一体型プレート30を取り外して射出経路17aを開放する際には、
図24に示すように、一体型プレート30とウェアプレート19とを貫通するように螺着された固定ボルト31を取り外す。これにより、一体型プレート30をウェアプレート19から取り外し可能な状態となる。
【0071】
一方、一体型プレート30をウェアプレート19に取り付ける場合には、一体型プレート30とウェアプレート19とを貫通するように固定ボルト31を螺着すればよい。
このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0072】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態について、
図25及び
図26を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は、ドライバガイド23をウェアプレート19に固定する際に、固定手段24とは別に係合部23fを設けて、固定を確実とした点にある。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0073】
本実施形態に係るドライバガイド23は、
図25及び
図26に示すように、側壁部23bの両側に先端がくさび状の係合部23fを備えている。そして、ウェアプレート19には、この係合部23fに係合可能な受部19dが形成されている。なお、ドライバガイド23の回動軸23aはドライバガイド23に形成された長孔23eを貫通しており、ドライバガイド23が長孔23eに沿って上下に摺動可能となっている。
【0074】
本実施形態に係るドライバガイド23を開放して射出経路17aを開放する際には、まず、操作レバー25の操作片25aを押し下げて操作レバー25を回転させ、ロックスプリング26によるロックを解除する。そして、ドライバガイド23を長孔23eに沿って上方に摺動させ、ドライバガイド23の係合部23fをウェアプレート19の受部19dから抜いて、両者の係合を解除する。そして、回動軸23aを中心にドライバガイド23を回転させれば、射出経路17aを開放することができる。
【0075】
また、ドライバガイド23を閉じる場合には、ドライバガイド23を長孔23eに沿って摺動させることで、ドライバガイド23の係合部23fをウェアプレート19の受部19dに差し込んで、両者を係合させる。そして、ロックスプリング26の引掛部26bをウェアプレート19のフック19bに係合させる。この状態で、操作レバー25の操作片25aを押し上げて操作レバー25をロックする。これにより、第1の実施形態と同様に、ドライバガイド23をウェアプレート19に圧接させて固定することができる。
このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0076】
(第7の実施形態)
本発明の第7の実施形態について、
図27〜30を参照しながら説明する。なお、本実施形態の特徴点は、第6の実施形態と同様に、ドライバガイド23をウェアプレート19に固定する際に、固定手段24とは別に係合部23fを設けて、固定を確実とした点にある。ただし、第6の実施形態とは異なり、ドライバガイド23を上方に引き上げてウェアプレート19に係合させている。なお、本実施形態の基本的構成は第1の実施形態と相違しないため、重複する記載を避けて相違する箇所のみを説明する。
【0077】
本実施形態に係るドライバガイド23は、
図27及び
図29に示すように、両側に係合部23fが張り出して形成されている。そして、ウェアプレート19には、この係合部23fに係合可能な受部19dが前方に鉤状に突出して形成されている。このため、ドライバガイド23をウェアプレート19に沿って上方に引き上げることで、係合部23fと受部19dとが係合するように構成されている。
【0078】
なお、本実施形態においては、ロックスプリング26を係合させるフック21aが固定プレート21に形成されており、操作レバー25の回転方向も、第1の実施形態と異なり、下方向となっている。
【0079】
本実施形態に係るドライバガイド23を開放して射出経路17aを開放する際には、まず、操作レバー25の操作片25aを押し上げて操作レバー25を回転させ、ロックスプリング26によるロックを解除する。このとき、
図27〜30に示すように、操作レバー25が押し上げられたことにより、ドライバガイド23が下方に移動可能となり、ドライバガイド23の係合部23fをウェアプレート19の受部19dから抜いて、両者の係合を解除することが可能となる。よって、ドライバガイド23の係合部23fとウェアプレート19の受部19dとの係合を解除することにより、ドライバガイド23がウェアプレート19から外れ、射出経路17aを開放することができる。
【0080】
また、ドライバガイド23を閉じる場合には、ドライバガイド23の係合部23fをウェアプレート19の受部19dに差し込んで、両者を係合させる。そして、操作レバー25の操作片25aを押し下げて操作レバー25をロックすると、ドライバガイド23が操作レバー25によって上方に引き上げられ、係合部23fと受部19dとが係合した状態でロックされるので、ドライバガイド23をウェアプレート19に固定することができる。
このような実施形態とした場合でも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。