特許第6183375号(P6183375)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6183375通信網制御システム、その制御方法及び制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6183375
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】通信網制御システム、その制御方法及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/703 20130101AFI20170814BHJP
【FI】
   H04L12/703
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-556208(P2014-556208)
(86)(22)【出願日】2013年8月13日
(86)【国際出願番号】JP2013004853
(87)【国際公開番号】WO2014108944
(87)【国際公開日】20140717
【審査請求日】2016年7月15日
(31)【優先権主張番号】特願2013-1308(P2013-1308)
(32)【優先日】2013年1月8日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】三好 一徳
【審査官】 速水 雄太
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−505550(JP,A)
【文献】 特開2013−070300(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/703
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、故障した、または障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの少なくとも1つのノードは、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する経路情報算出手段と、
前記再接続する相手先候補ノード集合について、前記経路情報算出手段により算出された経路情報上のノード間距離順に順位付けした順位情報を算出する順位情報算出手段と、
前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報上のノード間距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定する決定情報算出手段と、
を備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項2】
請求項1記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報上のノード間距離の平均値が所定閾値以上となる組合せを算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項3】
請求項1又は2記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報上のノード間距離の平均値が最大となる組み合わせを算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの各ノードは、夫々、
前記経路情報算出手段、前記順位情報算出手段、及び前記決定情報算出手段を備え、
前記経路情報算出手段は、自ノードを起点とする最短経路情報を算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項5】
請求項4記載の通信網制御システムであって、
前記順位情報算出手段は、故障・障害が生じた隣接ノードが存在する場合に、再接続する全相手先候補ノードと、前記算出した順位情報を相互に交換する、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記再接続先ノードから前記決定の情報を取得し、かつ、前記経路情報上における他ノードから前記決定の情報を取得しない場合、前記自ノードの決定情報算出手段で決定した再接続先ノードを再接続先として確定する決定情報比較手段を更に備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項7】
請求項6記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報比較手段は、隣接するノードに故障・障害が生じ通信不可能となった場合に、その次ホップのノードを再接続先として再設定し、経路制御を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記経路情報算出手段により算出された経路情報及び前記順位情報算出手段により算出された順位情報のうち少なくとも一方を記憶する記憶手段を更に備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記ノードは自律分散的に前記再接続を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項10】
請求項1乃至3のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの予め設定された代表ノードは、
前記経路情報算出手段、前記順位情報算出手段、及び前記決定情報算出手段を備え、
前記経路情報算出手段は、隣接ノードが故障した各ノード集合について、該ノード集合内の各ノードを起点とする最短経路情報を算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項11】
請求項10記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記通信網内において前記ノードに故障・障害が生じ通信不可能となった場合に、前記再接続先のノードとして決定した情報に基づいて再経路制御を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項12】
請求項1乃至11のうちいずれか1項記載の通信網制御システムであって、
前記通信網には、ラマヌジャングラフが適用されている、ことを特徴とする通信網制御システム。
【請求項13】
複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、故障した、または障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御方法であって、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出するステップと、
前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出するステップと、
前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報の距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定するステップと、
を含む、ことを特徴とする通信網制御システムの制御方法。
【請求項14】
複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、故障した、または障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御プログラムであって、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する処理と、
前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上のノード間距離順に順位付けした順位情報を算出する処理と、
前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報のノード間距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組み合わせを自ノードの再接続先ノードとして決定する処理と、
をコンピュータに実行させる、ことを特徴とする通信網制御システムの制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のノードがリンクを介して相互に接続された通信網を制御する通信網制御システム、その制御方法及び制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、網トポロジの分野では「通信網に適用するグラフとしての良さ」が研究テーマの一つとなっており、例えば、ラマヌジャングラフの優位性が明らかになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−014030号公報
【特許文献2】特開平09−284324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、このラマヌジャングラフは、通信網や電力網などの物理的/論理的トポロジとして適用されている。一方で、ノードやリンク障害(故障など)によってノードやリンクが元のグラフから削除されても、元のグラフと同程度の効率性とロバスト性を維持できるかという点が問題となっている。
なお、ノード等に故障が生じた場合に通信網の再構成を行う通信網制御システムが知られている(例えば、特許文献1及び2)。また、上述したラマヌジャングラフを部分的に解決した、例えば、ZigZag法が知られている。ZigZag法は,元のラマヌジャングラフからそれより大きなサイズのラマヌジャングラフを構成する手法であり、元のラマヌジャングラフのサイズのm倍(mは3以上の整数)のラマヌジャングラフを繰り返し的に構成することが可能である。
【0005】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、通信網内のノードやリンクに障害が生じた場合でも、元のグラフの特徴を維持して通信網を最適に再構築できる通信網制御システム、その制御方法及び制御プログラムを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、複数のノードを複数のリンクを介して相互に接続された通信網内において、障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムであって、前記複数のノードのうちの少なくとも1つのノードは、隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する経路情報算出手段と、前記再接続する相手先候補ノード集合について、前記経路情報算出手段により算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出する順位情報算出手段と、前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における再接続を行う候補ノード集合の経路情報上のノード間距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定する決定情報算出手段と、を備える、ことを特徴とする通信網制御システムである。
他方、上記目的を達成するための本発明の一態様は、複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御方法であって、隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出するステップと、前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出するステップと、前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報上のノード間距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定するステップと、を含む、ことを特徴とする通信網制御システムの制御方法であってもよい。
さらに、上記目的を達成するための本発明の一態様は、複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御プログラムであって、隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する処理と、前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出する処理と、前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報の距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定する処理と、をコンピュータに実行させる、ことを特徴とする通信網制御システムの制御プログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通信網内のノードやリンクに障害が生じた場合でも、元のグラフの特徴を維持して通信網を最適に再構築できる通信網制御システム、その制御方法及び制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施の形態に係る通信網制御システムの機能ブロック図である。
図2】本発明の実施の形態1に係る通信網の一例を示す図である。
図3】本発明の実施の形態1に係る通信網制御システムにおける各ノードの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
図4】順位情報及び最短経路の距離情報の一例を示す図である。
図5】本発明の実施の形態1に係る通信網制御方法のフローを示すフローチャートである。
図6】本発明の実施の形態2に係る通信網の一例を示す図である。
図7】本発明の実施の形態2に係る通信網制御システムにおける代表ノードの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
図8】順位情報及び最短経路の距離情報の一例を示す図である。
図9】本発明の実施の形態2に係る通信網制御方法のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る通信網制御システムの機能ブロック図である。
【0010】
本実施の形態に係る通信網制御システム1は、複数のノードN(i=0〜n−1)を複数のリンク2介して相互に接続された通信網G内において、障害を有するノードNを除去し、通信網Gの再接続を行うものである。通信網制御システム1の複数のノードNのうちの少なくとも1つのノードNは、通信網Gにおける経路情報を算出する経路情報算出手段3と、再接続する相手先候補ノードNについての順位情報を算出する順位情報算出手段4と、自ノードNの再接続先ノードNを決定する決定情報算出手段5と、を備える。経路情報算出手段3は、隣接ノードNに障害が生じたときの通信網Gにおける経路情報を算出する。順位情報算出手段4は、再接続する相手先候補ノード集合について、経路情報算出手段3により算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出する。決定情報算出手段5は、順位情報算出手段4により算出された順位情報に基づいて、再接続後の通信網G全体における経路情報上のノード間距離が大きくなるような組み合わせを算出し、算出した組合せを自ノードNの再接続先候補ノードN(ただし,j≠iかつj=0〜n−1)として決定する。これにより、通信網G内のノードやリンクに障害が生じた場合でも、元のグラフの特徴を維持して通信網Gを最適に再構築できる。
【0011】
実施の形態1.
図2は、本発明の実施の形態1に係る通信網の一例を示す図である。図2に示すように、本実施の形態1に係る通信網Gにおいては、複数のノードNがリンク2を介して相互に接続されている。ここで、例えば、ノードNはルータであり、リンク2は通信用媒体である光ファイバや同軸ケーブルである。また、通信網G内は、例えばn個のノードN(i=0〜n−1)で構成されている。
【0012】
なお、本実施の形態1において、例えば、ラマヌジャングラフを通信網Gの物理的/論理的トポロジとして適用している。このラマヌジャングラフは、(1)任意の2ノードN,N間の通信時間が短いこと、(2)任意の2ノードN,N間に複数の経路があること、(3)ノードN間のリンク数が通信網サイズ(=ノード数)増加に対し線形オーダ以下でしか増加しない、という要求を満たすグラフとして、Expanderと呼ばれるクラスのグラフに属している。本実施の形態1において、ラマヌジャングラフのノード次数は、例えば4の自然数倍となっているが、これに限らず、任意の次数であってよい。
【0013】
さらに、上記ラマヌジャングラフの定義に以下に詳細に説明する。
通信網Gをノード数n個のk−正則グラフとし、通信網Gの隣接行列Aの固有値を大きい方から順に並べると下記式(1−1)が成立する(例えば、Alexander Lubotzky; R. Phillips, Peter Sarnak (1988). "Ramanujan graphs," Combinatorica 8: 261-277参照)。
【数1】

λ以外の自明でない固有値のうち、絶対値が最大のものをλ(G)とする。
【数2】
【0014】
このとき、下記式(1−3)の不等式を満たす固有値を持つグラフをラマヌジャングラフという。
【数3】
【0015】
次に、ラマヌジャングラフの特徴について述べる。
第1特徴として、k−正則グラフである。つまり、全てのノードNの次数がkである。第2特徴として、拡大定数が大きい。ここで,拡大定数は下記式(1−4)で定義される。さらに、λ(L(G))はグラフGのラプラシアン行列の第2最小固有値である。
【数4】
【0016】
第3特徴として内周が大きい。ここで、内周とはグラフ内同じリンクを通らないループ(閉路)のうち、最短のものの長さを言う(例えば、平松豊一、知念宏司 共著."有限数学入門 有限上半平面とラマヌジャングラフ"牧野書店,2003.ISBN4-434-03407-3参照)。第4特徴として直径が小さい。ここで、直径とはグラフ内の任意の2点間の最小距離のうち、最大のものを言う。
【0017】
本実施の形態1に係る通信網制御システム1によれば、通信網Gを構成するノードNの一部を除去した際に、除去したノードNに接続していたリンク2を他のノードNに再接続するだけで、上述したラマヌジャングラフまたはラマヌジャングラフに順ずるグラフを維持可能となる。すなわち、任意の2ノードN間の通信時間が短く、任意の2ノードN間に複数の経路が存在し、ノードN間のリンク数が通信網サイズの増加に対し線形オーダ以下でしか増加しない、というラマヌジャングラフの有利な特徴を維持できる。
【0018】
本実施の形態1に係る通信網制御システム1においては、通信網G内のノード/リンク障害などによってノード/リンクがそのような元のラマヌジャングラフから削除されても、元のラマヌジャングラフと同程度の効率性とロバスト(robust)性を維持できる。
【0019】
換言すると、「サイズがnのラマヌジャングラフから、障害ノード(故障ノード)Nを除き、かつその障害ノードNに接続していたリンク2の接続を替えるだけで、サイズnのラマヌジャングラフと略同一特徴を有するサイズ(n−1)のラマヌジャングラフを再構成できる。
【0020】
次に、本実施の形態1に係る通信網システムの構成について詳細に説明する。本実施の形態1に係る通信網制御システム1においては、通信網G内において任意の障害ノードNを除去したときに、残りの各ノードNが自律分散的に再接続を行う。ここでは,ノード次数k=4の場合について示す。
【0021】
図3は、本実施の形態1に係る通信網制御システムにおける各ノードの概略的なシステム構成を示すブロック図である。
【0022】
通信網制御システム1における各ノードNは、通信機能部11と、経路情報計算部12と、順位情報計算部13と、決定情報計算部14と、決定情報比較部15と、記憶部16と、を備えている。
【0023】
なお、各ノードNは、例えば、制御処理、演算処理等と行うCPU(Central Processing Unit)、CPUによって実行される制御プログラム、演算プログラム等が記憶されたROM(Read Only Memory)、処理データ等を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)等からなるマイクロコンピュータを、中心にしてハードウェア構成されている。CPU、ROM、及びRAMは、データバスなどを介して相互に接続されている。
【0024】
各ノードNの通信機能部11は、他のノード(以下、他ノードと称す)Nとの通信情報の授受を行う通信インターフェイスとしての機能を有している。
【0025】
各ノードNの経路情報計算部12は、経路情報算出手段の一具体例であり、通信網Gにおいて経路制御が完了した時点で、経路制御プロトコルなどに基づいて自身のノード(以下、自ノードと称す)Nから2ホップ(hop)の距離)にある全ノードNへの最短経路情報M(i=0〜n−1)を算出する。
【0026】
さらに、各ノードNの経路情報計算部12は、通信網G内の各ノードNのうち、自ノードNに直接接続されているノード(以下、隣接ノードと称す)Nが故障した場合、自ノードNを起点とする最短経路情報Mを算出する。経路情報計算部12は、算出した最短経路情報Mを記憶部16に記憶させる。
【0027】
各ノードNの順位情報計算部13は、順位情報算出手段の一具体例であり、再接続する相手先候補ノード候補Nを経路情報計算部12により算出された最短経路情報M上のノード間距離が遠い順に順位付けした順位情報L(i=0〜n−1)を算出する。
【0028】
各ノードNの順位情報計算部13は、再接続(故障した隣接ノードNに接続していたリンク2を再接続)する各相手先候補ノード候補Nj,N,N(ただし,j≠k≠l≠i≠xかつj,k,l=0〜n−1)を、最短経路情報M上のノード間距離が遠い順に順位付けした順位情報Lを算出する。順位情報計算部13は、算出した順位情報Lを最短経路情報Mの距離情報と共に記憶部16に記憶させる(図4)。
【0029】
各ノードNの順位情報計算部13は、故障した隣接ノードNが存在する場合に、再接続する全相手先ノード候補Nj,N,Nと、算出した順位情報Lを通信機能部11を介して相互に交換する。
【0030】
各ノードNの決定情報計算部14は、決定情報算出手段の一具体例であり、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて、自ノードNの再接続先を決定する。各ノードNの決定情報計算部14は、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて、再接続後の通信網G全体における最短経路情報Mのノード間距離の平均値が最大となる接続の組合せを算出する。そして、決定情報計算部14は、算出した接続の組合せを自ノードNの再接続先ノードとして決定し、その決定情報D(i=0〜n−1)を記憶部16に記憶させる。
【0031】
各ノードNの決定情報計算部14は、決定した決定情報Dを、再接続する相手先ノード候補N,N,Nに対して通信機能部11を介して送信する。
【0032】
各ノードNの決定情報比較部15は、決定情報比較手段の一具体例であり、再接続先ノードNから通信機能部11を介して決定情報Dを受信し、かつ、経路情報計算部12により算出された最短経路情報M上におけるその他ノードN,Nから決定情報Dを受信しない場合、その決定した再接続先ノードNを再接続先として確定する。各ノードNの決定情報比較部15は、確定した再接続先ノードNを確定情報F(i=0〜n−1)として記憶部16に記憶させる。
【0033】
各ノードNの決定情報比較部15は、ノードNが故障や障害などで通信不可能となった場合に、その次ホップのノードNを確定情報Fの再接続先ノードNとして再設定し、通信網Gの経路制御を行う。
【0034】
各ノードNの記憶部16は、記憶手段の一具体例であり、例えば、上記ROMやRAMで構成されている。
【0035】
図5は、本実施の形態1に係る通信網制御方法のフローを示すフローチャートである。
各ノードNの経路情報計算部12は、通信網Gにおいて経路制御が完了した時点で、経路制御プロトコルなどに基づいて自ノードNから2ホップの距離にある全ノードN,N,Nへの最短経路情報Mを算出する。さらに、経路情報計算部12は、通信網G内の各ノードNのうち、自ノードNに直接接続されている隣接ノードNが故障した場合、自ノードNを起点とする最短経路情報Mを算出し、算出した最短経路情報Mを記憶部16に記憶させる(ステップS101)。
【0036】
各ノードNの順位情報計算部13は、再接続する相手先候補ノードN,N,Nを経路情報計算部12により算出された最短経路情報M上の距離が遠い順に順位付けした順位情報Lを算出する(ステップS102)。
【0037】
各ノードNの順位情報計算部13は、故障した隣接ノードNが存在する場合に、再接続する全相手先候補ノードN,N,Nと、算出した順位情報Lを通信機能部11を介して相互に交換する(ステップS103)。
【0038】
各ノードNの決定情報計算部14は、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて、再接続後の通信網G全体における最短経路情報Mの距離の平均値が最大となる接続の組合せを算出する。決定情報計算部14は、算出した再接続の組合せを自ノードNの再接続先ノードとして決定し、その決定情報Dを記憶部16に記憶させる(ステップS104)。
【0039】
各ノードNの決定情報計算部14は、決定した決定情報Dを、再接続する相手先ノードに対して通信機能部11を介して送信する(ステップS105)。
【0040】
各ノードNの決定情報比較部15は、再接続先ノードNから通信機能部11を介して決定情報Dを受信し、かつ、最短経路情報M上におけるその他の再接続先候補ノードN,Nから決定情報Dを受信しない場合(ステップS106のNO)、その決定した再接続先ノードNを再接続先として確定する(ステップS107)。決定情報比較部15は、確定した再接続先ノードNを確定情報Fとして記憶部16に記憶させる。
【0041】
一方、各ノードNの決定情報比較部15は、再接続先候補ノードN,Nから通信機能部11を介して決定情報Dを受信した場合(ステップS106のYES)、上記(ステップS103)又は(ステップS104)の処理に戻る。
【0042】
各ノードNの決定情報比較部15は、隣接ノードNが障害などで通信不可能となった場合に、その次ホップのノードNを確定情報Fの再接続先ノードとして再設定し、通信網Gの経路制御を行う(ステップS108)。
【0043】
以上、本実施の形態1に係る通信網制御システム1によれば、サイズがnのラマヌジャングラフから、障害ノードNを除き、かつその障害ノードNに接続していたリンク2の接続を替えるだけで、サイズnのラマヌジャングラフと略同一特徴を有するサイズ(n−1)のラマヌジャングラフを再構成できる。すなわち、通信網G内のノードやリンクに障害が生じた場合でも、元のグラフの特徴を維持して通信網Gを最適に再構築できる。
【0044】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、各ノードNが自律分散的に再接続を行っているが、本実施の形態2においては、代表ノードNが集中制御的に再接続を行うことを特徴としている。図6は、本発明の実施の形態2に係る通信網の一例を示す図である。通信網G内において中心となる代表ノードNが予め設定され、代表ノードNにリンク2を介して複数のノードNが相互接続されている。
【0045】
図7は、本実施の形態2に係る通信網制御システムにおける代表ノードの概略的なシステム構成を示すブロック図である。通信網制御システム1における代表ノードNは、通信機能部11と、経路情報計算部12と、順位情報計算部13と、決定情報計算部14と、記憶部16と、を備えている。
【0046】
代表ノードNの経路情報計算部12は、通信網Gにおいて経路制御が完了した時点で、経路制御プロトコルなどに基づいて,通信網G内の全ノードNについて,それぞれ自身のノードから2ホップの距離にあるノードへの最短経路情報M(i=0〜n−1)を算出する。さらに、代表ノードNの経路情報計算部12は、通信網G内のノードNが故障した各ノード集合について、そのノード集合内の各ノードNを起点とする最短経路情報Mを算出する。経路情報計算部12は、算出した最短経路情報Mを記憶部16に記憶させる。
【0047】
代表ノードNの順位情報計算部13は、再接続する相手先候補ノードNについて、最短経路情報M上における順位情報L(i=0〜n−1)を算出する。より具体的には、通信網G内のノードNが故障した場合,代表ノードNの順位情報計算部13は、その故障ノードNの隣接ノードNに接続していたリンク2を再接続する相手先候補ノードN,N,Nについて、経路情報計算部12により算出された最短経路情報M上における距離が遠い順に順位付けした順位情報Lを算出する。そして、順位情報計算部13は、算出した順位情報Lを最短経路情報Mの距離情報と共に記憶部16に記憶させる(図8)。
【0048】
代表ノードNの決定情報計算部14は、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて、各ノードNの再接続先を決定する。決定情報計算部14は、例えば、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて再接続後の通信網G全体の最短経路情報Mの距離の平均値が最大となる接続の組み合わせを算出する。そして、決定情報計算部14は、算出した接続の組合せを各ノードNの再接続先ノードとして決定し、その確定情報Fi(i=0〜n−1)を記憶部16に記憶させる。
【0049】
代表ノードNの決定情報計算部14は、実際の通信網G内においてノードNが故障や障害などで通信不可能となった場合に、確定情報Fに基づいて再経路制御を行う。
【0050】
図9は、本実施の形態2に係る通信網制御方法のフローを示すフローチャートである。
代表ノードNの経路情報計算部12は、通信網Gにおいて経路制御が完了した時点で、経路制御プロトコルなどに基づいて通信網G内の全ノードNへの最短経路情報M(i=0〜n−1)を算出する。さらに、代表ノードNの経路情報計算部12は、通信網G内のノードNが故障した場合,その故障ノードNの隣接ノード集合について、そのノード集合内の各ノードNを起点とする最短経路情報Mを算出し、算出した最短経路情報Mを記憶部16に記憶させる(ステップS201)。
【0051】
代表ノードNの順位情報計算部13は、その故障したノードNに接続していたリンク2を再接続する相手先ノード候補N,N,Nについて、経路情報計算部12により算出された最短経路情報M上における距離が遠い順に順位付けした順位情報Lを算出する。そして、順位情報計算部13は、算出した順位情報Lを最短経路情報Mのノード間距離情報と共に記憶部16に記憶させる(ステップS202)。
【0052】
ここで、例えば、通信網Gが大きくかつ階層的に構成されている場合、代表ノードNが管理できる範囲は限られ、下位階層のノードNについて管理ができない場合が存在する。この場合、その下位階層のノードNに障害が生じたときに、そのノードNから代表ノードNに順位情報Lを送信するようにしてもよい。代表ノードNは、後述の確定情報Fをその下位階層のノードNに送信する。これにより、通信網Gが大きい場合でも、通信網Gを最適に再構築できる。
【0053】
代表ノードNの決定情報計算部14は、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて再接続後の通信網G全体の最短経路情報Mのノード間距離の平均値が最大となる接続の組合せを算出する。そして、決定情報計算部14は、算出した接続の組合せを各ノードNの再接続先ノードとして決定し、その確定情報F(i=0〜n−1)を記憶部16に記憶させる(ステップS203)。
【0054】
代表ノードNの決定情報計算部14は、実際の通信網G内においてノードNが故障や障害などで通信不可能となった場合に、確定情報Fに基づいて再経路制御を行う(ステップS204)。
【0055】
以上、本実施の形態2に係る通信網制御システム1において、サイズがnのラマヌジャングラフから、故障・障害ノードNを除き、かつその故障・障害ノードNに接続していたリンク2の接続を替えるだけで、サイズnのラマヌジャングラフと略同一特徴を有するサイズ(n−1)のラマヌジャングラフを再構成できる。すなわち、通信網G内のノードやリンクに障害が生じた場合でも、元のグラフの特徴を維持して通信網Gを最適に再構築できる。
【0056】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0057】
例えば、上記実施の形態1及び2において、通信網Gに、ラマヌジャングラフが適用されているが、これに限らず、通信網Gに、例えば、Cayleyグラフ、Petersenグラフが適用されてもよく、Expanderに属する任意のグラフに適用されてもよい。
【0058】
上記実施の形態1及び2において、経路情報計算部12は、最短経路情報Mを算出しているが、これに限らず、例えば、帯域、遅延、若しくは帯域と遅延両方に基づいた経路情報を算出してもよい。この場合、順位情報計算部13は、経路情報計算部12により算出された経路情報M上の距離が遠い順に順位付けした順位情報Lを算出する。
【0059】
上記実施の形態1及び2において、決定情報計算部14は、順位情報計算部13により算出された順位情報Lに基づいて、再接続後の通信網G全体における最短経路情報Mのノード間距離の平均値が最大となる組み合わせを算出しているが、これに限らず、例えば、最短経路情報Mのノード間距離の平均値が所定閾値以上となる組み合わせを算出してもよい。
【0060】
また、本発明は、図5及び図9に示す処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0061】
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。
【0062】
また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0063】
上記実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0064】
(付記1)
複数のノードを複数のリンクを介して相互に接続された通信網内において、故障または障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの少なくとも1つのノードは、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する経路情報算出手段と、
前記再接続する相手先候補ノードについて、前記経路情報算出手段により算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出する順位情報算出手段と、
前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報の距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定する決定情報算出手段と、
を備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記2)
(付記1)記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報のノード間距離の平均値が所定閾値以上となる組合せを算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記3)
(付記1)又は(付記2)記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記順位情報算出手段により算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報のノード間距離の平均値が最大となる組み合わせを算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記4)
(付記1)乃至(付記3)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの各ノードは、夫々、
前記経路情報算出手段、前記順位情報算出手段、及び前記決定情報算出手段を備え、
前記経路情報算出手段は、自ノードを起点とする最短経路情報を算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記5)
(付記4)記載の通信網制御システムであって、
前記順位情報算出手段は、障害が生じた隣接ノードが存在する場合に、再接続する全相手先候補ノードと、前記算出した順位情報を相互に交換する、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記6)
(付記1)乃至(付記5)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記再接続先ノードから前記決定の情報を取得し、かつ、前記経路情報上における他ノードから前記決定の情報を取得しない場合、前記自ノードの決定情報算出手段で決定した再接続先ノードを再接続先として確定する決定情報比較手段を更に備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記7)
(付記6)記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報比較手段は、隣接するノードに障害が生じ通信不可能となった場合に、その次ホップのノードを再接続先として再設定し、経路制御を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記8)
(付記1)乃至(付記7)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記経路情報算出手段により算出された経路情報及び前記順位情報算出手段により算出された順位情報のうち少なくとも一方を記憶する記憶手段を更に備える、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記9)
(付記1)乃至(付記8)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記ノードは自律分散的に前記再接続を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記10)
(付記1)乃至(付記3)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記複数のノードのうちの予め設定された代表ノードは、
前記経路情報算出手段、前記順位情報算出手段、及び前記決定情報算出手段を備え、
前記経路情報算出手段は、隣接ノードが故障した各ノード集合について、該ノード集合内の各ノードを起点とする最短経路情報を算出する、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記11)
(付記10)記載の通信網制御システムであって、
前記決定情報算出手段は、前記通信網内において前記ノードに障害が生じ通信不可能となった場合に、前記再接続先のノードとして決定した情報に基づいて再経路制御を行う、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記12)
(付記1)乃至(付記11)のうちいずれか記載の通信網制御システムであって、
前記通信網には、ラマヌジャングラフが適用されている、ことを特徴とする通信網制御システム。
(付記13)
複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御方法であって、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出するステップと、
前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出するステップと、
前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報の距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定するステップと、
を含む、ことを特徴とする通信網制御システムの制御方法。
(付記14)
複数のノードを複数のリンク介して相互に接続された通信網内において、障害を有する前記ノードを除去し、前記通信網の再接続を行う通信網制御システムの制御プログラムであって、
隣接ノードに障害が生じたときの前記通信網における経路情報を算出する処理と、
前記再接続する相手先候補ノードについて、前記算出された経路情報上の距離順に順位付けした順位情報を算出する処理と、
前記算出された順位情報に基づいて、前記再接続後の通信網全体における経路情報の距離が大きくなるような組み合わせを算出し、該算出した組合せを自ノードの再接続先ノードとして決定する処理と、
をコンピュータに実行させる、ことを特徴とする通信網制御システムの制御プログラム。
【0065】
この出願は、2013年1月8日に出願された日本出願特願2013−001308を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0066】
1 通信網制御システム
2 リンク
3 経路情報算出手段
4 順位情報算出手段
5 決定情報算出手段
11 通信機能部
12 経路情報計算部
13 順位情報計算部
14 決定情報計算部
15 決定情報比較部
16 記憶部
G 通信網
ノード
代表ノード
故障・障害ノード
,N,N 故障・障害ノードの隣接ノード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9