(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の第1実施形態を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0010】
図1は、本発明の第1実施形態に係る組電池1を示す斜視図である。
図2は、
図1の2−2線に沿う概略断面図である。
図2では、説明の簡単のため、セルユニット30はブロック体によって記載する。
図3は、電池モジュール2のセルユニット30を示す斜視図である。
図4は、電池モジュール2の単電池10の内部構成を示す分解斜視図である。
図5は、電池モジュール2のセルユニット30の内部構成を示す分解斜視図である。
図6は、電池モジュール2を構成する複数の単電池10の電気的な接続構成を示す図である。
図7は、
図1の7−7線に沿う断面図である。
【0011】
本発明の第1実施形態に係る組電池1は、概説すると、
図1,
図2に示すように、4つの単電池10(10A〜10D)を収納するケース90(90A,90B)を有する電池モジュール2(2A,2B)が2つ配列された組電池1である。ケース90の壁部91(91A,91B)は、ケース90の内部と外部とを連通する通気孔92(92A,92B)と、通気孔92が設けられない壁領域93(93A,93B)と、を有する。一の電池モジュール2Aのケース90Aに設けられる通気孔92A2は、一の電池モジュール2Aに隣り合う他の電池モジュール2Bのケース90Bに設けられる壁領域93Bに面する。以下、詳述する。
【0012】
本実施形態に係る組電池1は、2つの電池モジュール2A,2BがX方向に配列される。
【0013】
電池モジュール2は、4つの単電池10(10A〜10D)を備えるセルユニット30と、セルユニット30を囲うように収納するケース90と、セルユニット30及びケース90を締結する締結手段70と、を有する。
【0014】
セルユニット30は、
図3に示すように、4つの単電池10(10A〜10D)が電気的に接続されて積層された積層体33と、4つの単電池10(10A〜10D)を固定するためのスペーサ40と、外部出力端子31,32及び電圧検出用端子37と、を有する。なお、本実施形態では積層体33は、4つの単電池10(10A〜10D)から構成されたが、少なくとも1つから構成されればよい。外部出力端子31,32は、外部出力正極端子31及び外部出力負極端子32から構成される。
【0015】
単電池10は、
図4に示すように、例えば、リチウムイオン二次電池であり、積層電極体50が、積層電極体50の両側に配置される外装部材11内に電解液とともに収納されている。単電池10は、外装部材11から外部に導出される正極タブ14及び負極タブ15を有する。
【0016】
積層電極体50は、正極51、負極52及びセパレータ53を順に積層して形成される電極群である。正極51は、例えば、LiMn
2O
4等のリチウム−遷移金属複合酸化物からなる正極活物質層を有する。負極52は、例えば、カーボン及びリチウム−遷移金属複合酸化物からなる負極活物質層を有する。セパレータ53は、例えば、電解質を浸透し得る通気性を有するポーラス状のPE(ポリエチレン)から形成される。
【0017】
外装部材11は、軽量化及び熱伝導性の観点から、アルミニウム、ステンレス、ニッケル、銅などの金属(合金を含む)をポリプロピレンフィルム等の絶縁体で被覆した高分子−金属複合ラミネートフィルムなどのシート材からなる。外装部材11は、積層電極体50を覆う本体部12と、本体部12の周縁に伸びる外周部13と、を有しており、外周部13の一部または全部が、熱融着により接合されている。
【0018】
正極タブ14及び負極タブ15は、積層電極体50から電流を引き出すための部材であり、単電池10の一方側に延長している。
【0019】
スペーサ40は、
図5に示すように、X方向の両端部に第2貫通孔41を有する。第2貫通孔41は、後述するケース90の第1貫通孔26とともに位置合わせされて、スリーブ71を挿入するために使用される。スペーサ40は、電気絶縁性の樹脂材料を用いることができる。
【0020】
さらに、第1の単電池10A及び第2の単電池10Bの正極タブ14A,14Bは、外部出力正極端子31と電気的に接続されているバスバー60と超音波溶接等によって接合されている。一方、第1の単電池10A及び第2の単電池10Bの負極タブ15A,15Bは、第3の単電池10C及び第4の単電池10Dの正極タブ14C,14Dとともに、電圧検出用端子37と電気的に接続されているバスバー61と超音波溶接等によって接合されている。また、第3の単電池10C及び第4の単電池10Dの負極タブ15C,15Dは、外部出力負極端子32と電気的に接続されているバスバー62と超音波溶接等によって接合されている。
【0021】
このように単電池10A〜10Dの各電極タブ14A〜14D,15A〜15Dが、バスバー60,61,62を介して、外部出力正極端子31、外部出力負極端子32、及び電圧検出用端子37にそれぞれ接続されることにより、これら単電池10A〜10Dは、
図6に示すように、2並列2直列の接続構成を形成している。
【0022】
電圧検出用端子37は、電池モジュール2を構成する単電池10A〜10Dの電圧を検出するために用いられる端子である。具体的には、第1の単電池10A及び第2の単電池10Bの電圧については、外部出力正極端子31と電圧検出用端子37とを用い、これらの端子間の電圧を測定することにより、検出することができる。また、第3の単電池10C及び第4の単電池10Dの電圧については、外部出力負極端子32と電圧検出用端子37とを用い、これらの端子間の電圧を測定することにより、検出することができる。
【0023】
ケース90は、セルユニット30を囲うように収納する。ケース90は、第1ケース100及び第2ケース200を有する。また、ケース90の壁部91は、上述したように、ケース90の内部と外部とを連通する通気孔92と、通気孔92が設けられない壁領域93と、を有する。
【0024】
一の電池モジュール2Aのケース90A及び他の電池モジュール2Bのケース90Bは、同じ形状である。
【0025】
第1ケース100(100A,100B)及び第2ケース200(200A,200B)はそれぞれ、
図2に示すように、単電池10の面方向に沿って設けられる主面101(101A,101B),201(201A,201B)と、主面101,201の一端に折れ曲がってZ方向に延在する側面102(102A,102B),202(202A,202B)と、を備える。第1ケース100及び第2ケース200は同形状であるが、これに限定されず、互いに異なる形状であってもよい。第1ケース100及び第2ケース200は互い違いになるように配置される。
【0026】
第1ケース100及び第2ケース200は、隙間を介して対向する合わせ部80(80A,80B)を有する。ケース90の内部と外部とを連通する通気孔92は、当該合わせ部80によって構成される。また、ケース90の壁部91のうち、通気孔92が設けられない壁領域93は、側面102,202によって構成される。
【0027】
上述したように、組電池1は、2つの電池モジュール2A,2BがX方向に配列されて構成される。このとき、一の電池モジュール2Aの第2ケース200Aの側面202A及び他の電池モジュール2Bの第1ケース100Bの側面102Bは互いに面する。また、互いに面する側面202A,102Bにおける合わせ部80A,80Bは、第1ケース100Aの主面101Aからの高さが互いに異なる。
【0028】
換言すれば、一の電池モジュール2Aのケース90Aに設けられる通気孔92AのうちX方向右側に設けられる通気孔92A2は、他の電池モジュール2Bのケース90Bに設けられる壁領域93Bに面する。すなわち、一の電池モジュール2Aのケース90Aに設けられる通気孔92AのうちX方向右側に設けられる通気孔92A2は、他の電池モジュール2Bのケース90Bに設けられる通気孔92BのうちX方向左側に設けられる通気孔92B1と対向しない。また、
図2に示すように、通気孔92B1は、Z方向(単電池10の面方向に交差する方向)において高い位置に設けられる。
【0029】
また、主面101,201はそれぞれ、
図1,7に示すように、Z方向へ貫通された4つの第1貫通孔26を有する。ケース90の材質は、電池モジュール2が破損した際に噴出される熱流温度(700〜1000℃以上)より高い融点を有する材質が好ましく、例えば鉄などが挙げられる。
【0030】
締結手段70は、
図7に示すように、第1ケース100、セルユニット30及び第2ケース200を締結する。締結手段70は、第1貫通孔26及び第2貫通孔41に挿入されるスリーブ71と、スリーブ71の上下から圧入されることによって第1ケース100、セルユニット30及び第2ケース200を締結する圧入カラー72と、を有する。なお本実施形態では、締結手段70はスリーブ71及び圧入カラー72を有したが、第1ケース100、セルユニット30及び第2ケース200を締結可能な構成であれば、これに限定されない。
【0031】
次に
図8を参照して、本発明の第1実施形態に係る組電池1の組立方法を説明する。
図8は、本実施形態に係る電池モジュール2の組立方法を説明する概略断面図である。
【0032】
まず、セルユニット30をXZ平面において第1ケース100の右上方に配置する(
図8(a)参照)。次に、セルユニット30をX方向左向きに、第1ケース100の側面102に接触するまで移動させる(
図8(b)参照)。次に、側面102をガイドにセルユニット30をZ方向下向きに、第1ケース100の主面101に接触するまで移動させる(
図8(c)参照)。次に、第2ケース200をXZ平面においてセルユニット30の右上方に配置し、第2ケース200をX方向左向きに、第2ケース200の側面202に接触するまで移動させる(
図8(d)参照)。次に、側面202をガイドに第2ケース200をZ方向下向きに、第2ケース200の主面201に接触するまで移動させる(
図8(e)参照)。
【0033】
以上の工程によって組立てられた電池モジュール2を、X方向に配列することによって組電池1を形成する。
【0034】
なお、本実施形態ではセルユニット30を第1ケース100に対して移動させ、第2ケース200をセルユニット30に対して移動させて電池モジュール2を組立てた。しかしながら、第1ケース100をセルユニット30に対して移動させ、セルユニット30及び第1ケース100を第2ケース200に対して移動させて電池モジュール2を組立ててもよい。
【0035】
なお、本実施形態では組電池1は、X方向に電池モジュール2が2つ積層して構成されたが、これに限られず、所望の電流、電圧、容量に応じて、適宜電池モジュール2を3つ以上積層してもよい。
【0036】
以上、説明したように、本発明の第1実施形態に係る組電池1は、4つの単電池10を収納するケース90を有する電池モジュール2が2つ配列された組電池1である。ケース90の壁部91は、ケース90の内部と外部とを連通する通気孔92と、通気孔92が設けられない壁領域93と、を有する。一の電池モジュール2Aのケース90Aに設けられる通気孔92A2は、一の電池モジュール2Aに隣り合う他の電池モジュール2Bのケース90Bに設けられる壁領域93Bに面する。このため、一の電池モジュール2Aに設けられる通気孔92Aと、他の電池モジュール2Bに設けられる通気孔92Bとは、互いに面しない。したがって、一の電池モジュール2Aのケース90A内において発生する高温ガスのうち、他の電池モジュール2Bのケース90B内に進入する高温ガスの量を低減することができる。よって、一の電池モジュール2Aのケース90A内において発生する高温ガスによる、隣り合う他の電池モジュール2Bのセルユニット30の劣化を低減することができる。
【0037】
また、通気孔92A1,92B1は、単電池10の面方向に交差する方向において高い位置に設けられる。この構成によれば、ケース90内において発生する高温ガスは上側に滞留するために、高い位置に通気孔92A1,92B1が設けられることによって、高温ガスの通気効率が向上する。
【0038】
また、ケース90は第1ケース100及び第2ケース200を有し、第1ケース100及び第2ケース200は、隙間を介して対向する合わせ部80を有し、通気孔92は、合わせ部80によって構成される。このため、容易に通気孔92を形成することができ、組電池1の製造が容易となる。
【0039】
また、それぞれの電池モジュール2A,2Bのケース90A,90Bは、同じ形状である。このため、部品点数を減少させることができ、コスト低減を図ることができる。
【0040】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態と共通する部分は説明を省略し、第2実施形態のみに特徴のある箇所について説明する。第2実施形態に係る組電池3は、ケース190の形状の点において、第1実施形態に係る組電池1と異なる。
【0041】
図9は、本発明の第2実施形態に係る組電池3を示す概略断面図である。
図9に示す断面図は、第1実施形態に係る
図2に示す断面図に対応する。
【0042】
本発明の第2実施形態に係る組電池3は、
図9に示すように、4つの単電池10(10A〜10D)を収納するケース190を有する電池モジュール4が2つ配列された組電池3である。
【0043】
ケース190は、第1ケース110(110A,110B)及び第2ケース210(210A,210B)を有する。また、ケース190の壁部191(191A,191B)は、ケース190の内部と外部とを連通する通気孔192(192A,192B)と、通気孔192が設けられない壁領域193(193A,193B)と、を有する。
【0044】
一の電池モジュール4Aのケース190A及び他の電池モジュール4Bのケース190Bは、同じ形状である。なお、ケース190A及びケース190Bは互いに異なる形状であってもよく、一方が第1実施形態に係るケース90と同じ形状であってもよい。
【0045】
第1ケース110及び第2ケース210はそれぞれ、
図9に示すように、主面111(111A,111B),211(211A,211B)と、主面111,211の両端に折れ曲がって主面111,211から離れる方向に延在し延在長さが互いに異なる一対の側面112(112A,112B),113(113A,113B)、212(212A,212B),213(213A,213B)と、を備える。第1ケース110及び第2ケース210は同形状であるが、これに限定されず、互いに異なる形状であってもよい。第1ケース110及び第2ケース210は互い違いになるように配置される。
【0046】
第1ケース110及び第2ケース210は、隙間を介して対向する2つの合わせ部180(180A,180B)を有する。ケース190の内部と外部とを連通する通気孔192は、当該合わせ部180によって構成される。また、ケース190の壁部191のうち、通気孔192が設けられない壁領域193は、側面112,113、212,213から構成される。
【0047】
上述したように、組電池3は、2つの電池モジュール4A,4BがX方向に配列されて構成される。このとき、一の電池モジュール4Aの第2ケース210Aの側面212A及び他の電池モジュール4Bの第1ケース110Bの側面112Bは互いに面する。また、互いに面する側面212A,112Bにおける合わせ部180A,180Bは第1ケース110Aの主面111Aからの高さが互いに異なる。
【0048】
換言すれば、一の電池モジュール4Aのケース190Aに設けられる通気孔192AのうちX方向右側に設けられる通気孔192A2は、他の電池モジュール4Bのケース190Bに設けられる壁領域193Bに面する。すなわち、一の電池モジュール4Aのケース190Aに設けられる通気孔192AのうちX方向右側に設けられる通気孔192A2は、他の電池モジュール4Bのケース190Bに設けられる通気孔192BのうちX方向左側に設けられる通気孔192B1と対向しない。
【0049】
第2実施形態に係る組電池3の電池モジュール4の組立方法は、第1実施形態に係る組電池1の電池モジュール2の組立方法と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0050】
このように構成された組電池3によれば、一の電池モジュール4Aに設けられる通気孔192Aと、他の電池モジュール4Bに設けられる通気孔192Bとは、互いに面しない。したがって、一の電池モジュール4Aのケース190A内において発生する高温ガスのうち、他の電池モジュール4Bのケース190B内に進入する高温ガスの量を低減することができる。よって、一の電池モジュール4Aのケース190内において発生する高温ガスによる、隣り合う他の電池モジュール4Bのセルユニット30の劣化を低減することができる。
【0051】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第1実施形態及び第2実施形態と共通する部分は説明を省略し、第3実施形態のみに特徴のある箇所について説明する。第3実施形態に係る組電池5は、ケース290の形状の点において、第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
【0052】
図10は、本発明の第3実施形態に係る組電池5を示す概略斜視図である。
図10において、通気孔292及び電圧検出用端子37は省略する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る組電池5のロアケース120を示す概略斜視図であって、通気孔292の配置位置を説明するための図である。
【0053】
第3実施形態に係る組電池5は、4つの単電池10(10A〜10D)を収納するケース290(290A,290B)を有する電池モジュール6(6A,6B)がX方向に2つ配列された組電池5である。
【0054】
ケース290は、略矩形の箱形状をなすロアケース120(120A,120B)と、蓋体をなすアッパーケース220(220A,220B)と、を有する。アッパーケース220の縁部は、かしめ加工によって、ロアケース120の周壁の縁部に巻き締められている。ロアケース120及びアッパーケース220は、比較的薄肉の鋼板またはアルミ板から形成されている。ロアケース120及びアッパーケース220は、第1貫通孔126を有する。第1貫通孔126は、第1実施形態に係る第1貫通孔26と同様の作用を有する。また、ケース290の壁部291は、ケース290の内部と外部とを連通する通気孔292と、通気孔292(292A,292B)が設けられない壁領域293と、を有する。
【0055】
一の電池モジュール6Aのケース290A及び他の電池モジュール6Bのケース290Bは、同じ形状である。さらに、一の電池モジュール6Aのロアケース120A及び他の電池モジュール6Bのロアケース120Bは、同じ形状である。なお、一の電池モジュール6Aのロアケース120A及び他の電池モジュール6Bのロアケース120Bは、異なる形状であってもよい。
【0056】
第3実施形態に係る通気孔292は、
図11に示すように、ロアケース120の1つの面にのみ設けられる。一のロアケース120Aに設けられる通気孔292Aが備えられる面S1と、隣り合う他のロアケース120Bに設けられる通気孔292Bが備えられる面S2とは、それぞれ
図11においてX方向右下側に形成される。すなわち、通気孔292Aが備えられる面S1は、通気孔292Bが備えられる面S2とは異なる面に面する。なお、通気孔292Aが備えられる面S1と、通気孔292Bが備えられる面S2とは面しない限り、通気孔292A,292Bは任意の面に備えられ得る。
【0057】
通気孔292は、例えば、プレス加工やレーザー加工によって形成される。なお、第1実施形態及び第2実施形態のように、2つのケースの合わせ部から構成されてもよい。
【0058】
以上説明したように、本発明の第3実施形態に係る組電池5では、通気孔292は、ロアケース120の1つの面にのみ設けられ、一の電池モジュール6Aに設けられる通気孔292Aが備えられる面S1は、他の電池モジュール6Bに設けられる通気孔292Bが備えられる面S2とは異なる面に面する。このため、通気孔292を目印に電池モジュール6を配列することができ、作業性が向上する。
【0059】
以下、上述した実施形態の改変例を例示する。
【0060】
<改変例1>
図12は、改変例1に係るロアケース130を示す概略斜視図である。上述した第3実施形態では、通気孔292は、ロアケース120の1つの面にのみ設けられ、一の電池モジュール6Aに設けられる通気孔292Aが備えられる面S1は、他の電池モジュール6Bに設けられる通気孔292Bが備えられる面S2とは異なる面に面した。しかしながら、
図12に示すように、通気孔392(392A1,392A2,392B1,392B2)が、形成されてもよい。以下、改変例1に係る通気孔392の形成位置について説明する。
【0061】
通気孔392は、1つのロアケース130(130A,130B)の2つの面に設けられる。すなわち、通気孔392Aは、ロアケース130Aの2つの面S3,S4に設けられる。また、通気孔392Bは、ロアケース130Bの2つの面S5,S6に設けられる。
【0062】
面S3及び面S4は、ロアケース130Aの側面のうち対向する面に設けられる。また、面S5及び面S6は、ロアケース130Bの側面のうち対向する面に設けられる。なお、面S3及び面S4、面S5及び面S6は隣り合う面に設けられてもよい。
【0063】
また、ロアケース130において、一の面S4,S6に設けられる第1通気孔392A2,392B2は、他の面S3,S5に設けられる第2通気孔392A1,392B1よりも、Z方向の高い位置に形成される。第1通気孔392A2が形成される面S4は、第2通気孔392B1が形成される面S5に面する。
【0064】
以上の構成を有するロアケース130をX方向に配列することによって、第1通気孔392A2は、第2通気孔392B1と面しない構成となり得る。
【0065】
改変例1に係る組電池によれば、使用時に発生する高温ガスは上側に滞留するために、高い位置に第1通気孔392A2,392B2が設けられることで通気効率が向上する。さらに、第2通気孔392A1,392B1が設けられるため、高温ガスの通気孔率がさらに向上する。
【0066】
<改変例2>
図13は、改変例2に係るロアケース140を示す概略斜視図である。上述した第3実施形態では、通気孔292は、ロアケース120の1つの面にのみ設けられ、一の電池モジュール6Aに設けられる通気孔292Aが備えられる面S1は、他の電池モジュール6Bに設けられる通気孔292Bが備えられる面S2とは異なる面に面した。しかしながら、
図13に示すように、通気孔492(492A1,492A2,492B1,492B2)が、形成されてもよい。以下、改変例2に係る通気孔492の形成位置について説明する。
【0067】
通気孔492は、1つのロアケース140(140A,140B)の2つの面に設けられてもよい。すなわち、通気孔492Aは、ロアケース140Aの2つの面S7,S8に設けられる。また、通気孔492Bは、ロアケース140Bの2つの面S9,S10に設けられる。
【0068】
面S7及び面S8は、ロアケース140Aの側面のうち対向する面に設けられる。また、面S9及び面S10は、ロアケース140Bの側面のうち対向する面に設けられる。なお、面S7及び面S8、面S9及び面S10は隣り合う面に設けられてもよい。
【0069】
また、ロアケース140において、一の面S8,S10には、第1通気孔492A2,492B2が、3つずつ設けられ、他の面S7,S9には、第2通気孔492A1,492B1が、2つずつ設けられる。また、第1通気孔492A2,492B2が設けられる間隔P1と、第2通気孔492A1,492B1が設けられる間隔P2とは互いに等しい。第1通気孔492A2が形成される面S8は、第2通気孔492B1が形成される面S9に面する。
【0070】
以上の構成を有するロアケース140をX方向に配列することによって、第1通気孔492A2は、第2通気孔492B1と面しない構成となり得る。
【0071】
改変例2に係る組電池によれば、確実に、通気孔492同士を面しない構成とすることができる。
【0072】
<改変例3>
上述した第1実施形態〜第3実施形態、改変例1、及び改変例2に係る形態に限定されず、隣り合う電池モジュールの通気孔が互いに面しない限り、本願発明に包含される。例えば、第1実施形態〜第3実施形態、改変例1、及び改変例2に係る電池モジュールを適宜組み合わせてもよい。