特許第6183669号(P6183669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6183669
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー
(51)【国際特許分類】
   A63B 60/62 20150101AFI20170814BHJP
【FI】
   A63B60/62
【請求項の数】12
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-238318(P2015-238318)
(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公開番号】特開2016-209536(P2016-209536A)
(43)【公開日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年3月3日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0062250
(32)【優先日】2015年5月1日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】513306556
【氏名又は名称】メン,ソブ
(73)【特許権者】
【識別番号】513306567
【氏名又は名称】メン,セヨン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】メン,ソブ
(72)【発明者】
【氏名】メン,セヨン
【審査官】 吉田 英一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−117602(JP,A)
【文献】 特開2009−125585(JP,A)
【文献】 特開2003−117036(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0079458(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 60/62
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦方向に分割形成されて開閉可能に形成された切開部11が形成され、内部に左右に開閉する開閉作動部2が取り付けられ、切開部11が広がる方向に力を受けるホルダー本体1を含む、締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーAであって、
前記ホルダー本体1の切開部11の互いに当接する縁部の内部に配置され、中間に外方に突出するように露出した開閉突条31が形成された一対の形状フレーム3と、
前記形状フレーム3の前記開閉突条31を係合して固定する一対の離隔した係合突条41が形成され、前記開閉突条31に着脱可能に固定された締結具4とを含むことを特徴とする、締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項2】
前記ホルダー本体1の前記切開部11の上部には、前記切開部11の上部を覆って前記ホルダー本体1の内部を保護するホルダー上部カバー12が取り付けられたことを特徴とする、請求項1に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項3】
前記ホルダー上部カバー12の下部にはカバー磁石13が取り付けられ、前記カバー磁石13は前記形状フレーム3の上部に固定された上部磁石33に付着して前記ホルダー上部カバー12を固定させることを特徴とする、請求項2に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項4】
前記開閉突条31上には固定磁石32がそれぞれの開閉突条31ごとに固定され、前記締結具4の対応固定磁石42も前記それぞれの開閉突条31に対応して取り付けられたことを特徴とする、請求項1に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項5】
前記締結具4は、内側には一対の離隔した係合突条41が形成され、一対の前記係合突条41の間の内側面40には前記固定磁石32に対応する位置に対応固定磁石42が固定され、前記締結具4の外側には前記係合突条41から外側に伸びた延長屈曲部43が形成されたことを特徴とする、請求項に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項6】
前記締結具4の一対の前記係合突条41の一方の係合突条41は、一対の前記形状フレーム3の一方の形状フレーム3の開閉突条31の外側に形成される挿入溝31bの方向に、他方の係合突条41より長く突出する支柱用係合突条41bであることを特徴とする、請求項1に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項7】
一対の前記形状フレーム3の一方の形状フレーム3の開閉突条31の外側には、前記支柱用係合突条41bの端部が挿入される挿入溝31bが形成され、前記締結具4の支柱用係合突条41bが前記挿入溝31bに挿入固定されたことを特徴とする、請求項1又は6に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項8】
前記開閉突条31が形成された一対の前記形状フレーム3は、前記開閉作動部2とは別に形成され、或いは前記開閉作動部2の開閉羽の縁部に着脱可能に付着され、或いは前記開閉作動部2の開閉羽の縁部に一体に形成され、前記開閉突条31が開閉羽に一体に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項9】
縦方向に分割形成されて開閉可能に形成された切開部11’が形成され、前記切開部11’が左右に開閉するように作動させる開閉作動部が内側に配置され、前記開閉作動部がヒンジ軸を中心に広がって開放する方向に力を受けるホルダー本体1’を含む、締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーA’であって、
前記ホルダー本体1’の切開部11’の互いに接する縁部に配置され、中間に外方に突出した開閉突条31’が形成された一対の形状フレーム3’と、
前記形状フレーム3’の開閉突条31’に対応する係合突条41’が形成されて前記開閉突条31’を係合して把持し、前記形状フレーム3’の開閉突条31’に沿って上下にスライドして前記ホルダー本体1’を開閉可能にする締結具4’とを含むことを特徴とする、締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項10】
一対の前記形状フレーム3’の一方の形状フレーム3’は、中間に外方に突出した開閉突条31’が形成され、前記開閉突条31’の外側には、締結具4’の一方の係合突条41’が挿入される挿入溝31b’が形成され、一対の前記形状フレーム3’の他方の形状フレーム3’の開閉突条31’は上部開閉突条311’と下部開閉突条312’に分割され、前記上部開閉突条と下部開閉突条の間に離隔空間S1が形成され、
前記締結具4’は、前記開閉突条31’と当接する内側に開閉突条31’を把持するように両側に係合突条41’、41’が形成され、
前記締結具4’の係合突条41’、41’の一方の係合突条41’は他方の係合突条41’より長く形成されて形状フレーム3’の挿入溝31b’に挿入され、前記締結具4’が上下にスライド可能になり、他方の係合突条41’は形状フレーム3’の他方の分割された上部開閉突条311’及び下部開閉突条312’と当接して前記上部開閉突条311’及び下部開閉突条312’を把持するように対応して分割された上部係合突条411’及び下部係合突条412’が形成され、その間には離隔空間S2が形成されたことを特徴とする、請求項9に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項11】
一対の前記形状フレーム3’の前記開閉突条31’上に固定磁石32’が付着され、前記締結具4’の前記係合突条41’の内側には、開閉突条31’の固定磁石32’に対応する対応固定磁石42’が固定されていることを特徴とする、請求項9又は10に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【請求項12】
前記締結具4の内側縁部とホルダー本体1の切開部11に近接した外表面上にはそれぞれ面ファスナーテープが付着されることにより、締結具4がホルダー本体1から離脱しないように着脱可能に固定されることを特徴とする、請求項1又は4に記載の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーに係り、より詳しくはクラブヘッドを収納するホルダーの開閉作動する開閉部の縁部の中間に外方に突出した開閉突条が形成され、前記開閉突条に対応する少なくとも一側に係合突条が形成され、前記ホルダー本体の開閉突条に着脱可能に係合してホルダー本体を開閉可能にする締結具を備え、開閉突条から締結具が離脱するとホルダー本体が開放し、締結具が開閉突条に係合するとホルダー本体が閉じられた状態でロックされるので、ホルダー本体の開閉が非常に便利になり、構造も簡単になる締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ゴルフクラブ用保護カバーは多様な形状のものが提案されている。図10に示したように、このようなゴルフクラブ用保護カバーは布地から製造されてゴルフクラブGのヘッドに結合されるものが大部分である。このような保護カバーHの一例は、ゴルフクラブGのヘッドG2とシャフトG1の上部を一緒に取り囲むように袋状に成形され、ゴルフクラブのヘッドG2及びシャフトG1の挿入が容易になるように長手方向に切開され、この切開部にスライドファスナーZが付着された構成になったもので、保護カバーHに付着されたスライドファスナーZを開いた後、ゴルフクラブGを挿入してからスライドファスナーZを閉じることで、ゴルフクラブのヘッドG2及びシャフトG1の上部を保護することができる構造であるが、このような保護カバーHの大部分は使用時ごとに両手でスライドファスナーZを開いてから閉じなければならない煩わしくて不便な問題点がある。
【0003】
このような問題点を解決するために、本出願人が出願した特許文献1の“ゴルフクラブ保護用開閉ホルダー”には、一対の開閉板からなった本体部の前記一側開閉板の一端にはフック状の係止部が形成され、他側開閉板の他端部には係止段が形成され、前記係止部と係止段との係合によってゴルフクラブ保護用開閉ホルダーを開閉させる方式が提案されたが、前記開閉板の一端部に形成されたフック状の係止部が開閉ホルダーの内側に配置されて収納されるクラブシャフトの外表面と接触して前記クラブシャフトの外表面を損傷させる、もしくは損傷させるおそれが高くなるため、市場性に欠ける問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1369530号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、クラブヘッドを収納するホルダー本体の開閉作動をする開閉部の両側縁部に長手方向に延設され、一対の開閉突条が形成され、前記開閉突条に対応する少なくとも一側に係合突条が形成され、前記ホルダー本体の開閉突条に着脱可能に係合する締結具を備え、締結具と開閉突条の係合を解除すると、広がる方向に力を受けるホルダー本体の開閉作動部が開放し、クラブヘッドを引出又は収納してからホルダー本体を閉じ、締結具の係合突条が開閉突条に係合することによってホルダー本体が閉じられるので、片手でもホルダー本体を非常に便利に開閉作動することができ、構造も簡単になる締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のこのような目的は、ゴルフクラブのクラブヘッドを収納するようにホルダー本体の縦方向に分割されるように切開部が形成され、前記切開部がヒンジ軸を中心に左右に開閉するように回動させるヒンジ軸を持つ開閉作動部が内側に配設され、前記開閉作動部が広がる方向に力を受けるホルダー本体と、前記ホルダー本体の開閉部の互いに当接する縁部の前面の中間部に外方に突出した開閉突条が形成され、前記開閉突条に対応して前記開閉突条を係合して把持する締結具の係合突条が形成され、前記開閉突条に着脱可能に係合する締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーによって達成される。
【発明の効果】
【0007】
本発明による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーは、ゴルフクラブのクラブヘッドを収納するようにホルダー本体の縦方向に分割されて切開部が形成され、前記切開部を左右に開閉するように回動させるヒンジ軸を持つ開閉作動部が内側に配設され、前記開閉作動部が広がる方向に力を受けるホルダー本体と、前記ホルダー本体の開閉作動部の互いに当接する縁部の外側面中間には外方に突出した開閉突条が形成され、前記開閉突条に対応して前記開閉突条を係合して把持する締結具の係合突条が形成され、前記開閉突条に着脱可能に係合する締結具を備え、前記開閉突条と締結具の係合を解除すると、開閉突条に係合された締結具の係合突条が前記開閉突条から離脱するとき、広がる方向に力を受けるホルダー本体の切開部が自動に開放し、クラブヘッドを引出又は収納し、開放した切開部のホルダー本体を閉じ、締結具の係合突条を開閉突条に係合するとホルダー本体が閉じられるので、片手でも作動可能な締結具の係合及び解除の作動によってホルダー本体が非常に便利に開閉され、構造も簡単になる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第1実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーの斜視図である。
図2a図1の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーのロック状態の斜視図である。
図2b図1の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーの開放状態の斜視図である。
図3a図1のI−I線に沿って取った概略的な閉鎖状態の縦断面図である。
図3b図1のI−I線に沿って取った概略的な開放状態の縦断面図である。
図4】本発明の第1実施例による開閉突条が形成された形状フレームの斜視図である。
図5a】互いに上下にずれて配置された形状フレームを矯正する締結具の作動図である。
図5b】互いに左右に広がって配置された形状フレームを矯正する締結具の作動図である。
図6a図1の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーのロック作動と開放作動を説明する図である。
図6b図1の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーのロック作動と開放作動を説明する図である。
図6c図1の締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーのロック作動と開放作動を説明する図である。
図7】本発明の第2実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーの斜視図である。
図8】本発明の第2実施例による開閉突条が形成された形状フレームの斜視図である。
図9a】本発明の第2実施例による締結具の作動前を示した概略正面図である。
図9b】本発明の第2実施例による締結具の作動後を示した概略正面図である。
図10】従来のゴルフクラブ用ホルダーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーAは、図1図6に示したように、ゴルフクラブのクラブヘッドHを収納するように縦方向に分割形成されて開閉可能になった切開部11が形成され、前記切開部11を左右に開閉させるように作動させる開閉作動部2が内側に配設され、前記開閉作動部2がヒンジ軸を中心に開放する方向に力を受けるホルダー本体1と、前記ホルダー本体1の切開部11の互いに当接する縁部に配置され、中間に外方に突出した開閉突条31が形成された形状フレーム3と、前記形状フレーム3の開閉突条31に対応する締結具4の係合突条41が形成され、前記開閉突条31に着脱可能に係合して前記開閉突条31を把持して固定する締結具4とを含んでなる。
【0010】
前記ホルダー本体1は、一般的なゴルフクラブのヘッドHを収納するように縦方向に分割された切開部11が形成されることにより、前記ホルダー本体1の切開部11が開閉してゴルフクラブのヘッドHが収納又は引出できるようにする。前記ホルダー本体1の前記切開部11の上部には、前記切開部11の開閉作動によって動きながら前記ホルダー本体1の内面を保護するホルダー上部カバー12が取り付けられている。前記ホルダー上部カバー12は、ホルダー本体1の切開部11が開かれてもホルダー上部カバー12の下端部12aが切開部11の上部を覆いながらホルダー上部カバー12の内部を保護することになり、ホルダー本体1の内側を遮ってホルダー本体1をきれいに保護することで、高い商品性を維持することができる。
【0011】
前記ホルダー上部カバー12の下部にはカバー磁石13が設けられ、前記形状フレーム3の上部に固定された上部磁石33と対応して作用する。前記開閉突条31の外側のホルダー本体1の外表面上にはベルクロテープ14が付着され、前記開閉突条31を把持固定する締結具4の内側に付着されたベルクロテープ45と互いに作用して締結具4をホルダー本体1上に着脱可能に固定させる。
【0012】
前記ホルダー本体1の内部には、前記切開部11がいつも開放する方向に弾支力を加える開閉作動部2が取り付けられている。このような開閉作動部2は、図3a及び図3bに概略的に示されている。このような開閉作動部2の一実施例の構造は本出願人の特許文献1に詳細に開示されているので、本発明では開閉作動部2についての詳細な説明は省略しても構わないであろう。
【0013】
前記形状フレーム3は、前記切開部11の内側の縁部に沿って縦方向に固定され、前記切開部11の断面に合うように形成されている。前記形状フレーム3はホルダー本体1に収納されるクラブヘッドHの形状に合うように多様な形状に形成でき、図4にその一実施例が示されている。この実施例においては、前記開閉突条31が形成された前記形状フレーム3が便宜上前記開閉作動部2とは別の構成要素として記述されているが、これに限定されなくて開閉作動部2の開閉羽の縁部に着脱可能に付着されるとか開閉羽の縁部に開閉突条が一体に形成されることもできる。
【0014】
前記形状フレーム3は、図4に示したように、中間に外方に突出した開閉突条31が形成され、前記開閉突条31上に固定磁石32が付着されている。
【0015】
この実施例において、前記形状フレーム3の固定磁石32は、着脱される締結具4に対応固定磁石42を付着させることにより、締結具4を一定の位置に位置させる機能をする。また、前記形状フレーム3の開閉突条31上に固定された固定磁石32がそれぞれの開閉突条31に一定の間隔で離隔するように二つが配置されて、全て四つの固定磁石32が付着されているので、図5a及び図5bに示したように、対応する締結具4の四つの対応固定磁石42と作用することにより、ねじれて配置された一対の形状フレーム3の形状を平行に矯正する機能をする。すなわち、磁石の力強い引力である磁着力を用いることにより、磁石がない場合に切開部11の内側縁部に固定されて切開部11の縁部を成す二つの隣接した形状フレーム3がねじれてずれるとか隣接した形状フレーム3の一側が広がるとかする問題点などを解決したものである。本発明において、形状フレーム3のそれぞれの開閉突条31上に二つが配置されて二つの形状フレーム3上に四つの固定磁石32が固定され、締結具4の一対の係合突条41の間の内側面40上に前記固定磁石32に対応する位置に対応固定磁石42が固定されているので、隣り合う形状フレーム3が広がるとかねじれていても、締結具4の内側面40上の対応固定磁石42に各形状フレーム3の固定磁石32が力強く同一面上で付着されるので、隣り合う磁石の力強い引力によって形状フレーム3も同一面上に配置されることにより、ねじれてずれるとか或いは隣り合う形状フレーム3の一側が広がることも自然に矯正されて同一面上にきちんと整列される。この実施例においては、それぞれの開閉突条31上に二つの固定磁石32が取り付けられたが、一つが取り付けられても構わない。
【0016】
前記形状フレーム3の上部には上部磁石33が固定されているので、切開部11が閉じられると、ホルダー本体1のカバー磁石13が上部磁石33に付着してホルダー本体1のホルダー上部カバー12を固定させる。
【0017】
前記形状フレーム3の開閉突条31の内側の上部角部31cは丸く形成されることにより、開閉突条31が円滑に締結具4の係合突条41から分離されるとか締結具4の内部に円滑に係合して締結具4との着脱を容易に成すことができる。
【0018】
前記締結具4は、前記一対の形状フレーム3の開閉突条31の幅(W1)より少し大きな幅(W2)を持つように一対の係合突条41が形成され、前記それぞれの係合突条41の内側面には前記固定磁石32に対応する位置に固定磁石42が付着されることで、相互間の引力で堅固に着脱可能になる。
【0019】
前記締結具4は、前記開閉突条31と隣接する内側に、前記係合突条41及び対応固定磁石42が固定され、外側には前記係合突条41から外側に長く伸びた延長屈曲部43が形成されている。
【0020】
前記締結具4の内側に形成された一対の係合突条41、41の一方の係合突条は他方より長く形成された支柱用係合突条41bとして形成され、前記支柱用係合突条41bと接触する形状フレーム3の両開閉突条31の外側には前記支柱用係合突条41bの端部が挿入される挿入溝31bが形成されている。前記締結具4の支柱用係合突条41bが前記挿入溝31bに挿入されて固定されると、前記締結具4は挿入溝31bに挿入された支柱用係合突条41bを支点としてテコの原理によって一側が容易に上げられ、また締結具4が固定されることによって上下移動や左右移動が防止され、締結具4が形状フレーム3に容易に固定されるようにする役目をする(言い換えれば、ホルダー本体1への固定が容易になる)。また、締結具4の他の短い延長屈曲部43bの端部を持ち上げる方式でも前記ホルダー本体1を開放させることができる。そして、図6cに示したように、締結具4の長く伸びた延長屈曲部43が反対側に付着された場合には、他側で締結具4の長い延長屈曲部43を押し込む力でホルダー本体1を開放させるとか或いは締結具4の短い延長屈曲部43bを持ち上げてホルダー本体1を開放させることもできる。
【0021】
前記係合突条41の外側角41cは丸く形成されているので、前記形状フレーム3の開閉突条31の上部角部31cと対応してホルダー本体1を容易に閉鎖させることができる。
【0022】
この実施例において、前記締結具4の対応固定磁石42も四つが付着されているので、形状フレーム3上に付着された固定磁石32との力強い引力によって、一対の形状フレーム3がずれたり広がったりという状態不良を矯正することができる。
【0023】
図5aに示したように、一対の形状フレーム3が、二点鎖線で示したように、互いに同一面上に配置されないで上下にずれて配置されていると言っても、締結具4の各対応固定磁石42は同一面上に配置されているので、ずれて配置されている形状フレーム3の開閉突条31に固定された固定磁石32を対応固定磁石42側に引き寄せて対応固定磁石42と同一面上に固定させるので、互いに上下にずれて配置されている形状フレーム3の誤った配置を矯正することができる。一方、図5bに二点鎖線で示したように、互いに広がった一対の形状フレーム3も前記締結具4の対応固定磁石42によって、広がった状態が平行に矯正される。
【0024】
このような構成を持つ本発明による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーAの作動を以下に詳細に説明する。
【0025】
ホルダー本体1内にクラブヘッドHが収納されて閉鎖され、さらに締結具4で閉鎖されている状態(図2aに図示)で、前記締結具4の支柱用係合突条41bが挿入溝31aに挿支された状態で延長屈曲部43を押し込むと、延長屈曲部43が押し込まれてホルダー本体1の外表面に接するとともに互いに付着されていた固定磁石32と対応固定磁石42が分離され、反対側の延長屈曲部43はもっと高く上げられる。よって、付着されていた固定磁石32と対応固定磁石42も分離されるとともに前記他側の延長屈曲部43と一体に形成された係合突条41も上げられ、係合突条41の端部が噛み合って保持していた開閉突条31の上端部を通ると、ホルダー本体1の内部に取り付けられて開放方向に力を加える開閉作動部2によってホルダー本体1の切開部11が開放される(図2b、図3b及び図6bに図示)。
【0026】
従って、ホルダー本体1内に収納されたクラブヘッドHを引き出し、ホルダー本体1をさらに閉じようとする場合は、ホルダー本体1を握って力を加えると、開放状態の互いに広がった切開部11が互いに接する方向に移動する。このような移動によって突出係合突条31の丸く形成された上部角部31aが前記締結具4の係合突条41の丸く形成された外側角部41aと接触したままでスムーズに前記締結具4の一側係合突条41を押し上げる。このように、一側係合突条41が押し上げられた締結具4の下面を突出係合突条31が通るに従って、前記突出係合突条31に固定された固定磁石32と前記係合突条41に固定された対応固定磁石42が磁力によって締結具4が回動しようとし、移動状態の突出係合突条31が他の突出係合突条31に近付けば、締結具4の回動が終了し、係合突条41が前記突出係合突条31と係合して把持する状態になることにより、ホルダー本体1が確かに閉鎖される。
【0027】
以上のように、本発明の第1実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーは、中間に外方に突出した開閉突条が形成された形状フレームと、前記形状フレームの前記開閉突条に対応する係合突条が設けられ、前記開閉突条を係合して固定する締結具とを含み、締結具の係合及び解除によってゴルフクラブ用ホルダーを開閉可能にするもので、前記開閉突条と締結具の係合突条の係合を解除すれば、開閉突条に固定された係合突条が前記開閉突条から離脱するとき、開放方向に力を受けるホルダー本体の開口部が自動に開放した状態でクラブヘッドを引き出すとか収納してから開放した開口部のホルダーを閉じて締結具の係合突条を開閉突条に係合させてホルダーを閉じる方式で、片手でもゴルフクラブ用ホルダーを開閉することができるので、ゴルフクラブ用ホルダーの開閉作動が非常に便利になり、構造も簡単になるものである。
【0028】
本発明の第2実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーA’は、締結具4’を一層便利に作動させることができるように押して作動させる方法が適用されたものである。
【0029】
本発明の第2実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーA’は、図7図9bに示したように、ゴルフクラブのクラブヘッドを収納するように縦方向に分割形成されて開閉可能に形成された切開部11’が形成され、前記切開部11’が左右に開閉するように作動させる開閉作動部が内側に配設され、前記開閉作動部(第1実施例と同一であるので図示しない)がヒンジ軸を中心に開放される方向に力を受けるホルダー本体1’と、前記ホルダー本体1’の切開部11’の互いに当接する縁部に配置され、中間に外方に突出した開閉突条31’が形成された一対の形状フレーム3’と、前記形状フレーム3’の開閉突条31’に対応する係合突条41’が形成され、この係合突条41’が前記開閉突条31’と係合して前記開閉突条31’を把持し、上下にスライドして着脱可能に固定させる締結具4’とを含む。
【0030】
前記一対の形状フレーム3’の一方は、図8に示したように、中間に外方に突出した開閉突条31’が形成され、前記開閉突条31’上に固定磁石32’が付着され、前記一方の開閉突条31’の外側には締結具4’の一係合突条41’が挿入される挿入溝31b’が形成されている。前記挿入溝31b’の長さは締結具4’が必要以上に押し付けられないように締結具4’が移動可能な限界地点を設定するストッパーの機能をするように前記挿入溝31b’の長さが適宜調整されている。
【0031】
前記一対の形状フレーム3’の他方の開閉突条31’は、上部開閉突条311’と下部開閉突条312’に分割され、前記上部開閉突条と下部開閉突条の間に離隔空間S1が形成されている。
【0032】
前記締結具4’は、前記開閉突条31’と接触する内面両側に開閉突条31’を把持するように係合突条41’、41’が形成され、前記係合突条41’の内側には開閉突条31’の固定磁石32’と対応する対応固定磁石42’が固定されている。
【0033】
前記締結具4’の係合突条41’、41’の一方は他方の係合突条41’より長く形成され、形状フレーム3’の挿入溝31b’に挿入されることによって前記締結具4’が上下にスライド可能になり、他方の係合突条41’は形状フレーム3’の他方の分割された上部開閉突条311’及び下部開閉突条312’と当接して前記上部開閉突条311’及び下部開閉突条312’を把持するように対応して分割された上部係合突条411’及び下部係合突条412’が形成され、その間には離隔空間S2が形成されている。
【0034】
前記締結具4’は前記挿入溝31b’に沿って上下にスライド可能になり、磁力が解除された状態でも離脱が防止され、ホルダー本体1’に形成された案内部5’が挿入される案内部挿入溝部44’が側面に形成されることにより、前記案内部5’は、締結具4’の上下方へのスライド移動時、締結具4’の離脱を防止する。
【0035】
以上のように、本発明の第2実施例による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーA’は、形状フレーム3’の開閉突条31’を把持している締結具4’を上方に押し上げてスライドさせると、磁石の磁力が部分的に解除されるとともに形状フレーム3’の上下部開閉突条311’、312’を把持していた締結具4’の他方の上下部係合突条411’、412’の中で下部係合突条412’が上部開閉突条311’と下部開閉突条312’の間の離隔空間S1に配置され、上部開閉突条311’が離隔空間S2の間に移動するときにゴルフクラブ用ホルダーAのロック固定が解除され、ホルダー本体1’の開閉作動部が広がる方向に力を受けてホルダー本体1’が自動に開放することにより、クラブヘッドの引出や収納が可能になる。そして、開放したホルダー本体1’を閉じると、締結具4’の磁石42’と開閉突条31’の磁石32’の配列によって前記磁石32’、42’の相互間の引力及び反発力によって自動に締結具4’にかかり、締結具4’の上下部係合突条411’、412’が形状フレーム3’の上下部開閉突条311’、312’と接触固定されてホルダー本体1’が閉じられた状態で固定されるので、ゴルフクラブ用ホルダーの開閉作動が非常に便利になり、構造も簡単になるものである。
【0036】
前記第2実施例においては、挿入溝に沿ってスライドしながらホルダー本体を開閉作動させる方式として記載されているが、これに限定されるものではない。
【0037】
以上のように、本発明による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーは、締結具と開閉突条がその機能を果たすことができるのは、開閉突条と前記開閉突条を把持する係合突条が形成された締結具によってなされるとともに前記開閉突条と締結具に取り付けられた磁石が互いに引き寄せているからである。すなわち、本発明による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーは、締結具と前記締結具に係合する開閉突条がホルダー本体の外部に配置されるので(つまり、ホルダー本体の内部にはロック装置がないので)、ホルダー本体のサイズが小さくなり、ゴルフクラブのシャフトが損傷されることが防止され、製造が容易になる効果があるものである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明による締結具を備えたゴルフクラブ用ホルダーは、一般的なゴルフクラブホルダーの製造産業で同一製品を反復的に製造することができると言えるので、産業上利用可能性がある発明である。
【符号の説明】
【0039】
1 ホルダー本体
2 開閉作動部
3 形状フレーム
4 締結具
11 切開部
12 ホルダー上部カバー
13 カバー磁石
31 開閉突条
31b 挿入溝
32 固定磁石
41 係合突条
41b 支柱用係合突条
42 対応固定磁石
43 延長屈曲部
45 ベルクロテープ
A ゴルフクラブ用ホルダー
H クラブヘッド
図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c
図7
図8
図9a
図9b
図10