【課題を解決するための手段】
【0009】
標的乳首組織を、予調整、拡張、または維持し得る乳首形成装置は、移植片に対する皮膚によって及ぼされる圧力を低減するために利用され得る。概して、装置は、その上に成形型を位置付け可能な胸部と適合するように湾曲する接触面を有する成形型を備え得、接触面は、胸部上への固定のための接着剤を備え、成形型は、形成されるか、または胸部上の移植片によって形成されている乳首のサイズに適合する、接触面に沿っている空洞を規定し、空洞はさらに、乳首へ固定するための接着剤を備えている。
【0010】
別の変形例では、乳首形成装置は、概して、胸部表面上に配置するための接触面を有し、それを通して、乳首を位置付けるためのサイズを有する開口部を規定する、基部と、基部から延在し、それを通して開口部を規定する柱状部と、基部と反対の柱状部の遠位端に位置付けられる付勢機構であって、柱状部は、付勢機構の高さが、基部に対して調節可能であるようにネジ式である、付勢機構と、柱状部内に位置付けられるためのサイズを有し、基部に近接して胸部の表面の下方に位置付け可能である、移植片とを備え得る。
【0011】
使用において、湾曲している接触面を有する第1の成形型は、成形型が胸部の表面に適合するように、胸部上に接着され得る。成形型はさらに、胸部上に形成される乳首のサイズに適合する、接触面に沿っている第1の空洞を規定し得る。この成形型は、胸部の一部に接着され得、乳首が空洞内に形成され、第1の期間の間、胸部上に維持され得る。この成形型は、胸部から除去され得、少なくとも、接触面を有する第2の成形型は、胸部上で接着され得、第2の成形型は、第1の空洞より大きい第2の空洞を規定する。第2の成形型は、第2の成形型が胸部から除去された場合、乳首のサイズが、維持されるように、第2の期間の間、胸部上に維持され得る。
【0012】
乳首形成のためのさらに別の変形例では、乳首形成のための代替方法は、例えば、本明細書に説明される任意の材料を使用して、移植片を利用する乳首形成後、成形型の使用を含み得る。この場合、移植片は、乳首の所望の形状に近似する突起が形成されるように、胸部内に最初に移植され得、次いで、湾曲している接触面を有する成形型は、成形型が胸部の表面に適合するように、胸部上に接着され得る。成形型はさらに、胸部上に形成される乳首のサイズに適合する、接触面に沿っている空洞を規定し得、乳首は、接着剤を介して、空洞の内側表面に接着され得る。成形型は、次いで、成形型が胸部から除去された場合、乳首のサイズは、維持されるように、一定期間の間、胸部上に維持され得る。
【0013】
別の変形例では、概して、既存の胸部の上への配置のためのサイズを有するカップまたは成形型を備えている胸部拡大装置が利用され得る。カップまたは成形型は、密封可能である真空ポートを規定し、カップまたは成形型の内側表面は、胸部組織への固定のための接着剤を備え得る。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
乳首形成装置であって、
胸部と適合するように湾曲している接触面を有する成形型を備え、
前記成形型は、前記胸部の上に位置付け可能であり、
前記接触面は、前記胸部上への固定のための接着剤を備え、
前記成形型は、前記接触に沿って空洞を規定し、前記空洞は、前記胸部上に形成される乳首のサイズに適合し、前記空洞は、前記乳首への固定のための前記接着剤をさらに備えている、
装置。
(項目2)
前記成形型は、反転可能である、項目1に記載の装置。
(項目3)
前記成形型は、中空である、項目1に記載の装置。
(項目4)
前記成形型は、第1の堅さを有し、前記空洞は、前記第1の堅さよりも高い第2の堅さを有する、項目1に記載の装置。
(項目5)
前記空洞は、前記空洞までの1つ以上の開口部を規定する、項目1に記載の装置。
(項目6)
前記1つ以上の開口部と流体連通する真空ポンプをさらに備えている、項目5に記載の装置。
(項目7)
膨張性リングをさらに備え、前記膨張性リングは、前記胸部に接着可能な第1の表面を有し、前記膨張性リングは、開口部をさらに規定し、前記乳首は、前記開口部を通して位置付けられることが可能である、項目1に記載の装置。
(項目8)
乳首形成装置であって、
胸部表面上への配置のための接触面を有する基部であって、前記基部は、開口部を規定し、前記開口部は、前記開口部を通して乳首を位置付けるためのサイズを有する、基部と、
前記基部から延在する柱状部であって、前記柱状部は、前記柱状部を通る開口部を規定する、柱状部と、
前記基部と反対の、前記柱状部の遠位端に位置付けられている付勢機構であって、前記柱状部は、前記付勢機構の高さが前記基部に対して調節可能であるようにネジ式である、付勢機構と、
前記柱状部内に位置付けられるためのサイズを有する移植片であって、前記移植片は、前記基部に近接して、前記胸部の表面の下方に位置付け可能である、移植片と
を備えている、装置。
(項目9)
前記柱状部は、高さ調節可能部材を備えている、項目8に記載の装置。
(項目10)
前記付勢機構は、第1の磁気部材を備えている、項目8に記載の装置。
(項目11)
前記移植片は、前記第1の磁気部材と反対の極性の第2の磁気部材を備えている、項目10に記載の装置。
(項目12)
前記移植片は、強磁性材料を備えている、項目10に記載の装置。
(項目13)
前記胸部の表面の下方に配置するためのサイズを有する、非鉄系材料から成る第2の移植片をさらに備えている、項目8に記載の装置。
(項目14)
胸部拡大装置であって、
前から存在する胸部の上への配置のためのサイズを有するカップまたは成形型を備え、
前記カップまたは成形型は、密閉可能な真空ポートを規定し、
前記カップまたは成形型の内面は、胸部組織への固定のための接着剤を備えている、
装置。
(項目15)
乳首を形成する方法であって、
成形型が胸部表面に適合するように、湾曲している接触面を有する第1の成形型を胸部上に接着することであって、前記成形型は、前記接触面に沿って第1の空洞を規定し、前記第1の空洞は、前記胸部上に形成される乳首のサイズに適合している、ことと、
第1の期間の間、前記胸部上に前記成形型を維持することと、
前記胸部から前記成形型を除去し、少なくとも、接触面を有する第2の成形型を前記胸部上に接着することであって、前記第2の成形型は、前記第1の空洞より大きい第2の空洞を規定する、ことと、
第2の期間の間、前記胸部上に前記第2の成形型を維持することであって、前記第2の成形型が前記胸部から除去された場合、前記乳首のサイズは、維持される、ことと
を含む、方法。
(項目16)
前記乳首内、または、前記乳首に接近して、移植片を挿入することをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目17)
前記第1の成形型を接着することは、前記接触面上に配置されている接着剤を介して、前記第1の成形型を前記胸部の表面に接着することをさらに含む、項目15に記載の方法。
(項目18)
前記第1の成形型を接着することは、真空力を介して、前記空洞内に形成されるよう前記乳首を維持することを含む、項目15に記載の方法。
(項目19)
前記第1の成形型を接着することは、前記成形型を反転構成に反転することであって、それによって、前記接触面が、前記胸部の表面に対して露出されている態様で提供される、ことを含む、項目15に記載の方法。
(項目20)
前記乳首が形成される、前記胸部の表面上に、前記成形型表面を位置付けることをさらに含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記反転構成から前記胸部の表面上に位置付けられている弛緩構成に前記成形型を再反転することをさらに含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記胸部上に前記成形型を維持することは、1から3週間の間、前記成形型を維持することを含む、項目15に記載の方法。
(項目23)
前記胸部から前記成形型を除去することは、前記成形型を前記胸部から離すように反転させることにより、前記成形型から前記胸部の表面を解放することを含む、項目15に記載の方法。
(項目24)
前記少なくとも、第2の成形型を接着することは、前記接触面上に配置されている接着剤を介して、前記第2の成形型を前記胸部の表面に接着することを含む、項目15に記載の方法。
(項目25)
前記少なくとも、第2の成形型を接着することは、真空力を介して、前記空洞内に前記乳首を維持することを含む、項目15に記載の方法。
(項目26)
前記胸部上に前記第2の成形型を維持することは、さらに1から3週間の間、前記第2の成形型を維持することを含む、項目15に記載の方法。
(項目27)
前記胸部から前記第2の成形型を除去し、少なくとも、前記胸部上への接触面を有する第3の成形型を接着することをさらに含み、前記第3の成形型は、前記第2の空洞より大きい第3の空洞を規定する、項目15に記載の方法。
(項目28)
さらに1から3週間の間、前記第3の成形型を前記胸部上に維持することをさらに含む、項目27に記載の方法。
(項目29)
乳首を形成する方法であって、
成形型が胸部表面に適合するように、湾曲している接触面を有する前記成形型を胸部上に接着することであって、前記成形型は、前記接触面に沿って空洞を規定し、前記空洞は、前記胸部上に形成される乳首のサイズに適合している、ことと、
ある期間の間、前記胸部上に前記成形型を維持することであって、前記成形型が前記胸部から除去された場合、前記乳首のサイズは、維持される、ことと、
を含む、方法。
(項目30)
前記移植片を挿入することは、前記胸部内に前記移植片を外科的に挿入することを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
前記成形型を接着することは、前記接触面上に配置されている接着剤を介して、前記成形型を前記胸部の表面に接着することを含む、項目29に記載の方法。
(項目32)
前記成形型を接着することは、真空力を介して、前記乳首を前記空洞内に維持することを含む、項目29に記載の方法。
(項目33)
成形型は、前記成形型を反転構成に反転することであって、それによって、前記接触面が、前記胸部の表面に対して露出されている態様で提供される、ことを含む、項目29に記載の方法。
(項目34)
前記乳首が形成される、前記胸部の表面上に前記成形型を位置付けることをさらに含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記反転構成から前記胸部の表面上に位置付けられている弛緩構成に前記成形型を再反転することをさらに含む、項目34に記載の方法。
(項目36)
前記成形型を前記胸部上に維持することは、1から3週間の間、前記成形型を維持することを含む、項目29に記載の方法。
(項目37)
前記成形型を前記胸部から除去することは、前記成形型から前記胸部の表面を解放するために、前記成形型を前記胸部から離すように反転させることを含む、項目29に記載の方法。
(項目38)
前記胸部から前記成形型を除去し、少なくとも、前記胸部上に、接触表面を有する第2の成形型を接着することをさらに含み、前記第2の成形型は、前記空洞より大きい第2の空洞を規定する、項目29に記載の方法。
(項目39)
前記少なくとも、第2の成形型を接着することは、接着剤を介して、前記空洞内に前記乳首を維持することを含む、項目38に記載の方法。
(項目40)
前記胸部から前記第2の成形型を除去し、少なくとも、前記胸部上に、接触面を有する第3の成形型を接着することをさらに含み、前記第3の成形型は、前記第2の空洞より大きい第3の空洞を規定する、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記胸部上に前記第2の成形型を維持することは、1から3週間の間、前記第2の成形型を維持することを含む、項目39に記載の方法。