(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記生成手段は、前記動画生成処理において、前記一の動画テンプレートに応じた背景又は前景のテンプレート画像を前記利用者ごとの個別写真画像に合成して前記動画コンテンツを生成する、請求項2に記載の写真撮影遊戯機。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図中同一及び相当する構成については、同一の符号を付して同じ説明を繰り返さない。
【0031】
<<1.ネットワーク構成>>
図1は、本実施形態における写真撮影遊戯機のネットワーク構成を示すブロック図である。
図1に示すように、写真撮影遊戯機1は、インターネット等のネットワークを介して、外部のサーバSVと通信可能に構成され、サーバSVは、インターネット等のネットワークを介して携帯端末CLと通信可能に構成されている。
【0032】
携帯端末CLは、写真撮影遊戯機1の利用者によって保有される、例えば、フィーチャーフォンやスマートフォンを含む携帯電話機や、タブレット端末等を含む。
【0033】
本実施形態では、写真撮影遊戯機1で利用者がプレイすることにより写真撮影遊戯機1で作成されたコンテンツを写真撮影遊戯機1からサーバSVに送信し、サーバSVを介して、その利用者の携帯端末CLにコンテンツを提供する。利用者に提供されるコンテンツは、プレイによって得られた1又は複数の写真画像のデータや、写真画像のデータを用いて作成された動画コンテンツ等である。
【0034】
<<2.写真撮影遊戯機の構成>>
<2.1.全体構成>
図2は、本実施形態に係る写真撮影遊戯機の外観を表す模式図である。写真撮影遊戯機1は、撮影ブース2と、事前接客部3と、編集ブース4と、事後接客部5(
図5参照)と、を備えている。
【0035】
<2.2.撮影ブースの構成>
撮影ブース2は、
図2に示すように、正面筐体20A及び背面筐体20Bによって区画された空間である。撮影ブース2内では、被写体である利用者の写真撮影が行われる。なお、説明の便宜上、正面筐体20A側を前、背面筐体20B側を後ろといい、正面筐体20Aに向かって右を単に右、正面筐体20Aに向かって左を単に左という。
図2に示すように、正面筐体20Aと背面筐体20Bとは前後方向に間を空けて配置されており、利用者は、正面筐体20Aと背面筐体20Bとの間を通って撮影ブース2に出入りする。
【0036】
図3は、正面筐体20Aを表す模式図である。
図3に示すように、正面筐体20Aの内側には、撮影ユニット20が設けられている。撮影ユニット20は、カメラ21と、正面ディスプレイ22と、照明装置23と、後述するスピーカ450(
図6参照)と、を備えている。
【0037】
カメラ21は、正面筐体20Aの内側前面の幅方向中央付近に配置されている。カメラ21は、撮影ブース2内の利用者(被写体)を撮影し、所定のタイミングで静止画像として記録する。
【0038】
正面ディスプレイ22は、カメラ21の下方に配置されている。正面ディスプレイ22は、カメラ21によって撮影された利用者の映像を左右反転させ、リアルタイムにライブ表示する。また、正面ディスプレイ22上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が正面ディスプレイ22にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。
【0039】
照明装置23は、ストロボ光源及び蛍光灯光源を有している。ストロボ光源は、カメラ21が利用者のライブ映像を静止画として記録する瞬間に発光し、発光面を介して撮影ブース2内の利用者に光を照射する。
【0040】
図4は、背面筐体20Bを表す斜視図である。
図4に示すように、背面筐体20Bにおいて、正面筐体20Aと向かい合う内側の面には、背面パネル24が設けられている。背面パネル24は、クロマキー合成用のパネルであってもよいし、クロマキー合成用のカーテンを備えていてもよい。背面筐体20Bの床面25上には、クロマキー合成用の床マットや床板等の床部材(図示略)が設けられる。床部材の色は、背面パネル24の色と同じであり、例えば黄緑色等とされる。特に図示しないが、撮影ブース2内側において、背面筐体20Bの天井や左右側面に、照明装置(図示略)が設けられていてもよい。
【0041】
<2.3.事前接客部の構成>
事前接客部3は、
図2及び
図3に示すように、撮影ブース2の外に設けられており、受付装置30を備える。受付装置30は、正面筐体20Aの左側の側面に配置されている。ただし、受付装置30は、正面筐体20Aの右側の側面に設けられていてもよいし、正面筐体20Aの左右両方の側面に設けられていてもよい。
【0042】
受付装置30は、受付用ディスプレイ31と、コイン投入口32と、スピーカ33と、を備えている。
【0043】
受付用ディスプレイ31は、利用者がプレイに関する各種設定を入力するための画面等を表示する。受付用ディスプレイ31上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、利用者が受付用ディスプレイ31にタッチペン(図示略)又は指で直接タッチすることによって受け付けられる。コイン投入口32には、利用者によってコインが投入される。スピーカ33は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
【0044】
<2.4.編集ブースの構成>
編集ブース4は、
図2及び
図5に示すように、正面筐体20Aの前方に設けられており、編集ユニット40を備えている。編集ユニット40は、2つの画像編集装置41と、各画像編集装置41を支持する編集筐体43とを備えている。
【0045】
2つの画像編集装置41は、左右対称となるよう背中合わせに配置されている。
図5では、2つの画像編集装置41のうち、左側に配置された画像編集装置41のみが示されている。各画像編集装置41は、編集用ディスプレイ411と、2本のタッチペン412と、後述するスピーカ413(
図6参照)と、非接触通信装置97(
図6参照)を備えている。
【0046】
編集用ディスプレイ411には、利用者に画像編集を行わせるために、撮影ブース2での撮影によって生成された写真画像が表示される。編集用ディスプレイ411上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、写真画像に対する利用者による編集操作が受け付けられる。
【0047】
2本のタッチペン412は、編集用ディスプレイ411の両側に配置されている。利用者による編集操作は、利用者が各タッチペン412で編集用ディスプレイ411にタッチすることによって受け付けられる。ただし、利用者による編集操作は、利用者が編集用ディスプレイ411に指で直接タッチすることによって受け付けられてもよい。
【0048】
スピーカ413(
図6参照)は、操作案内やBGM等の音声を出力する。非接触通信装置97(
図6参照)は、画像の取得に必要な情報等を利用者の端末装置に送信する際に用いられる。
【0049】
<2.5.事後接客部の構成>
事後接客部5は、
図5に示すように、編集ユニット40側面に設けられており、受付装置50を備えている。
【0050】
受付装置50は、受付用ディスプレイ51と、写真シール排出口52と、スピーカ53と、を備えている。
【0051】
受付用ディスプレイ51は、携帯端末CLで画像を取得するためのメールアドレスを入力したり、携帯端末CLに送信する画像を選択したりするための画面等を表示する。受付用ディスプレイ51上にはタッチパネルが配置されており、タッチパネルを介して、利用者による入力操作が受け付けられる。利用者による入力操作は、指で直接タッチすることによって受け付けられるが、タッチペンによってタッチすることによって受け付けられてもよい。写真シール排出口52は、受付装置50に設けられており、編集筐体43内に備わるプリンタ650(
図6参照)で印刷された写真シールが排出される。スピーカ53は、操作案内やBGM等の音声を出力する。
【0052】
<2.6.写真撮影遊戯機の機能構成>
次に、写真撮影遊戯機1の機能構成について、
図6を参照しつつ説明する。
【0053】
<2.6.1.制御装置の構成>
図6に示すように、写真撮影遊戯機1は、制御装置100を備えている。制御装置100は、コンピュータ装置101と、制御基板102と、クロマキーキャプチャボード17と、を備えている。
【0054】
コンピュータ装置101は、撮影ユニット20、受付装置30、編集ユニット40の各画像編集装置41、受付装置50、及びプリンタ650と接続されている。コンピュータ装置101は、制御基板102を介して、発光制御部110、蛍光灯14、コイン制御部112、及びサービスパネル113と接続されている。
【0055】
コンピュータ装置101は、Central Processing Unit(CPU)103と、ハードディスク(HDD)104と、メモリ105と、通信部106と、を備えている。
【0056】
CPU103は、HDD104に記憶されている制御プログラムを実行することにより、後述する写真撮影遊戯機1の各機能を実現する。
【0057】
HDD104は、CPU103によって実行される制御プログラム、各処理に必要なグラフィックデータ、音声データ、生成された写真画像の編集に利用される編集画像データ、予め用意された撮影コースを示す情報、予め用意された複数の背景画像を示す背景画像データ、予め用意されたシートレイアウト、予め用意された動画用テンプレート等の各種設定データを記憶する。
【0058】
メモリ105は、コンピュータ装置101のメインメモリであり、CPU103が制御プログラムを実行する際の一時的な作業領域である。通信部106は、ネットワークを介してサーバSV(
図1参照)及び非接触通信装置97との通信を行う。
【0059】
制御基板(デジタル入出力ボード(DIO))102は、コンピュータ装置101と接続され、コンピュータ装置101との間で信号の入出力を行う。また、制御基板102は、コイン制御部112、発光制御部110、蛍光灯14、及びサービスパネル113とも接続されており、これらとの間で信号の入出力を行う。
【0060】
<2.6.2.事前接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事前接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ31に表示し、事前接客処理において予め定められた音声をスピーカ33から出力させる。
【0061】
<2.6.3.撮影処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、撮影処理において予め定められた情報を正面ディスプレイ22に表示し、撮影処理において予め定められた音声をスピーカ450から出力させる。
【0062】
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、発光制御部110によって照明装置23を制御する。発光制御部110は、例えば、照明装置23の発光タイミングや発光量を制御する。
【0063】
クロマキーキャプチャボード17は、撮影ユニット20及びコンピュータ装置101と接続されている。クロマキーキャプチャボード17は、カメラ21が撮影しているライブ映像を所定の間隔(例えば30フレーム/秒)で静止画データとして取り込む。クロマキーキャプチャボード17は、各静止画データから被写体である利用者の領域を抽出し、コンピュータ装置101に転送する。
【0064】
<2.6.4.画像編集処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、画像編集処理において予め定められた情報を編集用ディスプレイ411に表示し、画像編集処理において予め定められた音声をスピーカ413から出力させる。
【0065】
コンピュータ装置101は、プリンタ650と接続されている。CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、プリンタ650に印刷処理を行わせる。
【0066】
<2.6.5.事後接客処理時に動作する機能>
CPU103は、HDD104に記憶された制御プログラムを実行することにより、事後接客処理において予め定められた情報を受付用ディスプレイ51に表示し、事後接客処理において予め定められた音声をスピーカ53から出力させる。
【0067】
<<3.写真撮影遊戯機の動作>>
次に、写真撮影遊戯機1の動作について説明する。以下で説明する各処理は、
図6に示すCPU103が制御プログラムを実行することにより行う。
【0068】
図7は、写真撮影遊戯機1の全体動作を示すフロー図である。写真撮影遊戯機1は、まず、プレイの開始を受け付けるための事前接客処理を行う(ステップS10)。次に、写真撮影遊戯機1は、事前接客処理で受け付けたプレイごとに撮影処理を行う(ステップS20)。その後、写真撮影遊戯機1は、撮影処理で生成された写真画像に対する画像編集処理を行う(ステップS30)。最後に、写真撮影遊戯機1は、画像編集処理後の写真画像について事後接客処理を行う(ステップS40)。以下、各処理について詳述する。
【0069】
<3.1.事前接客処理>
まず、事前接客処理(ステップS10)について説明する。
図8は、事前接客処理のフロー図である。
【0070】
CPU103は、プレイのデモンストレーション映像を表すデモ画面を受付用ディスプレイ31に表示する(ステップS111)。CPU103は、利用者が1プレイ分のコインを投入口32に投入するまで、デモ画面の表示を継続する(ステップS112:No)。このとき、CPU103は、デモンストレーション映像に応じたBGM等をスピーカ33から出力させてもよい。
【0071】
コイン投入口32に1コインが投入されると、コイン制御部112(
図6参照)により、コインが投入されたことを示す情報が制御基板102を介してコンピュータ装置101に出力される。CPU103は、コイン制御部112からの情報ごとにコインカウントを1つインクリメントする。CPU103は、コインカウントが1プレイ分に達すると、1プレイ分のコインが受け付けられたと判断し(ステップS112:Yes)、プレイを開始し、ステップS113以下の処理を行う。
【0072】
CPU103は、撮影コース選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、利用者による撮影コースの選択を受け付ける(ステップS113)。このとき、CPU103は、撮影コースの選択を促す音声をスピーカ33から出力させてもよい。
【0073】
本実施形態では、2つの撮影コース(シカクコース、マルコース)が用意されている。
「シカクコース」は、撮影された画像を所定の比率にトリミングした矩形形状の写真画像を提供する撮影コースである。マルコースは、撮影された矩形形状の画像をマスク処理等によって円形形状に表した写真画像を提供する撮影コースである。
【0074】
利用者は、シカクコースとマルコースのうちのいずれか一方の撮影コースを選択する。ここでは、シカクコースが選択されたものとする。ステップS113において撮影コースが選択された後、CPU103は、アングル選択画面(図示略)を表示し、選択された撮影コースの各撮影時のアングルの選択を受け付ける(ステップS114)。
【0075】
本実施形態では、「シカクコース」と「マルコース」のいずれも5回の撮影(以下、通常撮影)を行い、その後、利用者ごとの全身を含む写真画像を得るための撮影(以下、ピンプリ撮影)を1回行う。アングル選択は、通常撮影の全5回の各撮影におけるアングルを選択する処理である。
【0076】
「シカクコース」は、撮影時のアングルとして3つのアングル(アップ、上から全身、正面全身)が用意され、マルコースは、撮影時のアングルとして2つのアングル(アップ、上から全身)が用意されている。
【0077】
アングルが「アップ」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「アップ」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、利用者の顔及び上半身の一部を撮影する。アングルが「上から全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「上から全身」に応じた所定の角度及び焦点距離に制御して、利用者の全身を撮影する。「上から全身撮影」では、利用者の斜め上方向から撮影したような画像が得られる。また、アングルが「正面全身」の撮影は、カメラ21の鉛直方向の角度及び焦点距離を「正面全身」に応じた所定の角度に制御して、利用者の全身が撮影される。「正面全身撮影」では、利用者の正面方向から撮影したような画像が得られる。
【0078】
本実施形態において、「マルコース」が選択された場合、「正面全身」のアングルは選択できないようになっている。マルコースの場合に生成される写真画像は円形形状である。正面全身撮影で得られる円形の写真画像において、被写体が写る範囲は縦長であり、被写体の左右に余白ができる。余白部分が占める割合は、「アップ撮影」や「上から全身撮影」の場合と比べて大きくなりやすい。余白部分が占める割合が大きくなると、円形状の写真画像の見た目のバランスが悪くなるため、「マルコース」の場合、「正面全身」のアングルが用意されておらず、「シカクコース」よりもアングル数が少ない。
【0079】
この例では、アングル選択画面(図示略)において、予め5回の通常撮影の各アングルが設定されたセットアングルと、5回の各通常撮影のアングルを個別に設定する個別設定のいずれか一方を利用者が選択できるようになっている。セットアングルとしては、例えば、「アップ」を3回と「正面全身」を2回とが組み合わせられたセットアングル、「アップ」を2回と「上から全身」を3回とが組み合わせられたセットアングル、「アップ」が5回組み合わせられたセットアングル等が用意されている。
【0080】
利用者によって、5回分の通常撮影の各アングルが選択されると、CPU103は、選択されたアングルを示すアングル情報を撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶する。
【0081】
次に、CPU103は、ステップS114のアングル設定処理の後、撮影人数が「2人」、「3〜4人」、「多人数」のいずれかを選択するための選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、撮影人数の選択を受け付ける(ステップS115)。なお、ここでは、撮影人数として「2人」が選択されたものとして以下説明する。
【0082】
続いて、CPU103は、写り選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させ、写真画像全体の写りの選択を受け付ける(ステップS116)。
【0083】
次に、CPU103は、5回の通常撮影によって得られる各写真画像に合成する背景画像の選択を受け付ける(ステップS117)。本実施形態では、アングルごとに、複数の背景画像がHDD104に記憶されている。CPU103は、メモリ105に記憶された全5回の通常撮影の各撮影に対するアングル情報を参照し、撮影ごとに、当該撮影に対して設定されたアングルに応じた背景画像の中から一の背景画像の選択を受け付け、5回分の各撮影に対する背景画像を示す情報をメモリ105に記憶する。
【0084】
利用者による背景画像の選択が終了すると、CPU103は、撮影ブース2が空いているか否かを判断する(ステップS118)。撮影ブース2が空いていない場合(ステップS118:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS119)。撮影ブース2が空いている場合(ステップS118:Yes)、CPU103は、撮影ブース2への移動を誘導する誘導画面(図示略)を受付用ディスプレイ31に表示させる(ステップS120)。このとき、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を撮影ブース2へ誘導する音声をスピーカ33から出力させてもよい。
【0085】
<3.2.撮影処理>
次に、撮影処理(ステップS20)について説明する。
図9は、撮影処理の動作フローを示す図である。
【0086】
CPU103は、撮影ブース2内の正面ディスプレイ22に、撮影開始を案内する撮影開始画面(図示略)を表示する(ステップS211)。撮影開始画面には、撮影開始ボタンが表示されており、利用者がこの撮影開始ボタンにタッチすることにより以降の処理が開始される。
【0087】
本実施形態では、ステップS115において選択された撮影人数が「2人」の場合、利用者の顔をそれぞれ識別するためのテスト撮影を1回行い、テスト撮影によって得られた写真画像をトリミングし、利用者ごとのテスト画像を生成する(ステップS212)。CPU103は、利用者ごとのテスト画像に対し、顔の写りや明るさなどを補正するための所定の画像処理を施し、利用者ごとに、複数のサンプル画像を生成する。サンプル画像は、後述する画像編集処理(ステップS30)において、顔に対する補正を利用者に選択させるために使用され、利用者には提供されない。
【0088】
CPU103は、テスト撮影の後、メモリ105に記憶された5回分の通常撮影の各アングル情報に基づいて、カメラ21の撮影方向及び焦点距離を制御し、5回の通常撮影を行う(ステップS213)。5回の通常撮影によって得られた5枚の写真画像(以下、通常撮影画像)は、撮影回数と対応づけてメモリ105に記憶される。
【0089】
5回分の通常撮影の後、CPU103は、ピンプリ撮影を1回行う(ステップS214)。CPU103は、ピンプリ撮影を開始する際、
図10Aに示すピンプリ撮影用のガイダンス画面300を正面ディスプレイ22に表示する。ガイダンス画面300には、「次はプリムービー用のピンプリ撮影だよ」の文字画像301が表示される。これにより、ピンプリ撮影が、後述する動画コンテンツ用の撮影であり、通常撮影とは別の撮影であることが利用者に報知される。
【0090】
CPU103は、ガイダンス画面300を表示した後、ステップS115で選択された撮影人数が「2人」である場合には、
図10Bに示す撮影案内画面310を正面ディスプレイ22に表示する。撮影案内画面310には、枠311A、311Bと、「枠の中に一人ずつ入って撮影してね」の文字画像312が表示される。撮影案内画面310における枠311A、311B内には、撮影ブース2内をカメラ21で撮影したライブ映像のうち、枠311A、311Bに対応する映像部分が表示される。
【0091】
続いて、CPU103は、撮影案内画面310を表示後、
図10Cに示す撮影案内画面320を表示する。撮影案内画面320には、利用者のライブ映像が表示される枠311A、311Bのそれぞれの横に、1人のモデルによる全身が写されたポーズ見本の画像321A、321B(以下、ポーズ見本画像)が表示される。各利用者はそれぞれ、枠311A、311Bに全身が収まるように移動し、枠311A、311Bに表示されるライブ映像とポーズ見本画像321A、321Bとを確認しながらポーズを取る。
【0092】
CPU103は、撮影案内画面320を表示後、一定時間が経過すると、所定のアングルでピンプリ撮影を行う。具体的には、CPU103は、ステップS115で選択されたい撮影人数が「2人」である場合には、「正面全身」のアングルとなるようにカメラ21の撮影方向及び焦点距離を制御して撮影を行う。
【0093】
CPU103は、撮影された画像において、枠311A、311Bにそれぞれ対応する、予め定められた領域の画像をトリミングし、利用者ごとに、利用者の全身を含む写真画像(以下、個別撮影画像)を生成し、個別撮影画像を区別するための識別情報を対応づけてメモリ105に記憶する。識別情報は、例えば、個別撮影画像が、撮影された画像において枠311Aと枠311Bのどちらに対応する領域をトリミングして得られたものであるかを示す情報である。以下、枠311Aに対応する領域をトリミングして得られた個別撮影画像の識別情報を「P01」、枠311Bに対応する領域をトリミングして得られた個別撮影画像の識別情報を「P02」とする。
【0094】
なお、ステップS115で選択された撮影人数が「3〜4人」である場合には、
図10Bに示す撮影案内画面310に替えて、
図10Dに示す撮影案内画面330を表示する。撮影案内画面330には、撮影案内画面310と同様の枠311A、311Bが表示されるが、3〜4人で撮影を行う場合、少なくとも一方の枠に2人が入るように撮影を行わなければならない。そのため、撮影案内画面330には、「真ん中で画像が切れるから注意してね」、「顔や体が切れないように寄り添ってね」の文字画像331を表示し、利用者に撮影時の注意を喚起する。
【0095】
そして、撮影案内画面330の表示後、CPU103は、
図10Eに示す撮影案内画面340を表示する。撮影案内画面340には、上記した撮影案内画面320(
図10C参照)と同様、枠311A、311Bのそれぞれの横に、モデルによるポーズ見本を示すポーズ見本画像341A、341Bが表示される。但し、ポーズ見本画像341A、341Bのそれぞれに含まれているモデルは2人であり、撮影案内画面320に表示されるポーズ見本画像321A、321Bと異なる。
【0096】
なお、マルコースの場合も、ピンプリ撮影における撮影案内画面には、上記したシカクコースと同様の撮影案内画面が表示される。つまり、マルコースの場合であっても、撮影案内画面にライブ映像が表示される枠の形状は、
図10B〜10Fと同様、縦長の矩形形状である。
【0097】
CPU103は、撮影案内画面340を表示後、一定時間が経過すると、所定のアングルでピンプリ撮影を行う。撮影人数が「3〜4人」の場合のピンプリ撮影のアングルは、「2人」の場合と同様であり、「正面全身」のアングルとなるようにカメラ21の撮影方向及び焦点距離を制御して撮影を行う。
【0098】
また、ステップS115で選択された撮影人数が「多人数」である場合には、CPU103は、ガイダンス画面300(
図10A参照)の表示後、
図10Fに示す撮影案内画面350を表示する。撮影案内画面350には、ライブ映像が表示される枠311A、311Bと、「顔が入るように撮影してね」の文字画像351が表示されるが、モデルによるポーズ見本画像は表示されない。撮影人数が「多人数」の場合、1つの枠311A又は311Bに、3人以上が入って撮影を行うことになるが、横に並ぶと枠の外にはみ出てしまうため、各利用者は、枠内に各利用者の顔が上下に並ぶように、立ち位置を調整する。
【0099】
CPU103は、撮影案内画面350を表示後、一定時間が経過すると、「上から全身」のアングルとなるようにカメラ21の撮影方向及び焦点距離を制御して撮影を行う。
【0100】
撮影人数が「多人数」の場合に「上から全身」のアングルで撮影を行うのは、以下の理由による。本実施形態では、「正面全身」のアングルで撮影を行った画像に対し、被写体の脚を長く見せるための補正処理がなされるが、「上から全身」のアングルで撮影を行った画像に対してはこの補正処理はなされない。上述したように、撮影人数が「多人数」の場合、1つの枠内に複数の利用者の顔が上下に並ぶことになるため、「正面全身」のアングルで撮影された画像に対して脚の補正がなされると、画像に写る一部の利用者の顔に脚を長くする補正がなされてしまう。そのため、撮影人数が「多人数」の場合には、このような補正処理を行わない「上から全身」のアングルで撮影を行う。
【0101】
図9に戻り、CPU103は、ステップS214のピンプリ撮影の後、編集ブース4が空いているか否かを判断する(ステップS215)。編集ブース4が空いていない場合(ステップS215:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS216)。編集ブース4が空いている場合(ステップS215:Yes)、CPU103は、編集ブース4への移動を誘導する誘導画面(図示略)を正面ディスプレイ22に表示させる(ステップS217)。なお、CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を編集ブース4へ誘導する音声をスピーカ450から出力させてもよい。
【0103】
次に、画像編集処理(ステップS30)について説明する。
図11は、画像編集処理のフロー図である。
【0104】
CPU103は画像編集に関するデモンストレーション映像等を表示する待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411(
図5参照)に表示させる(ステップS311)。
【0105】
撮影ブース2から編集ブース4へ移動した利用者が待機画面にタッチペン412(
図5参照)でタッチすると、写り選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者ごとに、目の大きさや黒目の大きさ、顔の輪郭等の顔の写りの選択を受け付ける。また、CPU103は、明るさ選択画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示し、肌の明るさの選択を受け付ける(ステップS312)。顔の写り選択画面(図示略)では、利用者ごとに、目の大きさ、黒目の大きさ、顔の輪郭のそれぞれについて、予め用意された複数の補正パターンから所望する補正パターンの選択を受け付ける。その際、利用者が選択した補正パターンの組み合わせに応じた画像処理がその利用者のテスト画像に施されたサンプル画像が表示される。
【0106】
CPU103は、利用者ごとのテスト画像に基づき、ステップS213で生成された通常撮影画像と、ステップS214で生成された利用者ごとの個別撮影画像について顔認識処理を行い、通常撮影画像に写る各被写体の顔と、利用者ごとの個別撮影画像に写る被写体の顔を識別する。そして、通常撮影画像及び個別写真画像において識別した利用者ごとの顔部分に、ステップS312で利用者ごとに選択された顔の写りの補正パターンに応じた画像処理と、ステップS312で選択された明るさに応じた画像処理とを施す。そして、CPU103は、画像処理後の5枚の通常撮影画像を、縦と横の長さの比率が所定比率となるように所定の画像サイズにトリミングする(ステップS313)。
【0107】
本実施形態では、撮影コースが「シカクコース」の場合、「アップ撮影」、「上から全身撮影」、「正面全身撮影」のいずれの撮影によって得られる矩形形状の画像も画像の縦と横の比率が全て同じ比率(例えば、縦:横=1:1.4)となるようにトリミングされる。なお、撮影コースが「マルコース」の場合には、「アップ撮影」と「上から全身撮影」のいずれの撮影によって得られる矩形形状の画像も、縦と横の比率が1:1となるようにトリミングされ、マスク処理等によって円形状にして表示される。
【0108】
これにより、5枚の通常撮影画像に対して画像処理が施され、矩形形状にトリミングさされた5枚の通常写真画像と、利用者ごとの個別撮影画像に対して画像処理が施された利用者ごとの個別写真画像が生成される。生成された5枚の通常写真画像は、撮影回数と対応づけられてメモリ105に記憶され、個別写真画像は、その元となる個別撮影画像と同様の識別情報と対応づけられてメモリ105に記憶される。
【0109】
ステップS313の後、CPU103は、編集用ディスプレイ411に、利用者の名前を入力するための名前入力画面を表示し、利用者による名前の入力を受け付ける(ステップS314)。
【0110】
続いて、ステップS314の後、CPU103は、編集用ディスプレイ411に、利用者ごとの編集画面(図示略)を表示し、利用者ごとに、5枚の通常写真画像に対し、落書き操作を受け付ける(ステップS315)。具体的には、一の編集画面には、5枚の通常写真画像のそれぞれについて、その通常写真画像に対して選択された背景画像が合成された合成画像が縮小表示される。利用者は、縮小表示された5枚の合成画像から編集対象の合成画像を選択して、編集画面における編集領域にその合成画像を表示させる。そして、利用者は、予め用意されたスタンプ画像やフレーム画像等の編集画像から所望の編集画像を選択し、編集領域に表示されている合成画像上の所望する位置にその編集画像を配置することにより、通常写真画像に対して落書き(編集)を行う。
【0111】
CPU103は、落書き処理が終了すると、利用者ごとに、5枚の通常写真画像のそれぞれに対して選択された編集画像を、その通常写真画像と対応づけてメモリ105に記憶する。
【0112】
次に、CPU103は、利用者ごとに、動画コンテンツの種別を選択するための動画コンテンツ選択画面を編集用ディスプレイ411に表示し、利用者による動画コンテンツの種別の選択を受け付ける(ステップS316)。
【0113】
動画コンテンツは、サーバSVを介して利用者の携帯端末CL(
図1参照)に提供される。利用者は、例えば、提供された動画コンテンツを携帯端末CLに表示させて再生したり、携帯端末CLに保存したりすることができる。
【0114】
本実施形態では、動画コンテンツは、予め用意されたテンプレートに基づいて生成される。テンプレートは、生成する動画の仕様を設定するためのテンプレート情報を有する。テンプレート情報には、動画に用いられる背景画像及び前景画像等のテンプレート画像と、テンプレート画像の配置、及び動画に用いる写真画像(通常写真画像,個別写真画像)の配置と、これらを配置する配置タイミングなどが含まれる。テンプレート情報は、HDD104に予め記憶されている。
【0115】
ここで、動画コンテンツの構成について説明する。
図12Aは、あるテンプレートに対応する動画コンテンツを構成する各フレームのうち、1秒ごとに表示される代表的なフレームのフレーム画像F1〜F15を再生時刻順に並べて配置した図である。実際には、動画コンテンツのフレーム数は、動画コンテンツの再生時間が約15秒、再生時のフレームレートが30fpsであれば、例えば450フレーム(30フレーム×15s)となる。
【0116】
ここで、フレーム画像について説明する。
図12Aにおいて、フレーム画像F1〜F15におけるテンプレート画像に相当する部分を符号Mで示し、プレイによって得られた通常写真画像に基づく画像(通常写真画像を含む)を符号N1、個別写真画像に基づく画像(個別写真画像を含む)を符号N2で示している。動画コンテンツに用いられる通常写真画像及び個別写真画像は、落書き処理の前になされる顔の写りや明るさ等の画像処理が反映された画像であり、利用者が選択した背景画像や編集画像が合成されていない画像である。
【0117】
本実施形態では、動画コンテンツのフレームごとに、そのフレームに用いられる通常写真画像又は個別写真画像を示す情報が予め設定されている。つまり、フレームに通常写真画像が用いられる場合には、その通常写真画像の撮影回数がフレームに設定されている。また、フレームに個別写真画像が用いられる場合には、その個別写真画像の識別情報がフレームに設定されている。なお、一のフレームに、複数の通常写真画像が用いられる場合には、一のフレームにおいて、通常写真画像が配置される位置ごとに、予め撮影回数が設定される。同様に、一のフレームに、複数の個別写真画像が用いられる場合には、一のフレームおいて、個別写真画像が配置される位置ごとに、予め識別情報が設定される。
【0118】
例えば、フレーム画像F2、F3における画像N1は、1回目の通常撮影で得られた通常写真画像に基づく画像であり、フレーム画像F4における画像N1は、3回目の通常撮影で得られた通常写真画像に基づく画像である。また、例えば、フレーム画像F7における4つの画像N2は、識別情報P01の個別写真画像に基づく画像であり、フレーム画像F8における4つの画像N2は、識別情報P02の個別写真画像に基づく画像である。また、例えば、フレーム画像F11、F12における画像N1は、4回目の通常撮影で得られた通常写真画像に基づく画像であり、フレーム画像F13、F14における画像N1には、5回目の通常撮影で得られた通常写真画像に基づく画像が配置されている。
【0119】
以下の説明において、識別情報P01の個別写真画像に基づく画像N2と、識別情報P02の個別写真画像に基づく画像N2とを区別する場合、識別情報P01の個別写真画像に基づく画像N2を画像N21、識別情報P02の個別写真画像に基づく画像N2を画像N22と称する。
【0120】
動画コンテンツを構成する各フレーム画像は、再生時間の経過とともに、動きのある表示内容となるように、動画コンテンツのテンプレートに従って、フレーム画像に含まれるテンプレート画像や、通常写真画像に基づく画像及び個別写真画像に基づく画像の位置、大きさ、角度等を変化させたものとなっている。
【0121】
例えば、
図12Aに例示する、フレーム画像F7には、サイズが異なる4つの画像N21が配置され、フレーム画像F8には、サイズが異なる4つの画像N22が配置されている。この例では、フレーム画像F7を含む再生区間において、紙面奥側から手前側に向かって画像N21が順番に現れるように4つの画像N21が順次表示され、その後、フレーム画像F8を含む再生区間において、紙面奥側から手前側に向かって画像N22が順番に現れるように4つの画像N22が順次表示される。このように、所定の再生区間において、再生時間に応じてサイズや配置等の表示態様を変えながら一の利用者の個別写真画像を複数回表示させることにより、2人の利用者が写っている通常写真画像を用いる場合より動画コンテンツをダイナミックに表現できる。
【0122】
なお、利用者ごとの個別写真画像を用いたフレーム画像の例は上記した
図12Aの例に限らず、
図12B〜12Fに例示するフレーム画像であってもよい。以下、
図12B〜12Fの例を説明する。
【0123】
例えば、
図12Bに例示するフレーム画像Fnには、3つの同じ画像N22(N221〜N223)が横に並んで配置され、フレーム画像Fn+1には、3つの同じ画像N21(N211〜213)が横に並んで配置されている。また、フレーム画像Fn、Fn+1における画像222と画像212には、文字及び図形等で表されたテンプレート画像M(M1)と羽を模したテンプレート画像M(M2)とが配置されている。この場合には、例えば、フレーム画像Fnを含む再生区間において、画像N221が最初に現れた後、画像N222と共にテンプレート画像M2が現れ、その後、画像N223が現れるように、画像N222〜N223が順次表示される。このとき、画像N221、N223の色味と画像N222の色味とが交互に変わるように表示されてもよい。そして、フレーム画像Fn+1を含む再生区間では、画像N211が最初に現れた後、画像N212とテンプレート画像M2が現れ、その後、画像213が現れるように画像211〜213が順次表示される。このとき、画像N211と213の色味と画像N212の色味とが交互に変わるように表示されてもよい。また、上記各再生区間において、羽を模したテンプレート画像Mは、羽が動いているように表示されてもよい。このように、所定の再生区間において、一の利用者の個別写真画像を複数回用い、再生時間に応じて個別写真画像の色味等の表示態様を変化させることにより、通常写真画像のみを用いる場合と比べ、動画の表現の幅が広がり、動画コンテンツのデザイン性をより向上させることができる。
【0124】
また、
図12Cに例示するフレーム画像Fnには、画像N21、画像N22、文字及び図形等で表されたテンプレート画像Mが配置されている。また、フレーム画像Fn+1には、フレーム画像Fnと同様の画像N21と画像N22と、通常写真画像に基づく円形形状の画像N1と、文字及び図形等で表されたテンプレート画像Mが配置されている。また、フレーム画像Fn+2には、フレーム画像Fn+1と同様の画像N21及び画像N22と、ハート型の形状に表された、フレーム画像Fn+1と同様の画像N1と、文字及び図形等で表されたテンプレート画像Mが配置されている。そして、フレーム画像Fn+3には、フレーム画像Fn+2と形状等が異なる画像N21、画像N22、及び画像N1と、文字及び図形等で表されたテンプレート画像Mが配置されている。なお、
図12Cにおいて、「みつめて」、「ラブリー」等のテンプレート画像Mは、動画コンテンツと共に再生される歌の歌詞を表したものである。この場合には、例えば、フレーム画像Fn、Fn+1を含む再生区間において、画像N22と画像N21がフレーム画像の略中央に並べて表示され、その後、画像N22と画像N21は、それぞれのサイズ及び角度を変えながらフレーム画像の左右に分かれて移動され、フレーム画像の略中央に円形形状の画像N1が表示される。そして、フレーム画像Fn+2、Fn+3を含む再生区間において、円形形状の画像N1をハート型形状の画像N1に変え、画像N21、画像N22、及び画像N1がそれぞれ回転されながら表示される。また、フレーム画像Fn〜Fn+3を含む再生区間において、再生時間に応じた歌詞を表すテンプレート画像Mが表示される。このように、所定の再生区間において、利用者ごとの個別写真画像を用い、再生時間に応じて、各個別写真画像が離れる方向に配置等を変えて表示することで、2人の利用者が写っている通常写真画像を用いる場合と比べ、動画コンテンツの画像の動きをより多様化することができる。
【0125】
また、
図12Dに例示するフレーム画像Fnには、フレーム画像の上端側に2つの画像N21と、フレーム画像の下端側に2つの画像N22と、フレーム画像の略中央に通常写真画像に基づく画像N1とが配置されている。また、フレーム画像Fn+1には、フレーム画像の上端側に5つの画像N21と、フレーム画像の下端側に5つの画像N22と、フレーム画像の略中央に、フレーム画像Fnとサイズが異なる画像N1とが配置されている。フレーム画像Fn、Fn+1における画像N21及びN22は、対応する各個別写真画像に写る被写体の足元部分の画像である。この場合には、例えば、フレーム画像Fn、Fn+1を含む再生区間において、フレーム画像の略中央に画像N1が現れ、その後、フレーム画像の上端側と下端側に画像N21と画像N22が1つずつ順番に現れ、再生時間に応じて画像N1のサイズが徐々に小さくなるように表示される。このように、所定の再生区間において、利用者ごとの個別写真画像における被写体の一部の画像をフレーム画像に用いることで、個別写真画像の被写体全体のみを用いる場合と比べ、動画コンテンツのデザイン及び表現の幅を広げることができる。
【0126】
また、
図12Eに例示するフレーム画像Fnには、画像N21と、画像N22と、文字及び図形等で表されたテンプレート画像M3と、天秤を模したテンプレート画像M4とが配置されている。この場合には、例えば、フレーム画像Fnを含む再生区間において、画像N21と画像N22がテンプレート画像M4で示される天秤の上に乗っているように表示され、天秤に乗っている画像N21と画像N22が交互に上下に動くように、テンプレート画像M4と画像N21及び画像N22とを同期させて表示する。このように、利用者ごとの単体の個別写真画像をテンプレート画像の内容に合わせて演出することが可能となり、個別写真画像とテンプレート画像の一体的な表現ができる。そのため、一緒に表示させるテンプレート画像のデザインの幅が広がり、動画コンテンツの表現力を高めることができる。
【0127】
また、
図12Fに例示するフレーム画像Fnには、一対の画像N21及び画像N22と、複数のリップが放射状に並べられたテンプレート画像Mとが配置されている。また、フレーム画像Fn+1には、フレーム画像Fnと同様の一対の画像N21と画像N22と、フレーム画像Fnよりも多い数の複数のリップが放射状に並べられたテンプレート画像Mとが配置されている。この場合には、例えば、フレーム画像Fn、Fn+1を含む再生区間において、フレーム画像の中央に一対の画像N21と画像N22とが表示され、一対の画像N21と画像N22の周りに、再生時間の経過とともにリップの数が徐々に増えるようにテンプレート画像Mが表示される。このように、利用者ごとの個別写真画像を一対で用いる場合、2人の利用者が写っている通常写真画像を用いる場合より、利用者ごとの個別写真画像の配置の自由度が高い。そのため、一対の利用者ごとの個別写真画像を、一緒に表示させるテンプレート画像と調和させやすく、動画コンテンツのデザイン性をより向上させることができる。
【0128】
なお、
図12A〜
図12Fに例示した動画コンテンツのフレーム画像は一例であり、動画コンテンツのフレーム画像の構成は上記に限らない。要は、複数の通常写真画像のうちの少なくとも一の通常写真画像と、利用者ごとの個別写真画像とを用いた動画コンテンツであればよい。
【0129】
本実施形態では、互いに異なる複数のテンプレートが用意されており、動画コンテンツ選択画面において、複数のテンプレートから、利用者が所望する一のテンプレートを選択させることにより、動画コンテンツの選択を受け付ける。
【0130】
図13は、動画コンテンツ選択画面を表す模式図である。動画コンテンツ選択画面420において、テンプレート表示領域421には、5つのテンプレートのそれぞれに対応するプレビューコンテンツが縮小表示されたサムネイル画像421A〜421Eが表示される。プレビューコンテンツは、対応するテンプレートの動画コンテンツのフレーム画像の一部を含むものであり、そのフレームレートは、例えば15fpsである。プレビューコンテンツは、落書き処理の開始後、動画コンテンツ選択画面420が表示されるまでの間に、後述する動画作成処理によって生成される。
【0131】
テンプレート表示領域421において、利用者が選択中のサムネイル画像は、選択中であることを示す「SELECT」の文字と太枠の画像4211がサムネイル画像の外側に表示される。選択されていないサムネイル画像は、選択されていないことを示す再生可能マーク4212がサムネイル画像にオーバーレイされて表示される。テンプレート表示領域421において、サムネイル画像上の再生可能マーク4212をタッチすることにより、そのサムネイル画像のプレビューコンテンツが、実際に利用者に提供される動画コンテンツの再生時よりも速い再生速度(例えば、2倍速)でプレビュー表示される。
【0132】
また、動画コンテンツ選択画面420において、テンプレート表示領域421の上には、選択中のサムネイル画像のプレビューコンテンツをプレビュー表示するプレビュー表示領域422が表示される。プレビュー表示領域422においてプレビューコンテンツをプレビュー表示する際の再生速度は、実際の再生時の再生速度と同じである。
【0133】
また、動画コンテンツ選択画面420において、プレビュー表示領域422の上には、プレビュー表示領域422に表示されるプレビューコンテンツの再生位置を示すシークバー423が表示される。シークバー423は、プレビューコンテンツを構成する画像の縮小画像4231を1秒間隔で表示し、現在の再生位置をスライダ4232によって表示する。利用者は、スライダ4232の位置を変化させることで、プレビューコンテンツの再生位置を、そのスライダ4232の位置に応じた再生位置に変えることができる。これにより、利用者は、プレビュー表示領域422に表示されるプレビューコンテンツを確認しながら、所望する動画コンテンツのテンプレートを選択することができる。利用者は、所望するテンプレートを選択した後、動画コンテンツ選択画面420におけるOKボタン424をタッチする。
【0134】
図11に戻り、CPU103は、動画コンテンツ選択画面420におけるOKボタン424のタッチ操作を受け付けると、動画コンテンツ選択画面420におけるプレビュー表示領域422に表示中のプレビューコンテンツに対応するテンプレートを、作成する動画コンテンツのテンプレートとして決定し、決定したテンプレートに基づく動画コンテンツの作成を開始する(ステップS317)。
【0135】
ここで、上述のプレビューコンテンツ及び動画コンテンツを生成する動画作成処理について説明する。
図14は、本実施形態における動画作成処理の動作フローである。
【0136】
CPU103は、動画(動画コンテンツ又はプレビューコンテンツ)を構成するフレームごとに、フレームの土台となるベース画像に、そのフレームに予め設定された写真画像(通常写真画像又は個別写真画像)に基づく画像を貼り付けたプリセット画像を生成する(ステップS3171)。
【0137】
つまり、対象フレームに対し、撮影回数が設定されている場合には、その撮影回数で得られた通常写真画像がベース画像に貼り付けられる。また、対象フレームに対し、個別写真画像の識別情報が設定されている場合には、その識別情報に対応する個別写真画像がベース画像に貼り付けられる。なお、対象フレームにおいて、通常写真画像又は個別写真画像の色等を変える加工処理が設定されている場合には、加工処理を施してからベース画像に貼り付けられる。必要に応じて加工処理が施された通常写真画像又は個別写真画像がベース画像に貼り付けられた画像は、対象フレームにおいて設定されたサイズ、角度、形状等となるように調整され、プリセット画像が生成される。
【0138】
次に、CPU103は、動画(動画コンテンツ又はプレビューコンテンツ)を構成するフレームごとに、フレーム画像を生成する(ステップS3172)。具体的には、対象フレームついて予め設定されている背景画像や前景画像と、対象フレームについて生成されたプリセット画像とを合成させることによりフレーム画像が生成される。
【0139】
CPU103は、ステップS3172で生成された全フレーム画像に対し、予め設定された複数のフレーム単位に無圧縮動画変換処理を行って複数のフレーム画像を1つの無圧縮動画に変換し、複数の無圧縮動画を生成する。そして、無圧縮動画結合処理を行い、無圧縮動画変換処理によって変換された複数の無圧縮動画を、1つの無圧縮動画として結合させる(ステップS3173)。これにより、動画コンテンツ又はプレビューコンテンツの無圧縮動画が生成される。
【0140】
CPU103は、ステップS3173で生成された無圧縮動画が利用者に提供される動画コンテンツである場合(ステップS3174:YES)、CPU103は、無圧縮動画を所定のコーデック(例えば、H.264規格に対応したコーデック)でエンコードする(ステップS3175)。また、ステップS3173で生成された無圧縮動画がプレビューコンテンツ用である場合(ステップS3174:NO)、CPU103は、動画作成処理を終了する。
【0141】
なお、動画コンテンツは、テンプレートに対応して予め用意された音声データを含むものであってもよい。この場合、動画コンテンツ選択画面420のプレビュー表示領域422においてプレビューコンテンツがプレビュー表示される際、プレビューコンテンツの再生位置に応じた音声データの再生を行うようにしてもよい。これにより、利用者は、提供される動画コンテンツの映像と音声の両方を確認することができる。
【0142】
なお、この例では、撮影人数が「2人」の場合の動画コンテンツの例を説明したが、撮影人数が「3〜4人」、「多人数」の場合も、撮影人数が「2人」の場合と同様にして動画コンテンツが作成される。
【0143】
図11に戻り、CPU103は、シール紙に印刷されるシート画像のシートレイアウトを選択するためのシートレイアウト選択画面を編集用ディスプレイ411に表示させ、利用者ごとに、シートレイアウトの選択を受け付ける(ステップS318)。
【0144】
図15は、撮影人数が「2人」、撮影コースが「シカクコース」の場合の、シートレイアウト選択画面を例示した模式図である。本実施形態では、4種類のシートレイアウトA〜Dが予め用意されている。
図15に示すように、シートレイアウト選択画面430に向かって左側と右側には、それぞれ、4種類のシートレイアウトA〜Dに対応するレイアウト選択アイコン431a〜431dが表示される。レイアウト選択アイコン431a〜431dは、シートレイアウトA〜Dのそれぞれに基づく4つのシート画像をそれぞれイメージした画像(以下、シートイメージ画像)を所定サイズに縮小した画像が描かれている。また、シートレイアウト選択画面430の左側と右側には、それぞれ、選択されたレイアウト選択アイコンに対応するシートイメージ画像を所定サイズに調整したプレビュー画像432が表示される。
【0145】
レイアウト選択アイコン431a〜431d及びプレビュー画像432に用いられているシートイメージ画像は、シートレイアウト選択画面430を表示する際に用いられるものであり、シール紙に印刷されるシート画像と解像度や色味が異なるが、シート画像と同様の方法で作成される。シートイメージ画像は、CPU103によって、通常写真画像及び個別写真画像の生成後、シートレイアウト選択画面が表示されるまでの間に生成される。
【0146】
ここで、シートレイアウトについて具体的に説明する。1つのシートレイアウトには、通常写真画像に基づく画像(通常写真画像を含む)が配置される通常写真画像領域と、個別写真画像に基づく画像(個別写真画像を含む)が配置される個別写真画像領域と、これら領域以外の他の領域に配置された、シートレイアウトに応じた背景や前景等の合成用画像とが含まれている。また、1つのシートレイアウトにおける各通常写真画像領域と各個別写真画像領域にそれぞれ用いられる通常写真画像又は個別写真画像は、シートレイアウトごとに予め定められている。さらに、各通常写真画像領域には、通常撮影の撮影回数が対応づけられ、各個別写真画像領域には、2枚の個別写真画像のいずれか一方の識別情報が対応づけられている。以下、シートレイアウトAを例に具体的に説明する。
【0147】
図16は、シートレイアウトAに基づくシート画像を表す模式図である。シートレイアウトAにおいて、破線枠4311〜4315で示す領域は、通常写真画像領域である。また、破線枠4316〜4318で示す領域は、個別写真画像領域である。シートレイアウトAにおいて、通常写真画像領域及び個別写真画像領域以外の領域に配置されている文字、図形、図柄等の画像4320は、シートレイアウトAに対して予め設定された背景や前景等の合成用画像である。通常写真画像領域4311〜4315には、例えば、1回目、2回目、3回目、4回目、5回目の撮影回数がそれぞれ対応づけられている。また、個別写真画像領域4316には、識別情報として「P02」が対応づけられ、個別写真画像領域4317、4318には、識別情報として「P01」が対応づけられている。
【0148】
ここで、シートレイアウトAを構成するレイヤを
図17に示す。
図17に示すように、シートレイアウトAは、最下層から順に、レイヤL1、L2、L3、L4の4つのレイヤが重ね合わされて構成されている。
【0149】
レイヤL1は、シートレイアウトの土台となるレイヤである。この例において、レイヤL1には、例えば白色などの背景画像がレイヤ全体に描かれている。レイヤL1の画像データは、シートレイアウトAと対応づけてHDD104に予め記憶されている。
【0150】
レイヤL2は、レイヤL1の上に重ねられる。レイヤL2には、通常写真画像領域4311〜4314が設定されている。通常写真画像領域4311〜4314には、撮影回数が1〜4回目の通常写真画像に基づく画像S1〜S4がそれぞれ配置される。レイヤL2において、通常写真画像領域4311〜4314以外の領域は透明である。
【0151】
レイヤL3は、レイヤL2の上に重ねられる。レイヤL3には、合成用画像4320が配置されている。レイヤL3において、斜線で示す領域は、通常写真画像領域4311〜4314に対応する領域であり、この領域は透明に設定されている。合成用画像4320の画像データは、シートレイアウトAと対応づけてHDD104に予め記憶されている。
【0152】
レイヤL4は、レイヤL3の上に重ねられる。レイヤL4には、通常写真画像領域4315と個別写真画像領域4316〜4318が設けられている。通常写真画像領域4315には、撮影回数が5回目の通常写真画像に基づく画像S5が配置される。また、個別写真画像領域4316には、識別情報「P02」に対応する個別写真画像に基づく画像S6が配置され、個別写真画像領域4317、4318a、4318b、4318cには、識別情報「P01」に対応する個別写真画像に基づく画像S7、S81、S82、S83がそれぞれ配置される。
【0153】
なお、
図17において、レイヤL2に記載されている(1)〜(4)と、レイヤL4に記載されている(1)〜(6)は、レイヤL2、L4において、画像を配置する順序を示すものであり、実際にレイヤ上に描かれているものではない。本実施形態では、レイヤごとに、そのレイヤにおける画像の配置順序、つまり、そのレイヤにおける画像の合成順序が設定されている。
【0154】
この例において、レイヤL2には、通常写真画像領域4312、4313、4311、4314の順に画像の配置順序が設定されており、レイヤL2を生成する際、通常写真画像領域4312、4313、4311、4314の順に、通常写真画像に基づく画像S2、S3、S1、S4が配置される。より具体的には、通常写真画像に基づく画像S1〜S5は、通常写真画像から被写体部分を抽出した画像に、シートレイアウトに応じた背景画像を合成した画像である。
【0155】
また、レイヤL4には、通常写真画像領域4315、個別写真画像領域4316、4317、4318c、4318b、4318aの順に画像の配置順序が設定されており、レイヤL4を生成する際、通常写真画像領域4315、個別写真画像領域4316、4317、4318a、4318b、4318cの順に、通常写真画像に基づく画像S5、個別写真画像に基づく画像S6、S7、S81、S82、S83が配置される。より具体的には、個別写真画像に基づく画像S6〜S8(S81〜83)は、個別写真画像から被写体部分を抽出した画像である。
【0156】
この例では、
図17に示すように、レイヤL4の個別写真画像領域4318(4318a〜4318c)には、識別情報「P01」の個別写真画像に基づく3つの画像S81〜S83が並べて配置される。これは、個別写真画像領域4318a〜4318cに合わせて個別写真画像のサイズを調整し、サイズ調整後の各個別写真画像の被写体の上半身部分がシートレイアウトからはみ出すように、サイズ調整後の個別写真画像が並べて配置されたものである。このように、一の利用者の個別写真画像の被写体の一部の画像を複数配置されることで、個別写真画像がそのままシートレイアウトに配置されるよりも、シートレイアウト全体のデザイン性を高めることができる。
【0157】
また、
図17に示すように、この例では、レイヤL4の個別写真画像領域4316、4317に配置される画像S6、S7は、それぞれの個別写真画像に写る被写体の頭部に、被写体を装飾する装飾画像Tpが合成された画像(以下、個別合成画像)である。本実施形態では、シートレイアウトAを生成する前に、利用者ごとの個別写真画像のそれぞれについて顔認識処理を行い、顔認識処理によって特定された被写体の顔の位置に基づいて被写体の頭部に装飾画像Tpを合成することにより個別合成画像S6、S7を生成する。
【0158】
なお、各個別写真画像のサイズは同じであるため、利用者の身長差によって、例えば、
図18Aに示すように、個別写真画像800A、800Bに写る被写体801A、801Bの頭部の位置が異なる。個別写真画像800A、800Bにおける被写体の頭部に装飾画像Tpを合成すると、
図18Bに示すように、個別写真画像800Aに装飾画像Tpが合成された個別合成画像810Aと、個別写真画像800Bに装飾画像Tpが合成された個別合成画像810Bの画像サイズが異なる。個別合成画像の画像サイズが異なると、その個別合成画像の画像サイズに合わせて、シートレイアウトに配置する位置を個別合成画像ごとに算出しなければならず、シートレイアウトを生成する処理が煩雑になる。
【0159】
そのため、本実施形態では、
図18Cに示すように、装飾画像Tpを合成した後の個別合成画像の画像サイズが均一となるように、予め、個別写真画像800A、800Bの頭部側に、装飾画像Tpのサイズに応じた余白領域802を挿入した個別写真画像820A、820Bを生成する。そして、
図18Dに示すように、個別写真画像820A、820Bにおける各被写体の頭部に装飾画像Tpを合成して個別合成画像830A、830Bを生成する。
【0160】
なお、この例では、個別写真画像に写る被写体の頭部に装飾画像Tpを合成する例を説明したが、個別写真画像に写る被写体の身体の一部に装飾画像が合成されていればよい。具体的には、例えば、
図18Eに示すように、個別写真画像800に写る被写体801の胴部に羽のような装飾画像Tqを合成して個別合成画像を生成してもよい。この場合も、個別写真画像における被写体の顔認識処理を行い、被写体の顔の位置を基準にして被写体の胴部を特定する。そして、被写体の胴部に装飾画像Tqを合成したときの画像サイズが均一になるように、
図18Fに示すように、個別写真画像800の横方向に、装飾画像Tqのサイズに応じた余白領域803を挿入した個別写真画像を生成するようにしてもよい。
【0161】
図19〜
図21に示すシートレイアウトB〜Dについても、シートレイアウトAと同様に、複数の通常写真画像領域と複数の個別写真画像領域が設定されているが、シートレイアウトのデザインが異なっている。
【0162】
図19は、シートレイアウトBに基づくシート画像を示す模式図である。
図19に示すように、シートレイアウトBは、6つの通常写真画像領域5311〜5316と、4つの個別写真画像領域5317〜5320と、これら通常写真画像領域及び個別写真画像領域以外の領域に配置されている背景及び前景等の合成用画像5330とを含む。
【0163】
図20は、シートレイアウトCに基づくシート画像を示す模式図である。
図20に示すように、シートレイアウトCは、通常写真画像領域5411〜5415と、個別写真画像領域5416〜5428と、これら通常写真画像領域及び個別写真画像領域以外の領域に配置されている背景及び前景等の合成用画像5430とを含む。
【0164】
また、
図21は、シートレイアウトDに基づくシート画像を示す模式図である。
図21に示すように、シートレイアウトDは、通常写真画像領域5511〜5515と、個別写真画像領域5516〜5521と、これら通常写真画像領域及び個別写真画像領域以外の領域に配置されている背景及び前景等の合成用画像5530とを含む。
【0165】
なお、
図19に示すシートレイアウトBの個別写真画像領域5317、5318、5319、5320に配置される個別写真画像に基づく画像は、例えば、個別写真画像のサイズや角度等を調整した画像に装飾画像Tpを合成した個別合成画像の色味をセピア調の色味に加工した画像である。また、
図20に示すシートレイアウトCの個別写真画像領域5416〜5424に配置される個別写真画像に基づく画像や、
図21に示すシートレイアウトDの個別写真画像領域5516、5518、5520、5521に配置される個別写真画像に基づく画像は、例えば、個別写真画像のサイズや角度等を調整した画像の色味をセピア調やモノトーン調に加工した画像である。
【0166】
このように、シートレイアウトA〜Dに基づいて生成される各シート画像には、シートレイアウトに応じて定められた通常写真画像と個別写真画像にそれぞれに基づく画像が配置される。つまり、シートレイアウトに基づいて生成されるシート画像は、1枚のシール紙全体のデザインの素材の一部として、複数の被写体が写っている通常写真画像と、被写体ごとに全身が写っている個別写真画像とが用いられ、シート全体が一体的にデザインされたものとなっている。利用者は、シートレイアウト選択画面430において、選択したレイアウト選択アイコンのプレビュー画像432によって、提供されるシート画像のデザインのイメージを確認しながら、所望するレイアウト選択アイコンを選択することにより、シートレイアウトを選択することができる。
【0167】
なお、撮影コースが「マルコース」の場合のシートレイアウトの図示は省略するが、「マルコース」の場合には、円形形状の通常写真画像が生成されるため、シートレイアウトに配置される通常写真画像に基づく画像も円形形状となっている。
【0168】
図11に戻り、CPU103は、ステップS318において、利用者ごとに選択されたシートレイアウトに基づき、シール紙に印刷するシート画像を生成する(ステップS319)。具体的には、CPU103は、選択されたシートレイアウトに基づき、シートレイアウトにおける各通常写真画像領域に、対応する撮影回数の通常写真画像に基づく画像を配置し、シートレイアウトにおける各個別写真画像領域に、対応する識別情報の個別写真画像に基づく画像を配置し、印刷用の解像度及び色味の調整等を行ってシート画像を生成する。
【0169】
なお、本実施形態では、シート画像の最上位レイヤとして、シート画像を作成した日付や、各利用者が画像データを取得するためのURLとID等の属性情報が配置されたレイヤLxを重ねる。つまり、例えば、シートレイアウトAの場合には、
図22に示すように、最上位レイヤとして、レイヤL4の上に、属性情報が描かれたレイヤLxを重ね合わせてシール紙に印刷する。これにより、シール紙にURLやID等の属性情報が印字され、利用者は、ゲーム終了後に、シール紙に印字されたURLにアクセスし、印字されたIDを用いて画像データを取得することができる。
【0170】
図11に戻り、CPU103は、事後接客部5が空いているか否かを判断する(ステップS320)。事後接客部5が空いていない場合(ステップS320:No)、CPU103は、利用者に対して待機を促す待機画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS321)。事後接客部5が空いている場合(ステップS320:Yes)、CPU103は、ステップS319で生成したシート画像をプリンタ650に送信し、シール紙へのシート画像の印刷を開始する(ステップS322)。また、CPU103は、利用者を事後接客部5へ誘導する誘導画面(図示略)を編集用ディスプレイ411に表示させる(ステップS323)。CPU103は、誘導画面の表示とともに、利用者を事後接客部5へ誘導する音声をスピーカ413から出力させてもよい。
【0171】
<2.4.事後接客処理>
次に、事後接客処理(ステップS40)について説明する。
図23は、事後接客処理のフロー図である。
【0172】
CPU103は、開始画面を受付用ディスプレイ51に表示させる。編集ブース4から移動してきた利用者が開始画面を指でタッチすると、画像送信処理が開始される(ステップS411)。また、CPU103は、操作に必要な音声をスピーカ53に出力する。
【0173】
画像送信処理が開始されると、CPU103は、利用者ごとに、利用者の携帯端末CLに送信するための画像を選択する画像選択画面(図示略)を受付用ディスプレイ51に表示する。その後、利用者が選択した送信対象画像を取得するためのURLを記載した通知メールを利用者に送信するため、利用者にメールアドレスの入力を促す入力画面(図示略)を受付用ディスプレイ51(
図5参照)に表示する。
【0174】
具体的には、CPU103は、まず、画像選択画面を表示して、1人目の利用者による送信用画像の選択を受け付けた後、その利用者のメールアドレスの入力を受け付ける。1人目の利用者のメールアドレスの入力を受け付けた後、CPU103は、画像選択画面を表示して2人目の利用者の送信対象画像の選択を受け付け、続いて、2人目の利用者のメールアドレスの入力を受け付ける。
【0175】
CPU103は、各利用者のメールアドレスが入力されると、利用者ごとのメールアドレスと、利用者ごとに選択された送信対象画像の情報と、ステップS313で生成された5枚の通常写真画像と、通常写真画像ごとに選択された背景画像及びステップS315で選択された編集画像とを合成した合成写真画像データとをサーバSVに送信する。さらに、CPU103は、ステップS319で利用者ごとに生成されたシート画像の画像データをサーバSVに送信する。
【0176】
シート画像の画像データを送信する際、シート画像を所定の分割数で分割して送信してもよい。また、送信されるシート画像には、上述したレイヤLx(
図22参照)が合成されないようにしてもよい。送信されるシート画像の画像データは、利用者がブログ等にアップロードする場合がある。シート画像の画像データに利用者の属性情報が含まれている場合、第三者によってその属性情報が利用される可能性もある。そのため、送信されるシート画像の画像データには、利用者の属性情報が含まれないことが望ましい。また、上述したように、シート画像がシール紙に印刷される際には、レイヤLx(
図22参照)が合成され、シール紙に、利用者の属性情報が印字される。そのため、例えば、メールアドレスが誤入力された場合であっても、利用者は、シール紙に印字された属性情報によってシート画像の画像データを取得することができる。
【0177】
CPU103は、画像データをサーバSVへ送信後、ステップS317において利用者ごとに生成された動画コンテンツの映像データに音声データを結合した動画データと、対応するテンプレート等の情報をサーバSVに送信する。なお、サーバSVに送信される動画コンテンツの動画データには音声が含まれず、動画コンテンツの音声は映像と別に送信され、サーバSVにおいて、携帯端末CLに提供されるまでに、動画データと音声データとが結合されてもよい。このように構成することで、動画コンテンツを送信する際の通信負荷を抑制することができる。
【0178】
サーバSVは、写真撮影遊戯機1から送信された各利用者のメールアドレスを宛先として、写真撮影遊戯機1から送信された画像データのうち、各利用者の送信対象画像の画像データと、シート画像の画像データと、動画コンテンツとを取得するためのURLが記載された通知メールを送信する。
【0179】
各利用者は、各々の携帯端末CLでサーバSVからの通知メールを受信し、通知メールに記載されたURLにアクセスすることにより、選択した送信対象画像を取得することができる。なお、各利用者は、所定の会員登録をすることにより、サーバSVを介して、画像選択画面で選択しなかった全ての画像を取得することができる。
【0180】
図11のステップS322におけるシート画像印刷処理が終了するまでの待ち時間に、上記ステップS411の処理が実行される。ステップS322においてシート画像の印刷が終了すると、CPU103は、シート画像が印刷されたシール紙(写真シール)を写真シール排出口52から排出する(ステップS412)。ここまでが、1回の利用における一連のプレイである。
【0181】
上述した実施形態のシート画像(
図16、19〜21参照)は、シート全体が一体的にデザインされた画像であり、複数の被写体が写っている通常写真画像と、利用者ごとの全身が写っている個別写真画像とが、シートのデザインの素材の一部として用いられている。そのため、撮影で得られた写真画像を単に一定の規則で並べた従来のシート画像と比べ、シート全体としてデザイン性が高いシール紙や、シート画像の画像データを利用者に提供することができる。また、シート画像に、利用者ごとの全身が写っている個別写真画像を利用することにより、利用者の上半身が写っている写真画像を利用する場合と比べ、シートに余白ができにくく、シート全体のデザイン性をより高めることができる。
【0182】
また、上述した実施形態では、シート画像に、利用者ごとの個別写真画像の少なくとも一部の画像部分がそれぞれ複数配置されている。そのため、利用者ごとの個別写真画像をそのまま1枚ずつ配置する場合と比べ、個別写真画像がシート画像の模様のように描かれたデザインに仕上がり、単に写真画像を並べた従来のシート画像よりもデザイン性の高いシート画像を利用者に提供できる。
【0183】
また、上述した実施形態では、デザインが異なるシート画像を生成するための複数のシートレイアウトの中から利用者ごとに所望するシートレイアウトを選択することができる。そのため、利用者は、所望するデザインのシート画像を取得することができる。
【0184】
また、上述した実施形態のシート画像(
図16、19〜21参照)は、利用者が各通常写真画像について選択した背景画像や編集画像は合成されず、シートレイアウトのデザインに予め設定されている背景や前景等の合成用画像が合成されている。そのため、シートレイアウトのデザインの一貫性、統一性が保持され、シート全体としてよりデザイン性の高いシート画像を利用者に提供することができる。
【0185】
また、上述した実施形態において、シート画像(
図16、17等参照)には、個別写真画像における被写体に装飾画像Tpが合成された個別合成画像が配置されている。そのため、単に、利用者ごとの全身が撮影された個別写真画像をシートのデザインの素材として用いる場合と比べ、個別写真画像がシート全体のデザインに馴染みやすい。また、利用者が写っている個別写真画像ではなく、イラストを配置する場合と比べ、利用者のプレイに対する満足感を高めることができる。
【0186】
また、上述した実施形態では、複数の被写体が写っている通常写真画像と、被写体ごとの全身が写っている個別写真画像とを用いて動画コンテンツが作成される。そのため、通常写真画像のみを用いて動画コンテンツを作成する場合と比べ、動画コンテンツの表現の幅が広がり、動画コンテンツのデザイン性を向上させることができる。
【0187】
なお、上述した実施形態では、シート全体のデザインの素材の一部として通常写真画像と個別写真画像とを用い、シート全体が一体的にデザインされたシート画像(
図16、19〜21参照)を作成し、さらに、通常写真画像と個別写真画像とを用いた動画コンテンツが生成される例を説明したが、少なくとも一方を作成するようにしてもよい。つまり、上述した実施形態のシート画像の生成に替えて、例えば、従来のシート画像と同様、複数の被写体が写っている5枚の通常写真画像を組み合わせて配置したシート画像を生成してもよい。また、上述した実施形態の動画コンテンツに替えて、例えば、複数の被写体が写っている通常写真画像のみを用いた動画コンテンツを生成してもよい。
【0188】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0189】
(1)上述した実施形態の動画コンテンツのフレーム画像に、シート画像の生成に用いた装飾画像Tp又はTqを個別写真画像に合成した個別合成画像を用いてもよい。
【0190】
(2)上述した実施形態では、写真撮影遊戯機において、通常写真画像と個別写真画像とを用いたシート画像を生成し、シート画像を印刷するとともに、通常写真画像と個別写真画像とを用いた動画コンテンツを生成してサーバに送信する例を説明したが、動画コンテンツを生成して送信する処理を行わず、通常写真画像と個別写真画像とを用いたシート画像を生成し、シート画像を印刷するだけでもよい。
【0191】
(3)上述した実施形態では、写真撮影遊戯機において、通常写真画像と個別写真画像とを用いたシート画像を生成し、シート画像を印刷するとともに、通常写真画像と個別写真画像とを用いた動画コンテンツを生成してサーバに送信する例を説明したが、通常写真画像のみを用いてシート画像を生成して、そのシート画像を印刷するとともに、通常写真画像と個別写真画像とを用いた動画コンテンツを生成してサーバに送信するようにしてもよい。また、この場合、シート画像は、シート全体がデザインされたものでなく、通常写真画像が単に整列して配置された従来のシート画像であってもよい。