(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6183734
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】ムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止方法及びその構造
(51)【国際特許分類】
A01M 29/16 20110101AFI20170814BHJP
H04R 27/00 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
A01M29/16
H04R27/00 F
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-257886(P2016-257886)
(22)【出願日】2016年12月15日
【審査請求日】2016年12月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515358964
【氏名又は名称】山田 泰弘
(72)【発明者】
【氏名】山田 泰弘
【審査官】
竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】
特開2000−125744(JP,A)
【文献】
特開2014−030420(JP,A)
【文献】
特開2011−254750(JP,A)
【文献】
特開2009−178140(JP,A)
【文献】
特開2006−050989(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 − 99/00
H04R 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止方法であって、
鳥類の体温が高いとともに、特にムクドリやスズメ等害鳥が群れをなして飛翔することに対応した、
ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置した赤外線サーモグラフィにより監視する工程と、
ムクドリやスズメ等害鳥のねぐらとなる街路樹等と、当該ねぐらに降り立つ直前の街路樹等の上空を含むエリアに設定した、複数個所ある忌避音作動範囲のうち、ムクドリやスズメ等害鳥が飛来、侵入し、ねぐらとなる街路樹等に降り立とうとする箇所の熱画像を温度分布情報として発信する工程と、
前記温度分布情報を受信、処理する高温集団飛翔体飛来情報処理装置により、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類を自動または手動的に選択したうえで、当該箇所の害鳥忌避具に対して忌避音作動信号を発信する工程と、
前記忌避音作動信号を受信する害鳥忌避具により、選択した忌避音を発音する工程と、
を含むことを特徴とする、飛来防止方法。
【請求項2】
市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止構造であって、
鳥類の体温が高いとともに、特にムクドリやスズメ等害鳥が群れをなして飛翔することに対応した、
ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置され、ムクドリやスズメ等害鳥のねぐらとなる街路樹等と、当該ねぐらに降り立つ直前の街路樹等の上空を含むエリアに設定された、複数個所ある忌避音作動範囲のうち、ムクドリやスズメ等害鳥が飛来、侵入し、ねぐらとなる街路樹等に降り立とうとする箇所について、熱画像として温度分布情報が発信される赤外線サーモグラフィと、
前記温度分布情報を受信、処理し、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類が自動または手動的に選択されたうえで、当該箇所の害鳥忌避具に対して忌避音作動信号が発信される高温集団飛翔体飛来情報処理装置と、
前記忌避音作動信号を受信し、選択された忌避音が発音される害鳥忌避具と、
からなり、それぞれが独立していることを特徴とした、飛来防止構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止方法及びその構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
日本各地の市街地においては、ムクドリやスズメ等害鳥の大群が街路樹等をねぐらとするようになり、『騒音、糞害』による被害が問題となる事例が発生している。
【0003】
従来、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来防止対策は、街路樹等に固定される忌避具、人海戦術対応、及びその他の方法に分類される。
【0004】
街路樹等に固定される忌避具としては、「視覚効果を期待した忌避テープ(蛇のように見える)やシート光投射等」、「嗅覚効果を期待した木搾油等」、「聴覚及び触覚効果を期待した特殊衝撃波等」などが提案されている。
【0005】
人海戦術対応としては、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等に飛来する日没30分程度前から2時間程度の間、「街路樹を木槌で叩く」、「ハンドスピーカーでディストレスコールや猛禽類の鳴き声を鳴らす」、「爆竹や玩具ピストル、ロケット花火等を鳴らす」、「光プロジェクター照射」などが提案されている。
【0006】
一方、その他の方法としては、ムクドリやスズメ等害鳥のねぐらとなる街路樹の枝葉を切る「街路樹剪定(強剪定)」が提案されている。
【0007】
しかし、街路樹等に固定される忌避具については、いずれの方法にもムクドリやスズメ等害鳥はすぐに慣れて、また、その他の方法である街路樹剪定(強剪定)についても、時間の経過とともに芽が出て葉が出てしまうため、その効果は一時的、部分的なものであった。
【0008】
ここで、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来防止対策としては、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応が効果的であることが証明されている。
【0009】
そこで、ムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止対策として、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応を遠隔化、自動化するための、現実的で効率的かつ信頼性が高い方法及びその構造の開発が望まれる。
【0010】
特許文献1には、特定の空間領域に存在する鳥獣のうち、羽ばたいている状態の鳥獣を識別することのできる鳥獣識別装置と、鳥獣識別方法及びプログラムと、公知の鳥獣忌避装置とを組み合わせることで、鳩やカラス等の侵入が防止され、または追い払われることが記載されている。
【0011】
特許文献2には、電線に止まっている、または電線付近にいる鳥の鳴き声を捉えるマイクロフォンと、鳥を追い払う威嚇音を発生するスピーカーと、前記マイクロフォンで捉えた音の中から追い払うべき鳥の鳴き声を認識する鳴き声認識装置とを備えた、鳥追い払い装置が記載されている。
【0012】
特許文献3には、市街地地域におけるムクドリによる鳥害防止対策のための市街地域環境保全対策方法として、地域情報と、ムクドリのねぐら及び待機情報を取得したうえで、樹木に取り付けられた、電源手段と光照射手段を備えた害鳥忌避具による樹木への光照射、及び硫黄とナフタリンからなる害鳥忌避具、ならびに人海戦術対応である投光器による人工構造物への光照射が組み合わされた形態で、ムクドリがねぐらを形成した後に、継続したあらかじめ定めた日数にわたって実施されることが記載されている。
【0013】
特許文献4には、侵入物体の赤外線を受光し像を結ぶための赤外線レンズと、この赤外線レンズで結像された赤外映像を電気信号に変換する赤外線撮像素子と、この赤外線撮像素子からの信号を処理する信号処理部と、この信号処理部からの信号をビデオ信号に変換する赤外線映像出力部と、この赤外線映像出力部からの信号から侵入物体を検出し侵入物体有無を示す検出情報を抽出する画像処理部と、この抽出された検出情報に基づいて装置駆動用信号を発生させる制御用プロセッサと、この制御用プロセッサからの信号に基づき動作する威嚇手段とを備えた、エリア侵入検出装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2014−92842
【特許文献2】特開2009−207438
【特許文献3】特開2016−36302
【特許文献4】特開2000−125744
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
特許文献1は、鳥獣の飛来をカメラで撮影することで羽ばたいている状態の鳥獣を識別し、公知の鳥獣忌避装置により追い払う方法であるが、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等上空に飛来し、旋回、移動してねぐらに降り立つ時間は、日没30分程度前から2時間程度の間であることから、照度が不足し鮮明な映像の取得が困難であるため、利用できない。
【0016】
また、特許文献2は、追い払い対象の鳥の鳴き声を、鳴き声認識装置で識別し、威嚇音を発生するスピーカーにより鳥を追い払う方法であるが、悪天候等により音声の取得が困難な場合には、利用できない。
【0017】
なお、特許文献3は、判明している知見を活用し、ムクドリがねぐらを形成した後に、継続したあらかじめ定めた日数にわたってムクドリを追い払う方法であるが、ムクドリやスズメ等害鳥の追い払いにおいては、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等に降り立つ直前の適時に、瞬発的な忌避行為を実施するのが効率的かつ効果的であることが判明している。このため、ムクドリやスズメ等害鳥のねぐら形成の有無に関わらず、樹木に取り付けられた害鳥忌避具による継続的な光照射、及び硫黄とナフタリンからなる臭気発生には、ムクドリやスズメ等害鳥は慣れてしまうことが容易に想像できることから、人海戦術対応である投光器による光照射を継続的に実施する必要があり、完全な自動化が望めないことから、特許文献3は利用できない。
【0018】
さらに、特許文献4は、所定のエリアに侵入する鳥獣類を赤外線画像にて自動検出し、自動的に威嚇手段を動作させる装置であり、赤外線カメラと処理装置と音響発生装置とが一体となった構造及び制御方法である。ここで、市街地におけるムクドリやスズメ等害鳥の追い払いにおいては、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等へ降り立つ直前の、街路樹等の上空を複数の群れが旋回、移動している状況、すなわち、威嚇対象が広範囲に分散しているとともに高い位置に存在している状況に対応する必要がある。このため、例えば、赤外線カメラをムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に1台設置し、処理装置は屋内または屋外固定型や移動携帯型として1台配備、そして音響発生装置はムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとする可能性のある街路樹等に複数台設置するとともに、その移動、設置も容易である等、効率的、機動的な対応を必要とするため、特許文献4は利用できない。
【0019】
日本各地の市街地においては、ムクドリやスズメ等害鳥の大群が街路樹等をねぐらとすることで『騒音、糞害』による被害が問題となっており、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来防止対策が緊急の課題となっている。
【0020】
そこで、本発明は、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止対策として、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応を遠隔化、自動化するための、現実的で効率的かつ信頼性が高い方法及びその構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止方法であって、鳥類の体温が高いとともに、特にムクドリやスズメ等害鳥が群れをなして飛翔することに対応した、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置した赤外線サーモグラフィにより監視
する工程と、
ムクドリやスズメ等害鳥のねぐらとなる街路樹等と、当該ねぐらに降り立つ直前の街路樹等の上空を含むエリアに設定した、複数個所ある忌避音作動範囲のうち、ムクドリやスズメ等害鳥
が飛来、侵入し、ねぐらとなる街路樹等に降り立とうとする箇所の熱画像
を温度分布情報
として発信する工程と、前記温度分布情報を受信、処理する高温集団飛翔体飛来情報処理装置により、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類を自動または手動的に選択したうえで、
当該箇所の害鳥忌避具に対して忌避音作動信号を発信する工程と、前記忌避音作動信号を受信する害鳥忌避具により、選択した忌避音を発音する工程と、を含むことを特徴とする、飛来防止方法である。
【0022】
請求項2に記載の発明は、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止構造であって、鳥類の体温が高いとともに、特にムクドリやスズメ等害鳥が群れをなして飛翔することに対応した、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置され、
ムクドリやスズメ等害鳥のねぐらとなる街路樹等と、当該ねぐらに降り立つ直前の街路樹等の上空を含むエリアに設定された、複数個所ある忌避音作動範囲のうち、ムクドリやスズメ等害鳥が飛来、侵入し、ねぐらとなる街路樹等に降り立とうとする箇所について、熱画像として温度分布情報が発信される赤外線サーモグラフィと、前記温度分布情報を受信、処理し、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類が自動または手動的に選択されたうえで、
当該箇所の害鳥忌避具に対して忌避音作動信号が発信される高温集団飛翔体飛来情報処理装置と、前記忌避音作動信号を受信し、選択された忌避音が発音される害鳥忌避具と、からなり、それぞれが独立していることを特徴とした、飛来防止構造である。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止対策として、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応を遠隔化、自動化するための、現実的で効率的かつ信頼性が高い方法及びその構造を実施することができる。
【0024】
本発明は、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等へ降り立つ直前の、街路樹等の上空を複数の群れが旋回、移動している状況を赤外線サーモグラフィで把握し、降り立とうとする直近の街路樹等に設置した害鳥忌避具に対して、忌避音作動信号を高温集団飛翔体飛来情報処理装置により自動または手動で発信して忌避音を発音させることで、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応と同じく、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとなる街路樹等へ降り立つことを防止する方法及びその構造を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図3】高温集団飛翔体飛来情報処理装置の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態を
図1〜
図3に基づいて説明する。ただし、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施することができる。
【0027】
図1は、本発明の実施形態を示す概念図であり、鳥類の体温が40°以上で高いとともに、特にムクドリやスズメ等害鳥が群れをなして飛翔することに対応した、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来防止方法及びその構造の概念を示す。例えば、ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置された赤外線サーモグラフィ1により監視中、A〜C点のうちA点の忌避音作動範囲にムクドリやスズメ等害鳥が飛来、侵入した場合、その熱画像を温度分布情報として発信し、高温集団飛翔体飛来情報処理装置2により前記温度分布情報を受信、処理するとともに、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類を自動または手動的に選択したうえで、A点に忌避音作動信号を発信し、害鳥忌避具3により前記発信データを受信、選択された忌避音を発音してムクドリやスズメ等害鳥を追い払うものである。
【0028】
図2は、害鳥忌避具3の一例を示す概念図であり、忌避音作動信号を受信するアンテナ4と、受信信号を忌避音に変換するコントローラー収納箱(蓄電池内臓)5、さらに忌避音を発音するスピーカー6で構成される。なお、害鳥忌避具3の電源としては、忌避音作動時間が日没後2時間程度以内の短時間であることから、ソーラーパネル7によることが望ましい。
【0029】
害鳥忌避具3は、ムクドリやスズメ等害鳥がねぐらとする可能性のある街路樹等に機動的に設置する必要があるため、シンプルで軽量かつ堅牢な構造とすることが望ましい。
【0030】
図3は、高温集団飛翔体飛来情報処理装置2の一例を示す概念図であり、赤外線サーモグラフィ1からの温度分布情報を受信し、どの地点の忌避音作動範囲に40°以上の温度が高い飛翔体が存在するかを確認する忌避音作動範囲監視処理部8と、大きさ、数、時間帯等により忌避音作動の可否を判断する忌避音作動判断部9、さらに忌避音を作動させる場合の発音種類を選択する忌避音選択部10で構成される。
【0031】
高温集団飛翔体飛来情報処理装置2は、屋内または屋外固定型や移動携帯型とし、遠隔化、自動化あるいは手動での制御が可能な構造とする。
【0032】
忌避音作動判断部9では、赤外線サーモグラフィ1で撮影される各忌避音作動範囲におけるムクドリやスズメ等害鳥の大きさをあらかじめ設定しておき、それと飛来、侵入してきた飛翔体とを比較し、ムクドリやスズメ等害鳥であることが疑われる飛翔体を判定することが可能な制御プログラムを追加しておくことが望ましい。
【0033】
また、忌避音作動判断部9では、赤外線サーモグラフィ1で撮影される飛翔体のうち、大きさ的にムクドリやスズメ等害鳥であることが疑われる飛翔体について、あらかじめ設定しておいた数以上の飛翔体であることを判定することが可能な制御プログラムを追加しておくことが望ましい。
【0034】
また、忌避音作動判断部9では、深夜等における誤作動による忌避音の発音を防止するため、時間制御プログラムを追加しておくことが望ましい。
【0035】
なお、飛来防止対象を、市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥に限定するため、忌避音作動判断部9における忌避音作動時間は、日没30分程度前から2時間程度の間とすることが望ましい。
【0036】
忌避音選択部10において選択される忌避音としては、人海戦術対応における実績から、鉄砲音、ロケット花火音、爆竹音、猛禽類の鳴き声が効果的である。
【0037】
また、忌避音選択部10においては、例えば、▲1▼鉄砲音、▲2▼ロケット花火音、▲3▼爆竹音、▲4▼猛禽類の鳴き声、という順番を設定しておき、▲1▼の鉄砲音を発音しても設定した時間内にムクドリやスズメ等害鳥が忌避音作動範囲から逃げない場合、▲2▼のロケット花火音、それでもだめなら、▲3▼の爆竹音、▲4▼の猛禽類の鳴き声と、忌避音を自動的にローテーション可能な制御プログラムとすることが望ましい。
【符号の説明】
【0038】
1 赤外線サーモグラフィ
2 高温集団飛翔体飛来情報処理装置
3 害鳥忌避具
4 信号受信用アンテナ
5 コントローラー収納箱(蓄電池内臓)
6 スピーカー
7 ソーラーパネル
8 忌避音作動範囲監視処理部
9 忌避音作動判断部
10 忌避音選択部
【要約】
【課題】市街地における、広範囲に分散したムクドリやスズメ等集団飛翔する害鳥の飛来防止対策として、人海戦術での適時、瞬発的で、かつ粘り強い対応を遠隔化、自動化するための、現実的で効率的かつ信頼性が高い方法及びその構造を提供するものである。
【解決手段】ムクドリやスズメ等害鳥の飛来想定エリア全体を俯瞰できる箇所に設置された赤外線サーモグラフィ1により監視中、A〜C点のうちA点の忌避音作動範囲にムクドリやスズメ等害鳥が飛来、侵入した場合、その熱画像を温度分布情報として発信し、高温集団飛翔体飛来情報処理装置2により前記温度分布情報を受信、処理するとともに、忌避音の作動の可否と効果的な忌避音の種類を自動または手動的に選択したうえで、A点に忌避音作動信号を発信し、害鳥忌避具3により前記発信データを受信、選択された忌避音を発音してムクドリやスズメ等害鳥を追い払うものである。
【選択図】
図1