(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記各種操作をするために用いる画像のうち少なくとも一部のデータとは、前記携帯端末で受信可能な情報量のデータであることを特徴とする請求項1、2、3いずれか1項に記載の電子機器。
前記各種操作をするために用いる画像のうち少なくとも一部のデータとは、前記表示画面を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する情報であることを特徴とする請求項1、2、3いずれか1項に記載の電子機器。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態における画像形成装置10の操作部分を拡大した図である。
【
図3】本発明の一実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】発生した不具合を解消するための操作情報の一例を示す図である。
【
図6】本発明の一実施形態の画像形成システムの全体動作を説明するためのフローチャートである。
【
図7】
図6に示した操作情報転送処理(S106)が行われる際の画像形成装置10の動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図6に示した操作情報転送処理(S106)が行われる際の携帯端末装置20の動作を示すフローチャートである。
【
図9】画像形成装置10と携帯端末装置20との間でやりとりされる処理内容を説明するためのシーケンスチャートである。
【
図10】画像形成装置10の操作パネル30上に表示される接続可能な携帯端末装置20の情報の一例を示す図である。
【
図11】携帯端末装置20の表示画面上に表示される操作情報の一例を示す図である。
【
図12】画像形成装置10の操作情報制御部33が、表示部34を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報を表示するための画像データのみを携帯端末装置20に送信する場合の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態の画像形成システムの構成を示す図である。
【0022】
本実施形態の画像形成システムは、
図1に示されるように、画像形成装置10と、少なくとも1台の携帯端末装置20とから構成されている。なお、この
図1では1台の携帯端末装置20のみが図示されているが、複数の携帯端末装置が画像形成システムに含まれるようにしてもよい。
【0023】
なお、本実施形態における画像形成装置10は、印刷(プリント)機能、スキャン機能、複写(コピー)機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。また、携帯端末装置20は、画像情報を表示可能な機能を有しているものであれば、携帯電話機、ノート型のパーソナルコンピュータ、いわゆるPDA(Personal Digital Assistant)と呼ばれるような携帯情報端末等の各種小型携帯端末装置を利用することができる。
【0024】
次に、本実施形態における画像形成装置10の操作部分を拡大した図を
図2に示す。この画像形成装置10には、その上面に操作パネル30が設けられている。この操作パネル30には、ユーザ(使用者)に各種操作を指示するための操作情報を表示する表示機能や、タッチセンサや各種ボタン等のユーザからの操作を受け付ける機能が設けられている。
【0025】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を
図3に示す。
画像形成装置10は、
図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ(HDD)等の記憶装置13、外部の携帯端末装置20との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IF)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UI)装置15、画像読取部16、画像出力部17を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。UI装置15には、
図2に示した操作パネル30や各種操作ボタン等が含まれる。
【0026】
画像出力部17は、受け付けた印刷指示に基づいて画像を出力する。CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御する。
【0027】
なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明したが、当該プログラムをCD−ROM等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0028】
図4は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成の一部を示すブロック図である。この
図4では、画像形成処理に関する機能構成については省略し、操作情報の表示に関する機能構成のみについて説明する。
【0029】
本実施形態の画像形成装置10は、
図4に示されるように、操作情報格納部31と、表示部32と、操作情報制御部33と、無線通信部34とを備えている。
【0030】
操作情報格納部31には、画像出力部において紙づまり等の不具合が発生した場合に、発生した不具合の内容に対応して、使用者が行う操作の手順に関する情報である操作情報が格納されている。表示部32は、使用者に操作を指示するための操作情報を表示する機能を有する。なお、この表示部32の機能は、
図2に示した操作パネル30における表示機能に相当するものである。
【0031】
無線通信部34は、携帯端末装置20との間で、例えば、無線LANのような無線回線を介して通信を行う機能を有する。なお、本実施形態においては、画像形成装置10と携帯端末装置20との間は、無線回線を介してデータの送受信を行うものとして説明するが、画像形成装置10と携帯端末装置20との間を有線回線により接続するようにしてもよい。この場合には、ユーザは、操作情報を表示させようとする携帯端末装置をケーブル等により画像形成装置10に接続する。
【0032】
操作情報制御部33は、画像形成装置10の不具合発生時にその不具合を解消するための操作の手順に関する情報である操作情報に、表示部32を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報が含まれるか否かを判定する。例えば、表示部の機能を含む操作パネル30が設けられている画像形成装置10の上面のトレイ等における紙づまり等を解消するための操作は、表示部32を参照しながら実行が可能な操作であると判定される。また、画像形成装置10の裏側、前面扉を開けた内部における機構に対する操作等は、表示部32を参照しながらでは実行が困難な操作であると判定される。
【0033】
具体的な例として、発生した不具合を解消するために、
図5(A)〜(F)に示すような複数の操作工程が必要であるものとして説明する。この
図5(A)〜(F)に示す操作のうち、
図5(C)、
図5(D)に示す操作は、画像形成装置10の上部の機構に対する操作であるため、操作パネル30(表示部32)を参照しながら実行可能な操作である。そして、
図5(A)、(B)、(E)、(F)に示す操作は、画像形成装置10の内部や下部トレイのような機構に対する操作であるため、操作パネル30(表示部32)を参照しながらでは実行が困難な操作である。
【0034】
そして、操作情報制御部33は、表示部32を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報が含まれると判定した場合、当該操作情報を表示するための画像データを無線通信部34を介して携帯端末装置20に送信する。
【0035】
また、操作情報制御部33は、操作情報を送信しようとする携帯端末装置20における使用可能な記憶媒体の容量が、無線通信部34によって送信する画像データのデータ量未満である場合、当該画像データを複数の画像データに分割する機能をさらに備える。このように操作情報の画像データを複数の画像に分割した場合には、操作情報制御部33は、分割された複数の画像データを、携帯端末装置20に順次送信する。ここで、複数の画像に分割するとは、1枚の画像を複数の画像に分割するのではなく、各操作工程を示す複数の画像を表示するデータから構成された画像データに対して、各画像を表示するデータ毎に分割することを意味する。つまり、発生した不具合を解消するために
図5(A)〜(F)に示す6つの操作工程が必要な場合、この6つの操作工程を表示するための操作情報の画像を、
図5(A)〜(F)に示す各操作工程を表示するための操作情報の画像に分割することを意味する。
【0036】
さらに、操作情報制御部33は、不具合発生時に、周囲に存在する携帯端末装置20の有無を無線通信部34を介して探索する機能を備えている。
【0037】
また、操作情報制御部33は、操作情報を表示するための全ての画像データを携帯端末装置20に送信するのではなく、予め定められた画像に対応する画像データ、具体的には、表示部34を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報を表示するための画像データのみを携帯端末装置20に送信するようにしてもよい。
【0038】
次に、本実施形態の画像形成システムの動作を図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
まず、本実施形態の画像形成システムの全体動作を
図6のフローチャートを参照して説明する。
画像形成装置10において、紙づまり等の何らかの不具合の発生を検出した場合(ステップS101)、操作情報制御部33は、この不具合を解消するための操作を指示する操作情報に、表示部32を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報が含まれるか否かを判定する(ステップS102)。
【0040】
そして、表示部32を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報が含まれると判定した場合(ステップS102においてYes)、操作情報制御部33は、画像形成装置10の周囲に通信可能な携帯端末装置20が存在するか否かを探索する(ステップS103)。そして、周囲に通信可能な携帯端末装置20が存在する場合ステップS103においてYes)、操作情報制御部33は、ユーザに対して操作情報を携帯端末装置20に送信するか否かを問い合わせる(ステップS104)。このステップS104の問い合わせに対してユーザから操作情報を携帯端末装置20に転送する旨の指示が入力された場合、操作情報制御部33は、選択された携帯端末装置20に対して操作情報を転送する旨を伝えるための操作情報転送通知を無線通信部34を介して送信する(ステップS105)。
【0041】
そして、画像形成装置10と携帯端末装置20との間で操作情報転送処理が実行され、不具合を解消するための操作を示す操作情報が携帯端末装置20の表示画面に表示される(ステップS106)。
【0042】
次に、このステップS106における操作情報転送処理について詳細に説明する。
【0043】
まず、この操作情報転送処理が行われる際の画像形成装置10の動作を
図7のフローチャートに示す。
画像形成装置10の操作情報制御部33では、操作情報転送通知を送信した後に携帯端末装置20から残メモリ容量の情報を受信する(ステップS201)。すると、操作情報制御部33は、送信しようとする操作情報の情報量が、受信した残メモリ容量未満であるか否かを判定する(ステップS202)。送信しようとする操作情報の情報量が受信した残メモリ容量未満の場合(ステップS202においてYes)、操作情報制御部33は、送信しようとする操作情報を一括して携帯端末装置20に送信する(ステップS204)。
【0044】
ステップS202において、送信しようとする操作情報の情報量が受信した残メモリ容量以上の場合(ステップS202においてNo)、操作情報制御部33は、送信しようとする操作情報を分割し(ステップS203)、分割した操作情報を順次携帯端末装置20に送信する(ステップS204)。
【0045】
そして、操作情報制御部33は、不具合解消のための全ての処置が終了するまで操作情報の送信処理を行う(ステップS205)。なお、全ての処置が終了した場合(ステップS205においてYes)、操作情報制御部33は、操作情報消去指示を携帯端末装置20に送信して処理を終了する(ステップS206)。
【0046】
次に、操作情報転送処理が行われる際の携帯端末装置20の動作を
図8のフローチャートに示す。
携帯端末装置20では、画像形成装置10からの操作情報転送通知を受信すると(ステップS301)、操作情報転送通知を送信してきた画像形成装置10に対して、使用可能な記憶容量である残メモリ容量の情報を送信する(ステップS302)。
【0047】
そして、携帯端末装置20は、その後画像形成装置10からの操作情報を受信すると(ステップS303)、受信した操作情報を表示装置に表示させる(ステップS304)。
【0048】
そして、不具合を解消させるための全ての処置が終了するまで操作情報の表示を繰り返す(ステップS305)。全ての処置が終了した場合(ステップS305においてYes)、携帯端末装置20は、画像形成装置10からの操作情報消去指示を受信すると(ステップS306)、表示していた操作情報を消去して処理を終了する(ステップS307)。
【0049】
次に、画像形成装置10と携帯端末装置20との間でやりとりされる処理内容を
図9のシーケンスチャートを参照して説明する。
まず、画像形成装置10において何等かの不具合が発生すると(ステップS401)、画像形成装置10では、周囲に存在する携帯端末装置20を探索するための情報を周囲の携帯端末装置20に送信する(ステップS402)。この情報を受信した携帯端末装置20では、この探索要求に対する応答として自己のID番号等を示す情報含めた探索結果を画像形成装置10に送信する(ステップS403)。
【0050】
そして、複数の携帯端末装置20からの探索結果を画像形成装置10が受信した場合、画像形成装置10は、
図10に示すように接続可能な携帯端末装置20の情報を操作パネル上に表示する。この表示をみたユーザが操作情報を表示する携帯端末装置20を選択した場合(ステップS404)、画像形成装置10では、選択された携帯端末装置20に対して操作情報転送通知を送信する(ステップS405)。そして、画像形成装置10からの操作情報転送通知を受信した携帯端末装置20では、残メモリ容量の情報を画像形成装置10に返信する(ステップS406)。
【0051】
そして、残メモリ容量の情報を携帯端末装置20から受信した画像形成装置10では、この残メモリ容量に基づいて操作情報を分割するか否かを判定し(ステップS407)、その判定結果に基づいて操作情報を携帯端末装置20に転送する(ステップS408)。
【0052】
携帯端末装置20では、例えば
図11に示すように、画像形成装置10から受信した操作情報を表示装置上に表示させる(ステップS409)。そして、携帯端末装置20では、操作情報を示す画像が複数の画像に分割されたような場合には、この処理を必要な回数だけ繰り返す。
【0053】
そして、画像形装置10において、不具合を解消するための全ての処理が終了したと判断された場合(ステップS410)、操作情報消去通知が画像形成装置10から携帯端末装置20に送信される(ステップS411)。この操作情報消去通知を受信した携帯端末装置20では、表示していた操作情報を表示画面から消去し(ステップS412)、操作情報消去通知に対する応答を画像形成装置10に返信して処理を終了する(ステップS413)。
【0054】
次に、画像形成装置10の操作情報制御部33が、表示部34を参照しながらでは実行が困難な操作を指示する操作情報を表示するための画像データのみを携帯端末装置20に送信する場合の表示例を
図12に示す。ここでは、
図12(A)〜(C)で示した操作のうち、
図12(B)で示す操作のみが、表示部34を参照しながらでは実行が困難な操作に該当するものとして説明する。
【0055】
このような場合、画像形成装置10の操作情報制御部33は、
図12(B)に示す操作情報の画像データのみを携帯端末装置20に送信し、
図12(A)、(C)示す操作情報の画像データは携帯端末装置20に送信しない。携帯端末装置20では、
図12(B)に示す操作情報のみが表示画面上に表示される。
【0056】
[変形例]
上記実施形態では、ファクシミリ装置やプリンタ等の画像形成装置に対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作情報を表示するための表示部を備えた他の電子機器にも同様に適用することができるものである。