(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
近年、多くの女性の肌悩みとして、毛穴の目立ちが挙げられる。毛穴の目立ちは毛穴に角栓が詰まることにより起こるものである。角栓は鼻や鼻周りなどの皮脂分泌の多い部位に見られ、毛穴の黒ずみや開きなどの原因となる。また角栓に対するケアが遅れるとアクネ菌が繁殖し、ニキビの原因となるため、角栓を除去することは美容上好ましい行為である。しかしながら、角栓は皮脂と古い角質が混ざって凝固し、一体化して形成されているため、通常の洗浄剤やクレンジングによる洗顔では除去効果は充分に得られない。また、シート剤やパックによる角栓の除去方法が提案されているが、粘着性により肌に負担がかかったり、剥離する前に乾燥させるための放置時間が必要であるなどの使用方法が煩雑であるため、簡便な角栓の除去方法が望まれていた。
【0003】
このような状況に対し、乳酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、マロン酸、コハク酸、シュウ酸、リンゴ酸、イソクエン酸、グリコール酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、ピロリドンカルボン酸の群から選ばれる有機酸及び/又はその塩を含有する角栓再生抑制剤(例えば、特許文献1参照。)が知られている。しかしながら、効果を上げるために有機酸類の配合量を増やすと肌荒れや感覚刺激が起こる場合があり、化粧品として一般的に使用することは難しかった。そこで、肌荒れを起こさずに効果的に角栓の再生を抑制する方法が提案されている。このようなものとしては、乳酸、コハク酸、クエン酸、リンゴ酸、サリチル酸、ピロリドンカルボン酸、グリコール酸、およびそれらの塩の中から選ばれる1種または2種以上と、脂肪酸石けん、高級アルキル硫酸エステル塩、N−アシル低級アルキルタウリン塩、ベタイン系界面活性剤、およびポリオキシアルキレンフィトステロールの中から選ばれる1種または2種以上の界面活性剤と、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンジメチルエーテル、トラネキサム酸、パントテニルエチルエーテル、オトギリソウ、セリン、トリメチルグリシン、アラニン、グリシルグリシン、ビタミンEアセテート、ビタミンEニコチネート、1−ピペリジンプロピオン酸、およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上を含有する角栓除去抑制剤(例えば、特許文献2参照。)が知られている。しかしながら、このような角栓除去抑制剤を洗浄剤として用いた場合、たとえば脂肪酸石けんと有機酸を組み合わせると泡立ちが悪くなるという課題があった。
【0004】
一方、洗浄剤として、アシル塩型アニオン性界面活性剤と有機酸とを含有する洗浄剤組成物(例えば、特許文献3参照。)が知られているが、必ずしも角栓除去効果があるものではなく、またペースト状ないし固形状であるため、フォーマー容器に充填して用いることはできない。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の皮膚洗浄剤組成物について詳細に説明する。
【0011】
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる成分(a)は、乳酸、リンゴ酸、及び酒石酸から選ばれるものであり、1種単独でも2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでも、特に酒石酸を用いることが好ましい。成分(a)の配合量は好ましくは全組成中0.01〜5質量%(以下、単に「%」と記す。)であり、より好ましくは0.1〜2.5%である。配合量が0.01%以上であれば角栓の除去効果が充分に得られ、5%以下であれば皮膚刺激を起こすこともなく、低温化で析出することもない。また、本発明の皮膚洗浄剤組成物には、乳酸、リンゴ酸、及び酒石酸の塩を配合することもできるが、これらの塩では角栓の除去効果は得られない。あくまでも乳酸、リンゴ酸、及び酒石酸から選ばれる1種以上を配合することが必須である。
【0012】
本発明の皮膚洗浄剤組成物で用いられる成分(b)は、下記一般式(1)で表わされるN−アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤である。
R
1CO−NR
2−CH
2CH
2SO
3M ……… (1)
〔上式中、R
1は炭素数7〜19の飽和または不飽和の炭化水素基を表し、R
2は水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Mはアルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アンモニウム、または有機アミンを表す。〕
このようなN−アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤の具体例としては、例えば、N−ラウロイル−N−メチルタウリン塩、N−ミリストイル−N−メチルタウリン塩、N−ココイル−N−メチルタウリン塩、N−ラウロイル−N−エチルタウリン塩、N−ミリストイル−N−エチルタウリン塩、N−ココイル−N−エチルタウリン塩、N−ラウロイルタウリン塩、N−ココイルタウリン塩等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。上記N−アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤は、1種単独又は2種以上を混合して使用することができる。
【0013】
上記N−アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤の対イオンとしては、アルカリ金属(例えば、リチウム、カリウム、ナトリウム等)、アルカリ土類金属(例えば、カルシウム、マグネシウム等)、アンモニウム、有機アミン(例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)が挙げられる。中でもナトリウム、カリウムが好ましい。上記N−アシルタウリン型陰イオン性界面活性剤は市販品を使用することができ、例えばダイヤポンK−SF(日油社製)、アンホレックスAM−1(ミヨシ油脂社製)等が挙げられる。
【0014】
本発明における成分(b)の配合量は、好ましくは全組成中0.1〜20%であり、より好ましくは1〜15%である。配合量が0.1%以上であれば十分な泡立ちが得られ、20%以下であれば洗浄力が強すぎることもなく、そのため過剰に脱脂され洗い上がり後につっぱり感を感じることもない。
【0015】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上記成分(a)及び(b)を必須成分として含み、pHが3〜5に調整される。pHが3未満では、皮膚刺激を起こす場合があり、pHが5を超えると角栓の除去効果が充分に得られない場合がある。さらに、pHが3〜5に調整されることにより、洗浄により容易に角栓を除去することができる。また、角栓除去することにより、ニキビを予防することができる。尚、pHの測定はJIS K6220による。本発明の洗浄剤組成物には本発明の効果を損なわない範囲において、pH調整剤を適宜用いることができる。pH調整剤としては、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、サリチル酸塩、安息香酸塩等の有機酸塩が好ましい。
【0016】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、高級脂肪酸塩を含まないことが好ましい。高級脂肪酸塩は、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ヤシ油等の高級脂肪酸と水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカリ剤でケン化、又は中和したものであり、高級脂肪酸塩を配合すると起泡性が低下したり、pHが5を超え角栓の除去効果がなくなる場合がある。
【0017】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、フォーマー容器に充填して使用することが好ましい。フォーマー容器とは、容器内に充填されている組成物と、空気とを混合して多孔質膜を通過させることにより泡沫状に吐出することができる容器である。具体的には、ポンプフォーマーやスクイズフォーマー等を例示することができる。
【0018】
また、吐出容器内部の多孔質膜は、一つ又は複数設けられ、それらの膜の孔数は特に限定されないが、キメ細かな泡質にする観点から、100〜400メッシュが好ましく、200〜300メッシュのものを用いるのがより好ましい。
【0019】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、常法により製造することができ、洗顔、クレンジング、ボディシャンプー、マッサージ料等の皮膚洗浄剤組成物として好適に使用できる。
【0020】
本発明の皮膚洗浄剤組成物は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、水溶性高分子化合物(カチオン性、ノニオン性、アニオン性等を含む)、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0021】
上記アニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばN−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンカリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグリシンナトリウム、N−パーム核油脂肪酸アシルグリシンアンモニウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイルグルタ
ミン酸ナトリウム、N−ラウロイルグルタミン酸トリエタノールアミン、N−ラウロイルアラニンナトリウム、N−ステアロイルアラニンナトリウム、N−ミリストイルアスパラギン酸トリエタノールアミン、α−ラウロイルスルホン酸ナトリウム、ミリストイルアリルスルホン酸ナトリウム、ラウリルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0022】
上記両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、β−アミノプロピオン酸ナトリウム、N−ラウロイル−N’−カルボキシメチル−N’−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0023】
上記ノニオン界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオキシエチレンセチルエーテル、モノステアリン酸ソルビタン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノイソステアレート、ポリオキシエチレンジオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N−メチルエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0024】
上記水溶性高分子としては、特に限定されるものではないが、例えば塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、及びアクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプンリン酸、ポリエチレングリコール、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリグルタミン酸、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー、アクリル酸アルキルコポリマー等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0025】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0026】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノ
キエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マドンナリリー花エキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0027】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【実施例】
【0028】
次に本発明の皮膚洗浄剤組成物について、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。なお、以下の全ての実施例及び比較例における配合量は質量%である。
【0029】
・実施例1〜11、及び比較例1〜8
表1に示す組成の皮膚洗浄剤組成物を常法に準じて調製し、容量200mLのポンプフォーマー型容器(200メッシュ2枚使用)に200mL充填し、ポンプフォーマータイプの皮膚洗浄剤組成物を得た。得られた皮膚洗浄剤組成物について下記評価を行い、その結果を表1に併せて示した。なお、クエン酸ナトリウム(pH調整用)の配合量は各pH値に調整する必要量を適量と表記した。
【0030】
(1)室温での泡立ち、及び泡のクリーミー性(吐出時、及び吐出から1分経過後)
室温にてパネラー20名がそれぞれ通常のスクイズ動作を行い、内容物を吐出させて手に取り、泡吐出時と、泡吐出から1分経過後に、泡の見た目と感触により、泡のクリーミー性を下記評価基準に従って室温にて官能評価した。
<評価基準>
◎:泡がかなりクリーミーで良好
○:泡がクリーミーで良好
△:泡がやや粗い、やや柔らかすぎる
×:泡が粗い、柔らかすぎる
【0031】
(2)使用時の皮膚の刺激性
20名の専門パネルに、3gの皮膚洗浄剤組成物を用いて、皮膚洗浄剤組成物を直接顔面に塗布してから洗顔した際の刺激性を下記評価基準に従って室温にて官能評価した。
<評価基準>
◎:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が18人以上
○:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が14〜17人
△:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が9〜13人
×:使用時に刺激がないと答えた被験者の数が8人未満
【0032】
(3)角栓除去効果
健常パネル5名に、1gの皮膚洗浄剤組成物を鼻部分のみに塗布し、30秒間マッサージを行い、その後、水で1分間すすいだ。洗浄前後の小鼻に存在する角栓数をそれぞれ計測し、下記式(1)により角栓除去率を求め評価した。
【数1】
<評価基準>
◎:角栓除去率が60%以上
○:角栓除去率が40%以上60%未満
△:角栓除去率が20%以上40%未満
×:角栓除去率が20%未満
【0033】
(4)低温安定性
皮膚洗浄剤組成物を50mL透明サンプル管にそれぞれ充填し、5℃に1週間保存して、下記の基準で評価した。
<評価基準>
◎:外観が透明で析出物なし
○:ごく微かに濁っているが析出物なし
△:やや白濁し、析出物が少しある
×:析出物が多く認められる
【0034】
【表1】
【0035】
表1より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1〜11の皮膚洗浄剤組成物は比較例1〜8の組成物に比べていずれも優れた性能を見出した。
【0036】
以下、本発明の皮膚洗浄剤組成物のその他の処方例を実施例12〜14として挙げる。
【0037】
実施例12 抗炎症剤及び殺菌剤配合皮膚洗浄剤組成物
(1)酒石酸 1.0
(2)N−ココイル−N−メチルタウリンナトリウム 6.0
(3)ラウリルヒドロキシスルホベタイン 3.0
(4)モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 5.0
(5)グリセリン 10.0
(6)ジプロピレングリコール 5.0
(7)ホップエキス 1.0
(8)グリコシルトレハロース 0.5
(9)ウーロン茶エキス 0.1
(10)加水分解コラーゲン液 0.1
(11)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
(12)N−アセチルグルコサミン 0.1
(13)ローヤルゼリーエキス 0.1
(14)レモンエキス 0.1
(15)ヒオウギエキス 0.1
(16)ダイズエキス 0.1
(20)グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
(21)イソプロピルメチルフェノール 0.1
(22)クエン酸ナトリウム 2.3
(23)エデト酸二ナトリウム 0.1
(24)オレンジ油 0.2
(25)精製水 残 余
(pH 4.5)
【0038】
実施例1〜11と同様の方法により、ポンプフォーマータイプの皮膚洗浄剤組成物を調製した。室温での泡立ち、泡のクリーミー性、皮膚の刺激性、角栓除去効果、製剤の低温安定性について評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果を得た。
【0039】
実施例13 洗顔フォーム
(1)酒石酸 3.0
(2)N−ココイル−N−メチルタウリンナトリウム 6.0
(3)2−アルキル−N−カルボキシメチル−
N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン 2.0
(4)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 0.5
(5)グリセリン 15.0
(6)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.3
(7)アクリル酸アルキルコポリマー 2.0
(8)ポリグルタミン酸 0.5
(9)ダイズエキス 0.1
(10)バラエキス 0.1
(11)グリコシルトレハロース 0.5
(12)ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
(13)ユキノシタエキス 0.1
(14)モモ葉エキス 0.1
(15)アロエベラ葉エキス 0.1
(16)N−アセチルグルコサミン 0.1
(17)カニナバラ果実エキス 0.1
(18)水酸化ナトリウム 0.3
(19)クエン酸ナトリウム 7.0
(20)エデト酸二ナトリウム 0.1
(21)香料 0.2
(22)精製水 残 余
(pH 4.0)
【0040】
常法により上記組成の洗顔フォームを調製し、室温での泡立ち、泡のクリーミー性、皮膚
の刺激性、角栓除去効果、製剤の低温安定性について評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果を得た。
【0041】
実施例14 ボディシャンプー
(1)乳酸 0.5
(2)N−ラウロイル−N−メチルタウリンナトリウム 15.0
(3)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 3.0
(4)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 2.0
(5)グリセリン 15.0
(6)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.3
(7)ヒドロキシプロピルメチルセルロース 1.0
(8)桃葉エキス 1.0
(9)アロエベラ葉エキス 0.1
(10)グリコシルトレハロース 0.1
(11)カモミラエキス 0.1
(12)ノバラエキス 0.1
(13)シルクエキス 0.1
(14)N−アセチルグルコサミン 0.1
(15)キウイエキス 0.1
(16)アンズ果実エキス 0.1
(17)ユーカリエキス 0.1
(18)塩化ナトリウム 0.1
(19)エデト酸二ナトリウム 0.1
(20)香料 0.5
(21)精製水 残 余
(pH 3.5)
【0042】
常法により上記組成のボディシャンプーを調製し、室温での泡立ち、泡のクリーミー性、皮膚の刺激性、角栓除去効果、製剤の低温安定性について評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果を得た。