【課題を解決するための手段】
【0006】
電気駆動無人機のスマート電力量保護方法であって、
電池の現在の電力残量をリアルタイムに取得するステップと、
電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得して、前記電気駆動無人機の現在位置の座標情報に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置で安全保護指令を実行するのに必要な安全電力量を算出するステップと、
前記現在の電力残量が前記安全電力量より大きいか否かを判断するステップと、
前記現在の電力残量が前記安全電力量以下であれば、相応する前記安全保護指令を直ちに実行するステップを含む。
【0007】
前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は、少なくとも以下のような利点を有する。
(1)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は、電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得して、電気駆動無人機が前記現在位置で安全保護指令を実行するのに必要な安全電力量を算出しており、電池の現在の電力残量が安全電力量以下であるとき、相応する前記安全保護指令を直ちに実行することによって、電気駆動無人機をリアルタイムに保護して、電気駆動無人機について電力不足による事故を回避する。
【0008】
(2)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は、現在位置の安全電力量及び電池の現在の電力残量に基づき、安全保護指令を実行する必要があるか否か自動的に判断することができるため、ユーザーは自身の経験に基づく判断をしなくてもよく、これにより前記スマート電力量保護方法がさらに効果的かつスマートに電気駆動無人機を保護するようにしている。
【0009】
(3)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法に用いられている安全電力量は、現在位置の座標情報の変化に従ってリアルタイムに変化するので、電気駆動無人機が予定より早く戻り又は着陸する必要がなく、これによって電池の利用率を向上させる。
【0010】
1つの実施例では、前記安全電力量は、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量、前記電気駆動無人機が安全装置を開くのに必要な電力量のうちの少なくとも1つを含み、
それによって、前記安全保護指令は、直ちに前記予め定められた位置まで帰航する指令、直ちに前記現在位置から直接着陸する指令、直ちに前記安全装置を開く指令のうちの少なくとも1つの指令を含む。
【0011】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置、及び出発スポットの座標情報に基づき、前記現在位置から前記出発スポットまで前記電気駆動無人機の対地高度を算出するステップと、
前記対地高度に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度及前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
【0012】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量はリザーブ電力量を含む。
【0013】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、元の飛行経路、前記現在位置と前記予め定められた位置との水平方向における直線経路及び鉛直方向における直線経路、並びに前記現在位置と前記予め定められた位置との間の直線経路のうちの1つの経路である。
【0014】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するとき、前記電気駆動無人機は予め定められた基準に基づき自動的に帰航経路を選択して、選択された帰航経路に基づき前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出する。
【0015】
1つの実施例では、前記予め定められた基準は、消費電力量が最も少ないこと、帰航の行程が最も短いこと、及び変速回数が最も少ないことのうちの少なくとも1つを含む。
【0016】
1つの実施例では、前記予め定められた基準は消費電力量が最も少ないことであり、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電気駆動無人機が前記現在位置から異なる経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な消費電力量をそれぞれ算出するステップと、
前記異なる経路に相応する必要な帰航電力量を算出し、かつ自動的に前記帰航電力量が最も少ない経路を帰航経路として選択するステップとをさらに含み、
ここで前記帰航電力量が前記帰航経路に相応する消費電力量を含む。
【0017】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、自動設定されてもよく、ユーザーにより設定されてもよい。
【0018】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置及び前記予め定められた位置の座標情報に基づき、前記現在位置から前記予め定められた位置まで前記電気駆動無人機の水平距離及び対地高度を算出するステップと、
前記水平距離及び対地高度に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
【0019】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量は、算出された前記水平距離について必要な電力量及び算出された前記対地高度について必要な電力量を含み、前記水平距離について必要な電力量が第1のリザーブ電力量を含み、前記対地高度について必要な電力量が第2のリザーブ電力量を含む。
【0020】
1つの実施例では、前記予め定められた位置は、前記電気駆動無人機により記録されている飛行経路における1つの位置座標であり、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置及び前記予め定められた位置の座標情報、並びに元飛行経路の行程情報に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航する総距離を算出するステップと、
前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航する総距離に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度、及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量はリザーブ電力量を含む。
【0021】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機については着陸過程に要する時間は、前記無人機の降下高度と前記電気駆動無人機の降下中の速度によって算出されており、前記電気駆動無人機が降下するとき、複数の予め定められた高度で変速する。
【0022】
1つの実施例では、前記複数の予め定められた高度は第1の予め定められた高度及び第2の予め定められた高度を含み、まず前記第1の予め定められた高度まで等速度降下し、次に徐々に減速して前記第2の予め定められた高度まで降下し、最後に等速度着陸する。
【0023】
1つの実施例では、前記第1の予め定められた高度及び前記第2の予め定められた高度は、前記電気駆動無人機自体が備えている距離測定センサの感知によって得られ、又は、ユーザーにより降下の総高度に基づき予め設定される。
【0024】
また、他の1つの実施例では、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度は、予め定められた時間△tの間隔をおいて、複数回測定して得られた数値の平均値を取得することによって獲得される。ここで、第n個目の予め定められた時間△tにおける電力量消費速度は(Q1−Qn)/n*△tであって、Q1が電池の総電力量であり、Qnが第n回目の予め定められた時間△tの間隔をおいた後に検出される前記電池の現在の電力残量である。
【0025】
1つの実施例では、前記予め定められた位置は、前記電気駆動無人機の出発スポット又はユーザーにより指定された目標スポットである。
【0026】
1つの実施例では、前記電池の現在の電力残量は、前記電池の実際の電力残量から予め定められた電力量を差し引いた後の電力量であり、前記予め定められた電力量が前記安全電力量の算出誤差の補償とされている。
【0027】
1つの実施例では、前記電池の現在の電力残量は、AD収集回路により電圧を収集する方法又は/及び電流計により電流を測定する方法によって得られる。
【0028】
本発明は、別の実施形態の電気駆動無人機のスマート電力量保護方法をさらに提供している。
【0029】
電気駆動無人機のスマート電力量保護方法であって、
電池の現在の電力残量をリアルタイムに取得するステップと、
電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得して、前記電気駆動無人機の前記現在位置の座標情報及び予め定められた位置の座標情報に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量、及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を算出するステップと、
前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量より大きいか否かを判断するステップと、
前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量以下であれば、前記現在位置から直接着陸する指令を自動的に実行するステップと、
前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量より大きいとき、前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量より大きいか否かを判断するステップと、
前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量より大きいとき、通常の飛行を続けるステップと、
を含む。
【0030】
前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は、少なくとも以下のような利点を有する。
(1)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は、電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得して、電気駆動無人機が前記現在位置で安全保護指令を実行するのに必要な安全電力量を算出しており、電池の現在の電力残量が安全電力量以下であるとき、相応する前記安全保護指令を直ちに実行することによって、電気駆動無人機をリアルタイムに保護して、電気駆動無人機について電力不足による事故を回避する。
【0031】
(2)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法は現在位置の安全電力量及び電池の現在の電力残量に基づき、安全保護指令を実行する必要があるか否か自動的に判断することができるため、ユーザーは自身の経験に基づく判断をしなくてもよく、これによって前記スマート電力量保護方法がさらに効果的かつスマートに電気駆動無人機を保護するようにしている。
【0032】
(3)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法に用いられている安全電力量は、現在位置の座標情報の変化に従ってリアルタイムに変化するので、電気駆動無人機が予定より早く戻り又は着陸する必要がなく、これによって電池の利用率を向上させる。
【0033】
(4)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法については、2つの異なるレベルの警報電力量を設定している。電気駆動無人機が現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を第1レベルの警報電力量とし、電気駆動無人機を現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を第2レベルとしており、異なるレベルの警報電力量に基づき、異なる安全保護措置を選択する。例えば、電池の現在の電力残量が第1レベルの警報電力量に至ると、電気駆動無人機を直接現在位置から着陸するように自動的に制御することによって、電気駆動無人機に対して緊急防護措置を行うことができ、電池の現在の電力残量が第2レベルの警報電力量に至ると、電気駆動無人機を直ちに戻る、又は通常の飛行を続けるように自動的に制御することによって、電池の利用率をさらに向上させる。
【0034】
(5)前記電気駆動無人機のスマート電力量保護方法については、2つの異なるレベルの警報電力量を設定している。電気駆動無人機が現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を第1レベルの警報電力量とし、かつ電気駆動無人機の電池の電力量が第1レベルの警報電力量に至ったか否かを優先判断することによって、電気駆動無人機の電力量の制御効率を向上させる。
【0035】
1つの実施例では、前記方法は、
前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量以下であれば、前記予め定められた位置まで帰航する指令を自動的に実行し、又は、ユーザーに前記予め定められた位置まで帰航する指令を実行するか提示することをさらに含む。
【0036】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置、及び出発スポットの座標情報に基づき、前記現在位置から前記出発スポットまで前記電気駆動無人機の対地高度を算出するステップと、
前記対地高度に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
【0037】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量はリザーブ電力量を含む。
【0038】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、元飛行経路、前記現在位置と前記予め定められた位置との水平方向における直線経路及び鉛直方向における直線経路、並びに前記現在位置と前記予め定められた位置との間の直線経路のうちの1つの経路である。
【0039】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するとき、前記電気駆動無人機は予め定められた基準に基づき自動的に帰航経路を選択して、選択された帰航経路に基づき前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出する。
【0040】
1つの実施例では、前記予め定められた基準は、消費電力量が最も少ないこと、帰航の行程が最も短いこと、及び変速回数が最も少ないことのうちの少なくとも1つを含む。
【0041】
1つの実施例では、前記予め定められた基準は消費電力量が最も少ないことであり、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電気駆動無人機が前記現在位置から異なる経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な消費電力量をそれぞれ算出するステップと、
前記異なる経路に相応する必要な帰航電力量を算出し、かつ自動的に前記帰航電力量が最も少ない経路を帰航経路として選択するステップと、
をさらに含み、
ここで前記帰航電力量が前記帰航経路に相応する消費電力量を含む。
【0042】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、自動設定されてもよく、ユーザーにより設定されてもよい。
【0043】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置及び前記予め定められた位置の座標情報に基づき、前記現在位置から前記予め定められた位置まで前記電気駆動無人機の水平距離及び対地高度を算出するステップと、
前記水平距離及び対地高度に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
【0044】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量は、算出された前記水平距離について必要な電力量及び算出された前記対地高度について必要な電力量を含み、前記水平距離について必要な電力量が第1のリザーブ電力量を含み、前記対地高度について必要な電力量が第2のリザーブ電力量を含む。
【0045】
1つの実施例では、前記予め定められた位置は、前記電気駆動無人機により記録されている飛行経路における1つの位置座標であり、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を算出するステップは、
前記電池の総電力量及び飛行時間を取得し、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度を算出するステップと、
前記現在位置及び前記予め定められた位置の座標情報、並びに元飛行経路の行程情報に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航する総距離を算出するステップと、
前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航する総距離に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間を算出するステップと、
前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度、及び前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な時間に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量を算出するステップと、
をさらに含む。
【0046】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記元飛行経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な電力量はリザーブ電力量を含む。
【0047】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機については着陸過程に要する時間は、前記無人機の降下高度と前記電気駆動無人機の降下中の速度によって算出されており、前記電気駆動無人機が降下するとき、複数の予め定められた高度で変速する。
【0048】
1つの実施例では、前記複数の予め定められた高度は第1の予め定められた高度及び第2の予め定められた高度を含み、まず前記第1の予め定められた高度まで等速度降下し、次に徐々に減速して前記第2の予め定められた高度まで降下し、最後に等速度着陸する。
【0049】
1つの実施例では、前記第1の予め定められた高度及び前記第2の予め定められた高度は、前記電気駆動無人機自体が備えている距離測定センサの感知によって得られ、又は、ユーザーにより降下の総高度に基づき予め設定される。
【0050】
1つの実施例では、前記電池について現在の飛行状況における電力量消費速度は、予め定められた時間△tの間隔をおいて、複数回測定して得られた数値の平均値を取得することによって獲得される。ここで、第n個目の予め定められた時間△tにおける電力量消費速度は(Q1−Qn)/n*△tであって、Q1が電池の総電力量であり、Qnが第n回目の予め定められた時間△tの間隔をおいた後に検出される前記電池の現在の電力残量である。
【0051】
1つの実施例では、前記予め定められた位置は、前記電気駆動無人機の出発スポット又はユーザーにより指定された目標スポットである。
【0052】
1つの実施例では、前記電池の現在の電力残量は、前記電池の実際の電力残量から予め定められた電力量を差し引いた後の電力量であり、前記予め定められた電力量が前記安全電力量の算出誤差の補償とされている。
【0053】
1つの実施例では、前記電池の前記現在の電力残量は、AD収集回路により電圧を収集する方法又は/及び電流計により電流を測定する方法によって得られる。
【0054】
前記スマート電力量保護方法に基づき、本発明はスマート電力量保護方法を応用可能な前記電気駆動無人機をさらに提供する。
【0055】
電気駆動無人機であって、位置センサと、メモリと、コントローラとを含み、
前記位置センサは、電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得することに用いられており、
前記メモリは、前記電気駆動無人機の予め定められた位置の座標情報を記憶することに用いられており、
前記コントローラは、前記位置センサ及び前記メモリと通信可能に接続されており、前記電気駆動無人機の前記現在位置の座標情報、及び前記予め定められた位置の座標情報に基づき、前記電気駆動無人機が前記現在位置で安全保護指令を実行するのに必要な安全電力量を算出し、電池の現在の電力残量と比較することに用いられており、
前記電池の前記現在の電力残量が前記安全電力量以下であるとき、前記コントローラは相応する安全保護指令を実行する。
【0056】
前記電気駆動無人機は、少なくとも以下のような利点を有する。
(1)前記電気駆動無人機の位置センサは電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得することができ、コントローラは電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得して、電気駆動無人機が前記現在位置で安全保護指令を実行するのに必要な安全電力量を算出することができる。電池の現在の電力残量が安全電力量以下であるとき、コントローラは相応する前記安全保護指令を直ちに実行することによって、電気駆動無人機をリアルタイムに保護して、電気駆動無人機について電力不足による事故を回避する。
【0057】
(2)前記電気駆動無人機のコントローラは、現在位置の安全電力量及び電池の現在の電力残量に基づき、安全保護指令を実行する必要があるか否かを自動的に判断することができるため、ユーザーは自身の経験に基づく判断をしなくてもよく、これにより前記電気駆動無人機を自動的に保護することができ、スマート保護機能を有する。
【0058】
(3)前記電気駆動無人機の位置センサは、電気駆動無人機の現在位置の座標情報をリアルタイムに取得することができ、安全電力量が現在位置の座標情報の変化に従ってリアルタイムに変化するので、電気駆動無人機が予定より早く戻り又は着陸する必要がなく、これによって電池の利用率を向上させる。
【0059】
(4)前記電気駆動無人機のコントローラは、2つの異なるレベルの警報電力量を実行することができる。電池の現在の電力残量が予め定められた位置まで帰航することしか満足できないとき、前進飛行を続けると電気駆動無人機が帰航できなくなるため、コントローラはユーザー設定に応じて、自動的に帰航機能を実行し、または通常の飛行を続けることができる。電池の現在の電力残量が地面まで着陸することしか満足できないとき、コントローラは自動的な着陸機能を実行する。
【0060】
1つの実施例では、前記位置センサはGPSセンサ及び高度センサのうちの少なくとも1つのセンサを含む。
【0061】
1つの実施例では、前記高度センサは気圧高度計、レーザー高度計、電波高度計、超音波高度計、及び画像距離測定センサのうちの少なくとも1つを含む。
【0062】
1つの実施例では、前記コントローラは、前記電気駆動無人機の前記現在位置の座標情報及び前記予め定められた位置の座標情報に基づき前記電気駆動無人機の安全保護に必要な安全電力量を算出するための算出ユニットと、前記電池の現在の電力残量と前記安全電力量との大小関係を判断するための比較器とを含む。
また、前記コントローラは、前記電気駆動無人機の前記現在位置の座標情報及び前記予め定められた位置の座標情報に基づき前記電気駆動無人機の安全保護に必要な安全電力量を算出して、前記電池の現在の電力残量と前記安全電力量との大小関係を判断するためのマイクロプロセッサを含む。
【0063】
1つの実施例では、前記コントローラは、前記電池の現在の電力残量をリアルタイムに検出するための電力量検出回路をさらに含み、前記コントローラは前記電力量検出回路によって前記電池の前記現在の電力残量を得る。
【0064】
1つの実施例では、前記電力量検出回路はAD収集回路又は/及び電流計である。
【0065】
1つの実施例では、前記電池は自体の電力残量を自動検出するスマート電池であり、前記コントローラは前記スマート電池と通信可能に接続されていることによって前記スマート電池の現在の電力残量を得る。
【0066】
1つの実施例では、前記安全電力量は、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量、前記電気駆動無人機が前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量、及び前記電気駆動無人機が安全装置を開くのに必要な電力量のうちの少なくとも1つの電力量を含む。
それによって、前記安全保護指令は、直ちに前記予め定められた位置まで帰航する指令、直ちに前記現在位置から直接着陸する指令、及び直ちに前記安全装置を開く指令のうちの少なくとも1つの指令を含む。
【0067】
1つの実施例では、前記安全電力量は、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量を含む。
【0068】
1つの実施例では、前記電池の前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量以下であるとき、前記コントローラは前記現在位置から直接着陸する指令を自動的に実行する。
【0069】
1つの実施例では、前記安全電力量は、前記電気駆動無人機が前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量をさらに含む。前記電池の前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量より大きいとともに、前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量より大きいとき、前記コントローラは前記電気駆動無人機を通常の飛行を続けるように制御する。
【0070】
1つの実施例では、前記電池の前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量より大きいとともに、前記電気駆動無人機について前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量以下であるとき、前記コントローラは前記予め定められた位置まで帰航する指令を自動的に実行する。
【0071】
1つの実施例では、提示モジュールがさらに含まれ、前記コントローラは前記提示モジュールと通信可能に接続されている。前記電池の前記現在の電力残量が前記電気駆動無人機について前記現在位置から直接着陸するのに必要な電力量より大きいとともに、前記電気駆動無人機について前記現在位置から予め定められた位置まで安全に帰航するのに必要な電力量以下であるとき、前記コントローラは前記提示モジュールを、前記予め定められた位置まで帰航するか否かの提示信号を送信するように制御する。
【0072】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機は、前記電気駆動無人機の周りの予め定められた範囲内に障害物があるか否かを検出するためのセンサをさらに含む。前記センサが前記電気駆動無人機の前記周りの予め定められた範囲内に障害物の存在を検出するとき、前記コントローラは帰航経路を自動計画する。
【0073】
1つの実施例では、前記センサは赤外距離測定センサ、超音波距離測定センサ、画像距離測定センサ、レーザー距離測定センサ、及びマイクロ波レーダー距離測定センサのうちの少なくとも1つのセンサを含む。
【0074】
1つの実施例では、前記予め定められた位置まで帰航する指令を実行するとき、前記コントローラは前記電気駆動無人機を元飛行経路に沿って戻り、又は前記コントローラにより自動計画された帰航経路に沿って戻るように制御する。
【0075】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、元飛行経路、前記現在位置と前記予め定められた位置の水平方向における直線経路及び鉛直方向における直線経路、並びに前記現在位置と前記予め定められた位置との間の直線経路のうちの1つの経路である。
【0076】
1つの実施例では、前記電気駆動無人機が前記現在位置から前記予め定められた位置まで安全に帰航する経路は、前記コントローラにより自動設定されてもよく、ユーザーにより設定されてもよい。
【0077】
1つの実施例では、前記コントローラが帰航経路を自動設定するとき、前記コントローラは、前記電気駆動無人機が前記現在位置から異なる経路に沿って前記予め定められた位置まで帰航するのに必要な消費電力量をそれぞれ算出して、そのうち消費電力量が最も少ない経路を帰航経路として自動的に選択する。
【0078】
1つの実施例では、前記電池の現在の電力残量は、前記電池の実際の電力残量から予め定められた電力量を差し引いた後の電力量であり、前記予め定められた電力量が前記安全電力量の算出誤差の補償とされている。