(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6183899
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】高圧水噴射装置
(51)【国際特許分類】
B05B 9/04 20060101AFI20170814BHJP
B05B 12/00 20060101ALI20170814BHJP
B05B 15/00 20060101ALI20170814BHJP
B08B 3/02 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
B05B9/04
B05B12/00 Z
B05B15/00
B08B3/02 Z
【請求項の数】1
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-232386(P2013-232386)
(22)【出願日】2013年11月8日
(65)【公開番号】特開2015-93213(P2015-93213A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2016年6月22日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 第33回オートサービスショー2013 東京ビッグサイトにて平成25年7月5日から平成25年7月7日まで展示
(73)【特許権者】
【識別番号】597095120
【氏名又は名称】株式会社岡常歯車製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】野田 一行
【審査官】
赤澤 高之
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許第04850536(US,A)
【文献】
特開昭63−097250(JP,A)
【文献】
実開平05−048146(JP,U)
【文献】
登録実用新案第3181752(JP,U)
【文献】
実開平05−007380(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 1/00−17/06
B08B 3/00− 3/14
B05D 1/00− 7/26
B26F 1/00− 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポンプ(P)と該ポンプ(P)を駆動するモータ(M)を有する高圧水発生機(J)と、噴射ガン(G)と、上記高圧水発生機(J)と上記噴射ガン(G)を連通連結する可撓管体(H)と、を備え、上記ポンプ(P)からの高圧水を上記可撓管体(H)を介して上記噴射ガン(G)から噴射するように構成し、上記噴射ガン(G)が、細長管体(1)と、該細長管体(1)の基端に付設された基端グリップ部(2)と、上記細長管体(1)の中間に付設された中間グリップ部(3)と、を有する高圧水噴射装置に於て、
上記モータ(M)をON/OFFさせる信号を無線にて送信する送信ユニット(S)を上記中間グリップ部(3)に内蔵するとともに、上記信号を受信してモータ(M)をON/OFFさせる受信ユニット(R)を上記高圧水発生機(J)に付設し、
かつ、上記送信ユニット(S)のスイッチ(N)を、上記中間グリップ部(3)の底部に設け、
さらに、上記中間グリップ部(3)が防水カバー(9)を有し、該中間グリップ部(3)内に水が浸入することを防止するように構成したことを特徴とする高圧水噴射装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧水噴射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高圧水を噴射して汚れを除去等する高圧水噴射装置として、細長管体と、細長管体の基端に付設された基端グリップ部と、細長管体の中間に付設された中間グリップ部と、を有する噴射ガンに、可撓管体から高圧水を送り込む高圧水噴射装置が用いられている(例えば、特許文献1参照)。すなわち、噴射ガンは、可撓管を介して高圧水発生機を連通連結している。そして、高圧水発生機は、高圧水を発生するためのポンプとポンプを駆動するモータを有する。
【0003】
しかし、基端グリップに設けられたレバーを操作して噴射ガンからの水の噴射を停止した際、モータ及びポンプは駆動したままで、ポンプから流出した水が、循環回路(循環運転配管)を循環するように構成されていたので、常にモータが回転しており、無駄な電気代がかかるという欠点があった。また、水の温度が上昇するという欠点や、循環運転によってモータやポンプや弁類が故障する確率が高まるという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−49270号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、無駄な電気代がかかるという点である。また、水の温度が上昇する点である。また、循環運転によるモータやポンプや弁類が故障する確率が高まる点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明に係る高圧水噴射装置は、ポンプと該ポンプを駆動するモータを有する高圧水発生機と、噴射ガンと、上記高圧水発生機と上記噴射ガンを連通連結する可撓管体と、を備え、上記ポンプからの高圧水を上記可撓管体を介して上記噴射ガンから噴射するように構成し、上記噴射ガンが、細長管体と、該細長管体の基端に付設された基端グリップ部と、上記細長管体の中間に付設された中間グリップ部と、を有する高圧水噴射装置に於て、上記モータをON/OFFさせる信号を
無線にて送信する送信ユニットを上記中間グリップ部に内蔵するとともに、上記信号を受信してモータをON/OFFさせる受信ユニットを上記高圧水発生機に付設し
、かつ、上記送信ユニットのスイッチを、上記中間グリップ部の底部に設け
、さらに、上記中間グリップ部が防水カバーを有し、該中間グリップ部内に水が浸入することを防止するように構成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の高圧水噴射装置によれば、必要に応じてモータを回転させるので、無駄な電気代がかかることを防止することができる。また、水の温度が上昇することを防止することができる。さらに、循環運転により、前記水の温度上昇に伴ってキャビテーションの発生も起り易く、かつ、キャビテーションによる振動等による故障を防止して、モータやポンプや配管等の寿命が延びる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1・
図2は、本発明の実施の一形態を示し、この高圧水噴射装置は、ポンプPとポンプPを駆動するモータMを有する高圧水発生機Jと、噴射ガンGと、高圧水発生機Jと噴射ガンGを連通連結する可撓管体Hと、を備え、ポンプPからの高圧水を可撓管体Hを介して噴射ガンGから噴射するように構成される。噴射ガンGが、細長管体(ランス)1と、細長管体1の基端に付設された基端グリップ部2と、細長管体1の中間に付設された中間グリップ部3と、を有する。噴射ガンGから噴射された高圧水によって、洗車したり、除雪したり、汚れを除去したりすることができる。すなわち、噴射ガンGを、洗浄ガン、除雪ガン、ハツリガン等として使用することができる。また、高圧水発生機Jは、箱型ケーシングCを有する。
【0010】
図3に示すように、モータM(
図1・
図2参照)をON/OFFさせる信号を送信する送信ユニットSを中間グリップ部3に内蔵する。信号を受信してモータMをON/OFFさせる受信ユニットRが高圧水発生機Jに付設される。なお、受信ユニットRは高圧水発生機JのケーシングCの内外いずれに付設しても良い。また、受信ユニットRを防水仕様とする。
【0011】
中間グリップ部3が細長管体1に着脱自在に付設される。具体的には、中間グリップ部3は、握り部4とブロック体5とを備える。握り部4に雄ネジ部6が固着される。ブロック体5は細長管体1を挿通させる孔部7を有する。ブロック体5は孔部7に開口する雌ネジ部8を有する。孔部7に細長管体1を挿通し、雄ネジ部6を雌ネジ部8に螺進させて、中間グリップ部3を細長管体1に固定取着する。送信ユニットSのスイッチNが、中間グリップ部3の底部に設けられる。Bはボタン電池を示す。Eは通信基板を示す。
【0012】
図3・
図4に示すように、中間グリップ部3がゴム製防水カバー9を有し、中間グリップ部3内に水が浸入することを防止するように構成される。防水カバー9は、上方開口状カバー本体部10と、上蓋部11と下蓋部12を有する。上蓋部11の下面13に全体閉環状の防水用上突起14が設けられるとともに、下蓋部12の上面15に全体閉環状の防水用下突起16が設けられる。上突起14と下突起16を非対向状に設ける。カバー本体部10は、開口部17に内鍔部18を有する。上突起14と下突起16にて内鍔部18を挟込んで防水する。
図3・
図4・
図6に示すように、上蓋部11と下蓋部12の間に円環状シール材19が配設される。シール材19は、円環状メタル20と、メタル20の内周側に一体状の円環状弾性ゴム部21とから成る。そして、
図6に示した自由状態のシール材19は、
図3と
図4に示すように、組付状態では弾性圧縮力を受けて、弾性ゴム部21の内周面部22が雄ネジ部6の谷部に入り、一層シール性が向上する。
【0013】
次に、スイッチNの操作について説明する。中間グリップ部3の底部外側から防水カバー9を介して
図5の矢印A方向にスイッチN(
図3参照)を押すことで、防水カバー9が、
図5に2点鎖線にて示すように凹み変形して、ON−OFFを切替えることができる。
【0014】
本発明に於て、「水」には湯を含むものとする。「高圧水」は高圧の湯を含む。
【0015】
本発明は、設計変更可能であって、例えば、上突起14と下突起16を対向状に設けるも良い。また、異なる複数(例えば3種)の外径の細長管体1に中間グリップ部3を付設自在とするために、各々の外径に対応した内径の孔部7を有する複数のブロック体5を交換自在に備えるも好ましい。また、基端グリップ部2に水を噴射又は停止切替自在とするレバーを設けるとともに、ポンプPの吐出部と吸込部を連結する循環回路を付設して、リリーフ弁を設けることにより、送信ユニットSからモータMをOFFする信号を送信せずに、細長管体1の先端からの水の噴射を停止した場合に、ポンプから吐出する水が循環回路を介して循環するように構成するも良い。
【0016】
以上のように、本発明は、ポンプPとポンプPを駆動するモータMを有する高圧水発生機Jと、噴射ガンGと、高圧水発生機Jと噴射ガンGを連通連結する可撓管体Hと、を備え、ポンプPからの高圧水を可撓管体Hを介して噴射ガンGから噴射するように構成し、噴射ガンGが、細長管体1と、細長管体1の基端に付設された基端グリップ部2と、細長管体1の中間に付設された中間グリップ部3と、を有する高圧水噴射装置に於て、モータMをON/OFFさせる信号を送信する送信ユニットSを中間グリップ部3に内蔵するとともに、信号を受信してモータMをON/OFFさせる受信ユニットRを高圧水発生機Jに付設したので、必要に応じてモータMを回転させて、無駄な電気代がかかることを防止することができ、また、モータM、ポンプP等の寿命が延びる。また、モータMを停止させて水の温度が上昇することを防止することができる。
【0017】
また、中間グリップ部3を細長管体1に着脱自在に付設したので、既存の高圧水噴射装置の中間グリップ部3を交換し、高圧水発生機Jに受信ユニットRを付設して、容易に製造することができる。
また、送信ユニットSのスイッチNを、中間グリップ部3の底部に設けたので、(中間グリップ部3の側面部に設けると強く握って噴射作業を行うとスイッチNを誤動作させる虞れがあるが、)誤ってスイッチNをON/OFFすることを防止することができる。
また、中間グリップ部3が防水カバー9を有し、中間グリップ部3内に水が浸入することを防止するように構成したので、中間グリップ部3内に配設された送信ユニットSが損傷することを防止することができる。
【符号の説明】
【0018】
1 細長管体(ランス)
2 基端グリップ部
3 中間グリップ部
9 防水カバー
G 噴射ガン
H 可撓管体
J 高圧水発生機
M モータ
N スイッチ
P ポンプ
R 受信ユニット
S 送信ユニット