(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
辷り出し窓や開き窓等のように建物の開口部に設置される建具において、断熱性を高めるため、特に寒冷地等においては、枠や框を合成樹脂製押出形材により製作した樹脂製建具が賞用される。
図9はこのような従来の樹脂製建具の一例を示す横断面図であり、縦辷り出し窓について示すものである。
【0003】
図9において、50,51は左右の縦枠、52,53は障子の左右の縦框、54は縦框52,53および上下の横框55とで組まれた枠内に組み込まれたガラスパネルである。56は一方の縦框52の室内側見付け面52aに取付けられたグレモン錠のハンドル、52bは縦框52のホロー部、57はこのホロー部52b内に嵌合して取付けた鋼材でなる芯材である。58はハンドル56の操作により、縦框52に設けたガイド部52cに沿って摺動する可動枠、59はこの可動枠58に取付けたロックピン、60は縦枠50に取付ける受け具であり、ロックピン59を嵌合、離脱させるロック溝を有するものである。ハンドル56の動きを可動枠58およびロックピン59に伝達する操作力伝達機構(図示せず)は、ホロー部52b内に収容される。
【0004】
このように縦框52の見付け面52aにハンドル56を取付けた構造の場合、ハンドル56を取付けるための幅W1が必要となるため、縦框52の見付け面52aの幅が広くなる。
【0005】
一方、ガラスパネル54については、近年の断熱性の向上により、樹脂製框よりも単位面積あたりの断熱性能が高くなってきている。このため、断熱性の高い樹脂製建具を実現するためには、ハンドル56を縦框52の内側見込み面52dに取付けることにより、縦框の見付け面の幅(W1)をできるだけ狭くし、縦框52の伝熱面積をなるべく狭くする一方、ガラスパネル54の面積をその分だけ広くすることが望まれる。すなわち断熱性をより向上させるには、特許文献1に開示されているように、ハンドル56を縦框52の内側見込み面52dに取付けることが望まれる。(ただし特許文献1に開示の建具は樹脂製建具ではなく、アルミニウム合金製押出形材を使用したものである。)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、建具の断熱性を向上させるには、グレモン錠のハンドル56を特許文献1に記載のように内側見込み面52dに取付け、これにより縦框52の幅を狭くすることが考えられる。しかしながら、このようにハンドル56を見込み面52dに取付ける構造によれば、ハンドル取付け時の工具スペースの制約を受け、ハンドルの取付け作業が困難になるという問題点がある。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑み、施錠用ハンドルを框の内側見込み面に取付ける構造とした場合もハンドルの取付けに工具スペースの制約を受けず、ハンドルの取付けが容易となる建具におけるハンドルの取付け構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の建具におけるハンドルの取付け構造は、施錠用ハンドルを障子の框の内側見込み面に取付ける建具におけるハンドルの取付け構造において、
ハンドルを回動可能に取付ける取付けユニットを、框に設けたホロー部に収容する構造とし、
前記取付けユニットに、前記ホロー部の内側見込み面に当接させるねじ孔付きの取付け片を設け、
前記取付けユニットを前記框に取付けるねじとして、頭部側の軸部を大径とし、大径部より反頭部側に大径部より小径の雄ねじ部を形成した段付きねじを備え、
前記段付きねじを、前記框の外側見込み面形成部に設けたねじ挿通孔から挿入し、前記大径部の先端を、前記内側見込み面形成部のホロー部内面に当接させ、かつ前記雄ねじ部を前記内側見込み面形成部に設けたねじ挿通孔に挿通して前記取付け片のねじ孔に螺合し締結することにより、前記取付けユニットを前記框に取付けた
ことを特徴とする。
【0010】
請求項2の建具におけるハンドルの取付け構造は、請求項1に記載の建具におけるハンドルの取付け構造において、
前記取付けユニットの外側見込み面側に前記と別の取付け片を備え、
前記框の外側見込み面形成部に、前記ねじ挿通孔と別のねじ挿通孔を設け、
前記段付きねじと異なる取付けねじを前記別のねじ挿通孔に挿通して前記別の取付け片のねじ孔に螺合し締結した
ことを特徴とする。
【0011】
請求項3の建具におけるハンドルの取付け構造は、請求項1または2に記載の建具におけるハンドルの取付け構造において、
前記取付けユニットは、樹脂ブロックの室外側面と室内側面にそれぞれ当接させる第1、第2の曲成金属板で挟持して固定具により両曲成金属板を樹脂ブロックに固定する構造を有し、
前記樹脂ブロックの内側見込み面側に、前記ホロー部の内側見込み面に当接させると共に、前記内側見込み面に当接させる前記取付け片を覆うカバー部を設けた
ことを特徴とする。
【0012】
請求項4の建具におけるハンドルの取付け構造は、請求項1から3までのいずれか1項に記載の建具におけるハンドルの取付け構造において、
前記建具の枠および框を合成樹脂製押出形材により構成した
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、框の外側見込み面側から挿入する段付きねじにより、ハンドルの取付けユニットを框に固定することができるので、内側見込み面からねじにより取付けユニットを取付ける場合のような作業スペース上の制約を受けないため、ハンドルの取付け作業が容易となる。
【0014】
また、ハンドルを框の内側見込み面に取付けたので、見付け面にハンドルを取付ける場合に比較し、框の見付け面の幅を狭くすることが可能となり、框の幅を狭くした分、ガラスパネルの面積を広くすることができるので、建具の断熱性を向上させることができる。
【0015】
請求項2の発明によれば、取付けユニットの外側見込み面側に別の取付け片を設け、段付きねじ以外の取付けねじを別の取付け片のねじ孔に螺合し締結したので、取付けユニットの框に対する取付け強度をより高めることができ、また、取付けユニットが内側見込み面部と外側見込み面部とで固定されるため、取付けユニットのぐらつきが防止される。
【0016】
請求項3の発明によれば、取付けユニットの内側見込み面側の取付け片が樹脂ブロックのカバー部により隠される構造としたので、内側見込み面側から固定する場合に必要となるねじ隠しキャップが不要となる。
【0017】
請求項4の発明によれば、ホロー部に取付けユニットを取付ける取付けねじとして段付きねじを用いたので、框の内側見込み面部と外側見込み面部との間を取付けねじによって近づける方向に変形させることなく取付けユニットを框に取付けることができ、框の強度が弱い樹脂製建具において、框を変形させることなく、取付けユニットを框を強固に取付けることができる。また、断熱性の高い樹脂製建具において、ハンドルを見込み面に取付ける構造により、框の見付け面の面内方向の幅を狭くすることができ、さらに断熱性の優れた樹脂製建具を提供することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1、
図2はそれぞれ本発明を適用した建具の一実施の形態を示す横断面図、縦断面図である。これらの図において、1は建物の開口部に固定される窓枠、2はこの窓枠1に装着される障子であり、本実施の形態の建具は、縦辷り出し窓について示している。窓枠1は合成樹脂製押出形材でなる左右の縦枠3,4と上下の横枠5,6により構成され、各枠3〜6は同じ断面形状を有し、各端部を不図示の接合部において互いに溶着等により接合して一体化したものである。
【0020】
障子2は、合成樹脂製押出形材でなる左右の縦框8,9と、上横框10と、下横框11により構成され、各框8〜11は同じ断面形状を有し、各端部を不図示の接合部において溶着等より接合し、これらで組まれた枠内にガラスパネル13を組み込んで構成したものである。本実施の形態は、
図1、
図2に示すように、ガラスパネル13として3枚のガラスパネルを断熱性の高いガス層の密封構造で組み合わせたトリプルパネルにより構成した例を示す。
【0021】
図1、
図2において、15は窓の室内側、16は室外側である。17は窓枠1における障子2の受け面に設けた気密材である。この気密材17は、縦枠3,4、上横枠5および下横枠6の各室内側部分にそれぞれ設けた気密材取付け溝3a,4a,5a,6aに嵌着して窓枠1の4周に連続させ、両端を突き合わせて取付ける。
【0022】
18は障子2における窓枠1に対する当接面に設けた気密材である。この気密材18を取付けるため、縦框8,9、および横框10,11の室外側部分にそれぞれ見付け面の面内方向(
図1、
図2に矢印27で示す。)の外側に突出させて突出部8a,9a,10a,11aを設け、各突出部の室内側にそれぞれ気密材取付け溝8b,9b,10b,11bを設けており、気密材18は、これらの気密材取付け溝8b,9b,10b,11bに嵌着して4周に連続させ、両端を突き合わせて取付ける。
【0023】
19は障子2のガラスパネル13の4周における室内側の面と框8〜11との間の気水密性を保持する気密材であり、この気密材19は、縦框8,9、および横框10,11の室内側の部分にそれぞれ設けた気密材取付け溝8c,9c,10c,11cに4周を連続させて設ける。20は障子2の框8〜11にガラスパネル13を固定する押縁であり、この押縁20は、縦框8,9、および横框10,横枠11の室外側の部分に設けた押縁取付け溝8d,9d,10d,11dに嵌着し、押縁20によりガラスパネル13の室外側の面の4周を押し付けるようにして設ける。
【0024】
縦框8,9、および横框10,11は、ガラスパネル13の端部に対向する部分にそれぞれホロー部8e,9e,10e,11eを形成する。これらのホロー部8e,9e,10e,11eの見付け面の面内方向の外側の室内側には、それぞれ前記気密材18を取付ける前記気密材取付け溝8b,9b,10b,11bを設ける。
【0025】
また、ガラスパネル13に対向するホロー部8e,9e,10e,11eの室外側にもさらにそれぞれホロー部8f,9f,10f,11fを形成する。左右の縦框8,9のホロー部8e,9eには、それぞれ鋼材でなる芯材22,23を、その3辺がホロー部8e,9eの内壁に沿って当接するように嵌合して収容する。
【0026】
縦框8,9、および横框10,11の室内側にもそれぞれホロー部8g,9g,10g,11gを形成する。これらのホロー部8g,9g,10g,11gの室外側見付け面に、それぞれ前記気密材19を取付ける前記気密材取付け溝8c,9c,10c,11cを形成する。
【0027】
前記ガラスパネル13に対向するホロー部8e,9e,10e,11eと、室内側ホロー部8g,9g,10g,11gとの間に、それぞれホロー部8e,9e,10e,11eより見付け面の面内方向の幅が狭い狭幅部8h,9h,10h,11hを形成する。
【0028】
ガラスパネル13に対向するホロー部8e,9e,10e,11eの見付け面の面内方向の外側部分と、狭幅部8h,9h,10h,11hとの間に、それぞれホロー部8e,9e,10e,11e側が見付け面の面内方向の外側となるように傾斜した傾斜板部8i,9i,10i,11iを形成する。
【0029】
図1において、25はグレモン錠のハンドルであり、このハンドル25は縦框8におけるガラスパネル13の装着部より室内側の内側(見付け面の面内方向の内側を意味する。)見込み面8jに取付ける。
【0030】
図2において、30,31はそれぞれこの障子2の上部と下部と、上下の横枠5,6との間にそれぞれ取付けられた窓枠1と障子2との連結機構であり、この窓を縦辷り出し窓として機能させるものである。この連結機構30,31の詳細な説明を省略するが、ハンドル25を把持して縦框8側を室外側に押し出すことにより、縦框9側を
図1の矢印32側に示すように横枠5,6に沿って移動させると同時に、縦框8側を矢印33に示すように室外側に回動させて窓を開き、反対に、ハンドル25を把持して室内側に引くことにより、障子を矢印32,33の反対方向に動かして窓を閉じるものである。
【0031】
図3(A)は本実施の形態の窓に用いるグレモン錠の構成を示す斜視図、(B)はそのロックピンと受け具とを示す斜視図、
図4は本実施の形態のグレモン錠の取付けユニットを示す分解斜視図、
図5、
図6はそれぞれ本実施の形態のグレモン錠を室内側から見た正面図および正面断面図、
図7は本実施の形態のグレモン錠の中央部の取付け構造を示す平面断面図、
図8は本実施の形態の段付きねじの取付け構造を示す正面断面図である。
【0032】
図1、
図3(A)、(B)において、26はハンドル25の上下の操作により上下動させる施錠用ロックピンであり、28は縦框8に設けたガイド部8kに沿って上下動可能に装着された可動枠であり、可動枠28の上下にそれぞれロックピン26が取付けられる。27はハンドル25の操作により可動枠28と共にロックピン26を上下動させる操作力伝達機構を備えたハンドルの取付けユニットである。
図1に示すように、この取付けユニット27は、室内側のホロー部8gに収容する。
【0033】
図3(B)において、29は縦枠3に取付ける受け具であり、ロックピン26を係合、離脱させるロック溝29aを有する。グレモン錠は、ハンドル25の下方(上方)への操作により可動枠28を上動(下動)させ、可動枠28の上下に取付けたロックピン26を上げ(下げ)、これにより、縦枠3に取付けた受け具29のロック溝29aに対してロックピン26を係合、離脱させることにより、ロックとロック解除を行なうものである。
【0034】
次に取付けユニット27の構造について、
図3〜
図8により説明する。
図4に示すように、取付けユニット27は、樹脂ブロック35と、その室外側に当てる第1の曲成金属板36と、樹脂ブロック35の室外側に当てる第2の曲成金属板37と、解錠を禁止するロックブロック38と、ハンドル25の回動により上下動される可動ブロック39とを備える。
【0035】
図4、
図6に示すように、樹脂ブロック35は、ハンドル25の枢着部25aおよびその近傍を収容するスペース35aを備える。40はハンドル25の枢着孔25bに嵌合する雌ねじ筒であり、
図7に示すように、樹脂ブロック35を曲成金属板36,37で挟持し、この雌ねじ筒40の一端の頭部側を曲成金属板37の孔37aに嵌着すると共に、中間部を樹脂ブロック35の中央部に設けた孔35bとハンドル25の枢着孔25bに挿通し、他端の小径部を曲成金属板36の孔36aに嵌合して取付け、雄ねじ41を、この雌ねじ筒40に螺合し締結して曲成金属板36,37と樹脂ブロック35とを結合する。
【0036】
さらに、
図4に示すように、樹脂ブロック35と曲成金属板36,37とを一体化するための別の雌ねじ筒42,43と雄ねじ44,45とを有し、雌ねじ筒42,43を、それぞれ曲成金属板37の上下に設けた孔37b,37c嵌着すると共に、それぞれ樹脂ブロック35に設けた孔35c,35dに挿通し、先端の小径部を曲成金属板36に設けた孔36b,36cに嵌合し、室外側より、雄ねじ44,45を、それぞれ雌ねじ筒42,43に螺合し締結する。樹脂ブロック35には、縦框8の内側見込み面8jに当てるカバー部35eを有する(
図5,
図6参照)。カバー部35eの上下端部には、後述の曲成金属板36の上下の取付け片36dを収容して覆う凹部35fを設ける。
【0037】
図4に示すように、曲成金属板36の上端部および下端部には、縦框8の内側見込み面8jに当接させる取付け片36dを有し、各取付け片36dにそれぞれねじ孔36eを有する。また、曲成金属板36の上下に、
図6に示すように、ホロー部8gの外側見込み面部8mの形成部分の内面に当接させる取付け片36fを有し、各取付け片36fにそれぞれねじ孔36gを設ける。なお、取付け片36d、36fに設けるねじ孔は、ナットを溶接することにより構成してもよい。
【0038】
可動ブロック39にはその両側に、外方に突出させたスライド部39a,39bおよびスライド部39c,39dを設ける。曲成金属板36には可動ブロック39の片側のスライド部39a,39bを摺動可能に嵌合するガイド溝36hを設け、曲成金属板37にも可動ブロック39の他側のスライド部39c,39dを摺動可能に嵌合するガイド溝37d,37eを設ける。曲成金属板37の上端、下端に、曲成金属板36の上下の辺36i,36jに当接させる水平片37f、37gを設けて曲成金属板36,37の相対的上下動を防止する。ハンドル25には可動ブロック39の開口部39eの内壁に接触して可動ブロック39を上下動させる駆動用突起25cを備える(
図6参照)。
【0039】
図6に示すように、ロックブロック38は、樹脂ブロック35に設けたガイド溝35gに沿って上下動可能に装着される。また、ロックブロック38に両端から突出させてロッド38aを取付け、このロッド38aを、
図4に示す樹脂ブロック35の長孔35f、および曲成金属板36,37にそれぞれ設けた長孔36k,37hに上下動可能に嵌合する。ロックブロック38には、これを下降させることによりハンドル25に設けた突起25dを係止させる係止部38bを備える。
図6に示すように、ロックブロック38には、樹脂ブロック35に設けた凹部35hに弾性的に係止してロックブロック38をハンドル25の突起25dと係合しない上位置に退避させておく弾性係止片38cを備える。
【0040】
この取付けユニット27およびハンドル25は、縦框8に取付ける前に、ハンドルの枢着部25aを樹脂ブロック35に設けたスペース35aに収容すると共に、可動ブロック39の突起39a,39bと39c,39dをそれぞれ曲成金属板36,37のガイド溝36hと37d,37eに嵌合した状態で曲成金属板36,37により樹脂ブロック35を挟持する。また同時に、ロックブロック38を、樹脂ブロック35に設けたガイド溝35gに装着し、弾性係止片38cを樹脂ブロック35の凹部35hに係止させておく。そして、雌ねじ筒40,42,43と雄ねじ41,44,45により、ロックブロック38および可動ブロック39を装着した樹脂ブロック35および曲成金属板36,37を一体化する。
【0041】
そして
図5,
図6に示すように、縦框8の内側見込み面8jの形成部分に設けた開口部8mから取付けユニット27をホロー部8g内に挿入する。この時、曲成金属板36の取付け片36dおよび樹脂ブロック35のカバー部35eを縦框8の見込み面8jに当接させる。また、曲成金属板36の外側見付け面8n側の取付け片36fを外側見込み面8nの形成部分の内面8pに当接させる。また、可動ブロック39は、外側見込み面8nの形成部分に縦長に設けたガイド溝8qに上下動可能に嵌合される。
【0042】
このようにして取付けユニット27をホロー部8gの開口部8mに嵌合してホロー部8gに収容した状態において、段付きねじ46および取付けねじ47により取付けユニット27を縦框8に固定する。
図8は段付きねじ46および取付けねじ47による取付けユニット27の取付け構造を示す断面図である。段付きねじ46は、頭部46a側の軸部46bを大径とし、大径部46bより反頭部側に、大径部46bより小径の雄ねじ部46cを形成したものである。なおこの例では、大径部46bを、小径の雄ねじ部46cとほぼ同径の軸部46b1に筒部46b2を嵌合することにより形成しているが、一体構造の軸により大径部46bを形成してもよい。
【0043】
この上下の段付きねじ46を、縦框8の外側見込み面8nの形成部分に設けたねじ挿通孔8rから挿入し、大径部46bの先端を、内側見込み面8jの形成部分の内面8sに当接させ、かつ雄ねじ部46cを内側見込み面8jの形成部分に設けたねじ挿通孔8tに挿通して取付け片36dのねじ孔36eに螺合し締結することにより、取付けユニット27を縦框8に取付ける。また、外側見込み面8nの形成部分に設けたねじ挿通孔8uに取付けねじ47を挿通し、この取付けねじ47を、曲成金属板36の取付け片36fのねじ孔36gに螺合して締結する。
【0044】
一方、可動枠28にはロックピン26を取付けておき、
図5,
図6に示すように、可動枠28を縦框9のガイド溝8kに嵌め込み、取付けねじ48により可動枠28を可動ブロック39に取付ける。
【0045】
このグレモン錠においては、
図3,
図6に示すようにハンドル25を下げた状態、すなわちロックピン26が受け具29のロック溝29aに嵌合したロック状態から
図6に矢印Rで示すようにハンドル25を上方に回動させると、ハンドル25に設けた駆動用突起25cが可動ブロック39を矢印Yで示すように押し下げ、可動ブロック39に取付けられた可動枠28もロックピン26と共に下降してロックピン26が受け具29のロック溝29aから離脱し、ハンドル25を室外側に押すことにより、障子2を開くことができる。
【0046】
反対に、障子2が閉じた状態において、ハンドル25が上がった状態から矢印Rの反対方向に押し下げると、可動ブロック39と共にロックピン26が押し上げられ、受け具29のロック溝29aに嵌合される。この状態でロックブロック38を押し下げると、ロックブロック38の係止部38bがハンドル25の突起25dを係止する位置となり、ハンドル25の上方への回動が禁止され、ハンドル25の上方への回動操作が禁止される。障子2を開く際には、ロックブロック38を引き上げてロックブロック38の係止部38bが突起25dに干渉しない上位置に上げることにより、ハンドル25dを上方に回動させて解錠することが可能となる。
【0047】
上述のように、本実施の形態においては、縦框8の外側見込み面8nから挿入する段付きねじ46により、ハンドル25の取付けユニット27を縦框8に固定することができるので、内側見込み面8j側からねじにより取付けユニット27を取付ける場合のような作業スペース上の制約を受けないため、ハンドル25の取付け作業が容易となる。また、ハンドル25を縦框8の内側見込み面8jに取付けたので、見付け面にハンドルを取付ける場合に比較し、縦框8の見付け面の面内方向の幅W2(
図1参照)を狭くすることが可能となり、縦框8の幅を狭くした分、ガラスパネル13の面積を広くすることができるので、窓の断熱性を向上させることができる。
【0048】
また、本実施の形態においては、取付けユニット27の外側見込み面8n側に別の取付け片36fを設け、段付きねじ46以外の取付けねじ47を別の取付け片36fのねじ孔36gに螺合し締結したので、取付けユニット27の縦框8に対する取付け強度をより高めることができる。また、取付けユニット27が内側見込み面8jの形成部分と外側見込み面8nの形成部分とで固定されるため、取付けユニット27のぐらつきが防止される。
【0049】
また、本実施の形態においては、取付けユニット27の内側見込み面8j側の取付け片36dが樹脂ブロック35のカバー部35eにより隠される構造としたので、内側見込み面8j側から固定する場合必要となるねじ隠しキャップが不要となる。
【0050】
また、本実施の形態においては、ホロー部8gに取付けユニット27を取付ける取付けねじとして段付きねじ46を用いたので、縦框8の内側見込み面8jの形成部分と外側見込み面8nの形成部分との間を取付けねじによって近づける方向に変形させることなく取付けユニット27を縦框8に取付けることができ、框の強度が弱い樹脂製建具において、取付けユニット27を縦框8を強固に取付けることができる。また、樹脂製枠および框を用いることにより、断熱性を向上させた樹脂製建具において、ハンドル25を見込み面8jに取付ける構造により、縦框8の幅W2を狭くすることができ、さらに断熱性の優れた樹脂製建具を提供することが可能となる。なお、本発明は、樹脂製建具のみならず、金属製押出形材により枠や框を構成する建具にも適用できる。
【0051】
以上本発明を実施の形態により説明したが、本発明は、縦辷り出し窓のみでなく、横辷り出し窓や開き窓にも適用できる。また、本発明を実施する場合、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、構成部材やその組み合わせについて、種々の変更、付加が可能である。