(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184002
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】送風機の取付装置
(51)【国際特許分類】
F24F 7/013 20060101AFI20170814BHJP
F24F 7/007 20060101ALI20170814BHJP
A01G 9/24 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
F24F7/013 101F
F24F7/007 101
A01G9/24 G
【請求項の数】6
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2013-177591(P2013-177591)
(22)【出願日】2013年8月29日
(65)【公開番号】特開2015-45474(P2015-45474A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2016年7月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100137383
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100165489
【弁理士】
【氏名又は名称】榊原 靖
(72)【発明者】
【氏名】古田 成広
(72)【発明者】
【氏名】石垣 洋二
【審査官】
河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−051377(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/107200(WO,A1)
【文献】
特開昭48−057053(JP,A)
【文献】
特開2004−232548(JP,A)
【文献】
実開昭63−017896(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 7/007,7/013,13/32
A01G 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウスの取付材に取付けた設置金具と、この設置金具に設けた対の吊金具と、からなる送風機の取付装置であり、
前記送風機は、前記対の吊金具で支持されるとともに、この対の吊金具には、この送風機の俯角を調整する俯角調整手段を設け、また、前記設置金具には、前記送風機の、前記ハウスの水平方向における回転位置を定める回転位置調整手段を設け、る構成であり、
前記俯角調整手段は、前記設置金具の平板部の両端より垂下した対の支持片と、この対の支持片に添設した前記対の吊金具と、この対の支持片と前記対の吊金具とに螺着したボルトとで構成し、
前記回転位置調整手段は、前記設置金具の平板部に開設する対の円弧溝と、この対の円弧溝に差込まれるUボルトと、このUボルトに螺着する複数のナットとで構成し、たことを特徴とする送風機の取付装置。
【請求項2】
前記対の円弧溝は、前記平板部に左右それぞれ対で設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風機の取付装置。
【請求項3】
前記対の円弧溝は、前記平板部に上下方向に対峙して設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風機の取付装置。
【請求項4】
前記吊金具は、前記送風機のガードの外側に設けたU環に支持することを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置。
【請求項5】
前記吊金具の端に、前記ハウスに設けた前記送風機の転倒防止用のストッパを設けることを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置。
【請求項6】
前記設置金具の支持片の端に、前記ハウスに設けた前記送風機の転倒防止用の鍔片を設けることを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウス内(工場内も含む)に設置する送風機(循環扇、又は換気扇)の取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ハウス内の送風機と、この送風機の働きによる循環風は、作物の生育促進、品質向上、又は薬液散布後の効率化等を図るため必須な設備であり、多くのハウスで採用されている。この送風機の取付けは、通常、梁に、取付金具(取付用ブラケット、又は枠体、吊下金具)を設け、この取付金具と止め具(Uボルト、ボルト)とを介して行う。従って、風の吐出方向(吹出方向)の上下機能(俯角調整機能)を備えている。しかし、この俯角調整機能を備えた取付装置(従来の取付装置)では、ファンの風を、ハウスの隅々まで送り、また、棟方向の遠くまで送れるには、十分とは云えないと考える。また、ハウス内の薬液散布、ハウスのビニールフィルムの張替え、或いは夏場のビニールフィルムの取外し等の作業時においては、送風機を、一度、取外して、行うことが習慣である。そのためには、この取外し、その後の取付けにおいて、一人で作業ができる構造とは考えられない。
【0003】
前記従来の取付装置の改良と、取付け・取外しを容易に行える取付装置と、送風機の俯角調整と回転位置を固定、又は固定解除により、回転位置を自由に調整(回転位置調整)できる取付装置とが希求されていたので、先行文献より検討する。例えば、特開2006−46818号公報に記載された、換気扇の固定金具は、ハウスのパイプ(梁)に、基台ベースを取付け、基台ベースに設けた取付金具支柱(固定支柱)に、支持支柱(回転可能な支柱)を対峙して設け、固定支柱と支持支柱とを支柱固定金具で固定、かつ固定解放可能に支持する構造とすることで、ファンを、360°無段階で回転可能とする。しかしながら、この発明は、俯角調整機構を備えていないことから問題があると考える。また、作物に最適な風を与え、かつハウスの隅々まで送り、また、棟方向の遠くまで送れるには、十分とは云えないと考える。また、この発明では、送風機を一人で持上げ、固定金具に、差込み、又は引掛け等で一時的に、支持する構造でなく、不可能であり、取付け作業に困ることが考えられる。
【0004】
この送風機を、梁、柱、又はその他の取付部に、例えば、上載せ/吊下げ設置、縦柱設置、その他の設置を自由、かつ簡易に行える取付装置(同じ設置金具で取付できる構造)が、近時、希求されている。しかしながら、従来技術、並びにこの発明を含めて、現状では、送風機の設置を自由、かつ簡易に行える取付装置に関しては、適切な取付設置が見当たらない。
【0005】
【特許文献1】特開2006−46818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記に鑑み、本発明は、送風機に予め設置した設置金具を利用することで、取付材(梁パイプ、梁角材等)に、一人で、設置可能な取付装置を提供する。また、設置金具を、取付材に添接し、Uボルトとナットとを介して取付け可能であり、一人で、かつ容易に設置可能な取付装置を提供する。また、俯角調整手段は、止め具(ツマミボルト)の螺戻(緊締解除)、螺着(緊締)により、吊金具(ブラケット)の角度を変更できるので、ワンタッチで、かつ簡易、確実にできる。さらに、回転位置調整手段は、Uボルトのナットを、螺戻(緊締解除)、螺着(緊締)により、送風機の角度を変更できるので、ワンタッチで、かつ簡易、確実にできる。
【0007】
この俯角調整手段と回転位置調整手段とを利用することで、ファンの風を、ハウスの隅々まで送り、及び/又は、棟方向の遠くまで送り得ること、並びにハウスの温度差の解消が図れることと、これによって、例えば、作物の生育促進、均質化、又は品質向上等を意図する。さらに、送風機を取外す際には、設置金具を、梁、縦柱等の取付材に残し、その目的を達成できる構造を提案する。また、前記俯角調整手段、及び/又は、回転位置調整手段を利用して、送風機(ファン)の風方向を、例えば、梁を基点として、上下方向、及び/又は、左右方向に調整ができる構造を提案する。
【0008】
さらに、送風機のガードの隣接する、それぞれの二個のU環の孔と吊金具の孔との整合と、止め具とを利用し(選択したU環と吊金具との固定で)、送風機の上載せ(例えば、梁に載せる)/吊下げ(例えば、梁に吊下げる)設置、縦柱設置(柱取付け)、その他の設置を自由、かつ簡易に行える取付装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項
6を提供する。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明は、ハウスの取付材に取付けた設置金具と、設置金具に設けた対の吊金具と、
からなる送風機の取付装置であり、
送風機は、対の吊金具で支持されるとともに、対の吊金具には、送風機の俯角を調整する俯角調整手段を設け、また、設置金具には、送風機
の、ハウスの水平方向における回転位置
を定める回転位置調整手段を
設け、る構成であり、
俯角調整手段は、設置金具の平板部の両端より垂下した対の支持片と、対の支持片に添設した対の吊金具と、対の支持片と対の吊金具とに螺着したボルトとで構成し、
回転位置調整手段は、設置金具の平板部に開設する対の円弧溝と、対の円弧溝に差込まれるUボルトと、Uボルトに螺着する複数のナットとで構成し、たことを特徴とする送風機の取付装置である。
【0011】
従って、請求項1では、
:イ 取付材に取付けた設置金具の支持片と、送風機に設けた吊金具とを固定する送風機の取付装置であり、送風機を、一人で支持し、その後に、取付け(設置)と、取外し(設置解除)ができる。
:ロ 支持片と、吊金具には、俯角調整手段を設けるとともに、設置金具には、送風機の回転位置を固定、又は固定解除する回転位置調整手段を設ける構成とし、ファンの風を、ハウスの隅々まで送り、及び/又は、棟方向の遠くまで送り得ること、並びにハウスの温度差の解消が図れること等の効果と、この効果による、作物の生育促進、均質化、又は品質向上等が図れる。
:ハ 送風機を取外す際に、設置金具を、取付材に残し、送風機のみを、取外しできる。
:ニ 俯角調整手段、及び/又は、回転位置調整手段を利用して、送風機(ファン)の風方向を、例えば、梁を基点として、上下方向、及び/又は、左右方向に調整ができる。
:ホ ハウスの特有の状況、例えば、ハウスの躯体/梁、又はビニールフィルム等が、地形に基づいて、真直ぐでない場合とか、経時的な要因で真直ぐでなくなった場合等においても、前記:イ〜:ニの特徴が達成できる。
:ヘ 送風機のガードにあるそれぞれ二個のU環を、対で選択することで、例えば、送風機の上載せ/吊下げ設置、縦柱設置、その他の設置を自由、かつ簡易に行える取付装置を提供できる。
【0014】
請求項
2の発明は、
対の円弧溝は、平板部に左右それぞれ対で設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風機の取付装置である。
【0015】
従って、請求項
2では、:イ〜:ヘを達成するに最適となる
取付装置の回転位置調整手段の対の円弧溝の構造を提案できる。
【0016】
請求項
3の発明は、
対の円弧溝は、平板部に対峙して設けたことを特徴とする請求項1に記載の送風機の取付装置である。
【0017】
従って、請求項
3では、:イ〜:ヘを達成するに最適となる
取付装置の回転位置調整手段の対の円弧溝の構造を提案できる。
【0022】
請求項
4の発明は、
吊金具は、送風機のガードの外側に設けたU環に支持することを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置である。
【0023】
従って、請求項
4では、:イ〜:ヘを達成するに最適となる吊金具の取付け構造を提案できる。
【0024】
請求項
5発明は、
前記吊金具の端に、前記ハウスに設けた前記送風機の転倒防止用のストッパを設けることを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置である。
【0025】
請求項
6の発明は、
設置金具の支持片の端に、ハウスに設けた送風機の転倒防止用の鍔片を設けることを特徴とした請求項1に記載の送風機の取付装置である。
【0026】
従って、請求項
5、
6では、:イ〜:ヘを達成できることと、下記の(ト)の特徴がある。
:ト ハウス、又は工場等の建屋に設けた送風機が、衝撃、故障等で傾き、最悪、転倒という状況を回避できること、また、安全性が向上すること、等の特徴がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】第1実施例における送風機に、設置金具、並びに吊金具を設けた全体図であって、吊下げ設置を示した正面図
【
図2】
図1の側面図であって、梁との関係を説明する
【
図3-2】
図1の設置金具と吊金具、並びにその関連する他の部材を示し、それぞれを詳細に示した分解図
【
図3-3】
図1の設置金具の支持片と吊金具との間に、転倒防止用ストッパを設けた一例を示した要部の分解図
【
図3-4】
図1の設置金具の支持片と吊金具との間に、転倒防止用ストッパを設けた他の一例を示した要部の分解図
【
図4】第1実施例における送風機の上載せ設置を示した正面図
【
図5】第1実施例における送風機の縦柱設置を示した正面図
【
図6】第2実施例における送風機に、設置金具、並びに吊金具を設けた全体図であって、吊下げ設置を示した正面図
【
図7】
図6の側面図であって、梁との関係を説明する
【
図8-2】
図6の設置金具と吊金具、並びにその関連する他の部材を示し、それぞれを詳細に示した分解図
【
図9】第3実施例における送風機に、設置金具、並びに吊金具を設けた全体図であって、吊下げ設置を示した正面図
【
図10】
図9の側面図であって、梁との関係を説明する
【
図11-1】
図9の設置金具と吊金具を示した平面図
【
図11-2】
図9の設置金具と吊金具、並びにその関連する他の部材を示し、それぞれを詳細に示した分解図
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の好ましい一実施例を説明する。
【0029】
1はハウス、又は工場等の建屋に設けた(以下、ハウスで説明するが、一例である)送風機であり、この送風機1は、ドラム100(風胴)の吹出側1aに整流翼101を設けるとともに、その吸込側1bにはファン102と、このファン102をカバーし、かつ吸込側1bより突出したガード103と、ガード103に設けたモータ104とで構成する。ファン102を回転し、風を吸込側1bより吸込み、整流翼101を介して吹出側1aより吹出す構造であり、例えば、ファン102の風(纏まった帯状の風として)を、ハウスの隅々まで送り、また、棟方向の遠くまで送り得ることと、作物の生育促進、品質向上、又は薬液散布後の効率化等が図れる。この送風機1は、各実施例において共通する。
【0030】
図1〜
図3−2に示した第1実施例は、ハウスの取付材、例えば、ハウスの梁Hに取付けられる設置金具2であって、この設置金具2には、可動自在に支持する吊金具3を設けるとともに、この吊金具3には、送風機1が可動自在(俯角調整自在)支持される構造である。そこで、設置金具2と吊金具3との関係を説明する。
【0031】
設置金具2は、
図3−2に分解して示した如く、平面視して略台形状の平板部200と、この平板部200の長手方向の左右端部に曲折垂下(折曲垂下)した支持片201、201と、平板部200の短手方向に左右対で、かつ対称に設け、望ましくは、上下対で、かつ円周軌跡に対で設けた円弧溝5、5…(送風機1の回転方向15°の角度を確保できる対の円弧溝5とする)とで構成する。この円周軌跡に対で設けたとは、例えば、第1実施例が、
図3−2に示す吊下げ設置で、平面視して、円周軌跡(円弧溝の円周軌跡)において、左右方向に対峙して複数設ける。また、第2実施例が、
図8−2に示す同じ設置で、平面視して、円周軌跡において、上下方向に対峙して設ける。第3実施例が、
図11−2に示す同じ設置で、平面視して、円周軌跡において、上下方向に対峙して複数設ける。そして、この設置金具2の回転位置(回転位置とは、例えば、梁Hの軸方向H1を面として、回転した位置で、後述するように所定角度範囲内である)調整手段は、前記円弧溝5と、この円弧溝5に、それぞれ差込み支持するUボルト6、6(後述するバンド、図示しない取付具等を含む)と、このUボルト6に螺着するナット7、7とで構成する。従って、後述するように、梁Hの下側にUボルト6を跨がせ、その自由端6aを、円弧溝5に差入れ、端の螺子部6bに、ナット7を螺合する。この操作と螺合で、平板部200(設置金具2)が、梁Hに支持、かつ固定されるとともに、平板部200とUボルト6とが緊締される。また、平板部200とUボルト6との緊締解除と、平板部200と梁Hの固定解除(Uボルト6の取外しでない)は、ナット7を螺戻することで、前記緊締解除と、固定解除が同時にできることと、円弧溝5をガイドとして、Uボルト6を円弧方向に、移動することで、平板部200が、梁Hの軸方向H1を面として回転し、
図3−1の如く、回転方向15°の角度を確保できる。即ち、この回転位置調整手段は、設置金具2と、その平板部200の円弧溝5、並びにUボルト6とナット7とで構成し、この構成の中で、回転位置を、Uボルト6とナット7との緊締解除、及び緊締で達成できる。従って、この回転位置調整で、ファン102の風の方向「棟方向の風の流れ」を、自由に変更できる。
【0032】
尚、この回転位置調整手段は、
図4に示す梁Hに上載せ設置では、前述した吊下げ設置の逆パターンである。さらに、
図5に示した、縦柱設置では、ボルト11の調整で行う。即ち、ボルト11を螺戻し、吊金具3を、支持片201を基板として回転し、ボルト11を緊締固定し、回転位置を確保する。また、俯角調整は、円弧溝5と、この円弧溝5をガイドとして移動する、図示しない、鍵形バンドと、この鍵形バンドに緊締するナットとの操作により、縦柱の立設方向を面として、可動(縦柱H2の立設方向の縦軸H3を面として、可動)する。
【0033】
この設置金具2の両端部の支持片201、201(対の例では、一方で説明する)には、L形の吊金具3の折曲片部3aが添接されるとともに、他方の本体部3bが、設置金具2の平板部200側に位置する。そして、この折曲片部3aの上側には、孔300と、この孔300に連なる筒状の取付螺孔301(螺筒)が突設されている。また、本体部3bの下側には、取付孔1002が開設されている。従って、吊金具3の孔300と取付螺孔301は、支持片201に開設した差込み溝を備えた差込み孔20100に整合する。この整合した取付螺孔301と、孔20100にボルト11を差込み、取付螺孔301にボルト11の螺子部1100を螺合することで、支持片201に対して、吊金具3が固定されるとともに、送風機1(ファン102)の俯角位置が決定される。この俯角(仰角を含む)位置の決定と、その俯角(仰角を含む)は、
図2に示すように、ファン102の水平軸芯Cを基準として、俯角7.5°、仰角7.5°程度とする。後述するが、俯角調整は、送風機1を、吊金具3に取付けた状態で可能である。また、吊金具3の本体部3bの下側の各取付孔302、302(一方で説明する)は、送風機1のガード103に設けた複数個の内、例えば、隣接する二個のU環10300の孔10300aと、それぞれ整合し、この整合した孔に、止め具12(取付けボルト)を、それぞれ差込し、ナット12aに螺合することで、吊金具3と、U環10300とは、それぞれ緊締、かつ固定される。この緊締、固定で、設置金具2と送風機1とが一体となる。また、設置金具2は、平板部200の円弧溝5に差込んだUボルト6と、このUボルト6と螺合したナット7とにより、梁Hに取付けられているので、結果として、この
図1の如く、設置金具2に取付けられている送風機1は、梁Hに支持される。
【0034】
尚、
図3−3と、
図3−4は、設置金具2に設けた送風機1の転倒防止用ストッパの機構の一例を示すものであり、その好ましい、各例を説明する。
図3−3は、設置金具2の長くした支持片201(梁Hの寸法/構造による。以下同じ)と、幅広の吊金具3との間に設けた転倒防止用ストッパであり、吊金具3の端3a1にストッパピン4aを設け、吊金具3の傾きを規制し、送風機1の転倒防止を図る。また、
図3−4は、設置金具2の長くした支持片201と、幅広の吊金具3との間に設けた転倒防止用ストッパであり、支持片201の端201aに鍔片4bを設け、吊金具3の傾きを規制し、送風機1の転倒防止を図る。この各実施例は、転倒防止用ストッパの一例を、それぞれ示したものであり、この各例に限定されない。
【0035】
この状態において、
図2の如く、俯角調整(俯角調整とは、例えば、縦柱の立設方向H2を縦軸として、可動した位置調整で、後述するように所定俯角、又は仰角範囲内である)を行う場合は、ボルト11を螺戻し、支持片201と、吊金具3との緊締を解除する。吊金具3は、ボルト11の螺子部1100を軸芯(ファン102の水平軸芯Cを基準)として、可動可能となるので、前記俯角と仰角との角度範囲内において、送風機1(ファン102)の角度を変更する。そして、ボルト11を螺入し、支持片201と、吊金具3との緊締を図る。このように、一人で、かつ自由に俯角調整ができる。また、
図3−1の如く、回転位置調整を行う場合は、ナット7を螺戻し、平板部200と、Uボルト6との緊締を解除する。平板部200は、梁Hの軸方向H1を面として回転可能となり、この回転範囲内において、送風機1(ファン102)の水平方向の角度を変更する。そして、ナット7を螺入し、平板部200と、Uボルト6との緊締を図る。このように、一人で、かつ自由に回転位置調整ができる。
【0036】
以上の如く、俯角調整と、回転位置調整とを、それぞれ個別に行う一例と、また、同時に行う一例等が考えられる。この俯角調整と、回転位置調整とを行う必要性の一例を挙げると、次のことである。この種のハウスは、躯体/梁、又はビニールフィルム等が、地形に基づいて、真直ぐでない場合(蛇行、撓んでいること、又は変形していること等)がある。また、経時的な要因で曲ったり、窪んだり等の異常な状況の場合(蛇行、撓んだこと、又は変形したこと等)がある。さらに、その他ビニールフィルムの張りが十分でない場合等の如く、各ハウスの形態変形する場合である。この各場合は、ハウスにおいて、間々発生するのが状況である。このような状況においても、本発明では、ハウス内の送風機1と、この送風機1(ファン102の風)の働きによる循環風として、例えば、ハウスの隅々まで送り、また、棟方向の遠くまで送り、例えば、生育の促進と維持、又は品質・収穫量向上、或いは、薬剤散布後の薬効の効率化等に寄与できる。
【0037】
次に、設置金具2、及び送風機1の梁Hへの取付け、取外しに関して説明する。
【0038】
図1〜
図5に示した第1実施例において、
図1〜
図3−2では、設置金具2の支持片201に吊金具3を添接し、ボルト11を螺着し、吊金具3を取付ける。この吊金具3の取付孔302と、送風機1の上側の二つのU環10300の孔10300aに止め具12を差込み、ナット12aに螺着して、吊金具3と送風器1を一体とする。これにより、吊下げ設置が図れることと、この一体となった設置金具2と送風機1を支持し、設置金具2の平板部200を梁Hに載架し、梁Hの下側からUボルト6の自由端6aを、円弧溝5に差入れ、端の螺子部6bに、ナット7を螺合する。この操作で梁Hに、送風機1が取付けられる。従って、一人で、送風機1等を持って、梁Hに取付けできる。次に、
図4に示した第1実施例の他の例では、送風機1の下側の二つのU環10300の孔10300aに止め具12を差込み、ナット12aに螺着して、吊金具3と送風器1を一体とする。これにより、上載せ設置ができる。続いて、
図5に示した第1実施例の別の例では、送風機1の(向かって)右側の二つのU環10300の孔10300aに止め具12を差込み、ナット12aに螺着して、吊金具3と送風器1を一体とする。これにより、右側の縦柱設置ができる。さらに、図示しないが、左側の二つのU環10300を利用すれば、左側の縦柱設置ができる。また、送風機1の取外しは、前述の逆の操作であり、説明は割愛する。その他の送風機1の取外しは、各ボルト11を取外し、吊金具3を送風機1のU環10300に取付けたままでの方法も可能である。
【0039】
図6〜
図8−2に示した第2実施例は、第1実施例と、全ての基本構造は同じであり、その相違点を説明する。平板部200の短手方向に一組の円弧溝5を設ける構造であり、この平板部200の円弧溝5の近傍裏面側に、略小判形のバンド60の鍔片60aが添接され、かつ円弧溝5には、鍔片60aに開設した螺子部60bが整合する構造となっている。また、バンド60の下端の凹部は、梁Hの下側に添接可能な構造である。この図示では、前述の吊下げ設置が図れる。その他の上載せ設置等は、前述の第1実施例の各構造と、実施例に準ずる。
【0040】
従って、平板部200の裏面側に、鍔片60aを添接するとともに、円弧溝5と螺子部60bとが整合した際に、円弧溝5から挿入されたボルト20の螺子部が、螺子部60bに螺合されることで、平板部200が、梁Hに固定される。また、ボルト20の螺戻で、当該ボルト20が、円弧溝5に沿って移動する(回転する)。この回転位置で、ボルト20を螺合すると、平板部200の回転位置が固定されるとともに、例えば、略15°程度の範囲内で、回転位置調整ができる。その効果と動きは、前述の実施例に準ずる。また、その他は、前述の実施例に準ずる。
【0041】
次に、
図9〜
図11−2に示した第3実施例は、第1・第2実施例と、全ての基本構造は同じであり、その相違点を説明する。平板部200の短手方向に一組の円弧溝5を設ける構造であり、この平板部200の円弧溝5の近傍裏面側に、平板形状のバンド600の鍔片600aが添接され、かつ円弧溝5には、鍔片600aに開設した複数の螺子部600bが整合する構造となっている。また、バンド600の下端の凹部は、梁Hの下側に添接可能な構造である。従って、裏面側に、鍔片600aを添接するとともに、円弧溝5と螺子部600bとが整合した際に、円弧溝5から挿入された複数のボルト20の螺子部が、螺子部600bに螺合されることで、平板部200が、梁Hに固定される。また、ボルト20の螺戻で、当該ボルト20が、円弧溝5に沿って移動する(回転する)。この回転位置で、ボルト20を螺合すると、平板部200の回転位置が固定されるとともに、例えば、略17.5°程度の範囲で回転位置調整ができる。その効果と動きは、前述の第2実施例に準ずる。また、その他は、前述の第1・第2実施例に準ずる。この図示では、前述の吊下げ設置が図れる。その他の上載せ設置等は、前述の第1実施例に準ずる。尚、鍔片4bの関係で、支持片201の端201aの下側形状を変更することも有り得る。
【0042】
各実施例において、例えば、前述の如く、ハウス内の薬液散布、ハウスのビニールフィルムの張替え、或いは夏場のビニールフィルムの取外し等の作業時においては、送風機1を、一度、取外すには、一人で、送風機1を支持し、止め具12を取外す。梁Hに設置金具2を残したままで、送風機1を、簡易、かつワンタッチで行える。この送風機1は、作業者が、一人で支持できる重さと、寸法である。
【0043】
俯角調整は、前述の説明の如く、梁Hに取付けた俯角調整済み設置金具2に、送風機1を取付ける一例と、また、梁Hにある設置金具2に送風機1を取付けた状態において、この設置金具2の俯角調整を行って調整する一例等があるが、限定されない。
【0044】
以上で説明した各実施例は、好ましい一例を示したものであり、同様な効果と特徴を有する他の構造、手段は、本発明の範疇である。
【符号の説明】
【0045】
1 送風機
1a 吹出口
1b 吸込側
100 ドラム(風胴)
101 整流翼
102 ファン
103 ファンガード
104 モータ
10300 U環
10300a 孔
11 ボルト
1100 螺子部
12 止め具
12a ナット
2 設置金具
20 ボルト
200 平板部
201 支持片
201a 端
20100 差込み孔
3 吊金具
3a 折曲片部
3a1 端
3b 本体部
300 孔
301 取付螺孔
302 取付孔
4a ストッパピン
4b 鍔片
5 円弧溝
6 Uボルト
6a 自由端
6b 螺子部
60 バンド
60a 鍔片
60b 螺子部
600 バンド
600a 鍔片
600b 螺子部
7 ナット
H 梁
H1 軸方向
H2 縦柱の立設方向
C 水平軸芯