(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
まず実施の形態の半導体基板SUBの主表面における各素子形成領域の配置について
図1を用いて説明する。
【0011】
図1を参照して、実施の形態の半導体装置DEVは、半導体基板SUBの主表面に、たとえば高耐圧アナログI/O回路の形成領域と、低電圧ロジック回路の形成領域と、低電圧アナログ回路の形成領域と、いわゆるSRAM(Static Random Access Memory)の形成領域とを有している。
【0012】
上記の高耐圧アナログI/O回路は、通常よりも高い駆動電圧を印加して使用することが可能な、電源回路と低電圧ロジック回路などとの間で電気信号を入出力する回路である。低電圧ロジック回路とは、たとえば複数のMISトランジスタなどにより構成された論理回路などの制御回路を有しており、デジタル信号を用いて演算する回路である。低電圧アナログ回路とは、低電圧ロジック回路と同様の低電圧にて駆動するが、アナログ信号を用いて演算する回路である。SRAMにはMISトランジスタが複数個含まれており、当該半導体装置内でのデータの記憶素子として用いられる。この他に図示されないが、当該半導体装置には、たとえば電源回路の形成領域なども有している。当該電源回路は、上記の各回路を起動するための電源電圧を供給するためのものである。
【0013】
図2は、
図1の点線で囲んだ領域「II」における高耐圧アナログI/O回路の構成を示す概略平面図である。
図2を参照して、半導体基板SUBに形成された半導体装置DEVのうち
図1の高耐圧アナログI/O回路には、たとえば高耐圧pMOSFETが形成された領域(高耐圧pMOSFET領域)と高耐圧nMOSFETが形成された領域(高耐圧nMOSFET領域)とが交互に隣り合うように配置されている。ここで高耐圧p(またはn)MOSFETとは、たとえば10V以上の高いドレイン電圧の耐圧を有する、p(またはn)チャネル型のMOSトランジスタを意味する。
【0014】
高耐圧nMOSFET領域には、高耐圧nMOSFETとしてのn型トランジスタNTRが形成されている。n型トランジスタNTRは、ソース領域SRと、ドレイン領域DRと、ゲート電極GTとを有している。(n型不純物領域からなる)ソース領域SR、(n型不純物領域NRからなる)ドレイン領域DRおよびゲート電極GTはいずれも半導体基板SUBの主表面に沿う一方向(
図2の上下方向)に延在する長尺の矩形状を有している。ソース領域SR、ドレイン領域DRおよびゲート電極GTは、これらの延在する方向に交差する方向(
図2の左右方向)において互いに間隔をあけて複数配置されている。
【0015】
ソース領域SRは、ゲート電極GTおよびドレイン領域DRとほぼ平行に延在する。言い換えればソース領域SRは、ドレイン領域DRが延在する方向に交差する方向について互いに対向するように配置される。しかしソース領域SRは延在する長さがドレイン領域DRに比べて短く、ドレイン領域DRと対向する領域の一部分において分断しており、ドレイン領域の延在する方向に関して複数(2つ以上)のソース領域SRが互いに間隔をあけてドレイン領域DRの延在する方向にほぼ平行になるように並べられている。このようにドレイン領域DRの延在する方向にほぼ平行となるように複数並べられたソース領域SRのそれぞれは、同一のゲート電極GT、ドレイン領域DRを共有することにより、ソース領域SRの並ぶ数に等しい数のn型トランジスタNTRを形成している。
【0016】
当該複数のソース領域SRのうち、平面視において互いに隣り合う1対のソース領域SRの間には、バックゲート領域BGが形成されており、ここのバックゲート領域BGは、p型拡散領域PR3と、(特にp型拡散領域PR3の近傍の)p型ウェルコンタクト領域PWRと、により形成されている。
【0017】
そしてソース領域SRと、p型拡散領域PR3との間に、分離用ゲート電極SGが配置されている。この分離用ゲート電極SGは、ソース領域SRと、(平面視において互いに隣り合う1対のソース領域SRの間に配置されるバックゲート領域BGの)p型拡散領域PR3との間に配置されることにより、ソース領域SRとp型拡散領域PR3(バックゲート領域BG)とを電気的に絶縁(分離)する役割を有している。
【0018】
分離用ゲート電極SGは、1対の隣り合うゲート電極GT同士を接続する(橋渡しする)ように形成されている。より具体的には、分離用ゲート電極SGは、1対の隣り合うゲート電極GTのそれぞれが延在する方向(
図2の上下方向)に交差する方向(
図2の左右方向)に延在し、1対の隣り合うゲート電極GTのそれぞれと接続するように形成されている。
【0019】
分離用ゲート電極SGは、ドレイン領域の延在する方向に関して複数(2つ以上)並ぶソース領域SRの間に配置される。このため分離用ゲート電極SGは、ドレイン領域DRの延在する方向(すなわちソース領域SRとドレイン領域DRとを結ぶ方向に交差する、
図2の上下方向)に、間隔をあけて複数配置されている。
【0020】
複数のn型トランジスタNTRが配置された領域を平面視においてたとえば矩形状に取り囲むように、p型拡散領域PR3が形成されている。このp型拡散領域PR3は、上記の(隣り合う1対のソース領域SRの間に配置されるバックゲート領域BGのp型拡散領域PR3と同様に、p型ウェル領域LPW内の主表面上に形成されている。この意味で、このp型拡散領域PR3(およびその近傍のp型ウェル領域LPW)をバックゲート領域BGと考えてもよい。
【0021】
高耐圧pMOSFET領域には、高耐圧pMOSFETとしてのp型トランジスタPTRが形成されている。p型トランジスタPTRは、(p型不純物領域からなる)ソース領域SR、(p型不純物領域からなる)ドレイン領域DRおよびゲート電極GTからなり、これがn型トランジスタNTRと同様に配置されている。また複数のp型トランジスタPTRが配置された領域を平面視においてたとえば矩形状に取り囲むように、n型拡散領域NR3が形成されている。高耐圧pMOSFET領域の上記のn型拡散領域NR3はn型ウェル領域LNW内の主表面上に形成されており、これを(その近傍のn型ウェル領域LNWも含めて)バックゲート領域BGと考えてもよい。
【0022】
図3(A)は
図2のIIIA−IIIA線に沿う部分における概略断面図であり、
図3(B)は
図2のIIIB−IIIB線に沿う部分における概略断面図である。また
図4は
図2の矩形点線で囲んだ領域IVの概略拡大平面図であり、構造の説明を容易にするために簡略化された
図2の領域IVにおける構造をより正確に、拡大して図示したものである。
【0023】
図3(A)を参照して、高耐圧nMOSFET領域に形成されるn型トランジスタNTRは、たとえばシリコンの単結晶からなりp型不純物を含むp型領域PSRを有する半導体基板SUBに形成されている。n型トランジスタNTRは、p型ウェル領域LPW(第1導電型のウェル領域)と、ソース領域SR(第1の不純物領域)と、ドレイン領域DR(第2の不純物領域)と、ゲート電極GTと、素子分離絶縁膜LSとを主に有している。
【0024】
p型ウェル領域LPWは、半導体基板SUBのp型領域PSRの主表面MSに形成されている、p型不純物を含む領域である。
【0025】
ソース領域SRは、ソース電極Sを取り出すために形成された不純物領域である。ソース領域SRは、p型ウェル領域LPW内の半導体基板SUBの主表面MSに形成されており、n型不純物領域NRと低濃度n型領域NNRとから構成される。すなわちn型不純物領域NR、低濃度n型領域NNRはいずれもn型不純物を含む領域であり半導体基板SUB(p型ウェル領域LPW)の主表面MSに形成されており、n型不純物領域NRは低濃度n型領域NNRの内部に形成されることが好ましい。なお低濃度n型領域NNRはn型不純物領域NRよりもn型不純物の濃度が低いことが好ましい。
【0026】
ドレイン領域DRは、ドレイン電極Dを取り出すために形成された不純物領域である。ドレイン領域DRは、ソース領域SRと隣り合うように、半導体基板SUBの主表面MSに形成されており、ソース領域SRと同様に、n型不純物領域NRと低濃度n型領域NNRとから構成される。
【0027】
ドレイン領域DRは、n型ウェル領域LNW内の半導体基板SUBの主表面MSに形成されている。n型ウェル領域LNWは、
図3(A)の断面図においてp型ウェル領域LPWと隣接するように、半導体基板SUBの主表面MSに形成されている。なおここでは隣接するとは、接するように並んで配置されることを意味する。
【0028】
n型ウェル領域LNWにより、高耐圧用のn型トランジスタNTRのドレイン領域DRの近傍における電界が異常に高くなることに伴う不具合の発生を抑制することができる。ここではドレイン領域DRを、n型領域NR,NNRおよびn型ウェル領域LNWを含めた領域であると考えてもよいし、n型ウェル領域LNWを除外したn型領域NR,NNRであると考えてもよいこととする。たとえば
図2の概略平面図においては、ドレイン領域DRとしてn型ウェル領域LNWを除外した領域を図示している。
【0029】
n型ウェル領域LNWよりも低濃度n型領域NNRの方が不純物濃度が高く、低濃度n型領域NNRよりもn型不純物領域NRの方が不純物濃度が高くなっていることが好ましい。
【0030】
ソース領域SRとドレイン領域DRとを跨ぐように、半導体基板SUBの主表面MS上にゲート電極GTが形成されており、ゲート電極GTは、たとえばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜GI1と、電圧を印加するゲート電圧印加部GE1と、たとえばシリコン酸化膜からなる側壁絶縁膜SW1とにより構成される。
【0031】
図3(B)および
図4を参照して、平面視においてドレイン領域DRの延在する方向に複数並ぶソース領域SRのうち1対のソース領域SRの間にはバックゲート領域BGが形成されている。1対のソース領域SRの間のバックゲート領域BGは、p型拡散領域PR3(第3の不純物領域)と、p型ウェルコンタクト領域PWRとを有している。
【0032】
またp型拡散領域PR3はp型ウェル領域LPWの電位を取り出すための領域であり、p型ウェル領域LPW内の半導体基板SUBの主表面MSに形成されている。p型拡散領域PR3はp型ウェル領域LPWよりも高濃度のp型不純物により形成されることが好ましい。
【0033】
高耐圧nMOSFETの外周部を平面的に囲む(バックゲート領域BGとしての)p型拡散領域PR3も(
図2および
図3(A)参照)、1対のソース領域SRの間のp型拡散領域PR3と同様に、p型ウェル領域LPWの電位を取り出すための領域である。
【0034】
図3(B)に示すように、実施の形態においては、p型ウェルコンタクト領域PWRはp型ウェル領域LPWの一部である。1対のソース領域SRに挟まれた構成のバックゲート領域BGは、1対のソース領域SRのそれぞれに接するように、1対のソース領域SRの間に挟まれた構成を有している。このように、特に1対のソース領域SRの間に形成されたバックゲート領域BGは、バックゲート領域BG自身の不純物の極性(p型)とは反対の極性(n型)の不純物を有する不純物領域(ソース領域SR)と接するように形成されるバックゲート領域であり、いわゆるバックコンタクト構造を有する。
【0035】
隣り合う1対のソース領域SRのそれぞれと、それらの間のp型拡散領域PR3との間の、半導体基板SUBの主表面MS上に、分離用ゲート電極SGが形成されている。分離用ゲート電極SGは、たとえばシリコン酸化膜からなるゲート絶縁膜GI2と、電圧を印加するゲート電圧印加部GE2と、たとえばシリコン酸化膜からなる側壁絶縁膜SW2とにより構成されている。したがって分離用ゲート電極SGは、ゲート電極GTとほぼ同様の構成を有している。
【0036】
引き続き
図3(B)および
図4を参照して、分離用ゲート電極SGは、ソース領域SRの一部と、バックゲート領域BGの一部とを平面視において跨ぐように形成されることが好ましい。このようにすればソース領域SR(n型不純物領域NR)からソース電極を、バックゲート領域BG(p型ウェルコンタクト領域PWR)からp型ウェル領域LPWの電極を、効率的に取り出すことができる。一例として
図4の平面図においては、低濃度n型領域NNRは、側壁絶縁膜SW1,SW2とほぼ重なっている。
【0037】
なお
図3(B)においては、
図4に比べてp型拡散領域PR3の主表面MSに沿う方向の幅が広くなっている。これは
図4においてはp型拡散領域PR3の最上部のみを示しているのに対して、
図3(B)においては熱処理により最上部よりも上記幅が広くなったp型拡散領域PR3の下方の領域の幅に従って描写しているためである。
【0038】
図4においては分離用ゲート電極SGは、p型拡散領域PR3の最上面(主表面MS)においてソース領域SRとp型ウェルコンタクト領域PWRとを跨ぐように形成されている。しかし分離用ゲート電極SGは、ソース領域SRとp型拡散領域PR3の一部とを跨ぐように形成されてもよい。
【0039】
分離用ゲート電極SGは、ソース領域SRの延在する方向に交差する方向(
図4の左右方向)に延在し、ソース領域SRの左右両側に配置される1対のゲート電極GTと接続するように形成されることが好ましい。したがって分離用ゲート電極SGは、これの真下に配置されるソース領域SRの左右両側に配置される1対のゲート電極GTと電気的に接続されることが好ましい。
【0040】
図4の構成は、分離用ゲート電極SG(ゲート電圧印加部GE2)が、その延在する方向(
図4の左右方向)の両端部においてゲート電極GT(ゲート電圧印加部GE1)と平面的に重なるように配置されている。しかし
図5を参照して、分離用ゲート電極SG(ゲート電圧印加部GE2)がゲート電極GT(ゲート電圧印加部GE1)と平面的に重ならず、たとえば分離用ゲート電極SG(ゲート電圧印加部GE2)とゲート電極GT(ゲート電圧印加部GE1)とが一体となるように(同一の層として)形成された構成を有してもよい。
図4、
図5のいずれの場合においても、ゲート電圧印加部GE2とゲート電圧印加部GE1とが電気的に接続される構成となる。
【0041】
また
図4、
図5のいずれの場合においても、p型拡散領域PR3は、平面視において分離用ゲート電極SG(ゲート電圧印加部GE2)とゲート電極GT(ゲート電圧印加部GE1)とにより囲まれている。
【0042】
なお
図4、
図5における「無効領域」とは、ソース領域SRなどが延在する方向(各図の上下方向)において隣り合う1対のソース領域SRに挟まれた、n型トランジスタNTRを構成しない(図の上下方向に関してn型トランジスタNTRとして無効な)領域を意味する。
【0043】
次に、実施の形態の半導体装置の製造方法について、
図6〜
図14を用いて説明する。なお
図6(A)〜
図14(A)のそれぞれは、
図3(A)に示す高耐圧nMOSFET(n型トランジスタNTR)の製造方法を示し、すなわち高耐圧nMOSFETの形成される領域の製造プロセスを示す。また
図6(B)〜
図14(B)のそれぞれは、
図3(B)に示す領域の製造方法を示す。
【0044】
図6(A)、(B)を参照して、まず内部にたとえばp型の不純物を含むp型領域PSRを有する、シリコンの単結晶からなる半導体基板SUBが準備される。半導体基板SUBの一方の主表面MS上に、シリコン酸化膜からなる絶縁膜IIと、シリコン窒化膜からなる絶縁膜IIIとがこの順に、通常の成膜方法により形成される。次に通常の写真製版技術(露光技術および現像技術)により、平面視において素子分離絶縁膜LSが形成される領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0045】
図7(A)、(B)を参照して、
図6のフォトレジストPHRのパターンを用いた通常のエッチング技術により絶縁膜IIIの開口部が形成される。フォトレジストPHRのパターンが除去された後、絶縁膜IIIのパターンをフォトマスクとしてその開口部の真下の絶縁膜IIが通常のいわゆるLOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)法により酸化されることにより、素子分離絶縁膜LSが形成される。
【0046】
次に図示されないが、上記絶縁膜II,IIIおよび上記フォトレジストPHRが除去された後、主表面MSのほぼ全面に、厚みがたとえば10nm以上50nm以下のシリコン酸化膜が形成される。再度
図7(A)、(B)を参照して、次に通常の写真製版技術により、平面視においてn型ウェル領域LNWが形成される領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0047】
図8(A)、(B)を参照して、
図7のフォトレジストPHRが形成された状態で、通常のイオン注入法により、たとえばリン(P)の不純物イオンが50keV以上300keV以下のエネルギで主表面MSの上方から複数回注入される。その結果、n型ウェル領域LNWが形成される。
【0048】
次に上記フォトレジストPHRが除去された後、通常の写真製版技術により、平面視においてp型ウェル領域LPWが形成される領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0049】
図9(A)、(B)を参照して、
図8のフォトレジストPHRが形成された状態で、通常のイオン注入法により、たとえばボロン(B)の不純物イオンが20keV以上1000keV以下のエネルギで主表面MSの上方から複数回注入される。その結果、p型ウェル領域LPWが形成される。高耐圧nMOSFETの形成領域においては、n型ウェル領域LNWに隣接するようにp型ウェル領域LPWが形成される。
【0050】
次に上記フォトレジストPHRが除去された後、先に主表面MSのほぼ全面に形成されたシリコン酸化膜が除去される。次に主表面MSのほぼ全面に、通常の熱酸化法により、ゲート絶縁膜GI1,GI2を形成するための絶縁膜GI(10nm以上50nm以下のシリコン酸化膜)が形成される。当該絶縁膜GIのほぼ全面を覆うように、通常のCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ゲート電圧印加部GE1,GE2を形成するための多結晶シリコン膜GEが形成される。
【0051】
さらに多結晶シリコン膜GE上に、通常の写真製版技術により、平面視において絶縁膜GIおよび多結晶シリコン膜GEが除去される領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0052】
図10(A)、(B)を参照して、
図9のフォトレジストPHRが形成された状態で、当該フォトレジストPHRのパターンをフォトマスクとして上記の絶縁膜GIおよび多結晶シリコン膜GEに対して通常のエッチングがなされ、ゲート絶縁膜GI1,GI2およびゲート電圧印加部GE1,GE2が形成される。
【0053】
次に上記の(ゲート絶縁膜GI1,GI2などを形成するために用いた)フォトレジストPHRが除去された後、通常の写真製版技術により、平面視においてソース領域SRおよびドレイン領域DRの低濃度n型領域NNRが形成される領域、ならびにゲート電圧印加部GEと平面視において重なる領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0054】
図11(A)、(B)を参照して、
図10のフォトレジストPHRが形成された状態で、イオン注入法により、たとえばリン(P)の不純物イオンが50keV以上200keV以下のエネルギで、主表面MSの上方から注入される。その結果、低濃度n型領域NNRが形成される。
【0055】
次に上記の(低濃度n型領域NNRを形成するために用いた)フォトレジストPHRが除去された後、主表面MSのほぼ全面に、ゲート電圧印加部GE1,GE2などの上側面を覆うようにシリコン酸化膜がたとえばCVD法により堆積される。このシリコン酸化膜の厚みは30nm以上300nm以下とすることが好ましい。
【0056】
図12(A)、(B)を参照して、
図11の工程において形成されたシリコン酸化膜がエッチバックされることにより、ゲート電圧印加部GE1,GE2およびゲート絶縁膜GI1,GI2の側面を覆うように側壁絶縁膜SW1,SW2が形成される。以上によりゲート電極GTおよび分離用ゲート電極SGが形成される。
【0057】
ここで
図12(B)に示すように、分離用ゲート電極SGは、ソース領域SRと、これに接するバックゲート領域(p型ウェル領域LPWの露出した領域)との間に(たとえばソース領域SRとp型ウェル領域LPWとを跨ぐように)形成されることが好ましい。
【0058】
図13(A)、(B)を参照して、通常の写真製版技術により、平面視においてn型不純物領域NRが形成される領域およびゲート電極GT,SGと平面視において重なる領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0059】
図14(A)、(B)を参照して、
図13のフォトレジストPHRが形成された状態で、イオン注入法により、たとえばヒ素(As)の不純物イオンが30keV以上70keV以下のエネルギで、主表面MSの上方から注入される。その結果、n型不純物領域NRが形成される。以上により高耐圧nMOSFETのドレイン領域DRおよびソース領域SRが形成される。
【0060】
次に上記の(n型不純物領域NRを形成するために用いた)フォトレジストPHRが除去された後、通常の写真製版技術により、平面視においてp型拡散領域PR3が形成される領域が開口されたフォトレジストPHRのパターンが形成される。
【0061】
図3(A)、(B)を参照して、
図14のフォトレジストPHRが形成された状態で、イオン注入法により、たとえばフッ化ホウ素(BF
2)の不純物イオンが20keV以上60keV以下のエネルギで、主表面MSの上方から注入される。その結果、p型ウェルコンタクト領域PWRにp型拡散領域PR3が形成され、バックゲート領域BGが形成される。以上によりn型トランジスタNTRおよびp型トランジスタPTRが形成される。
【0062】
なお上記の各工程におけるイオン注入法により不純物が注入されて各領域が形成された直後には、通常の熱処理がなされることにより、形成された各領域の不純物分布を調整したり、結晶欠陥の少ない安定な状態とすることができる。
【0063】
この後、n型不純物領域NRなどの各不純物領域の表面にシリサイドを形成するシリサイド工程、形成されたトランジスタの上層(導通用のコンタクトおよび上層配線など)を形成する上層工程などを経ることにより、半導体装置DEVが形成される。上記の各図においては、上記のシリサイド、コンタクト、上層配線などは図示が省略されている。たとえばソース領域SRおよびドレイン領域DRの上面に接するコンタクトは、平面視においてソース領域SRおよびドレイン領域DRの延在する方向に関して互いに間隔をあけて複数形成されることが好ましい。
【0064】
また以上においては高耐圧n(p)MOSFETが形成される領域(特にn型トランジスタNTRが形成される領域)のみについて説明したが、各工程においてはそれ以外の領域、たとえば低電圧n(p)MOSFETが形成される領域(
図1の低電圧ロジック回路、低電圧アナログ回路参照)についても同様の加工がなされる。
【0065】
次に、実施の形態の関連技術としての
図15〜
図18を参照しながら、実施の形態の作用効果について説明する。
【0066】
図16は、
図15のXVI−XVI線に沿う部分における概略断面図であり、
図3(A)が示す高耐圧nMOSFET領域の構成に加えて、高耐圧pMOSFET領域の構成を示している。
図15および
図16を参照して、実施の形態の関連技術としての半導体装置は、基本的に
図2および
図3の半導体装置DEVと同様の平面構造を有する。しかし
図15および
図16においては、
図15の上下方向に延在するソース領域SRはその延在方向に関して複数並ぶように分割されてはおらず、単一のソース領域SRが
図15の上下方向に延在している。
【0067】
なお高耐圧pMOSFET(p型トランジスタPTRのドレイン領域DRは、p型不純物領域PRおよび高耐圧用p型ドリフト層HPDFとにより形成されている。p型ドリフト層HPDFは、n型トランジスタNTRのn型ウェル領域LNWと同様に、高耐圧用のp型トランジスタPTRのドレイン領域DRの近傍における電界が異常に高くなることに伴う不具合の発生を抑制するために形成される。p型ドリフト層HPDFよりもp型不純物領域PRの方が不純物濃度が高くなっていることが好ましい。以上の点において、
図15および
図16の構成は
図2および
図3の構成と異なっている。
【0068】
図15および
図16においてはバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3,n型拡散領域NR3)がトランジスタNTR,PTRから離れた領域のみに形成されている。言い換えれば
図15および
図16のバックゲート領域BGは、複数のトランジスタNTR,PTRが配置された領域を平面視において矩形状に取り囲むようにのみ形成されている。
【0069】
高耐圧nMOSFETが形成される領域において、バックゲート領域BGがn型トランジスタNTRから離れた領域のみに形成されていれば、n型トランジスタNTRのソース電極と、p型ウェル領域LPWの電位を取り出す電極との距離が大きくなる。この状態でn型トランジスタNTRを動作させれば、n型トランジスタNTRのソース電極と、p型ウェル領域LPWの電位を取り出す電極との間に電流が流れるため、両者の間に電位差が発生する。この電位差により、
図16中に回路図で示す寄生バイポーラトランジスタのベース−エミッタ間が順バイアスになるため、当該寄生バイポーラトランジスタが動作し始め、トランジスタのオン耐圧が低下する可能性がある。
【0070】
このような不具合はn型トランジスタNTRにおいて、p型トランジスタPTRよりも、発生の可能性が大きくなる。これはn型トランジスタNTRが動作するためのキャリアである電子の方が、p型トランジスタPTRが動作するためのキャリアである正孔よりも、高い電界が作用した際にインパクトイオン化に起因するオン耐圧の低下が発生しやすいためである。
【0071】
上記の不具合の可能性を低減するためには、n型トランジスタNTRからより近い領域にバックゲート領域BGを形成することが好ましい。ただしソース領域SRとバックゲート領域BGとが互いに接しない場合には、ソース領域SRの近傍に形成されるバックゲート領域BGにより、半導体装置DEV全体(半導体チップ)の平面視における面積が大きくなる可能性がある。
【0072】
そこで半導体装置DEV全体(半導体チップ)の平面視における面積を小さくする目的で、ソース領域SRとその近傍のバックゲート領域BGとが互いに接する(隣接する)構造としたものが上記のバックコンタクト構造である。
【0073】
図17および
図18を参照して、
図3(B)と同様に、ドレイン領域(図示されず)の延在する方向に互いに間隔をあけて複数(たとえば1対)形成されたソース領域SRと、これらに接するように形成されたバックゲート領域BGとにより形成されるバックコンタクト構造を示している。バックコンタクト構造とすることによりソース領域SRからバックゲート領域BGまでの距離がより短くなるため、上記(
図15および
図16)のような寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することができる。またバックゲート領域BGが1対のソース領域SRに挟まれるように(平面視において1対のソース領域SRの一部に割り込むように)形成されるため、平面視における半導体装置DEV全体の面積を縮小することができる。
【0074】
しかしながら
図17を参照して、バックゲート領域BGとしてのp型拡散領域PR3が直接ソース領域SRに接しており、かつp型拡散領域PR3およびソース領域SRの双方を覆うようにたとえばコバルトシリコンからなるシリサイド層CSが形成されれば、ソース領域SRとバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)とが短絡するために同電位になる。このようになれば、ソース領域SRとバックゲート領域BGとを独立して制御することが不可能になり、半導体装置DEVの正常な動作が妨げられる可能性がある。
【0075】
図18を参照して、ここでは
図17におけるソース領域SRとバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)との短絡を抑制するために、p型拡散領域PR3を縮小させてソース領域SRと接しないように形成され、かつソース領域SRの上面に接するシリサイド層CSとバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)の上面に接するシリサイド層CSとが分断されている。このようにすれば、ソース領域SRとバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)との短絡を抑制することができる。しかし
図18の構造において、オン耐圧を安定させるためには、ソース領域SRのn型不純物領域NRとバックゲート領域BGのp型拡散領域PRとの間隔を少なくとも0.5μm(好ましくは1μm)設けることが好ましい。したがって
図18の構造を採用した場合、レイアウトが拡大して半導体装置DEV(半導体チップ)全体の平面視における面積が拡張する可能性がある。
【0076】
実施の形態においては、高耐圧n(p)MOSFETにおいて、p型拡散領域PR3を1対のソース領域SRの間に配置している。その結果、ソース領域SRを構成要素として有するn型トランジスタNTRのチャネルとp型拡散領域PR3との距離が短くなる。このような構成とすることにより、半導体装置DEV全体の面積を小さくし、かつ寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することができる。その結果、高耐圧n(p)MOSFETの誤動作を抑制したり、高耐圧n(p)MOSFETのオン耐圧の低下を抑制したりすることができる。
【0077】
また1対のソース領域SRとp型拡散領域PR3との間に形成される分離用ゲート電極SGが、ソース領域SRとp型拡散領域PR3との短絡を抑制し、ソース領域SRとp型拡散領域PR3とを独立に制御することを可能とする。これは分離用ゲート電極SGは基本的にn型トランジスタNTRのゲート電極GTと同様の構成を有し、ゲート電極GTと同様にスイッチングの機能を有することにより、ソース領域SRとp型拡散領域PR3との間での導通を抑制するよう制御することが可能となるためである。
【0078】
さらに、p型ウェルコンタクト領域PWRがソース領域SRと接するバックコンタクト構造とすることにより、ソース領域SRとこれに挟まれるバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)との距離を短くし、ソース領域SRを構成要素として有するn型トランジスタNTRのチャネルとバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)との距離をより短くしている。このような構成とすることにより、半導体装置DEV全体の面積を小さくし、かつ寄生バイポーラトランジスタの動作を抑制することができるとともに、平面視における半導体装置DEV全体の面積を縮小することができる。
【0079】
またたとえば
図5に示すように、実施の形態においては、分離用ゲート電極SGがゲート電極GTと一体となるように形成されることにより、両者を同時に(
図10〜
図12の工程参照)形成することができ、両者を合わせた一体のゲート電極としてより単純な構造とすることができる。
【0080】
また
図4および
図5に示すように、実施の形態においては、1対のソース領域Sの間のp型拡散領域PR3が平面視において分離用ゲート電極SGおよびゲート電極GTに囲まれることにより、半導体装置DEV全体の面積を縮小することができる。
【0081】
なお上記のように、n型トランジスタNTRの方がp型トランジスタPTRよりもインパクトイオン化に起因する動作時のチャネル領域のオン耐圧の低下を招きやすい。このため高耐圧nMOSFETの形成領域に対して分離用ゲート電極SGを形成することにより上記の作用効果をより高めることができる。しかし高耐圧pMOSFETの形成領域に対して分離用ゲート電極SGを形成してもよく、この場合も高耐圧nMOSFETの形成領域と同様の効果を奏することができる。
【0082】
また本実施の形態のように分離用ゲート電極SGを用いれば、後述する分離用絶縁膜SLSを用いる場合に比べて無効領域(
図4、
図5参照)の幅を小さくすることができ、半導体基板SUBの主表面の面積をトランジスタの配置される領域としてより有効に利用することができる。
【0083】
さらに本実施の形態のように分離用ゲート電極SGを用いれば、イオン注入法により形成されるソース領域SR(n型不純物領域NR)とp型拡散領域PR3との位置精度を向上することができる。すなわちソース領域SR(n型不純物領域NR)とp型拡散領域PR3との間に分離用ゲート電極SGが形成されることにより、ソース領域SR(n型不純物領域NR)とp型拡散領域PR3との形成される位置が重なるなどの不具合を抑制することができる。
【0084】
(実施の形態2)
図19は実施の形態1の
図2に、
図20は実施の形態1の
図3に、
図21は実施の形態1の
図4に、それぞれ対応している。
図19、
図20(A)、(B)および
図21を参照して、本実施の形態においては、実施の形態1の分離用ゲート電極SGの代わりに分離用絶縁膜SLSが形成されている点において、実施の形態1と異なっている。具体的には、半導体基板SUBの主表面上の、実施の形態1の分離用ゲート電極SGが形成される領域に、分離用ゲート電極SGと同様に、ソース領域SRとp型拡散領域PR3との間に、半導体基板SUBの主表面に分離用絶縁膜SLSが形成されている。
【0085】
分離用絶縁膜SLSは、素子分離絶縁膜LSと同様の、たとえばシリコン酸化膜により形成されている。分離用絶縁膜SLSは素子分離絶縁膜LSと同様の処理により、たとえば
図6、
図7の工程と同時に、形成されることが好ましい。
【0086】
この分離用絶縁膜SLSは、ドレイン領域の延在する方向に関して複数(2つ以上)並ぶソース領域SRの間に配置され、ドレイン領域DRの延在する方向(すなわちソース領域SRとドレイン領域DRとを結ぶ方向に交差する、
図2の上下方向)に、間隔をあけて複数配置されている。
【0087】
特に
図21に示すように、p型拡散領域PR3は、平面視において分離用絶縁膜SLSとゲート電極GTとにより囲まれている。これは実施の形態1の分離用ゲート電極SGの代わりに分離用絶縁膜SLSが配置されているためである。
【0088】
本実施の形態における「無効領域」は、ソース領域SRなどが延在する方向(各図の上下方向)において隣り合う1対のソース領域SRに挟まれた、n型トランジスタNTRを構成しない(図の上下方向に関してn型トランジスタNTRとして無効な)領域に加え、分離用絶縁膜SLSで覆われた領域も含む。
【0089】
本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、以上の点において異なっており、他の点においては実施の形態1の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
【0090】
本実施の形態においても、分離用絶縁膜SLSが実施の形態1の分離用ゲート電極SGと同様に、ソース領域SRとp型拡散領域PR3との短絡を抑制し、ソース領域SRとバックゲート領域BGとを独立に制御することを可能とする。このため分離用絶縁膜SLSは実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0091】
また分離用絶縁膜SLSとゲート電極GTとによりp型拡散領域PR3が囲まれるため、半導体装置DEV全体の面積を縮小することができる。
【0092】
本実施の形態は、以上に述べた各点についてのみ、実施の形態1と異なる。すなわち、本実施の形態について、上述しなかった構成や条件、手順や効果などは、全て実施の形態1に準ずる。
【0093】
(実施の形態3)
図22は実施の形態1の
図2の高耐圧nMOSFETの形成領域に対応する。
図22を参照して、
図22は
図2と基本的に同様の構成を有するが、ソース領域SRの延在する上下方向に関するソース領域SRの幅Bが、
図2におけるソース領域SRの幅Aよりも広くなっている。すなわち
図22においては互いに隣り合う1対のソース領域SRの間のバックゲート領域BGの間隔が
図2に比べて長くなっている。
【0094】
本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、以上の点において異なっており、他の点においては実施の形態1の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
【0095】
本実施の形態においては実施の形態1に比べてソース領域SRの幅が広くなるため、実施の形態1に比べてソース領域SRの面積が大きくなり、n型トランジスタNTRとして機能する領域が広くなり、電流を流すことができる領域が広くなる。その結果としてオン抵抗を低下する効果が大きくなる。
【0096】
(実施の形態4)
図23は実施の形態1の
図2の高耐圧nMOSFETの形成領域に対応する。
図23を参照して、
図23は
図2と基本的に同様の構成を有するが、ソース領域SRの延在する上下方向に関するソース領域SRの幅Cが、
図2におけるソース領域SRの幅Aよりも狭くなっている。すなわち
図23においては互いに隣り合う1対のソース領域SRの間のバックゲート領域BGの間隔が
図2に比べて短くなっている。
【0097】
本実施の形態の構成は、実施の形態1の構成と比較して、以上の点において異なっており、他の点においては実施の形態1の構成と同様であるため、同一の要素については同一の符号を付しその説明を繰り返さない。
【0098】
本実施の形態においては実施の形態1に比べてソース領域SRの幅が狭くなり、バックゲート領域BGの間の距離が短くなる。このため、実施の形態1に比べてバックゲート領域BG(p型拡散領域PR3)とソース領域SR(n型不純物領域NR)との距離がより小さくなる。したがって、寄生バイポーラトランジスタの動作する可能性をより低減することができる。
【0099】
また本実施の形態においては実施の形態1に比べてソース領域SRの近傍にバックゲート領域BGを形成する数を増やすことができるという観点からも、寄生バイポーラトランジスタの動作する可能性をより低減することができるといえる。
【0100】
なお
図22、23においては分離用ゲート電極SGが形成されているが、分離用ゲート電極SGの代わりに分離用絶縁膜SLSが形成されても、分離用ゲート電極SGが形成された場合と同様に考えることができる。
【0101】
なお実施の形態1〜4で説明した各構成上の特徴とを適宜組み合わせてもよい。
最後に、
図24〜
図25を参照しながら、本実施の形態の要点について説明する。なお
図24〜
図25における各構成要素は、既述の同一の符号で記した構成要素と同様である。また
図25(A)は
図24のXXVA−XXVA線に沿う部分における概略断面図であり、
図25(B)は
図24のXXVB−XXVB線に沿う部分における概略断面図である。
【0102】
図24および
図25(A)、(B)を参照して、実施の形態のトランジスタは、ソース電極を取り出すためのソース領域SRと、ドレイン電極を取り出すためのドレイン領域DRと、ゲート電極GTとを有している。ソース領域SRはドレイン領域DR、ゲート電極GTの延在する領域に対向するように、間隔をあけて複数配置されている。間隔をあけて複数配置されたソース領域SRの間には、ソース領域SRが形成されるウェル領域の電位を取り出すためのバックゲート領域BGが形成されている。ソース領域SRとバックゲート領域BGのp型拡散領域PR3との間に、分離用ゲート電極SGが形成されている。
【0103】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。