(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0004】
従来より、マイクロコンピューターによって全体の動作を制御され、媒体として給紙装置によって供給された記録紙上を当該記録紙の幅方向に沿って移動するインクヘッドを用いて、インクジェット方式により所定の印刷を行うようにしたインクジェットプリンタが知られている。
【0005】
こうしたインクジェットプリンタにおけるインクヘッドにおいては、記録紙に対してインクを吐出する際のインクの吐出口として、複数のインクジェットノズルが形成されている。
【0006】
そして、このインクジェットノズルにおけるインクの吐出不良を生じさせないために、インクジェットプリンタにおいては、インクジェットプリンタにおける印刷を行わない領域でのインクヘッドの移動経路上に、インクヘッドにおけるインクジェットノズルが形成された面をワイピングするワイパー装置や、当該インクジェットノズルが形成された領域をキャッピングするキャップ装置などが設けられている。
【0007】
ここで、キャップ装置は、インクヘッドのインクジェットノズルの保護を行うとともに、インクジェットノズルの目詰まりを解消するために吐出されたインクを回収する。
【0008】
より詳細には、キャップ装置に設けられた密閉用ゴムにより、キャップ装置がインクヘッドのインクジェットノズルが形成された領域をキャッピングする際に、インクジェットノズル周りに密閉空間を形成する。
【0009】
こうして、インクジェットノズル周りに密閉空間を形成することにより、インクジェットノズル周りに塵芥などの付着を防止することで、インクジェットノズルが保護される。
【0010】
そして、インクジェットノズルを保護した状態で、キャップ装置に設けられた排出口などから当該密閉空間内の空気を吸引して、インクジェットノズル内のインクを吸引することにより、インクジェットノズルの目詰まりが解消される。
【0011】
なお、キャップ装置において回収されたインクは、キャップ装置に接続された廃液ボトルなどに排出されることとなる。
【0012】
しかしながら、こうしたキャップ装置において、インクが密閉用ゴムに付着したままの状態で放置されると、付着したインクが密閉用ゴム上で固着してしまう。
【0013】
このようにして密閉用ゴム上でインクが固着してしまうと、キャップ装置とインクヘッドのインクジェットノズルが形成された領域とを密閉空間とすることができなくなり、インクジェットノズル内のインクを吸引することができなくなることが問題点として指摘されていた。
【0014】
また、密閉用ゴム上で固化したインクがインクジェットノズルに接し、当該インクジェットノズルを傷つけ、インクの吐出不良などの不具合を生じることが問題点として指摘されていた。
【0015】
こうした問題点を解決するために、従来では、インクジェットプリンタにより印刷が終了するなどの所定のタイミングで、作業者がインクを除去することが可能な洗浄液などを用いてキャップ装置における密閉用ゴムからインクを除去するようにしていた。
【0016】
また、キャップ装置に付着したインクは再溶解せず除去することが困難になってしまっていた。
【0017】
このため、こうした作業が作業者の負担となることが問題点として指摘されていた。
【0018】
なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるキャップ装置の洗浄機構の実施の形態の一例を詳細に説明するものとする。
【0028】
まず、
図1には、本発明によるキャップ装置の洗浄機構を備えたキャップ装置の概略構成説明図が示されており、
図2には、
図1に示すキャップ装置を備えたインクジェットプリンタの概略構成斜視説明図が示されている。
【0029】
この
図1に示すキャップ装置10は、例えば、媒体として記録紙を用い、記録紙を記録紙の幅方向「以下、(主走査方向)と称する。)において所定の長さを有するとともに、当該幅方向と直交する方向、即ち、記録紙の長手方向(以下、「副走査方向」と称する。)に搬送するインクジェットプリンタ100に配設される。
【0030】
具体的には、キャップ装置10は、インクジェットプリンタ100において、副走査方向に搬送される記録紙に対して主走査方向に移動するキャリッジ104に配設されたインクヘッド部102が、印刷を行わないなどの所定のタイミングで位置する待機位置において配設される。
【0031】
なお、このインクヘッド部102においては、インクヘッド102a、102b、102cが主走査方向に沿って並んで配設されており、キャップ装置10は、このインクヘッド102a、102b、102cの移動経路上に配設される。
【0032】
キャップ装置10は、インクヘッド102a、102b、102cのインクジェットノズルを保護するキャップ12が、インクジェットプリンタ100のインクヘッド102a、102b、102cの移動経路上に固定的に配設されたベース部材14の上面14aに配設されている。
【0033】
このキャップ12は、それぞれ異なる色彩のインクを吐出するインクヘッド102a、102b、102cそれぞれに対して配設されており、
図1においては、3つのキャップ12a、12b、12cにより構成されている。
【0034】
具体的には、キャップ12は、インクヘッド102aのインクジェットノズルを保護するキャップ12aと、インクヘッド102bのインクジェットノズルを保護するキャップ12bと、インクヘッド102cのインクジェットノズルを保護するキャップ12cとにより構成されている。
【0035】
このキャップ12aには、ベース部材14上にスポンジなどのインクを吸収する吸収層12a−1が配設され、この吸収層12a−1を囲うように密閉用ゴム12a−2が配設されている(
図3を参照する。)。
【0036】
このとき、密閉用ゴム12a−2の上端12a−2aは、吸収層12a−1の上面12a−1aより高さ方向において上方側に位置するように設計されており、キャップ12aは、密閉用ゴム12a−2に囲われた空間Saを備えることとなる。
【0037】
そして、吸収層12a−1の下方側のベース部材14には、ポンプ26により吸引して吸収層12a−1に吸収したインクを廃液ボトル(図示せず。)に排出するためのチューブ28が接続された2つの排出口14−1aが設けられるとともに、キャップ12a内に、ポンプ30により洗浄液タンクから洗浄液を供給するチューブ22が接続される洗浄液供給口14−2aが設けられている。
【0038】
なお、洗浄液供給口14−2aは、キャップ12aの略中心に位置するように設けられ、2つの排出口14−1aは、洗浄液供給口14−2aを中心として等距離の位置にキャップ12aの長手方向(
図3、4では、副走査方向、つまり、前後方向である。)に沿って洗浄液供給口14−2aと並んで配設される(
図4を参照する。)。
【0039】
また、キャップ12bには、ベース部材14上にスポンジなどのインクを吸収する吸収層12b−1が配設され、この吸収層12b−1を囲うように密閉用ゴム12b−2が配設されている(
図3を参照する。)。
【0040】
このとき、密閉用ゴム12b−2の上端12b−2aは吸収層12b−1の上面12b−1aより高さ方向において上方側に位置するように設計されており、キャップ12bは、密閉用ゴム12b−2に囲われた空間Sbを備えることとなる。
【0041】
そして、吸収層12b−1の下方側のベース部材14には、ポンプ26により吸引して吸収層12b−1に吸収したインクを廃液ボトル(図示せず。)に排出するためのチューブ28が接続された2つの排出口14−1bが設けられるとともに、キャップ12b内に、ポンプ30により洗浄液タンクから洗浄液を供給するチューブ22が接続される洗浄液供給口14−2bが設けられている。
【0042】
なお、洗浄液供給口14−2bは、キャップ12bの略中心に位置するように設けられ、2つの排出口14−1bは、洗浄液供給口14−2bを中心として等距離の位置にキャップ12bの長手方向(
図3、4では、副走査方向、つまり、前後方向である。)に沿って洗浄液供給口14−2bと並んで配設される(
図4を参照する。)。
【0043】
さらに、キャップ12cには、ベース部材14上にスポンジなどのインクを吸収する吸収層12c−1が配設され、この吸収層12c−1を囲うように密閉用ゴム12c−2が配設されている(
図3を参照する。)。
【0044】
このとき、密閉用ゴム12c−2の上端12c−2aは吸収層12c−1の上面12c−1aより高さ方向において上方側に位置するように設計されており、キャップ12cは、密閉用ゴム12c−2に囲われた空間Scを備えることとなる。
【0045】
そして、吸収層12c−1の下方側のベース部材14には、ポンプ26により吸引して吸収層12c−1に吸収したインクを廃液ボトル(図示せず。)に排出するためのチューブ28が接続された2つの排出口14−1cが設けられるとともに、キャップ12c内に、ポンプ30により洗浄液タンクから洗浄液を供給するチューブ22が接続される洗浄液供給口14−2cが設けられている。
【0046】
なお、洗浄液供給口14−2cは、キャップ12cの略中心に位置するように設けられ、2つの排出口14−1cは、洗浄液供給口14−2cを中心として等距離の位置にキャップ12cの長手方向(
図3、4では、副走査方向、つまり、前後方向である。)に沿って洗浄液供給口14−2cと並んで配設される(
図4を参照する。)。
【0047】
また、ポンプ26、30は、マイクロコンピューター(図示せず。)によりその動作が制御される。
【0048】
キャップ装置10の下方側には、キャップ12a、12b、12cから流出した洗浄液を回収するための回収槽20が配設されており、この回収槽20に回収された洗浄液は、廃液ボトル(図示せず。)に集められる。
【0049】
さらに、ベース部材14の上面14aにおいては、キャップ12の後方側に、支軸Oを中心に回動してキャップ12の上方側に所定の隙間gを形成して位置する板部材16が配設されている。
【0050】
つまり、板部材16は、支軸Oを中心に回動して、キャップ12の後方側で立設した状態(以下、「開状態」と称する。)と、キャップ12の上方側に所定の隙間gを形成して水平となった状態(以下、「閉状態」と称する。)となることができる(
図5(a)(b)を参照する。)。
【0051】
なお、この開状態のときには、待機位置に位置するインクヘッド部102の各インクヘッドにおけるインクジェットノズルが形成された領域をキャッピング可能なように、キャップ12の上方側を開放した状態となっている。
【0052】
また、この所定の隙間gは、例えば、0.2mm<g<1.0mmであり、0.5mm程度であることが好ましい。
【0053】
この板部材16は、キャップ12a、12b、12cそれぞれに対して配設されており、3つの板部材16a、16、16cにより構成されている。
【0054】
具体的には、板部材16は、キャップ12aの後方側に配設された板部材16aと、キャップ12bの後方側に配設された板部材16bと、キャップ12cの後方側に配設された板部材16cとにより構成されている。
【0055】
なお、板部材16aは、キャップ12aの開口部12aaの面積より大きな面積となるように設計されている(
図4を参照する。)。
【0056】
同様に、板部材16bは、キャップ12bの開口部12baの面積より大きな面積となるように設計され、板部材16cは、キャップ12cの開口部12caの面積より大きな面積となるように設計されている(
図4を参照する。)。
【0057】
即ち、キャップ12が閉状態のときには、板部材16は、キャップ12の開口部を覆うようにして、キャップ12の上方側に所定の隙間gを形成して水平となった状態となっている。
【0058】
また、この板部材16の裏面には、板部材16がキャップ12の上方側に位置した状態で洗浄液供給口14−2から洗浄液が供給された際に、供給された洗浄液の液圧を緩衝して、洗浄液が外側に広がるのを促す緩衝材18が配設されている。
【0059】
具体的には、板部材16aの下方側の面16aa(つまり、キャップ12aの上方側に位置するときにキャップ12aと対向する面である。)には、緩衝材18aが配設されている。
【0060】
また、板部材16bの下方側の面16ba(つまり、キャップ12bの上方側に位置するときにキャップ12bと対向する面である。)には、緩衝材18bが配設されている。
【0061】
さらに、板部材16cの下方側の面16ca(つまり、キャップ12cの上方側に位置するときにキャップ12cと対向する面である。)には、緩衝材18cが配設されている。
【0062】
板部材16a、16b、16cにはそれぞれ駆動モーター(図示せず。)が配設されており、この駆動モーター(図示せず。)は、インクヘッド102a、102b、102cをキャップ装置10によりそれぞれキャッピングする際には、インクジェットプリンタ100の全体の動きを制御するマイクロコンピューター(図示せず。)により駆動して、板部材16a、16b、16cを回動させる。
【0063】
即ち、板部材16a、16b、16cは、インクジェットプリンタ100のマイクロコンピューター(図示せず。)により駆動モーター(図示せず。)を介して、開状態および閉状態を選択的に切り替えられる。
【0064】
具体的には、板部材16は、インクジェットプリンタ100において、キャップ12の洗浄が終了したタイミングでは、マイクロコンピューター(図示せず。)により駆動モーター(図示せず。)を駆動して、閉状態となっている板部材16を矢印A方向に回動させて開状態とする。
【0065】
また、板部材16は、インクジェットプリンタ100において、キャップ12の洗浄を行うタイミングでは、マイクロコンピューター(図示せず。)により駆動モーター(図示せず。)を駆動して、開状態となっている板部材16を矢印B方向に回動させて閉状態とする。
【0066】
なお、インクヘッド部102を待機位置に位置させる際には、板部材16は、マイクロコンピューター(図示せず。)の制御により開状態とされる。
【0067】
以上の構成において、インクジェットプリンタ100において、キャップ12の洗浄を行う場合について説明する。
【0068】
なお、キャップ装置10においては、キャップ12a、12b、12cの各構成はそれぞれ同様な構成となっており、同じ洗浄処理がなされるため、以下の説明においては、キャップ12aにおける洗浄処理についてのみ説明する。
【0069】
まず、インクジェットプリンタ100において、インクヘッド部102が待機位置に位置しない状態で、予めマイクロコンピューター(図示せず。)に記憶されているキャップ12を洗浄するタイミングとなると、開状態の板部材16aが当該マイクロコンピューターの制御により、駆動モーター(図示せず。)を介して閉状態とされる。
【0070】
即ち、キャップ12aの後方側で立設した状態の板部材16a(
図5(a)を参照する。)が矢印B方向に回動して、キャップ12aの上方側に所定の隙間gを形成して水平となった状態となる。(
図5(b)を参照する。)。
【0071】
こうして板部材16aが閉状態となると、ポンプ30により洗浄液タンクから送出された洗浄液が洗浄液供給口14−2を介してキャップ12a内に流入される。
【0072】
このとき、キャップ12aに流入する洗浄液の液圧は、例えば、キャップ12a内に流入した洗浄液が、板部材16aの下方側の面16aaに配設された緩衝材18aに所定の圧力がかかるように調整されている。なお、キャップ12a内に洗浄液が供給される際には、排出口14−1aから排出が行われないようになされている。
【0073】
そして、キャップ12a内に流入した洗浄液は、キャップ12a内に満たされると、密閉用ゴム12a−2と板部材16aとにより形成された隙間からキャップ12aの外部に流出することとなる。
【0074】
ここで、この所定の隙間gとして、例えば、0.2mm<g<1.0mmとしたが、本願発明者の実験によると、所定の隙間gが0.2mm以下のときには、流出する洗浄液がキャップ12aの一方向から勢いよく流れ出てしまい、密閉用ゴム12a−2全体を効率よく洗浄することが困難であった。また、所定の隙間gが1.0mm以上のときには、流出する洗浄液が密閉用ゴム12a−2に付着したインクを洗浄することが可能な流勢を得ることが難しかった。
【0075】
こうして、所定量の洗浄液を供給すると、洗浄液タンクから洗浄液を送出するポンプ30が停止され、キャップ12a内への洗浄液の供給が停止される。なお、所定量の洗浄液とは、キャップ12aから洗浄液があふれる量であり、この洗浄液の量を調整することにより、洗浄時間が調整される。
【0076】
その後、排出口14−1aに接続されたチューブ(図示せず。)に設けられたポンプ26を駆動し、排出口14−1aからキャップ12a内に満たされた洗浄液を吸引してキャップ12aの外部に排出する。
【0077】
こうして、キャップ12a内から洗浄液が排出されると、キャップ12の洗浄が終了したものとして、閉状態の板部材16aがマイクロコンピューター(図示せず。)の制御により、駆動モーターを介して開状態とされる。
【0078】
即ち、キャップ12aの上方側に所定の隙間gを形成して水平となった状態の板部材16aが矢印A方向に回動して、キャップ12aの後方側で立設した状態となる。
【0079】
以上において説明したように、本発明によるキャップ装置の洗浄機構を備えたキャップ装置10においては、キャップ12内に洗浄液を供給するための洗浄液供給口と、キャップ12内の洗浄液を吸引して排出するための排出口と、キャップ12の洗浄を行う際に、キャップ12の上方側に所定の隙間gを空けて配設される板部材16とを有するようにした。
【0080】
そして、キャップ12の洗浄を行う際には、キャップ12の上方側に所定の隙間gを空けて板部材16を配設し、排出口からの排出を行うことなく洗浄液供給口を介してキャップ12内に洗浄液を供給するようにした。
【0081】
これにより、キャップ装置10においては、キャップ12と板部材16との間に形成された隙間から、洗浄液が流出するようになり、この洗浄液が流出する際の洗浄液の流勢によりキャップ12の密閉用ゴムに付着したインクを洗浄することができるようになる。
【0082】
このため、キャップ装置10によれば、作業者がキャップ12の密閉用ゴムに付着したインクの除去作業を行う必要がなくなり、作業者の作業を軽減することができるようになる。
【0083】
また、キャップ12の洗浄するタイミングを適宜に設定することで、UVインクやラテックスインクなどのような再溶解し難いインクに対して、当該インクがキャップ12内において固化する前に、洗浄液で洗浄することができるようになる。
【0084】
これにより、キャップ装置10においては、作業者の作業の負担が軽減するとともに、キャップ装置の寿命が長くなる。
【0085】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(5)に示すように変形するようにしてもよい。
【0086】
(1)上記した実施の形態においては、上記した実施の形態においては、板部材16の下面に、緩衝材18のみを設けるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、板部材16の下面における外周部分に沿って、キャップ12から流出した洗浄液を下方側に誘導するための返し部材24を設けるようにしてもよい(
図6を参照する。)
【0087】
(2)上記した実施の形態においては、板部材16を閉状態とするときには、キャップ12と板部材16とを所定の隙間gだけ開けるようにし、この所定の隙間gとして、0.2mm<g<1.0mmであるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、こうした値は、実験を繰り返して、各構成部材の大きさに合わせて取得するようにしてもよい。
【0088】
(3)上記した実施の形態においては、インクヘッド部102が待機位置に位置しない状態で、マイクロコンピューター(図示せず。)に記憶されているキャップ装置10を洗浄するタイミングとなると、板部材16が閉状態となるようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0089】
即ち、インクヘッド部102が待機位置に位置した状態でキャップ12を洗浄するタイミングとなると、インクヘッド部102を移動してキャップ装置10の上方側に位置しない状態とし、その後、板部材16を閉状態として洗浄処理を行うようにしてもよい。
【0090】
(4)上記した実施の形態においては、板部材16を回動することにより、板部材16をキャップ12の上方側に位置した状態(つまり、閉状態である。)と、キャップ12の上方側を開放した状態(つまり、開状態である。)とに変更するようにしたが、これに限られるものではないことは勿論である。
【0091】
即ち、板部材16を水平面内においてスライドさせることにより、板部材16をキャップ12の上方側に位置した状態と、キャップ12の上方側を開放した状態とに変更するようにしてもよい。
【0092】
(5)上記した実施の形態ならびに上記した(1)乃至(4)に示す変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。