特許第6184412号(P6184412)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6184412ワセリンを含有する瓶ラベル貼付用ホットメルト接着剤
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184412
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】ワセリンを含有する瓶ラベル貼付用ホットメルト接着剤
(51)【国際特許分類】
   C09J 191/06 20060101AFI20170814BHJP
   C09J 123/08 20060101ALI20170814BHJP
   C09J 123/16 20060101ALI20170814BHJP
   C09J 153/02 20060101ALI20170814BHJP
   C09J 11/06 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   C09J191/06
   C09J123/08
   C09J123/16
   C09J153/02
   C09J11/06
【請求項の数】4
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-534797(P2014-534797)
(86)(22)【出願日】2012年10月5日
(65)【公表番号】特表2014-528500(P2014-528500A)
(43)【公表日】2014年10月27日
(86)【国際出願番号】US2012059068
(87)【国際公開番号】WO2013052875
(87)【国際公開日】20130411
【審査請求日】2015年10月2日
(31)【優先権主張番号】61/543,537
(32)【優先日】2011年10月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】510180393
【氏名又は名称】ボスティック,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】ヴィトラーノ,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】スタフィール,ケビン
(72)【発明者】
【氏名】マッガード,リチャード
【審査官】 小久保 敦規
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭48−047931(JP,A)
【文献】 特表2002−528620(JP,A)
【文献】 特表2004−510501(JP,A)
【文献】 米国特許第03931073(US,A)
【文献】 中国特許出願公開第1089291(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09J 1/00−201/10
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホットメルト接着剤組成物の全重量にもとづいて、
2重量%〜30重量%のワセリン、
1重量%〜30重量%の、20g/10分を超えるメルトインデックスを有するスチレンブロックコポリマー、
1重量%〜30重量%の、エチレン酢酸ビニル(EVA)を含み、かつ2500g/10分を超えるメルトインデックスを有するポリオレフィンポリマー、
20重量%〜50重量%の粘着付与剤または粘着付与剤ブレンド、
0重量%〜25重量%のワックス、
0重量%〜3重量%の抗酸化剤または安定化剤、および
0重量%〜3重量%の補助添加剤
を含むホットメルト接着剤組成物。
【請求項2】
前記スチレンブロックコポリマーが、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン(SIBS)、およびスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレン(SEBS)からなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ポリオレフィンポリマーが、エチレン酢酸ビニル(EVA)、プロピレン/エチレンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、オレフィンブロックコポリマー、およびエチレンn−ブチルアクリラートコポリマーからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記ワックスが、パラフィンワックス、微結晶ワックス、および合成ワックスからなる群より選択される、請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景情報
ホットメルト接着剤は、この数年間の間、ガラスおよびプラスチックの両方の瓶にラベル貼付するために使用されてきた。炭酸飲料を含むプラスチック瓶は、特に難題がある。瓶詰めの後、炭酸飲料がプラスチック瓶を膨張させる。ラベルシステムは、この膨張に順応する必要がある。プラスチック瓶にラベルを接着するのに用いられる接着剤も、この膨張に順応する必要がある。
【背景技術】
【0002】
紙ラベルは、硬質で膨張しない。典型的には硬性のガラス質接着剤が、紙ラベルを瓶に結合させるために用いられる。紙ラベルへの接着剤は、クリープ耐性により、ラベルが「フラッギングすること」(瓶からラベル重畳体の部分的剥離)を防ぐ必要がある。プラスチックラベルは、可撓性で膨張する。典型的にはより軟質で弾性の粘着性接着剤が、プラスチックフィルムラベルで用いられるが、プラスチックフィルムラベルも、一般に紙ラベルより接着が困難である。プラスチックラベルを接着するのに用いられる接着剤は、ラベルを瓶に接着させるのに十分な粘着性があること、およびラベル/瓶の膨張に耐えるのに十分強度があること、が必要とされる。この適用タイプでは、接着剤は、ラベルよりも大きな内部強度を有する必要がある。接着剤の高い内部強度が、ラベル重畳体での結合を維持しながら、ラベルを伸縮および膨張させる。万が一、接着剤が伸展またはクリープするとしても、ラベル重畳体で、瓶上のラベルの前縁部と後縁部の間に裂け目が現れるであろう。
【0003】
多くの図形を支持し、印刷工程を容易にするために、プラスチックラベルは、より硬質になっている。加えて経費削減を実現し、製造業者の「グリーン」イニシアチブを満たすために、プラスチック瓶が全体的な規格低減にみまわれている。透明のラベルも、市場に導入されつつある。これらのラベルは、その基本組成により、これまでのプラスチックラベルよりも大きな引張り強さを有する。これらのラベルはより大きな引張り強さにより伸縮に耐えるが、既存の接着剤はクリーピングを起こし、ラベル貼付を破壊する(ラベルの前縁部と後縁部が分離する)。更に一部のプラスチックフィルムラベルは、接着剤からラベルへの油移行を受け易い。この移行によって、審美的に好ましくないしわを生じる。
【0004】
接着剤のフォーミュレーターは、これらのより引張り強さの高いプラスチックラベルに接着し、接着剤からラベルへの油移行を呈さない接着剤を開発しようと努力を重ねている。本発明は、ホットメルトのフォーミュレーターが、他の特性を損なうことなく低粘度、優れた接着性、高いクリープ耐性を付与し得るがホットメルト式瓶ラベル貼付用接着剤における油移行が全くない、新規な方法を詳述する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
発明の概要
本発明は、スチレンブロックコポリマー(SBC)、ポリオレフィン、粘着付与樹脂、および場合によりワックスで構成されたホットメルト接着剤配合物を詳述する。好ましい接着剤は、250°Fで2000cp未満の粘度、62℃を超えるクロスオーバー温度、1.0×10ダイン/cmの弾性率を有し、20g/10分を超えるメルトインデックスを有するスチレンブロックコポリマーを含有するものである。これらの配合剤は、従来通り配合された瓶ラベル貼付用ホットメルト接着剤を越える低粘度、優れた接着性、高いクリープ耐性および低い油移行を提供する。
【0006】
適用例としては、非限定的に瓶が挙げられ、ラベル貼付、ラミネート接着剤、一般的な組立て、不織布、および濾過への適用が可能である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
機器による特徴づけ
粘度の概略的測定から、典型的な鉱物油の代わりにワセリンを用いて製造された接着剤が、接着剤のアプリケーションウィンドウを越えるかなり平坦な粘度曲線を呈することが示される。
【0008】
レオロジー分析から、1:1の比率で代用された時に、ワセリン含有接着剤が、鉱物油を組み込んだ接着剤よりも高いG’/G’’クロスオーバーポイントを有することが示される。これは、より高い温度耐性に対応する。
【0009】
性能評価
本発明に記載された配合は、典型的な感圧接着剤のフィルム接着性を非感圧接着剤の高い引張り強さおよびクリープ耐性と組み合わせたSBC/ポリオレフィン/ワセリンハイブリッドを表す。
【0010】
本発明に記載された新規な接着剤配合物の結合評価では、従来の感圧および非感圧性瓶ラベル貼付用接着剤を越える優れた性能が示される。クリープ耐性の上昇は、プラスチックフィルム被着材への接着性を犠牲することはない。
【発明を実施するための形態】
【0011】
発明の記載
ホットメルト接着剤の瓶ラベル貼付配合物においてワセリンを使用すると、プラスチックフィルム被着材に関する接着性を犠牲にすることなく、クリープ耐性が改善される。加えてワセリン含有接着剤は、感受性フィルム貯蔵物への油移行を呈さず、それにより審美的に好ましくないしわを減少させる。
【0012】
本発明は、スチレンブロックコポリマー(SBC)、ワセリン、ポリオレフィン、粘着付与樹脂、および場合によりワックス、可塑化剤、安定化剤または他の補助添加剤で構成されている。実施例にSBCおよびEVAポリマーで構成されたホットメルト接着剤を示しているが、非限定的にプロピレン/エチレンコポリマー、エチレン/α−オレフィンコポリマー、オレフィンブロックコポリマー、エチレンn−ブチルアクリラートコポリマー、メタロセン触媒ポリエチレンなどをはじめとする他のポリオレフィンポリマーがEVAの代わりに用いられ得ることが、見いだされた。
【0013】
歴史的には、典型的に鉱物油である液体可塑化剤は、感圧接着剤中で、接着性を改善して粘度を低下させるために用いられてきた。これらの液体可塑化剤の添加は、クリープ耐性とフィルム接着性の改善とに関して互いに排他的な性質をもたらす。鉱物油の代わりにワセリンを用いると、クリープ耐性が改善され、油移行が排除され、適切に配合されればフィルム接着性が低下しない。
【0014】
スチレンブロックコポリマー、例えばスチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレン(SIBS)またはスチレン−(エチレン−ブチレン)−スチレン(SEBS)などの水素化誘導体は、従来のホットメルト接着剤を調製するのに用いられる典型的なグレードのいずれであってもよい。
【0015】
一般的に、これらの瓶ラベル貼付用接着剤の粘度は、非常に低い傾向があるため、高スチレン量(25重量%を超え、約51重量%以下)および比較的低い分子量(Mw<200,000ダルトン)を有するポリマーを使用することが望ましい。特に好ましいのは、スチレン量44%でジブロックを事実上全く有さない低分子量直鎖状SISポリマーであるVector 4411などのポリマーである。200℃および5kg重量を用いたASTM 1238によるこのポリマーのメルトインデックスは、約40グラム/10分であり、その比較的低い分子量が実証される。別の好ましいポリマーは、43%のスチレンを含有しジブロックを事実上全く有さない直鎖状SBSポリマーであるVector 4461または6241である。ASTM 1238および温度200℃および5kg重量を用いたこれらのポリマーのメルトインデックスは、23であり、このポリマーが比較的低い分子量であることが示される。これらのポリマーは全て、Dexco Polymers(現在のTRSC)から入手される。SBCポリマーの他の供給業者は、 Kraton Performance Polymers Inc、EniChem Elastomers Americas Incなどである。
【0016】
スチレンブロックコポリマーは、別のオレフィン性ポリマー、例えばエチレン酢酸ビニルコポリマーとブレンドされる。これらのポリマーは周知であり、ホットメルト接着剤のベースポリマーとして広く用いられている。それらは、約9重量%という低濃度から40重量%を超える高濃度までの酢酸ビニルレベルを有する。それらは、メルトインデックス(190℃/2.16kg)も、約500グラム/10分というわずかな数値から約2500グラム/10分という高値の範囲内である。分子量があまりに低いためメルトインデックスの代わりにメルトビスコシティで特徴づけられるグレードがある。メルトインデックスのグレードが高ければ、出来上がった接着剤の粘度の低下が支援されるため、本発明において特に望ましい。特に好ましいのは、酢酸ビニル27.6%および374°Fでメルトビスコシティ(ASTM 3236)2800cpを有するEscorene AD2528などのグレードである。これらのポリマーは、DuPont Chemical、Celenese CorporationおよびExxonMobil Chemical Co.から入手される。
【0017】
本発明は、配合物の重要成分として、2%〜30%、好ましくは2%〜20%のワセリンも使用する。ワセリンは、油性およびロウ質の長鎖非極性炭化水素の均質混合物である。それは、石油ゼリーの稠度を有する半固形材料であると見なされる。メルクインデックス(第13版)によれば、ワセリンは、「主として一般式CnH2n+2のメタン類からなる半固形炭化水素の精製混合物である。実際にはワセリンは、非直鎖状固形炭化水素と高沸点液体炭化水素とのコロイド系であり、液体炭化水素のほとんどは、ミセルの内部に保持されている」。
【0018】
ワセリンは、ASTM D−127による約120°F〜約150°Fの融点を有する。それは、ASTM D−937による稠度およびASTM D−445による210°Fの粘度により更に特徴づけることができる。ワセリンの特に好ましいグレードは、Sonneborn Refined Productsにより、商品名Protopet(登録商標)として販売される。一例が、Yellow Protopet 2A(登録商標)ワセリンである。このグレードは、約130/140°Fの融点(ASTM D−127)、25℃(77°F)で180/210デシミリメーターの稠度(ASTM D−937)、および210°Fで67 SUS(12cSt)の粘度(ASTM D−445)を有する。
【0019】
これらの配合物におけるワセリンの使用は、鉱物油またはワックス(パラフィン、微結晶または合成)の添加を越える複数の利点をもたらす。利点としては、鉱物油を用いた場合のようにホットタック性に負の影響を及ぼすことなく、表面タック性を低下させることが挙げられる。加えて、その使用により、しわまたは結合破壊を引き起こし得る、接着剤からフィルムへの油の移行が、排除される。ワセリンは、ワックスと同様の接着性に影響を及ぼさずに、高温性能を上昇させる。ワセリンはまた、この適用タイプにおいて一般に用いられる低い適用温度で必要となる低粘度を配合物に付与する。
【0020】
ワセリンにより提供される他の属性は、鉱物油の使用を越える低温流れの改善である。以下の表1における生成物H4124Aは、室温で有意な低温流れ度を有する。低温流れは、周囲温度またはわずかに高い温度(例えば、100°F)で非常に遅く流れる、またはクリープする材料の特性である。このことは、出来上がった製品が例えば倉庫で貯蔵される場合には、時間の経過と共に結合強度を低下し得るため、接着配合物にとって重要な欠点である。接着剤は、時間の経過と共にそれ自体の包装から流れ出る可能性があるため、接着剤そのものの包装も問題であり、用いられ得る包装のタイプを厳密に制限する。H4124Aは、瓶のラベル接着剤として十分に作用するが、それは若干の低温流れ度を有するため、使用を限定する重大な欠点を有する。以下の表1の実施例1は、類似の生成物であるが、配合物中で鉱物油の代わりにワセリンを使用することで、H4124Aが有する低温流れ度を有さない。
【0021】
スチレンブロックコポリマーの任意のタイプを、本発明によるホットメルト接着剤配合物中で用いることができ、組成物中に約1重量%〜約30重量%、好ましくは約1重量%〜約25重量%、最も好ましくは約1重量%〜約10重量%の量で組み込まれてもよい。とりわけ有用なスチレン系ブロックコポリマーは、構造A−B、A−B−A、A−(B−A)−B、または(A−B)−Y(ここで、Aは、80℃を超える高いTgを有するポリビニル芳香族ブロックを含み、Bは、−10℃未満のTgを有するゴム状中間ブロックを含み、Yは、多価化合物を含み、nは、少なくとも3の整数である)を有するものである。ホットメルト接着剤組成物中で従来から用いられているこれらの後者のブロックコポリマーの例が、スチレン系ブロックコポリマー(SBc)であり、それにはスチレン−ブタジエン(SB)、スチレン−ブタジエン−スチレン(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、スチレン−イソプレン(SI)、スチレン−イソプレン−ブタジエン−スチレン(SIBS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン(SEBS)、スチレン−エチレン−ブチレン(SEB)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEPS)およびスチレン−エチレン−プロピレン(SEP)およびスチレン−エチレン−エチレン−プロピレン−スチレン(SEEPSまたは水素化SIBS)が挙げられる。ポリマーの総スチレン量は、ポリマーの51重量%と高濃度であってもよい。S−B−S(スチレン−ブタジエン−スチレン)コポリマーにおいて、好ましい分子量(Mw)は、約50,000〜120,000であり、好ましいスチレン量は、約20〜45重量%である。S−I−S(スチレン−イソプレン−スチレン)コポリマーにおいて、好ましい分子量(Mw)は、約100,000〜200,000であり、好ましいスチレン量は、約14〜35重量%である。ブタジエン中間ブロックを水素化すると、ゴム状中間ブロックが生成され、それは典型的にはエチレン−ブチレン中間ブロックに変換される。そのようなブロックコポリマーは、例えばKraton Polymers、Polimeri Europa、Total Petrochemicals、Dexco、およびKurarayから入手される。中間ブロックまたはテーパードブロックコポリマー(A−(B−A)−B型)は、Firestoneから入手される。ブロックコポリマーの構造は、メタクリル酸メチルのような高いTg示すか、またはアクリル酸ブチルのようにエラストマーの挙動を有する、一般には任意のアクリル系モノマーまたはアクリル相を含有することができる。同じくホットメルト接着剤のポリマー分画は、1種以上の他の層を含有することができるか、1種を超える構造を含有することができるか、あるいはエテン、プロペン、もしくは他のオレフィン系モノマーのコポリマー、またはアクリル系モノマーの共重合のような他のポリマーを含有することができる。これらの更なるポリマーは、ホモポリマーまたはコポリマーであってもよく、グラフティングまたは分子鎖切断のような任意の重合中または重合後の変性により潜在的に変性させることができる。組成物が、本発明の所望の粘度および低温適用特性を保持している限り、様々なポリマーのブレンドを用いてもよい。
【0022】
本発明のホットメルト接着剤中で用いられる粘着付与樹脂または粘着付与剤は、接着性を拡大し、特異的接着性を改善するものである。本明細書で用いられる用語「粘着付与樹脂」または「粘着付与剤」としては、
(a)ASTM法E28−58Tにより決定される、10℃〜160℃の環球式軟化点を有する脂肪族または脂環式石油炭化水素樹脂(後者の樹脂は主として脂肪族および/または脂環式オレフィンおよびジオレフィンからなるモノマーの重合から得られ、水素化脂肪族および脂環式石油炭化水素樹脂も含まれ、このタイプのC5オレフィン分画に基づくそのような市販の樹脂の例は、Hercules Corp.から販売されるpiccotac 95粘着付与樹脂およびExxonMobil Chemical Companyから販売されるEscoreze 1310LCである);
(b)芳香族石油炭化水素樹脂およびその水素化誘導体;
(c)脂肪族/芳香族石油系炭化水素樹脂およびその水素化誘導体;
(d)芳香族変性脂環式樹脂およびその水素化誘導体;
(e)約10℃〜約140℃の軟化点を有するポリテルペン樹脂(後者のポリテルペン樹脂は一般に軽度の低温でフリーデルクラフツ触媒の存在下、テルペン炭化水素、例えばピネンとして公知のモノテルペンの重合により得られ、水素化ポリテルペン樹脂も含まれる);
(f)天然テルペンのコポリマーおよびターポリマー、例えばスチレン/テルペン、α−メチルスチレン/テルぺンおよびビニルトルエン/テルペン;
(g)天然および変性ロジン、例えばガムロジン(gun rosin)、ウッドロジン、タル油ロジン、蒸留ロジン、水素化ロジン、二量化ロジンおよび重合ロジン;
(h)天然および変性ロジンのグリセロールおよびペンタエルトリトールエステル、例えばペールウッドロジンのグリセロールエステル、水素化ロジンのグリセロールエステル、重合ロジンのグリセロールエステル、ペールウッドロジンのペンタエリトリトールエステル、水素化ロジンのペンタエリトリトールエステル、タル油ロジンのペンタエリトリトールエステルおよびロジンのフェノール変性ペンタエリトリトールエステル;
(i)フェノール変性テルペン樹脂、例えばテルペンとフェノールとの酸性媒体中での縮合から得られる樹脂生成物、
が挙げられる。
【0023】
先に記載された粘着付与樹脂の2種以上の混合物が、幾つかの配合に必要とされる場合がある。5重量%〜65重量%の範囲の粘着付与樹脂が用いられ得るが、好ましい量は、約20重量%〜約50重量%である。本発明に有用な粘着付与樹脂として、おそらく極性粘着付与樹脂が挙げられるが、利用可能な極性粘着付与樹脂の選択は、ポリマー樹脂の多くがポリオレフィンポリマーとは部分的にしか相溶性でないように思われているという事実を考慮して限定される。
【0024】
先に言及された通り、本発明の範囲内において有用な粘着付与樹脂は、約5重量%〜65重量%を構成する。好ましくは粘着付与樹脂は、市販される非極性タイプのいずれから選択することもできる。好ましい樹脂は、脂肪族石油炭化水素樹脂であり、その例はHercules Corp.から入手されるHercotac 1148のようなC5オレフィンに基づく。最も好ましいのは、水素化ジシクロペンタジエン(DCPD)に基づく、または軟化点が70℃を超えるその芳香族変性誘導体である、非極性生成物である。そのような樹脂の例は、ExxonMobil Chemical Companyから販売されるEscoreze 5400とEscoreze5600およびArizona Chemical Co.から入手されるSylvatac RE85である。
【0025】
可塑化剤は、所望の粘度制御をもたらし、かつ可撓性を付与するために、本発明の組成物中に0重量%〜約10重量%、好ましくは約0重量%〜約5重量%の量で存在することができる。適切な可塑化剤は、鉱物油などの通常の可塑化性油を含み、オレフィンオリゴマーおよび低分子量ポリマーに加え、植物油および動物油、ならびにそのような油の誘導体の群から選ぶことができる。使用され得る石油誘導油は、芳香族炭化水素を小割合でしか含有しない比較的高い沸点の材料である。これに関して芳香族炭化水素は、芳香族性炭素原子の分率で測定してその油の好ましくは30%未満、より特に15%未満でなければならない。より好ましくはその油は、本質的に非芳香族であってもよい。オリゴマーは、約350〜約10,000の平均分子量を有するポリプロピレン、ポリブテン、水素化ポリイソプレン、水素化ポリブタジエンなどであってもよい。適切な植物および動物油は、通常の脂肪酸およびその重合生成物のグリセロールエステルを含む。他の有用な可塑化剤は、従来のジベンゾアート、ホスファート、フタラートエステル、ならびにモノ−またはポリグリコールのエステルのファミリーに見いだすことができる。このような可塑化剤の例としては、非限定的に、ジプロピレングリコールジベンゾアート、ペンタエリトリトールテトラベンゾアート、2−エチルヘキシルジフェニルホスファート、ポリエチレングリコール400−ジ−2−エチルヘキソアート;ブチルベンジルフタラート、ジブチルフタラートおよびジオクチルフタラートが挙げられる。本発明において有用性を見いだす可塑化剤は、任意の数の異なる可塑化剤であってもよいが、本発明者は、5,000未満の平均分子量を有する鉱物油および液体ポリブテンが特に有利であることを発見した。認識されるであろうが、典型的には可塑化剤は、接着剤の接着強さおよび/または使用温度を実質的に低下させずに接着剤組成物全体の粘度を低下させ、かつ接着剤のオープンタイムを延長し、可撓性を改善するために使用されてきた。
【0026】
ワックスは、ホットメルト接着剤組成物の溶融粘度を低下させるために使用することができる。本発明の組成物では約0重量%〜25重量%の様々な量を用いることができるが、好ましい量は、0重量%〜10重量%である。これらのワックスは、接着剤のセットアップタイムおよび軟化点も果たすことできる。とりわけ有用なワックスは:
1.ASTM法D−1321で測定して約0.1〜120の硬度値を有し、約65℃〜140℃のASTM軟化点を有する、低分子量、即ち500〜6000の数平均分子量(Mn)のポリエチレンワックス;
2.石油ワックス、例えば約50℃〜80℃の融点を有するパラフィンワックスおよび約55℃〜100℃の融点を有する微結晶ワックス(後者の融点はASTM法D127−60で測定される);
3.フィッシャー−トロプシュワックスなど、一酸化炭素と水素とを重合することにより製造された合成ワックス;
4.ポリオレフィンワックス、である。本明細書で用いられる用語「ポリオレフィンワックス」は、オレフィンモノマー単位で構成されたそれらのポリマーまたは長鎖物質を指す。このタイプの材料は、Eastman Chemical Co.から商品名“Epolene”として市販される。本発明の組成物中での使用に好ましい材料は、約100℃〜170℃の環球式軟化点を有する。理解されるはずであるが、これらワックス希釈剤はそれぞれ、室温で固体である。
【0027】
水素化された牛脂、ラード、大豆油、綿実油、ひまし油、メンヘーデン油、タラ肝油などの水素化された動物、魚および植物油脂を含み、水素化されていることによって室温で固体である他の物質も、ワックス希釈剤の均等物として機能することに関して有用であることが見いだされた。これらの水素化材料は、接着剤業界では「動物または植物性ワックス」と称されることが多い。
【0028】
本発明は、安定化剤を約0重量%〜約3重量%の量で含むことができる。好ましくは、約0.1%〜1%の安定化剤が、組成物に組み込まれる。本発明のホットメルト接着剤組成物中で有用となる安定化剤は、通常は接着剤の製造および適用中に、そして最終的な製品の周囲環境に対する通常の曝露の際に起こる熱および酸化分解の影響から、先に言及されたポリマー、そしてそれによる接着剤系全体を防御するのを助けるために組み込まれる。とりわけ適用可能な安定化剤は、高分子量ヒンダードフェノール、ならびに硫黄およびリン含有フェノールなどの多官能性フェノールである。ヒンダードフェノールは、当業者に周知であり、そのフェノール性ヒドロキシル基に極めて近接して立体的に嵩高のラジカルも含むフェノール化合物として特徴づけることができる。特に、第三級ブチル基は一般に、フェノール性ヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも1つにおいて、ベンゼン環に置換されている。ヒドロキシル基の付近にこれらの立体的に嵩高の置換されたラジカルが存在することは、その伸縮振動を、そしてそれに対応して反応性を妨害する働きがあり;この立体障害は、こうしてフェノール性化合物に安定化性を与える。代表的なヒンダードフェノールとしては:
1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン;
ペンタエリトリトールテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート;
n−オクタデシル−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート;
4,4’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール);
2,6−ジ−tert−ブチルフェノール;
6−(4−ヒドロキシフェノキシ)−2,4−ビス(n−オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン;
2,3,6−トリス(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチル−フェノキシ)−1,3,5−トリアジン;
ジ−n−オクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホナート;
2−(n−オクチルチオ)エチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート;および
ソルビトールヘキサ−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−フェニル)プロピオナート、
が挙げられる。
【0029】
安定化剤として特に好ましいのは、ペンタエリトリトールテトラキス−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナートである。
【0030】
これら安定化剤の性能は、これら安定化剤と共に、(1)相乗剤、例えばチオジプロピオナートエステルおよびホスファイト;ならびに(2)キレート化剤および金属不活化剤、例えばエチレンジアミン四酢酸、その塩、およびジサリチラルプロピレンジイミン、を用いることにより更に向上させることができる。
【0031】
特定の物理的性質を改変するために、0%〜3%の量の他の任意の補助添加剤を本発明の接着剤組成物に組み込ませてもよいことを、理解しなければならない。これらの添加剤としては、例えば不活性着色剤、例えば二酸化チタン、充填剤、蛍光剤、界面活性剤、他のタイプのポリマーなどのような材料を挙げることができる。典型的な充填剤としては、タルク、炭酸カルシウム、クレー、シリカ、雲母、ケイ灰石、長石、ケイ酸アルミニウム、水和アルミナ、ガラス微小球、セラミック微小球、熱可塑性微小球、重晶石および木粉が挙げられる。界面活性剤は、例えばおむつのコアに適用された接着剤の、表面張力を劇的に低下させ、それによりそのコアによる尿のより急速な輸送と続いての尿吸収が可能になるため、界面活性剤は、衛生用使い捨て不織布において特に重要である。
【0032】
本発明のホットメルト接着剤組成物は、当該技術分野で公知の混合技術のいずれかを用いることにより、配合され得る。先行の混合手順の代表的例は、ローラーを取り付けたジャケット付混合ケトルにポリマー以外の全ての成分を入れ、その後、混合物の温度を300°F〜400°Fの範囲に上昇させて、内容物を融解することを含む。このステップで用いられる正確な温度が、特定の原材料の融点に依存することは、理解されるはずである。次にポリマーを、撹拌しながらケトルに導入し、一貫して均質な混合物が形成されるまで、混合し続ける。ケトルの内容物は、全体的な混合工程の間、二酸化炭素または窒素などの気体で防御されている。
【0033】
100°Fでの静的せん断
静的せん断試験は、接着剤が一定の力に抵抗する能力を測定する。温度が上昇するに連れ、炭酸液からの圧力が上昇してプラスチック瓶が膨張を受けた時に、この試験は、接着剤が曝される力を模倣する。
【0034】
瓶のラベル貼付において一般に用いられる5種の異なる市販のフィルムを、3種の接着剤配合物と一緒に試験した。実施例1は、本特許出願において記載されたワセリン含有接着剤である。H4124Aは、現在、瓶のラベル貼付用途において用いられている感圧ホットメルト接着剤である。それは、Bostik, Inc.から入手される。競合的な感圧接着剤は、プラスチック瓶のラベル貼付用途において典型的に認められる商業規格である。
【0035】
試料を100°Fおよび50%相対湿度に設定された実験室用インキュベータに入れて、15分間保持した。試料をボンドの中心から上3インチの位置に締め付けた。500グラムの分銅を、ボンドの中心から下3インチの場所に取り付けた。タイマーを0にリセットして、ボンドが完全に破壊されるまで時間を計測した。破壊が示された時には、凝集破壊が観察された。データは、各フィルム被着材で5回の試験のものである。以下は、静的せん断試験の結果である。
【表1】
【0036】
先のデータから、ワセリン含有接着剤がクリープ耐性に関して典型的な感圧接着剤よりも性能が優れていることが示される。
【0037】
動的せん断
動的せん断は、接着剤が被着材に接着する能力を表す。
【0038】
5種の異なる市販のフィルムを3種の接着剤配合物と一緒に試験し、結果を以下の表2に示す。表2の実施例1は、本特許出願において記載されたワセリン含有接着剤である。H4124Aは、現在、瓶のラベル貼付用途において用いられている感圧ホットメルト接着剤である。それは、Bostik, Inc.から入手される。競合的な感圧接着剤は、プラスチック瓶のラベル貼付用途において典型的に認められる商業規格である。
【0039】
Instron張力テスターを取り付けた制御された環境実験室に試料を入れて、15分間保持した。制御された環境実験室は、72°Fおよび50%相対湿度に設定されている。試料を、ボンドの中心の上および下3インチの場所でInstron張力テスター内に締め付けた。50ポンドロードセルを用いて、各試料を1インチ/分のクロスヘッド速度で評価した。データは、各フィルム被着材で5回の試験のものである。以下は、動的せん断試験の結果である。
【表2】

【0040】
これらのデータから、ワセリン含有接着剤が少なくとも同等の、そして幾つかの例では改善された、フィルム被着材への接着性を有することが示される。静的せん断の結果と併せて判断すると、ワセリン含有接着剤は、同等な接着性および改善されたクリープ耐性を提示する。
【0041】
好ましい実施形態の記載
本発明の接着剤組成物の成分の重量%の範囲を、以下に詳述する。
【0042】
1)約2%〜30%のワセリン、2)約1%〜30%のスチレンブロックコポリマー、3)約1%〜30%のポリオレフィンポリマー、4)約20%〜50%の粘着付与剤または粘着付与剤ブレンド、5)約0%〜25%のワックス、6)約0%および3%の抗酸化剤または安定化剤、および7)約0%〜3%の添加剤(顔料、充填剤など)、を含むホットメルト接着剤。
【0043】
以下の特定の実施例は、本発明を更に例示するために示されており、表3にデータが参照される。
【表3】
【0044】
表3のデータにより実証される通り、実施例1は、ラベル接着剤として機能するために本発明により要求された基準の全てに適合しており、好ましい実施形態である。実施例1は、低粘度(250°Fで2000cP未満)、62℃を超えるクロスオーバー温度、1.0×10ダイン/cmの弾性率を有し、20g/10分を超えるメルトインデックス(MI)を有するブロックコポリマーを含有する。
【0045】
比較1が20g/10分未満のメルトインデックスを有するSISブロックコポリマーを含有することを除き、比較1は実施例1と同じ配合を有する。Kraton 1165は、8g/10分のメルトインデックスを有し、粘度が過度に高い(2400cP)組成物を生じる。
【0046】
比較2が800g/10分のメルトインデックスを有する酢酸ビニルであるEscorene UL 8705を含有することを除き、比較2は実施例1と同じ配合を有する。高いメルトインデックスは、高い粘度に相関する。比較2は、過度に高い粘度を有する(3000cP)。
【0047】
比較3がワセリンの代わりにパラフィンワックスを含有することを除き、比較3は実施例1と同じ配合を有する。これは、過度に高い弾性率(6.8×10ダイン/cm)を有する組成物を生じる。結果として比較3は、過度に急速にセットアップし、不十分な結合特性を有する。
【0048】
比較4がワセリンの代わりに鉱物油を含有することを除き、比較例4は実施例1と同じ配合を有する。これは、過度に低いクロスオーバー温度(60℃)および過度に高い粘度(2175cP)を有する組成物を生じる。結果として比較4は、過度に柔らかく、過度に緩やかにセットアップする。
【0049】
原材料
Yellow Protopet 2Aは、Sonneborn Refined Productsから入手される融点(ASTM D−127)130/140°Fのワセリンである。
【0050】
Sylvatac RE85は、環球式軟化点(ASTM E−28)85℃のタル油ロジンのグリセロールエステルである。それは、Arizona Chemical CO.から入手される。
【0051】
Vector 4411 Aは、スチレン量44%の直鎖状スチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーである。それは、本質的にジブロックを全く有さず、メルトフローレート(MI)(ASTM 1238;200℃/5kg)40dg/分を有する。それは、Dexco Polymers LLPから入手される。
【0052】
Escorene AD 2528は、ExxonMobil Chemical Co.から入手される、酢酸ビニル28%およびメルトフローレート(MI)(ASTM 1238;200℃/5kg)2500のエチレン酢酸ビニルコポリマーである。
【0053】
Epolene E−14Eは、低分子量、低密度の酸化ポリエチレンである。それは、環球式軟化点(ASTM E−28)104℃および125℃のブルクフィールド粘度375cPを有する。それは、Eastlake Chemical Companyから入手される。
【0054】
Irganox 1010は、BASFから入手されるヒンダードフェノール性抗酸化剤である。
【0055】
Nyplast 222Bは、テキサス州ヒューストン所在のNanas USA, Inc.から得られる鉱物油可塑化剤である。
【0056】
Vector 4461は、スチレン量43%のスチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーである。それは、本質的にジブロックを全く有さず、メルトフローレート(MI)(ASTM 1238;200℃/5kg)23dg/分を有する。それは、Dexco Polymers LLPから入手される。
【0057】
Escorene AD UL 8705は、ExxonMobil Chemical Co.から入手される、酢酸ビニル28%およびメルトフローレート(MI)(ASTM 1238;200℃/5kg)800のエチレン酢酸ビニルコポリマーである。
【0058】
Kraton 1165は、スチレン量30%のスチレン−イソプレン−スチレンブロックコポリマーである。それは、本質的にジブロックを全く有さず、メルトフローレート(MI)(ASTM 1238;200℃/5kg)8dg/分を有する。