(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184465
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】ナビゲーションシステム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20170814BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
G01C21/34
G09B29/10 A
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-234543(P2015-234543)
(22)【出願日】2015年12月1日
(65)【公開番号】特開2016-109688(P2016-109688A)
(43)【公開日】2016年6月20日
【審査請求日】2016年1月27日
(31)【優先権主張番号】10 2014 224 810.8
(32)【優先日】2014年12月3日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】511007093
【氏名又は名称】エレクトロビット オートモーティブ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
(72)【発明者】
【氏名】マイアホーファー,トマス
(72)【発明者】
【氏名】バーテルス,フロリアン
(72)【発明者】
【氏名】グロッター,ハインツ
【審査官】
相羽 昌孝
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−220838(JP,A)
【文献】
特開2001−336941(JP,A)
【文献】
特開2011−044109(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2009/0143970(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00−21/36
G01C 23/00−25/00
G08G 1/00−99/00
G09B 23/00−29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置(51)を操作するナビゲーション方法であって、
前記ナビゲーション装置の実際の動きを検出し、かつ、指定された目的地に到達するための指示が前記ナビゲーション装置(51)によって出力され、
周囲を検出するための装置(25,65,67,69)によって実際の周囲の幾何学形状(1)を反映する信号が前記ナビゲーション装置(51)に送信され、
少なくとも指定された動きから外れた場合に、周囲の幾何学形状(1)を反映する信号が検出され、
実際の動きと前記指示によって指定された動きとの違いに基づいて、新たなナビゲーション指示(50)が決定され、当該新たなナビゲーション指示(50)は、最初に提案されたナビゲーション指示(48)と比較して、当該ナビゲーション指示(48)によって提案された動き(49)の方向の確認又は修正を含み、全ての類似した周囲の幾何学形状(1)に対して用いられることを特徴とするナビゲーション方法。
【請求項2】
前記周囲の幾何学形状(1)に対して、前記新たなナビゲーション指示(50)は、前記周囲の幾何学形状(1)の位置と関連付けて記憶される請求項1に記載のナビゲーション方法。
【請求項3】
前記決定された新たなナビゲーション指示(50)を用いる次の機会には、当該新たなナビゲーション指示(50)に従ったか否かを確認する工程が実行され、その新たなナビゲーション指示(50)に従っていない場合は、前記最初に記憶された指示(49)が維持される請求項1又は2に記載のナビゲーション方法。
【請求項4】
少なくとも前記出力されたナビゲーション指示に従われていないと認識すると、進行方向に向いたカメラ(65)によって画像データを撮り、そのデータを前記ナビゲーション装置(51)に送信する請求項1から3の何れか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項5】
前記画像データを、後方カメラ(67)によって追加的に撮影し、前記ナビゲーション装置(51)に送信する請求項4に記載のナビゲーション方法。
【請求項6】
画像データを前記実際の周囲の幾何学形状(1)の検出に用いる請求項1に記載のナビゲーション方法。
【請求項7】
前記新たなナビゲーション指示(50)が選択されたときに、画像データを考慮する請求項1から6の何れか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項8】
前記検出された実際の周囲の幾何学形状(1)を、前記ナビゲーション装置(51)に記憶されたマップ素材(81)から抜き出された前記ナビゲーション方法の基礎となる周囲の幾何学形状と比較し、違いがあった場合に、前記実際の周囲の幾何学形状(1)が前記ナビゲーション装置(51)に記憶される請求項1から7の何れか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項9】
少なくとも前記指示が与えられ、当該指示に従われると予測された地点で指定されたルートから外れたときに、前記周囲の幾何学形状(1)が把握される請求項1から8の何れか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項10】
前記指示の基礎となり、かつ、前記ナビゲーション装置(51)に用いられるマップ素材(81)及び取得された実際の周囲の幾何学形状に基づいた周囲の幾何学形状について確認する工程が実行され、前記取得された周囲の幾何学形状(1)が前記マップ素材に基づいた周囲の幾何学形状と一致する場合、前記新たなナビゲーション指示(50)は前記ナビゲーション装置(51)に記憶される請求項1から9の何れか一項に記載のナビゲーション方法。
【請求項11】
周囲を検出する装置(65,67)を備えるナビゲーション装置(51)であって、
実際の周囲の幾何学形状を検出するセンサー(65,67,69)と、マップ素材(81)が記憶され、利用できる画像データを処理するための制御ユニット(53)とを備え、ナビゲーション指示が前記制御ユニット(53)によって生成され、又は、前記制御ユニット(53)のメモリに記憶され、
前記ナビゲーション装置(51)は、前記制御ユニット(53)に含まれるモジュール(83)を備え、当該モジュール(83)は、請求項1に記載のナビゲーション方法によって決定される前記新たなナビゲーション指示(50)を取得するとともに、次の使用のために前記新たなナビゲーション指示(50)を記憶し、
前記制御ユニット(53)は、全ての類似した周囲の幾何学形状(1)に対して、前記新たなナビゲーション指示(50)を用いるように構成されることを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項12】
進行方向の画像データを捕らえるために、前記周囲を検出するための装置としてカメラ(65)が備えられ、
前記進行方向と反対向きの画像データを捕らえるための別のカメラ(67)が備えられる請求項11に記載のナビゲーション装置。
【請求項13】
請求項1から10の何れか一項に記載のナビゲーション方法を実行するためのソフトウェアコードが記憶されたコンピュータープログラム製品であって、
前記コンピュータープログラム製品は、少なくとも1つのコンピューターで実行されることを特徴とするコンピュータープログラム製品。
【請求項14】
コンピューター読み取り可能な記録媒体に記憶される請求項13に記載のコンピュータープログラム製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステムに関する。ナビゲーションシステムは、ルートを計算し、それに基づいて指示を生成するためにディジタルマップ素材を使用する。指示は、操縦、ナビゲーションコマンド、運転指示、走行指令等として称される。生成された指示に基づいて、ユーザーは前もって計算されたルート上を誘導される。
【0002】
以下では、「操縦、ナビゲーションコマンド、運転指示、走行指令」という用語は、同義語として用いられる。特に、ナビゲーションシステムはユーザーによって利用される。ここでの「ユーザー」とは可能な限り広い意味合いで解釈されるものであり、例えばモーター駆動又は人力駆動の車両のドライバーだけでなく、歩行者も含む。
【0003】
採用されるマップ素材は、現実のモデル/画像である。ナビゲーションコマンドは、この画像に基づいて生成される。ナビゲーションコマンドを生成するために、幾何学形状が確認され、マップ素材に基づいて使用される。いくつかの場合、用いられる幾何学形状は、生成されたナビゲーションコマンドが予測されたナビゲーションコマンドと一致せず、又は、ユーザーにとって不明確であることでユーザーを混乱させる状況を引き起こす可能性がある。その結果は、望まれずに計算されたルートから外れることとなる。このルート変更は、運転者が間違った道を行く例として言及される。
【背景技術】
【0004】
独国特許出願公開第10 2007 044 955号明細書には、周囲を検出するディスプレイユニットとカメラセンサを備えるナビゲーションシステムについて開示している。カメラシステムによって生成された画像データ及び少なくとも走行ルートのコースの指示が互いに重ねられるようにディスプレイ装置に表示される。これは指示の誤解を最小限にすることを意図している。
【0005】
独国実用新案出願公開第20 2007 018 604号明細書には、カメラによって連続的に画像データを取得し続けるナビゲーション装置が開示されている。カメラによって取得された画像データは、当該画像データが事前に定義された認識可能な特徴を一つ以上含んでいるか否かを確認するために解析される。このようにして、交通標識又は停止信号としても称される信号機が認識される。これらの認識された特徴は、GPS位置データと共に記憶される。位置データと関連付けられたこれらの特徴は、ナビゲーションシステムのマップファイルを改善するために役立てられる。このマップファイルの改善は、サーバー内に集約され、全ユーザーが利用可能なマップファイルの修正に用いられる。この方法によって、交差点が環状交差点に変更された等の交差点の変更が認識可能となる。独国特許出願公開第10 2012 220 158号明細書には、マップ素材を改善するために交通標識を認識するシステムが開示されている。
【0006】
欧州特許公報のドイツ語翻訳文第693 23 355号明細書には、道路のカーブも考慮された自動車用ナビゲーションシステムが開示されている。ここで、道路のカーブとは、特に交差点付近のものが考慮されている。自動車がカーブに沿ったルートを通行している間は音声指示が行われない。これにより、運転者が不要かつ紛らわしいものとして知覚される音声指示が与えられることを防止できる。音声指示が与えられるか否かを評価するために、合流した道路の交差点の付近のマップ素材に基づいて、道路幅及び合流角度データが考慮される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のように、ユーザーを困惑させるリスク及び誤ったルートを通るリスクは別として、マップ素材が不正確であるという別の問題もある。ナビゲーションコマンドは、幾何学形状が複雑な場合に選択することが難しくなる。例えば、道が交差点/合流点の付近でカーブしているような交差点は、複雑な幾何学形状であると言える。そのため、例えば直進するというナビゲーション指示が、周辺道路の実際の幾何学形状に起因してユーザーによっては難しいものと理解されることがある。結果として、ナビゲーション装置のユーザーは、ナビゲーション指令によって指定されたルートに沿って走行できなくなる場合がある。ナビゲーション装置のユーザーは、指定されたルートから外れることで、ナビゲーション装置によって指定された目的地に到達するように修正ルートを再計算する必要が出てくる。
【0008】
本発明は、運転指示、ナビゲーション指令、指示、操縦としても称されるナビゲーションコマンドについて、改善されたナビゲーションコマンドを備えたナビゲーション方法及びナビゲーション装置を提供するという目的に基づいている。
【0009】
本発明の改良は、ユーザーに与えられた指示を適応させるという目的に基づいている。
【0010】
さらに、本発明の改良は、ソフトウェアなしに、若しくはマップ素材の交換なしに、改善された指示をナビゲーション方法及びナビゲーション装置に取り入れることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本目的は、少なくとも指定された動きから外れた場合に周囲の幾何学形状を反映する信号が検出されるナビゲーションシステムによって達成される。
【0012】
また、指示が一つの交差点又は全ての交差点に入る前に与えられた場合に、周辺の道路形状を検出する信号が継続的に検出されること、又は、周囲の幾何学形状を反映する信号を常に検出することによっても実現される。
【0013】
指示に従わないことは、ナビゲーションシステムのユーザーがルート及び/又は指示によって指定された動きに一致しない動きを行った場合にいつでも起こりえる。その結果として、指定された目的地に到着するように新しいルートを計算する必要がある。
【0014】
「合流点」という用語は、複数の走行継続先が存在する道路形状を指す。例えば、合流点とは、ロータリー、交差点である。
【0015】
ナビゲーション方法の範囲内で、指示によって指定された車両の動きが実際に検出された動きと違っていると、当初与えられた指示と比較して、当初の指示によって提案された進行方向についての修正又は確認を含む新たな指示が決定される。この修正は、指示の削除又は追加を含んでいる。
【0016】
このように、ナビゲーション方法は実際の周囲の幾何学形状に適応している。本ナビゲーション方法によれば、ユーザーへの指示に適応することも可能である。ユーザーが指示によって提案された動きに従わない状況を引き起こす決定的な要因は、まさにナビゲーション方法のユーザーの主観的知覚である。新たなナビゲーション指示を用いることで、合流点を通過する際に新たなナビゲーション指示に基づいて当初提案された指示に従うことが可能となる。
【0017】
本発明のナビゲーション方法の好ましい改良例では、周囲の幾何学形状の位置データが決定される。例えば、位置データはGPSデータに基づいて決定される。ナビゲーション方法では、位置データを関連付けた新たな指示が記憶される。新たなナビゲーション指示は、ユーザーが使用するナビゲーションシステムのメモリに記憶される。この場合、新たな指示をローカルに記憶するとも称される。しかし、新たな指示を中央サーバーに送信して、そこで記憶しても良い。その結果、新たな指示を多数のユーザーに共有することができる。中央サーバーに記憶された指示について、ある場所で特定の新たな指示が複数回記憶されたか否かを確認し、そうであれば、新たな指示がその場所での指示としてナビゲーション方法によって与えられるべき指示であるとして規定される。例えば、ある特定の場所で、同じ指示がユーザーの60%以上で確認されているならば、好ましくは75%より多くのユーザーで確認されているならば、新たな指示が全てのユーザーの指示として記憶される。
【0018】
ナビゲーション方法の好ましい実施形態では、決定された新たな指示が全ての類似する道路形状に対して使用される。その結果、ナビゲーション方法のユーザーは、提案されたルートに対して将来的に別の指示を受ける前に、このユーザーにとって理解できる方法で、類似の道路形状で誤った道を行くことがなくなる。また、ナビゲーション方法は、特定のユーザーにとって特別に個別化することもできる。ナビゲーション方法又はナビゲーション装置を開始するときにログインすること、又は、車両によってドライバーを自動的に認識することで、ユーザーに関連付けられた個別指示へのアクセスを実現できる。指示に従うことで、ユーザーは提案されたルートに沿って誘導される。
【0019】
ナビゲーション方法の改良例では、記憶された新たな指示の次の使用の際に、新たな指示がフォローされているか否かを確認するためのチェック工程が実行される。そして、新たな指示に従っていない場合は、最初に記憶されていた指示を維持する、若しくは、別の新たな指示を、認識された周囲の幾何学形状の関数としての第二の新たな指示として記憶する。このようにして、ナビゲーション装置又はナビゲーション方法のユーザーへの明確な指示が発見され、反復手法の形式で記憶される。特に、他の新たな指示の決定は、合流点が少なくとも三つの走行先を含む場合に行われる。
【0020】
ナビゲーション方法の改良では、進行方向を向いたカメラが周辺の検出装置として備えられ、画像データを取得し、それをナビエーション装置に送信する。ナビゲーション方向のカメラ画像によって、視野角及びユーザーの周囲の画像を検出することができる。また、これは新たな指示が選択された場合に考慮される。これにより、新たな指示を決定する間に、ユーザーが実際見えている周辺道路の幾何学形状を考慮することが可能となる。例えば、木々、又は高いビルの存在は、分岐路を隠している可能性があり、ユーザーは与えられたコマンドに基づいた動きをフォローすることができなくなってしまう。さらに、単純に周囲の道路形状の主観的視覚によって、指示が混乱を招くこととなる。そのような状況において、取得された画像データに基づいて指示を確認する。この確認は、画像データが送信されるサーバーで集中的に実行することが可能である。
【0021】
ナビゲーション方法では、後方視野から取得された画像データを検出することの優位性が証明されている。この画像データは、後方を向いたもう一つのカメラで取得される。また、進行方向を向いたカメラを回転させることで後方の画像データを取得することも可能である。また、駐車アシストシステムに用いられている後方カメラをコントロールして後方の画像データを取得しても良い。
【0022】
一実施形態では、進行方向の画像データは最初に指示が与えられたときに取得され、好ましくは合流点で進行方向の画像データが取得され、また、好ましくは合流点を過ぎたときに進行方向と反対向きの画像データが取得される。
【0023】
ナビゲーション方法の改良例では、検出された実際の周囲の幾何学形状をナビゲーション方法の基礎としての周囲の幾何学形状と比較し、違いがある場合は、実際の周囲の幾何学形状をナビゲーション装置に記憶し、又は、ナビゲーション方法の基礎として取り入れる。これにより、ナビゲーション方法で使用されるマップ素材を定期的に更新することができる。この適応、若しくは、修正された情報及び/又は画像、マップの幾何学形状、GPS追跡等の生データは、中央サーバーに送信される。中央サーバーはそのようなずれを認識し、修正することができる。中央サーバーでは、マップ素材がこのデータに基づいて更新される。更新されたマップ素材又は更新されたデータは、ナビゲーション方法の他のユーザーに共有される。これらのデータ送信はワイヤレスで行っても良い。
【0024】
一実施形態では、指示の基礎となり、かつ、ナビゲーション装置で用いられるマップ素材及び取得された実際の周辺道路の幾何学形状に基づいて決定された周辺道路の幾何学形状についてのチェック工程が実行される。取得された周辺道路の幾何学形状がマップ素材に含まれる道路形状と一致すると、新たな指示がナビゲーション装置に記憶される。これにより、実際の動きと提案された動きとの間のずれが周辺道路の幾何学形状の変化に起因するものではないと確認できる。
【0025】
一実施形態では、指示の基礎として用いられている周囲の幾何学形状に関する確認工程をナビゲーション装置自体で行う。
【0026】
他の実施形態として、指示の基礎として用いられている周囲の幾何学形状に関する確認工程、指示の認識及び決定、及び/又はデータ管理を中央サーバー内で実行しても良い。
【0027】
本発明は、進行方向の画像データを取得するカメラと、マップ素材が記憶された制御ユニットを備えるナビゲーション装置に関する。制御ユニットはナビゲーションコマンドの出力を制御する。また、制御ユニットは、利用可能となった画像データを処理するとともに、指示が記憶されているメモリを備える。制御ユニットの一部として備わるモジュールがこのメモリと接続されている。モジュールは、請求項1に記載の発明によって決定された新たな指示を受け取り、以降の利用のためにそれを記憶する。
【0028】
ナビゲーション装置の好ましい実施形態では、ナビゲーション装置は、進行方向を向いたカメラ及びそれと反対向きのカメラを備える。
【0029】
概して、本発明は、ナビゲーション方法又は装置のあるバージョンに提供された指示を改善するものであり、ソフトウェア及び/又はマップ素材の交換を要しないものである。
【0030】
以下では、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、自律的な発明的観点を含むものであり、本発明は実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1a】交差道路に対して角度を持って配置される複数の車線を有する合流点としての交差点。
【
図1b】マップ素材に記憶されているものとしての、交差道路に対して角度を持って配置される複数の車線を有する合流点としての交差点。
【
図2】二つの分岐路を有する合流点としての交差点。
【
図7】ユーザー定義の利用に対するシーケンスのフローチャート。
【
図8】中央サーバーアプリケーションを用いたシーケンスのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面に概説された実施形態に基づいて、本発明についてより詳細に説明する。
【0033】
まず、
図4を参照してナビゲーション装置51について説明する。ナビゲーション装置51は、制御ユニット53を備える。制御ユニット53は、ナビゲーション装置51の動きを検出し、実際の動きを検出する位置検出手段61を備える。動きの方向は、矢印75によって示されている。
【0034】
本実施形態では、GPS衛星63から信号を受信するGPS受信機61が備えられる。入力ユニット59によって目的地を入力し、スピーカー79及びディスプレイ77によって構成される出力ユニット57によってナビゲーションコマンドが出力される。さらに、制御ユニット53には、その内部にマップ素材81が記憶されている。新たなナビゲーションコマンドを保存するためのモジュール83が制御ユニットと接続されている。このモジュール83は、制御ユニット53に統合することも可能である。さらに、周辺の幾何学形状を特徴づける信号が制御ユニット53に供給される。図示されている車両85は、まっすぐ前方の画像データを記録する第一の前方カメラ65と、移動方向と反対向きの画像データを記録する第二の後方カメラ67を備える。これらのカメラによって得られる画像領域はコーン71・73によって示されている。他のセンサーシステム69が周辺の検出をアシストするために追加的に設けられる。本実施形態では、二つのカメラ65・67とセンサーシステムが周囲を検出するための検出装置25を構成している。
【0035】
図1aは、合流点3としても称される交差点3を示している。この合流点3には、走行を継続できる第一の分岐路13、第二の分岐路15、第三の分岐路17がある。ナビゲーション装置51のユーザー5は、これらの分岐路とは違う車線にいる。その移動方向が矢印75によって示されている。
【0036】
図1bは、ナビゲーション装置51のマップ素材に記憶されているものとしての同一の交差点3を示す。このマップ素材には分岐路15が記憶されていない。
【0037】
ナビゲーション装置51が「直進」のナビゲーションコマンドを出力する。そうではなく、ユーザーは
図1aに示された第二の分岐路15を進む。このときの実際の動き47はナビゲーション装置51によって認識される。ナビゲーション装置51によって指定されたルートに従った場合、「直進」のコマンドによるとユーザーは分岐路17を進む、つまり「右折」するはずである。もともと想定されていた移動方向は矢印49で示されている。確認された動きと、当初のコマンドによって想定された動きとの違いによって、(直進とは)別の新たなナビゲーションコマンド50としての「右折」がナビゲーション装置で検出されることとなる。別のナビゲーションコマンド(ここでは「右折」)は、ナビゲーション装置51によって決定されたルートに基づいて想定されていた動き49の方向で確認される。
【0038】
図2は、交差点3の変形例を示し、第一の分岐路13が排除されている様子を示す。
図2の例では、ナビゲーション指示「右折」及び「左折」がユーザーにとっては不明確であると認識され得る。結果として、「左折」は第二の分岐路15を想起させ、「右折」は第三の分岐路17を想起させる。周辺の道路形状に変更があり新たな車線が追加された場合、ユーザーは、完全に異なった景色に遭遇し、仮に第二の分岐路15(
図1参照)が提案された場合、第二の分岐路15が変わらないままであっても、「直進」のナビゲーションコマンドはユーザーによって適切かつ明確であるものとして認識される。しかしながら、「直進」が
図2に示される道路形状に対して使用されたものであれば、ユーザーは困惑することが想定される。
【0039】
図3は、一例として、特に複雑な交差点を示す。第三の分岐路17へのルートに対して「直進」というコマンドが与えられたとすると、数人のユーザーは正しいルートを取ることが見込まれる。
【0040】
そのような状況において、数人のユーザーは、「右折」というナビゲーションコマンドが与えられた場合のみ第三の分岐路17を進むことができると想定される。このような周囲の幾何学形状では、指定されたルートをユーザーが追従したナビゲーション指示を用いることが好ましい。このような複雑かつ分かりにくい合流点では、そのようなナビゲーション指示をユーザー(クライアント)に対応させて記憶することも可能である。
【0041】
図5に示される実施形態は合流点3を示しており、ここではナビゲーション装置51のユーザーがカーブ道19を走行している。合流点3の前に、ドライバーは、合流点3を直進するというナビゲーションコマンドを受け取る。ドライバーは分岐路15を進む。しかしながら、ナビゲーション方法は、第三の分岐路17を進むことを意図している。結果として、ユーザーは意図されたルートから外れることとなる。そして、ルート変更が必要となる、つまり、決められた目的地への新しいルートがナビゲーション装置51によって計算される。遅くともその段階では、ナビゲーションコマンドに従われていないと理解される。実際に検出された周囲の幾何学形状を考慮することで、ナビゲーション方法は、新たなナビゲーションコマンドを決定する。次に、合流点3を通過する際に、ドライバーがカーブ道から進入し、第三の分岐路17へ進むことを提案されているとき、別のナビゲーションコマンド、ここでは「右折」がナビゲーション装置によって出力される。実行される動きは、特定の、つまり想定された動きと一致する。そして、この新たなナビゲーションコマンドは、合流点3において、カーブ道から第三の分岐路17に進む際のナビゲーションコマンドとして出力される。
【0042】
ナビゲーション方法は、これらの新たなナビゲーション指示を、同じ方向にカーブするカーブ車線と分岐路13・15・17に類似の配置を有する全ての交差点における将来的なナビゲーション指示として用いることも可能である。
【0043】
さらに、このように決定された新たなナビゲーションコマンドを中央サーバーに送信して、そこから、これらの新たなナビゲーション指示がナビゲーション方法を使用する他のユーザーにも利用可能とすることもできる。
【0044】
もっぱらクライアント側で実装される方法もある。ここでは、クライアントとはユーザーが利用するナビゲーション装置のことを指す。つまり、ローカルのアプリケーションである。別の方法では、処理工程を中央サーバー上で実行することも可能である。サーバー上で実行する利点は、サーバーの大きな処理能力と、複数のユーザーの決定された新たなナビゲーションコマンドが同じサーバー上に存在するという事実に見られ、直接的に評価できるということにある。同じ合流点に対して新たなナビゲーションコマンドが決定されるという実例の膨大な蓄積は、交差点の幾何学形状が変更されたことを特定することに繋がる。これは、一時的な工事現場にも見られる。このような変化は、周辺道路の幾何学形状の検出によって迅速に確認された後、記憶されたマップ素材と比較されて、他のユーザーにも共有される。サーバーベースの方法によれば、全ユーザーが同じデータにアクセスでき、記憶されたナビゲーションコマンドの変更、つまり新たなナビゲーションコマンドを決定することで定義されたものを即座に全ユーザーに共有ことができる。さらに、記憶された周囲の幾何学形状と実際の周囲の幾何学形状のずれも即座に全ユーザーに周知できる。
【0045】
クライアントソリューションは、特定のユーザーに個々に適応させたナビゲーション方法を提供する簡単な方法である。特に、
図2に示す例では、第二の分岐路15を直進するというナビゲーションコマンドはあるユーザーにとっては適切なものである一方、残りのユーザーにとっては混乱を招くものとなる。あるユーザーは、第二の分岐路15として示された車線を「左折」として認識する。「直進」のナビゲーションコマンドに従わなかったと理解された場合は、「左折」を新たなナビゲーションコマンドとして定義することができる。交差点3を再度通過する際、新たなナビゲーションコマンドによって第二の分岐路15へのルートを進んだなら、この新たなナビゲーションコマンドは正式なものとして認証されたとみなされ、ナビゲーションコマンドとしてナビゲーション方法及びナビゲーション装置に記憶されて、その後は新たなナビゲーションコマンドとしては記憶されない。
【0046】
図7はクライアントでの実装に関するフローチャートを示す。ステップ27で、交差点又は合流点3の通過が認識される。その後ステップ29で、車両が指定されたルートを離れたかどうか、並びに、ユーザーを意図する目的地に導くためにナビゲーション方法によって新たなルートが決定されたかが確認される。ルート変更がない場合は、ステップ45で、この評価が終了する。ルート変更がある場合は、次のステップでデータが収集される。ステップ31では、このデータは、周囲の幾何学形状を特徴付ける信号を含む。ステップ35で、このデータが処理され、ステップ37で、ナビゲーションコマンドが有効かどうか決定される。新たなナビゲーションコマンドが決定されないことは特別なケースである。さらに、周囲の幾何学形状が変化し、ナビゲーション装置のマップデータ内の周囲の幾何学形状に適応する必要がある場合もある。ナビゲーションコマンドが有効なら、ステップ45に移行し、評価が完了する。ナビゲーションコマンドが有効でないなら、ステップ39に移行する。ステップ39では、新たなナビゲーションコマンドが決定される。ステップ41で、この新たなナビゲーションコマンドが記憶される。新たなナビゲーションコマンドが記憶された後は、ステップ45に移行し、評価が完了する。
【0047】
交差点3でルート変更が行われた場合に限り評価を実行する方法もある。また、交差点を通過した際の全ての操縦データを評価することも可能である。しかし、これは非常に強力なシステムを前提としている。現在利用できるシステムの観点から言うと、この方法はデータベースソリューションを必要とする。
【0048】
次のデータは、操縦が正しかったか否かを確認するために収集される:進行方向のカメラで撮った複数の写真であり、操縦が行われる前に様々な距離から撮った写真。
【0049】
一枚目の写真は、ナビゲーションコマンドが出力された地点で撮影される画像データであることが好ましい。
【0050】
図5及び
図6に示す合流点では、一枚目の写真に基づいてユーザーが選択できる分岐点(13・15・17)がいくつあるか、ということが認識される。
【0051】
ナビゲーションコマンドが出力された最初の地点で一枚だけ写真を撮ることも可能であるし、合流点に入る前にナビゲーションコマンドが出力される全てのタイミングで写真を撮ることも可能である。
【0052】
交差点3の直前の二枚目の写真に基づいて、分岐路13・15・17が従前認識されたものと同一であるか否かを確認するための解析が実行される。周辺の幾何学形状に起因して、全ての分岐路が遠くからは見えないケースがある。交差点3の直前の二枚目の写真に基づいて、ユーザーがどのように進行方向を捉えているかを確認する追加的な解析が実行される。そのため、
図6に示される視野角21に沿ってどの方向が直進と認識されるかが確認される。そして、それが「直進」となる。その結果、その左側の道路及び右側の道路がそれぞれ「左折」及び「右折」として認識される。
【0053】
操縦地点で追加的な(三枚目の)写真が撮られる。また、ナビゲーションコマンドが出力されない間にいくつかの写真を撮ることも可能である。
【0054】
交差点3を通過した後は、後方カメラで一枚の写真が撮られる。四枚の写真からの情報に基づいて、交差点3は三通りの走行可能性があることが認識される。ドライバーが交差点3を通過する間、ドライバーが進む道が直進への視野角内にあり、ドライバーの左側及び右側に道があるということが認識される。個々の写真からの情報は矛盾しておらず、同じ結論を導いている。
【0055】
位置及びマップ素材に基づいて、どの道をユーザーが走行しているかが認識される。写真から認識されたデータ、つまり、ユーザーが走行したルートの左に一つの道があり、右に一つの道があるということは、マップ素材にも同様に見られる。
【0056】
進むべき道が右側の道であったという情報に基づいて、次に
図1に示される交差点3を通過する際に、交差点3に対しては、「直進」のナビゲーションコマンドの代わりに「右折」のナビゲーションコマンドが生成される。
【0057】
将来、交差点3を通過する際、ナビゲーションコマンド「右折」によって間違った道を進まないか否かを確認するための工程が実行される。
【0058】
また、ナビゲーションシステムによって得られ、かつ、ナビゲーション方法の間に得られる速度情報を考慮することも可能である。さらに、旋回角に関する情報を得るために、ハンドルの回転位置に関する情報を考慮することも可能である。特に、ハンドルの回転位置、減速された車速、及び、旋回の意図を通知するためのアクティブ化した旋回信号は、全てナビゲーションコマンドに追従しているか否かに関する指示とみなされる。これらの応用は、実施形態の変形例である。
【0059】
図8は、サーバーベースの実施形態のシーケンスを示す。ユーザーベース版(クライアント版)と比較して、ステップ33では、ステップ31の後に収集したデータがサーバーに送信される。他の工程はユーザーベース版と対応しているが、それらはサーバー上で実行される。ステップ39、つまり新たなナビゲーションコマンドが決定された後、サーバーベース版では、ステップ41で新たなナビゲーションコマンドをメモリに記憶する。次のステップでは、ステップ43で、決定された新たな指示をユーザーのナビゲーション装置に送信する。
【0060】
サーバーベースソリューションでは、複数の車両から同一のレポートが出た場合にマップデータベースを変更するために、一つの車両からのデータだけを利用しなくても良い。これは、編集工程で確認することも可能である。
【0061】
要約すると、本発明の好ましい特徴は以下に示される。
【0062】
本発明は、ナビゲーション方法とナビゲーション装置51に関する。ナビゲーション方法では、ナビゲーション装置の実際の動き、つまりユーザー5の動きがナビゲーション装置内で検出される。指定の目的地に到達するために、ナビゲーションコマンドがナビゲーション装置51によって出力される。周囲の実際の幾何学形状1を反映する信号が周囲を検出する装置25によってナビゲーション装置51に転送される。出力されたナビゲーション指示が従われていないと認識された場合、周囲の幾何学形状を反映する信号が検出される。実際の動き47と指定された動き49との違いに基づいて、別のナビゲーションコマンド50が決定される。本来提案されたナビゲーションコマンド48と比較すると、この新たなナビゲーションコマンド50は、当初のナビゲーションコマンド48によって提案された動き49の方向について確認又は修正を含む。
【符号の説明】
【0063】
1 周囲の幾何学形状
3 合流点/交差点
5 ユーザーの位置
13 第一の分岐路
15 第二の分岐路
17 第三の分岐路
19 カーブ車線
21 視野角
25 周囲を検出する装置
27 ナビゲーションコマンドの出力
29 ルートからの外れ
31 データ収集
33 サーバーへのデータ送信
35 データの評価
37 ナビゲーションコマンドの確認
39 新たなナビゲーションコマンドの決定
41 新たなナビゲーションコマンドの記憶装置
43 サーバーからナビゲーション装置への新たなナビゲーションコマンドの送信
45 評価の終了
47 実際の動き
48 最初のナビゲーションコマンド
49 最初の提案された動き
50 新たなナビゲーションコマンド
51 ナビゲーション装置
53 制御ユニット
57 出力ユニット
59 入力ユニット
61 位置検出手段/GPS受信機
63 GPS衛星
65 前方カメラ
67 後方カメラ
69 センサーシステム
71 65の検出範囲
73 67の検出範囲
75 動きの検出
77 ディスプレイ
79 スピーカー
81 記憶されたマップ素材
83 モジュール
85 車両