特許第6184623号(P6184623)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6184623抽出装置、抽出方法および抽出プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184623
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】抽出装置、抽出方法および抽出プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20170814BHJP
   G06Q 40/06 20120101ALI20170814BHJP
   G06F 17/30 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   G06Q50/10ZJK
   G06Q40/06
   G06F17/30 220Z
   G06F17/30 170Z
【請求項の数】9
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2017-3460(P2017-3460)
(22)【出願日】2017年1月12日
(62)【分割の表示】特願2015-145193(P2015-145193)の分割
【原出願日】2015年7月22日
(65)【公開番号】特開2017-91568(P2017-91568A)
(43)【公開日】2017年5月25日
【審査請求日】2017年3月15日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大塚 友晴
(72)【発明者】
【氏名】明丸 大悟
(72)【発明者】
【氏名】平田 修一
(72)【発明者】
【氏名】陽川 まり
【審査官】 佐藤 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−162639(JP,A)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キーワードを受け付ける受付部と、
前記受付部によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する特定部と、
株式関連指標値が前記特定部によって特定された業界の株式関連指標値と相関する業界を抽出する抽出部と、
を備えたことを特徴とする抽出装置。
【請求項2】
前記抽出部は、
前記キーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する
ことを特徴とする請求項1に記載の抽出装置。
【請求項3】
前記特定部は、
情報提供サービスが提供するコンテンツであって業界および前記キーワードに関する情報を含むコンテンツに基づいて前記業界を特定する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の抽出装置。
【請求項4】
前記抽出部によって抽出された業界、及び、当該業界と前記株式関連指標値との間の相関に関する情報を表示させる指示情報を送信する表示制御部
をさらに備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の抽出装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、
前記抽出部によって抽出された業界の事業活動を機能ごとに分類したカテゴリに属する銘柄と前記キーワードとの間の相関を表示させる指示情報を送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の抽出装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記キーワードと銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する
ことを特徴とする請求項4または5に記載の抽出装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記抽出部によって抽出された業界と銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する
ことを特徴とする請求項4〜6のいずれか一つに記載の抽出装置。
【請求項8】
抽出装置が実行する抽出方法であって、
キーワードを受け付ける受付工程と、
前記受付工程によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する特定工程と、
株式関連指標値が前記特定工程によって特定された業界の株式関連指標値と相関する業界を抽出する抽出工程と
を含んだことを特徴とする抽出方法。
【請求項9】
キーワードを受け付ける受付手順と、
前記受付手順によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する特定手順と、
株式関連指標値が前記特定手順によって特定された業界の株式関連指標値と相関する業界を抽出する抽出手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする抽出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抽出装置、抽出方法および抽出プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上で株取引が行われている。このような株取引に関する技術として、取引候補となる銘柄に関する情報を提供する技術が知られている。例えば、このような技術では、ユーザによって選択された銘柄の相場情報を表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−30213号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、投資に役立つ情報を提供することができるとは限らなかった。例えば、上記の従来技術では、単に、ユーザによって入力された検索条件を満たす製品等のキーワードに対応する銘柄名を一覧表示し、その中からユーザによって選択された銘柄の相場情報を表示する。このため、上記の従来技術では、相場情報が表示される銘柄が買い時または売り時ではない場合がある。このようなことから、上記の従来技術では、投資に役立つ情報を提供することができるとは限らなかった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、投資に役立つ情報を提供することができる抽出装置、抽出方法および抽出プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る抽出装置は、キーワードを受け付ける受付部と、前記受付部によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する特定部と、株式関連指標値が前記特定部によって特定された業界の株式関連指標値と相関する業界を抽出する抽出部とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、投資に役立つ情報を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る抽出システムによる抽出処理の一例を示す説明図である。
図2図2は、実施形態に係る抽出装置の構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る関連情報記憶部の一例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る銘柄情報記憶部の一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る相関情報記憶部の一例を示す図である。
図6図6は、表示画面の一例を示す図である。
図7図7は、抽出装置による抽出処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、表示画面の一例を示す図である。
図9図9は、抽出装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る抽出装置、抽出方法および抽出プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る抽出装置、抽出方法および抽出プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
〔1.実施形態〕
〔1−1.実施形態に係る抽出処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る抽出処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る抽出システム1による抽出処理の一例を示す説明図である。図1の例では、キーワードと相関関係を有する銘柄を抽出する抽出処理が行われる。
【0011】
図1に示すように、抽出システム1には、端末装置10と、抽出装置100とが含まれる。端末装置10および抽出装置100は、それぞれネットワークと有線または無線により通信可能に接続される。
【0012】
端末装置10は、PC(Personal Computer)や、タブレット型端末や、スマートフォン、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置である。例えば、端末装置10は、キーワードの入力操作をユーザから受け付ける。また、端末装置10は、受け付けたキーワードを抽出装置100に送信する。また、端末装置10は、抽出装置100によって抽出された銘柄に関する情報を受信する。また、端末装置10は、抽出装置100から受信した銘柄に関する情報を画面に表示する。
【0013】
抽出装置100は、銘柄に関する情報を抽出して提供するサーバ装置である。具体的には、抽出装置100は、端末装置10から送信されたキーワードに関連する銘柄を抽出する。ここで、抽出装置100は、投資に役立つ情報をユーザに提供するために、キーワードと相関関係を有する銘柄を抽出する抽出処理を実行する。かかる抽出処理の流れについて、図1を用いて詳細に説明する。
【0014】
図1の例では、まず、端末装置10は、抽出装置100によって提供される情報提供サービスを利用するユーザUsからキーワード「ガソリン」を受け付ける。そして、端末装置10は、ユーザUsからキーワード「ガソリン」を受け付けた場合に、受け付けたキーワード「ガソリン」を抽出装置100に送信する(ステップS1)。これにより、抽出装置100は、端末装置10からキーワード「ガソリン」を受信する。
【0015】
続いて、抽出装置100は、受け付けられたキーワード「ガソリン」と関連する業界を特定する(ステップS2)。図1の例では、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」と関連する業界として「石油業界」を特定する。また、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」と関連する業界として「電力」、「自動車」、「化学」、「太陽光発電」、「電気自動車」といった産業を営む業界を特定する。
【0016】
続いて、抽出装置100は、特定された業界のうちキーワード「ガソリン」と相関関係を有する業界を抽出する(ステップS3)。具体的には、抽出装置100は、株価や株価収益率、株価純資産倍率などといった株式関連指標値を参照し、キーワード「ガソリン」とプラス(正)の相関関係またはマイナス(負)の相関関係を有する業界を抽出する。より具体的には、抽出装置100は、業界のうちキーワードと株価上の正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。ここで、「プラスの相関関係」とは、キーワードと業界が同じ方向に変化することを意味する。具体的には、「プラスの相関関係」とは、キーワードがポジティブな方向に変化した場合に業界がポジティブな方向に変化する関係を示す。例えば、「プラスの相関関係」は、ガソリンが値下がりした場合に業界の業績が上昇することを示す。一例としては、抽出装置100は、株価の値動きを参照し、キーワード「ガソリン」と関連する業界のうち株価が値上がりしている業界をプラスの相関関係を有する業界として抽出する。図1の例では、「電力」、「自動車」、「化学」といった産業を営む業界の株価が値上がりしているものとする。このため、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」とプラスの相関関係を有する業界として、「電力」、「自動車」、「化学」といった産業を営む業界を抽出する。一方、「マイナスの相関関係」とは、キーワードと業界が逆の方向に変化することを意味する。具体的には、「マイナスの相関関係」とは、キーワードがポジティブな方向に変化した場合に業界がネガティブな方向に変化する関係を示す。例えば、「マイナスの相関関係」は、ガソリンが値下がりした場合に業界の業績が下落することを示す。一例としては、抽出装置100は、株価の値動きを参照し、キーワード「ガソリン」と関連する業界のうち株価が値下がりしている業界をマイナスの相関関係を有する業界として抽出する。図1の例では、「太陽光発電」、「電気自動車」といった産業を営む業界の株価が値下がりしているものとする。このため、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」とマイナスの相関関係を有する業界として、「太陽光発電」、「電気自動車」といった産業を営む業界を抽出する。
【0017】
続いて、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」と相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する(ステップS4)。図1の例では、抽出装置100は、業界の事業活動を上流から下流まで機能ごとに分類したカテゴリ群であるバリューチェーンに基づいて、キーワード「ガソリン」と相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する。一例としては、「太陽光発電」のバリューチェーンは、図1に示すように、「原料」、「製造」、「流通」、「施工」、「発電」といったカテゴリに分類される。ここで、「原料」のカテゴリにはA社が属する。「製造」のカテゴリにはB社が属する。「流通」のカテゴリにはC社が属する。「施工」のカテゴリにはD社が属する。「発電」のカテゴリにはE社が属する。このため、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」と相関関係を有する「太陽光発電」を営む業界に属する銘柄として、「A社」、「B社」、「C社」、「D社」、「E社」を抽出する。
【0018】
その後、抽出装置100は、相関関係に関する情報として、抽出された銘柄「A社〜E社」に対してキーワード「ガソリン」が良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を端末装置10に送信する(ステップS5)。具体的には、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」と銘柄「A社〜E社」との間の正または負の相関関係を示す情報を端末装置10に送信する。これにより、端末装置10は、銘柄「A社〜E社」に対してキーワード「ガソリン」が良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を抽出装置100から受信する。そして、端末装置10は、受信した銘柄に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を画面に表示する(ステップS6)。具体的には、端末装置10は、キーワード「ガソリン」と銘柄「A社〜E社」との間の正または負の相関関係を示す情報を表示する。これにより、ユーザUsは、キーワード「ガソリン」が銘柄「A社〜E社」に対して良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを把握することができる。
【0019】
このように、実施形態に係る抽出装置100は、キーワードを受け付ける。また、抽出装置100は、受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する。また、抽出装置100は、特定された業界のうちキーワードと相関関係を有する業界を抽出する。また、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する。また、抽出装置100は、相関関係に関する情報として、銘柄に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を表示させる指示情報を送信する。
【0020】
これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界を抽出することができるので、投資に役立つ情報を提供することができる。例えば、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」を受け付けた場合に、「ガソリン」と正負の相関を有する業界を抽出することができるので、株の売買に役立つ情報を提供することができる。一例としては、抽出装置100は、ガソリンが高騰している場合に、「ガソリン」と負の相関を有する業界を抽出して提供することでユーザに値上がり銘柄を把握させることができる。一方、抽出装置100は、ガソリンが値下がりしている場合に、「ガソリン」と正の相関を有する業界を抽出して提供することでユーザに値上がり銘柄を把握させることができる。
【0021】
また、抽出装置100は、キーワードと正負の相関を有する業界を抽出して提供することができるので、値上がり銘柄と値下がり銘柄とを同時にユーザに把握させることができる。例えば、抽出装置100は、値上がり銘柄と値下がり銘柄とを同時にユーザに提供することで、買い時の株に限らず売り時の株や空売りに役立つ情報をユーザに提供することができる。
【0022】
また、抽出装置100は、キーワードと正負の相関を有する業界を抽出して提供することができるので、キーワードの変化によってどの業界がどの程度影響を受けるかを瞬時にユーザに把握させることができる。
【0023】
また、抽出装置100は、ユーザがキーワードを入力するだけでキーワードと相関関係を有する業界を抽出して提供することができるので、キーワードの変化により影響を受ける業界をユーザが調査する労力を軽減させることができる。
【0024】
なお、図1では、抽出システム1に、1台の端末装置10と、1台の抽出装置100とが含まれる例を示したが、抽出システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の抽出装置100が含まれてもよい。
【0025】
また、図1では、説明を簡単にするために、「太陽光発電」を営む業界に属する銘柄「A社〜E社」を抽出する例を示したが、実際には「太陽光発電」を営む業界に限らず、キーワードと相関関係を有する各種の業界に属する銘柄を抽出する。
【0026】
〔1−2.実施形態に係る抽出装置の構成〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る抽出装置100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る抽出装置100の構成例を示す図である。図2に示すように、抽出装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、抽出装置100は、抽出装置100を管理する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0027】
(通信部110について)
通信部110は、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。具体的には、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、ネットワークを介して、端末装置10との間で情報の送受信を行う。例えば、通信部110は、端末装置10との間で、ユーザによって入力されたキーワードやキーワードと業界との間の相関に関する情報の送受信を行う。
【0028】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、関連情報記憶部121と、銘柄情報記憶部122と、相関情報記憶部123とを有する。
【0029】
(関連情報記憶部121について)
関連情報記憶部121は、業界に関する情報を記憶する。具体的には、関連情報記憶部121は、業界毎に、業界に関連するキーワードを記憶する。ここで、図3に、実施形態に係る関連情報記憶部121の一例を示す。図3に示すように、関連情報記憶部121は、「業界」および「キーワード」といった項目を有する。
【0030】
「業界」は、業界を識別するための識別情報を示す。例えば、「業界」には、業界の名称が記憶される。「キーワード」は、「業界」に関連する文字列を示す。例えば、「キーワード」には、業界に影響を与えるキーワードが記憶される。一例としては、「キーワード」には、ニュースサイト等の記事において「業界」と共起する頻度が高い文字列が記憶される。他の例では、「キーワード」には、「業界」の過去の株価データにおいて所定の閾値以上株価が変化したことによりニュースサイト等の記事において出現数が多い文字列が記憶される。
【0031】
すなわち、図3では、「石油」業界は、「ガソリン」、「中東」、「厳冬」といったキーワードと関連する例を示している。すなわち、「石油」業界に属する銘柄の株価は、「ガソリン」、「中東」、「厳冬」といったキーワードの変化によって受ける影響が大きい例を示している。
【0032】
(銘柄情報記憶部122について)
銘柄情報記憶部122は、株の取引が行われている銘柄に関する情報を記憶する。具体的には、銘柄情報記憶部122は、業界毎に、業界に属する銘柄に関する情報を記憶する。ここで、図4に、実施形態に係る銘柄情報記憶部122の一例を示す。図4に示すように、銘柄情報記憶部122は、「業界」、「バリューチェーン」および「銘柄」といった項目を有する。
【0033】
「業界」は、業界を識別するための識別情報を示す。例えば、「業界」には、業界の名称が記憶される。「バリューチェーン」は、「業界」の事業活動を機能ごとに分類したカテゴリを示す。例えば、「バリューチェーン」には、製品やサービスを顧客に提供するために行われる上流から下流までの一連の活動内容が記憶される。「銘柄」は、銘柄を識別するための識別情報を示す。例えば、「銘柄」には、「バリューチェーン」の活動内容に取り組む企業の名称が記憶される。
【0034】
すなわち、図4では、「石油」業界は、「採掘」、「運送」、「精製」、「販売」といった活動を一連の流れとするバリューチェーンを有する例を示している。また、銘柄「X社」は、「石油」業界の「採掘」に関する事業活動に取り組む企業である例を示している。「太陽光発電」を営む業界は、「原料」、「製造」、「流通」、「施工」、「発電」といった活動を一連の流れとするバリューチェーンを有する例を示している。また、銘柄「A社」は、「太陽光発電」の「原料」に関する事業活動に取り組む企業である例を示している。
【0035】
(相関情報記憶部123について)
相関情報記憶部123は、相関に関する情報を記憶する。具体的には、相関情報記憶部123は、キーワード毎に、キーワードと業界との間の相関関係に関する情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係る相関情報記憶部123の一例を示す。図5に示すように、相関情報記憶部123は、「キーワード」、「業界」、「相関」、「下位業界」および「下位相関」といった項目を有する。
【0036】
「キーワード」は、文字列を示す。例えば、「キーワード」には、抽出装置100によって提供される情報提供サービスを利用するユーザによって入力され端末装置10から送信された文字列が記憶される。他の例では、「キーワード」には、ニュースサイトや投稿サイト、SNS(Social Networking Service)などにおいて出現数が多い話題の文字列が記憶されてもよい。また、他の例では、「キーワード」には、銘柄の株価等に関する情報を提供するサイトにおいて検索ワードとして高い頻度で使用される文字列が記憶されてもよい。
【0037】
「業界」は、業界を識別するための識別情報を示す。例えば、「業界」には、業界の名称が記憶される。「相関」は、「キーワード」と「業界」との間の相関関係を示す。例えば、「相関」には、「キーワード」が変化したときの「業界」の変化の傾向を示す正または負の相関関係が記憶される。「下位業界」は、「業界」の下位に属する産業を営む「業界」を識別するための識別情報を示す。例えば、「下位業界」には、下位業界の名称が記憶される。「下位相関」は、「キーワード」と「下位業界」との間の相関関係を示す。例えば、「下位相関」には、「キーワード」が変化したときの「下位業界」の変化の傾向を示す正または負の相関関係が記憶される。
【0038】
すなわち、図5では、キーワード「ガソリン」は、「石油」業界とプラスの相関関係を有する例を示している。例えば、ガソリンが高騰すると石油業界に属する株価の銘柄は値下がりする例を示している。また、キーワード「ガソリン」は、「太陽光発電」を営む業界とマイナスの相関関係を有する例を示している。例えば、ガソリンが高騰すると太陽光発電を営む業界に属する株価の銘柄は値上がりする例を示している。
【0039】
(制御部130について)
図2に戻り、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、抽出装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(抽出プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0040】
制御部130は、図2に示すように、受付部131と、特定部132と、抽出部133と、表示制御部134と、送信部135とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図2に示した構成に限られず、後述する抽出処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図2に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0041】
(受付部131について)
受付部131は、キーワードを受け付ける。具体的には、受付部131は、業界と関連するキーワードを受け付ける。例えば、受付部131は、抽出装置100によって提供される情報提供サービスを利用するユーザによって入力されたキーワードを端末装置10から受け付ける。他の例では、受付部131は、ニュースサイトや投稿サイト、SNSなどにおいて出現数が多い話題のキーワードを受け付けてもよい。また、他の例では、受付部131は、銘柄の株価等に関する情報を提供するファイナンスサイトにおいて検索ワードとして高い頻度で使用されるキーワードを受け付けてもよい。
【0042】
(特定部132について)
特定部132は、受付部131によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する。具体的には、特定部132は、情報提供サービスが提供するコンテンツであって業界およびキーワードに関する情報を含むコンテンツに基づいて業界を特定する。例えば、特定部132は、ニュースサイト等の記事においてキーワードと共起する頻度が高い業界を特定する。一例としては、特定部132は、関連情報記憶部121を参照し、キーワードと対応付けられた業界を特定する。また、特定部132は、キーワードと関連する業界の下位に位置する下位業界を特定してもよい。具体的には、特定部132は、キーワードと関連する業界と正または負の相関を有する下位業界を特定する。例えば、特定部132は、キーワードと関連する業界の株価が上昇または下落した場合に、株価が上昇または下落する業界を下位業界として特定する。
【0043】
(抽出部133について)
抽出部133は、特定部132によって特定された業界のうちキーワードと相関関係を有する業界を抽出する。具体的には、抽出部133は、特定部132によって特定された業界のうちキーワードと株式関連指標値とが正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。ここで、株式関連指標値は、株価や株価収益率、株価純資産倍率などといった各種の指標値を意味する。より具体的には、抽出部133は、業界のうちキーワードと株価上の正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。例えば、抽出部133は、株価の値動きを参照し、ニュースサイト等の記事にキーワードが出現したことにより所定の閾値以上株価の変動があった業界を抽出する。一態様としては、抽出部133は、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報がサイトの記事に出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した業界を正の相関を有する業界として抽出する。一例としては、抽出部133は、キーワード「ガソリン」が値下がりしているというポジティブな情報が出現したことにより株価が値上がりしている業界を正の相関関係を有する業界として抽出する。また、抽出部133は、キーワード「ガソリン」が値上がりしているというネガティブな情報が出現したことにより株価が値下がりしている業界を負の相関関係を有する業界として抽出する。他の例では、抽出部133は、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報がサイトの記事に出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した業界を負の相関を有する業界として抽出する。一例としては、抽出部133は、キーワード「ガソリン」が高騰しているというネガティブな情報が出現したことにより株価が値上がりしている業界を正の相関関係を有する業界として抽出する。また、抽出部133は、キーワード「ガソリン」が値下がりしているというポジティブな情報が出現したことにより株価が値下がりしている業界を負の相関関係を有する業界として抽出する。なお、抽出部133は、キーワードと業界との間の相関関係が予め対応付けられた情報を参照してキーワードと相関関係を有する業界を抽出してもよい。例えば、抽出部133は、図5に示す相関情報記憶部123を参照し、キーワードと相関関係を有する業界を抽出してもよい。また、抽出部133は、キーワードと関連する業界の下位に位置する下位業界を抽出してもよい。具体的には、抽出部133は、キーワードと関連する業界と正または負の相関を有する下位業界を抽出する。例えば、抽出部133は、キーワードと関連する業界の株価が上昇または下落した場合に、株価が上昇または下落する業界を下位業界として抽出する。
【0044】
また、抽出部133は、キーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する。具体的には、抽出部133は、キーワードと株式関連指標値とが正の相関を有する銘柄または負の相関を有する銘柄の少なくとも1つを抽出する。より具体的には、抽出部133は、キーワードと株価上の正の相関を有する銘柄または負の相関を有する銘柄の少なくとも1つを抽出する。例えば、抽出部133は、まず、銘柄情報記憶部122を参照し、キーワードと相関関係を有する業界のバリューチェーンの活動内容を営む企業の銘柄を抽出する。そして、抽出部133は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、ニュースサイト等の記事にキーワードが出現したことにより所定の閾値以上株価の変動があった銘柄を抽出する。一例としては、抽出部133は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した銘柄を正の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出部133は、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した銘柄を負の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出部133は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した銘柄を負の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出部133は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した銘柄を正の相関を有する銘柄として抽出する。
【0045】
また、抽出部133は、キーワードと相関関係を有する業界を抽出した場合に、抽出した業界を相関情報記憶部123に格納する。例えば、抽出部133は、抽出した業界をキーワードに対応付けて相関情報記憶部123に格納する。また、抽出部133は、キーワードと業界との間の相関関係をキーワード及び業界に対応付けて相関情報記憶部123に格納する。また、抽出部133は、キーワードと相関関係を有する銘柄を抽出した場合に、抽出した銘柄をキーワードに対応付けて相関情報記憶部123に格納する。また、抽出部133は、キーワードと銘柄との間の相関関係をキーワード及び銘柄に対応付けて相関情報記憶部123に格納する。
【0046】
(表示制御部134について)
表示制御部134は、抽出部133によって抽出された業界と相関関係とに関する情報を表示させる指示情報を送信する。具体的には、表示制御部134は、相関関係に関する情報として、抽出部133によって抽出された業界に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を表示させる指示情報を送信する。より具体的には、表示制御部134は、指示情報として、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)コードなどクライアント端末で相関情報を表示するための制御情報を端末装置10に送信する。例えば、表示制御部134は、相関情報記憶部123を参照し、業界とキーワードとの間の正負の相関を示す情報を端末装置10に表示させる指示情報を送信する。また、表示制御部134は、相関関係に関する情報として、抽出部133によって抽出された業界に属する銘柄に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を表示させる指示情報を送信する。具体的には、表示制御部134は、抽出部133によって抽出された業界の事業活動を機能ごとに分類したカテゴリに属する銘柄とキーワードとの間の相関を表示させる指示情報を送信する。より具体的には、表示制御部134は、銘柄情報記憶部122及び相関情報記憶部123を参照し、銘柄とキーワードとの間の正負の相関を示す情報を端末装置10に表示させる指示情報を送信する。例えば、表示制御部134は、キーワードと銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する。一例としては、表示制御部134は、キーワードと銘柄との間の相関が強いほど目立つように銘柄を大きく表示させたり色付けして表示させたりする。また、表示制御部134は、キーワードと関連する業界の下位に位置する下位業界とキーワードとの間の相関関係に関する情報を表示させる指示情報を送信してもよい。具体的には、表示制御部134は、キーワードと下位業界との間の正または負の相関に関する情報を表示させる指示情報を送信する。例えば、表示制御部134は、キーワードの影響によって下位業界の株価が上昇または下落することを示す情報を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。
【0047】
(送信部135について)
送信部135は、各種の情報を端末装置10に送信する。具体的には、送信部135は、表示制御部134によって制御される画面表示の指示情報を端末装置10に送信する。例えば、送信部135は、キーワードと業界との間の相関に関する情報を端末装置10の画面に表示させる指示情報を端末装置10に送信する。また、送信部135は、キーワードと銘柄との間の相関に関する情報を端末装置10の画面に表示させる指示情報を端末装置10に送信する。これにより、端末装置10は、相関に関する情報を画面に表示する。
【0048】
ここで、図6を用いて、端末装置10の表示画面を詳細に説明する。図6は、表示画面の一例を示す図である。図6の例では、端末装置10は、キーワード「ガソリン」と業界との間の相関関係を示す情報を表示する。図6の左側に示すように、端末装置10は、石油業界BF1が選択されている場合には、ウェブページWi1を表示する。ウェブページWi1には、石油業界BF1の下位業界であってキーワード「ガソリン」とプラスの相関関係を有する電力BF2、自動車BF3、化学BF4が表示される。また、ウェブページWi1には、石油業界BF1の下位業界であってキーワード「ガソリン」とマイナスの相関関係を有する太陽光発電BF5、電気自動車BF6が表示される。ここで、端末装置10は、キーワードと銘柄との間の相関が強いほど業界を強調して表示する。図6の例では、電力BF2、自動車BF3、化学BF4、太陽光発電BF5、電気自動車BF6の枠の大きさは、キーワード「ガソリン」との間の相関の強さを示す。一例としては、枠が大きいほどキーワード「ガソリン」との間の相関が強いことを示すので、化学BF4は自動車BF3よりガソリンとの相関が強いことを示す。
【0049】
また、ウェブページWi1には、石油業界BF1のバリューチェーンVc1として「採掘」、「運送」、「精製」、「販売」が表示される。また、ウェブページWi1には、「採掘」に属する銘柄「X社」および「V社」、「運送」に属する銘柄「Y社」、「精製」に属する銘柄「Z社」、「販売」に属する銘柄「W社」が表示される。
【0050】
また、端末装置10は、電力BF2が選択されている場合には、図6の右側に示すように、ウェブページWi2を表示する。例えば、端末装置10は、ユーザによってウェブページWi1に表示される電力BF2がクリックされた場合に、ウェブページWi1から遷移してウェブページWi2を表示する。ウェブページWi2には、ウェブページWi1と同様に、石油業界BF1、電力BF2、自動車BF3、化学BF4、太陽光発電BF5、電気自動車BF6が表示される。また、ウェブページWi2には、電力BF2のバリューチェーンVc2として「燃料調達」、「発電」、「送電」、「販売」、「保守」が表示される。また、ウェブページWi2には、「燃料調達」に属する銘柄「X社」、「発電」に属する銘柄「Y社」、「送電」に属する銘柄「Z社」、「販売」に属する銘柄「W社」、「保守」に属する銘柄「V社」が表示される。
【0051】
なお、端末装置10が表示する画面は、図6に示した構成に限られず、キーワードとの間の相関関係を示す構成であれば他の構成であってもよい。例えば、端末装置10が表示する画面は、図6に示したレイアウトに限られず、各種の項目が他の位置関係で表示されてもよい。
【0052】
〔1−3.実施形態に係る抽出処理手順〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る抽出システム1による処理の手順について説明する。図7は、実施形態に係る抽出システム1による抽出処理手順を示すフローチャートである。
【0053】
図7に示すように、抽出装置100は、キーワードを受け付ける(ステップS101)。例えば、抽出装置100は、抽出装置100によって提供される情報提供サービスを利用するユーザによって入力されたキーワードを端末装置10から受け付ける。ここで、抽出装置100は、キーワードを受け付けていない場合には(ステップS101;No)、キーワードを受け付けるまで待機する。
【0054】
続いて、抽出装置100は、キーワードを受け付けた場合に(ステップS101;Yes)、受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する(ステップS102)。具体的には、抽出装置100は、情報提供サービスが提供するコンテンツであって業界およびキーワードに関する情報を含むコンテンツに基づいて業界を特定する。例えば、抽出装置100は、関連情報記憶部121を参照し、キーワードと対応付けられた業界を特定する。
【0055】
その後、抽出装置100は、特定された業界のうちキーワードと相関関係を有する業界を抽出する(ステップS103)。具体的には、抽出装置100は、特定された業界のうちキーワードと株式関連指標値とが正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。より具体的には、抽出装置100は、業界のうちキーワードと株価上の正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。例えば、抽出装置100は、株価の値動きを参照し、ニュースサイト等の記事にキーワードが出現したことにより所定の閾値以上株価の変動があった業界を抽出する。一例としては、抽出装置100は、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した業界を正の相関を有する業界として抽出する。また、抽出装置100は、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した業界を負の相関を有する業界として抽出する。また、抽出装置100は、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した業界を負の相関を有する業界として抽出する。また、抽出装置100は、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した業界を正の相関を有する業界として抽出する。
【0056】
続いて、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する(ステップS104)。具体的には、抽出装置100は、銘柄情報記憶部122を参照し、キーワードと相関関係を有する業界のバリューチェーンの活動内容を営む企業の銘柄を抽出する。そして、抽出装置100は、抽出した銘柄のうちキーワードと株式関連指標値とが正の相関を有する銘柄または負の相関を有する銘柄の少なくとも1つを抽出する。より具体的には、抽出部133は、キーワードと株価上の正の相関を有する銘柄または負の相関を有する銘柄の少なくとも1つを抽出する。例えば、抽出装置100は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した銘柄を正の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出装置100は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した銘柄を正の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出装置100は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがポジティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が下落した銘柄を負の相関を有する銘柄として抽出する。また、抽出装置100は、抽出した銘柄の株価の値動きを参照し、キーワードがネガティブな方向に変化したという情報が出現したことにより所定の閾値以上株価が上昇した銘柄を負の相関を有する銘柄として抽出する。
【0057】
その後、抽出装置100は、抽出された業界と相関関係とに関する情報を表示させる指示情報を送信する(ステップS105)。例えば、抽出装置100は、相関関係に関する情報として、抽出された業界に属する銘柄に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を表示させる指示情報を送信する。一例としては、抽出装置100は、抽出された業界の事業活動を機能ごとに分類したカテゴリに属する銘柄とキーワードとの間の相関を端末装置10に表示させる指示情報を送信する。
【0058】
〔1−4.実施形態の効果〕
上述してきたように、実施形態に係る抽出装置100は、受付部131と、特定部132と、抽出部133とを有する。受付部131は、キーワードを受け付ける。特定部132は、受付部131によって受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する。抽出部133は、特定部132によって特定された業界のうちキーワードと相関関係を有する業界を抽出する。
【0059】
これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界を抽出することができるので、投資に役立つ情報を提供することができる。例えば、抽出装置100は、キーワード「ガソリン」を受け付けた場合に、「ガソリン」と正負の相関を有する業界を抽出することができるので、株の売買に役立つ情報を提供することができる。また、抽出装置100は、キーワードと正負の相関を有する業界を抽出して提供することができるので、キーワードの変化によってどの業界がどの程度影響を受けたかを瞬時にユーザに把握させることができる。
【0060】
また、実施形態に係る抽出装置100において、抽出部133は、キーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する。これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界を抽出することができるので、投資に役立つ情報を提供することができる。例えば、抽出装置100は、ガソリンが高騰している場合に、「ガソリン」と負の相関を有する銘柄を抽出して提供することでユーザに値上がり銘柄を把握させることができる。一例としては、抽出装置100は、ガソリンが高騰している場合に、石油の代替となる太陽光エネルギーに関連する太陽光発電や電気自動車メーカーなどといった事業を営む値上がり銘柄に関する情報をユーザに提供することができる。また、抽出装置100は、ガソリンが値下がりしている場合に、「ガソリン」と正の相関を有する銘柄を抽出して提供することでユーザに値上がり銘柄を把握させることができる。一例としては、抽出装置100は、ガソリンが値下がりしている場合に、石油を原料とする化学メーカーや自動車メーカーなどといった事業を営む値上がり銘柄に関する情報をユーザに提供することができる。また、抽出装置100は、キーワードと正負の相関を有する銘柄を抽出して提供することができるので、値上がり銘柄と値下がり銘柄とを同時にユーザに把握させることができる。例えば、抽出装置100は、値上がり銘柄と値下がり銘柄とを同時にユーザに提供することで、買い時の株に限らず売り時の株や空売りに役立つ情報をユーザに提供することができる。
【0061】
また、実施形態に係る抽出装置100において、特定部132は、情報提供サービスが提供するコンテンツであって業界およびキーワードに関する情報を含むコンテンツに基づいて業界を特定する。これにより、抽出装置100は、キーワードと関連する業界を高い精度で特定することができるので、投資に役立つ質の高い情報を提供することができる。
【0062】
また、実施形態に係る抽出装置100は、抽出部133によって抽出された業界と相関関係とに関する情報を表示させる指示情報を送信する表示制御部134をさらに備える。これにより、抽出装置100は、ユーザの端末装置10に業界と相関関係とに関する情報を表示させることができるので、投資に役立つ情報をユーザに提供することができる。また、抽出装置100は、ユーザの端末装置10に値上がり銘柄や値下がり銘柄を表示させることができるので、買い時または売り時の銘柄をユーザに容易に把握させることができる。
【0063】
また、実施形態に係る抽出装置100において、抽出部133は、特定部132によって特定された業界のうちキーワードと株式関連指標値とが正の相関を有する業界または負の相関を有する業界の少なくとも1つを抽出する。これにより、抽出装置100は、キーワードが示す情報の変化に応じて、正負の相関関係を有する業界に関する情報を自動的に変化させて提供することができる。例えば、抽出装置100は、ガソリンが高騰から値下りに変化した場合に、ガソリンと正負の相関を有する業界を自動的に変化させて提供することができる。
【0064】
また、実施形態に係る抽出装置100において、表示制御部134は、抽出部133によって抽出された業界の事業活動を機能ごとに分類したカテゴリに属する銘柄とキーワードとの間の相関を表示させる指示情報を送信する。これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界のバリューチェーンに属する銘柄を表示させることができるので、上位業界に限らず下位業界に属する銘柄の相関に関する情報をユーザに提供することができる。
【0065】
また、実施形態に係る抽出装置100において、表示制御部134は、キーワードと銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する。これにより、抽出装置100は、キーワードとの相関が強い銘柄を目立たせることができるので、ユーザに重要度の高い銘柄を容易に把握させることができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0066】
〔2.変形例〕
上述した実施形態に係る抽出装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の抽出装置100の他の実施形態について説明する。
【0067】
〔2−1.業界との相関が強い銘柄を強調表示〕
上記の実施形態では、抽出装置100が抽出部133によって抽出された業界に属する銘柄に対してキーワードが良い影響を与えるか悪い影響を与えるかを示す情報を表示させる指示情報を送信する例を挙げて説明した。ここで、抽出装置100は、業界と銘柄との間の相関関係に基づいて銘柄を強調表示させてもよい。
【0068】
具体的には、抽出装置100の表示制御部134は、抽出部133によって抽出された業界と銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する。なお、業界と銘柄との相関の強さは、あらかじめ売上比率などに基づいて銘柄毎に定義される。例えば、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する銘柄として複数の業界をまたがっている企業の銘柄を抽出した場合に、企業が営む産業の売上比率に基づいて銘柄名を色づけしたり大きく表示したりして強調表示する。一例としては、抽出装置100は、化学に関する産業と電子機器に関する産業とを営む企業「P社」の銘柄を抽出したものとする。ここで、企業「P社」は、化学に関する産業の売上比率が2割で電子機器に関する産業の売上比率が8割であるものとする。この場合、抽出装置100は、ガソリンの値下がりとプラスの相関関係を有する化学の比率が相対的に低いので、ガソリンが値下がりしても銘柄を強調して表示しない。
【0069】
なお、業界と銘柄との相関の強さは、あらかじめ売上比率などに基づいて定義されるに限らず、キーワードとの相関の強さから導出されてもよい。例えば、業界と銘柄との相関の強さは、ニュースサイトの記事でキーワードと共起する銘柄の頻度の高さに基づいて導出されてもよい。
【0070】
このように、変形例に係る抽出装置100は、抽出部133によって抽出された業界と銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する。これにより、抽出装置100は、キーワードが銘柄に与える影響をより厳密に可視化することができるので、投資に役立つより正確な情報をユーザに提供することができる。例えば、抽出装置100は、銘柄の企業が複数の業界にまたがっている場合であっても、キーワードの変化が与える影響の大きい銘柄をより正確に強調表示することができる。また、抽出装置100は、キーワードが与える影響の小さい銘柄を強調表示しないので、投資に役立つ情報を厳選することができる。
【0071】
〔2−2.表示画面〕
上記の実施形態では、抽出装置100がキーワードと相関関係を有する業界に属する銘柄を抽出する例を挙げて説明した。ここで、抽出装置100は、特定部132によって特定された業界やバリューチェーン、抽出部133によって抽出された銘柄を各種の形態で表示させてもよい。
【0072】
具体的には、抽出装置100の表示制御部134は、業界のページへ遷移してきた経路を示す展開式を表示させる指示情報を送信する。この点について、図8を用いて詳細に説明する。図8は、表示画面の一例を示す図である。図8に示すように、表示制御部134は、特定部132によって特定された業界と、かかる業界のバリューチェーン、かかるバリューチェーンに属する銘柄、キーワードとプラスの相関を有する業界およびキーワードとマイナスの相関を有する業界を、テキスト形式で端末装置10に表示させる。図8の例では、端末装置10は、「石油業界」と、「石油業界」のバリューチェーンである「採掘」および「運送」と、「採掘」の事業活動を行なう「銘柄A」及び「銘柄B」と、「運送」の事業活動を行なう「銘柄C」と、キーワード「ガソリン」とプラスの相関を有する「電力」、「自動車」及び「化学」と、マイナスの相関を有する「太陽光発電」及び「電気自動車」とが記載されたウェブページWi3を表示する。
【0073】
ここで、端末装置10を有するユーザは、ウェブページWi3に表示された情報F1「自動車」をクリックしたものとする。この場合、端末装置10は、ウェブページWi3から遷移してウェブページWi4を表示する。ウェブページWi4には、図8に示すように、どのような経路で自動車業界のページへ遷移してきたかを示す情報F2「石油業界のプラスの相関」が記載される。また、ウェブページWi4には、自動車業界のバリューチェーンと、かかるバリューチェーンに属する銘柄と、キーワードとプラスの相関を有する業界およびキーワードとマイナスの相関を有する業界とが記載される。なお、端末装置10は、ユーザによって銘柄が選択された場合に、選択された銘柄の株価などに関する情報を表示するファイナンスサイトへウェブページWi3〜Wi4から遷移してもよい。
【0074】
このように、変形例に係る抽出装置100は、業界のページへ遷移してきた経路を示す展開式を表示させる指示情報を送信する。これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界の下位業界を表示させることができるので、投資に役立つ情報を提供することができる。例えば、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界の下位業界に属する銘柄を表示させることができるので、株の売買に役立つ情報を提供することができる。
【0075】
〔2−3.強調表示〕
上記の実施形態では、抽出装置100がキーワードと銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる例を挙げて説明した。ここで、抽出装置100は、各種の情報に基づいて銘柄を強調表示させてもよい。
【0076】
具体的には、抽出装置100の表示制御部134は、株価上昇率または株価下落率が高い銘柄ほど強調表示させる指示情報を送信する。他の例では、表示制御部134は、各種の指標に基づいて銘柄を強調表示させる指示情報を送信する。例えば、表示制御部134は、株価収益率や株価純資産倍率等といった指標によって複数の銘柄を比較し、複数の銘柄のうち相対的に割安な銘柄を目立つように強調表示させる指示情報を送信する。なお、表示制御部134は、割安な銘柄に限らず、割高な銘柄を強調表示させてもよい。また、他の例では、表示制御部134は、単元株数を購入するのにかかる費用が低い銘柄ほど強調表示させてもよい。
【0077】
このように、変形例に係る抽出装置100は、各種の情報に基づいて銘柄を強調表示させる指示情報を送信する。これにより、抽出装置100は、複数の銘柄のうち相対的に重要度の高い銘柄を強調させることができるので、ユーザの投資に役立つ情報を提供することができる。例えば、抽出装置100は、値動きの大きい銘柄を強調表示させることができるので、株の売買に役立つ情報をわかり易くユーザに提供することができる。また、抽出装置100は、複数の銘柄が抽出された場合にどの銘柄が割安であるか表示させることができるので、ユーザの投資の意思決定を容易にさせることができる。また、抽出装置100は、購入費用が低い銘柄を強調表示させることができるので、ユーザの予算が少ない場合でも取引可能な銘柄をユーザに把握させて株の売買を促すことができる。
【0078】
〔2−4.逆引き〕
上記の実施形態では、抽出装置100がキーワードを受け付けてキーワードと相関関係を有する業界を抽出する例を挙げて説明した。ここで、抽出装置100は、業界からキーワードを抽出してもよい。
【0079】
具体的には、まず、端末装置10は、ユーザによって入力される業界名を受け付ける。そして、端末装置10は、業界名を受け付けた場合に、受け付けた業界名を抽出装置100に送信する。これにより、抽出装置100の受付部131は、業界名を端末装置10から受け付ける。続いて、抽出装置100の抽出部133は、関連情報記憶部121を参照し、業界名に対応するキーワードを抽出する。なお、抽出装置100は、業界名に限らず、銘柄名を受け付けて、受け付けた銘柄名からキーワードを抽出してもよい。
【0080】
このように、変形例に係る抽出装置100は、業界からキーワードを抽出する。これにより、抽出装置100は、業界に影響を与えるキーワードを抽出することができるので、投資に役立つ情報をユーザに提供することができる。また、抽出装置100は、銘柄に影響を与えるキーワードを抽出することができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0081】
〔2−5.下位業界の抽出〕
上記の実施形態では、抽出装置100がキーワードを受け付けてキーワードと相関関係を有する業界を抽出する例を挙げて説明した。ここで、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界と所定の相関関係を有する下位業界を抽出してもよい。
【0082】
具体的には、まず、抽出装置100は、キーワードを受け付ける。続いて、抽出装置100は、受け付けられたキーワードと関連する業界を特定する。その後、抽出装置100は、特定された業界と所定の相関関係を有する業界を抽出する。例えば、抽出装置100は、所定の相関関係を有する業界として、特定された業界の株式指標値と相関関係を有する業界を抽出する。一例としては、抽出装置100は、キーワードとして「ガソリン」を受け付けた場合に、まず、「ガソリン」と関連する業界である「石油業界」を特定する。その後、抽出装置100は、特定された「石油業界」の株式指標値と相関関係を有する「電力」、「自動車」、「化学」、「太陽光発電」、「電気自動車」といった産業を営む下位業界を抽出する。そして、抽出装置100は、抽出された業界と相関関係とに関する情報を表示させる指示情報を端末装置10に送信する。これにより、端末装置10は、キーワードと相関関係を有する業界と相関関係を有する下位業界に関する情報を表示する。
【0083】
このように、変形例に係る抽出装置100は、特定部132によって特定された業界と相関関係を有する業界を抽出する。これにより、抽出装置100は、キーワードと相関関係を有する業界と相関関係を有する下位業界を抽出することができるので、投資に役立つ情報をユーザに提供することができる。
【0084】
〔2−6.変形例の効果〕
上述してきたように、変形例に係る抽出装置100では、表示制御部134は、抽出部133によって抽出された業界と銘柄との間の相関が強いほど銘柄を強調して表示させる指示情報を送信する。
【0085】
これにより、変形例に係る抽出装置100は、キーワードが銘柄に与える影響をより厳密に可視化することができるので、投資に役立つより正確な情報をユーザに提供することができる。例えば、抽出装置100は、銘柄の企業が複数の業界にまたがっている場合であっても、キーワードが与える影響の大きい銘柄をより正確に強調表示させることができる。また、抽出装置100は、キーワードが与える影響の小さい銘柄を強調表示しないので、投資に役立つ情報を厳選することができる。
【0086】
〔3.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0087】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0088】
例えば、図2に示した関連情報記憶部121は、抽出装置100が保持せずに、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、抽出装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、キーワードに関連する業界に関する情報を取得する。
【0089】
また、抽出装置100は、特定処理は行わず、抽出処理のみを行う抽出装置であってもよい。この場合、抽出装置は、特定部132を有しない。そして、特定部132を有する特定装置がキーワードと関連する業界を特定する。
【0090】
また、上述してきた実施形態に係る抽出装置100は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、抽出装置100を例に挙げて説明する。図9は、抽出装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、およびメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0091】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0092】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、ネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0093】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、および、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0094】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disk)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0095】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る抽出装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0096】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の概要の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0097】
また、上述した抽出装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
【0098】
また、特許請求の範囲に記載した「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0099】
1 抽出システム
10 端末装置
100 抽出装置
121 関連情報記憶部
122 銘柄情報記憶部
123 相関情報記憶部
131 受付部
132 特定部
133 抽出部
134 表示制御部
135 送信部
図1
図2
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図8
図9