(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コンデンサ素子が、焼結陽極体を陽極酸化して誘電体被覆を形成し、前記誘電体被覆された陽極体を酸化マンガン前駆体溶液に接触させ、前記前駆体を酸化マンガン固体電解質に熱分解変換することにより形成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書及び図面における参照文字の反復使用は、本発明の同じ又は類似の特徴又は要素を示すことを意図するものである。
【0011】
当業者であれば、本考察は例示的な実施形態についての説明にすぎず、例示的な構成で具体化される本発明のより広い態様を限定することを意図するものではないと理解すべきである。
【0012】
大まかに言えば、本発明は、高電圧及び高温環境で使用するためのコンデンサアセンブリに関する。より詳細には、このコンデンサアセンブリは、酸化マンガン固体電解質で被覆された陽極酸化した多孔質の焼結体を含有するコンデンサ素子を含む。このコンデンサアセンブリを(約35ボルトを超えるような)高電圧及び(約175℃を超えるような)高温用途で容易に使用できるようにするために、不活性ガスを含む気体雰囲気中でコンデンサ素子をハウジング内に封入して密封する。ハウジング及び不活性ガス雰囲気は、二酸化マンガンに供給される水分量を制限できると考えられる。このようにして、固体電解質が極限状態で有害反応を受ける可能性が低くなり、従ってコンデンサアセンブリの熱安定性が高まる。本発明のコンデンサアセンブリは、高電圧及び高温のいずれの環境でも十分に機能することに加え、高い容積効率を示すこともできる。
【0013】
ここで、本発明の様々な実施形態についてより詳細に説明する。
【0014】
I.
コンデンサ素子
A.
陽極
高電圧用途では、多くの場合、コンデンサ素子の陽極は、1グラム当たり約70,000マイクロファラド*ボルト(「μF
*V/g」)未満、実施形態によっては約2,000μF
*V/g〜約65,000μF
*V/g、及び実施形態によっては約5,000μF
*V/g〜約50,000μF
*V/gなどの比較的比電荷の低い粉末から形成されることが望ましい。当然ながら、低比電荷の粉末が望ましいこともあり得るが、これは決して必須条件ではない。すなわち、この粉末は、1グラム当たり約70,000マイクロファラド
*ボルト(「μF
*V/g」)又はそれ以上、実施形態によっては約80,000μF
*V/g又はそれ以上、実施形態によっては約90,000μF
*V/g又はそれ以上、実施形態によっては約100,000μF
*V/g又はそれ以上、及び実施形態によっては約120,000μF
*V/g〜約250,000μF
*V/gの比較的高い比電荷を有することもできる。
【0015】
粉末は、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ハフニウム、チタニウム、これらの合金、これらの酸化物、これらの窒化物などのバルブ金属(すなわち、酸化できる金属)又はバルブ金属ベースの化合物を含むことができる。例えば、バルブ金属組成物は、ニオブの酸素に対する原子比が1:1.0±1.0、実施形態によっては1:1.0±0.3、実施形態によっては1:1.0±0.1、及び実施形態によっては1:1.0±0.05の酸化ニオブなどのニオブの導電性酸化物を含むことができる。例えば、酸化ニオブは、NbO
0.7、NbO
1.0、NbO
1.1、及びNbO
2とすることができる。このようなバルブ金属酸化物の例が、Fifeに付与された米国特許第6,322,912号、
Fife他に付与された第6,391,275号、
Fife他に付与された第6,416,730号、
Fifeに付与された第6,527,937号、
Kimmel他に付与された第6,576,099号、
Fife他に付与された第6,592,740号、
Kimmel他に付与された第6,639,787号、及び
Kimmel他に付与された第7,220,397号、並びに
Schnitterに付与された米国特許出願公開第2005/0019581号、
Schnitter他に付与された米国特許出願公開第2005/0103638号、
Thomas他に付与された米国特許出願公開第2005/0013765号に記載されており、これらの特許は全てあらゆる目的によるこれらへの参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0016】
粉末の粒子は、フレーク状、角状、瘤状、及びこれらの混合又は変形であってもよい。これらの粒子は、通常少なくとも約60メッシュの、実施形態によっては約60メッシュ〜約325メッシュの、及び実施形態によっては約100〜約200メッシュの篩サイズ分布も有する。さらに比表面積は、約0.1〜約10.0m
2/g、実施形態によっては約0.5〜約5.0m
2/g、及び実施形態によっては約1.0〜約2.0m
2/gである。「比表面積」という用語は、吸着ガスとして窒素を使用する、Bruanauer、Emmet及びTeller著、Journal of American Chemical Society、第60巻、1938年、309頁の物理的ガス吸着法(B.E.T.)により測定される表面積を意味する。同様に、バルク(又はScott)密度は、通常約0.1〜約5.0g/cm
3、実施形態によっては約0.2〜約4.0g/cm
3、及び実施形態によっては約0.5〜約3.0g/cm
3である。
【0017】
粉末に他の成分を加えて、陽極体の構築を容易にすることもできる。例えば、結合剤及び/又は潤滑剤を使用して、陽極体を形成すべく加圧したときに粒子が相互に正確に付着し合うのを確実にすることができる。好適な結合剤として、樟脳、ステアリン酸及びその他の石鹸状の脂肪酸、Carbowax(Union Carbide社)、Glyptal(General Electric社)、ポリビニルアルコール、ナフタリン、植物性ワックス、及びマイクロワックス(精製パラフィン)を挙げることができる。結合剤は、溶媒内で溶解又は分散することができる。例示的な溶媒として、水、アルコールなどを挙げることができる。利用する場合、結合剤及び/又は潤滑剤の割合は、全質量の約0.1重量%〜約8重量%まで様々であってよい。しかしながら、本発明では結合剤及び潤滑剤が必須ではないことを理解されたい。
【0018】
結果として得られた粉末を、いずれかの従来の粉末プレス成形を使用して圧縮することができる。例えば、プレス成形は、ダイと1又は複数のパンチとを使用する単一ステーション圧縮プレスであってもよい。或いは、ダイ及び単一の下方パンチのみを使用するアンビル型圧縮プレス成型を使用することができる。単一ステーション圧縮プレス成型は、単動、複動、フローティングダイ、可動プラテン、対向ラム、ねじプレス、インパクトプレス、加熱プレス、鋳造又は定寸などの様々な能力を有するカムプレス、トグル/ナックルプレス及び偏心/クランクプレスのようないくつかの基本型で利用可能である。圧縮後、結果として得られた陽極体を、正方形、矩形、円形、長円形、三角形、六角形、八角形、七角形、五角形などのあらゆる所望の形状にダイスカットすることができる。陽極体は、容積に対する表面の割合を増やして、ESRを最小化するとともに静電容量の周波数応答を拡げるために、1又はそれ以上の畝、溝、凹部、又は窪みを含むという点において「溝付き」形状を有することもできる。次に、陽極体に、あらゆる結合剤/潤滑剤の全てではないがほとんどを除去する加熱ステップを施すことができる。例えば、通常、陽極体は、約150℃〜約500℃の温度で動作する炉によって加熱される。或いは、例えば、
Bishop他に付与された米国特許第6,197,252号に記載されるように、ペレットを水溶液と接触させることによって結合剤/潤滑剤を除去することもできる。
【0019】
形成されたら、陽極体を焼結する。焼結の温度、雰囲気、及び時間は、陽極の種類、陽極のサイズなどの様々な因子に依存することができる。通常、焼結は、約800℃〜1900℃、実施形態によっては約1000℃〜約1500℃、及び実施形態によっては約1100℃〜約1400℃の温度で、約5分〜約100分間、及び実施形態によっては約30分〜約60分間行われる。必要に応じて、酸素原子が陽極に移動するのを制限する雰囲気内で焼結を行うこともできる。例えば、真空、不活性ガス、水素などの還元性雰囲気内で焼結を行うことができる。還元性雰囲気は、約10Torr〜約2000Torr、実施形態によっては約100Torr〜1000Torr、及び実施形態によっては約100Torr〜約930Torrの圧力とすることができる。水素と(アルゴン又は窒素などの)その他のガスの混合物を使用することもできる。
【0020】
陽極体には、陽極体から縦方向に延びる陽極リードも接続される。陽極リードは、ワイヤ、シートなどの形をとることができ、タンタル、ニオブ、酸化ニオブなどのバルブ金属から形成することができる。リードの接続は、リードを陽極体に溶接すること、或いは(圧縮及び/又は焼結の前などの)陽極体の形成中にリードを埋め込むことなどの公知の技術を使用して行うことができる。
【0021】
陽極はまた、誘電体で被覆される。誘電体は、陽極上及び/又は陽極内に誘電体層が形成されるように焼結陽極を陽極的に酸化(「陽極酸化」)することにより形成することができる。例えば、タンタル(Ta)陽極を五酸化タンタル(Ta
2O
5)に陽極酸化することができる。通常、陽極酸化は、陽極を電解質内に浸漬するなどして最初に陽極に溶液を加えることにより行われる。一般的には、(脱イオン水のような)水などの溶媒を使用する。イオン伝導率を高めるために、溶媒内で解離してイオンを形成できる化合物を使用することができる。このような化合物の例として、例えば、以下で電解質に関して説明するような酸が挙げられる。例えば、(リン酸などの)酸は、陽極酸化溶液の約0.01重量%〜約5重量%、実施形態によっては約0.05重量%〜約0.8重量%、及び実施形態によっては約0.1重量%〜約0.5重量%を構成することができる。必要であれば、酸の混和物を使用することもできる。
【0022】
陽極酸化溶液を電流が通過して誘電体層を形成する。形成電圧の値が誘電体層の厚みを管理する。例えば、必要な電圧に達するまで、最初は電源装置を定電流モードに設定することができる。その後、電源装置を定電位モードに切り換えて、陽極の表面を覆って所望の誘電体の厚みが形成されるのを確実にすることができる。言うまでもなく、パルス又はステップ式定電位法などのその他の公知の方法を使用することもできる。陽極酸化が行われる電圧は、通常、約4〜約250V、実施形態によっては約9〜約200V、及び実施形態によっては約20〜約150Vである。陽極酸化中は、陽極酸化溶液を約30℃又はそれ以上、実施形態によっては約40℃〜約200℃、及び実施形態によっては約50℃〜約100℃などの高い温度に維持することができる。陽極酸化を大気温度以下で行うこともできる。結果として生じる誘電体層を陽極の表面上又はその細孔内に形成することができる。
【0023】
B.
酸化マンガン
上述したように、コンデンサ素子は、固体電解質として(MnO
2などの)酸化マンガンも含む。酸化マンガンは、
Sturmer他に付与された米国特許第4,945,452号に記載されるような(硝酸マンガン(Mn(NO
3)
2)などの)前駆体の熱分解を通じて形成することができ、該特許はあらゆる目的によるこの特許への参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。例えば、誘電体被覆した陽極体を、前駆体を含む溶液に接触(例えば、浸漬、含浸、噴霧)させ、その後加熱して酸化物に変換することができる。必要であれば、複数の付加ステップを使用して所望の厚みを達成することができる。1つの実施形態では、例えば、陽極体を酸化マンガン前駆体の第1の溶液中に浸漬して加熱し、その後酸化マンガン前駆体の第2の溶液中に浸漬して加熱する。所望の厚みに達するまでこの処理を繰り返すことができる。
【0024】
(単複の)酸化マンガン前駆体溶液の成分は付加ステップごとに異なってもよいが、一般的には、溶液の少なくとも1つが分散剤を含むことが望ましい。いくつかの実施形態では、分散剤を、親水性部分及び疎水性部分を含む有機化合物とすることができる。親水性部分としては、例えば、スルホネート、ホスホネート、カルボキシレート、チオール、スルホネートエステル、ホスファイト、ホスホナイト、ホスフィナイト、ホスフェート、サルフェート、ホスフェートエステル、スルホキシド、スルホン、アミノ、その他、並びにこれらの混合物及び/又は塩を挙げることができる。界面活性剤とは異なり、一般に分散剤の疎水性部分は、溶液の表面張力を実質的に低下させるには少なすぎる。例えば、疎水性部分は、ベンゼン、ナフタレン、アンスラセン、トルエン、キシレン、ピリジン、キノリン、イソキノリン、ピラジン、アクリジン、ピリミジン、ピリダジンなどの、6〜14個の炭素原子を有する芳香族又はヘテロ原子環系(置換又は非置換)とすることができる。
【0025】
分散剤は、溶液の表面張力を実質的に低下させないので、その表面張力は水とほぼ同じであると考えられる。例えば、(20℃の)水の表面張力の、(1重量%の水中濃度で20℃の)分散剤の表面張力に対する比率は、約0.5〜約2.0、実施形態によっては約0.8〜約1.2、及び実施形態によっては約0.9〜約1.1とすることができる。いくつかの実施形態では、(1重量%の水中濃度で20℃の)分散剤の表面張力が、約50〜約95ダイン/センチメートル、実施形態によっては約55〜約80ダイン/センチメートル、及び実施形態によっては約58〜約68ダイン/センチメートルである。水の表面張力は、約70ダイン/センチメートルである。これに対し、通常、従来の界面活性剤の表面張力はさらに低い。例えば、Triton X−100及びErkantol(登録商標)NRの表面張力は、(1重量%の水中濃度で20℃の場合)両方とも約30ダイン/センチメートルであると考えられる。当業で周知のように、表面張力は、ISO 304(1985),Cor 1:1998)及び/又はASTM D 1331−89(方法A)に従い、市販のフォース張力計又は光学張力計(接触角計又は測角器としても知られている)を使用して測定することができる。
【0026】
例えば、1つの特定の実施形態では、分散剤が、以下の構造を有する有機化合物、又はこの塩を含むことができ、
この構造中、R
1は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、
R
2は、スルホネート、ホスホネート、カルボキシレート、チオール、スルホネートエステル、ホスファイト、ホスホナイト、ホスフィナイト、ホスホフェート、サルフェート、ホスフェートエステル、スルホキサイド、スルホン、アミノ、その他、及びこれらの組み合わせなどの親水性部分であり、
mは、0〜8、実施形態によっては0〜4、及び実施形態によっては0であり、
pは、1〜8、実施形態によっては1〜4、及び実施形態によっては1であり、
nは、1〜100、及び実施形態によっては2〜30である。なお、R
1基及びR
2基は、環系の1又はそれ以上の炭素原子に結合することができる。また、必要であれば、化合物が、カチオンが(ナトリウム、カリウム、アンモニウムなどの)アルカリ金属、(カルシウムなどの)アルカリ金属、アンモニア(NH
4+)などである塩の形をとることができる。ベンゼン核を有する同等の化合物を使用することもできる。
【0027】
一般に、分散剤の分子量は、望む通りに様々であってよいが、通常は約10,000グラム/モル又はそれ以下、実施形態によっては約6,000グラム/モル又はそれ以下、及び実施形態によっては約2,000〜約5,000グラム/モルである。当業では、このような分散剤を生成するのに適した出発材料が周知であり、例えば、ナフタレン−α−スルホン酸(二水和物)、ナフタレン−β−スルホン酸(一水和物)、2−メチルナフタレン−6−スルホン酸などを挙げることができる。本発明で使用できる1つの特定の好適な分散剤に、縮合ナフタレンスルホン酸のアルカリ又はアルカリ金属塩がある。このような化合物を、米国特許第3,067,243号に記載されるように調製することができ、該特許はあらゆる関連目的のために本明細書に組み入れられる。例えば、ナフタレンを硫酸でスルホン化し、スルホン化ナフタレンをホルムアルデヒドで縮合し、次にこのようにして得られた縮合物を(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなどの)塩基で中和することにより、この化合物を調製することができる。結果として得られる縮合ナフタレンスルホン酸の塩は以下の構造を有することができ、
この構造中、R
2はSO
3であり、
pは1〜8の整数であり、
nは1〜100であり、
Mはナトリウム、カリウム、又はカルシウムである。
特に適した縮合ナフタレンスルホネートのナトリウム、カリウム、又はカルシウム塩が、Geo Specialty Chemicals社から商品名「DAXAD」で市販されている。
【0028】
分散剤は、表面張力に影響を与えると言うよりもむしろ、酸化マンガン前駆体が誘電体の表面に接触したとき最初に形成する液滴を「分散」させる役に立つ。これらの液滴が分散されることにより、酸化マンガン前駆体が陽極粒子間の非常に小さな隙間内に浸透して表面被覆の度合いを高め、酸化マンガン層の均一性及び一貫性を改善することができる。さらに、液滴形成が縮小されることにより、皮膜が、陽極の少なくとも一部を実質的に均一に被覆する膜様の構成を呈することができるようになる。これにより、結果として得られる酸化物の表面被覆率のみならずその品質までもが向上し、これによりコンデンサの電気的性能が高まる。
【0029】
コンデンサの他の特性に悪影響を与えずに酸化マンガン前駆体の含浸の所望の改善を達成するには、一般に、分散剤の濃度を特定の範囲内に選択的に制御することが望ましい。例えば、陽極体を最初に浸漬する溶液は、約0.001重量%〜約5重量%、実施形態によっては約0.005重量%〜約2重量%、及び実施形態によっては約0.01重量%〜約1重量%の量の分散剤を含むことができる。同様に、(硝酸マンガンなどの)(単複の)前駆体は、溶液の約1重量%〜約55重量%、実施形態によっては約2重量%〜約15重量%、及び実施形態によっては約5重量%〜約10重量%を構成することができる。
【0030】
溶液中には、水などの担体を使用することもできる。本発明の水溶液は、例えば、約30重量%〜約95重量%、実施形態によっては約40重量%〜約99重量%、及び実施形態によっては約50重量%〜約95重量%の量の水を含むことができる。上述の成分に加え、硝酸マンガン溶液は、結果として得られる酸化物の生成を向上させるその他の添加剤を含むこともできる。1つの実施形態では、例えばアルコールを使用して、誘電体の溶液との湿潤性を高めることができる。好適なアルコールとして、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなど、並びにこれらの混合物を挙げることができる。使用する場合、(単複の)アルコールの濃度は、約0.1重量%〜約50重量%、及び実施形態によっては約0.5重量%〜約2重量%とすることができる。
【0031】
なお、溶液中の実際の成分量は、陽極内の粒子の粒径及び分布、分解を行う温度、分散剤の独自性、担体の独自性、アルコールの独自性などの因子に応じて異なってもよい。さらに、異なる付加ステップでは異なる濃度を使用することができる。例えば、酸化マンガン前駆体が第1の濃度で存在する場合には、第1の1又はそれ以上の浸漬ステップの組を使用することができる。その後、酸化マンガン前駆体が第2の濃度で存在する場合には、第2の1又はそれ以上の浸漬ステップの組を使用することができる。場合によっては、第2の濃度の方が第1の濃度より高くてもよい。
【0032】
陽極体が酸化マンガン前駆体溶液と接触する時間は望む通りに様々であってよい。例えば、このような溶液中に、陽極体を約10秒〜約10分の時間にわたって浸漬することができる。各個々の浸漬ステップの時間は、同じであっても又は異なってもよい。前駆体溶液と接触する前に、誘電体被覆した陽極体を室温に置き又は予備乾燥することができる。
【0033】
ともあれ、部品は、前駆体溶液と所望の時間接触したら、(硝酸マンガンなどの)前駆体を熱分解によって酸化物に変換するのに十分な温度まで加熱される。加熱は加熱炉内で、例えば、約150℃〜約300℃の、実施形態によっては約180℃〜約290℃の、及び実施形態によっては約190℃〜約260℃の温度で行うことができる。加熱は、湿潤雰囲気内で行ってもよいし又は乾燥雰囲気内で行ってもよい。変換にかかる時間は、加熱炉温度、伝熱率及び雰囲気にもよるが、一般的には約3分〜約5分である。熱分解後、二酸化マンガンの堆積中に誘電体膜が受ける損傷に起因して漏れ電流が高くなることがある。この漏れを抑えるために、当業で公知のように陽極酸化浴内でコンデンサを再形成することができる。例えば、上述したような電解質中にコンデンサを浸漬し、その後DC電流を印加することができる。
【0034】
C.
コンデンサの他の構成要素
必要であれば、コンデンサは、当業で公知のように他の層を含むこともできる。例えば、誘電体と固体電解質との間に、比較的絶縁性の高い樹脂性材料(天然又は合成)で作製したような保護被覆を任意に形成することができる。このような材料は、約10Ω/cmを越える、実施形態によっては約100を越える特異的な抵抗率を有し、実施形態によっては約1000Ω/cmを越える、実施形態によっては約1×10
5Ω/cmを越える、及び実施形態によっては約1×10
10Ω/cmを越える特異的な抵抗率を有することができる。本発明で利用できるいくつかの樹脂性材料としては、以下に限定されるわけではないが、ポリウレタン、ポリスチレン、(グリセライドなどの)不飽和又は飽和脂肪酸のエステルなどが挙げられる。例えば、好適な脂肪酸のエステルとして、以下に限定されるわけではないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エレオステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アレウリチン酸、シェロール酸などのエステルが挙げられる。これらの脂肪酸のエステルは、結果として生じる被膜を安定層に迅速に重合できるようにする「乾性油」を形成するために比較的複雑な組み合わせで使用する場合、特に有用であることが判明している。このような乾性油として、モノグリセリド、ジグリセリド、及び/又はトリグリセリドを挙げることができ、これらはそれぞれ1つ、2つ、及び3つのエステル化された脂肪酸アシル残基を含むグリセロール骨格を有する。例えば、使用できるいくつかの好適な乾性油として、以下に限定されるわけではないが、オリーブ油、アマニ油、ヒマシ油、キリ油、大豆油、及びシェラックが挙げられる。これらの及びその他の保護被覆材料は、
Fife他に付与された米国特許第6,674,635号にさらに詳細に記載されており、該特許はあらゆる目的によるこの特許への参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0035】
必要であれば、部品に(グラファイトなどの)カーボン層及び銀層をそれぞれ施すこともできる。銀被覆は、例えば、コンデンサのための半田付け可能な導体、接触層、及び/又は電荷コレクタとして機能することができ、カーボン被覆は、銀被覆の固体電解質との接触を制限することができる。このような被覆は、固体電解質の一部又は全部を覆うことができる。
【0036】
大まかに言えば、このコンデンサ素子は、従来の固体電解コンデンサで多くの場合使用されるような、コンデンサ素子を封入する樹脂を実質的に含まない。とりわけ、コンデンサ素子を封入すると、極限環境、すなわち(約175℃を超えるような)高温及び/又は(約35ボルトを超えるような)高電圧において不安定性を招く恐れがある。
【0037】
II.
ハウジング
上述したように、コンデンサ素子は、ハウジング内に密封される。通常、密封は、使用中に固体電解質が酸化しないようにするために、少なくとも1つの不活性ガスを含む気体雰囲気中で行われる。不活性ガスとして、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、キセノン、ネオン、クリプトン、ラドンなど、並びにこれらの混合物を挙げることができる。通常、不活性ガスは、約50重量%〜約100重量%、実施形態によっては約75重量%〜約100重量%、及び実施形態によっては約90重量%〜約99重量%などのように、ハウジング内の雰囲気の大部分を構成する。必要であれば、比較的少量の、二酸化炭素、酸素、水蒸気などの非不活性ガスを使用することもできる。しかしながら、このような場合、通常、非不活性ガスは、ハウジング内の雰囲気の15重量%又はそれ以下、実施形態によっては10重量%又はそれ以下、実施形態によっては約5重量%又はそれ以下、実施形態によっては約1重量%又はそれ以下、及び実施形態によっては約0.01重量%〜約1重量%を構成する。例えば、(相対湿度によって示される)水分含量は、約10%又はそれ以下、実施形態によっては約5%又はそれ以下、実施形態によっては約1%又はそれ以下、及び実施形態によっては約0.01〜約5%であることができる。
【0038】
ハウジングを形成するためには、金属、プラスチック、セラミックなどのあらゆる様々な異なる材料を使用することができる。例えば、1つの実施形態では、ハウジングが、タンタル、ニオブ、アルミニウム、ニッケル、ハフニウム、チタン、銅、銀、(ステンレスなどの)鋼、(導電性酸化物などの)これらの合金、及び(導電性酸化物で被覆された金属などの)これらの複合体などの金属の1又はそれ以上の層を含む。別の実施形態では、ハウジングが、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、ガラスなど、並びにこれらの組み合わせなどのセラミック材料の1又はそれ以上の層を含むことができる。
【0039】
ハウジングは、円筒形、D字形、矩形、三角形、角柱形などのあらゆる所望の形状を有することができる。例えば、
図1を参照すると、ハウジング122及びコンデンサ素子120を含むコンデンサアセンブリ100の1つの実施形態を示している。この特定の実施形態では、ハウジング122が概ね矩形である。通常、ハウジング及びコンデンサ素子は、コンデンサ素子を内部キャビティ内に容易に収容できるように同じ又は同様の形状を有する。例えば、図示の実施形態では、コンデンサ素子120及びハウジング122が、いずれも概ね矩形である。
【0040】
必要に応じ、本発明のコンデンサアセンブリは、比較的高い容積効率を示すことができる。このような高効率を容易にするために、通常、コンデンサ素子は、ハウジングの内部キャビティの容量の大部分を占める。例えば、コンデンサ素子は、ハウジングの内部キャビティの約30容量パーセント又はそれ以上、実施形態によっては約50容量パーセント又はそれ以上、実施形態によっては約60容量パーセント又はそれ以上、実施形態によっては約70容量パーセント又はそれ以上、実施形態によっては約80容量パーセント〜約98容量パーセント、及び実施形態によっては約85容量パーセント〜97容量パーセントを占めることができる。このため、通常、ハウジングが定めるコンデンサ素子の寸法と内部キャビティの寸法の差分は比較的小さい。
【0041】
例えば、
図1を参照すると、コンデンサ素子120は、ハウジング122が定める内部キャビティ126の長さと比較的似通った長さ(陽極リード6の長さを除く)を有することができる。例えば、陽極の長さの内部キャビティの長さに対する比率は、約0.40〜1.00、実施形態によっては約0.50〜約0.99、実施形態によっては約0.60〜約0.99、及び実施形態によっては約0.70〜約0.98である。コンデンサ素子120は、約5ミリメートル〜約10ミリメートルの長さを有することができ、内部キャビティ126は、約6ミリメートル〜約15ミリメートルの長さを有することができる。同様に、コンデンサ素子120の高さ(−z方向)の内部キャビティ126の高さに対する比率も、約0.40〜1.00、実施形態によっては約0.50〜約0.99、実施形態によっては約0.60〜約0.99、及び実施形態によっては約0.70〜約0.98であることができる。コンデンサ素子120の幅(−x方向)の内部キャビティ126の幅に対する比率も、約0.50〜1.00、実施形態によっては約0.60〜約0.99、実施形態によっては約0.70〜約0.99、実施形態によっては約0.80〜約0.98、及び実施形態によっては約0.85〜約0.95であることができる。例えば、コンデンサ素子120の幅を約2ミリメートル〜約7ミリメートルとして、内部キャビティ126の幅を約3ミリメートル〜約10ミリメートルとすることができ、またコンデンサ素子120の高さを約0.5ミリメートル〜約2ミリメートルとして、内部キャビティ126の幅を約0.7ミリメートル〜約6ミリメートルとすることができる。
【0042】
決して必須ではないが、コンデンサ素子を、後で回路内に一体化するために陽極終端及び陰極終端をハウジングの外部に形成するようにしてハウジングに取り付けることができる。終端の特定の構成は、目的の用途に依存することができる。例えば、1つの実施形態では、コンデンサアセンブリを、表面実装可能であり、なおかつ依然として機械的に強固であるように形成することができる。例えば、陽極リードを、外部の表面実装可能な(パッド、シート、プレート、フレームなどの)陽極及び陰極終端に電気的に接続することができる。このような終端は、ハウジングを貫いて延び、コンデンサと接続することができる。一般に、終端の厚み又は高さは、コンデンサアセンブリの厚みを最小限に抑えるように選択される。例えば、終端の厚みは、約0.05ミリメートル〜約1ミリメートル、実施形態によっては約0.05ミリメートル〜約0.5ミリメートル、及び約0.1ミリメートル〜約0.2ミリメートルとすることができる。必要であれば、当業で公知のように、終端の表面をニッケル、銀、金、スズなどで電気メッキして、最終部品を回路基板に確実に実装できるようにすることができる。1つの特定の実施形態では、(単複の)終端にニッケル及び銀フラッシュをそれぞれ堆積させ、実装面もスズ半田層でメッキする。別の実施形態では、さらに導電性を高めるために、(銅合金などの)ベース金属層上に(金などの)薄い外側金属層を施したものを(単複の)終端に堆積させる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ハウジングの内部キャビティ内に接続部材を使用して、機械的に安定した形で終端への接続を容易にすることができる。例えば、再び
図1を参照して分かるように、コンデンサアセンブリ100は、第1の部分167及び第2の部分165から形成された接続部材162を含むことができる。接続部材162は、外部終端と同様の導電材料から形成することができる。第1の部分167及び第2の部分165は、一体要素であっても、或いは直接又は(金属などの)追加の導電要素を介してともに接続された別個の要素であってもよい。図示の実施形態では、リード6が延びる(−y方向などの)横方向に概ね平行な平面内に第2の部分165が設けられる。第1の部分167は、リード6が延びる縦方向に概ね垂直な平面内に設けられるという意味で「直立」している。このようにして、第1の部分167がリード6の水平方向の動きを制限して、使用中の表面接触及び機械的安定性を高めることができる。必要に応じて、リード6の周囲に(Teflon(商標)ウォッシャーなどの)絶縁材料7を使用することもできる。
【0044】
第1の部分167は、陽極リード6に接続された実装領域(図示せず)を有することができる。この領域は、リード6の表面接触及び機械的安定性をさらに高めるために「U字形状」を有することができる。この領域のリード6への接続は、溶接、レーザ溶接、導電性接着剤などの様々な公知の技術のいずれかを使用して行うことができる。例えば、1つの特定の実施形態では、この領域が陽極リード6にレーザ溶接される。しかしながら、選択した技術に関わらず、第1の部分167は、陽極リード6を実質的に水平な配置に保持してコンデンサアセンブリ100の寸法安定性をさらに高めることができる。
【0045】
再び
図1を参照すると、接続部材162及びコンデンサ素子120が、それぞれ陽極終端127及び陰極終端129を介してハウジング122に接続された本発明の1つの実施形態を示している。より具体的には、この実施形態のハウジング122は、外壁123と、コンデンサ素子120を含むキャビティ126を間に形成する2つの向かい合う側壁124とを含む。外壁123及び側壁124は、上述したような金属、プラスチック又はセラミック材料の1又はそれ以上の層から形成することができる。この特定の実施形態では、陽極終端127が、ハウジング122内に位置して接続部材162に電気的に接続された第1の領域127a、及びハウジング122の外部に位置して実装面201を提供する第2の領域127bを含む。同様に、陰極終端129は、ハウジング122内に位置してコンデンサ素子120の固体電解質に電気的に接続された第1の領域129a、及びハウジング122の外部に位置して実装面203を提供する第2の領域129bを含む。なお、このような領域部分は、その全体がハウジングの内部又はハウジングの外部に位置する必要はない。
【0046】
図示の実施形態では、ハウジングの外壁123内に導電性トレース127cが延びて、第1の領域127aと第2の領域127bを接続する。同様に、ハウジングの外壁123内に導電性トレース129cが延びて、第1の領域127aと第2の領域127bを接続する。これらの導電性トレース及び/又は終端領域は、分離していても又は一体化していてもよい。これらのトレースは、ハウジングの外壁を貫いて延びることに加え、外壁の外部などの他の場所に位置することもできる。言うまでもなく、本発明は、所望の終端を形成するために導電性トレースを使用することに決して限定されるものではない。
【0047】
使用する特定の構成に関わらず、終端127及び129のコンデンサ素子120への接続は、溶接、レーザ溶接、導電性接着剤などのいずれかの公知の技術を用いて行うことができる。1つの特定の実施形態では、例えば、導電性接着剤131を使用して、接続部材162の第2の部分165を陽極終端127に接続する。同様に、導電性接着剤133を使用して、コンデンサ素子120の陰極を陰極終端129に接続する。導電性接着剤は、樹脂組成物を含む導電性金属粒子から形成することができる。金属粒子は、銀、銅、金、プラチナ、ニッケル、亜鉛、ビスマスなどとすることができる。樹脂組成物は、(エポキシ樹脂などの)熱硬化性樹脂、(酸無水物などの)硬化剤、及び(シラン結合剤などの)結合剤を含むことができる。
Osako他に付与された米国特許出願公開第2006/0038304号に好適な導電性接着剤が記載されており、該特許出願はあらゆる目的によるこの特許への参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0048】
任意に、コンデンサ素子の後面、前面、上面、下面、(単複の)側面、又はこれらのあらゆる組み合わせなどの1又はそれ以上の面に接触させてポリマー拘束物(polymeric restrain)を配置することもできる。ポリマー拘束物は、コンデンサ素子がハウジングから層間剥離する可能性を低下させることができる。この点、このポリマー拘束物は、振動力を受けた場合でもコンデンサ素子を比較的一定の位置に保持するが、ヒビが入るほど強くはないある程度の強度を有することができる。例えば、この拘束物は、約25℃の温度で測定した場合、約1メガパスカル〜約150メガパスカル(「MPa」)、実施形態によっては約2MPa〜約100MPa、実施形態によっては約10MPa〜約80MPa、及び実施形態によっては約20MPa〜約70MPaの引張強度を有することができる。拘束物は、通常は導電性でないことが望ましい。
【0049】
上述した所望の強度特性を有するあらゆる様々な材料を使用することができるが、本発明での使用には、硬化性の熱硬化性樹脂が特に適していることが判明している。このような樹脂の例として、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ポリウレタン、シリコンポリマー、フェノール樹脂などが挙げられる。例えば、いくつかの実施形態では、拘束物に1又はそれ以上のポリオルガノシロキサンを使用することができる。これらのポリマーに使用されるケイ素結合有機基は、一価の炭化水素及び/又は一価のハロゲン化炭化水素基を含むことができる。通常、このような一価の基は、1個〜約20個の炭素原子、好ましくは1個〜10個の炭素原子を有し、以下に限定されるわけではないが、アルキル(例えば、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシル、及びオクタデシル)、シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)、アルケニル(例えば、ビニル、アリル、ブテニル、及びヘキセニル)、アリル(例えば、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、及び2−フェニルエチル)、及びハロゲン化炭化水素基(例えば、3,3,3−トリフロオロプロピル、3−クロロプロピル、及びジクロロフェニル)により例示される。通常は、有機基の少なくとも50%、及びより好ましくは少なくとも80%がメチルである。このようなメチルポリシロキサンの例として、例えば、ポリジメチルシロキサン(「PDMS」)、ポリメチル水素シロキサンなどを挙げることができる。さらに他の好適なメチルポリシロキサンとしては、ジメチルジフェニルポリシロキサン、ジメチル/メチルフェニルポリシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、メチルフェニル/ジメチルシロキサン、ビニルジメチル終端ポリジメチルシロキサン、ビニルメチル/ジメチルポリシロキサン、ビニルジメチル終端ビニルメチル/ジメチルポリシロキサン、ジビニルメチル終端ポリジメチルシロキサン、ビニルフェニルメチル終端ポリジメチルシロキサン、ジメチルヒドロ終端ポリジメチルシロキサン、メチルヒドロ/ジメチルポリシロキサン、メチルヒドロ終端メチルオクチルポリシロキサン、メチルヒドロ/フェニルメチルポリシロキサンなどを挙げることができる。
【0050】
オルガノポリシロキサンは、ポリマーにある程度の親水性を与える、ヒドロキシ、エポキシ、カルボキシル、アミノ、アルコキシ、メタクリル、又はメルカプト基などの1又はそれ以上のペンダント及び/又は終端極性官能基を含むこともできる。例えば、オルガノポリシロキサンは、少なくとも1つのヒドロキシ基、及び任意に1分子当たり平均少なくとも2つのケイ素結合ヒドロキシ基(シラノール基)を含むことができる。このようなオルガノポリシロキサンの例として、例えば、ジヒドロキシポリジメチルシロキサン、ヒドロキシ−トリメチルシロキシポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
Kleyer他に付与された米国特許出願公開第2003/0105207号にヒドロキシ修飾オルガノポリシロキサンのその他の例が記載されており、該特許はあらゆる目的によるこの特許への参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。ジメトキシポリジメチルシロキサン、メトキシ−トリメチルシロキシポリジメチルシロキサン、ジエトキシポリジメチルシロキサン、エトキシートリメチルシロキシーポリジメチルシロキサンなどのアルコキシ修飾オロガノポリシロキサンを使用することもできる。さらに他の好適なオルガノポリシロキサンには、少なくとも1つのアミノ官能基で修飾されたものがある。このようなアミノ官能基ポリシロキサンの例として、例えば、ジアミノ官能基ポリジメチルシロキサンが挙げられる。
Plantenberg他に付与された米国特許出願公開第2010/0234517号には、オルガノポリシロキサンのための他の様々な好適な極性官能基も記載されており、該特許はあらゆる目的によるこの特許への参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0051】
ポリマー拘束物としての使用には、エポキシ樹脂も特に適している。例えば、好適なエポキシ樹脂の例として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂及びビフェニル型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、シクロペンダジエン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂などの、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が挙げられる。
Osako他に付与された米国特許出願公開第2006/0038304号、及び
Chackoに付与された米国特許第7,554,793号には、さらに他の好適な導電性接着樹脂が記載されており、これらの特許はあらゆる目的によるこれらへの参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0052】
必要であれば、ポリマー拘束物に硬化剤を使用して、硬化を促進する役に立てることもできる。通常、硬化剤は、拘束物の約0.1重量パーセント〜約20重量パーセントを構成する。例示的な硬化剤として、例えば、アミン、過酸化物、無水化物、フェノール化合物、シラン、酸無水化物化合物及びこれらの組み合わせが挙げられる。好適な硬化剤の具体的な例には、ジシアンジアミド、1−(2シアノエチル)2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、エチルシアノプロピルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、2,4−ジシアノ−6,2−メチルイミダゾリル−(1)−エチル−s−トリアジン、及び2,4−ジシアノ−6,2−ウンデシルイミダゾリル−(1)−エチル−s−トリアジン、イミダゾリウム塩(1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテート、2−メチルイミダゾリウムイソシアヌレート、2−エチル−4−メチルイミダゾリウムテトラフェニルボレート、及び2−エチル−1,4−ジメチルイミダゾリウムテトラフェニルボレートなど)などがある。さらに他の有用な硬化剤として、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン、及びトリス(シアノエチル)ホスフィンなどのホスフィン化合物、テトラフェニルホソホニウム−テトラフェニルボレート、メチルトリブチルホスホニウム−テトラフェニルボレート、及びメチルトリシアノエチルホスホニウムテトラフェニルボレートなどのホスホニウム塩、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ベンジルメチルアミン、テトラメチルブチルグアニジン、N−メチルピペラジン、及び2−ジメチルアミノ−1−ピロリンなどのアミン、トリエチルアンモニウムテトラフェニルボレートのようなアンモニウム塩、1,5−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネン、及び1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]−オクタンなどのジアザビシクロ化合物、テトラフェニルボレート、フェノール塩、フェノールノボラック塩、及び2−エチルヘキサン酸塩、及びその他などのジアザビシクロ化合物の塩などが挙げられる。
【0053】
光開始剤、粘度調整剤、懸濁助剤、色素、応力低減剤、結合剤(シラン結合剤など)、非導電性充填剤(粘土、シリカ、アルミナなど)、安定剤などの、さらに他の添加剤を使用することもできる。好適な光開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、2,2ジヒドロキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、4,4−ビスジアリルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−ジメチルアミノ安息香酸アルキル、2−エチルアントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロロチオキサントンなどを挙げることができる。使用した場合、通常、このような添加剤は、総組成物の約0.1重量パーセント〜約20重量パーセントを構成する。
【0054】
例えば、再び
図1を参照すると、コンデンサ素子120の上面181及び後面177に接触させて単一のポリマー拘束物197を配置した1つの実施形態を示している。
図1には単一の拘束物を示しているが、別の拘束物を使用して同じ機能を達成することもできると理解されたい。実際のところ、より一般的には、あらゆる数のポリマー拘束物を使用して、コンデンサ素子のあらゆる所望の面に接触させることができる。複数の拘束物を使用する場合、これらを互いに接触させても又は物理的に分離したままにしてもよい。例えば、1つの実施形態では、コンデンサ素子120の上面181及び前面179に接触する第2のポリマー拘束物(図示せず)を使用することができる。第1のポリマー拘束物197及び第2のポリマー拘束物(図示せず)は、互いに接触しても又は接触しなくてもよい。さらに別の実施形態では、ポリマー拘束物が、他の面とともに又はこれらの代わりに、コンデンサ素子120の下面183及び/又は(単複の)側面に接触することもできる。
【0055】
どのように施すかにかかわらず、通常は、ポリマー拘束物をハウジングの少なくとも1つの面に接触させて、起こり得る層間剥離に対してコンデンサ素子をさらに機械的に安定化させる役に立てることが望ましい。例えば、拘束物は、1又はそれ以上の側壁、外壁、蓋部などの内面に接触することができる。例えば、
図1では、ポリマー拘束物197が、側壁124の内面107及び外壁123の内面109に接触している。ハウジングと接触するとは言うものの、ハウジングが定めるキャビティの少なくとも一部を空けて、不活性ガスがキャビティ内を流れて酸素と固体電解質の接触を制限できるようにすることが望ましい。例えば、通常は、キャビティ容量の少なくとも約5%、及び実施形態によってはキャビティ容量の約10%〜約50%がコンデンサ素子及びポリマー拘束物によって占められていない状態を保つ。
【0056】
所望の方法で接続したら、結果として得られたパッケージを上述したように密封する。例えば、再び
図1を参照すると、ハウジング122は、コンデンサ素子120及びポリマー拘束物197をハウジング122内に配置した後に側壁124の上面上に配置される蓋部125を含むこともできる。蓋部125は、セラミック、金属(鉄、銅、ニッケル、コバルトなど、並びにこれらの合金)、プラスチックなどから形成することができる。必要であれば、蓋部125と側壁124の間に密封部材187を配置して、良好な密封を行う役に立てることができる。例えば、1つの実施形態では、密封部材が、ガラス対金属シール、Kovar(登録商標)リング(Goodfellow Camridge社)などを含むことができる。一般に、側壁124の高さは、蓋部125が汚染されないように、蓋部125がコンデンサ素子120のいずれの面にも接触しないようにされる。ポリマー拘束物197は、蓋部125と接触しても又は接触しなくてもよい。所望の位置に配置したら、(抵抗溶接、レーザ溶接などの)溶接、半田付けなどの公知の技術を使用して、蓋部125を側壁124に対して密封する。一般に、密封は、結果として得られるアセンブリが実質的に酸素又は水蒸気などの反応性ガスを含まないように不活性ガス雰囲気中で行われる。
【0057】
なお、説明した実施形態は例示にすぎず、本発明では、コンデンサ素子をハウジング内に密封するための他の様々な構成を使用することができる。例えば、
図2を参照すると、コンデンサ素子120及びポリマー拘束物197を含むキャビティ126を間に形成する外壁123及び蓋部225を含むハウジング222を使用するコンデンサアセンブリ200の別の実施形態を示している。蓋部225は、少なくとも1つの側壁224と一体化した外壁223を含む。例えば、図示の実施形態では、2つの向かい合う側壁224を断面で示している。外壁223及び123は、いずれも横方向(−y方向)に延び、互いに及び陽極リード6の横方向に対して概ね平行である。側壁224は、外壁223から、外壁123に対してほぼ垂直な縦方向に延びる。蓋部225の遠位端500は外壁223により定められ、近位端501は側壁224のリップ253により定められる。
【0058】
リップ253は、側壁224から、外壁123の横方向に対して概ね平行となり得る横方向に延びる。側壁224とリップ253の間の角度は様々であってよいが、通常は約60°〜約120°、実施形態によっては約70°〜約110°、及び実施形態によっては約80°〜約100°(約90°など)である。リップ253は、リップ253及び外壁123が延びる横方向に対して概ね垂直となり得る周縁部251も定める。周縁部251は、側壁224の外周を越えて位置し、外壁123の端部151とほぼ同一平面上に存在することができる。リップ253は、(抵抗溶接又はレーザ溶接などの)溶接、半田付け、接着などのあらゆる公知の技術を使用して外壁123に封止することができる。例えば、図示の実施形態では、要素間に(ガラス対金属シール、Kovar(登録商標)リングなどの)密封部材287を使用して、これらの要素の取り付けを容易にする。いずれにせよ、上述したリップを使用して、要素間のより安定した接続を可能にし、コンデンサアセンブリの密封及び機械的安定性を向上させることができる。
【0059】
本発明では、さらに他の考えられるハウジング構成を使用することができる。例えば、
図3に、陽極及び陰極にそれぞれ外部終端として端子ピン327b及び329bを使用する点を除き、
図2のハウジング構成と同様のハウジング構成を有するコンデンサアセンブリ300を示す。より詳細には、端子ピン327aは、外壁323内に形成されたトレース327cを貫いて延び、(溶接などの)公知の技術を使用して陽極リード6に接続される。追加部分327aを使用してピン327bを固定することができる。同様に、端子ピン329bは、上述したように、外壁323内に形成されたトレース329cを貫いて延び、導電性接着剤133により陰極に接続される。
【0060】
本明細書では、
図1〜
図3に示す実施形態を、単一のコンデンサ素子の観点からのみ説明している。しかしながら、ハウジング内には、複数のコンデンサ素子を密封することもできると理解されたい。様々な異なる技術のいずれかを使用して、複数のコンデンサ素子をハウジングに取り付けることができる。例えば、
図4を参照すると、2つのコンデンサ素子を含むコンデンサアセンブリ400の1つの特定の実施形態を示しており、以下、これについてより詳細に説明する。より詳細には、コンデンサアセンブリ400は、第2のコンデンサ素子420bと電気的に連通する第1のコンデンサ素子420aを含む。この実施形態では、コンデンサ素子が、これらの主要面が水平構成になるように整列している。すなわち、コンデンサ素子420aの幅(−x方向)及び長さ(−y方向)によって定められる主要面が、コンデンサ素子420bの対応する主要面に隣接して位置する。従って、これらの主要面は、ほぼ同一平面上にある。或いは、これらのコンデンサ素子を、主要面が同一平面上になく、−z方向又は−x方向などのある方向に対して互いに垂直になるように配置することもできる。言うまでもなく、コンデンサ素子は、同じ方向に延びる必要はない。
【0061】
コンデンサ素子420a及び420bは、ともにキャビティ426を定める外壁423並びに側壁424及び425を含むハウジング422内に位置する。図示してはいないが、上述したように、側壁424及び425の上面を覆ってアセンブリ400を密封する蓋部を使用することもできる。任意に、ポリマー拘束物を使用して、コンデンサ素子の振動を制限する役に立てることもできる。例えば、
図4では、別個のポリマー拘束物497a及び497bが、それぞれコンデンサ素子420a及び420bに隣接して、かつこれらに接触して存在する。ポリマー拘束物497a及び497bは、様々な異なる場所に位置することができる。さらに、拘束物の一方を排除することもでき、或いは追加の拘束物を使用することもできる。例えば、いくつかの実施形態では、コンデンサ素子間にポリマー拘束物を使用して機械的安定性をさらに向上させることが望ましい場合もある。
【0062】
コンデンサアセンブリは、コンデンサ素子に加え、それぞれのコンデンサ素子の陽極リードが電気的に接続される陽極終端、及びそれぞれのコンデンサ素子の陰極が電気的に接続される陰極終端も含む。例えば、再び
図4を参照すると、共通の陰極終端429に平行に接続されたコンデンサ素子を示している。この特定の実施形態では、コンデンサ素子の底面に対して概ね平行な平面内にまず陰極終端429を設けて、導電性トレース(図示せず)と電気的に接触させることができる。コンデンサアセンブリ400は、コンデンサ素子420a及び420bの陽極リード407a及び407bにそれぞれ接続された接続部材427及び527も含む。より詳細には、接続部材427は、直立部分465、及び陽極終端(図示せず)に接続する平面部分463を含む。同様に、接続部材527は、直立部分565、及び陽極終端(図示せず)に接続する平面部分563を含む。言うまでもなく、様々な他の種類の接続機構も使用できると理解されたい。
【0063】
本発明の結果、コンデンサアセンブリは、高温及び高電圧環境にさらされた場合でも、優れた電気的特性を示すことができる。例えば、このコンデンサアセンブリは、漏れ電流が1mAに達するまで印加電圧を3ボルトずつ増分させることにより求められるような、約35ボルト又はそれ以上、実施形態によっては約50ボルト又はそれ以上、実施形態によっては約60ボルト又はそれ以上、及び実施形態によっては約60ボルト〜約100ボルトなどの比較的高い「絶縁破壊電圧」(コンデンサが機能しなくなる電圧)を示すことができる。同様に、このコンデンサは、やはり高電圧用途でよく見られる比較的高いサージ電流に耐えることもできる。例えば、ピークサージ電流は、約40アンペア又はそれ以上、実施形態によっては約60アンペア又はそれ以上、及び実施形態によっては約120アンペア〜約250アンペアなどの、定格電圧の約2倍又はそれ以上になり得る。
【0064】
同様に、静電容量は、1平方センチメートル当たり約1ミリファラド(「mF/cm
2」)又はそれ以上、実施形態によっては約2mF/cm
2又はそれ以上、実施形態によっては約5mF/cm
2〜約50mF/cm
2、及び実施形態によっては約8mF/cm
2〜約20mF/cm
2になり得る。静電容量は、120Hzの動作周波数及び25℃の温度で求めることができる。また、このコンデンサアセンブリは、比較的高い割合の湿潤静電容量を示すこともでき、これにより雰囲気湿度の存在下でのコンデンサの静電容量の損失及び/又は変動がごくわずかなものとなる。この性能特性は、次式によって定められる「乾燥対湿潤静電容量割合」により定量化される。
乾燥対湿潤静電容量=(1−([湿潤−乾燥]/湿潤))×100
【0065】
本発明のコンデンサアセンブリは、例えば、約80%又はそれ以上の、実施形態によっては約85%又はそれ以上の、実施形態によっては約90%又はそれ以上の、及び実施形態によっては約92%〜100%の乾燥対湿潤静電容量割合を示すことができる。
【0066】
このコンデンサアセンブリは、100kHzの動作周波数で測定した場合、約50オーム未満、実施形態によっては約25オーム未満、実施形態によっては約0.01〜約10オーム、及び実施形態によっては約0.05〜約5オームの等価直列抵抗(「ESR」)を有することができる。また、一般に絶縁体を介して1つの導体から隣接する導体へ流れる電流のことを意味する漏れ電流を比較的低レベルに維持することができる。例えば、本発明のコンデンサの正規化した漏れ電流の数値は、実施形態によっては約1μA/μF
*V未満、実施形態によっては約0.5μA/μF*V未満、及び実施形態によっては約0.1μA/μF
*V未満であり、この場合μAはマイクロアンペアであり、μF
*Vは静電容量と定格電圧の積である。
【0067】
高温でかなりの時間が経過した後でも、上述したような電気的特性を維持することができる。例えば、この値を、100℃〜約250℃、実施形態によっては約100℃〜約225℃、及び実施形態によっては約100℃〜約225℃の温度(例えば100℃、125℃、175℃、又は200℃)で、約100時間又はそれ以上、実施形態によっては約300時間〜約3000時間、及び実施形態によっては約400時間〜約2500時間(例えば、500時間、600時間、700時間、800時間、900時間、1000時間、1100時間、1200時間、又は2000時間)にわたって維持することができる。
【0068】
以下の実施例を参照することにより、本発明をより良く理解することができる。
【0069】
試験手順
等価直列抵抗(ESR)
Kelvinリードを付したKeithley3330Precision LCZメータを使用して2.2ボルトのDCバイアス及び0.5ボルトのピーク間正弦波信号で等価直列抵抗を測定することができる。動作周波数は100kHzであり、温度は23℃±2℃であった。
【0070】
静電容量:
Kelvinリードを付したKeithley3330Precision LCZメータを使用して2.2ボルトDCバイアス及び0.5ボルトのピーク間正弦波信号で静電容量を測定した。動作周波数は120Hzであり、温度は23℃±2℃であった。
【0071】
漏れ電流:
最低でも60秒後に、25℃の温度及び定格電圧で漏れ電流を測定する漏れ試験セットを使用して漏れ電流(「DCL」)を測定した。
【実施例】
【0072】
液体電解質内で、タンタル陽極(5.20mm×3.70mm×0.85mm)を125Vで10μFに陽極酸化した。次に、陽極全体を硝酸マンガン(II)の水溶液(1050kg/m
3)中に150秒間浸漬し、その後250℃で分解することにより導電性皮膜を形成した。このステップを2回繰り返した。次に、この部品を硝酸マンガン(II)の水溶液(1150kg/m
3)中に150秒間浸漬し、その後250℃で分解した。このステップを8回繰り返した。その後、この部品を硝酸マンガン(II)の水溶液(1300kg/m
3)中に浸漬し、その後250℃で分解した。このステップを8回繰り返した。この部品を高比重の硝酸マンガン(II)中に浸漬し、その後黒鉛及び銀で被覆した。銅ベースのリードフレーム材料を使用して組み立て工程を終了した。銀接着剤を使用して、コンデンサ素子の下面に単一の陰極接続部材を取り付けた。次に、コンデンサ素子のタンタルワイヤを陽極接続部材にレーザ溶接した。
【0073】
次に、このリードフレームの陽極及び陰極接続部材を、長さ11.00mm、幅6.00mm、及び厚み2.20mmのセラミックハウジングの内部に位置する金の陰極終端に接着し、金の陽極終端に溶接した。ハウジングは、セラミックハウジングの底部の内部上に金メッキ半田パッドを有していた。陰極の接続に使用する接着剤は、スズ半田ペースト(EPO−Tek E3035)であり、この接着剤を、リードフレーム部分と金メッキ半田パッドの間にのみ塗布した。その後、容器の上部を覆って、長さ9.95mm、幅4.95mm、及び厚み0.10mmのKovar(登録商標)の蓋部を、セラミックハウジングのシールリング(厚み0.30mmのKovar(登録商標)リング)上に密接に配置して、蓋部の内面と取り付けたコンデンサの外面が直接接触しないようにした。結果として得られたアセンブリを溶接チャンバ内に配置し、窒素ガスで120分間パージした後にシールリングと蓋部の間をシーム溶接した。シーム溶接後は、追加のバーンイン処理又はヒーリング処理は行わなかった。このようにして複数の部品(50)を作成し、これらの部品を半田ペーストによってPCB基板に取り付けることにより、電気的性能(すなわち、時間経過後の漏れ電流、ESR、及び静電容量)を試験した。25℃で測定を行い、その後0Vの印加定格電圧で200℃、215℃、及び230℃の温度で500時間にわたって保管した後にこの測定を繰り返した。以下に結果を示す。
【0074】
この表に示すように、コンデンサアセンブリは、高温の極限状態下でも比較的安定した電気的性能を維持することができた。
【0075】
当業者であれば、本発明の思想及び範囲から逸脱することなく本発明のこれらの及びその他の修正及び変更を行うことができる。また、様々な実施形態の態様を、全部又は一部の両方の形で置き替えできることを理解されたい。さらに、当業者であれば、上述の説明は例示を目的としたものにすぎず、以下に添付する特許請求の範囲にさらに記載するように本発明を限定することを意図するものではないことが理解できよう。