【実施例】
【0022】
次に、本発明の実施例に係る車載装置と携帯端末との接続について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例に係る携帯端末選択システムの構成例を説明する。本実施例の携帯端末選択システム10は、
図1(a)に示すように、車両に搭載される車載装置20と、車載装置20が提供する無線通信可能なエリア内にある複数の携帯端末30A〜Cとを備え、車載装置20は、複数の携帯端末30A〜30Cの中から接続する携帯端末30を選択することができる。
【0023】
車載装置20は、無線通信可能なエリアを構築するための無線LANルータ機能を有し、当該無線通信可能なエリア内にある携帯端末30A〜30CのMACアドレスを取得することができる。また、車載装置20は、接続した携帯端末30から利用者情報を取得することができる。利用者情報は、例えば、携帯端末30に登録されているデバイス名、インストールされた各アプリケーションで使用するアカウント情報、電話番号、ユーザー名等を含み、携帯端末の利用者または所有者を識別するための情報である。車載装置20は、利用者情報を取得した際、当該利用者情報をMACアドレスに対応付けし、記憶することができる。
【0024】
図1(b)は、車載装置の携帯端末選択画面を説明する図である。携帯端末選択画面40には、各携帯端末30A〜30Cに対応するユーザー選択項目42A〜42Cが表示され、選択項目42A〜42Cには、MACアドレスとともに、利用者情報として、例えば、アプリケーション名「TuneIt」と、そのアプリケーションで使用されるアカウント情報「alpine」などが表示される。これにより、ユーザーは、各自の携帯端末30A〜30Cの使用者または所有者を容易に識別することができ、特定の携帯端末を選択することができる。
【0025】
図2は、本発明の実施例に係る車載装置の構成例を示すブロック図である。車載装置20は、自車位置周辺の道路地図を表示したり、目的地までの誘導経路を案内するナビゲーション部100と、CD、DVD、ブルーレイディスク、ハードディスク装置などから得られたオーディオデータやビデオデータを再生するマルチメディア再生部102と、無線通信可能なエリア内にある携帯端末を探索する携帯端末探索部104と、外部機器や携帯端末などを接続する接続部106と、ユーザーからの指示を受け取る各種スイッチやタッチパネルなどの入力部108と、音声出力部110と、ナビゲーション画面、メディア再生画面や携帯端末の選択画面などをディスプレイに表示する表示部112と、プログラムやデータ等を記憶する記憶部114と、各部を制御する制御部116を含んで構成される。
【0026】
携帯端末探索部104は、無線通信可能なエリア内にある携帯端末を探索し、探索された携帯端末の固有情報として、例えばMACアドレスを取得する。取得されたMACアドレス情報は、制御部116へ提供され、
図1(b)に示すような選択画面40に利用される。
【0027】
接続部106は、例えば、無線LAN、Wi−Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などの各種接続方式により携帯端末等の外部機器を接続することができる。接続部106は、無線通信以外にも、USBケーブル(登録商標)などを用いて携帯端末等の外部機器を接続することもできる。
【0028】
入力部108は、各種スイッチやタッチパネルなど、ユーザーからの指示を受け取ることができる。本実施例では、入力部108は、例えば
図1(b)の選択画面40において、ユーザーが選択項目42A〜42Cのいずれかをタッチすることで接続する携帯端末を選択することができる。
【0029】
音声出力部110は、例えばスピーカから案内音声やマルチメディア再生部102で再生された音声を出力する。表示部112は、例えば、自車の周辺地図、目的地までの案内経路を示すナビゲーション画像やDVD、テレビ放送などの再生画像、携帯端末の選択画面等をディスプレイに表示する。
【0030】
記憶部114には、システム動作に必須のプログラム以外にも、ナビゲーションに必要な道路地図データ、メディア再生に必要な楽曲データなどを記憶することができる。また、本実施例では、過去に接続した携帯端末30の固有情報とと、その携帯端末30から取得した利用者情報とを対応付けして記憶する。
【0031】
制御部116は、好ましい態様では、ROM、RAMなどを含むマイクロコントローラから構成され、ROMまたはRAMは、車載装置の各部の動作を制御するための種々のプログラムを格納することができる。さらに本実施例では、接続する携帯端末を選択する際に起動する携帯端末選択プログラム120が含まれる。
【0032】
図3は、本実施例に係る携帯端末選択プログラムの機能の構成を示すブロック図である。ここでの説明は、携帯端末の固有情報としてMACアドレス、携帯端末の利用者情報としてアカウント情報を例に用いる。携帯端末選択プログラム120は、携帯端末探索部104によって探索された携帯端末からMACアドレスを取得するアドレス取得手段122と、携帯端末を選択するための選択画面を作成する選択画面作成手段124と、選択画面を介してユーザー入力された選択項目に対応する携帯端末を選択する携帯端末選択手段126と、接続された携帯端末からアカウント情報を取得するアカウント取得手段128と、取得したアカウント情報をMACアドレスに対応付けして記憶するアカウント記憶手段130と、MACアドレスを取得した際、そのMACアドレスに対応するアカウント情報が記憶されているか否かを判定する判定手段132と、アカウント情報が記憶されていると判定されたとき、選択画面作成手段124にアカウント情報の作成を指示するアカウント作成指示手段134とを備えている。
【0033】
携帯端末が過去に接続されたことないとき、アカウント情報が未だ取得されていないので、この場合には、アカウント記憶手段130には、MACアドレスのみが記憶される。携帯端末が接続されたとき、アカウント取得手段128によって携帯端末のアカウント情報が取得されるので、このとき、アカウント記憶手段130は、アカウント情報を携帯端末のMACアドレスと関連付けして記憶する。
【0034】
図4は、アカウント記憶手段130に記憶されたアカウント情報を例示する図である。アカウント記憶手段130には、MACアドレス、アカウント情報、フラグ情報とが記憶される。MACアドレスに対応するアカウント情報が記憶されていれば、フラグ情報には、例えば“1”が設定され、アカウント情報が記憶されていなければ、フラグが“0”に設定される。判定手段132は、このフラグ情報を参照してアカウント情報の有無を判定し、次いで、その中に該当するMACアドレスが含まれるかを判定する。
図4には、例えば、MACアドレス「A1:B2:C3:A8:32:48」とアカウント情報「AlpineTaro」とが対応付けして記憶され、そこにはフラグ“1”が設定されている。
【0035】
選択画面作成手段124は、アカウント情報が記憶されていなければ、MACアドレスのみの選択項目を含む選択画面を作成する。他方、判定手段132によってアカウント情報が記憶されていると判定された場合には、選択画面作成手段124は、アカウント作成指示手段134に応答してMACアドレスにアカウント情報を追加した選択項目を含む選択画面(
図1(b)を参照)を作成する。選択画面作成手段124によって作成された選択画面は、表示部112によって表示される。
【0036】
図1(b)に示す選択画面40の選択項目42A〜42Cのいずれかがユーザーによって選択されると、携帯端末選択手段126は、対応する携帯端末を選択する。その選択結果は接続部106へ提供され、接続部106は、携帯端末と車載装置20とを接続する。
【0037】
アカウント取得手段128は、接続部106により接続された携帯端末からアカウント情報を取得する。また、携帯端末30において複数のアカウント情報が使用されている場合には、アカウント取得手段128は、複数のアカウント情報を取得することができる。アカウント取得手段128は、好ましくは携帯端末のOS(operating system)に登録されたアカウント情報や携帯端末にインストールされたアプリケーションのアカウント情報を取得する。あるいは、これ以外にも携帯端末に登録されたユーザーを識別できるようなアカウント情報であってもよい。アカウント取得手段128は、携帯端末と接続された状態で、例えば、携帯端末に対しアカウント情報を要求するコマンドを送信し、それ応答する携帯端末からアカウント情報を取得する。あるいは、携帯端末にアプリケーションを起動させ、当該アプリケーションの仕様によって携帯端末がアカウント情報を車載装置へ送信する。あるいは、携帯端末が特定の車載装置と接続されたことを認識し、携帯端末が自発的にアカウント情報を車載装置へ提供するようにしてもよい。ここででは、利用者情報としてアカウント情報を用いるが、利用者情報は、携帯端末の利用者ないし所有者を推測または識別できるような情報であればよく、例えば、OSやアプリケーションに登録されているユーザー名、携帯端末に設定されているユーザーの電話番号、携帯端末に設定されているメールアドレスなどであってもよい。
【0038】
次に、本発明の実施例に係る車載装置における携帯端末選択動作を
図5のフローチャートを参照して説明する。ここでは、携帯端末30Aが車載装置に初めて接続されるときの動作を説明する。
【0039】
まず、携帯端末探索部106により無線通信可能なエリア内にある携帯端末が探索される(S100)。次に、アドレス取得手段122は、探索された携帯端末の固有アドレスであるMACアドレスを取得する(S102)。取得されたMACアドレスは、アカウント記憶手段130によって記憶される(S104)。接続可能な携帯端末からMACアドレスが取得されると、選択画面作成手段124は、取得したMACアドレスに基づき選択画面を作成する(S106)。選択画面作成手段124は、MACアドレスに基づき各携帯端末のベンダー名(メーカー名)を作成してもよい。ベンダー名は、MACアドレスの上位6桁から特定することができる。作成された選択画面は、表示部112によってディスプレイに表示される(S108)。
【0040】
選択画面には、過去に接続されたことない携帯端末であればそのMACアドレスが表示され、過去に接続されたことがある携帯端末であればそのMACアドレスとアカウント情報とが表示される。ユーザーは、選択画面に提示された選択項目から所望の携帯端末に該当する項目を選択し、これにより、携帯端末30Aが車載装置に接続される(S110)。
【0041】
接続部108が携帯端末30Aと接続されると、アカウント取得手段128は、携帯端末30Aからアカウント情報を取得する(S112)。例えば、アカウント取得手段128は、携帯端末30Aに対しアカウント情報の送信を要求したり、アカウント情報が送信されるようなアプリケーションの起動を要求する。
【0042】
アカウント情報が取得されると、アカウント記憶手段130は、携帯端末30AのMACアドレスに関連付けしてアカウント情報を記憶し、フラグを“1”に設定する(S114。この一連の動作により、アカウント記憶手段130には、
図4に示すように、接続実績のある携帯端末であれば、そのMACアドレスと対応するアカウント情報が関連付けして記憶され、接続実績のない携帯端末であれば、そのMACアドレスのみが記憶される。
【0043】
次に、過去に接続したことがある携帯端末を接続するときの動作を
図6のフローチャートを参照して説明する。先ず、携帯端末探索部106により無線通信可能なエリア内にある携帯端末が探索され(S200)、アドレス取得手段122によって接続可能な携帯端末の固有アドレスであるMACアドレスが取得される(S202)。MACアドレスが取得されると、判定手段132は、アカウント記憶手段130に記憶されたフラグ“1”のMACアドレスを検索し、該当するMACアドレスに対応するアカウント情報があるか否かを判定する(S204)。
【0044】
アカウント情報が対応して記憶されていると判定されると(S204)、アカウント作成指示手段134が選択画面作成手段124に対し選択画面にアカウント情報を作成するように指示を与える(S206)。この指示に応答して、選択画面作成示手段124は、選択画面の選択項目にMACアドレスと並列にアカウント情報を作成する(S208)。アカウント情報が記憶されていなければ、選択項目へのアカウント情報の追加は行われない。すべての接続可能な携帯端末についての処理が完了すると、作成された選択画面が表示部112によって表示される(S210)。ユーザーは、選択項目に表示されたアカウント情報を参照することで、携帯端末を容易に識別し、所望の携帯端末を選択することができる(S212)。選択項目の選択が実行されると、接続部106によって選択された携帯端末が車載装置に接続される。
【0045】
このように本実施例によれば、接続した携帯端末のMACアドレスとアカウント情報とを対応付けして記憶しておき、再度、すなわち2回目以降に携帯端末を接続する際には、アカウント情報が自動的に選択画面に表示されるので、接続可能な携帯端末が複数存在しても、携帯端末を容易に区別し、接続することができる。
【0046】
次に、1つの携帯端末から複数のアカウント情報が取得されたときの例について説明する。アカウント取得手段128によって接続した携帯端末から複数のアカウント情報が取得されたとき、アカウント記憶手段130には、
図7に示すように、1つのMACアドレスに対し、各アプリケーションA〜Dにおいて使用される複数のアカウント情報が記憶される。
【0047】
例えば、MACアドレス「A1:B2:C3:A8:32:48」の場合、取得された4つのアカウント情報が記憶されている。アカウント作成指示手段134は、4つのアカウント情報が作成されるように指示することも可能であるが、選択画面の表示スペースの制限、デザイン性、選択し易さ等の観点から全てのアカウント情報の表示が好ましいとは限らない。そこで、アカウント作成指示手段134は、複数のアカウント情報が取得された場合には、アカウント情報の文字列を比較し、類似性の高いアカウント情報を優先的に選択しこれを表示させる。例えば、
図7の例では、先頭のMACアドレスの4つのアカウント情報の文字列を比較して、「Taro」という共通の文字を含む類似性の高いグループAを他よりも優先的に表示させるようにする。類似性の高いアカウント情報は、そのユーザーが好んで使う文字列の命名規則と看做せるので、本人にとっては分かり易い可能性が高い。
【0048】
また、他の方法として、アカウント作成指示手段134は、多数の携帯端末間で共通して取得されたアプリケーションのアカウント情報を表示させるようにする。
図7の例では、グループBに示すアプリケーションBのアカウント情報が3つの携帯端末で使用されているので、グループBのアカウント情報を優先的に表示させるようにする。車内のユーザーに共通で使用されているサービスなので、ユーザーにとって認識し易い可能性がある。
【0049】
グループAまたはグループBのようないずれの方法で表示させるかは、取得されたアカウント情報に基づき判定することができる。もし、いずれにも該当しなければ、すべてのアカウント情報を表示させるようにしてもよいし、選択項目を選択したときのサブ画面または詳細画面で表示させるようにしてもよい。
【0050】
上記実施例では、固有情報としてMACアドレス、利用者情報としてアカウント情報を使用する例を示したが、MACアドレスおよびアカウント情報に代えて他の情報を固有情報および利用者情報に用いてもよい。利用者情報として、例えば、ユーザー名、デバイス名、電話番号などを用いてもよい。
【0051】
上記実施例では、利用者情報としてアカウント情報が表示可能なとき、MACアドレスとともに、アカウント情報を表示する例を示したが、例えば、MACアドレスに置き換えてアカウント情報のみを表示してもよい。
【0052】
上記実施例では、アカウント情報が複数ある場合、複数のアカウント情報を取得する例を示したが、これに限らず、予め設定された特定のアプリ(「TuneIt」など)において使用されているアカウント情報を取得してもよい。なお、設定された特定のアプリがない場合には、他のアプリからアカウント情報を取得することができる。
【0053】
本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。また、本発明は、第1または第2の実施例をそれぞれ単独で実施すること、あるいは組み合わせて実施することも包含し得る。