(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
操作部材(210)によって回転駆動されるプーリ(220)と、回転方向に応じて遮蔽材を上昇又は下降させる回転軸体(140、150)との間に設けられ、前記プーリの回転を前記回転軸体に伝達する伝達状態と、前記プーリの回転を前記回転軸体に伝達しない非伝達状態とを切替えるブラインド用クラッチ装置であって、
前記プーリと前記回転軸体の間の回転の伝達を可能にする伝達位置と、前記プーリと前記回転軸体の間の回転の伝達を不可能にする非伝達位置との間を移動可能である係合部材(313、413)と、
前記プーリ又は前記回転軸体の回転によって回転し、前記係合部材を前記伝達位置又は前記非伝達位置へ案内移動させるカム面(311d−1、411d−1)を有するカムドライブ(311、411)と、
前記カムドライブに対して相対回転又は一体回転し、前記カムドライブのカム面と協働して前記係合部材を前記伝達位置又は前記非伝達位置へ案内移動させる突起を有するガイドワッシャと、
前記プーリ、前記カムドライブ、および前記ガイトワッシャの回転を許容する許容状態と、前記プーリと前記ガイドワッシャの回転を許容しない非許容状態とを切替えるクラッチ部材(312、412)であって、前記プーリの一方向への回転時には許容状態に切替えられ、前記カムドライブおよび前記ガイドワッシャの回転を許容して前記係合部材を伝達位置に移動させ、前記回転軸体の他方向の回転時には非許容状態に切替えられ、前記ガイドワッシャの回転を規制し、該規制状態において前記カムドライブが回転することにより、前記係合部材を非伝達位置に移動させるクラッチ部材と、を備えるブラインド用クラッチ装置。
前記回転軸体は2本並設され、前記プーリの回転を駆動ギア(240、250)を介して前記2本の回転軸体のそれぞれに伝達されることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のブラインドのクラッチ装置。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
本発明に係るブラインド用クラッチ装置が適用されたブラインドとしてのロールスクリーンについて、
図1及び
図2を参照しながら説明する。なお、ブラインドとしては、ロールスクリーンに限らず、複数の遮蔽材を備えた横型ブラインド、ローマンシェード、プリーツスクリーン等の任意のブラインドとすることができる。
【0020】
図1及び
図2に示すように、本実施の形態に係るロールスクリーン100は、一対のブラケット110、110により窓枠等の図示しない固定部に取り付けられるセットフレーム120と、セットフレーム120の両端に設けられた一対のサイドプレート130、130と、一対のサイドプレート130、130に回転可能に支持される、
図2(a)に示した第1及び第2巻取パイプ140、150と、第1及び第2巻取パイプ140、150に一端が巻取り及び巻解き可能に連結される第1及び第2スクリーン160、170と、を備える。またロールスクリーン100は、第1及び第2スクリーン160、170の下端にそれぞれ設けられる第1及び第2ウエイトバー180、190と、一対のサイドプレート130、130の一方に設けられ、第1及び第2巻取パイプ140、150の回転を操作する、
図2(b)に示した操作ユニット200と、操作ユニット200と第1及び第2巻取パイプ140、150の間にそれぞれ設けられ、操作ユニット200の回転を第1及び第2巻取パイプ140、150に伝達する伝達状態と伝達しない非伝達状態とを切替える、
図2(a)に示した第1及び第2クラッチ装置300、400と、を備えて構成される。
【0021】
第1及び第2巻取パイプ140、150は、
図2(a)に示すように、一対のサイドプレート130、130に対して前後方向(図において左右方向)に若干ずらされて配置されており、第1巻取パイプ140が室内側に、第2巻取パイプ150が屋外側にそれぞれ位置している。また、第1巻取パイプ140及び第2巻取パイプ150内には、これらをスクリーン巻取り方向に常時付勢する図示していない巻取ばねがそれぞれ設けられている。第1スクリーン160は第1巻取パイプ140の室内側から垂下し、第2スクリーン170は第2巻取パイプ150の屋外側から垂下している。これにより、
図1に示すように、第1及び第2スクリーン160、170が前後方向に間隔を空けて重なるように垂下する。
【0022】
操作ユニット200は、
図2(b)、
図3〜
図6に示すように、操作チェーン(操作部材)210と、操作チェーン210によって回転駆動されるプーリ220と、プーリ220の回転が伝達される中間ギア230と、中間ギア230の回転がそれぞれ伝達される第1及び第2駆動部材240、250と、第1及び第2駆動部材240、250と係合して一体回転する係合状態と、第1及び第2駆動部材240、250と係合せず相対回転する非係合状態とにそれぞれ切替えられ、第1及び第2クラッチ装置300、400にそれぞれ回転を伝達する第1及び第2伝達部材260、270と、これら各部材を収納するケース280とを備えて構成される。以下に操作ユニット200の各部の構成について詳細に説明する。
【0023】
(プーリ220)
プーリ220は、
図3に示すように、スプロケット部221とスプロケット部221より小径のギア部222とが、ギア部222と同径の円筒状部223を介して一体成形されており、これらの軸心に挿通孔224を備えて形成されている。
図5及び
図6(b)に示すように、スプロケット部221には、無端状の操作チェーン210が巻き掛けられ、操作チェーン210の操作によりプーリ220が回転するようになっている。
【0024】
(中間ギア230)
中間ギア230は、
図3及び
図4に示すように、外周にギアが形成されたリング状の形状をしており、プーリ220のギア部222、後述する第1駆動部材240の第1ギア部241及び第2駆動部材250の第2ギア部251にそれぞれ噛み合い、プーリ220と第1及び第2駆動部材240、250との回転の伝達を行う。
【0025】
(第1及び第2駆動部材240、250)
第1及び第2駆動部材240、250は、
図3に示すように、それぞれ同一形状であり、外周に中間ギア230と噛み合う前述の第1ギア部241、第2ギア部251をそれぞれ備えたリング状に形成されている。第1及び第2駆動部材240、250の側部には、
図5に示すように、リング状の第1溝部242及び第2溝部252が形成されており、
図3に示すように、これら溝部242の円周方向3個所に切欠き243、253がそれぞれ形成されている。
【0026】
(第1及び第2伝達部材260、270)
第1及び第2伝達部材260、270は、
図3に示すように、それぞれ同一形状であり、平板リング状の形状を備え、一方の面261、271の円周方向3個所からそれぞれ係合突起262、272が軸方向に突出して形成されている。第1及び第2伝達部材260、270は、第1及び第2駆動部材240、250の第1溝部242及び第2溝部252にそれぞれ嵌め合わされ、係合突起262、272が切欠き243、253にそれぞれ挿通されるように構成されている。
【0027】
(ケース280)
ケース280は、
図3に示すように、各部材を回転可能に支持する支持板281と、各部材を収納するカバー282と、から構成される。支持板281は、プーリ220の円筒状部223を回転可能に支持する円形開口部281aと、支持板281の一方の面から突出し、中間ギア230を回転可能に支持する円筒状の第1支持部281bと、同じく支持板281の一方の面からそれぞれ突出し、第1及び第2駆動部材240、250を回転可能にそれぞれ支持する第2及び第3支持部281c、281dとを備えている。第2及び第3支持部281c、281dには、方形状の貫通孔281e、281fがそれぞれ設けられており、これら方形状の貫通孔281e、281fには、第1及び第2クラッチ装置300、400の後述する第1及び第2シャフト330、430の先端の方形状の部分がそれぞれ嵌め合わされる。これにより、ケース280は、回転を規制した状態で第1及び第2シャフト330、430を支持する。また、カバー282には、プーリ220の挿通孔224を挿通し、プーリ220を回転可能に支持する支持部282aが形成されている。
【0028】
なお、ケース280が取付けられる一方のサイドプレート130には、第1及び第2駆動部材240、250のほぼ全体を露出するが、第1及び第2駆動部材240、250が挿通しない大きさの第1及び第2円形開口部131、132がそれぞれ形成されている。
【0029】
以上のように構成される各部材は、
図4〜
図6に示すように組み付けられている。
すなわち、プーリ220は、
図4に示したように、スプロケット部221が支持板281とカバー282との間に形成される空間に位置し、ギア部222が支持板281とサイドプレート130との間に形成される空間に位置して、円筒状部223が支持板281の円形開口部281aに回転可能に支持されている。また、カバー282の支持部282aがプーリ220の挿通孔224に挿通するように、カバー282が支持板281に組み付けられている。
【0030】
中間ギア230は、
図4に示すように、支持板281の第1支持部281bに回転可能に支持されるとともに、プーリ220のギア部222と回転を伝達可能にかみ合わされている。
【0031】
図4及び
図5に示すように、第1及び第2駆動部材240、250の第1溝部242及び第2溝部252に第1及び第2伝達部材260、270が相対回転可能に嵌め合わされており、この状態において、
図6(a)に示すように、第1及び第2伝達部材260、270の3つの係合突起262、272は第1及び第2駆動部材240、250の3つの切欠き243、253に一対一の対応でそれぞれ挿入されている。このように、第1及び第2駆動部材240、250が第1及び第2伝達部材260、270に嵌め合わされた状態で、第1及び第2駆動部材240、250が支持板281の第2及び第3支持部281c、281dにそれぞれ回転可能に支持されている。第1及び第2駆動部材240、250は中間ギア230とそれぞれ回転を伝達可能にかみ合わされている。
【0032】
図6(a)に示すように、第1及び第2駆動部材240、250の切欠き243、253に、第1及び第2伝達部材260、270の係合突起262、272が挿入されることによって空転機構290が構成されている。この空転機構290によって、第1及び第2駆動部材240、250と第1及び第2伝達部材260、270とは、係合突起262、272が切欠き243、253を移動している間(すなわち、前述の非係合状態)は相対回転する。そして、係合突起262、272が、切欠き243、253の円周方向端部に当接する(すなわち、前述の係合状態)と、一体に回転するようになる。
【0033】
このように構成された操作ユニット200は、
図4及び
図5に示すように、一方のサイドプレート130に連結される。
【0034】
(第1及び第2クラッチ装置300、400)
次に、
図5、
図7、
図8を参照しつつ、第1及び第2クラッチ装置300、400の構成を詳細に説明する。なお、第1クラッチ装置300と第2クラッチ装置400とは、クラッチの作動方向が逆になっているだけで、基本的な構成は同じであるため、第1クラッチ装置300を例にとって説明するものとする。
【0035】
第1クラッチ装置300は、第1巻取パイプ140の一端部内に設けられ、操作ユニット200の第1巻取パイプ140への回転の伝達又は非伝達を切替える第1クラッチ機構310と、第1巻取パイプ140を第1シャフト330に固定した状態と固定を解除した状態とに切替える第2クラッチ機構320と、第1クラッチ機構310と第2クラッチ機構320とを支持する前述の第1シャフト330と、第1クラッチ機構310、第2クラッチ機構320及び第1シャフト330を収容するケース340とを備えて構成されている。以下に第1クラッチ装置300の各構成について詳細に説明する。
【0036】
(第1クラッチ機構310)
第1クラッチ機構310は、
図5、
図7及び
図8に示すように、ケース340の一端部の内周面に円周方向に等間隔に中心に向かって突出する9つの係合部341の先端を結んで構成される空間部342内に配置される。そして、第1クラッチ機構310は、第1シャフト330に回転可能に支持されるとともに第1伝達部材260と一体回転するカムドライブ311と、第1シャフト330に対して締結及び弛緩するクラッチばね(クラッチ部材)312と、3つのガイドピン313と、3つのガイドピン313を案内することにより、操作ユニット200の回転を第1巻取パイプ140に伝達する伝達位置と伝達を不可能にする非伝達位置との間での移動を可能にするガイドワッシャ(ガイド部材)314とを備えて構成されている。以下、第1クラッチ機構310の各構成について詳細に説明する。
【0037】
(カムドライブ311)
カムドライブ311は、
図7に示すように、中心部に円形の開口部311aを備えた円板状部311bを備えており、円板状部311bの円周方向に等間隔に3つの挿通孔311cが形成されている。また、カムドライブ311の一方の面には、これら3つの挿通孔311cの円周方向両端部から軸方向にそれぞれ突出した一対の突出部311d、311eが形成されている。
図8(a)に示すように、一対の突出部311d、311eのうち一方の突出部311dの側面は、3つのガイドピン313の移動をそれぞれ案内するカム面311d−1となっており、他方の突出部311eの上端は、円周方向外方に向かって斜め下方に傾斜する傾斜面311e−1となっている。また、開口部311aの縁部311fはカムドライブ311の一方の面から軸方向に突出しており、この縁部311fから中心部に向かって押圧部311gが突出して形成されている。この押圧部311gは3つのうちの1つの一対の突出部311d、311eの間に設けられている。
【0038】
(クラッチばね312)
クラッチばね312は、
図7に示すように、コイル状の形状をしており、円周方向に180度間隔を空けた位置で、クラッチばね312の両端部312a、312bが径方向外方に突出している。
【0039】
(ガイドピン313)
ガイドピン313は、
図7に示すように、3つ設けられており、それぞれ円柱状の形状を備えている。
【0040】
(ガイドワッシャ314)
ガイドワッシャ314は、
図7に示すように、中心部に円形の開口部314aを備えた円板状部314bを備えており、円板状部314bの一方の面から一対の突起314c、314dが軸方向に突出して形成されている。一対の突起314c、314dは、円板状部314bの外周縁に沿って等間隔に3個所に設けられており、一方の突起314dは断面略方形状の形状を備え、他方の突起314cは、
図8(a)に示すように、頂部がカムドライブ311の突出部311eの傾斜面311e−1と接合する傾斜面314c−1となった断面台形状の形状を備えている。また、開口部314aの縁部に円板状部314bの一方の面から軸方向に突出する2つの第1及び第2押圧部314e、314fが形成されており、これら第1及び第2押圧部314e、314fの位置は、
図8(a)に示すように、互いが離間している角度が180度よりも円周方向に所定角度ずれた位置となっている。
【0041】
以上のように構成される各部材は、
図5及び
図8(a)に示すように、カムドライブ311の円板状部311bがケース340の端部側面に当接し、一対の突出部311d、311eが空間部342内に配置され、空間部342の最も奥にガイドワッシャ314が配置されている。そして、カムドライブ311とガイドワッシャ314との間に、クラッチばね312と3つのガイドピン313がそれぞれ配置されている。
【0042】
カムドライブ311の開口部311aには、
図5及び
図8(a)に示すように、第1シャフト330が挿通しており、これにより、カムドライブ311は、第1シャフト330に回転可能に支持されている。
【0043】
カムドライブ311の3つの挿通孔311cには、
図8(a)に示すように、第1伝達部材260の3つの係合突起262がそれぞれ挿入されており、これにより、3つの係合突起262が突出部311d、311eと係合して、第1伝達部材260とカムドライブ311とは一体に回転する。
【0044】
ガイドワッシャ314の開口部314aには、
図5に示すように、第1シャフト330が挿通しており、これにより、ガイドワッシャ314は、第1シャフト330に回転可能に支持されている。また、ガイドワッシャ314の突起314c、314d及び第1及び第2押圧部314e、314fはカムドライブ311との対面側に配置されている。ガイドワッシャ314の一対の突起314c、314dと、カムドライブ311の一対の突出部311d、311eとは、
図8(a)に示すように、交互に配置されている。ガイドワッシャ314とカムドライブ311とは互いに相対回転可能であるが、ガイドワッシャ314の傾斜面314c−1とカムドライブ311の傾斜面311e−1とが接合すると、相対回転が規制されるようになっている。
【0045】
コイル状のクラッチばね312は、
図5及び
図8(a)に示すように、これの中空部に第1シャフト330が挿通しており、第1シャフト330に締結及び弛緩するように支持されている。クラッチばね312は、第1シャフト330とカムドライブ311の開口部311aとの間に配置されており、クラッチばね312の両端部312a、312bとカムドライブ311とによって2つの空間部が画成される。これら2つの空間部のうちの一方の空間部にカムドライブ311の押圧部311gと、ガイドワッシャ314の第1押圧部314eとが配置され、他方の空間部にガイドワッシャ314の第2押圧部314fが配置される。カムドライブ311の押圧部311gはクラッチばね312の端部312aを押圧可能であり、ガイドワッシャ314の第1及び第2押圧部314e、314fは、それぞれクラッチばね312の端部312bを押圧可能である。カムドライブ311の押圧部311gとガイドワッシャ314の第1押圧部314eとは、クラッチばね312を弛緩させる方向に端部312a、312bを押圧し、ガイドワッシャ314の第2押圧部314fは、クラッチばね312を締結させる方向に端部312bを押圧するようになっている。また、ガイドワッシャ314の第2押圧部314fがクラッチばね312の端部312bに当接する位置において、カムドライブ311の押圧部311gとクラッチばね312の端部312aとの間に若干の隙間が形成されるようになっている。押圧部311gがこの隙間を移動することによって、後述のように、ガイドピン313が非係合位置に移動することができる。
【0046】
3つのガイドピン313は、
図8(a)に示すように、それぞれガイドワッシャ314の一対の突起314c、314dの間に、周方向には一体に回転するが径方向には相対移動するように配設されている。ガイドピン313の径方向外方向への移動は、カムドライブ311のカム面311d−1上をこれに沿って移動することによって行われる。各ガイドピン313は径方向中心方向に最も移動した状態で、カムドライブ311の開口部311aの縁部311fに当接して、ケース340の係合部341と係合しない非伝達状態となる。一方、各ガイドピン313は径方向外方向に最も移動した状態で、ケース340の内周面に当接して係合部341と係合する伝達状態となる。
【0047】
(第2クラッチ機構320)
次に、
図5を参照しつつ、第2クラッチ機構320の構成について説明する。
第2クラッチ機構320は、カムドラム322、ボール323、カムドラム用クラッチばね324、駆動側軸325、被駆動側軸326を備えており、ケース340内に配置されている。カムドラム322はケース340に対して回転可能に配設されており、カムドラム322の外周面には案内溝322aが形成されている。案内溝322aは、
図9に示すように、カムドラム322の円周方向に無端で伸びる無端ループ322bと、無端ループ322bから分岐した分岐ループ322cとから構成され、分岐ループ322cには停止部322d及び係止部322eが形成されている。案内溝322aをスライド可能なボール323が設けられており、ボール323は、同時にケース340の内周面に形成された図示していない縦溝内を軸方向にスライド可能になっている。ボール323はケース340と共に回転し、案内溝322aを移動する。
【0048】
カムドラム322の後端部には、
図5に示すように、カムドラム用クラッチばね324が設けられている。カムドラム用クラッチばね324は、カムドラム322の後端側に一体に延設された駆動側軸325と、駆動側軸325と軸方向に沿って同心的に並設されて駆動側軸325とほぼ同一径の周面を持つ非駆動側軸326との周面に渡り巻回されている。非駆動側軸326は、カムドラム322の内側を延びる固定の第1シャフト330に相対回転不能に嵌合しているために、回転不能となっている。また非駆動側軸326の一体に延びる爪が駆動側軸325内を貫通して駆動側軸325を軸方向に移動不能且つ相対回転可能となるように係止している。カムドラム用クラッチばね324の一端は駆動側軸325に連結され、カムドラム用クラッチばね324の他端は非駆動側軸326の端部によって自由度が規制されている。
【0049】
カムドラム322にスクリーン巻解き方向の回転が入力されると、駆動側軸325が同じ方向に回転し、カムドラム用クラッチばね324が弛緩して、駆動側軸325の同方向の回転を許容し、駆動側軸325と非駆動側軸326との間の連結を解除するために、駆動側軸325は非駆動側軸326に対して回転可能となる。
【0050】
反対に、カムドラム322にスクリーン巻取り方向の回転が入力されると、駆動側軸325が同じ方向に回転しようとしても、カムドラム用クラッチばね324が駆動側軸325及び非駆動側軸326
を締め付
けるために、駆動側軸325は非駆動側軸326と連結されて、回転が禁止される。
【0051】
以上のように構成される第2クラッチ機構320の作用を
図9を参照しつつ説明する。
第1巻取パイプ140の停止状態においては、
図9(a)に示すように、ボール323は案内溝322の停止部322dに位置している。
【0052】
このような第1巻取パイプ140の停止状態から第1巻取パイプ140にスクリーン巻解き方向の回転が伝達されると、第1巻取パイプ140と一体にケース340が回転する。ケース340が回転すると、ケース340と共に回転するボール323が、
図9(b)に示すように、停止部322dを出発して、無端ループ322bを少し進んだ後、再び分岐ループ322cに入り係止部322eへと移動する。係止部322eに達してからは、カムドラム用クラッチばね324が弛緩することによってカムドラム322の回転が許容されるので、第1巻取パイプ140の回転が許容される。こうして第1スクリーン160が下降する。
【0053】
第1巻取パイプ140のスクリーン巻解き方向の回転の伝達が停止すると、第1巻取パイプ140が巻取ばねの付勢力によってスクリーン巻取り方向に回転する。これにより、
図9(c)に示すように、巻取パイプ140と共に回転するケース340によってボール323は係止部322eから停止部322dへと進み、第1巻取パイプ140が停止する。このとき、カムドラム用クラッチばね324が駆動側軸325及び非駆動側軸326
を締め付
けることによってカムドラム322の回転が禁止されている。
【0054】
第1巻取パイプ140にスクリーン巻解き方向の若干の回転(すなわち、
図9(d)中195°以内の回転)が伝達されると、
図9(d)に示すように、ケース340と共に回転するボール323が停止部322dを出発して、分岐ループ322cに入り、係止部322eの手前まで達する。そして、スクリーン巻解き方向の回転の伝達が停止されると、第1巻取パイプ140が巻取りばねの付勢力によりスクリーン巻取り方向に回転するので、ボール323は分岐ループ322cを
図9(d)中の矢印とは逆方向に戻って無端ループ322bに達し、
図9(e)に示すように、無端ループ322bを移動する。こうして第1スクリーン160が上昇する。
【0055】
再び第1巻取パイプ140にスクリーン巻解き方向の回転が伝達されると、ボール323は分岐ループ322cに入り係止部322eを経由して、停止部322dへと移動する。ここで、カムドラム用クラッチばね324によってカムドラム322の回転が禁止されるので、第1巻取パイプ140が停止する。この間、カムドラム322はカムドラム用クラッチばね324によって回転が禁止される。
【0056】
以上のように構成された第1クラッチ装置300及び第2クラッチ装置400は、
図10及び
図11に示すように、第1クラッチ装置300の第1シャフト330が操作ユニット200の貫通孔281eに、また、第2クラッチ装置400の第2シャフト430が操作ユニット200の貫通孔281fにそれぞれ嵌め合わされる。これにより、第1及び第2シャフト330、430は操作ユニット200にそれぞれ回転が規制されて支持される。
【0057】
なお、第2クラッチ装置400の第3クラッチ機構410及び第4クラッチ機構420は、第1クラッチ装置300の第1クラッチ機構310及び第2クラッチ機構320と、
図8(b)に示すように、作動方向が逆になっているだけでそれぞれ同じ構成及び作用を有するものである。このため、以下のロールスクリーン100の動作の説明では、同じ作用を有する部材には同じ名称を用いて符号のみを異なるものとし、説明を省略する。
【0058】
次に、
図12〜
図27及び
図9を参照しながら、本実施形態のロールスクリーン100の動作について説明する。なお、第1巻取パイプ140とケース340、第2巻取パイプ150とケース440は、一体に回転するように連結されているため、回転方向の説明においては、これらを同一とみなす。
【0059】
(1)(第1巻取パイプ140:スクリーン上限位置で停止、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
ロールスクリーン100の室内側の第1スクリーン160が上限位置で停止しており、屋外側の第2スクリーン170も上限位置で停止している状態では、
図12に示すように、第1巻取パイプ140に配設された第1クラッチ機構310のガイドピン313はケース340の係合部341に係合しておらず、非伝達状態となっている。また、第2巻取パイプ150に配設された第3クラッチ機構410の第1ガイドピン413も、ケース440の係合部441に係合しておらず、非伝達状態となっている。
【0060】
また、この状態において、操作ユニット200の第1及び第2駆動部材240、250の切欠き243、253の一端部に第1及び第2伝達部材260、270の係合突起262、272がそれぞれ当接した係合状態となっている。
【0061】
また、このとき、第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は、
図9(e)に示すように、ボール323、423が無端ループ322b上のいずれかの溝上に位置しており、第1巻取パイプ140及び第2巻取パイプ150は巻取ばねによる巻取方向への付勢力を受けながらも、図示しない規制手段によって上限位置において回転が拘束されている。
【0062】
(2)(第1巻取パイプ140:下降操作開始、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
次に、第1スクリーン160を下降させる場合、
図13に示すように、操作チェーン210の室内側を図中矢印A方向に引き下げる操作をすると、プーリ220が第1スクリーン160の下降方向、すなわち、図中矢印B方向に回転する。これにより、中間ギア230が図中矢印C方向に回転し、この中間ギア230にそれぞれ噛み合う第1及び第2駆動部材240、250が図中矢印B方向に回転する。これにより、第1及び第2駆動部材240、250と係合状態になっている第1及び第2伝達部材260、270も一体に図中矢印B方向に回転する。
【0063】
第1及び第2伝達部材260、270の回転は、これらの係合突起262、272を介して第1クラッチ機構310のカムドライブ311及び第3クラッチ機構410のカムドライブ411にそれぞれ伝達される。これにより、第1クラッチ機構310において、カムドライブ311が
図13中矢印B方向に回転し、押圧部311gがガイドワッシャ314の第1押圧部314eに当接してこれを押圧し、一体に回転するようになる。そして、第1押圧部314eがクラッチばね312の他方の端部312bに当接し、これを押圧すると、クラッチばね312が弛緩し、クラッチばね312も一体に図中矢印B方向に回転するようになる。また、この間に、ガイドピン313がカム面311d−1によって押圧されて、図中矢印B方向に移動しながら、カム面311d−1に沿って径方向外方へ移動し、ケース340の係合部341に係合して係合状態となる。よって、第1巻取パイプ140にスクリーン下降方向の回転が伝達されるため、第2クラッチ機構320は、
図9(b)に示すように、ボール323が無端ループ322bから分岐ループ322cを経由して係止部322eに移動する。これにより、第1巻取パイプ140の回転が許容され、第1巻取パイプ140がスクリーン下降方向(図中矢印B方向)に回転する。よって、第1スクリーン160が図中矢印D方向に下降していく。
【0064】
一方、第3クラッチ機構410においても、
図13に示すように、これのカムドライブ411に第2伝達部材270から回転が伝達されて、カムドライブ411が図中矢印B方向に回転する。これにより、ガイドピン413はカムドライブ411の突出部411eに押圧される。突出部411eはガイドピン413を円周方向に移動させるだけで、径方向に移動させることはないので、ガイドピン413はケース440と非係合状態のままとなる。また、これと同時に、このカムドライブ411の回転により押圧部411gが円周方向に移動し、クラッチばね412に当接してこれを押圧するようになる。これにより、クラッチばね412は弛緩し、カムドライブ411、ガイドピン413及びガイドワッシャ414と一体に図中矢印B方向に回転し、第2巻取パイプ150と相対回転するようになる。よって、第2巻取パイプ150に回転が伝達されないため、第4クラッチ機構420は、
図9(e)に示すように、ボール423が無端ループ422b上に位置した状態を維持する。これにより、第2巻取パイプ150は上限位置で停止した状態を維持する。
【0065】
(3)(第1巻取パイプ140:下降操作の停止、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
次に、
図14に示すように、第1スクリーン160を下降させる操作を停止したときには、第1クラッチ機構310及び第2クラッチ機構320は第1スクリーン160の下降操作を行っているときの状態で停止する。一方、第3クラッチ機構410及び第4クラッチ機構420は、第2スクリーン170が上限位置で停止しているときの状態を維持している。
【0066】
(4)(第1巻取パイプ140:第2クラッチ機構320による回転の拘束、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
【0067】
この後、
図15に示すように、第1巻取パイプ140が巻取ばねの作用によりスクリーン巻取り方向である図中矢印A方向に回転する。これにより、ガイドピン313が第1巻取パイプ140の回転前に係合していた係合部341からこれと隣合う係合部341に係合するまで、第1巻取パイプ140がクラッチばね312、カムドライブ311、ガイドピン313及びガイドワッシャ314と相対回転する。その後、ガイドピン313が係合部341と係合すると、クラッチばね312、カムドライブ311、ガイドピン313及びガイドワッシャ314も第1巻取パイプ140と一体に図中矢印A方向に回転する。このとき、第2クラッチ機構320では、
図9(c)に示すように、カムドラム322がスクリーン巻取り方向に約48°回転して、ボール323が係止部322eから停止部322dに移動する。よって、第1巻取パイプ140も約48°回転して第1スクリーン160を巻取り、回転が拘束される。これにより、第1スクリーン160が
図15中矢印B方向に若干上昇して停止する。
【0068】
第1巻取パイプ140の回転が、ガイドピン313を介してカムドライブ311に伝達されると、カムドライブ311と一体に回転する操作ユニット200の第1伝達部材260も回転する。第1伝達部材260の係合突起262は、第1駆動部材240の切欠き243の端部に当接しているため、第1駆動部材240は第1伝達部材260と一体に図中矢印A方向に回転する。そして、第1駆動部材240の回転は中間ギア230を介してプーリ220及び第2駆動部材250に伝達される。これにより、第2駆動部材250は図中矢印A方向に回転するが、空転機構290により第2伝達部材270の係合突起272には第2駆動部材250の回転は伝達されないため、第2クラッチ装置400は前記上限位置で停止している状態を維持する。
【0069】
(5)(第1巻取パイプ140:スクリーン下降操作(第2クラッチ機構320による係止を解除)、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
【0070】
次に、第1スクリーン160を下降させる場合、
図16に示すように、操作チェーン210の室内側を図中矢印A方向に引き下げる操作をする。これにより、プーリ220が第1スクリーン160の下降方向、すなわち、図中矢印B方向に回転する。よって、中間ギア230を介してプーリ220、第1及び第2駆動部材240、250が図中矢印B方向にそれぞれ回転する。第1伝達部材260の係合突起262が伝達位置にあるため、第1駆動部材240と第1伝達部材260とは図中矢印B方向に一体に回転する。一方、第2伝達部材270の係合突起272は、回転開始直後は
図15に示すように非伝達位置にあるため、第2伝達部材270は回転せず、第2駆動部材250のみが回転する。そして、その後、第2駆動部材250が回転していくに従って、係合突起272は伝達位置に移動するため、第2駆動部材250と第2伝達部材270とが図中矢印B方向に一体に回転するようになる。
【0071】
第1及び第2伝達部材260、270の回転は、これらの係合突起262、272を介して第1クラッチ機構310のカムドライブ311及び第3クラッチ機構410の第1カムドライブ411にそれぞれ伝達される。これにより、第1クラッチ機構310においては、カムドライブ311が
図16中矢印B方向に回転し、押圧部311gがガイドワッシャ314の第1押圧部314eとともにクラッチばね312の他方の端部312bを押圧する。よって、クラッチばね312が弛緩して図中矢印B方向に一体に回転する。また、ガイドピン313はケース340と係合状態となっているため、第1巻取パイプ140がクリーン下降方向(図中矢印B方向)に回転する。
図9(d)に示すように、第1巻取パイプ140が約25°回転すると、第2クラッチ機構320は、ボール323が停止部322dから無端ループ322bに移動する。よって、第1巻取パイプ140は拘束が解除されて回転が許容された状態になる。このときの第1巻取パイプ140の回転により、第1スクリーン160が図中矢印C方向に若干下降する。この一連の動きは、第2クラッチ機構320による係止を解除するために必要な第1巻取パイプ140の回転範囲で行われ、
図9(d)に示すように、第1巻取パイプ140を約25°以上195°までの範囲で回転させると、その後回転を止めて巻取パイプ140がスクリーン巻取り方向に回転したときに、第2クラッチ機構320においてボール323が無端ループ322bに移動するため、第2クラッチ機構320による係止を解除できる。
【0072】
一方、第3クラッチ機構410においては、第1巻取パイプ140が回転を始めてから第2クラッチ機構320による拘束が解除されるまでの間、すなわち、第1巻取パイプ140が少なくとも約25°回転している間は、空転機構290により係合突起272が非伝達位置にあるため、第2駆動部材250から回転が伝達されない。しかし、係合突起272が伝達位置に移動した後は、
図16に示すように、これのカムドライブ411に第2伝達部材270から回転が伝達されて、カムドライブ411が図中矢印B方向に回転する。これにより、ガイドピン413はカムドライブ411の突出部411dに押圧され、第2巻取パイプ150と非係合状態のまま回転する。また、カムドライブ411の押圧部411gは、これの回転によりクラッチばね412の一端部412aを押圧するため、クラッチばね412は弛緩し、カムドライブ411、ガイドピン413及びガイドワッシャ414と一体に図中矢印B方向に回転し、第2巻取パイプ150と相対回転するようになる。よって、第2巻取パイプ150に回転が伝達されないため、第4クラッチ機構420は、
図9(a)に示すように、ボール423が停止部422dに位置した状態を維持する。これにより、第2巻取パイプ150の回転が拘束されて、第2巻取パイプ150は上昇位置で停止した状態を維持する。
【0073】
(6)(第1巻取パイプ140:スクリーン下降操作の停止、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
次に、
図17に示すように、第1スクリーン160を下降させる操作を停止したときには、第1クラッチ機構310及び第2クラッチ機構320は前述の(5)の状態であり、一方、第3クラッチ機構410及び第4クラッチ機構420は、第2スクリーン170が上限位置で停止しているときの状態を維持している。
【0074】
(7)(第1巻取パイプ140:スクリーン上昇(巻取ばねによる回転)、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
【0075】
この後、
図18に示すように、第1巻取パイプ140が巻取ばねの作用によりスクリーン巻取り方向である図中矢印A方向に回転する。ケース340とガイドピン313は係合状態であるため、第1巻取パイプ140と一体にガイドピン313、ガイドワッシャ314、カムドライブ311が回転する。そして、ガイドワッシャ314の第2押圧部314fがクラッチばね312の他方の端部312bに当接し、これを押圧すると、クラッチばね312が第1シャフト330に締結するため、ガイドワッシャ314の回転が規制される。
【0076】
このとき、第2クラッチ機構320では、
図9(e)に示すように、ボール323が無端ループ322bを移動する状態となっている。よって、第1巻取パイプ140も回転が許容された状態となっている。
【0077】
以上のように、第1巻取パイプ140の回転が、ガイドピン313を介してカムドライブ311に伝達されると、カムドライブ311と一体に回転する操作ユニット200の第1伝達部材260も回転する。第1伝達部材260の係合突起262は、第1駆動部材240の切欠き243の端部に当接しているため、第1駆動部材240は第1伝達部材260と一体に図中矢印A方向に回転する。そして、第1駆動部材240の回転は中間ギア230を介してプーリ220及び第2駆動部材250に伝達され、第2駆動部材250は図中矢印A方向に回転する。
【0078】
この第2駆動部材250の回転は、空転機構290により第2伝達部材270の係合突起272が切欠き253の一方の端部から他方の端部に移動するまでは、第2伝達部材270に伝達されないが、係合突起272が切欠き253の他方の端部に当接した時点で伝達され、第2駆動部材250と第2伝達部材270とが一体に回転するようになる。これにより、係合突起272と一体にカムドライブ411が図中矢印A方向に回転するようになる。また、このとき、第4クラッチ機構420は、前述の(6)の状態を維持している。
【0079】
(8)(第1巻取パイプ140:スクリーン上昇(第1クラッチ機構310との係合解除)、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
【0080】
この後、
図19に示すように、第1巻取パイプ140はスクリーン巻解き方向である図中矢印A方向に回転するが、ガイドワッシャ314の回転がクラッチばね312によって規制されているため、ケース340と係合しているガイドピン313によってクラッチばね312の一方の端部312aとの間に形成された隙間によって、カムドライブ311が若干回転する。これにより、ガイドピン313がカムドライブ311のカム面311d−1に沿って図中矢印で示すB方向(径方向中心部方向)に移動し、ケース340との係合が解除される。よって、第1巻取パイプ140のみが回転する状態になる。この動作によって、第1スクリーン160が第1巻取パイプ140に若干巻取られて、図中矢印C方向に若干上昇する。
【0081】
カムドライブ311の若干の回転は、第1伝達部材260の係合突起262に伝達され、係合突起262が第1駆動部材240を
図19中矢印で示すA方向に若干回転させる。この第1駆動部材240の回転は中間ギア230を介してプーリ220及び第2駆動部材250に伝達される。これにより、第2駆動部材250は図中矢印A方向に回転し、これにより第2駆動部材250の切欠き253に当接している第2伝達部材270の係合突起272に回転が伝達される。よって、係合突起272と一体に第3クラッチ機構410のカムドライブ411が若干回転する。
【0082】
また、第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は、上述の(7)と同じ状態を維持している。
【0083】
(9)(第1巻取パイプ140:スクリーン巻取り方向に回転、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
上述の(8)のように第1クラッチ機構310との係合が解除された第1巻取パイプ140は、
図20に示すように、巻取ばねの付勢力により図中矢印A方向であるスクリーン巻取り方向に回転する。これにより、第1巻取パイプ140が第1スクリーン160を巻き取るため、第1スクリーン160は、図中矢印B方向に上昇していく。このとき、第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は、上述の(8)と同じ状態を維持している。
【0084】
(10)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:スクリーン上限位置で停止)
第1巻取パイプ140が第1スクリーン160の昇降途中で停止しており、第2巻取パイプ150が第2スクリーン170の上限位置で停止しているときは、第1クラッチ装置300、第2クラッチ装置400及び操作ユニット200は、
図21に示すように、上述の(4)と同じ状態である。すなわち、ガイドピン313がケース340の係合部341に係合した伝達位置にあり、ガイドピン413がケース440の係合部441に係合していない非伝達位置にある。また、第2クラッチ機構320はボール323が、カムドラム322の停止部322dに、第4クラッチ機構420はボール423が、カムドラム422の無端ループ422b上のいずれかの溝上に位置している。
【0085】
(11)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:スクリーン下降操作開始)
次に、第2スクリーン170を下降させる場合、
図22に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作をすると、プーリ220が第2スクリーン170の下降方向、すなわち、図中矢印B方向に回転する。これにより、中間ギア230が図中矢印C方向に回転し、この中間ギア230にそれぞれ噛み合う第1及び第2駆動部材240、250が図中矢印B方向に回転する。この第1及び第2駆動部材240、250回転中、第1及び第2伝達部材260,270は空転機構290によって第1及び第2駆動部材240、250の回転が伝達されず、第1及び第2駆動部材240、250のみが回転する。このときの第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は上述の(10)と同じ状態である。
【0086】
(12)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:スクリーン下降操作継続)
引き続き、
図23に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作を続けると、第2駆動部材250と第2伝達部材270が係合状態になり、これらが一体に図中矢印B方向に回転する。これにより、第2伝達部材270の係合突起272によってカムドライブ411が一体に回転する。
【0087】
一方、第1駆動部材250の回転は、引き続き空転機構290の作用により第1伝達部材260には伝達されず、第1駆動部材250のみが回転する。このときの第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は上述の(10)と同じ状態である。
【0088】
(13)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:スクリーン下降操作継続)
引き続き、
図24に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作を続けると、カムドライブ411の図中矢印B方向の回転によって、ガイドピン413がカム面411d−1によって図中矢印C方向に押圧される。これにより、ガイドピン413がカム面411d−1と同方向に移動しながら、カム面411d−1に沿って径方向外方向へ移動してケース440の内周面に当接する。
【0089】
一方、
図24に示すように、第1駆動部材240が第1伝達部材260と係合し、これらが一体回転するようになる。このため、第1クラッチ機構310においても、これのカムドライブ311に第1伝達部材260から回転が伝達されて、カムドライブ311が図中矢印B方向に回転する。このときの第2クラッチ機構320及び第4クラッチ機構420は上述の(10)と同じ状態である。
【0090】
(14)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:第2スクリーン170の下降開始)
引き続き、
図25に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作を続けると、第3クラッチ機構410のガイドピン413がケース440の内周面に当接しながらケース440に対して相対移動して係合部441に当接し、ケース440に係合する。この後、ケース440とこれに係合している第2巻取パイプ150とが図中矢印B方向に一体に回転する。これにより、第2巻取パイプ150から第2スクリーン170が巻き解かれて図中矢印C方向に下降し始める。このとき、第4クラッチ機構420は、
図9(b)に示すように、ボール323が無端ループ322bから分岐ループ322cを経由して係止部322e方向に移動していく。これにより、第2巻取パイプ150のスクリーン巻解き方向への回転が許容された状態となっている。
【0091】
一方、第1クラッチ機構310は、係合突起262とカムドライブ311のみが回転し、カムドライブ311の傾斜面311e−1がガイドワッシャ314の傾斜面314c−1に当接した状態となっている。このとき、第2クラッチ機構320は、上述の(13)と同じ状態である。
【0092】
(15)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:第2スクリーン170の下降開始)
引き続き、
図26に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作を続けると、第3クラッチ機構410とこれに係合している第2巻取パイプ150とが図中矢印B方向に一体に回転し続け、第2巻取パイプ150から第2スクリーン170が巻き解かれて図中矢印C方向に下降し続ける。このとき、第4クラッチ機構420は、
図9(b)に示すように、ボール323が係止部322e方向に上述の(14)のときよりもさらに移動していく。
【0093】
一方、第1クラッチ機構310は、カムドライブ311と一体に回転するガイドワッシャ314と第1巻取パイプ140の係合部341との共働によりガイドピン313が図中矢印D方向である径方向中心部方向に移動し、係合部341との係合が解除される。これにより、第1クラッチ機構310と第1巻取パイプ140とは相対回転するようになる。このとき、第2クラッチ機構320は、上述の(14)と同じ状態である。
【0094】
(16)(第1巻取パイプ140:スクリーンの昇降途中で停止、第2巻取パイプ150:第2スクリーン170の下降継続)
引き続き、
図27に示すように、操作チェーン210の屋外側を図中矢印A方向に引き下げる操作を続けると、第3クラッチ機構410とこれに係合している第2巻取パイプ150とが図中矢印B方向に一体に回転し続け、第2巻取パイプ150から第2スクリーン170が巻き解かれて図中矢印C方向に下降し続ける。このとき、第4クラッチ機構420は、
図9(b)に示すように、ボール323が係止部322eに完全に移動する。
【0095】
一方、第1クラッチ機構310は、第1クラッチ機構310と第1巻取パイプ140とが相対回転を続ける。このとき、第2クラッチ機構320は、上述の(15)と同じ状態である。
【0096】
以上説明したように、本実施形態によれば、操作チェーン210の操作によるプーリ220からの回転入力による一方向への回転時には、クラッチばね312、412によってカムドライブ311、411の回転が許容されて、ガイドピン313、413が伝達位置に移動するため、操作チェーン210の操作量に応じて第1又は第2スクリーン160、170を上昇あるいは下降動作させることができる。また、操作チェーン210を操作せずプーリ220からの回転伝達がない場合には、クラッチばね312、412によってカムドライブ311、411の回転が規制されて、ガイドピン313、414が非伝達位置に移動するため、第1又は第2スクリーン160、170を、例えば第1又は第2巻取パイプ140、150に内蔵した巻取りばねの付勢力によって上昇させたり、第1又は第2スクリーン160、170自身の自重によって下降動作させたりすることができる。このように、カムドライブ311、411とクラッチばね312、412との一体的あるいは相対的な動作の切換えが確実なものとなる。
【0097】
また、クラッチばね312、412を用いることにより、クラッチばね312、412にカムドライブ311、411から一方向の回転が入力されたときは、ガイドピン313、413を伝達位置に移動させた後に、クラッチばね312、412が第1及び第2シャフト330、430からそれぞれ緩みながらカムドライブ311、411及び第1、第2巻取パイプ140、150と共に一体回転する。一方、クラッチばね312、412にカムドライブ311、411から他方向の回転が伝達されたときは、第1及び第2シャフト330、430にそれぞれ締結されるため、カムドライブ311、411の回転を規制してガイドピン313、413を非伝達位置に移動させる。これにより、第1クラッチ機構310、第3クラッチ機構410と第1、第2巻取パイプ140、150とが相対回転可能となる。さらに、プーリ220から他方向への回転が伝達されると、クラッチばね312、412が第1及び第2シャフト330、430からそれぞれ緩み、カムドライブ311、411が他方向へ回転してガイドピン313,413が非伝達位置に移動する。これにより、第1、第3クラッチ機構310、410と第1、第2巻取パイプ140、150とが相対回転可能となる。
【0098】
また、プーリ220の一方向の回転時には、一方の第1、第2巻取パイプ140、150側ではガイドピン313、413が伝達位置にあり、他方の第1、第2巻取パイプ140、150側ではガイドピン313、413が非伝達位置にある。このため、一方の第1、第2巻取パイプ140、150にはプーリ220の回転が伝達され、他方の第1、第2巻取パイプ140、150にはプーリ220の回転が伝達されない。よって、1つのプーリ220の回転方向によって回転が伝達される巻取パイプを選択することができる。
【0099】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものである。
【0100】
上記実施形態では、ロールスクリーンを例にとって説明したが、複数の遮蔽材を備えた横型ブラインド、ローマンシェード、プリーツスクリーン等の任意のブラインドとすることができる。