特許第6184895号(P6184895)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6184895ホースコネクタ及びホースコネクタを一体的に備えた自動車部品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184895
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】ホースコネクタ及びホースコネクタを一体的に備えた自動車部品
(51)【国際特許分類】
   F16L 37/10 20060101AFI20170814BHJP
   F16L 33/22 20060101ALI20170814BHJP
   B60S 1/46 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   F16L37/10
   F16L33/22
   B60S1/46
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-69172(P2014-69172)
(22)【出願日】2014年3月28日
(65)【公開番号】特開2015-190586(P2015-190586A)
(43)【公開日】2015年11月2日
【審査請求日】2016年7月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000135209
【氏名又は名称】株式会社ニフコ
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 剛
【審査官】 仲村 靖
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−022884(JP,A)
【文献】 特開2000−170972(JP,A)
【文献】 実開昭62−194993(JP,U)
【文献】 特開2010−265916(JP,A)
【文献】 特開2006−300127(JP,A)
【文献】 特開平11−280965(JP,A)
【文献】 英国特許出願公告第00431918(GB,A)
【文献】 特開2015−083851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 37/10
B60S 1/46
F16L 33/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホースを接続するホースコネクタであって、
内筒部を備え、前記内筒部の基端側の外周に第1係合部が形成されたコネクタ本体と、
前記内筒部に外嵌され、前記内筒部の外周面との間に環状空隙を形成する内周面が形成された外筒部を備え、前記外筒部に前記第1係合部と係合可能な第2係合部が形成されたロック部材とを備え、
前記ロック部材は前記コネクタ本体に対して軸線回りに所定の向きに回転されると軸線方向に沿って非ロック位置からロック位置に変位するとともに、前記第1係合部及び前記第2係合部に形成された係止構造が、前記ロック位置において互いを係止することによって、前記ロック部材が前記非ロック位置に向けて変位することが防止され、
前記内筒部は、環状拡径部をその外周面に備え、前記外筒部は、環状縮径部をその内周面に備え、
前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときは前記環状拡径部及び前記環状縮径部が軸線方向に互いに離反した位置にあり、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記環状拡径部及び前記環状縮径部が軸線方向に互いに近接した位置にあるように、前記環状拡径部及び前記環状縮径部の軸線方向位置が定められ、
前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときに前記内筒部及び前記外筒部間の環状空隙内にホースの先端部を突入させた後、前記ロック部材を前記ロック位置に変位させることにより、前記ホースの先端部を前記環状拡径部及び前記環状縮径部間に挟持させることが可能であり、
前記ロック部材は、前記ロック位置において所定値以上の回転力が加えられたときに、前記第1係合部及び前記第2係合部の前記係止構造並びに前記環状拡径部及び前記環状縮径部よりも優先的に破壊される破断部を備え、該破断部は、破壊されたときに前記環状縮径部が前記環状拡径部から離間することを防止ないし抑制する位置に設けられ、かつ、前記環状縮径部と前記第2係合部とを軸線方向に分離する位置に形成されたことを特徴とするホースコネクタ。
【請求項2】
前記ロック部材は、前記外筒部外周面から外側に突出した操作片を備え、
前記破断部は、軸線方向に対して前記操作片と前記第2係合部との間に設けられたことを特徴とする請求項に記載のホースコネクタ。
【請求項3】
前記コネクタ本体及び前記ロック部材は、前記ロック部材が前記コネクタ本体に対して軸線回りに前記所定の向きに回転したときに、前記ロック部材を前記非ロック位置から前記ロック位置に変位させるカム機構を備え、
前記カム機構は、前記コネクタ本体及び前記ロック部材のいずれか一方に形成されたカム溝と、前記コネクタ本体及び前記ロック部材のいずれか他方に形成されて前記カム溝に受容される従動突起とを備え、前記カム溝は、周方向に対して軸線方向に傾斜するように延在することを特徴とする請求項1又は2に記載のホースコネクタ。
【請求項4】
前記ロック部材は、少なくとも一端側の一側面において、前記コネクタ本体の前記外周面と前記ロック部材の前記内周面とが離間するように外側に向かって湾曲した湾曲部を備え、該湾曲部は軸方向に沿って延在することを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のホースコネクタ。
【請求項5】
請求項1〜の何れか一項に記載のホースコネクタが適用され、前記コネクタ本体が一体的に形成されて前記コネクタ本体に連通する流体経路を備えた自動車部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホースが接続されるホースコネクタに関する。特に、自動車のフロントウィンドウやヘッドランプに向けて洗浄剤を輸送するホースを接続するための、洗浄剤タンク、洗浄剤噴出器具又は他のホースに取り付けられるホースコネクタや、自動車のブローバイガスを輸送するホースのホースコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
ホースコネクタには、ホースを固定するとともに、ホースの内部を流れる流体の漏れを防止することが求められる。例えば、パイプとゴムホースとを連結する場合、円環状の金属バンドが用いられることがある。この場合、まず、金属バンドの内周面がホースの外周面に当接するように、金属バンドをホースの一端側に取り付け、その後、ホースの内周面がパイプの外周面に当接するようにホースにパイプを挿入する。そして、ホースとパイプとが重なっている位置まで金属バンドをスライドさせ、工具を用いて金属バンドを締め付けてホースをパイプと金属バンドとで挟持させる。このようにして、ホースとパイプとの接続およびシールが行われる。しかし、このような方法では、工数が多い、工具が必要である、金属バンドの嵌合を確認する必要がある等の問題があった。
【0003】
特許文献1では、より簡易にゴムホースをパイプに取り付けるための取付構造(留め具)が提案されている。この取付構造は、上記の金属バンドに代わり、締付スリーブが用いられ、パイプ及び締付スリーブに互いを係合する係合手段が設けられている。この係合手段は、パイプに設けられた係合突起と、締付スリーブに設けられた係合溝とからなり、係合溝は、締付スリーブを回動させると、締付スリーブがパイプの軸線方向に移動するように形成されている。また、パイプの先端には外側に円環状に膨らんだ膨出部が設けられているとともに、締付スリーブの先端には、内径が先端に向かって縮小した押圧部が形成されている。締付スリーブをホースの端部に取り付けた後、ホースをパイプに取り付け、締付スリーブをパイプ側にスライドさせ、さらに締付スリーブを回転させて軸線方向に移動させると、押圧部が膨出部に接近し、押圧部と膨出部とがホースをシール状態でかつ抜止状態に押し付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−300127号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
引用文献1に記載の取付構造は、ホースを固定した後に締付スリーブを逆方向に回動させるとホースを取り外すことができるように設計されている。そのため、何らかの原因により締付スリーブが逆方向に回転し、ホースの固定が解除されるおそれがあるとともに、ホースの固定が解除されているか否かを容易に判断することができなかった。
【0006】
本発明は、以上の問題を鑑みてなされたものであって、ホースの接続の不備が発生し難く、不備があればそれを容易に認識できるホースコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある側面は、ホースを接続するホースコネクタ(10,100)であって、内筒部(18)を備え、前記内筒部の基端側の外周に第1係合部(20)が形成されたコネクタ本体(12,102)と、前記内筒部に外嵌され、前記内筒部の外周面との間に環状空隙(80)を形成する内周面が形成された外筒部(34)を備え、前記外筒部に前記第1係合部と係合可能な第2係合部(38)が形成されたロック部材(14)とを備え、前記ロック部材は、前記コネクタ本体に対して軸線回りに所定の向きに回転されると軸線方向に沿って非ロック位置からロック位置に変位するとともに、前記第1係合部及び前記第2係合部に形成された係止構造(64,72)が、前記ロック位置において互いを係止することによって、前記ロック部材が前記非ロック位置に向けて変位することが防止され、前記内筒部は、環状拡径部(42)をその外周面に備え、前記外筒部は、環状縮径部(24)をその内周面に備え、前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときは前記環状拡径部及び前記環状縮径部が軸線方向に互いに離反した位置にあり、前記ロック部材が前記ロック位置にあるときは前記環状拡径部及び前記環状縮径部が軸線方向に互いに近接した位置にあるように、前記環状拡径部及び前記環状縮径部の軸線方向位置が定められ、前記ロック部材が前記非ロック位置にあるときに前記内筒部及び前記外筒部間の環状空隙内にホースの先端部を突入させた後、前記ロック部材を前記ロック位置に変位させることにより、前記ホースの先端部を前記環状拡径部及び前記環状縮径部間に挟持させることが可能であり、前記ロック部材は、前記ロック位置において所定値以上の回転力が加えられたときに、前記第1係合部及び前記第2係合部の前記係止構造並びに前記環状拡径部及び前記環状縮径部よりも優先的に破壊される破断部(49,86)を備え、該破断部は、破壊されたときに前記環状縮径部が前記環状拡径部から離間することを防止ないし抑制する位置に設けられたことを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、ロック部材をロック位置に変位させるのみでホースを固定でき、一旦ロック部材をロック位置に変位させると、第1係合部及び第2係合部の互いの回転を防止する係止構造があるため非ロック位置に戻すことができない。よって、ホースの固定が意図せず解除されるおそれが低い。無理にロック部材を逆回転させようとすると、第1係合部と第2係合部とのロック位置での係止関係が維持された状態で破断部が破断する。また、無理にロック部材をロック位置から正方向に回転させようとしたときにも、同様に、第1係合部と第2係合部とのロック位置での係止関係が維持された状態で破断部が破断する。このようにロック位置において過大な回転力が加わったときは、ロック部材が破断部で破断するため、作業員は目視ないし触診によりロック部材が破壊したことを認識できるとともに、ホースをシールした状態で固定する力が一定程度残存する。
【0009】
本発明の他の側面は、上記構成において、前記破断部は、前記環状縮径部と前記第2係合部とを軸線方向に分離する位置に形成されることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、作業員がロック部材の破断を目視により認識できる。また、環状縮径部は、破断部を介して環状拡径部からの離間を防ぐように第2係合部に支持されるため、環状拡径部からの離間が防止ないし抑制され、ホースの固定及びシールは一定程度維持される。
【0011】
本発明の他の側面は、上記構成において、前記ロック部材は、前記外筒部外周面から外側に突出した操作片(36)を備え、前記破断部は、軸線方向に対して前記操作片と前記第2係合部との間に設けられたことを特徴とする。
【0012】
この構成によれば、使用者は、操作片を把持して回転力を加えるように誘導されるため、過大な回転力が加わったときに操作片と第2係合部との間の破断部にせん断力が生じて確実に破断部で破断させることができる。
【0013】
本発明の他の側面は、上記構成において、前記コネクタ本体及び前記ロック部材は、前記ロック部材が前記コネクタ本体に対して軸線回りに前記所定の向きに回転したときに、前記ロック部材を前記非ロック位置から前記ロック位置に変位させるカム機構を備え、前記カム機構は、前記コネクタ本体及び前記ロック部材のいずれか一方に形成されたカム溝(68)と、前記コネクタ本体及び前記ロック部材のいずれか他方に形成されて前記カム溝に受容される従動突起(70)とを備え、前記カム溝は、周方向に対して軸線方向に傾斜するように延在することを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、工具を使わずにホースをホースコネクタにつなげることができるとともに、現場で行う作業が、ホースを突入させて、ロック部材を回転させるのみであるため、簡易迅速にホースをつなぐことができる。
【0015】
本発明の他の側面は、上記構成において、前記ロック部材は、少なくとも一端側の一側面において、前記コネクタ本体の前記外周面と前記ロック部材の前記内周面とが離間するように外側に向かって湾曲した湾曲部(81)を備え、該湾曲部は軸方向に沿って延在することを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、ロック部材を切断して取り外すための工具を湾曲部から挿入できるため、ホース及びコネクタ本体を傷つけることなくロック部材を切断できる。そのため、ホース及びコネクタ本体は再利用できる。
【0017】
本発明の他の側面は、上記構成のホースコネクタが適用され、前記コネクタ本体が一体的に形成されて前記コネクタ本体に連通する流体経路を備えたことを特徴とする自動車部品(104)である。
【0018】
この構成によれば、コネクタ本体がホースを取り付けるべき自動車部品と一体に形成されるため、ホースの取り付け工程が短縮できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、ホースの接続の不備が発生し難く、不備があればそれを容易に認識できるホースコネクタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施形態に係るホースコネクタの斜視図である。
図2】本発明の実施形態に係るホースコネクタのコネクタ本体の正面図である。
図3】本発明の実施形態に係るホースコネクタのコネクタ本体の左側面図である。
図4図2のIV−IV断面の断面図である。
図5】本発明の実施形態に係るホースコネクタのロック部材の正面図である。
図6】本発明の実施形態に係るホースコネクタのロック部材の右側面図である。
図7】本発明の実施形態に係るホースコネクタのロック部材の底面図である。
図8】本発明の実施形態に係るホースコネクタの非ロック位置における縦断面図である。
図9】本発明の実施形態に係るホースコネクタのロック位置における縦断面図である。
図10】本発明の実施形態の第1変形形態に係るホースコネクタのロック部材の(a)横断面図(b)正面図である。
図11】本発明の実施形態の第2変形形態に係るホースコネクタのコネクタ本体と一体的に形成されたPCVバルブの正面図である。
図12】本発明の実施形態の第2変形形態に係るホースコネクタのコネクタ本体と一体的に形成されたヘッドカバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態であるホースコネクタについて詳細に説明する。説明に当たり、方向を示す用語は、図面に示す方向に従い、前後方向を軸線方向という。
【0022】
図1は、本発明の実施形態に係るホースコネクタ10の斜視図である。ホースコネクタ10は、後方の基端側が他の部材(図示せず)に連結され、前方の遊端側がホース(図示せず)に連結されるコネクタ本体12と、流体が漏れないようにホースをコネクタ本体12に固定するロック部材14とを備える。ホースコネクタ10に取り付けられるホースは、可撓性ないし弾性を有するホースであって、例えば、ゴム、プラスチック、布、又はこれらの複合材料を素材とする。また、例えば、ホースは、車両のヘッドランプに洗浄液を輸送するヘッドランプウォッシャーホース、冷却配管、キャニスターパージホース、ブローバイガスホース、水道ホース等であってよい。
【0023】
図2図4を参照して、コネクタ本体12を説明する。図2図4は、それぞれ、コネクタ本体12の正面図、左側面図及び横断面図である。コネクタ本体12は、ガラス入りナイロン等の樹脂や金属を素材とする成形品であって、軸線方向に沿って内部に流路が形成された管状の部材である。コネクタ本体12は、後方の基端側に形成されて他の部材に取り付けられる連結部16と、前方の遊端側に形成されてホースが取り付けられる内筒部18とを備える。
【0024】
連結部16は、流路を備える他の部材、例えば、パイプ、流体の貯留槽又は流体の吐出器具等に連結され、流体が漏れないようにホースコネクタ10の流路と他の部材の流路とを連通させる。
【0025】
内筒部18は、基端側から順に、第1係合部20と、中間部22と、環状拡径部24と、外周テーパ端部26とを備える。
【0026】
第1係合部20は、コネクタ本体12とロック部材14との係合手段を提供する部分であり、その外周面は、ホースの外径より大きな円筒面の一部を取り除いて溝や凹凸が形成された形状を呈する。詳細は後述する。
【0027】
中間部22は、外径が略一定の円筒状の部分であり、その外周面には前後方向に沿って多数のリブ28が設けられている。中間部22のリブ先外径は、ホースの内径と略同一の外径を有する。中間部22の外径は、第1係合部20の遊端側の外径よりも小さいため、第1係合部20の遊端側端面は、遊端側を向いた環状の肩面29になっている。
【0028】
環状拡径部24は、中間部22よりも大きな略一定の外径を有する円筒状の部分である。環状拡径部24の基端側端面は、基端側を向いた円環状の肩面30を形成する。環状拡径部24の外周面は、リブが設けられていない滑らかな表面である。環状拡径部24の外径は、負荷のかかっていない状態のホースの内径よりも大きい。ただし、ホースは、その内径が環状拡径部24の外径以上になるまで弾性変形することができる。
【0029】
外周テーパ端部26の外周面には、基端側と遊端側との間に延在する複数のリブ32が設けられている。外周テーパ端部26は、その基端側の外径(リブ32の山を結ぶ外径)が環状拡径部24の外径に一致し、その遊端の外径がホースの内径以下になるように、外周面が遊端側に向けて縮径するテーパを備える。
【0030】
次に、図5図9を参照して、ロック部材14を説明する。図5図6及び図7は、それぞれ、ロック部材14の正面図、右側面図及び底面図である。図8及び図9は、それぞれ、ロック部材14がホースを固定しない非ロック位置及びホースを固定するロック位置にあるときのホースコネクタ10の縦断面図である。ロック部材14は、ガラス入りナイロン等の樹脂を素材とする成形品であって、コネクタ本体12の内筒部18に緩く外嵌される外筒部34と、外筒部34の外周面から外側に突出した2枚の操作片36とを備える。
【0031】
外筒部34は、その内周面がコネクタ本体12の内筒部18の外周面に対向している。外筒部34は、後端側から順に、第2係合部38と、窓部40と、環状縮径部42と、内周テーパ端部44とを備える。
【0032】
第2係合部38は、第1係合部20とともに、コネクタ本体12とロック部材14との係合手段を提供する部分であり、詳細は後述する。
【0033】
窓部40は、その内周面が概ねコネクタ本体12の中間部22に対向しており、円筒状の周壁を径方向に貫通する開口によって形成された2つの窓46を備える。2つの窓46は、周方向に沿って互いに180°ずれた位置に設けられており、周方向に延びる長円形状を呈する。窓46を通して、コネクタ本体12の中間部22を視認することができる。また、第2係合部38と窓部40との境界には、径方向に貫通して周方向に細長い2つの長孔48が形成されている。2つの長孔48は、互いに周方向に180°ずれた位置に形成されており、各々の周方向幅は窓46の周方向幅よりも長く、軸線方向の長さは窓46の軸線方向長さよりも短い。第2係合部38と窓部40との境界の長孔48のない部分は、周方向にせん断力が加わったときに優先的に破断する破断部49となっている。優先的に破断するように、破断部49は周方向の溝又は切欠きを設けて薄肉に形成されてもよい。
【0034】
環状縮径部42は、前端側から後端側にかけて内径が縮径しており、基端側の内径は、窓部40の内径に一致する。環状縮径部42の内周面には、周方向に整合した複数の縮径突起50が径方向の内側に向かって突出するように形成されている(図1参照)。縮径突起50には、前後方向に貫通孔52が設けられているため、縮径突起50は、その貫通孔52がつぶれて、縮径突起50の先端によって形成される内径が広がるように弾性変形する。また、縮径突起50の前端面は、径方向内側に進むにつれ、後方に傾斜している。環状縮径部42は、非ロック位置において、コネクタ本体12の環状拡径部24よりも後方に位置し、ロック位置において環状拡径部24と径方向に対向するように位置が定められる。
【0035】
内周テーパ端部44は、内周面が前端側に向けて拡径するテーパを備え、後端側の内径が環状縮径部42の前端側内径に一致し、前端の内径がホースの外径より大きくなっている。
【0036】
2つの操作片36は、互いに180°周方向にずれた位置の窓部40の外周面から延出するように形成されている。操作片36は、主壁54と、主壁54とロック部材14の外周面とを連結する4つのリブ56とを備える。主壁54の表面は、ロック部材14の外周面と約70°〜90°の角度をなし、軸線方向に平行な平面である。4つのリブ56は、それぞれ、平面視で三角形状を呈し、一辺が主壁54の裏面に沿い、一辺がロック部材14の外周面に沿った板状の部分である。
【0037】
次に、図2図7を参照して、コネクタ本体12の第1係合部20とロック部材14の第2係合部38との係合構造について説明する。第1係合部20と第2係合部38との係合構造は、ロック部材14を非ロック位置(図8参照)でコネクタ本体12に保持させるための保持機構と、ロック部材14を非ロック位置からロック位置(図9参照)に移動させるカム機構と、ロック部材14をロック位置に固定するとともに、ロック部材14をロック位置まで動かしたことの節度感を使用者に与えるためのディテント機構とを提供する。第1係合部20及び第2係合部38は、それぞれ、軸周りに180°回転すると、元の形状と概ね一致する回転対称性を備える。以下、第1係合部20又は第2係合部38の一対の構成要素のうち、一方を説明するが、他方も同様の構造及び機能を有する。
【0038】
保持機構は、第1係合部20に形成された凸部58および凸部58の後方の保持凹部60と、第2係合部38に形成された弾性片62及び弾性片62から径方向内側に突出する係止突起64とによって構成される。凸部58は、第1係合部20の外周面の凸状に突出した部分である。凸部58の前面は、径方向外側に向かうに従って後方に傾斜しており、凸部58の後面は、軸線方向に直交している。保持凹部60の前面は凸部58の後面に一致し、保持凹部60の後面は、軸線方向に直交している。保持凹部60の一方の側面(図2の紙面上方)は開放されている。弾性片62は、第2係合部38の全周の約4分の1の周方向長さを有する細長い部分であり、長孔48によって窓部40と分離しているため両持ち梁状になっており、弾性を有する。両持ち梁状の弾性片62の両端部は、第2係合部38の長孔48に面していない部分よりも径方向外側に膨らんでいる。そのため、係止突起64が径方向外側に押圧されて弾性片62が弾性変形しても、弾性片62は、第1係合部20に接触しない。係止突起64の前面は、軸線方向に直交している。係止突起64は、横断面視で長方形の1つの角が欠けた形状を呈するように、一方の周方向面から内側面にかけて切欠面66が形成されている。切欠面66と隣接する周方向面は、係止突起64が保持凹部60に受容されたときに、保持凹部60の開放面と同じ側の周方向面である。他方の周方向面には、切り欠きはなく、弾性片62の内周面に直交している。
【0039】
カム機構は、第1係合部20に形成されたカム溝68と、第2係合部38に形成されてカム溝68に受容される従動突起70によって構成される。カム溝68は、凸部58及び保持凹部60から約90°周方向にずれた位置に形成されて軸線方向に延在する導入溝72と、導入溝72の後端側から保持凹部60の開放側面と同じ周方向(図2の左方向)の斜め前方に向かって延在する斜溝74と、斜溝74の前端側から周方向(図2の左方向)に延在する終端溝76とを備える。カム溝68の底面の前後方向中心軸からの高さは、中間部22の外径に一致し、導入溝72から終端溝76に至るまで一定である。導入溝72の前端は開放されている。従動突起70は、第2係合部38の内周面から内側に突出した突起であり、係止突起64と周方向に約90°ずれている。
【0040】
ディテント機構は、前述の弾性片62、係止突起64及び導入溝72、並びに第1係合部20に形成された摺動面78によって構成される。摺動面78は、横断面視で、第1係合部20の外円の弦を構成する平面であり、保持凹部60の開放面側から導入溝72の縁にかけて形成される。すなわち、導入溝72から見て、斜溝74と周方向の反対側に形成される。
【0041】
次に、保持機構、カム機構及びディテント機構の作用について説明する。使用者は、従動突起70と導入溝72とを軸線方向に整合させるとともに、凸部58及び保持凹部60と係止突起64とを軸線方向に整合させて、ロック部材14をコネクタ本体12の先端側から挿入する。すると、従動突起70は、導入溝72に沿って移動する。一方、係止突起64は、凸部58の傾斜した前面を摺動し、弾性片62を外側に向けて弾性変形させ、その後、保持凹部60に至り、弾性片62は元の形状に戻る。このように係止突起64が保持凹部60にスナップ結合する。このとき、凸部58の後面と係止突起64の前面とが当接するように凸部58と係止突起64とが係合して、ロック部材14が前方に抜けることを防止する。また、ロック部材14の後方への移動は、保持凹部60の後面が係止突起64の後方への移動を規制することによって規制される。この位置(非ロック位置)から、使用者がロック部材14を平面視で右回り(図7の底面図で左回り)に回転させると、従動突起70は、斜溝74の形状に従って周方向に移動するとともに前方向に移動し、その後、終端溝76に至る。一方、このとき、係止突起64は、保持凹部60から離脱し、切欠面66が摺動面78を摺動した後、導入溝72に受容される。係止突起64が導入溝72に受容されると、係止突起64の切欠面66がない側の周方向面が導入溝72に係止されるため、ロック部材14の逆回転が防止される。また、係止突起64が保持凹部60から離脱するとき、及び係止突起64が導入溝72に受容される直前には、係止突起64が外側に押し出されて弾性片62が外側に弾性変形する必要があるため、ロック部材14を回転させるのに使用者は一層大きな回転力を加える必要がある。さらに、係止突起64が、導入溝72に受容されるとき、弾性片62が元の位置に戻るため、弾性片62が第1係合部20(導入溝72の縁を形成している部分)に衝突して衝突音が発生するため、使用者に、ロック部材14がロック位置に配置されたことの節度感を与える。
【0042】
次に、図8及び図9を参照して、ホースコネクタ10を用いて、ホースを接続する方法を説明する。
【0043】
使用者は、あらかじめ、コネクタ本体12に、ロック部材14を取り付けておき、図8に示すようにロック部材14を非ロック位置に配置しておく。具体的には、コネクタ本体12にロック部材14を取り付けるには、従動突起70及び係止突起64が、それぞれ導入溝72及び保持凹部60と軸線方向に整合するように、ロック部材14とコネクタ本体12との位置を定め、ロック部材14をコネクタ本体12の先端側からコネクタ本体12に挿入し、係止突起64が保持凹部60に受容されるまでロック部材14をコネクタ本体12の基端側にスライドさせる。なお、コネクタ本体12の基端側の他の部材への取り付けは、この作業の前後のいずれで行っても良い。ロック部材14は、非ロック位置にあるとき、係止突起64が保持凹部60の壁によって係止されているため前後方向及び平面視で左回りの周方向への動きが規制され、弾性片62の弾性力によって、所定の大きさを超える回転力をロック部材14に与えない限り、平面視で右回りの周方向への動きも規制される。
【0044】
次に、使用者は、コネクタ本体12の内筒部18とロック部材14の外筒部34との間の環状空隙80内にホースの先端部を突入させる。このとき、コネクタ本体12の遊端には外周テーパ端部26が形成され、ロック部材14の前端には内周テーパ端部44が形成されているため、環状空隙80の入り口は、遊端側が拡がっており、ホースが突入しやすくなっている。また、コネクタ本体12の環状拡径部24とロック部材14の環状縮径部42とは互いに離反した位置にあるため、内筒部18と外筒部34との径方向距離は、ホースの肉厚以上となる。そのため、使用者は、ホースを容易に環状空隙80に突入させることが出来る。また、縮径突起50は、前端側が傾斜しているとともに内側を向いた先端が外側に移動するように弾性変形するため、ホースの突入を妨げない。さらに、コネクタ本体12の外周テーパ端部26及び中間部22にはリブ28,32が形成されているため、ホースの内周面との接触面積が小さくなり、摩擦力による突入抵抗が抑えられている。ホースコネクタ10がこのような構成を有するため、環状拡径部24とホースの内周面との摩擦力がホースを突入させる際の抵抗力となるものの、使用者は工具を使わずにホースを環状空隙80に容易に突入させることが出来る。使用者は、ホースの先端部が環状拡径部24を超えて突入され、肩面29に当接していることを、窓46を通して確認する。
【0045】
次に、使用者は、ロック部材14を、平面視で右回りに回転させて、図9に示すようにロック部材14をロック位置に移動させる。なお、図9では、ホースを省略している。使用者が、ロック部材14を非ロック位置から平面視で右回りに回転させると、従動突起70がカム溝68の斜溝74に従って移動し、ロック部材14が前方に移動する。従動突起70が終端溝76に至り、係止突起64が導入溝72に係止されることにより、ロック部材14は、ロック位置に固定される。このとき、環状拡径部24と環状縮径部42とが径方向に対向するように近接しており、両者の径方向距離はホースの肉厚より小さいため、両者がホースを挟持し、ホースを固定するとともにホースを流れる流体の漏れを防止する。さらに、環状拡径部24と縮径突起50との距離がホースの肉厚より小さいため、縮径突起50がホースを環状拡径部24に押し付けて、ホースを固定してホースが抜けることを防止する。
【0046】
ロック位置において、ロック部材14は、係止突起64及び従動突起70が、それぞれ導入溝72及び終端溝76に受容されている範囲で回転できるが、終端溝76は傾斜していないため前後方向には移動しない。また、ロック部材14の逆方向への回転は、係止突起64と導入溝72の一方の壁面との係止によって防止されるが、ロック部材14に過大な回転力が加わると、ロック部材14が破壊することによって、ロック部材14が逆方向に回転する。また、ロック位置からさらにロック部材14を正方向に回転させようとしても、係止突起64が導入溝72の他方の壁面に係止されるためあるいは従動突起70が終端溝76の壁面に係止されるため回転が防止されるが、過大な回転力が加わるとロック部材14が破壊される。具体的には、第2係合部38と操作片36が設けられた窓部40との間には長孔48があるため、コネクタ本体12の第1係合部に係合して固定された第2係合部38と操作片36を介して回転力が加えられた窓部40との境界の長孔48に隣接した破断部49に周方向のせん断力が集中し、この部分が周方向に破壊する。このように破壊したとき、破断面を目視できるとともに、ロック部材14の窓部40より前方の部分は回転可能であるため、使用者は、ロック部材14が破壊したことを知ることができる。一方、第2係合部38は、固定された状態を維持して、破断面を介して窓部40を後方から支持してロック部材14の窓部40より前方の部分の後方への移動を規制するため、ロック部材14の破断部49より前方の部分はホースとともに又はホースに対して回動可能であるが後方へは移動できない。そのため、ホースの固定及びシール状態は維持される。なお、ロック部材14は、過大な回転力が加わったときに、長孔48の端部から窓46に向けて斜めに破断するように形成されてもよい。この場合であっても、固定された第2係合部38が、破断部分及び破断していない部分の双方を介して環状縮径部42が後方に移動しないように支持するため、ホースの固定及びシール状態は維持される。
【0047】
図7に示すように、ロック部材14の長孔48の両端部近傍は、ロック部材14とコネクタ本体12との空隙を拡げるように径方向外側に湾曲した湾曲部81が形成されている。湾曲部81は、ロック部材14の後端から軸方向に沿って、第2係合部38の前後方向全体に渡る部分81a及び窓部40の後端側の部分81bに延在する。すなわち、湾曲部81は、ロック部材14の後端から破断部49よりも前方まで延在する。ロック部材14が破断した場合等でロック部材14を取り外したいときは、ニッパー等の工具を湾曲部81に挿入してロック部材14に軸方向に沿った切込みを入れることにより、ロック部材14の取り外しを容易に行うことができる。工具は湾曲部81に挿入されるためホース及びコネクタ本体12を傷つけず、ホース及びコネクタ本体12は同一のものを再利用することができる。
【0048】
次に、図10図12を参照して、実施形態に係るホースコネクタ10の変形形態を説明する。なお、上記実施形態と同一の符号を付した部分は、相違点として説明した部分を除き、上記実施形態と同一の構造及び機能を有する構成要素である。
【0049】
図10は、第1変形実施形態に係るロック部材82を示す(a)横断面図及び(b)正面図である。ロック部材82は、窓部40の窓46よりも後方に、4つの周方向に延在して径方向に貫通する4つの長孔84と、長孔84によって分離された4つの柱86とが形成されている点で、上記の標準形態と相違する。4つの長孔84は、周方向長さは、円周の約80°〜89°に範囲に延在するため、柱86の周方向長さは短い。よって、ロック位置において、ロック部材82に回転力が加わると、柱86に周方向のせん断力が集中し、柱86でロック部材82が破断する。破壊したとき、上記の標準形態と同様に、ロック部材82の長孔84及び柱86より前方の部分は回転可能であるため、使用者は、ロック部材82が破壊したことを知ることができるが、第2係合部38は、固定された状態を維持して、ロック部材82の長孔84及び柱86より前方の部分の後方への移動を規制するため、ホースの固定及びシール状態は維持される。
【0050】
図11は、第2変形実施形態に係るコネクタ本体102を示す。上記の標準形態では、コネクタ本体12は、それが連結される他の部材とは別体として成形された後、他の部材と連結されるが、この変形実施形態では、コネクタ本体102は、他の部材としての自動車部品であるPCVバルブ装置104に一体的に形成されている。
【0051】
図12は、第2変形実施形態に係るホースコネクタ100の他の側面を示す。図12に示されたコネクタ本体102は、他の部材としての自動車部品であるシリンダーヘッドカバー106に一体的に形成されている。コネクタ本体102には、ロック部材14が外嵌されており、両者の間にはホースが挿入されるべき空隙が形成されている。コネクタ本体102は、PCVバルブ装置104やシリンダーヘッドカバー106に代えて、ブローバイホースジョイント及びブローバイヒーター等のコネクタ本体102に連通する流体経路を備えた自動車部品等と一体に形成されてもよい。
【0052】
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、流路を分岐させて2つ以上の遊端側の構造を形成させても良い。また、ホースコネクタの基端側を遊端側と同じ構造にして、2つのホースを連結させてもよい。また、ロック部材の全部又は一部を透明又は半透明の素材によって形成し、透明又は半透明部分を窓としてもよい。また、環状縮径部が非ロック位置において環状拡径部よりも前方に位置するように、環状縮径部及び環状拡径部の位置を定め、ロック部材の非ロック位置からロック位置への変位が、ロック部材の前方から後方への移動によって行われるように、ホースコネクタを構成しても良い。また、環状拡径部及び環状縮径部は、双方がテーパによって形成されて互いに軸線に対する傾斜角度が等しい傾斜面によって構成される形状にしても良く、双方又は一方が環状の突条によって形成されても良い。また、湾曲部はロック部材の前端側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0053】
10,100...ホースコネクタ、12,102...コネクタ本体、14...ロック部材、20...第1係合部、24...環状拡径部、26...外周テーパ端部、36...操作片、38...第2係合部、42...環状縮径部、44...内周テーパ端部、46...窓、58...凸部、60...保持凹部、62...弾性片、64...係止突起、68...カム溝、70...従動突起、80...環状空隙
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12