特許第6184966号(P6184966)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6184966加熱器組立体を備えたエアロゾル発生装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184966
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】加熱器組立体を備えたエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20170814BHJP
   A61M 15/06 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   A24F47/00
   A61M15/06 A
【請求項の数】13
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-537599(P2014-537599)
(86)(22)【出願日】2012年10月24日
(65)【公表番号】特表2014-534813(P2014-534813A)
(43)【公表日】2014年12月25日
(86)【国際出願番号】EP2012071083
(87)【国際公開番号】WO2013060743
(87)【国際公開日】20130502
【審査請求日】2015年9月17日
(31)【優先権主張番号】11250870.0
(32)【優先日】2011年10月25日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】ルッシオ ダニー
(72)【発明者】
【氏名】グレム オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】プロジュー ジュリアン
【審査官】 宮崎 賢司
(56)【参考文献】
【文献】 特表2013−511962(JP,A)
【文献】 特開平11−164679(JP,A)
【文献】 特開平03−232481(JP,A)
【文献】 特表2013−509160(JP,A)
【文献】 特開平05−115272(JP,A)
【文献】 特表2002−514910(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/063970(WO,A1)
【文献】 特開平03−277265(JP,A)
【文献】 特開平06−315366(JP,A)
【文献】 米国特許第06053176(US,A)
【文献】 国際公開第2011/050964(WO,A1)
【文献】 特開平03−192677(JP,A)
【文献】 特表2013−516160(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/079933(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A61M 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生装置であって、
内部キャビティを有するエアロゾル形成基材を受けるように構成されたハウジングと、
前記エアロゾル形成基材の内部キャビティ内に受けられるよう構成された加熱要素と、
前記加熱要素に結合され、前記内部キャビティ内の複数の位置の間で前記加熱要素を移動させるよう構成された位置決め機構と、
を備え
前記位置決め機構が、前記内部キャビティの内部表面に向かって及び該内部表面から離れて前記加熱要素を移動させるように構成された係合機構を含み、
前記加熱要素が弾性であり、前記係合機構が、前記加熱要素の少なくとも一方の端部に取り付けられ、前記加熱要素の端部を円周方向に移動させて前記加熱要素を半径方向に拡大又は縮小するように構成されている、
エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記係合機構が、前記エアロゾル形成基材の前記内部表面と接触状態及び非接触状態になるよう前記加熱要素を移動させるように構成される、請求項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記エアロゾル発生装置は、前記内部キャビティが長手方向軸線を有するボアであるような管状のエアロゾル形成基材を受けるよう構成され、前記位置決め機構が、前記加熱要素を長手方向で移動させるように構成される、請求項1又は2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
前記加熱要素が実質的にリング形状又は円形である、請求項1〜の何れかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
マイクロコントローラを更に備え、該マイクロコントローラが、前記加熱要素への電力の供給を制御するよう構成され、前記加熱要素への電力の所定量又は所定の持続時間の供給後に前記位置決め機構を作動させるように構成されている、請求項1〜の何れかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記位置決め機構が、前記加熱要素に導電するように構成されている、請求項1〜の何れかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
エアロゾル発生装置であって、
エアロゾル形成基材を受けるように構成されたハウジングと、
前記エアロゾル形成基材の一部を加熱するよう構成された加熱要素と、
前記エアロゾル形成基材の第1の部分に隣接する第1の位置から、前記エアロゾル形成基材から離間した第2の位置に、次いで前記エアロゾル形成基材の第2の部分に隣接する第3の位置まで前記加熱要素を移動させるよう構成された位置決め機構と、
を備える、エアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記ハウジングが、実質的に管状又は円筒形で且つ長手方向軸線を定めるエアロゾル形成基材を受けるように構成され、前記第3の位置が、前記第1の位置から長手方向に移動している、請求項に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
前記加熱要素が、前記第1の位置、前記第2の位置、又は前記第3の位置において前記エアロゾル形成基材の外部に位置付けられる、請求項又はに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記エアロゾル発生装置が、管状部分を含むエアロゾル形成基材を受けるように構成され、前記加熱要素が、前記第1の位置及び前記第3の位置において前記管状部分の内部に位置付けられるように構成される、請求項又はに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記加熱要素が、実質的にリング形状又は円形である、請求項10の何れかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
複数の加熱要素を備え、前記位置決め機構が、前記各加熱要素を移動させるように構成されている、請求項1〜11の何れかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
エアロゾル形成基材を加熱する方法であって、
前記エアロゾル形成基材の表面の第1の部分と接触又は近接するよう加熱要素を移動させるステップと、
前記加熱要素を作動させて、前記エアロゾル形成基材の第1の部分を加熱するステップと、
前記エアロゾル形成基材の表面から離れて前記加熱要素を移動させるステップと、
前記エアロゾル形成基材の表面の第2の部分と接触又は近接するよう加熱要素を移動させるステップと、
前記加熱要素を作動させて、前記エアロゾル形成基材の第2の部分を加熱するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、改善された加熱器組立体を備えたエアロゾル発生装置に関する。本発明は、特に、エアロゾル形成基材を加熱するための加熱器組立体として電気作動式喫煙システムにおいて適用される。
【背景技術】
【0002】
米国特許第5,269,327号では、個々の吸煙を提供するよう順次的に加熱される複数のタバコ香味媒体の装填物を含む、電気式喫煙物品を開示している。順次的な加熱は、個別に作動する複数の加熱要素又は加熱要素の一部によって、或いは、単一の移動可能な加熱要素によって提供することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許米国特許第5,269,327号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より先進の小型で効率的な解決手法を提供することにより、これらの既知のエアロゾル形成基材の加熱方式を改善したエアロゾル発生システムを提供することが有利となるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様によれば、内部キャビティを有するエアロゾル形成基材を受けるように構成されたハウジングと、エアロゾル形成基材の内部キャビティ内に受けるように構成された加熱要素と、加熱要素及びハウジングに結合され、内部キャビティ内の複数の加熱位置の間で加熱要素を移動させるように構成された位置決め機構と、を備えるエアロゾル発生装置が提供される。
【0006】
エアロゾル形成基材内での可動式加熱要素の使用は、最小の熱損失で効率的な加熱を達成できることを意味する。エアロゾル形成基材内での加熱要素の使用はまた、外部に位置する加熱要素と比べて断熱が必要ではないので、装置の外径を最小にすることができることを意味する。加熱要素がエアロゾル形成基材内で移動するのに必要な距離を極めて小さくすることができ、加熱要素がエアロゾル形成基材の外部に位置付けられた場合に基材の対応する部分間で移動が必要とされる距離よりも小さくなるはずである。
【0007】
位置決め機構は、ハウジングに結合することができる。好ましくは、位置決め機構は更に係合機構を含む。係合機構は、内部キャビティの内部表面に向かって又は内部表面から離れて加熱要素を移動させるよう構成される。より好ましくは、係合機構は、エアロゾル形成基材の内部表面と接触状態又は非接触状態に加熱要素を移動させるように構成される。これにより、加熱中の加熱要素からエアロゾル形成基材への熱伝達を効率的にすることができる。係合機構はまた、加熱要素が非作動になったときのエアロゾル形成基材の挿入及び取り出しを容易にするために、加熱位置間の円滑な移動を可能にする。
【0008】
加熱要素は、エアロゾル形成基材と直接熱的に接触して配置され、又は接触することなく基材に近接して位置付けることができる。或いは、加熱要素は、エアロゾル形成基材と間接接触することができる。例えば、加熱要素とエアロゾル形成基材との間に導電層を設けることができる。導電層は、フォイル層とすることができ、加熱要素からエアロゾル形成基材に熱を伝達するが、加熱要素の移動により引き起こされるエアロゾル形成基材への損傷を防ぐことができる。また、導電層は、エアロゾル形成基材に損傷を与えないように熱接触域又は接触力を分散させることができる。
【0009】
有利には、加熱要素は電気的に加熱される。しかしながら、例えば、別の熱源からの熱伝導による、又は加熱要素の磁気誘導加熱による他の加熱方式を用いて加熱要素を加熱することも可能である。
【0010】
エアロゾル形成基材の内部キャビティは、加熱要素及び位置決め機構の何らかの必要とされる部分を内部キャビティ内に受けることができる条件で、あらゆるサイズ及び形状のものとすることができる。好ましくは、エアロゾル発生装置は、実質的に管状のエアロゾル形成基材を受けるよう構成される。好ましくは、管状エアロゾル形成基材は、長さの少なくとも一部分を通って延びた孔を定め、位置決め機構は、エアロゾル形成基材の長さのこの部分に沿った異なる位置に加熱要素を移動させるよう構成される。
【0011】
電気加熱式喫煙装置は、できる限り従来の着火端部可燃性シガレットを模擬することが望ましいとすることができる。加熱要素を長手方向に(すなわち、装置の長さに沿って)移動させて装置内のエアロゾル形成基材の異なるセクションを加熱することにより、装置の直径に影響することなく、多数回の個別の吸煙を達成することができる。従って、装置は、従来の着火端部可燃性シガレットの形状に極めて近く模擬するように作ることができる。エアロゾル形成基材の異なるセクションを加熱するために加熱器を円周方向に移動させることは、本発明による代替の選択肢である。
【0012】
好ましくは、加熱要素は、実質的にリング形状又は円形である。これは、管状エアロゾル形成基材の長さに沿って移動するように加熱要素が構成されている場合に特に有利である。リング形状又は円形加熱要素は、エアロゾル形成基材の対応するリング形状又は円形セクションを効率的に加熱することができる。
【0013】
好ましくは、加熱要素は、弾性であり、よって、湾曲、圧縮、又は伸張後に元の形状に戻る。好ましくは、係合機構が加熱要素の少なくとも一方の端部に取り付けられる。係合機構は、加熱要素の少なくとも一方の端部を移動させて加熱要素を半径方向に拡大又は縮小するように構成される。係合機構は、加熱要素の端部に取り付けられ、長手方向軸線の周りに枢動するよう構成された半径方向アームを含むことができる。このようにして、半径方向アームは、加熱要素を拡大又は縮小するように移動される。
【0014】
本発明の別の態様によれば、エアロゾル形成基材を受けるように構成されたハウジングと、エアロゾル形成基材の一部を加熱するよう構成された加熱要素と、エアロゾル形成基材の第1の部分に隣接する第1の位置から、エアロゾル形成基材から離間した第2の位置に、次いでエアロゾル形成基材の第2の部分に隣接する第3の位置まで加熱要素を移動させるよう構成された位置決め機構と、を備えるエアロゾル発生装置が提供される。
【0015】
エアロゾル形成基材は、ハウジングに対して移動可能とすることができ、又は、位置決め機構の作動中にハウジングに対して固定のままとすることができる。
【0016】
加熱要素がエアロゾル形成基材に対して移動して異なる部分を加熱する装置においては、エアロゾル形成基材を効率的に加熱することがこれまで困難であった。本発明は、効率的な加熱を達成できるように、エアロゾル形成基材に隣接した加熱要素の加熱位置を提供する。また、本発明は、加熱要素をエアロゾル形成基材から離れて移動できるようにし、加熱要素(又はエアロゾル形成基材)が加熱要素又はエアロゾル形成基材に損傷を与えることなく互いに移動できるようにする。これにより、エアロゾル形成基材の新しい部分を加熱できるようになる。
【0017】
好ましくは、エアロゾル発生装置は、実質的に管状のエアロゾル形成基材を受けるように構成される。エアロゾル形成基材は、長手方向軸線を有することができ、第1の位置から長手方向に離間した第3の位置を備えている。
【0018】
好ましくは、加熱要素は、実質的にリング形状の又は円形である。これは、加熱要素がエアロゾル形成基材の長さに沿って移動するよう構成されている場合に特に有利である。リング形状、螺旋状、又は円形の加熱要素は、エアロゾル形成基材の対応するリング状、螺旋状、又は円形のセクションを効率的に加熱することができる。
【0019】
加熱要素は、第1の位置、第2の位置、及び第3の位置においてエアロゾル形成基材の外部に位置付けることができる。より好ましくは、エアロゾル形成基材は、管状部分を含み、加熱要素は、第1の位置、第2の位置、及び第3の位置において管状部分の内部に位置付けるよう構成される。
【0020】
好ましくは、加熱要素は、弾性であり、よって、湾曲、圧縮、又は伸張後に元の形状に戻る。好ましくは、位置決め機構は、加熱要素の少なくとも一方の端部に取り付けられる。螺旋状又はリング形状の加熱要素では、位置決め機構は、加熱要素を半径方向に拡大又は縮小させるために、加熱要素の少なくとも一方の当該端部を円周方向に移動させるよう構成される。加熱要素は、実質的に固定長さを有する。加熱要素の一方の端部を他方の端部に対して円周方向に移動させることにより、加熱要素の曲率半径を変化させることができる。これは、加熱要素をエアロゾル形成基材に向けて及びエアロゾル形成基材から離れて移動させることを可能にする。この機構は、加熱要素がエアロゾル形成基材の内部に位置付けられる場合、及びエアロゾル形成基材の外部に位置付けられる場合の両方に用いることができる。加熱要素がエアロゾル形成基材の外部に位置付けられる場合、加熱要素は、エアロゾル形成基材をクランプ及び解除するよう構成することができる。同様に、加熱要素がエアロゾル形成基材の内部に位置付けられる場合、加熱要素は、移動してエアロゾル形成基材の内部表面と接触状態及び非接触状態になるよう構成することができる。位置決め機構はまた、加熱要素の第1の端部に取り付けられた剛性半径方向アームを含み、第2の端部の周りに枢動するよう構成することができる。このようにして、半径方向アームの端部は円周方向に移動される。
【0021】
本発明の別の態様によれば、内部キャビティを有するエアロゾル形成基材を受けるように構成されたハウジングと、エアロゾル形成基材の内部キャビティ内に受けられるよう構成された加熱要素と、内部キャビティの内部表面に向けて及び内部表面から離れて移動するよう構成された位置決め機構と、を備えるエアロゾル発生装置が提供される。
【0022】
好ましくは、位置決め機構は、内部キャビティの内部表面と接触状態及び非接触状態になるよう加熱要素を移動させるように構成される。これは、加熱中の加熱要素からエアロゾル形成基材への熱伝達を効率的にすることができる。位置決め機構はまた、エアロゾル形成基材の挿入及び取り出しを容易にすることができる。エアロゾル発生装置は、複数の加熱要素を備えることができる。加熱要素は、内部キャビティの長さに沿って延びることができる。位置決め機構は、1つ又は複数の加熱要素をエアロゾル形成基材の内部キャビティ内で円周方向に移動させるよう構成することができる。
【0023】
好ましくは、加熱要素は、実質的にリング形状又は円形である。好ましくは、加熱要素は弾性であり、位置決め機構が加熱要素の少なくとも一方の端部に取り付けられる。位置決め機構は、加熱要素を半径方向に拡大又は縮小させるために、加熱要素の当該端部を円周方向に移動させるよう構成される。位置決め機構は、加熱要素の端部に取り付けられ且つ長手方向軸線の周りに枢動するよう構成された半径方向アームを含むことができる。このようにして、半径方向アームの端部は、円周方向に移動して、加熱要素を拡大又は縮小させる。
【0024】
本発明の更に別の態様によれば、エアロゾル形成基材を加熱する方法が提供され、本方法は、エアロゾル形成基材の表面の第1の部分と接触又は近接するよう加熱要素を移動させるステップと、加熱要素を作動させて、エアロゾル形成基材の第1の部分を加熱するステップと、エアロゾル形成基材の表面から離れて加熱要素を移動させるステップと、エアロゾル形成基材の表面の第2の部分と接触又は近接するよう加熱要素を移動させるステップと、加熱要素を作動させてエアロゾル形成基材の第2の部分を加熱するステップと、を含む。
【0025】
加熱要素は、リング形状又は螺旋状であり、よって半径方向の広がりを有し、エアロゾル形成基材と接触及びエアロゾル形成基材から離れて加熱要素を移動させるステップが、加熱要素の半径方向の広がりを拡大及び縮小させるステップを含むことができる。
【0026】
加熱要素は、エアロゾル形成基材の内部キャビティ内に位置付けることができる。或いは、又はこれに加えて、加熱要素は、エアロゾル形成基材の外部に位置付けることができる。
【0027】
加熱要素を移動させるステップの各々は、加熱要素に結合された位置決め機構を作動させることにより実施することができる。
【0028】
本発明の態様の各々において、位置決め機構は、機械作動式又は電気作動式とすることができる。エアロゾル発生装置は、マイクロコントローラを含むことができる。マイクロコントローラは、加熱要素への電力の供給を制御するよう構成することができる。加えて、マイクロコントローラは、加熱要素への電力の所定量又は所定の持続時間の供給後に位置決め機構を作動させるように構成することができる。
【0029】
本発明の態様の各々において、位置決め機構は、完全に機械式であり、ユーザがエアロゾル発生装置の要素を手動で移動させて位置決め機構を操作することに基づく。或いは、位置決め機構は、電磁機構、静電又は圧電作動機構など、電動機構を用いて自動的に駆動することができる。代替として、位置決め機構は、機械式機構と電気式機構の組み合わせにより駆動することができる。位置決め機構はまた、エアロゾル形成基材の同じ部分を二度加熱することができないようにするラチェット又は他の手段を含むことができる。
【0030】
加熱要素は、エネルギー供給源を必要とする。好ましくは、本発明の第1、第2、第3、及び第4の態様において、位置決め機構は、加熱要素に導通するように構成される。従って、位置決め機構は、好ましくは、銅のような低抵抗率で機械的に剛性のある材料を含む。しかしながら、代替として、加熱要素に電気的エネルギーを供給するために別個の配線を設けることもできる。
【0031】
好ましくは、加熱要素は、有意なジュール加熱効果を生じさせるために比較的高い抵抗率を有し、Nichrome(商標)合金又はチタン合金及び同様の特性を有することができるその他の材料を含む、様々な材料から形成することができる。加熱要素は通常、140〜170μΩ/cmの範囲の抵抗を有する。また、上述のように、加熱要素が弾性であり、多くの使用サイクルにわたって堅牢で信頼性のある加熱装置を提供するよう好適な機械強度を有することが望ましい。これは、所要の抵抗をもたらす材料を選ぶ際に重要な要因である。
【0032】
本発明の態様の各々において、エアロゾル発生装置は、複数の加熱要素を備えることができる。本装置は、2、3、4、又はそれ以上の加熱要素を備えることができる。位置決め機構は、加熱要素の一部又は全てを移動させるよう構成することができる。本装置は、エアロゾル形成基材の内部キャビティ内に受けるように構成された第1の加熱要素と、エアロゾル形成基材の外部に位置付けられるように構成された第2の加熱要素とを含むことができる。位置決め機構は、第1及び第2の加熱要素がエアロゾル形成基材の同じ又は異なる部分を同時に加熱するように位置付けられるよう、該第1及び第2の加熱要素を協働して移動させるように構成することができる。
【0033】
本発明の更に別の態様は、複数の加熱要素を同時に又は順次的に移動させてエアロゾル形成基材の同じ部分又は異なる部分を加熱することを含むことができる。加熱要素は、エアロゾル形成基材の内部又は外部に、或いは内部と外部の両方に位置付けることができる。
【0034】
本発明の態様の各々において、加熱要素の作動又は使用温度は約50°C〜500°Cとすることができる。エアロゾル形成基材に応じて、好ましくは加熱要素の作動温度又は使用温度は、50°C〜100°Cとすることができる。他のエアロゾル形成基材において、好ましくは加熱要素の作動温度又は使用温度は、250°C〜300°Cとすることができる。この温度は、熱分解及び燃焼の危険性を有意に低減又は排除しながら、所望の液滴直径を有するエアロゾルを形成するのに十分に高い温度でなければならない。エアロゾルを形成し且つ熱分解及び燃焼を回避するのに必要な作動温度範囲は、様々なエアロゾル形成基材成分、それらの化合物、及び加熱器構成の接触面に依存する。しかしながら、50°C〜500°Cの温度範囲は、熱分解及び燃焼の危険性を有意に低減又は排除しながらエアロゾルを形成するのに十分であろう。
【0035】
当業者であれば理解されるように、エアロゾルは、空気などのガス中の固体粒子又は液滴の懸濁体(suspension)である。本発明の第1、第2、第3、及び第4の態様において、エアロゾル形成基材は、好ましくは、加熱時にエアロゾル形成基材から放出される揮発性タバコ香味化合物を含有するタバコ含有物質を含む。代替として、又はこれに加えて、エアロゾル形成基材は、非タバコ物質を含むことができる。本発明の第1、第2、第3、及び第4の態様において、エアロゾル形成基材は、好ましくは、好適なエアロゾルフォーマを更に含む。エアロゾルフォーマは、使用時に高濃度の安定したエアロゾルの形成を促進し、また、作動温度での熱劣化に対して実質的に耐性があるあらゆる好適な既知の化合物又は化合物の混合物とすることができる。好適なエアロゾルフォーマは、当該技術分野で公知であり、例えば、多価アルコール、グリセロールモノ−、ジ−又はトリアセテートのような多価アルコールのエステル、並びにジメチルドデカンジオアート及びジメチルテトラデカンジオアートなどのモノ−、ジ−又はポリカルボン酸の脂肪族エステルを含む。本発明による喫煙物品で用いるのに好ましいエアロゾルフォーマは、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、最も好ましくはグリセリンなどの多価アルコール又はこれらの混合物である。別の好適なエアロゾルフォーマは、プロピレングリコールである。
【0036】
本発明の態様の各々において、エアロゾル形成基材は、好ましくは固体エアロゾル形成基材である。固体エアロゾル形成基材は、例えば、ハーブの葉、タバコの葉、タバコの葉脈の破片、再構成タバコ、均質化タバコ、押し出しタバコ、及び発泡タバコのうちの1つ又はそれ以上を含有する粉末、顆粒、ペレット、細片、スパゲッティ、ストリップ、又はシートのうちの1つ又はそれ以上を含むことができる。固体エアロゾル形成基材は、遊離形態とすることができ、或いは、好適な容器又はカートリッジ内に提供することができる。任意選択的に、固形エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の加熱時に放出されることになる付加的なタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を含有することができる。
【0037】
本発明の態様の各々において、任意選択的に、固体エアロゾル形成基材は、熱的に安定した担体上に設け、又は担体内に埋封することができる。好ましい実施形態において、担体は、内側表面、又は外側表面、或いは内側表面と外側表面の両方に堆積された固体エアロゾル形成基材の薄層を有する管状担体である。好適な管状担体は、例えば、紙、紙状材料、不織カーボンファイバマット、低質量開放メッシュ金属スクリーン、又は有孔金属箔、もしくは他の何れかの熱安定性ポリマーマトリクスから形成することができる。或いは、担体は、粉末、顆粒、ペレット、細片、スパゲッティ、ストリップ、又はシートの形態をとることができる。
【0038】
本発明の態様の各々において、固体エアロゾル形成基材は、例えば、シート、フォーム、ゲル、又はスラリの形態で担体の表面上に堆積させることができる。固体エアロゾル形成基材は、担体の表面全体に堆積させることができ、又は代替的に、使用中に不均一な香味送出を可能にするためにパターンで堆積させることができる。
【0039】
本発明の態様の各々において、代替として、担体は、内部にタバコ成分が組み込まれた不織布又は繊維の束とすることができる。不織布又は繊維の束は、例えば、カーボン繊維、天然セルロース繊維、又はセルロース誘導体繊維を含むことができる。
【0040】
本発明の態様の各々において、代替として、エアロゾル形成基材は、液体エアロゾル形成基材とすることができる。液体エアロゾル形成基材が提供される場合には、電気加熱式喫煙システムは、好ましくは液体貯留手段を備える。例えば、液体エアロゾル形成基材は、容器内に貯留することができる。代替として、又はこれに加えて、液体エアロゾル形成基材は、多孔性担体材料に吸収させることができる。多孔性担体材料は、例えば、発泡金属又はプラスチック材料、ポリプロピレン、テリレン、ナイロン繊維又はセラミックである、任意の好適な吸収性プラグ又はボディから作ることができる。液体エアロゾル形成基材は、電気加熱式エアロゾル発生システムを使用する前に多孔性担体材料に貯留することができ、又は代替として、液体エアロゾル形成基材材料は、使用中又は使用直前に多孔性担体材料に放出することができる。例えば、液体エアロゾル形成基材材料は、カプセルで提供することができる。好ましくは、カプセルの殻は、加熱すると溶けて液体基材を多孔性担体材料内に放出する。カプセルは、任意選択的に液体と共に固体を含有することができる。
【0041】
本発明の態様の各々において、作動中、エアロゾル形成基材は、エアロゾル発生装置内に完全に収容することができる。この場合、ユーザは、電気加熱式喫煙システムのマウスピースで吸煙することができる。或いは、作動中、エアロゾル形成基材は、電気加熱式喫煙装置内に部分的に収容することができる。この場合、エアロゾル形成基材は、別個の物品の一部を形成することができ、ユーザは、別個の物品で直接吸煙することができる。
【0042】
本発明の各態様において、電気加熱式喫煙装置は更に、ユーザの吸煙を示す空気流を検出するセンサを備えることができる。当該実施形態において、好ましくは、センサは、電力供給装置に接続され、システムは、センサがユーザの吸煙を検出したときに少なくとも1つの加熱器を通電するよう構成される。或いは、システムは更に、ユーザの吸煙を開始するための手動スイッチを備えることができる。
【0043】
本発明の態様の各々において、エアロゾル発生装置は、電力供給装置を含むことができる。1つの好ましい実施形態において、電力供給装置は、DC電圧源である。1つの実施形態において、電力供給装置は、リチウムイオン電池である。或いは、電力供給装置は、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、又はリチウムリン酸電池とすることができる。
【0044】
本発明の各態様において、電気加熱式喫煙装置は更に、インタフェースを備えることができる。インタフェースは、代替として、又はこれに加えて、喫煙システムのための他の機能性及び特徴を可能にすることができる。この目的で、接続部は、有線接続(USB接続など)又は無線接続(Bluetooth接続など)とすることができる。好ましくは、インタフェースは、二次ユニットと、それ自体がコンピュータ機能を有して一次電源として動作することができるインテリジェント装置又はホストとの間の双方向通信を可能にする。これによってインテリジェント装置又はホストから二次ユニットへのデータのダウンロードが可能になり、また二次ユニットからインテリジェント装置又はホストへのデータのアップロードを可能にすることができる。
【0045】
本発明の1つの態様に関して記載した特徴はまた、本発明の別の態様に適用することができる。
【0046】
例証として、添付図面を参照しながら本発明の1つの実施形態を更に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0047】
図1】本発明によるエアロゾル発生装置の基本要素の概略図である。
図2】本発明の1つの実施形態による、エアロゾル発生装置の概略図である。
図3図2のエアロゾル発生装置の概略断面図である。
図4】本発明の別の実施形態による、エアロゾル発生装置の概略図である。
図5図4のエアロゾル発生装置の概略断面図である。
図6図2の実施形態による加熱器組立体の斜視図である。
図7図2のエアロゾル発生装置の作動中に行うステップを示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
図1は、電気駆動式喫煙装置の概略図である。本装置は、バッテリ110、制御電子回路120及び加熱器140、並びに加熱器を移動させるための位置決め機構を収容したハウジング100を備える。加熱器140は、エアロゾル形成基材を含む消費要素150を受けるよう構成されたソケット130内に位置付けられる。消費要素はまた、フィルタ要素を含み、ユーザは、該フィルタ要素を通して装置内に形成されたエアロゾルを吸入する。エアロゾル形成基材は、加熱器により加熱されて蒸発香味化合物を放出する。蒸気は核化してエアロゾルを形成し、これがユーザの吸入によりフィルタ160を通して吸い込まれる。
【0049】
加熱器は、吸煙毎に短い熱バーストを提供するよう構成及び制御される。加熱器は、各吸煙に対してエアロゾル形成基材の新しい部分を加熱し、所望の量及び所望の特性のエアロゾルが確実に得られるようにする。
【0050】
図2及び3は、図1の加熱器構成をより詳細に示している。加熱器140は、エアロゾル形成基材内部のキャビティに位置付けられて受けられるように構成される。キャビティは、空気入口170を含む。エアロゾル形成基材180は、管状形状で形成され、長手方向軸線を有する内部ボアを定める。装置を通る空気流を検出するために、流量センサも設けられる。加熱器140は、支持体210上に装着された実質的にリング形状又は円形の加熱要素200を含む。この実施例における加熱要素200は、螺旋形状を有する。位置決め機構は、矢印Aの方向で加熱要素を長手方向に移動するよう構成される。これは、加熱要素200を単独で移動させるか、又は支持コラム210を移動させることにより達成することができる。1つの特定の構成のより詳細な説明は、図6を参照して以下で示す。
【0051】
位置決め機構は、位置決めプロセス中にエアロゾル形成基材に向けて及びエアロゾル形成基材から離れて加熱要素を移動させるための係合機構を含む。図3は、図2の加熱要素の断面図であり、係合機構を例示している。加熱要素200の一方の端部は半径方向アーム220により支持体210に接続され、加熱要素の他方の端部は半径方向アーム230により支持体220に接続される。2つの半径方向アーム220、230が互いに対して回転することにより、加熱要素200の湾曲の半径が変化し、その結果、加熱要素が半径方向に拡大及び縮小できるようになる。第1の拡大位置において、加熱要素は、実質的に全長に沿ってエアロゾル形成基材と接触状態にある。第2の縮小位置において、加熱要素200は、エアロゾル形成基材から離間して配置され、加熱要素が長手方向により容易に移動できるようになる。半径方向アームの相対的回転は、一方のアームを回転させ、他方をハウジングに対して固定状態に保持することにより、或いは、両方のアームを同時に又は順次的に回転させることにより達成することができる。
【0052】
電力は、支持体210を通して加熱要素200に供給される。支持体自体は、導電性材料から完全に又は部分的に形成することができ、或いは、別個の導電経路を支持体210上又は支持体210内に設けることができる。
【0053】
図4は、本発明による代替の加熱器構成及び位置決め機構の概略図である。図4の加熱器は、支持体410及び半径方向アーム420上に装着された細長の加熱要素400を備える。加熱要素400は、実質的にボア全長に沿ってエアロゾル形成基材のセクションを加熱するよう構成される。加熱要素は、支持体440と該支持体を回転させるステッピングモータ(図示せず)とを備えた位置決め機構により、エアロゾル形成基材の異なるセクションを加熱するよう回転される。
【0054】
図4の加熱要素400は、エアロゾル形成基材180と接触した状態で図示されている。加熱要素は、電磁気アクチュエータを用いてエアロゾル形成基材から離れてアーム420を移動させるよう構成された係合機構により縮小することができる。
【0055】
電力は、支持体410を通って加熱要素400に供給される。支持体自体は、導電性材料から完全に又は部分的に形成することができ、或いは、別個の導電経路を支持体410上又は支持体210内に設けることができる。
【0056】
図5は、図4の加熱器構成の端面図である。
【0057】
図6は、図2及び3に示すタイプの加熱要素を拡大及び縮小するための係合機構を示している。係合機構はプッシュボタン600を含む。ボタン600を押し下げることにより、支持ロッド610が回転作動する。係合機構は、一方のロッドを他方のロッドと反対方向に回転作動させるように構成される。この回転移動は、螺旋加熱要素630の何れかの端部に固定されたトーションバー620に伝達される。トーションバー及び支持ロッドは、加熱要素よりも剛性がある。トーションバーが回転することにより、加熱要素が移動する角度距離が増大し、よって螺旋加熱要素の直径が小さくなる。従って、ボタン600が押下された状態では、加熱要素630は、エアロゾル形成基材から離間して配置され、エアロゾル形成基材と摩擦干渉することなく長手方向で新しい位置に移動することができる。
【0058】
ボタンが解除されると、弾性のある加熱要素630は、元の形状に弾性戻りし、よってエアロゾル形成基材と再度接触する。必要に応じてボタン機構内に追加の付勢手段を設けることができる。電気コンタクト640がバネ付勢されて支持ロッド610と接触し、支持ロッドが回転可能な間の電気的接触が維持されるようになる。
【0059】
加熱要素は、手動式の長手方向位置決め機構を用いて長手方向に移動される。図6に示される組立体全体は、喫煙装置のハウジング内で移動することができる。可撓性配線を用いて、コンタクト640と、ハウジング(図示せず)に固定された延期コンタクトとの間で電気的に接触させ、電力供給を可能にしながら組立体の長手方向の移動に対処できるようにすることができる。組立体の長手方向の移動は、ハウジングの内部ボアに沿った支持要素650の単純な滑り移動とすることができる。弾性アーム又は突出部を支持要素上に設けて、ボアの内部表面上の特徴部と係合させ、特徴部が互いに通過するときにクリック音を出すようにすることができる。ボアの内部表面上の特徴部は、加熱要素がエアロゾル形成基材の新しい未加熱セクションに隣接していることを単一のクリック音がユーザに報知するよう、離間して配置することができる。
【0060】
勿論、ボタン600が押下されたとき、又は加熱要素の各作動もしくはユーザ吸入の検知後に加熱要素を長手方向に移動させる自動機構を含む、加熱要素の長手方向の移動のためのより複雑な機構も実施可能である。このような自動機構は、例えば、永久磁石及びソレノイドによって、或いはステッピングモータによって動力を供給することができる。
【0061】
また、エアロゾル形成基材の同じ部分を二度加熱するのを防ぐために、手動の位置決め機構と共に位置検出機構を含めることも可能である。例えば、光学センサを組立体又はハウジングに組み込み、加熱要素の位置を決定することができる。次いで、マイクロコントローラは、加熱要素が現在のエアロゾル形成基材に対して既に作動したことがある位置に存在すると判定された場合に、加熱要素への電力供給を無効にし、可視又は音響アラームを送出することができる。
【0062】
図7は、図2、3及び6による加熱要素の作動の一例を示すフロー図である。新しいエアロゾル形成基材がソケット内に挿入されることになる場合、加熱要素は縮小構成の状態にある。図6に示すシステムにおいて、これは、ボタン600が押されたことを意味する。ステップ700において、新しいエアロゾル形成基材が挿入されると、係合機構により加熱要素が拡大されて、エアロゾル形成基材の内部表面と接触する。加熱要素は、エアロゾル形成基材のフィルタ端部にできる限り近接して位置付けられる。これにより、ユーザの最初の吸煙時間が最小限になる。ステップ705において、装置を通る空気の流れは、流量センサにより検出され、これはユーザが吸煙していることを示す。空気流の検出後、ステップ710において、マイクロコントローラが加熱要素に電力を供給する。一定の持続時間又は一定の電力量の後、ステップ715において、マイクロコントローラは、加熱要素への電力をオフにする。
【0063】
ステップ720において、エアロゾル形成基材の吸煙カウントが増分される。この吸煙カウントは、各エアロゾル形成基材に関して一定の加熱サイクル数のみが使用され、エアロゾル形成基材のセクションが確実に二度加熱されないようにするのに使用される。吸煙カウントの増加は、加熱要素への電力の供給の前に、供給と同時に、又は供給の後に実施することができる。
【0064】
ステップ725において、マイクロコントローラは、吸煙カウントをチェックし、エアロゾル形成基材が交換する必要があるかどうかを判定する。必要がない場合、加熱要素は、位置決め機構によりエアロゾル形成基材の新しい部分に移動される。最初に、ステップ730において、加熱要素は、ボタン600を押すことにより(又は自動手段により)縮小される。次いで、加熱要素は、図7に関して説明したように、ステップ735において長手方向で新しい位置に移動される。新しい位置は、前の位置の直近とすることができ、或いは、前の位置から離れた位置とすることができる。この実施例において、加熱要素は、単に隣接位置に移動され、エアロゾル形成基材のフィルタ端部から離れた位置になる。所望の長手方向位置になると、ステップ740において、ボタン600が解除され、加熱要素が拡大して、エアロゾル形成基材の新しい部分と接触する。次いで、加熱要素は、次の吸煙を供給できる状態になり、その後、プロセスはステップ705に戻る。
【0065】
ステップ725において、エアロゾル形成基材の全ての利用可能な区域が使用済みになったことをマイクロコントローラが判定した場合には、エアロゾル形成基材を交換しなければならない。ユーザに対して視覚的又は音響的表示を設けることもできる。ステップ745において、エアロゾル形成基材を交換するために、ボタン600が押され、加熱要素を縮小させる。その結果、エアロゾル形成基材は、装置から容易に引き出すことができる。加熱要素が縮小されている間、加熱要素は、ステップ750において、フィルタに最も近接した始動位置に長手方向に移動される。新しいエアロゾル形成基材を挿入するために、ボタンは押されたままであり、或いは、解除されていた場合には再度押されて加熱要素を縮小させる。ステップ755において、自動機構が使用された場合には、加熱要素は、新しいエアロゾル形成基材が検出されるまでは縮小状態で保持することができる。新しいエアロゾル形成基材が検出されると、プロセスは、再度ステップ700から始まる。
【符号の説明】
【0066】
600 プッシュボタン
610 支持ロッド
620 トーションバー
630 螺旋加熱要素
640 電気コンタクト
650 支持要素
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7