特許第6184985号(P6184985)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6184985
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】二層透明導電膜及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01B 5/14 20060101AFI20170814BHJP
   G02F 1/1335 20060101ALI20170814BHJP
   G02F 1/1343 20060101ALI20170814BHJP
   H01B 13/00 20060101ALI20170814BHJP
   H01L 31/0224 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   H01B5/14 A
   G02F1/1335
   G02F1/1343
   H01B13/00 503B
   H01L31/04 266
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-559081(P2014-559081)
(86)(22)【出願日】2013年7月5日
(65)【公表番号】特表2015-511392(P2015-511392A)
(43)【公表日】2015年4月16日
(86)【国際出願番号】CN2013078930
(87)【国際公開番号】WO2014117477
(87)【国際公開日】20140807
【審査請求日】2013年11月11日
【審判番号】不服2016-3656(P2016-3656/J1)
【審判請求日】2016年3月9日
(31)【優先権主張番号】201310043999.3
(32)【優先日】2013年2月4日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】513218053
【氏名又は名称】ナンチャン オー−フィルム テック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100171675
【弁理士】
【氏名又は名称】丹澤 一成
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ フェイ
(72)【発明者】
【氏名】ガオ ユーロン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ ミャオチエン
(72)【発明者】
【氏名】グー イン
【合議体】
【審判長】 鈴木 正紀
【審判官】 池渕 立
【審判官】 土屋 知久
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第102903423(CN,A)
【文献】 中国特許出願公開第102708946(CN,A)
【文献】 国際公開第2013/140859(WO,A1)
【文献】 特表2012−519329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B5/00
G06F3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二層透明導電膜であって、
第1の基板と、
前記第1の基板上に形成され、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める第1のインプリント接着剤層と、
前記第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
前記第1のインプリント接着剤層及び前記第1の導電層上に形成された粘着付与剤層と、
前記粘着付与剤層上に形成された第2の基板と、
前記第2の基板上に形成され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める第2のインプリント接着剤層と、を備え、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜はさらに、
前記第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする、二層透明導電膜。
【請求項2】
前記規則的メッシュのセルの面積に対する、前記規則的メッシュのセルの中間空白領域の面積の比は、95%を上回ることを特徴とする、請求項1に記載の二層透明導電膜。
【請求項3】
前記ランダム・メッシュのセルは、不規則な四辺形として成形されることを特徴とする、請求項1に記載の二層透明導電膜。
【請求項4】
前記規則的メッシュのセルは、矩形として成形されることを特徴とする、請求項1に記載の二層透明導電膜。
【請求項5】
前記規則的メッシュは、六角形のメッシュであることを特徴とする、請求項1に記載の二層透明導電膜。
【請求項6】
二層透明導電膜を製造する方法であって、
第1の基板の表面上にインプリント接着剤を塗布して第1のインプリント接着剤層を形成し、前記第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
前記第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
粘着付与剤層を前記第1の導電層に接合するステップと、
第2の基板を前記粘着付与剤層に接合し、前記第2の基板の前記粘着付与剤層から離れた前記表面上にインプリント接着剤を塗布して第2のインプリント接着剤層を形成し、前記第2のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を含み、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
前記第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする方法。
【請求項7】
二層透明導電膜であって、
基板と、
前記基板の一方の表面上に形成され、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める第1のインプリント接着剤層と、
前記第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
前記基板の他方の表面上に形成され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める第2のインプリント接着剤層と、を備え、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜はさらに、
前記第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする二層透明導電膜。
【請求項8】
二層透明導電膜を製造する方法であって、
基板の一方の表面上にインプリント接着剤を塗布して第1のインプリント接着剤層を形成し、前記第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
前記第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
前記基板の前記他方の表面上にインプリント接着剤を塗布して第2のインプリント接着剤層を形成し、前記第2のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を備え、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
前記第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする方法。
【請求項9】
二層透明導電膜であって、
第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める基板と、
前記第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
前記第1の導電層上に配置され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める分離層と、を備え、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜はさらに、
前記第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする二層透明導電膜。
【請求項10】
二層透明導電膜を製造する方法であって、
基板の表面をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
前記第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
前記第1の導電層の表面上にポリマーを塗布して分離層を形成し、前記分離層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を備え、前記第1のメッシュ及び前記第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、前記二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
前記第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含み、
前記ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、
又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する前記不規則多角形メッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、導電膜に関し、より具体的には、二層透明導電膜及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
透明導電膜は、高い導電率と可視光における良好な透過率といった優れた特性を示す導電膜であり、従って、幅広い応用展望がある。現在、透明導電膜は、液晶ディスプレイ、タッチパネル、電磁シールド、太陽電池の透明電極の透明表面ヒータ、及び可撓性発光デバイス等の分野において成功裡に用いられている。
【0003】
従来の透明導電膜は、通常、露光、現像、エッチング、洗浄、及び他の手順によってパターン化する必要があり、その後、パターンに従って基板の表面上に導電領域及び透過領域が形成される。或いは、印刷により、基板上の特定の領域上に金属メッシュが形成することができる。二層導電膜におけるメッシュは、膜の光学性能にとって不可欠であり、良好な導電率、並びに可視光における高い透過率及び高い赤外線反射率が望まれる。望ましくない光学現象、及びメッシュ領域の間の色差を回避するために、二層導電膜の設計及び積層の際に、上部メッシュと下部メッシュを位置合わせする必要がある。従って、望ましくない光学現象を回避し、高い透過率を保証することができるように、二層導電膜の位置合わせ精度は比較的高く、通常は10μmである。製造における位置合わせ精度が比較的高いため、機器及び動作の要件も比較的高い要求を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高い光線透過率により位置合わせ精度を低減させ得る二層透明導電膜、及びその製造方法を提供することが、本開示の一目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
二層透明導電膜が、
第1の基板と、
第1の基板上に形成され、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める第1のインプリント接着剤層と、
第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
第1のインプリント接着剤層及び第1の導電層上に形成された粘着付与剤層と、
粘着付与剤層上に形成された第2の基板と、
第2の基板上に形成され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める第2のインプリント接着剤層と、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜はさらに、
第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含む。
【0006】
1つの実施形態において、第1の導電層の面積に対する規則的メッシュのセルの中間空白領域の面積の比は、95%を上回る。
【0007】
1つの実施形態において、ランダム・メッシュのセルは不規則な四辺形として成形される。
【0008】
1つの実施形態において、規則的メッシュのセルは矩形として成形される。
【0009】
1つの実施形態において、ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、(−1,1)の範囲の傾斜を有する不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回るか、又は(−1,1)の範囲の傾斜を有する不規則多角形のメッシュのグリッド線の数は(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る。
【0010】
1つの実施形態において、規則的メッシュは六角形のメッシュである。
【0011】
1つの実施形態において、ランダム・メッシュは不規則多角形のメッシュであり、不規則多角形のメッシュのグリッド線は均一に分布し、2つのノード間のグリッド線は水平軸Xと角度θを形成し、角度θは均一に分布し、均一な分布とは、ランダム・グリッドの各々の統計値θを指し、次いで、ステップ角度5°における角度間隔の各々の範囲内に入るグリッド線の確率piに関する統計値を収集して、かくして、0〜180°の範囲内の36個の角度間隔におけるp1、p2...p36を取得し、piは、標準偏差が算術平均の20%を下回るという条件を満たす。
【0012】
二層透明導電膜を製造する方法が、以下のステップ:即ち、
第1の基板の表面上にインプリント接着剤を塗布して第1のインプリント接着剤層を形成し、第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
粘着付与剤層を第1の導電層に接合するステップと、
第2の基板を粘着付与剤層に接合し、第2の基板の粘着付与剤層から離れた表面上にインプリント接着剤を塗布して第2のインプリント接着剤層を形成し、第2のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含む。
【0013】
二層透明導電膜が、
基板と、
基板の一方の表面上に形成され、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める第1のインプリント接着剤層と、
第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
基板の他方の表面上に形成され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める第2のインプリント接着剤層と、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜はさらに、
第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含む。
【0014】
二層透明導電膜を製造する方法が、以下のステップ:即ち、
基板の一方の表面上にインプリント接着剤を塗布して第1のインプリント接着剤層を形成し、第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
基板の他方の表面上にインプリント接着剤を塗布して第2のインプリント接着剤層を形成し、第2のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含む。
【0015】
二層透明導電膜が、
第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を定める基板と、
第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第1の導電層と、
第1の導電層上に配置され、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を定める分離層と、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜はさらに、
第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む第2の導電層と、
を含む。
【0016】
二層透明導電膜を製造する方法が、以下のステップ:即ち、
基板の表面をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝を形成するステップと、
第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層を得るステップと、
第1の導電層の表面上にポリマーを塗布して分離層を形成し、分離層をパターン・インプリントして、第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝を形成するステップと、を備え、第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュであり、二層透明導電膜を製造する方法はさらに、
第2のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層を得るステップと、
を含む。
【0017】
二層透明導電膜が、第1の導電層及び第2の導電層を含む。第1の導電層は、該第1の導電層の表面上に第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む。第2の導電層は、第2の導電層の表面上に第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝内に充填された導電材料を含む。第1のメッシュ及び第2のメッシュの一方は規則的メッシュであり、他方はランダム・メッシュである。二層導電膜の積層又は設計の際、望ましくない光学現象、並びにメッシュ領域間の色差を回避できるようにするために、位置合わせ精度を必要としない。さらに、製造プロセスにおいて、位置合わせ精度が要求されないので、製造効率が大きく向上する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1A】二層透明導電膜の第1の実施形態の断面図である。
図1B】二層透明導電膜の第1の実施形態の第2の導電層の平面図である。
図2】第1の実施形態の第1の導電層の平面図である。
図3】二層透明導電膜の第2の実施形態の断面図である。
図3A】第2の実施形態の第2の導電層の平面図である。
図3B】第2の実施形態の第1の導電層の平面図である。
図4】二層透明導電膜の第3の実施形態の断面図である。
図4A】第3の実施形態の第2の導電層の平面図である。
図4B】第3の実施形態の第1の導電層の平面図である。
図5】二層透明導電膜の第1の実施形態の製造方法のフローチャートである。
図6】二層透明導電膜の第2の実施形態の製造方法のフローチャートである。
図7】二層透明導電膜の第3の実施形態の製造方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
ここで、本発明の二層透明導電膜の実施形態を詳細に説明するために図面を参照する。
【0020】
実施形態1
図1Aを参照すると、これは二層透明導電膜100の第1の実施形態の断面図である。下から上に向かって、二層透明導電膜100は、第1の基板110、第1のインプリント接着剤層120、第1の導電層101、粘着付与剤層103、第2の基板110’、第2のインプリント接着剤層120’、及び第2の導電層102を含む。
【0021】
第1の基板110は、PETで作成され、188μmの厚さを有し、第1の基板110は透明である。
【0022】
第1のインプリント接着剤層120は、第1の基板110上に形成される。第1のインプリント接着剤層120は、UVインプリント接着剤で作成される。第1のインプリント接着剤層120は、インプリントにより、3μmの深さ、2.2μmの幅を有する第1のメッシュ状溝14を定める。第1のメッシュ状溝14は、ランダム・メッシュである第1のメッシュを形成する。
【0023】
第1の導電層101は、第1のインプリント接着剤層120上に形成される。第1の導電層101は、第1のメッシュ状溝14内に充填された導電材料(銀)を含む。第1のメッシュ状溝14内に充填された銀は自己接続し、導電領域を形成する。約2μmである銀の厚さは、溝14の深さを下回る。
【0024】
粘着付与剤層103は、第1の導電層101に接合される。
【0025】
第2の基板110’は、粘着付与剤層103上に形成され、第1の基板110と同じ構造及び材料を有する。
【0026】
第2のインプリント接着剤層120’は、第2の基板110’上に形成される。第2のインプリント接着剤層120’は、インプリントにより、第2のメッシュ状溝14’を定める。第2のメッシュ状溝14’は、規則的メッシュである第2のメッシュを形成する。
【0027】
第2の導電層102は、第2のインプリント接着剤層120’上に形成される。第2の導電層102は、第2のメッシュ状溝14’内に充填された導電材料(銀)を含む。第2のメッシュ状溝14’内に充填された銀は自己接続し、導電領域を形成する。約2μmである銀の厚さは、溝14’の深さを下回る。
【0028】
第1の導電層101及び第2の導電層102は、粘着付与剤層103により互いに接合され、かくして、二層透明導電膜100を形成する。
【0029】
図1Bを参照すると、これは本実施形態の第2の導電層102の平面図である。第2のメッシュ状溝14’により形成される第2のメッシュは、規則的メッシュである。規則的メッシュは、複数のメッシュ・セル12を平行配置することにより形成される。図示される実施形態において、ランダムな点が、メッシュ・セル12の開始ノード12aとして選択され、グリッド線121がノード12aからノード12bに延び、グリッド線124もまた、12aから、グリッド線121のものとは異なる方向に延びてノード12dに達し、グリッド線122及びグリッド線123は、ノード12b、12dから、グリッド線124、121のものとは異なる方向に延び、交差して、ノード12cを形成し、その結果、規則的な四辺形のメッシュ・セル12が形成される。同様に、各ノードが選択され、プロセスが繰り返されて、第2の導電層102のメッシュを形成する。換言すれば、グリッド線121、122、123、及び124は、協働してメッシュ・セル12を形成する。メッシュ・セル12を形成するグリッド線は、280μmの長さを有する。メッシュ・セル12の4つのグリッド線は、半透明領域として使用される絶縁領域である、中間空白領域13を取り囲む。メッシュ・セル12の面積に対する中間空白領域13の面積の比は、95%を上回る、即ち、第2の導電層102の全面積に対する第2の導電層102の規則的メッシュにおける中間空白領域の面積の比は、95%を上回り、こうした比により導電膜のより高い透過率が可能になる。
【0030】
図2を参照すると、これは第1の実施形態の第1の導電層101の平面図である。第2のメッシュ状溝14’により形成される第1のメッシュは、ランダム・メッシュである。ランダム・メッシュは、複数のメッシュ・セル21を配置することにより形成される。ランダムな点が、メッシュ・セル21の開始ノード21aとして選択され、グリッド線211が、ノード21aからノード21bに延び、グリッド線214もまた、ノード21aから、グリッド線211のものとは異なる方向に延びてノード21dに達し、グリッド線212及びグリッド線213は、ノード21b、21dから、グリッド線214、211のものとは異なる方向に延び、交差して、ノード21cを形成し、その結果、不規則な四辺形のメッシュ・セル21が形成される。同様に、各ノードが選択され、プロセスが繰り返されて、第1の導電層101のメッシュを形成する。言い換えれば、グリッド線211、212、213、及び214は、協働してメッシュ・セル21を形成する。メッシュ・セル21の4つのグリッド線は、半透明領域として使用される絶縁領域である、中間空白領域22を取り囲む。メッシュ・セル21の面積に対する中間空白領域22の面積の比は、95%を上回る、即ち、第1の導電層101の全面積に対する第1の導電層101のランダム・メッシュにおける中間空白領域の面積の比は、95%を上回る。メッシュ・セル21の外周は、第2の導電層102のメッシュ・セル12の外周と同じである。代替的な実施形態において、不規則な四辺形の形成は、以下のようにすることができる。:即ち、最初に、正方形のメッシュ・セルを設計し、次いで、正方形の各ノードを移動させ、移動したノードは、接続された四辺形が不規則な四辺形であることを保証する。ノードの移動方法は、オリジナルのノードを、起点ノードからの距離dを移動する中心として使用するランダム移動とすることができる。グリッド線211、212、213、及び214は、協働してメッシュ・セル21を形成する。
【0031】
図5を参照すると、図示される実施形態において、二層透明導電膜100を製造するための方法が、以下のステップを含む。:即ち、
【0032】
ステップS101:第1の基板110の表面上にインプリント接着剤を塗布して第1のインプリント接着剤層120を形成し、第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、ランダム・メッシュである第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝14を形成する。
【0033】
ステップS102:第1のメッシュ状溝14を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層101が得られる。
【0034】
導電材料は、銀である。
【0035】
ステップS103:粘着付与剤層103を第1の導電層101に接合する。
【0036】
粘着付与剤層103は、第1の導電層101と第2の導電層102との間のより良好な接合のために用いられる。
【0037】
ステップS104:第2の基板110’を粘着付与剤層103に接合し、インプリント接着剤を第2の基板110’の表面上に塗布して第2のインプリント接着剤層120’を形成し、第2のインプリント接着剤層120’をパターン・インプリントして、規則的メッシュである第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝14’を形成する。
【0038】
ステップS105:第2のメッシュ状溝14’を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層102が得られる。
【0039】
第1の導電層101を感知層として用い、第2の導電層102を駆動層として用いて、2つの層を積層し、粘着付与剤層103により接合する。第1の導電層101及び第2の導電層102を積層する際、位置合わせ精度は必要とせず、望ましくない光学現象、並びにメッシュの間の色差を避けることができ、製造プロセス及び機器の要件は比較的低い。
【0040】
実施形態2
図3は、二層透明導電膜200の第2の実施形態の断面図である。下から上に、二層透明導電膜200は、第1の導電層201と、第1のインプリント接着剤層210と、基板203と、第2のインプリント接着剤層210’と、第2の導電層202とを含む。
【0041】
基板203は、2つの導電層の間に配置される。基板203は、PETで作成され、188μmの厚さを有する。
【0042】
第1のインプリント接着剤層210は、基板203の下面上に形成される。第1のインプリント接着剤層210は、インプリントにより、3μmの深さ、2.2μmの幅を有する、第1のメッシュ状溝32を定める。第1のメッシュ状溝32は、ランダム・メッシュである第1のメッシュを形成する。
【0043】
第1の導電層201は、第1のインプリント接着剤層210上に形成される。第1の導電層201は、第1のメッシュ状溝32内に充填された導電材料(銀)を含む。約2μmである銀の厚さは、溝32の深さを下回る。インプリントによる第1のメッシュ状溝32は連通しているので、内部に充填された銀は、導電領域を形成する。
【0044】
第2のインプリント接着剤層210’は、基板203の上面上に形成される。第2のインプリント接着剤層210’は、インプリントにより、第2のメッシュ状溝32’を定める。第2のメッシュ状溝32’は、規則的メッシュである第2のメッシュを形成する。
【0045】
同様に、第2の導電層202は、第2のインプリント接着剤層210’上に形成される。第2の導電層202は、第2のメッシュ状溝32’内に充填された導電材料(銀)を含む。第2のメッシュ状溝32’内に充填された銀は、自己接続し、導電領域を形成する。
【0046】
図3Aは、本実施形態の第2の導電層202の平面図を示す。第2のメッシュ状溝32’により形成された第2のメッシュは、規則的メッシュである。規則的メッシュは、複数のメッシュ・セル33を平行配置することにより形成される。メッシュ・セル33は、正六角形として成形される。ランダムな点が、メッシュ・セル33の開始ノード33aとして選択され、グリッド線331がノード33aからノード33bに延び、グリッド線332がノード33bからノード33cに延び、グリッド線333がノード33cからノード33dに延び、グリッド線334がノード33dからノード33eに延び、グリッド線335がノード33eからノード33fに延び、グリッド線336がノード33fからノード33aに延び、その結果、正六角形のメッシュ・セル33が形成される。複数のメッシュ・セル33が協働して規則的メッシュを形成するまで、説明されたプロセスを繰り返す。メッシュ・セル33は、半透明領域として用いられる絶縁領域である、中間空白領域337を取り囲む。メッシュ・セル33の面積に対する中間空白領域337の面積の比は、96.2%を上回る、即ち、第2の導電層202の全面積に対する第2の導電層202の規則的メッシュにおける中間空白領域の面積の比は、96.2%を上回り、このような比により、導電膜のより高い透過率が可能になる。メッシュ・セル33は、280μmの外周を有する。
【0047】
図3Bは、本実施形態の第1の導電層201の平面図である。第1のメッシュ状溝32により形成された第1のメッシュは、ランダム・メッシュである。ランダム・メッシュは、複数のメッシュ・セル33’を配置することにより形成される。メッシュ・セル33’は、不規則な三角形、正方形、又は五角形等のような不規則な多角形である。複数のメッシュ・セル33’は、第1の導電層201のランダム・メッシュを形成し、そのグリッド線は直線セグメントである。(−1,1)の範囲の傾斜を有する不規則な多角形のメッシュのグリッド線の数は、(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を上回る、即ち、45°未満の又はこれに等しい、X軸との角度を有するグリッド線の数は、45°を上回る、X軸との角度を有するグリッド線の数を上回る。代替的に、(−1,1)の範囲の傾斜を有する不規則な多角形のメッシュのグリッド線の数は、(−∞,−1)及び(1,+∞)の範囲の傾斜を有するグリッド線の数を下回る。メッシュ・セル33’の4つのグリッド線により取り囲まれた空白部は絶縁領域であり、半透明領域としても働く。
【0048】
図6を参照すると、図示される実施形態において、二層透明導電膜200を製造するための方法が、以下のステップを含む。:即ち、
【0049】
ステップS201:基板203の一方の表面上にインプリント接着剤層を塗布して第1のインプリント接着剤層210を形成し、第1のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、ランダム・メッシュである第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝32を形成する。
【0050】
ステップS202:第1のメッシュ状溝を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層201を得る。
【0051】
導電材料は銀である。
【0052】
ステップS203:基板203の他方の表面上にインプリント接着剤を塗布して第2のインプリント接着剤層210’を形成し、第2のインプリント接着剤層をパターン・インプリントして、規則的メッシュである第2のメッシュを形成する第2のメッシュ状溝32’を形成する。
【0053】
ステップS204:第2のメッシュ状溝32’を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層202を得る。
【0054】
第1の導電層201は、不規則な多角形の複数のメッシュ・セル33’を含む。複数のメッシュ・セル33’は、ランダム・メッシュを形成する。第2の導電層202は、規則的メッシュを形成する、六角形の複数のメッシュ・セル33を含む。第2の導電層202の規則的メッシュ・セル33の形成中、第1の導電層101と第2の導電層102を積層するために、位置合わせ精度は必要とせず、望ましくない光学現象、並びにメッシュ領域間の色差を避けることができ、製造プロセス及び機器の要件は比較的低い。
【0055】
実施形態3
図4を参照すると、本実施形態の二層透明導電膜300が、片面構造及び二層構造を有する。下から上に、二層透明導電膜300は、基板41と、第1の導電層301と、分離層303と、第2の導電層302とを含む。
【0056】
第1の導電層301は、基板41上に形成される。第1の導電層301は、第1のメッシュ状溝42内に充填された導電材料を含む。本実施形態による導電材料は、銀である。約2μmである銀の厚さは、溝42の深さを下回る。第1のメッシュ状溝42内に充填された銀は、自己接続し、第1の導電層301を形成する。
【0057】
分離層303は、第1の導電層301上に配置される。分離層303は、UVインプリント接着剤のようなポリマーで作成される。分離層303は、第2のメッシュ状溝42’を定める。第2のメッシュ状溝42’は、ランダム・メッシュであるメッシュを形成する。
【0058】
第2の導電層302は、分離層303上に配置される。第2の導電層302は、第2のメッシュ状溝42’内に充填された導電材料(銀)を含む。約2μmである銀の厚さは、溝42’の深さを下回る。溝42’内に充填された銀は、自己接続し、第2の導電層302を形成する。
【0059】
図4Aは、本実施形態の第1の導電層301の平面図である。第1のメッシュ状溝42は、規則的なメッシュを形成する。規則的メッシュは、平行配置された複数のメッシュ・セル45を含む。メッシュ・セル45は、X軸と20°の角度を形成するグリッド線を有する菱形として成形される。メッシュ・セル45は、半透明領域として用いられる絶縁領域である中間空白領域を取り囲む。第1の導電層301は、86.6%を上回る、可視光透過率を有する。
【0060】
図4Bは、本実施形態の第2の導電層302の平面図を示す。第2のメッシュ状溝42’は、ランダム・メッシュを形成する。ランダム・メッシュは、平行配置された複数のメッシュ・セル45’を含む。メッシュ・セル45’は、不規則な多角形であり、複数のメッシュ・セル45’は、ランダム・メッシュを形成し、そのグリッド線は直線セグメントである。ランダム・メッシュは均一に分布し、以下の条件を満たす。:即ち、グリッド線は、直角水平軸Xと角度θを形成し、角度θは均一に分布し、均一な分布とは、ランダムなグリッドの各々の統計値θを指し、次いで、グリッド線が、ステップ角度5°における角度間隔の各々の範囲に入る確率piに関する統計値を収集し、かくして、0〜180°の範囲内の36個の角度間隔におけるp1、p2...p36を取得し、piは、標準偏差が算術平均の20%を下回るという条件を満たす。メッシュ・セル45’は、半透明領域として用いられる絶縁領域である中間空白領域を取り囲む。
【0061】
図7を参照すると、図示される実施形態において、二層透明導電膜300を製造するための方法が、以下のステップを含む。:即ち、
【0062】
ステップS301:基板41の表面をパターン・インプリントして、第1のメッシュを形成する第1のメッシュ状溝42を形成する。
【0063】
ステップS302:第1のメッシュ状溝42を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層301を得る。
【0064】
導電材料は、銀である。
【0065】
ステップS303:第1の導電層301の表面上にポリマーを塗布して分離層303を形成し、分離層303をパターン・インプリントし、第2のメッシュ状溝42’を形成する。第2のメッシュ状溝42’は、ランダム・メッシュである第2のメッシュを形成する。
【0066】
塗布されるポリマーは、UVインプリント接着剤とすることができる。
【0067】
ステップS304:第2のメッシュ状溝42’を導電材料で充填して焼結し、かくして、第2の導電層302を得る
【0068】
最初に、基板41の表面をパターン・インプリントし、3μmの深さ、2.2μmの幅を有する、第1のメッシュ状溝42を形成する。次いで、スクレープ技術により、基板303上の第1のメッシュ状溝42の全体を導電材料で充填して焼結し、かくして、第1の導電層301が得られる。複数のメッシュ状溝42は、規則的メッシュを配置し、形成する。前述のように、規則的メッシュは均一に分布する。次いで、第1の導電層301の表面上にポリマーをパターン塗布して、第1の導電層301を覆い、4μmの厚さを有する分離層303を形成する。分離層303をパターン・インプリントし、第2のメッシュ状溝42’を形成する。複数の第2のメッシュ状溝42’は、ランダム・メッシュを形成する。スクレープ技術により、導電材料を第2のメッシュ状溝42’内に充填して焼結し、かくして、第2の導電層302を得る。
【0069】
本発明を構造的特徴及び/又は方法的行為に特有の語で説明したが、添付の特許請求の範囲で定められる本発明は、説明した特定の特徴又は行為に必ずしも限定されないことを理解すべきである。むしろ、特定の特徴及び行為は、請求される本発明を実施する例示的な形態として開示されたものである。
【符号の説明】
【0070】
12、21、33、33’、45、45’:メッシュ・セル
12a、21a、33a:開始ノード
12b、12c、12d、21b、21c、21d、33b、33c、33d、33e、33f:ノード
13、22、337:中間空白領域
14、32、42:第1のメッシュ状溝
14’、32’、42’:第2のメッシュ状溝
41、203:基板
100、200、300:二層透明導電膜
101、201、301:第1の導電層
102、202、302:第2の導電層
103:粘着付与剤層
110:第1の基板
110’:第2の基板
120、210:第1のインプリント接着剤層
120’、210’:第2のインプリント接着剤層
121、122、123、124、121、212、213、214、331、332、333、334、335、336:グリッド線
303:分離層
図1A
図1B
図2
図3
図3A
図3B
図4
図4A
図4B
図5
図6
図7