(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記中央ブレイド部分の前記第1の端部における前記少なくとも2つの伸張性ストランドは、前記アッパーの前記外側面上に配置されることを特徴とする請求項1に記載のフットウェア物品。
前記少なくとも2つの伸張性ストランドは、第1の伸張性ストランド及び第2の伸張性ストランドを備え、かつ、前記第1の伸張性ストランド及び前記第2の伸張性ストランドは実質的に異なる材料特性を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載のフットウェア物品。
前記第1のブレイド部分は、前記アッパーの外面上の1つまたは複数のループによって前記アッパーに取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のフットウェア物品。
前記第1のブレイド部分は、前記第1のブレイド部分を前記アッパーに縫合することによって前記アッパーに取り付けられることを特徴とする請求項11に記載のフットウェア物品。
前記第1のブレイド部分は、第1の数の伸張性ストランドと関連し、前記第2のブレイド部分は、第2の数の伸張性ストランドと関連し、前記第1の数の伸張性ストランドは、前記第2の数の伸張性ストランドより多いことを特徴とする請求項11に記載のフットウェア物品。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、分岐したブレイド部材100の実施形態の概略図である。分岐したブレイド部材100は、1つまたは複数のブレイド部分に編まれ得る複数の伸張性ストランドを備え得る。さらに詳細に下記に説明されるように、各分岐したブレイド部材は、よりこみ、編みこみ、或いは、結合する種々の異なるスレッド、ワイヤ、または、任意の別の概して細長い材料を結合することによって形成される種々の異なる構造を備え得る。ある実施形態では、例えば、分岐したブレイド部材100は、1つまたは複数の伸張性ストランドに形成され得る複数のスレッドで構成され得る。これらの伸張性ストランドは、次いで、よりあわれる、編みこまれる、または、別の方法で一緒に結合され、1つまたは複数のブレイド部分を形成し得る。
【0012】
図1の示す実施形態では、分岐したブレイド部材100は、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140を備える。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140は、ブレイド部分120を形成するように共に編まれ得る。さらに、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140それぞれは、1つまたは複数のスレッドから形成され得る。例えば、第1の伸張性ストランド130は、第1群のスレッド110を組み合わせることによって形成され得る。同様に、第2の伸張性ストランド140は、第2群のスレッド112を組み合わせることによって形成され得る。参照のため、第1群のスレッド110の及び第2群のスレッド112は、複数のスレッド115として集合的に称され得る。
【0013】
分岐したブレイド部材100の分岐した構成は、1つの構造から分岐されたブレイド部材100のサブ構造への構成材料の累進的な分岐として理解され得る。例えば、上述のように、分岐したブレイド部材100は、ブレイド部分120を含む。ブレイド部分120は、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140が共に編まれた、分岐したブレイド部材100の一部を備える。この実施形態では、ブレイド部分120は、第1の端部150及び第2の端部152を含み得る。分岐したブレイド部材100の第1の分岐160は、第2の端部152で起こる。特に、第1の分岐160で、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140は、ブレイド部分120から離れるように別々に延在する。同様に、第1の分岐部分160で、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140は結合してブレイド部分120を形成している。
【0014】
ある実施形態では、分岐したブレイド部材100は、分岐点をさらに含み得る。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140それぞれは、各伸張性ストランドを備える複数の構成スレッドにさらに分岐し得る。一実施形態では、第1の伸張性ストランド130は、第1の端部170及び第2の端部172を含む。第1の端部170は、ブレイド部分120の第2の端部152と関連し得る。特に、ある実施形態では、第1群のスレッド110からのスレッドは、それぞれのスレッドとして第2の分岐部分162から延在し得る。同様に、第2の分岐部分162で、第1群のスレッド110は、結合して第1の伸張性ストランド130を形成している。同様に、第2の伸張性ストランド140は、第1の端部174及び第2の端部176を含み得る。第1の端部174は、ブレイド部分120の第2の端部152と関連し、第2の端部176は、第3の分岐部分164と関連し得る。特に、ある実施形態では、第2群のスレッド112からの個々のスレッドは、第3の分岐部分164から延在し得る。同様に、第3の分岐部分164で、第2群のスレッド112は結合して、第2の伸張性ストランド140を形成している。
【0015】
ある実施形態では、ブレイド部分は、第1の分岐が伸張性ストランドに、それがさらにスレッドに分岐するのではなくて、個々のスレッドの直接分岐し得る。ある実施形態では、ブレイド部分120の第1の端部150は、第4の分岐部分166を含み得る。一実施形態では、第4の分岐部分166は、(第1群のスレッド110及び第2群のスレッド112で作られる)複数のスレッド155が個々のスレッドに分離するところである。
【0016】
この例示的な実施形態では、ブレイド部分120は、上述のように、第1の伸張性ストランド130及び第2の伸張性ストランド140を共に編むことによって形成される。しかしながら、別の実施形態では、ブレイド部分120は、個々のスレッドから直接編まれ得ることが理解できるだろう。特に、ある実施形態では、一緒に編まれ得るが第1の伸張性ストランド130または第2の伸張性ストランド140のいずれにも直接一致しない種々のサブ構造に、個々のスレッドを構成することが可能である。
【0017】
開示する伸張性ストランドは、任意の適切な材料から形成され得る。ある実施形態では、伸張性ストランドは、任意の概ね一次的材料から形成され得る。本願の開示事項に対して利用されるように、「一次的な材料」またはその同類物は、幅及び厚みよりかなり長い全長を有する、概ね細長い材料を示すことを意味する。ある実施形態では、各伸張性ストランドは、1つまたは複数のスレッド、或は、類似した概して一時的な材料をさらに備え得る。従って、伸張性ストランドに適切な材料は、種々のフィラメント、ファイバー、糸、スレッド、ケーブル、コード、または、ロープを含み得る。伸張性ストランドに適切な材料は、レイヨン、ナイロン、ポリエステル、シルク、コットン、カーボン、ガラス、アラミド(例えば、パラ系アラミド繊維及びメタ系アラミド繊維)、超高分子量ポリエチレン、液晶高分子、銅、アルミニウム、鋼、及び、これらの種類の材料の種々の組み合わせから形成される、または、含み得る。
【0018】
ある実施形態では、伸張性ストランドは、フィラメント及び/または繊維から形成され得る。フィラメントは、限定されない長さを有し、伸張ストランドとして個々に利用され得る。繊維は、比較的短い長さを有し、通常、スピニングまたはよりこみ工程を介して適切な長さのストランドに製造される。伸張性ストランドに利用される個々のフィラメントは、単一の材料(すなわち、単一成分フィラメント)から、または、複合材料(すなわち、複合フィラメント)から形成され得る。同様に、異なるフィラメントが、異なる材料から形成され得る。例えば、伸張性ストランドとして利用される糸は、一般材料から形成され得、または、複数の異なる材料から形成され得るフィラメントを含み得る。同様のコンセプトが、スレッド、ケーブル、または、ロープにも適用される。
【0019】
開示する分岐したブレイド部材は、複数の伸張性ストランドを含み得る。ある実施形態では、スペーサ織物材料は、複数の伸張性ストランドを含み、伸張性ストランドは、同一の材料から作られ得る。ある実施形態では、伸張性ストランドは、異なる材料作られ得る。伸張性ストランドが異なる材料から作られる際は、伸張性ストランドは、異なる特性を含み得る。例えば、第1の伸張性ストランドは、力がかかると伸びる。ある実施形態では、第2の伸張性ストランドは、第1の伸張性ストランドより少ししか伸びない。他の実施形態では、第2の伸張性ストランドは、第1の伸張性ストランドよりさらに伸び得る。
【0020】
ある実施形態では、伸張性ストランドの厚みは、大きく変化してもよい。ある実施形態では、例えば、伸張性ストランドの厚みは、約0.03mmより薄いものから約5mmより厚い範囲にあり得る。一次的材料は、略同一の幅及び厚みの断面(例えば、丸または四角の断面)を有することが多いだろうが、ある一次的材料は、厚みより大きい幅(例えば、長方形、楕円、または、他の細長い断面)を有し得る。より幅が大きくても、材料の長さが材料の幅及び厚みよりはるかに大きい場合は、材料は、一次的であると考慮され得る。
【0021】
多数の伸張性ストランドを有するある実施形態では、各ストランドの厚みは同一であり得る。ある実施形態では、各伸張性ストランドの厚みは異なり得る。複数の伸張性ストランドの相対的な厚みは、所望の強度、弾性、製造考慮点、及び、可能性のある他の要因を含む様々な要因に従って選択され得る。
【0022】
適切な伸張性ストランドの例は、以下の:名称「Methods of Manufacturing Articles of Footwear With Tensile Strand Elements」で2012年2月24日出願された米国特許出願番号13/404,483号細書、名称「Articles of Footwear With Tensile Strand Elements」で2012年2月24日に出願された米国特許出願番号13/404,448、名称「Footwear Incorporating Angled Tensile Strand Elements」で2010年7月30日に出願された米国特許出願公開第2012/0023778号明細書のいずれにも開示されており、これらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0023】
同様に、伸張性ストランドを作る個々のスレッド(または、他の一般的な一次的要素)は、伸張性ストランドを作るための上述の任意の材料から形成され得る。さらに、各伸張性ストランドの特性が変化して、変化する材料特性を有する複合材料を達成し得ると、単一の伸張性ストランドを備える各スレッドの特性も同様に変化され得る。特に、形状、サイズ、材料組成、及び、各スレッドの他の特性が変化し、複合的な材料特性を有する伸張性ストランドを形成し得る。
【0024】
異なる実施形態では、複数のブレイド部分の形状は変化し得る。ある実施形態では、ブレイド部分は、略丸の断面形状を有し得る。他の実施形態では、ブレイド部分は、略平坦な形状を有し得る。言い換えると、ある実施形態では、ブレイド部分の幅と長さが、ブレイド部分の厚みよりかなり大きくてもよい。さらに、また別の実施形態では、ブレイド部分の断面形状を含む形状は、任意の別の様式において変化し得る。
【0025】
略平坦なブレイド部分を有する、分岐したブレイド部材の例示的な構成が
図2に示される。
図2を参照すると、分岐したブレイド部材200は、
図1に示めされる上述の実施形態の分岐したブレイド部材100と同様であり得る。特に、分岐したブレイド部材200は、第1の伸張性ストランド230及び第2の伸張性ストランド240に分岐するブレイド部分220を有するように構成される。さらに、ブレイド部分220の両端部、第1の伸張性ストランド230、及び、第2の伸張性ストランド240それぞれは、本願において集合的に複数のスレッド250と称される、分離したスレッドにさらに分岐する。
【0026】
図1に図示された略丸められたブレイド部分120に対して、ブレイド部分220は、略平坦に見える。具体的には、ブレイド部分220の厚みT1は、ブレイド部分220の幅W1及び長さL1よりかなり小さい。この平坦な形状は、ブレウド部分220が、フットウェア及び/またはアパレル物品の一部に対してより良好に固定される、或は、関連することを可能にし得る。
【0027】
開示する図が、略平坦または丸い構造を備えるような、各分岐したブレイド部材のブレイド部分を示す一方で、分岐したブレイド部材の種々の部材が、任意の適切な形状であり得る。同様に、分岐したブレイド部材の構造は、任意の適切なサイズであり得る。種々の構造または部分のサイズ及び形状は、いくつかある要因の中で特に、分岐したブレイド部材の用途、分岐したブレイド部材を形成するように使用される材料、分岐したブレイド部材によって設けられる所望の支持、及び、分岐したブレイド部材が製造される方式による。分岐したブレイド部材の構造または部分に適切な形状のいくつかは、限定することなく、丸い形状、平坦な形状、正方形、長方形、三角形、楕円形、規則的な形状、非規則的な形状、及び、任意の他の形の種類を含む。
【0028】
図3は、ブレイド部分の対向する両端で別々の伸張性ストランドに分離する分岐したブレイド部材300のまた別の実施形態を図示する。
図3を参照すると、分岐したブレイド部材300は、第1の端部332及び第2の端部334を有するブレイド部分330を含む。ある実施形態では、多数の伸張性ストランドが、ブレイド部分330の両端から分岐し得る。より具体的には、第1の伸張性ストランド320、第2の伸張性ストランド322、及び、第3の伸張性ストランド
324が、ブレイド部分330の第1の端部332から分離し、延在し得る。同様に、第4の伸張性ストランド340、第5の伸張性ストランド342、及び、第6の伸張性ストランド344が、ブレイド部分330の第2の端部334から分離し、延在し得る。
【0029】
ある実施形態では、第1の伸張性ストランド320、第2の伸張性ストランド322、及び、第3の伸張性ストランド324は、第4の伸張性ストランド340、第5の伸張性ストランド342、及び、第6の伸張性ストランド344とは実質的に異なる伸張性ストランドであり得る。しかしながら、別の実施形態では、ブレイド部分330のどちらの端部の伸張性ストランドも、同一の伸張性ストランドの一部であり得る。例えば、一実施形態では、第1の伸張性ストランド320及び第4の伸張性ストランド340は、同じ単一の伸張性ストランドに異なる部分を備え得る。同様に、第2の伸張性ストランド322及び第5の伸張性ストランド342は、同じ単一の伸張性ストランドに異なる部分を備え得る。さらに、第3の伸張性ストランド324及び第6の伸張性ストランド344は、同じ単一の伸張性ストランドに異なる部分を備え得る。このような実施形態では、3つの伸張性ストランドが第1の端部332で結合され、ブレイド部分330に亘って一緒に編まれる。これらの同じ3つの伸張性ストランドは、次いで、ブレイド部分330の第2の端部334で再び3つの別々の伸張性ストランドに分離する。
【0030】
ある実施形態では、各伸張性ストランドは、別々のスレッドに分離し得る。より具体的には、第1の伸張性ストランド320は、第1群のスレッド310に分離し得る。同様に、第2の伸張性ストランド322は、第2群のスレッド312に分離し、第4の伸張性ストランド340は、第4群のスレッド350に分離し、第5の伸張性ストランド342は、第5群のスレッド352に分離し、かつ、第6の伸張性ストランド344は、第6群のスレッド354に分離し得る。第6の伸張性ストランド344は、全く異なる伸張性ストランドであり得る。第1の伸張性ストランド320、第2の伸張性ストランド322、及び、第3の伸張性ストランド324、第4の伸張性ストランド340、第5の伸張性ストランド342、及び、第6の伸張性ストランド344それぞれが異なる伸張性ストランドである実施形態では、スレッドの対応する群が、同様に異なるスレッドであり得る。しかしながら、例えば、第1の伸張性ストランド320及び第4の伸張性ストランド340が単一の伸張性ストランドの異なる部分である実施形態では、第1群のスレッド310及び第4群のスレッド350は、同様に、同じスレッドの集合の異なる部分を備え得る。
【0031】
さらにスレッドに分岐する、各伸張性ストランドの両端を示し得る。しかしながら、各伸張性ストランドの両端は、任意の適切な方式で終端し得る。例えば、伸張性ストランドの両端は、両端がほつれない、または、伸張性ストランドの完全性が失われないように、結ばれる、縛られる、または、融合される。別の実施形態では、各伸張性ストランドの両端は、個々のスレッドにさらに分離され得る。次いで、個々のスレッドは、よう詳細に下記に説明されるような、フットウェア及び/またはアパレル物品に組み込まれ得る。
【0032】
本願で説明される分岐したブレイドは、対称または非対称であり得る。
図3の示される実施形態は、対称であり得る。具体的には、この実施形態は、ブレイド部分330の両側面上に延在する3つの伸張性ストランドを含む。別の実施形態では、分岐したブレイドは、ブレイド部分の各端部から分岐する同じ数の伸張性ストランドを有さなくてもよい。例えば、ブレイド部分の第1の端部は、2つの伸張性ストランドを含む一方で、第2の端部は、4つの伸張性ストランドを含み得る。このような実施形態では、分岐したブレイド部材は、非対称な構成を有するとみなされる。さらに、ブレイド部分の各端部は、任意の数の分岐(すなわち、伸張性ストランド、小さいブレイド部分、またはスレッド)を含有し得る。
【0033】
ある実施形態では、分岐したブレイド部材のスレッドは、同じ材料で作られ得る。他の実施形態では、分岐したブレイド部材のスレッドは、異なる材料で作られ得る。さらに、ある実施形態では、分岐したブレイドの各伸張性ストランドは、同じ材料で作られ得る。また別の実施形態では、分岐したブレイドの各伸張性ストランドは、異なる材料で作られ得る。分岐したブレイド部材用に選択された材料は、フットウェア物品上の意図された用途及び/または位置に基づいて選択され得る。
【0034】
ある実施形態では、1つまたは複数の伸張性ストランドは、力がかけられる祭により強く、かつ、より伸張耐性がある材料から形成され得る。別の実施形態では、1つまたは複数の伸張性ストランドは、力がかけられる際により容易に伸張する材料から形成され得る。またさらなる実施形態では、分岐したブレイド部材を形成するために使用される材料は、材料の組み合わせであり得る。分岐したブレイドの種々の部分を形成するために使用される各材料の強度及び/または伸張性は、いくつかある要因の中で特に、所望の伸張量または強度、並びにフットウェア物品上の位置による。
【0035】
可能な例として、
図3において、第1の伸張性ストランド320は、力がかけられる際に適度な伸張性をもたらす材料で作られる一方で、第1の伸張性ストランド322及び第3の伸張性ストランド324は、力がかけられる際に第1の伸張性ストランド320の材料より伸張しない材料で作られ得る。
【0036】
ブレイド部分330は、第1の伸張性ストランド320、第2の伸張性ストランド322、第3の伸張性ストランド324、第4の伸張性ストランド340、第5の伸張性ストランド342、及び、第6の伸張性ストランド344の材料の組み合わせを有し得る。従って、ブレイド部分330の伸張は、異なる伸張性ストランドの異なる材料に伸張特性の集合であり得る。言い換えると、ブレイド部分330は、第1の伸張性ストランド320より伸張しないことがあり得る。しかしながら、ブレイド部分330は、第2の伸張性ストランド322及び第3の伸張性ストランド324より伸張し得る。従って、ブレイド部分330の伸張性は、ブレイド部分330を形成する伸張性ストランドまたはスレッドの伸張性の集合であり得る。
【0037】
図4〜
図7は、分岐したブレイド部材の様々な異なる構成を図示する。下記の構成は、単に例示的目的であって、まだ他の構成が可能であることが理解されるだろう。
【0038】
図4は、分岐したブレイド部材400の別の実施形態を図示する。
図4を参照すると、分岐したブレイド部材400は、第1のブレイド部分440から分岐する8つの伸張性ストランドを有するように構成され得る。第1のブレイド部分440は、一般的に、複数の伸張性ストランドを備え得る。ある実施形態では、第1のブレイド部分440の第1の端部442は、第1の伸張性ストランド420、第2の伸張性ストランド422、第3の伸張性ストランド424、及び、第4の伸張性ストランド426と関連し得る。同様に、第1のブレイド部分440の第2の端部444は、第5の伸張性ストランド450、第6の伸張性ストランド452、第7の伸張性ストランド454、及び、第8の伸張性ストランド456と関連し得る。
図4に示す実施形態では、第1の伸張性ストランド420、第2の伸張性ストランド422、第3の伸張性ストランド424、第4の伸張性ストランド426、第5の伸張性ストランド450、第6の伸張性ストランド452、第7の伸張性ストランド454、及び、第8の伸張性ストランド456それぞれは、複数のスレッド470にさらに分岐し得る。
【0039】
ある実施形態は、分岐したブレイド部材の1つまたは複数の部分に沿って伸張性強度を変化させるための設備を含み得る。ある実施形態では、分岐したブレイド部材は、異なる数の伸張性ストランドを備える多数のブレイド部分を含み得る。例えば、ある実施形態は、第1のブレイド部分と、第1のブレイド部分から分岐し得る第2のブレイド部分と、を含み得る。ある場合では、第2のブレイド部分は、第1のブレイド部分より数少ない伸張性ストランドを備え、これにより、第2のブレイド部分の伸張強度が第1のブレイド部分に対して変化することを可能にする。
【0040】
分岐したブレイド部材401の構成は、
図5に示すように、
図4に示す分岐したブレイド部材400の構成にかなり類似し得る。明確にする目的で、類似した符号が類似した部品に使用される。しかしながら、
図5における構成では、分岐したブレイド部材401が、第1のブレイド部分440から分岐する追加的なブレイド部分を含み得る。具体的には、分岐したブレイド部材401は、第1のブレイド部分440の第1の端部442から分岐する第2のブレイド部分430と、第1のブレイド部分440の第2の端部444から分岐する第3のブレイド部分460と、を含む。この実施形態では、第2のブレイド部分430及び第3のブレイド部分460は、第1のブレイド部分440より小さなブレイドを備える。このことは、ある場合において、第1のブレイド部分440を形成するために使用される数より少ない数の伸張性ストランドを使用する第2のブレイド部分430及び第3のブレイド部分440を形成することによって達成され得る。一例として、ある実施形態では、第2のブレイド部分430及び第3のブレイド部分440は、それぞれ、共に編まれる2つの別々の伸張性ストランドを備え得る。例えば、ある実施形態では、第2のブレイド部分430は、
図4に示される分岐したブレイド部材400の第3の伸張性ストランド424及び第4の伸張性ストランド426を編むことによって形成され得る。同様に、ある実施形態では、第3のブレイド部分460は、分岐したブレイド部材400の第7の伸張性ストランド454及び第8の伸張性ストランド456を編むことによって形成され得る(
図4参照)。しかしながら、別の実施形態では、第2のブレイド部分430及び第3のブレイド部分460は、別の数の伸張性ストランドから、また、1つまたは複数のスレッドから直接形成され得る。
【0041】
図5に示す実施形態では、第1の伸張性ストランド420、第2の伸張性ストランド422、第5の伸張性ストランド450、及び、第6の伸張性ストランド452それぞれは、複数のスレッド470にさらに分岐する。同様に、第2のブレイド部分430及び第3のブレイド部分460は、複数のスレッド470の個々のスレッドにそれぞれ分岐し得る。ある場合では、複数のスレッド470からの1つまたは複数のスレッドは、フットウェア及び/またはアパレル物品の一部に統合され得る。
【0042】
別の実施形態では、いくつかのブレイド部分は、個々のスレッドに直接分岐するのではなく、個々の伸張性ストランドに分岐し得る。
図6は、いくつかのブレイド部分がさらなるブレイド部分に分岐し、他のブレイド部分は個々の伸張性ストランドに分岐する、分岐したブレイド部材500の1つの可能な実施形態を図示する。
図6を参照すると、分岐したブレイド部材500の中央ブレイド部分540は、複数の副ブレイド部分510に分岐し得る。複数の副ブレイド部分510は、第1の副ブレイド部分530、第2の副ブレイド部分532、第3の副ブレイド部分534、第4の副ブレイド部分536、第5の副ブレイド部分550、第6の副ブレイド部分552、第7の副ブレイド部分554、及び、第8の副ブレイド部分556を含む。この実施形態では、複数の副ブレイド部分510の各ブレイドは、少なくとも2つの伸張性ストランドを備え得る。
【0043】
図6に示すように、いくつかのブレイド部分は、複数のスレッド580に直接分岐し得る。しかしながら、第1の副ブレイド部分530及び第5の副ブレイド部分550を含むいくつかのブレイド部分は、個々の伸張性ストランドにさらに別れ得る。具体的には、第1の副ブレイド部分530は、第1の伸張性ストランド520、第2の伸張性ストランド521、及び、第3の伸張性ストランド522にさらに分岐し得る。また、第5の副ブレイド部分550は、第4の伸張性ストランド560、第5の伸張性ストランド561、及び、第6の伸張性ストランド562にさらに分岐し得る。さらに、第1の伸張性ストランド520、第2の伸張性ストランド521、第3の伸張性ストランド522、第4の伸張性ストランド560、第7の伸張性ストランド561、及び、第6の伸張性ストランド562は、複数のスレッド580にさらに分岐し得る。
【0044】
この構成を用いて、分岐したブレイド部材500の異なる部分に沿った伸張性強度は、例えば、異なるサイズのブレイドを使用することによって調整可能である。同様に、各ブレイド部分は、所望の伸張強度に従って、追加的なブレイド部分、個々の伸張性ストランド、及び/または、個々のスレッドにさらに分岐され得る。追加的に、分岐したブレイド部材の異なる部分に沿って使用される構造のタイプは、分岐したブレイド部材500を取り付ける異なる方法をフットウェア及び/またはアパレル物品に適合させるように選択され得る。
【0045】
図6には、両端で4つの分岐に分岐する中央ブレイド部分を有する分岐したブレイドが示されるが、本願の分岐したブレイドは、中央ブレイド部分の両端部で4つの分岐より多く分岐し得る。
図7に図示する実施形態で示されるように、分岐したブレイド700の中央ブレイド部分730の各端部は、8つの伸張性ストランドを含み得る。中央ブレイド部分730の第1の端部732は、第1の伸張性ストランド720、第2の伸張性ストランド721、第3の伸張性ストランド722、第4の伸張性ストランド723、第5の伸張性ストランド724、第6の伸張性ストランド725、第7の伸張性ストランド726、及び、第8の伸張性ストランド727を含み得る。同様に、中央ブレイド部分730の第2の端部734は、第9の伸張性ストランド740、第10の伸張性ストランド741、第11の伸張性ストランド742、第12の伸張性ストランド743、第13の伸張性ストランド744、第14の伸張性ストランド745、第15の伸張性ストランド746、及び、第16の伸張性ストランド747を含む、別の8つの伸張性ストランドを含み得る。上述のように、分岐したブレイドは、中央ブレイド部分の1つまたは複数の端部で任意の数の分岐を含み得る。
【0046】
上述の、かつ、
図1〜7に示される実施形態は、編まれた、または、よりこまれた部分を含む実施形態を図示する。別の実施形態では、よりこむまたは編みこむことなしに、1つまたは複数の伸張性ストランドが共に織られることが可能である。ある実施形態では、例えば、伸張性ストランドは、サイドバイサイド式で織られ得る。
図8は、伸張性ストランドが横に織られて分岐した伸張性部材を形成する実施形態を図示する。
【0047】
図8に示すように、分岐した伸張性部材800は、第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822を含み得る。第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822は、所定部分で共に形成または結合され得る個々の伸張性ストランドであり得る。より具体的には、第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822は、第1の結合部分826で結合され得る。第1の結合部分826は、第1の交差点824で始まり、第2の交差点830まで続き得る。
【0048】
第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822は、認定の適切な方法で第1の結合部分826で結合され得る。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822は、伸張性ストランドを共に融合させることによって第1の結合部分826で結合され得る。別の実施形態では、第1の伸張性ストランド820及び第2の伸張性ストランド822は、伸張性ストランドを共に絡めることによって第1の結合部分826で結合され得る。このような構成は
図8に示される。伸張性ストランドが結合部分で共に編まれるこれらの実施形態では、ストランドは、ジャッカード織機または機械を使用することによって結合され得る。
【0049】
さらに、第2の交差点で、第1の結合部分826は、個々の伸張性ストランドに分離し得る。個々の第1の伸張性ストランド820及び伸張性ストランド822は、異なる方向に分離してボイド832を形成し得る。ボイド832は、第2の交差点830と第3の交差点834との間に配置され得る。交差点834で、第1の伸張性ストランド820及び伸張性ストランド822は再び結合され得る。第1の伸張性ストランド820及び伸張性ストランド822を再び結合することにより、例えば、編むことによって第2の結合部分836が形成され得る。
【0050】
伸張性ストランドは、任意の回数結合されて、任意の数の結合部分を形成し得る。分岐した伸張性部材内の結合部分の数は、いくつかある要因の中で特に、伸張性部材の目的、フットウェア及び/またはアパレル物品上の分岐した伸張性部材の箇所、及び、物品上の特定の箇所の所望の支持による。
【0051】
図8に示す実施形態もまた、フットウェア物品のアッパーに組み込まれ得る。
図8の実施形態の結合部分は、上述の
図1〜
図7に示される実施形態のブレイド部分と同じ方法でアッパーの任意の部分に配置され得る。
【0052】
上述のように、分岐したブレイド部材(及び他の種類の分岐した伸張性部材)は、フットウェア物品とアパレル物品との両方を含む、種々の種類の物品に組み込まれ得る。
図9〜
図15は、フットウェア物品に組み込まれ得る分岐したブレイド部材の様々な実施形態を図示する。図には、フットウェア物品の例示的な実施形態を示されるが、分岐したブレイド部材(及び、他の種類の分岐した伸張部材)が、任意の別の種類のフットウェア、並びに、他の種類のアパレル及び/またはスポーツ用品に組み込まれ得ることが理解されるだろう。分岐したブレイド部材は、ハイキングブーツ、サッカーシューズ、フットボールシューズ、スニーカー、クロストレーニングシューズ、ラグビーシューズ、バスケットボールシューズ、野球シューズ、及び、他の種類の靴を限定することなく含む、様々な種類の物品で使用され得る。さらに、ある実施形態では、分岐したブレイド部材は、スリッパ、サンダル、ハイヒールフットウェア、ローファー、並びに、任意のその他の種類のフットウェア、アパレル、及び/またはスポーツ用品(例えば、グローブ、ヘルメット等)を限定することなく含む、様々な種類のスポーツシューズ以外のフットウェアで使用されるように構成され得る。
【0053】
図9〜
図11は、分岐したブレイド部材932を組み入れるフットウェア物品900の実施形態の概略図を図示する。具体的には、
図9及び
図10は、分岐したブレイド部材932を有する物品900の実施形態の概略側面図を示し、
図11は、分岐したブレイド部材932を有する物品900に概略後面図を示す。
図9〜
図11を参照すると、フットウェア物品900は、単一の構造体920とアッパー910とを含み得る。便宜的に、フットウェア物品900は、単純に物品900とも称される。
【0054】
一般的に、アッパー910は、任意のタイプのアッパーであり得る。具体的には、アッパー910は、任意のデザイン、形状、サイズ、及び/または色を有し得る。例えば、物品900がバスケットボールシューズである実施形態では、アッパー910は、足首への高いサポート性をもたらすように形状化されたハイトップのアッパーであり得る。物品900がランニングシューズである実施形態では、アッパー910は、ロートップのアッパーであり得る。また別の実施形態では、アッパー910は、任意の鉾あの形状及び/またはデザインを有し、かつ、レース、ストラップ、ヒール・カウンター、タン、及び、アッパーと共に使用される他の設備などの任意の設備及び特徴をさらに含み得る。ある実施形態では、ソール構造920は、物品900に摩擦力をもたらすように構成され得る。摩擦力をもたらすことに加えて、歩行中、走行中、及び、他の移動性行動中に足と地面との間で圧縮される際に、ソール構造920は地面反力を減衰させ得る。ソール構造920の構成は、異なる実施形態で大きく異なり、様々な従来のまたはそうでない構造を含み得る。ある場合では、ソール構造920の構成は、ソール構造920が使用される、1つまたは複数の地面のタイプに従って構成され得る。地面の例は、天然芝、人工芝、ダート、及び他の表面を限定することなく含む。
【0055】
ソール構造920は、アッパー910に固定され、物品900が着用される際の足と地面との間に延在する。異なる実施形態では、ソール構造920は、異なる構成部品を含み得る。例えば、ソール構造920は、アウトソール、ミッドソール、及び/またはインソールを含み得る。ある場合では、1つまたは複数のこれらの構成部品はオプションであり得る。
【0056】
図9を参照すると、参照目的のために、物品900は、前足部分911、中足部分912、及び、かかと部分930に分けられている。前足部分911は、つま先と、指骨と中足骨を連結する関節とに主に関連し得る。中足部分912は、土踏まずに主に関連し得る。同様に、かかと部分930は、踵骨を含むかかとに主に関連し得る。また、物品911は、外側面916と内側面918とを含み得る(
図11参照)。具体的には、外側面916と内側面918とは物品900の両側面であり得る。
【0057】
前足部分911、中足部分912、及び、かかと部分930は、説明目的を意図するのみであり、物品900の正確な領域の境界を定めることは意図されるものではない。同様に、外側面916及び内側面918は、物品9302つの半分体に正確に境界を定めるものではなく、物品の2つの側面を概ね指し示すことを意図するものである。また、前足部分911、中足部分912、及び、かかと部分930、並びに、外側面916及び内側面918は、ソール構造及び/またはアッパーなどの、物品の個々の構成部品を説明する上でも使用され得る。
【0058】
再び
図9〜
図11を参照すると、ある実施形態では、分岐したブレイド部材932は、中央ブレイド部分940を備え得る。追加的に、第1の伸張性ストランド941及び第2の伸張性ストランド942は、中央ブレイド部分940の第1の端部990から分岐し得る。また、第3の伸張性ストランド961及び第4の伸張性ストランド962が、中央ブレイド部分940の第2の端部992から分岐し得る。
【0059】
概ね、分岐したブレイド部材は、物品の任意の部分に組み込まれ得る。ある実施形態では、分岐したブレイド部材は、アッパーに組み込まれ得る。他の実施形態では、分岐したブレイド部材は、ソール構造に組み込まれ得る。また別の実施形態では、分岐したブレイド部材は、アッパーの一部とソール構造の一部とに組み込まれ得る。例示的な実施形態では、分岐したブレイド部材932は、1つまたは複数の伸張性ストランドのある部分がソール構造920まで延在する状態で、アッパー910の一部に概ね組み込まれ得る。
【0060】
ある実施形態では、中央ブレイド部分940は、物品900のアッパー910のかかと領域930の辺りに位置し得る。第1の伸張性ストランド941及び第2の伸張性ストランド942が、アッパー910の外側面916上にさらに位置し得る。さらに、対応する伸張性ストランド961及び伸張性ストランド962(
図11参照)は、アッパー910の内側面918上に位置し得る。
【0061】
別の実施形態では、中央ブレイド部分は、かかと領域ではなく別の箇所に位置し得る。例えば、分岐したブレイド部材の中央ブレイド部分は、アッパーのインステップ部分上に位置し得る。さらなる実施形態では、分岐したブレイド部材の中央ブレイド部分は、アッパーのつま先部分上に位置し得る。アッパーの中足領域または前足領域に位置する、分岐したブレイド部材の伸張性ストランドは、アッパーの内側面及び/または外側面上に位置し得る。
【0062】
ある実施形態では、アッパー910は、伸張性ストランドを受容するための1つまたは複数の経路を含み得る。ある実施形態では、アッパー910は、第1の経路980、第2の経路982、第3の経路984、及び第4の経路986、並びに、他の経路を含み得る、複数の経路979を含み得る。
【0063】
アッパー910の経路910は、任意の適切な方法で形成され得る。ある実施形態では、経路は、
図11〜
図15に示される実施形態において図示されるようなアッパー910の部分間の間隙であり得、下記に詳細に説明する。他の実施形態では、経路は、2つの層の一部溶接部に沿って結合される、超音波溶接など高周波溶接法を介して形成され得、これにより、溶接部間に経路を形成する。また別の溶接法が可能であり、例えば、高周波溶接法を含み得る。ある実施形態では、高周波溶接法が、ホットメルトと併用し手使用され、経路を生成する。ある実施形態では、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)が、例えば外層としてフットウェア物品に組み込まれ、次いで、この外層が任意の種類の溶接法を使って溶接し得る。さらに、実施形態は、溶接によって形成される経路に限定されず、他の実施形態では、経路は、限定することなく、縫合、接着、ステープル、及び、スペーサ織物材料の対向する層を含む、材料を結合するために業界では既知の他の方法などの任意の他の方法を使用して形成され得る。
【0064】
例示的な溶接法は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる、名称「Spacer Textile Material with Tensile Strands Having Multiple Entry and Exit Points」で2013年1月15日出願された米国特許出願公開第13/741,428号明細書に開示されている。
【0065】
中央ブレイド部分940は、任意の適切な方式でアッパー910に組み込まれ得る。ある実施形態では、中央ブレイド部分940は、アッパー910に取り付けられるループ(図示せず)によってアッパー910に取り付けられる。他の実施形態では、中央ブレイド部分940は、縫合を介してアッパー910に取り付けられる。さらなる実施形態では、中央ブレイド部分940は、アッパー910に取り付けられなくてもよい。言い換えると、中央ブレイド部分940は、アッパー910周囲を自由に移動し得る。
【0066】
上述のように、中央ブレイド部分940は、2つ以上の伸張性ストランドに分岐し得る。具板的には、第1の伸張性ストランド941及び第2の伸張性ストランド942並びに第3の伸張性ストランド961及び第4の伸張性ストランド962は、中央ブレイド部分940から分岐し得る。各伸張性ストランドは、さらに、アッパー910に組み込まれ得る。各引張性ストランドは、アッパー910の上または中において外側または内側に配置され得る。
【0067】
ある実施形態では、第1の伸張性ストランド941のある部分が、アッパー910上の1つまたは複数の経路内に配置され得る。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド941の第1の部分943は、第3の経路984内に配置され、第1の伸張性ストランド941の第3の部分949は、第4の経路986内に配置され、また、第1の伸張性ストランド941の第2の部分947は、第3の経路984と第4の経路986との間においてアッパー910上で外に延在し得る。
【0068】
ある実施形態では、第2の伸張性ストランド942のある部分が、アッパー910上の1つまたは複数の経路内に配置され得る。ある実施形態では、第2の伸張性ストランド942の第1の部分944は、第1の経路980内に配置され、第2の伸張性ストランド942の第3の部分946は、第2の経路982内に配置され、また、第2の伸張性ストランド942の第2の部分945は、第1の経路980と第2の経路982との間においてアッパー910上で外に延在し得る。
【0069】
ある実施形態では、第1の伸張性ストランド941の第2の部分947と第2の伸張性ストランド942の第2の部分945とが、レースなどの固定具を受容するように構成され得る、アッパー910上にループを形成し得る。
【0070】
ソール構造920に近接して配置される各伸張性ストランドの端部は図示されないが、各伸張性ストランドの端部は、任意の適切な方式で終端し得る。ある実施形態では、各伸張性ストランドは、例えば、アッパー910の下部分または縁に沿ってアッパー910で終端し得る。ある実施形態では、アッパー910と複数の伸張性ストランド979の端部は、シュトローベル・ラストで終端し得る。他の実施形態では、アッパー910と各伸張性ストランドの端部とは、スリップまたは中央で縫合されたラストで終端し得る。さらなる実施形態では、アッパー910と各伸張性ストランドの端部とは、各伸張性ストランドの端部をラスティングボードに結合することによって終端し得る。またさらなる実施形態では、アッパー910及び/または各伸張性ストランドは、ソール構造920に組み込まれ得る。
【0071】
図12は、第1の伸張性ストランド941及び第2の伸張性ストランド942に(例えば、レースによって)張力がかけられた状態での物品900の概略図を示す。図示しないが、この状態は、第3の伸張性ストランド961及び第4の伸張性ストランド962に同量の張力かけられている状態に関連していることが理解されるだろう。分岐したブレイド部材932のこの構成を使用して、第1の伸張性ストランド941のだ2の部分947と第2の伸張性ストランド942の第2の部分945とにかけられる張力は、ブレイド部分940に張力をかける傾向にある。具体的には、
図12でわかるように、この張力は、通常、ブレイド部分940が初期位置995から内側にアッパー910の後端部993を押圧する結果になる。従って、使用者が第1の伸張性ストランド941及び第2の伸張性ストランド942(並びに第3の伸張性ストランド961及び第4の伸張性ストランド962)にレースまたは他の手段で張力をかけると、アッパー910のかかと部分930がかかとに対してきつくなり、物品900を足により良好に固定し得る。
【0072】
上述のように、分岐したブレイドの一部は、アッパーの経路に組み込まれ得る。ある実施形態では、経路は、アッパーの種々の構成部補インによって形成される間隙または空間であり得る。例えば、靴のアッパーは、スペーサ織物材料から形成され得る。スペーサ織物材料は、第1の層と、第1の層と少なくとも部分的に同一の広がりを有する第2の層とを含み得る。さらに、スペーサ織物材料は、第1の層と第2の層との間に延在し、第1の層と第2の層を結合する複数の連結部材を有し得る。
【0073】
スペーサ織物材料及びスペーサ織物材料を製造する方法の例は、次のいずれかに開示される。参照によってその全てが組み込まれる、
【0074】
図13〜
図15は、フットウェア物品1100の分岐したブレイド部材1140のまた別の可能な構成を図示しる。先ず
図13を参照すると、
図13に図示される物品1100の実施形態は、アッパー1110を含み得る。ある実施形態では、アッパー1110は、スペーサ織物材料から形成され得る。アッパー1110は、経路、または、スペーサ織物材料の構成部品の間に刑し得される間隙を含み得る。さらに、物品1100は、ソール構造1120を含み得る。
【0075】
上述の構成部品に加えて、物品1100は、分岐したブレイド部材1140を含み得る。分岐したブレイド部材1140は、中央ブレイド部分1132、第1の伸張性ストランド1142、第2の伸張性ストランド1144、及び、場合により他の伸張性ストランドを含み得る。分岐したブレイド1140は、物品1100のアッパー1110に組み込まれ得る。中央ブレイド部分1132は、アッパー1110の内側面からかかと領域1130を周ってアッパー1110の外側面に配置され得る。
【0076】
中央ブレイド部分1132は、任意の適切な手段でアッパー1110に組み込まれ得る。ある実施形態では、中央ブレイド部分1140は、第1のループ1180、第2のループ1182、第3のループ1184、第4のループ1186、及び、場合によってアッパー1110の内側面上の他のループを含む、1つまたは複数のループによって物品1100に取り付けられ得る。他の実施形態では、中央ブレイド部分1140は、アッパー1110に取り付けられなくてもよい。言い換えると、中央ブレイド部分1140は、アッパー1110周囲を自由に移動し得る。
【0077】
上述のように、中央ブレイド部分1140は、2つ以上の伸張性ストランドに分岐し得る。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド1142及び第2の伸張性ストランド1144は、中央ブレイド部分1132から分岐し得る。さらに、各伸張性ストランドは、アッパー1110に組み込まれ得る。
【0078】
ある実施形態では、第1の伸張性ストランド1142は、中央ブレイド部分1132から分岐する。ある実施形態では、第1の伸張性ストランド1142は、中央ブレイド部分1132から第1のループ1180を通過してレース1180まで延在し、次いでかかと構造1120まで戻るように延在し得る。具体的には、ある実施形態では、第1の伸張性ストランド1142の大部分がアッパー1110の外側に残り得る。
【0079】
ある実施形態では、第2の伸張性ストランド1144は、中央ブレイド部分1132から第1のループ1180を通過してアッパー1110の外面上の第1の開口1133に延在する。第1の開口1133から、第2の伸張性ストランド1144の一部1146は、アッパー1110内で、第2の伸張性ストランド1144がアッパー1110から出得る点である第2の開口1170に延在する。第2の開口1170で、第2の伸張性ストランド1144の一部1162がレース1180を潜り抜け第3の開口1172内に戻る。第2の伸張性ストランド1144の一部1148は、第3の開口1172からソール構造1120にアッパー1110内で延在し得る。
【0080】
ある実施形態では、中央ブレイド部分1132に連結されない第3の伸張性ストランド1164がアッパー1110内を延在し得る。具体的には、第3の伸張性ストランド1164は、ソール構造1120から、第5の開口1174を通過し、第6の開口1176を通過してアッパー1110内に潜り戻る。ある場合では、第3の伸張性ストランド1164は、レース1180と係合するループも形成し得る。
【0081】
この構成を有すると、使用者が第1の伸張性ストランド1142及び第2の伸張性ストランド1144に張力をかける際に、中央ブレイド部分1132は、アッパー1110のかかと部分1130に対して張りつめて引っ張られ、これにより、かかとで足に対してアッパー1110をよりきつく引っ張る。さらに、中央ブレイド部分1132にかけられる張力の方向及び強度は、種々のループ(例えば、第1のループ1180、第2のループ1182、第3のループ1184、及び第4のループ1186)に使用に応じて変えられ、中央ブレイド部分184の位置及び配向と、第1の伸張性ストランド1142及び第2の伸張性ストランド1144の位置を調整し得る。
【0082】
通常、これらの原理は、着用され得る任意の物品に応用され得る。ある実施形態では、物品は、動くように構成された、1つまたは複数の関節部分を含み得る。他の場合では、物品は、3次元的に着用者の一部に合うように構成され得る。着用されるように構成された物品の例は、限定することなく、フットウェア、グローブ、シャツ、パンツ、靴下、スカーフ、防止、ジャケット、及び、他の物品を含む。物品の他の例は、限定することなく、すね当て、膝パッド、肘パッド、肩パッド及び他のタイプの保護用品などの保護用品を含む。さらに、ある実施形態では、物品は、限定することなく、バッグ、パース、バッグパック、及び、他の着用され得る、または着用されなくてもよい物品を含む他のタイプの物品であり得る。またさらには、物品は、バット、ボール(例えば、ゴルフボール、バスケットボール、ベースボール、フットボール、テニスボール、及び、他の種類のボール)、パック、ホッケースティック、ラケット、ゴルフクラブ、及び、他の種類のスポーツ用品などのスポーツ用品の物品であり得る。
【0083】
様々の実施形態が説明されてきたが、この説明は、限定するものではなく、例示的な意味であり、より多くの実施形態及び実施が可能であることが当業者には明らかであろう。従って、実施形態は、添付する請求項及びその同義に照らしてのみ限定されるべきである。また、様々な改良及び変更が添付する特許請求の範囲内で可能である。
【0084】
上述の、
図8に例として示される分岐した伸張性部材は、フットウェア及び/またはアパレル物品に同様に組む込まれ得ることがさらに理解されるだろう。