特許第6185160号(P6185160)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6185160
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】前進するウェブを位置付けるための装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20170814BHJP
【FI】
   A61F13/15 371
   A61F13/15 310
【請求項の数】14
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2016-516946(P2016-516946)
(86)(22)【出願日】2014年9月19日
(65)【公表番号】特表2016-536031(P2016-536031A)
(43)【公表日】2016年11月24日
(86)【国際出願番号】US2014056471
(87)【国際公開番号】WO2015047894
(87)【国際公開日】20150402
【審査請求日】2016年3月24日
(31)【優先権主張番号】14/034,593
(32)【優先日】2013年9月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100082991
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 泰和
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(74)【代理人】
【識別番号】100152423
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 一真
(74)【代理人】
【識別番号】100196047
【弁理士】
【氏名又は名称】柳本 陽征
(72)【発明者】
【氏名】リッキー、レイナルド、ヤネス、ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】トッド、ダグラス、レンザー
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第03436002(US,A)
【文献】 米国特許第05540146(US,A)
【文献】 特開平05−043095(JP,A)
【文献】 特開平11−139639(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0040178(US,A1)
【文献】 実開昭63−052855(JP,U)
【文献】 特開平07−069505(JP,A)
【文献】 特開平08−053245(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 13/00
A61F 13/15−13/34
A61F 13/42−13/74
A61L 15/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械方向に前進するウェブの横方向移動を制御するための装置であって、前記ウェブ(206)が、機械方向中心線(MDC)を画定し、前記装置が、
中心部分(234)によって分離された第1の端部分(230)及び第2の端部分(232)を有するフレーム(224)であって、第1の回転軸(226)を中心に回転可能である、フレーム(224)と、
前記フレーム(224)と移動可能に接続された第1の回転部材(259)であって、前記第1の回転軸(226)を中心に第1の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成される、第1の回転部材(259)と、
前記フレーム(224)と移動可能に接続された第2の回転部材(264)であって、第2の回転軸(272)を中心に第2の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成され、前記第2の回転角が前記第1の回転角よりも大きい、第2の回転部材(264)と、を備え、
前記第2の回転部材(264)が、回転開口(276)と、係止部材(278)と、を更に備え、前記係止部材(278)が、前記フレーム(224)と接続され、前記回転開口(276)を通って延在する、装置。
【請求項2】
前記フレーム(224)の前記第1の端部分(230)と接続された第1のガイド部材(236)と、前記フレーム(224)の前記第2の端部分(232)と接続された第2のガイド部材(238)と、を更に備え、前記第1及び第2のガイド部材(236、238)が各々、外面(240、242)を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1及び第2のガイド部材(236、238)がアイドラバーである、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のガイド部材(236)の前記外面(240)が、前記前進するウェブ(206)を受容するように構成され、前記第2のガイド部材(238)の前記外面(242)が、前記第1のガイド部材(236)の前記外面(240)から前進する前記ウェブ(206)を受容するように構成される、請求項2又は3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の回転部材(259)がモータ(260)を備え、前記モータ(260)が、前記第1の回転軸(226)を中心に前記フレームを回転させて、前記前進するウェブ(206)の前記機械方向中心線(MDC)を目標横方向位置(TCD)と整列させるように構成される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記第2の回転部材(264)が、前記第2の回転軸(272)を中心に前記フレーム(224)を回転させて、前記目標横方向位置(TCD)を第1の目標横方向位置(TCD1)から前記第1の目標横方向位置(TCD1)とは異なる第2の目標横方向位置(TCD2)に調整するように構成される、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記フレーム(224)を前記第2の回転部材(264)と接続させるように構成されたアダプタ部材(266)を更に備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記第1の回転軸(226)と前記第2の回転軸(272)が同一である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1の回転部材(259)が、前記ウェブ(206)の前記機械方向中心線(MDC)の横方向(CD)位置を検出するように構成されたセンサ(262)を更に備える、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記第2の回転部材(264)と調整可能に接続された支持部材(268)を更に備え、前記第2の回転部材(264)が、種々の横方向位置で前記支持部材(268)と調整可能に接続可能である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記第2の回転部材(264)が、前記第2の回転軸(272)を中心に前記フレーム(224)を手動で回転させるように構成される、請求項1〜10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
第1のウェブ離間デバイス(214)及び第2のウェブ離間デバイス(216)であって、各ウェブ離間デバイス(214、216)が、第1の回転軸(226)を中心に回転可能なフレーム(224)を備える、第1のウェブ離間デバイス(214)及び第2のウェブ離間デバイス(216)と、前記フレーム(224)と移動可能に接続され、かつ前記第1の回転軸(226)を中心に第1の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成された第1の回転部材(259)と、前記フレーム(224)と移動可能に接続され、かつ第2の回転軸(272)を中心に第2の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成された第2の回転部材(264)であって、前記第2の回転角が前記第1の回転角よりも大きい、第2の回転部材(264)と、を備え、前記第1のウェブ離間デバイス(214)が、第1の前進するウェブ(206)を第1の横方向(C、E)にシフトするように構成され、前記第2のウェブ離間デバイス(216)が、第2の前進するウェブ(208)を第2の横方向(D、F)にシフトするように構成され、前記第1の横方向(C、E)が前記第2の横方向(D、F)と逆である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
ウェブ離間デバイス(212)を使用して機械方向(MD)に前進する第1及び第2のウェブ(206a、206b)の横方向移動を制御する方法であって、前記ウェブ離間デバイス(212)が、中心部分(234)によって分離された第1の端部分(230)及び第2の端部分(232)を有するフレーム(224)であって、第1の回転軸(226)を中心に回転可能である、フレーム(224)を備え、前記ウェブ離間デバイス(212)が、前記フレーム(224)と移動可能に接続された第1の回転部材(259)であって、前記第1の回転軸(226)を中心に第1の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成される、第1の回転部材(259)と、前記フレーム(224)と移動可能に接続された第2の回転部材(264)であって、第2の回転軸(272)を中心に第2の回転角だけ前記フレーム(224)を回転させるように構成され、前記第2の回転角が前記第1の回転角よりも大きい、第2の回転部材(264)と、を更に備え、前記第1及び第2のウェブ(206a、206b)が各々、機械方向中心線(MDC)を画定し、前記方法が、
前記第2の回転部材(264)を使用して前記第2の回転軸(272)を中心に前記フレーム(224)を回転させて、前記ウェブ離間デバイス(212)を第1の構成で位置付ける工程と、
第1のウェブ(206a)を機械方向(MD)に前記ウェブ離間デバイス(212)上へ前進させる工程と、
前記第1のウェブ(206a)の前記機械方向中心線(MDC)を横方向(CD)にシフトする工程と、
前記第1のウェブ(206a)の前記機械方向中心線(MDC)を第1の目標横方向位置(T)と整列させる工程と、
前記第2の回転部材(264)を使用して前記第2の回転軸(272)を中心に前記フレーム(224)を回転させて、前記ウェブ離間デバイス(212)を第2の構成で位置付ける工程と、
第2のウェブ(206b)を機械方向(MD)に前記ウェブ離間デバイス(212)上へ前進させる工程と、
前記第2のウェブ(206b)の前記機械方向中心線(MDC)を前記横方向(CD)にシフトする工程と、
前記第2のウェブ(206b)の前記機械方向中心線(MDC)を前記第1の目標横方向位置(T)とは異なる第2の目標横方向位置(T)と整列させる工程と、を含む、方法。
【請求項14】
前記ウェブ離間デバイス(212)が、前記第2の回転部材(264)と調整可能に接続された支持部材(268)を更に備え、前記第2の回転部材(264)が、種々の横方向(CD)位置で前記支持部材(268)と調整可能に接続可能である、請求項13に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、吸収性物品を製造するための装置に関し、より具体的には、前進するウェブの位置を制御するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、テープ型おむつ又はパンツ型おむつ等の吸収性物品は、例えば、トップシート、バックシート、及び吸収性コアを含むテープ型おむつ又はパンツ型おむつのシャーシ等の別個の物品が、例えば、前側及び後側ウエストバンドの連続ウェブ等の1つ又は2つ以上の移動する構成要素のウェブに適用されるプロセスによって製造され得る。いくつかのプロセスにおいて、機械方向に前進する連続長のウエストバンドウェブは、機械方向に沿って、前側及び後側ウエストバンドウェブに切断され得る。2つの連続長の前側及び後側ウエストバンドウェブを別個のシャーシと結合する前に、前側及び後側ウエストバンドウェブを幅方向に互いに離間させる必要があり得る。異なる大きさの吸収性物品を生産するために、前側及び後側ウエストバンドウェブを異なる量だけ横方向に離間させる必要があり得る。すなわち、吸収性物品の大きさが増大するにつれて、前側及び後側ウエストバンドウェブ間の間隔が増加する場合がある。
【0003】
いくつかの製造プロセスは、前進するウェブの横方向位置を制御するためのウェブス離間デバイスを利用する。例えば、前進するウェブは、ウェブの長手方向側縁部から等距離である機械方向中央線を画定することがあり得る。ウェブ離間デバイスは、ウェブの機械方向中心線を目標横方向位置と同一線上に維持することができる。そのようなウェブ離間デバイスを使用して、ウェブの機械方向中心線が横方向にシフトされるようにウェブをシフトすることもできる。しかしながら、そのようなウェブ離間デバイスは、前側及び後側ウエストバンドウェブの別個のシャーシとの接合に備えて、前側及び後側ウエストバンドウェブを横方向に十分離してシフトすることができない場合がある。更に、そのようなウェブ離間デバイスは、所定の大きさの吸収性物品を製造するように構成され得る。その結果、異なる大きさの吸収性物品を製造するために、前側及び後側ウエストバンドウェブを横方向に離間するための別個のウェブ離間デバイスが必要になり得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、前進するウェブを比較的大きい程度に横方向にシフトすることのできるウェブ離間デバイスを提供することが有益であろう。更に、種々の大きさの吸収性物品を生産するために、前進する1つ又は複数のウェブを横方向にシフトすることのできるウェブ離間デバイスを提供することが有益であろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の態様は、機械方向に前進するウェブの横方向移動を制御するための装置を含む。このウェブは、機械方向中心線を画定する。本装置は、中心部分によって分離された第1の端部分及び第2の端部分を有するフレームを備え、フレームは、第1の回転軸を中心に回転可能である。本装置は、フレームと移動可能に接続された第1の回転部材を備え、第1の回転部材は、第1の回転軸を中心に第1の回転角だけフレームを回転させるように構成される。本装置は、フレームと移動可能に接続された第2の回転部材を更に備え、第2の回転部材は、第2の回転軸を中心に第2の回転角だけフレームを回転させるように構成される。第2の回転角は、第1の回転角よりも大きい。
【0006】
本開示の態様は、中心部分によって分離された第1の端部分及び第2の端部分を有するフレームと、フレームと回転可能に接続された回転部材とを備える、装置を含む。回転部材は、回転軸を中心にフレームを回転させるように構成される。回転部材は、回転開口及び係止部材を備え、係止部材は、フレームに接続され、回転開口と関連付けられる。係止部材は、フレームの配向を調整するために、回転開口に沿って種々の場所に位置付け可能である。
【0007】
本開示の態様は、ウェブ離間デバイスを使用して、機械方向に前進するウェブの横方向移動を制御するための方法を含む。ウェブ離間デバイスは、中心部分によって分離された第1の端部分及び第2の部分を有するフレームを備え、このフレームは、第1の回転軸を中心に回転可能である。ウェブ離間デバイスは、フレームと移動可能に接続された第1の回転部材を更に備え、この第1の回転部材は、第1の回転軸を中心に第1の回転角だけフレームを回転させるように構成される。ウェブ離間デバイスは、フレームと移動可能に接続された第2の回転部材を更に備え、この第2の回転部材は、第2の回転軸を中心に第2の回転角だけフレームを回転させるように構成される。第2の回転角は、第1の回転角よりも大きい。このウェブは、機械方向中心線を画定する。本方法は、第2の回転部材を使用して第2の回転軸を中心にフレームを回転させて、ウェブ離間デバイスを第1の構成で位置付ける工程と、第1のウェブを機械方向にウェブ離間デバイス上へ前進させる工程と、第1のウェブの機械方向中心線を横方向にシフトする工程と、第1のウェブの機械方向中心線を第1の目標クロス方向位置と整列させる工程と、第2の回転部材を使用して第2の回転軸を中心にフレームを回転させて、ウェブ離間デバイスを第2の構成で位置付ける工程と、第2のウェブを機械方向にウェブ離間デバイス上へ前進させる工程と、第2のウェブの機械方向中心線を横方向にシフトする工程と、第2のウェブの機械方向中心線を第1の目標クロス方向位置とは異なる第2の目標クロス方向位置と整列させる工程とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】おむつパンツの概略斜視図である。
図2A】おむつパンツの部分切欠平面図である。
図2B】おむつパンツの部分切欠平面図である。
図3A】線3A−3Aに沿った、図2A及び2Bのおむつパンツの断面図である。
図3B】線3B−3Bに沿った、図2A及び2Bのおむつパンツの断面図である。
図4A】変換装置の概略側面図である。
図4B】線4B−4Bに沿った、図4Aの連続長のシャーシアセンブリの概略平面図である。
図4C】線4C−4Cに沿った、図4Aの機械方向と平行する長手方向軸を有する別個のシャーシの概略平面図である。
図4D】線4D−4Dに沿った、図4Aの機械方向と平行する横方向軸を有する別個のシャーシの概略平面図である。
図4E】線4E−4Eに沿った、図4Aの連続長のベルト基材の概略平面図である。
図4F】線4F−4Fに沿った、図4Aの連続長の第1及び第2のベルト基材の概略平面図である。
図4G】線4G−4Gに沿った、図4Aの連続長の第1及び第2のベルト基材の概略平面図である。
図4H】線4H−4Hに沿った、図4Aの連続長のおむつパンツの概略平面図である。
図4I】線4I−4Iに沿った、図4Aの折り畳まれた連続長のおむつパンツの概略平面図である。
図4J】線4J−4Jに沿った、図4Aの別個のおむつパンツの概略平面図である。
図5A】実質的に垂直方向のウェブ離間デバイスの概略正面図である。
図5B】フレームが第1の回転部材の基部に対して回転したウェブ離間デバイスの概略正面図である。
図6】第1のベルト基材の形態の連続ウェブの概略平面図である。
図7】第1のベルト基材の形態の連続ウェブの概略平面図である。
図8】横方向にシフトされる第1のベルト基材の形態の連続ウェブの概略平面図である。
図9】ウェブ離間デバイスの概略正面図である。
図10】ウェブ離間デバイスの概略正面図である。
図11】第1のベルト基材の形態の第1のウェブの概略平面図である。
図12】第1のベルト基材の形態の第2のウェブの概略平面図である。
図13】第1及び第2のウェブ離間デバイスの概略背面図である。
図14】第1及び第2のウェブ離間デバイスの概略背面図である。
図15】第1及び第2の連続ベルト基材の概略平面図である。
図16】実質的に水平方向のウェブ離間デバイスの概略正面図である。
図17】ウェブ離間デバイスの概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本明細書で開示される別個の物品を移送するための装置の構造、機能、製造、及び使用の原理について、総合的な理解を提供するために、本開示の種々の非限定的かつ例示的な構成を説明する。これらの非限定的かつ例示的な構成の1つ又は2つ以上の実施例が添付図面に例示される。当業者であれば、本明細書で説明され、かつ添付図面で例示される別個の物品を移送するための装置が非限定的かつ例示的な構成であり、本開示の種々の非限定的な構成の範囲が特許請求の範囲によってのみ定義されることを理解するであろう。1つの非限定的かつ例示的な構成に関連して例示又は説明される特徴は、他の非限定的かつ例示的な構成の特徴と組み合わせられてもよい。そのような修正及び変形は、本開示の範囲内に含まれるよう意図されている。
【0010】
以下の定義は、本開示を理解する際に有用であり得る。
【0011】
「吸収性物品」は、主に汚れ及び排泄物を吸収及び保持するように機能する消費者製品を指すために本明細書で使用される。「おむつ」は、一般に乳幼児及び失禁症状のある人が下部胴体の周りに着用する吸収性物品を指すために本明細書で使用される。用語「使い捨て」は、洗濯されるか、又はさもなければ吸収性物品として復元若しくは再使用されるようには一般に意図されていない吸収性物品を説明するために本明細書で使用される(例えば、その物品は、1回の使用後に廃棄するよう意図されており、またリサイクル、堆肥化、又はさもなければ環境に適応した方法で処分されるように構成され得る)。
【0012】
「長手方向」とは、吸収性物品が広げられた非収縮状態にあるとき、吸収性物品の腰部縁部から、長手方向に反対側の腰部縁部まで、又は、腰部縁部から股部の底部、即ち、2つに折り畳まれた物品の折り畳み線まで、実質的に垂直に走る方向を意味する。長手方向の45度以内の方向は、「長手方向」であると考えられる。「横方向」とは、物品の長手方向に延在する側縁部から、横方向に反対側の長手方向に延在する側縁部まで走り、かつ長手方向に対してほぼ直角な方向を指す。横方向の45度以内の方向は、「横方向」であると考えられる。
【0013】
「基材」は、主として二次元(すなわち、XY平面)であり、基材の長さ(X方向)及び幅(Y方向)と比べて、厚さ(Z方向)が比較的小さい(すなわち、1/10以下の)材料を説明するために本明細書で使用される。基材の非限定的な例としては、ウェブ、1つ若しくは複数の層、又は繊維性材料、不織布、高分子フィルム若しくは金属箔等のフィルム及び箔が挙げられる。これらの材料は、単独で使用されてもよく、又は2つ若しくはそれ以上の一緒に接合された層を備えてもよい。したがって、ウェブは、基材である。
【0014】
「不織布」とは、本明細書において、連続的な(長い)フィラメント(繊維)及び/又は不連続な(短い)フィラメント(繊維)から、スパンボンド法、メルトブロー法、梳綿、及び同類のもの等のプロセスによって作製された材料を指す。不織布は、織られた又は編まれたフィラメントパターンを有さない。
【0015】
「機械方向」(MD)とは、プロセスを通過する材料の流れの方向を指すために本明細書で使用される。加えて、材料の相対的配置及び移動は、プロセスの上流からプロセスの下流へと、プロセスを通して機械方向に流れるものとして説明されてもよい。「横方向」(CD)は、機械方向とは平行でなく、通常、機械方向に垂直な方向を指すために本明細書で使用される。
【0016】
「パンツ」(商業的に「トレーニングパンツ」、「予め閉じたおむつ」、「パンツおむつ」、「おむつパンツ」、及び「プルオンおむつ」とも称される)とは、本明細書において、乳幼児又は成人の着用者のために設計された、連続周辺腰部開口部及び連続周辺脚部開口部を有する使い捨て吸収性物品を指す。パンツは、物品が着用者に適用される前に、連続した又は閉じた腰部開口部及び少なくとも1つの連続した閉じた脚部開口部と構成されてもよい。パンツは、任意の再締結可能な及び/又は恒久的なクロージャ部材(例えば、シーム、熱接合、圧力溶接、接着剤、粘着接合、機械的締結具など)を使用して物品部分を一緒に接合することが挙げられるが、これに限定されない種々の技術によって予備成形され得る。パンツは、腰部区域の物品の周囲に沿った任意の場所で予備成形され得る(例えば、締結又は縫い合わせられた側部、締結又は縫い合わせられた前側腰部、締結又は縫い合わせられた後側腰部など)。
【0017】
範囲の両端部として本明細書で開示される値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解すべきではない。代わりに、特に明記しない限り、各数値範囲は、列挙された値、明記された範囲内の、及び明記された範囲を有する任意の範囲内の任意の整数の両方を意味するよう意図されている。例えば、「1〜10」として開示される範囲は、「1、2、3、4、5、6、7、8、9、10」を意味するよう意図されている。
【0018】
本開示は、機械方向に前進するウェブの横方向位置を制御するための装置を含む。この装置は、ウェブ離間デバイスとして構成されてもよい。前進する連続ウェブは、連続ウェブの長手方向側縁部から等距離である機械方向中央線を画定することができる。あるときには、動作中に、機械方向に前進する連続ウェブは、種々の動作条件の結果として、横方向に不所望にシフトする場合がある。ウェブの機械方向中心線が目標横方向位置から離れて位置付けられた場合、得られた吸収性物品の構成要素が誤整列している場合がある。したがって、本開示のウェブ離間デバイスは、ウェブの機械方向中心線を目標横方向位置に、又は目標横方向位置の所定の距離以内に維持することによって、連続ウェブの横方向位置を制御することができる。
【0019】
更に、本開示のウェブ離間デバイスを使用して、機械方向に前進する連続ウェブを横方向にシフトすることができる。その結果、ウェブ離間デバイスは、目標横方向位置に対するウェブの横方向移動を補正するように働くだけでなく、ウェブ離間デバイスは、1つ又は複数の前進するウェブの横方向位置を第1の目標横方向位置から第1の目標横方向位置とは異なる第2の目標横方向位置に変化させるようにも働くことができる。
【0020】
ウェブ離間デバイスは、第1の回転軸を中心に回転可能なフレームを含んでもよい。フレームは、第1の回転部材と関連付けられ得る。第1の回転部材は、第1の回転軸を中心に第1の回転角だけフレームを回転させるように構成されてもよい。装置は、フレームと回転可能に接続された第2の回転部材を備えてもよい。第2の回転部材は、第2の回転軸を中心に第2の回転角だけフレームを回転させるように構成されてもよく、第2の回転角は、第1の回転角よりも大きい。いくつかの例示的な構成において、第1の回転軸と第2の回転軸は同一であってもよい。
【0021】
装置は、外面を有するガイド部材を備えてもよく、ガイド部材は、フレームと接続される。ガイド部材は、第1のガイド部材及び第2のガイド部材の形態であってもよい。第1及び第2のガイド部材は各々、外面を有する。装置は、機械方向に前進するウェブの横方向の位置付けを制御するように構成されてもよい。第1のガイド部材の外面は、前進するウェブを受容するように構成されてもよい。第2のガイド部材の外面は、第1のガイド部材の外面から前進する、前進するウェブを受容するように構成されてもよい。第1の回転部材は、第1の回転軸を中心にフレームを回転させて、前進するウェブを目標横方向位置と整列させるように構成されてもよい。第2の回転部材は、第2の回転軸を中心にフレームを回転させて、目標横方向位置を調整するように構成されてもよい。目標横方向位置を調整することによって、前進するウェブを第1の横方向位置で第1のガイド部材上へ前進させることができ、第1の横方向位置とは異なる第2の横方向位置で第2のガイド部材上へ前進させることもできる。
【0022】
いくつかの例示的な構成において、第1の回転部材は、第1の回転軸を中心とするフレームの移動を制御するために、モータ、センサ、及び閉ループフィードバック制御システムと関連付けられた基部を備えてもよい。第1の回転部材のセンサは、前進するウェブの機械方向中心線の横方向位置を検出するように構成されてもよい。前進するウェブの機械方向中心線が目標横方向位置から離れて位置付けられた場合、センサは、第1の回転部材の閉ループフィードバック制御システムを介して、モータと通信することができる。次いで、モータは、第1の回転軸を中心にフレームを回転させて、前進するウェブの機械方向中心線を目標横方向位置と整列させることができる。
【0023】
装置は、第2の回転部材と接続された支持部材を更に備えてもよい。第2の回転部材は、種々の横方向位置で支持部材と調整可能に接続することができる。支持部材に対する第2の回転部材の位置を調整することによって、前進するウェブの目標横方向位置を調整することができる。
【0024】
ウェブ離間デバイスを使用して、2つのウェブを異なる程度だけ横方向にシフトするように離間することができる。例えば、機械方向に前進する第1のウェブをシフトするために、ウェブ離間デバイスは、第2の回転部材を使用して、第2の回転軸を中心にフレームを回転させることによって、第1の構成で位置付けられてもよい。第1のウェブは、機械方向に第1の構成のウェブ離間デバイス上へ前進することができる。ウェブ離間デバイスは、第1のウェブの機械方向中心線を横方向にシフトし、第1のウェブの機械方向中心線を第1の目標横方向位置と整列させることができる。次いで、機械方向に前進する第2のウェブをシフトするために、ウェブ離間デバイスは、第2の回転部材を使用して、第2の回転軸を中心にフレームを回転させることによって、第2の構成で位置付けられてもよい。第2のウェブは、機械方向にウェブ離間デバイス上へ前進することができる。ウェブ離間デバイスは、第2のウェブの機械方向中心線を横方向にシフトし、第2のウェブの機械方向中心線を第1の目標横方向位置とは異なる第2の目標横方向位置と整列させることができる。
【0025】
いくつかの例示的な構成において、装置は、第1のウェブ離間デバイス及び第2のウェブ離間デバイスを備えてもよい。第1のウェブ離間デバイスは、機械方向に前進する第1のウェブを横方向に位置付けるように構成されてもよく、同様に、第2のウェブ離間デバイスは、機械方向に前進する第2のウェブを横方向に位置付けるように構成されてもよい。第1及び第2の前進するウェブは、機械方向に前進する単一の連続ウェブから切断され得る。第1及び第2のウェブ離間デバイスは、反対方向に機械方向に前進する2つのウェブを横方向にシフトするように動作することができる。例えば、第1のウェブ離間デバイスは、第1のウェブを第2のウェブから横方向に離して再位置付けすることができ、第2のウェブ離間デバイスは、第2のウェブを第1のウェブから横方向に離して再位置付けすることができる。
【0026】
本開示の装置及び方法を使用して、吸着性物品のためのウエストバンドウェブを横方向に位置付けることができるが、本開示の方法及び装置が、前進するウェブ又は前進するウェブの別個の構成要素の位置付けを必要する任意の他の用途にも好適であり得ることも理解されたい。これらの他の使用は、任意の産業における任意の製品又は中間製品のための種々の製造プロセスを含んでもよい。
【0027】
上述のように、本明細書で開示される装置を使用して、機械方向に前進する1つ又は複数の連続ベルト基材を横方向に再位置付けすることができる。以降の考察に更なる背景を提供する助けとなるように、以下に、本明細書で開示される方法及び装置に従って位置付けられ得るウェブ又はウェブの構成要素を含むおむつの形態の吸収性物品の概要を提供する。
【0028】
図1図2A、及び2Bは、本明細書で開示される装置及び方法に従って形成され得るおむつパンツ101の形態の例示的な吸収性物品100を示す。具体的には、図1は、予備締結された構成のおむつパンツ101の斜視図を示し、図2A及び2Bは、着用者から離れて観察者の方を向くおむつパンツ101の部分を持つおむつパンツ101の平面図を示す。図1に示されるおむつパンツ101は、シャーシ102及び環状弾性ベルト104を含む。以下でより詳細に論じられるように、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は一緒に接続されて、環状弾性ベルト104を形成する。
【0029】
引き続き図2Aを参照すると、シャーシ102は、第1の腰部領域116、第2の腰部領域118、及び第1の腰部領域116と第2の腰部領域118との中間に配置された股部領域120を含む。第1の腰部領域116は、前側腰部領域として構成されてもよく、第2の腰部領域118は、後側腰部領域として構成されてもよい。いくつかの実施形態において、前側腰部領域116、後側腰部領域118、及び股部領域120の各々の長さは、吸収性物品100の長さの1/3であってもよい。おむつパンツ101はまた、前側腰部領域116において横方向に延在する前側腰部縁部121、及び後側腰部領域118において長手方向の反対側で横方向に延在する後側腰部縁部122も含み得る。本考察に基準系を提供するために、図2Aのおむつ101及びシャーシ102は、長手方向軸124及び横方向軸126で示される。いくつかの実施形態において、長手方向軸124は、前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122を通って延在してもよい。横方向軸126は、シャーシ102の第1の長手方向又は右側縁部128を通り、かつ第2の長手方向又は左側縁部130の中点を通って延在してもよい。
【0030】
図1及び図2Aに示されるように、シャーシ102、第1のベルト106、及び第2のベルト108を含むおむつパンツ101は、内側の身体に面する表面132及び外側の衣類に面する表面134を含んでもよい。シャーシ102は、バックシート136及びトップシート138を含んでもよい。シャーシ102はまた、トップシート138の一部とバックシート136との間に配置された吸収性コア142を備える吸収性アセンブリ140を備えてもよい。以下でより詳細に述べられるように、おむつパンツ101はまた、着用者の脚部の周りのフィットを改善するために、脚部弾性部材及び/又はレッグカフなどの他の特徴を有してもよい。
【0031】
図2Aに示されるように、シャーシ102の周囲は、第1の長手方向側縁部128、第2の長手方向側縁部130、第1の腰部領域116に配置された第1の横方向に延在する端縁部144、及び第2の腰部領域118に配置された第2の横方向に延在する端縁部146によって画定され得る。側縁部128及び130はいずれも、第1の端縁部144と第2の端縁部146との間に長手方向に延在する。図2Aに示されるように、横方向に延在する端縁部144及び146は、前側腰部領域116において横方向に延在する前側腰部縁部121及び後側腰部領域118において横方向に延在する後側腰部縁部122から長手方向内向きに位置する。おむつパンツ101が着用者の下部胴体に着用されたときに、おむつパンツ101の前側腰部縁部121及び後側腰部縁部122は、着用者の腰部の一部分を取り囲み得る。同時に、シャーシ側縁部128及び130は、着用者の脚部の少なくとも一部を取り囲み得る。股部領域120は、着用者の脚の間に一般に位置決めされ、吸収性コア142は、前側腰部領域116から股部領域120を通って後側腰部領域118まで延在してもよい。
【0032】
図2Aを参照すると、おむつパンツ101は、弾性レッグカフ156も含み得る。レッグカフ156が、脚部バンド、側部フラップ、バリアカフ、弾性カフ、又はガスケッティングカフであってもよく、そのように称されることもあることを理解されたい。弾性レッグカフ156は、脚部領域における身体排出物の漏れを低減するのに役立つ様々な方法で構成されてもよい。
【0033】
おむつパンツは、環状弾性ベルト104で製造されてもよく、着用者が利用する前に前側腰部領域116及び後側腰部領域118を互いにまとめて接続した構成で消費者に提供されてもよい。したがって、おむつパンツ101は、図1に示される、連続周辺腰部開口部110及び連続周辺脚部開口部112を有してもよい。環状弾性ベルト104は、第2の弾性ベルト108と接続された第1の弾性ベルト106によって画定される。図2Aに示されるように、第1の弾性ベルト106は、第1の端部領域106a及び第2の反対側の端部領域106b並びに中心領域106cを画定し、第2の弾性108のベルトは、第1の端部領域108a及び第2の反対側の端部領域108b並びに中心領域108cを画定する。第1の弾性ベルト106の中央領域106cは、シャーシ102の第1の腰部領域116と接続され、第2の弾性ベルト108の中央領域108cは、シャーシ102の第2の腰部領域118と接続される。図1及び図2Aを参照すると、第1の弾性ベルト106の第1の端部領域106aは、第1のサイドシーム178で、第2の弾性ベルト108の第1の端部領域108aと接続され、第1の弾性ベルト106の第2の端部領域106bは、第2のサイドシーム180で、第2の弾性ベルト108の第2の端部領域108bと接続されて、環状弾性ベルト104並びに腰部開口部110及び脚部開口部112を画定する。
【0034】
図2A図3A、及び3Bを参照すると、第1の弾性ベルト106はまた、外側側方縁部107a及び内側側方縁部107bを画定し、第2の弾性ベルト108は、外側側方縁部109a及び内側側方縁部109bを画定する。外側側方縁部107a、109aはまた、前方腰部縁部121及び横方向に延在する後方腰部縁部122も画定し得る。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は各々、外側の衣服に面する層174及び内側の着用者に面する層176も含み得る。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108が、同一の材料で構成されてもよく、かつ/又は同一の構造を有してもよいことを理解されたい。いくつかの実施形態において、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルトは、異なる材料で構成されてもよく、かつ/又は異なる構造を有してもよい。第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は、様々な材料から構成されてもよいことも理解されたい。例えば、sは、プラスチックフィルム、開口プラスチックフィルム、天然材料の織布ウェブ若しくは不織布ウェブ(例えば、木材繊維又は綿繊維)、合成繊維(例えば、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、又はポリプロピレンの繊維)、又は天然繊維及び/若しくは合成繊維の組み合わせ、又は被覆した織布ウェブ又は不織布ウェブ等の材料から製造され得る。いくつかの実施形態において、第1及び第2のベルトは、合成繊維の不織布のウェブを含み、伸縮性不織布も含み得る。他の実施形態において、第1及び第2のベルトは、内側疎水性の非伸縮性不織布材料及び外側疎水性の非伸縮性不織布材料を含む。
【0035】
第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108は各々、外層174と内層176との間に間置されたベルト弾性材料も含み得る。ベルト弾性材料は、ストランド、リボン、又はパネル等の、弾性ベルトの長さに沿って延在する1つ又は2つ以上の弾性要素を含んでもよい。図2A図3A、及び3Bに示されるように、ベルト弾性材料は、複数の弾性ストランド168を含んでもよく、それは、本明細書において、外側腰部弾性体170及び内側腰部弾性体172と称され得る。図2Aに示されるように、弾性ストランド168は、第1の弾性ベルト106の第1の端部領域106aと第2の反対側の端部領域106bとの間、かつ第2の弾性ベルト108の第1の端部領域108aと第2の反対側の端部領域108bとの間に、横方向に連続的に延在する。いくつかの実施形態において、いくつかの弾性ストランド168は、例えば、第1の弾性ベルト106及び第2の弾性ベルト108が吸収性アセンブリ140と重複する区域等で不連続に構成されてもよい。いくつかの実施形態において、弾性ストランド168は、長手方向に一定の間隔で配置されてもよい。他の実施形態では、弾性ストランド168は、長手方向に異なる間隔で配置されてもよい。伸縮した状態のベルト弾性材料は、非収縮外層174と非収縮内層176との間に挿入及び接合されてもよい。ベルト弾性材料が弛緩すると、ベルト弾性材料は、伸縮していない状態に戻り、外層174及び内層176を収縮させる。ベルト弾性材料は、環状弾性ベルトの区域に所望の収縮力の変動を提供することができる。
【0036】
シャーシ102及び弾性ベルト106、108が、図2Aに示される方法以外の異なる方法で構成されてもよいことを理解されたい。例えば、図2Bは、シャーシ102の第1の横方向に延在する端縁部144が第1の弾性ベルト106の外側側方縁部107aに沿って整列してそれと一致すること、及び第2の横方向に延在する端縁部146が第2の弾性ベルト108の外側側方縁部109aに沿って整列してそれと一致することを除き、図2Aを参照して上で説明されるものと同一の構成要素を有するおむつパンツ101の平面図を示す。
【0037】
Hirdらの2007年9月20日に公開された米国特許出願第2007/0219521A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願第2011/0139658A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願第2011/0139657A1号、Hirdらの2011年6月23日に公開された米国特許出願第2011/0152812A1号、Hirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願第2011/0139662A1号、及びHirdらの2011年6月16日に公開された米国特許出願第2011/0139659A1号に記載されるように、本明細書で説明される使い捨て吸収性物品の構成要素(すなわち、おむつ、使い捨てパンツ、成人失禁用物品、生理用ナプキン、パンティライナ等)は、少なくとも部分的に、生物由来の内容物で構成されてもよい。これらの構成要素としては、トップシート不織布、バックシートフィルム、バックシート不織布、サイドパネル不織布、バリアレッグカフ不織布、高吸収性物質、不織布捕捉層、コアラップ不織布、接着剤、締結具フック、並びに締結具ランディングゾーン不織布及びフィルムベースが挙げられるが、それらに限定されない。
【0038】
使い捨て吸収性物品構成要素は、少なくとも1つの実施形態において、ASTM D6866−10の方法Bを使用して、約10%〜約100%、別の実施形態において、約25%〜約75%、更に別の実施形態において、ASTM D6866−10の方法Bを使用して、約50%〜約60%の生物系含有量値を成す。
【0039】
ASTM D6866−10の方法論を適用して、任意の使い捨て吸収性物品の構成要素の生物由来の内容物を決定するために、使い捨て吸収性物品の構成要素の代表試料を、試験のために入手しなければならない。少なくとも1つの実施形態において、使い捨て吸収性物品の構成要素は、既知の粉砕方法(例えば、Wiley(登録商標)ミル)を使用して、約20メッシュ未満の微粒子に粉砕され、ランダムに混合した粒子から適切な質量の代表試料が取り出され得る。
【0040】
上述のように、本開示の装置及び方法を使用して、吸収性物品の製造時に種々の構成要素を組み立てることができる。例えば、図4Aは、おむつパンツを製造するように適合された変換装置の概略図を示す。変換装置の動作方法は、上で説明され、かつ図1図2A、及び2Bに示されるおむつパンツ101の種々の構成要素を参照して説明され得る。以下の方法は、図1図2A、及び2Bに示されるおむつパンツとの関連で提供されるが、種々の種類の吸収性物品が、例えば、米国特許第7,569,039号、米国特許出願公開第2005/0107764号、米国特許出願公開第2012/0061016号、及び米国特許出願公開第2012/0061015号で開示される吸収性物品等の、本明細書で開示される装置及び方法に従って製造されてもよいことを理解されたい。
【0041】
図4Aを参照すると、以下でより詳細に述べられるように、動作中に、変換装置200は、長手方向軸が機械方向MDと平行になるように、機械方向MDに沿って連続長のシャーシアセンブリ202を前進させる。連続長のシャーシアセンブリ202は、別個のシャーシ102に切断される。次いで、横方向軸が機械方向MDと平行になるように、別個のシャーシ102が回転し、機械方向MDに前進する。別個のシャーシ102は、連続長の前進する基材206、208と組み合わせられる。次いで、別個のシャーシ102を横方向軸に沿って折り畳んで、ベルト基材206、208を向かい合った関係にする。次いで、ベルト基材206、208が一緒に接着されて、接着領域を形成する。次いで、ベルト基材206、208は、接着領域に沿って切断されて、別個のおむつパンツ101を作製する。
【0042】
図4A及び4Bに示されるように、連続長のシャーシアセンブリ202は、切断デバイス210まで機械方向MDに前進し、連続長のシャーシアセンブリ202が別個のシャーシ102に切断される。連続長のシャーシアセンブリ202は、トップシート材料138とバックシート材料136との間に挟まれた吸収性アセンブリ140、脚部弾性部材、バリアレッグカフ、及び同類のものを含んでもよい。図4Bに示されるシャーシアセンブリの一部分は、バックシート材料136及び吸収性アセンブリ140の一部分を示すために切り取られている。
【0043】
別個のシャーシ102が切断デバイス210によって切断された後に、各シャーシ102は、移送アセンブリ244上へ前進する。移送アセンブリ244は、回転軸246に対してその最遠位部分上に外面250を有する移送部材248を含んでもよい。移送アセンブリ244は、回転軸246を中心に回転することができ、移送部材248は、回転軸252を中心に回転することができる。各移送部材248の外面250は、1つ又は2つ以上の方向に平坦又は実質的に平坦であってもよい。例えば、図4Aに示されるように、外面250は、一方向に平坦又は実質的に平坦であってもよく、別の方向に湾曲していてもよい。実質的に平坦とは、本明細書で使用されるとき、別個の物品102を支持及び輸送するために使用される外面250が、約0〜10mm、あるいは約0〜5mmの範囲内で、平面と一致することを意味する。
【0044】
シャーシ102は、図4Cに示される配向で、切断デバイス210と移送アセンブリ244との間のニップ253を通って切断デバイス210から前進することができ、シャーシ102の長手方向軸124は、機械方向MDとほぼ平行である。移送アセンブリ244は、回転軸246を中心に回転して、別個のシャーシ102を機械方向MDに前進させることができ、端縁部146が前縁部として第2の横方向に延在し、端縁部144が後縁部として第1の横方向に延在する。しかしながら、他の例示的な構成において、シャーシ102が他の配向で前進することができることを理解されたい。例えば、シャーシ102は、第2の横方向に延在する端縁部146が後縁部であり、第1の横方向に延在する端縁部144が前縁部であるように配向されてもよい。
【0045】
移送アセンブリ244が別個のシャーシ102を機械方向MDに前進させるにつれて、移送部材248も回転軸252を中心にシャーシ102を回転させて、前進するシャーシ102の配向を変化させる。例えば、移送部材248は、図4Cに示される配向から図4Dに示される配向までシャーシを回転させることができ、シャーシ102の横方向軸126は、機械方向MDとほぼ平行であり、第2の長手方向側縁部130は、前縁部であり、第1の長手方向側縁部128は、後縁部である。移送アセンブリ244はまた、前進するシャーシの速度が下流側に前進する前進する基材206、208の速度と一致するように、シャーシ102が機械方向MDに前進する速度を変化させることもできる。種々の形態の移送アセンブリが、例えば、米国特許第7,587,966号、2012年4月16日に出願された米国特許出願第13/447,531号、2012年4月16日に出願された米国特許出願第13/447,544号、2012年4月16日に出願された米国特許出願第13/447,568号、及び2012年4月16日に出願された米国特許出願第13/447,585号で開示される移送アセンブリ等の、本明細書で開示される変換装置とともに使用されてもよいことを理解されたい。
【0046】
図1図4A、4D、4E、及び4Fを参照して以下で論じられるように、各シャーシ102は、搬送装置244から移送され、前進する連続した第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208と組み合わせられ、その後に切断されて、吸収性物品100上の第1のベルト106及び第2のベルト108を形成する。
【0047】
各シャーシ102を、前進する連続した第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208と接合する前に、第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208は、前進する連続した第1のベルト基材205から切断することができる。図4A、4E、及び4Fを参照すると、連続基材205から第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208を切断すると、前進する第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208は、ウェブ離間デバイス212において横方向CDに離間される。以下でより詳細に述べられるように、第1のベルト基材206は、第1のウェブ離間デバイスによって横方向CDに離間され、第2の弾性ベルト基材208は、第2のウェブ離間デバイスによって横方向CDに離間される。
【0048】
図4A、4G、及び4Hを参照すると、各シャーシ102は、移送アセンブリ244から、移送アセンブリ244と運搬部材222との間のニップ220に移送され、そこで、シャーシ102が、ベルト基材206、208と組み合わせられる。ベルト基材206、208は各々、内側の着用者に面する表面207、及び反対側の外側の衣類に面する表面209を画定する。第1のベルト基材206の内側の着用者に面する表面207は、第1の腰部領域116に沿って、シャーシ102の外側の衣類に面する表面134と組み合わせられてもよく、第2のベルト基材208の内側の着用者に面する表面207は、第2の腰部領域118に沿って、シャーシ102の外側の衣類に面する表面134と組み合わせられてもよい。図4Aに示されるように、接着剤190は、移送アセンブリ244と運搬部材222との間のニップ220で別個のシャーシ102と組み合わせる前に、接着剤塗布器192によって、ベルト基材206、208の内側の着用者に面する表面207に断続的に塗布されてもよい。
【0049】
図4A及び4Hを参照すると、連続長の吸収性物品204は、機械方向MDに沿って互いに離間され、かつベルト基材206、208によって互いに接続された複数の別個のシャーシ102によって画定される。図4Aに示されるように、連続長の吸収性物品204は、ニップ220から折り畳み装置254まで前進する。折り畳み装置254において、各シャーシ102は、横方向軸126に沿って横方向CDに折り畳まれ、第1の腰部領域116、特に内側の身体に面する表面132を、第2の腰部領域118の内側の身体に面する表面132と対向する面対面配向で配置する。シャーシ102を折り畳むことはまた、各シャーシ102の間に延在する第2のベルト基材208の内側の着用者に面する表面207を、各シャーシ102の間に延在する第1のベルト基材206の内側の着用者に面する表面207と対向関係で位置付ける。
【0050】
図4A、4H、及び4Iに示されるように、ベルト基材206、208と接続された折り畳まれた別個のシャーシ102は、折り畳み装置254から接合装置256に前進する。接合装置256は、重複区域160を接合し、したがって、接合領域166を作製するように動作する。重複区域160は、各シャーシ102の間に延在する第2のベルト基材208の一部分、及び各シャーシ102の間に延在する第1のベルト基材206の一部分を含む。図4A、4I、及び4Jを参照すると、連続長の吸収性物品204が接合装置256から切断デバイス258に前進し、そこで、接合領域166が横方向CDに沿って切断されて、吸収性物品100上に第1のサイドシーム178を作製し、その後の前進する吸収性物品上に第2サイドシーム180を作製する。
【0051】
上述のように、本開示は、ウェブ離間デバイス212を含む。図5A及び5Bに示されるように、ウェブ離間デバイス212は、第1の回転軸226を中心に回転可能なフレーム224と、フレーム224と接続されたガイド部材228とを含んでもよい。フレーム224は、中心部分234によって分離された第1の端部分230及び第2の端部分232を画定することができる。ガイド部材228は、第1のガイド部材236及び第2のガイド部材238の形態で構成されてもよい。第1のガイド部材236は、フレーム224の第1の端部分230と接続されてもよく、第2のガイド部材238は、フレーム224の第2の端部分232と接続されてもよい。第1のガイド部材236及び第2のガイド部材238は各々、前進するウェブを各々受容するように構成された外面240、242を画定することができる。
【0052】
図5Aを引き続き参照すると、フレーム224は、第1の回転軸226を中心にフレーム224を回転させるように構成された第1の回転部材259と関連付けられ得る。第1の回転部材259は、モータ260及びセンサ262と関連付けられた基部257を備えてもよい。第1の回転部材は、例えば、閉ループフィードバック制御システムを使用して制御されてもよい。基部257は、フレーム224と接続されてもよい。基部は、種々の異なる方法で構成されてもよい。以下でより詳細に述べられるように、第1の回転部材259のセンサ262は、前進するウェブの機械方向中心線の横方向位置を検出するように構成されてもよい。前進するウェブの機械方向中心線が目標横方向位置から離れて位置付けられた場合に、センサ262は、モータ260と通信することができる。次いで、モータ260は、第1の回転軸226を中心にフレーム224を回転させて、前進するウェブの機械方向中心線を目標横方向位置と整列させることができる。第1の回転部材259が、基部257、モータ260、及びセンサ262を備えるように示されているが、第1の回転部材259が、種々の構成要素を備えてもよく、かつ種々の他の方法でフレーム224を回転させるように構成されてもよいことを理解されたい。
【0053】
図5A示されるように、ウェブ離間デバイス212はまた、第2の回転部材264も備えてもよいに。ウェブ離間デバイス212は、第2の回転部材264をフレーム224と接続させるように構成されたアダプタ部材266も備えてもよい。第2の回転部材264は、アダプタ部材266及び/又はフレーム224と移動可能に又は回転可能に接続されてもよい。ウェブ離間デバイス212はまた、第2の回転部材264を基部、フレーム、又は壁等の剛性支持構造体と接続する支持部材268も備えてもよい。第2の回転部材264は、第2の回転軸272を中心にフレーム224を回転させるように構成されてもよい。第2の回転軸272は、第1の回転軸226と同一であってもよく、又はそれとは異なっていてもよい。すなわち、第2の回転軸272は、フレーム224に対して種々の場所に位置付けられてもよい。図5Aに示される第1の回転軸226及び第2の回転軸272の位置付けは、フレーム224に対して同一であるが、フレーム224に対する第2の回転軸272の位置付けがフレーム224に対する第1の回転軸226の位置付けとは異なってもよいことを理解されたい。
【0054】
上述のように、ウェブ離間デバイス212は、機械方向MDに前進する、図6に示される第1のベルト基材206等のウェブの横方向CD位置を制御するように構成されてもよい。前進するウェブは、第1のベルト基材206として以下で説明されるが、前進するウェブが、図4Fに示される第2のベルト基材208、又は種々の他のウェブであってもよいことを理解されたい。図7に示されるように、動作中のあるときに、第1のベルト基材206が変換装置を通して機械方向MDに進行するにつれて、第1のベルト基材206が横方向CDに不所望にシフトする場合がある。ウェブの機械方向中心線が目標横方向位置から離れて位置付けられた場合、得られた吸収性物品の構成要素が誤整列している場合がある。図6及び図7に示されるように、第1のベルト基材206等のウェブは、機械方向MDに延在する連続ウェブの2つの対向する側縁部274a、274bから等距離である、機械方向中心線MDCを画定することができる。図5A、5B、図6、及び図7を参照すると、ウェブ離間デバイス212は、第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCを目標横方向位置TCDに、又は目標横方向位置TCDの所定の距離以内に維持することによって、第1のベルト基材206の横方向CD位置を制御することができる。
【0055】
図5A、5B、図7を参照すると、動作中に、第1のベルト基材206は、機械方向MDに第1のガイド部材236の外面240上へ前進することができ、その後、第2のガイド部材238の外面242上へ前進することができる。第2のガイド部材238から、第1のベルト基材206は、種々の下流の動作に前進することができる。第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCの横方向CD位置が、図7に示されるように、目標横方向位置TCDを外れた場合、センサ262は、信号を第1の回転部材259のモータ260に送信して、第1のベルト基材206の横方向CD位置を調整するように構成される。それに応じて、モータ260は、第1の回転軸226を中心にフレーム224を回転させる。図5Bに示されるように、フレーム224が回転するにつれて、第1のガイド部材259、及び特に、第1のガイド部材259の基部257に対するフレーム224の位置が変化する。モータ260は、センサ262が、第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCが目標横方向位置TCDにあるか、又は目標横方向位置の所定の距離以内にあると判定するまで、フレーム224を回転させるように構成されてもよい。所定の距離は、例えば、目標横方向位置TCDの±10ミリメートル以内であってもよい。したがって、第1のベルト基材206が機械方向MD下流側に前進するにつれて、第1のベルト基材206は、適切な整列で、第1のベルト基材206を吸収性物品の種々の他の構成要素と接合することができる。
【0056】
上述のように、ウェブ離間デバイス212は、機械方向MDに前進する、第1のベルト基材206等のウェブの横方向CD位置を変化させるように構成されてもよい。図8及び図9を参照すると、ウェブ離間デバイス212の第2の回転部材264は、第2の回転軸272を中心にフレーム224を回転させるために使用されてもよく、次いで、前進する第1のベルト基材206の目標横方向位置を、第1の目標横方向位置TCD1から第2の異なる目標横方向位置TCD2にシフトする。その結果、第1のベルト基材206が第1のガイド部材236から第2のガイド部材238まで前進するにつれて、第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCの横方向CD位置が、横方向CDにおいて、第1の実際の横方向位置PCD1から第2の実際の横方向位置PCD2にシフトする。ウェブ離間デバイス212は、種々の横方向CD距離だけ第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCをシフトすることができる。すなわち、第1の実際の横方向位置PCD1及び第2の実際の横方向位置PCD2は、種々の距離で離間していてもよい。例えば、ウェブ離間デバイス212は、横方向CDにおいて、約25ミリメートル〜約300ミリメートルだけ、又は約50ミリメートル〜約200ミリメートルだけ第1のベルト基材206の機械方向中心線MDCをシフトすることができる。更に、第1の回転部材259は、第1のベルト基材206の横方向CD位置を、第2の目標横方向位置TCD2に、又は第2の目標横方向位置TCD2から所定の距離以内に制御するように構成されてもよい。図9及び図10に示されるように、第2の回転部材264は、2つの方向A又はBにフレームを回転させて、前進するウェブの目標横方向位置TCDをシフトするように構成されてもよい。
【0057】
図9を引き続き参照すると、第1の回転部材259は、第1の回転軸226を中心に第1の回転角だけフレーム224を回転させるように構成されてもよく、第2の回転部材264は、第2の回転軸272を中心に第2の回転角だけフレーム224を回転させるように構成されてもよい。第2の回転角は、第1の回転角よりも大きくあり得る。すなわち、第2の回転部材264は、第1の回転部材259よりも大きい程度だけ、前進するウェブを横方向にシフトするように構成される。したがって、ウェブ離間デバイスは、種々の大きさの吸収性物品の生産のために、前進するウェブを種々の横方向位置に位置付けることができる。例えば、第1の回転角は、垂直から最大±10度であってもよい。第2の回転角は、垂直から最大±30度、又は最大±20度であってもよい。
【0058】
図9を参照すると、前進するウェブの目標横方向位置を変化させるために、第2の回転部材264は、回転開口276及び1つ又は2つ以上の係止部材278とともに構成されてもよい。いくつかの例示的な構成において、係止部材278は、アダプタ部材266と接続されてもよく、また、回転開口276を通って延在してもよい。アダプタ部材を備えていない他の例示的な構成において、係止部材278は、フレーム224と直接接続されてもよく、回転開口276を通って延在してもよい。各係止部材278は、フレーム224の配向を調整するために、回転開口276に沿って種々の場所に位置付けられてもよい。前進するウェブの機械方向中心線の目標横方向位置TCDを変化させるために、第2の回転部材264の1つ又は複数の係止部材278は、アダプタ部材266及び/又はフレーム224から係合解除される。次いで、フレーム224を、方向A又はBに、第2の回転軸272を中心に回転させることができる。図9に示されるように、フレーム224が回転するにつれて、第2の回転部材264に対するフレーム224の位置が変化する。フレーム224が所望の位置になると、係止部材278がアダプタ部材266及び/又はフレーム224と係合して、動作中にフレーム224が第2の回転軸272を中心に移動するのを防ぐ。いくつかの例示的な構成において、第2の回転部材264は、手動でフレーム224を回転させるために使用されてもよい。しかしながら、第2の回転部材264が種々の方法で動作してもよいことを理解されたい。
【0059】
加えて、図10を参照すると、第2の回転部材264は、支持部材268に対して横方向CDにシフトさせることができる。支持部材268は、複数の接続開口280を含んでもよく、第2の回転部材264は、第2の回転部材264を支持部材268と接続するための複数の接続開口282を備えてもよい。接続開口280は、形状において実質的に矩形又は弓形の形状であってもよい。第2の回転部材264は、支持部材268の接続開口280に対して横方向CDに第2の回転部材264の接続開口282をシフトすることによって、種々の横方向CD位置で支持部材268と接続されてもよい。第2の回転部材264が、例えば、ボルト又はピンを含む種々の方法で、支持部材268と接続されてもよいことを理解されたい。いくつかの例示的な構成において、第2の回転部材264及び支持部材268は、一体的に形成されてもよい。すなわち、第2の回転部材264及び支持部材268は、1つの要素に組み合わせられてもよい。支持部材268は、第2の回転部材264を横方向CDにシフトするように種々の方法で構成されてもよい。
【0060】
図9図11、及び図12を参照して上述されるように、ウェブ離間デバイス212を使用して、2つのウェブを異なる程度だけ横方向にシフトするように離間することができる。例えば、機械方向MDに前進する、単に例示の目的で第1のベルト基材206aとして図11に示される、第1のウェブをシフトするために、ウェブ離間デバイス212は、第2の回転部材264を使用して、第2の回転軸272を中心にフレーム224を回転させることによって、第1の構成で位置付けられてもよい。次いで、第1のウェブは、機械方向MDに第1の構成でウェブ離間デバイス212上へ前進することができる。ウェブ離間デバイス212は、第1のウェブの機械方向中心線MDCを横方向CDにシフトし、第1のウェブの機械方向中心線MDCを第1の目標横方向位置Tと整列させることができ、一方で、第1のウェブの実際の横方向位置を第1の実際の横方向位置PCD1から第2の実際の横方向位置PCD2に変化させることができる。次いで、機械方向MDに前進する第2のウェブをシフトするために、ウェブ離間デバイス212は、第2の回転部材264を使用して、第2の回転軸272を中心にフレーム224を回転させることによって、第2の構成で位置付けられてもよい。第2の構成は、第1の構成とは異なる。単に例示の目的で第1のベルト基材206bとして図12に示される、第2のウェブは、機械方向MDにウェブ離間デバイス212上へ前進することができる。ウェブ離間デバイス212は、第2のウェブの機械方向中心線MDCを横方向CDにシフトし、第2のウェブの機械方向中心線MDCを第2の目標横方向位置Tと整列させることができ、一方で、第2のウェブの実際の横方向位置を第1の実際の横方向位置PCD1から第2の実際の横方向位置PCD2に変化させることができる。第2の目標横方向位置Tは、第1の目標横方向位置Tとは異なる。すなわち、ウェブ離間デバイス212は、ウェブ離間デバイス212が第1のウェブを横方向CDにシフトするよりも大きい程度だけ、第2のウェブを横方向CDにシフトするように構成されてもよい。
【0061】
図13に示されるいくつかの例示的な構成において、図4の変換装置は、第1のウェブ離間デバイス214及び第2のウェブ離間デバイス216を含んでもよい。図13に示されるように、第1のウェブ離間デバイス214及び第2のウェブ離間デバイス216は、第1の連続ベルト基材206の機械方向中心線MDCと、第1の横方向距離DCD1から第2の横方向距離DCD2に機械方向MDに前進する第2の連続ベルト基材208との間の横方向CD距離を調整するように構成されてもよい。具体的には、図13及び図14を参照すると、第1のウェブ離間デバイス214は、第1の連続ベルト基材206の機械方向中心線MDCの横方向CD位置を、図13及び図14に示される方向C及びE等の第1の横方向にシフトするように構成されてもよく、第2の離間デバイス216は、第2の連続ベルト基材208の機械方向中心線MDCの横方向CD位置を、図13及び図14に示される方向D及びF等の第2の横方向にシフトするように構成されてもよい。第1の方向C、Eは、第2の横方向D、Fとは反対であり得る。
【0062】
図14に示されるいくつかの例示的な構成において、第1の横方向C、E及び第2の横方向D、Fは、集束する場合があり、一方で、図13に示される他の例示的な構成において、第1の横方向C、E及び第2の横方向D、Fは、発散する場合がある。例えば、図4F及び図13を参照すると、第1のウェブ離間デバイス214及び第2のウェブ離間デバイス216を使用して、第1のベルト基材206と第2のベルト基材208を横方向CDに分離することができる。図14及び図15に示される他の例示的な構成において、第1のウェブ離間デバイス214及び第2のウェブ離間デバイス216は、第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208を横方向CDに互いにより近づけさせるように構成されてもよい。異なる大きさの吸収性物品を製造するために、第1のウェブ離間デバイス214及び第2のウェブ離間デバイス216は、種々の程度だけ第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208を離間するように構成されてもよい。例えば、第1のベルト基材206及び第2のベルト基材208の機械方向中心線MDC間の横方向距離は、吸収性物品の大きさが大きくなるにつれて長くなる。
【0063】
ウェブ離間デバイス212又はデバイス214、216は、図5A図9図10に示されるように、実質的に垂直な配向で配設されてもよいが、本開示のウェブ離間デバイス212又は複数のデバイスが、図16及び図17に示されるように、実質的に水平な配向で配設されてもよいことを理解されたい。
【0064】
図5Aを再び参照すると、ガイド部材228は、第1のガイド部材236及び第2のガイド部材238として構成されてもよい。図5Aに示されるように、各ガイド部材236、238は、アイドラバーの形態であってもよい。アイドラバーは、回転可能であってもよく、又はアイドラバーは、固定された状態であってもよい。ガイド部材228が種々の方法で構成されてもよいことを理解されたい。例えば、各ガイド部材228は、アイドラバー、ローラー、コンベヤ、又は同類のものとして構成されてもよい。いくつかの例示的な構成において、ガイド部材228は、単一の一体外面を有し得る。例えば、ガイド部材228は、一体外面を有する1つのコンベヤ、又は一連のコンベヤとして構成されてもよい。
【0065】
図5Aを参照すると、フレーム224は、第1のガイド部材236を第2のガイド部材238と接合するように構成されてもよい。しかしながら、フレーム224が、ガイド部材228又は複数のガイド部材の構成に応じて、種々の方法で構成されてもよいことを理解されたい。同様に、種々のモータを使用して、第1の回転軸226を中心にフレーム224を回転させることができる。加えて、種々のセンサを使用して、前進するウェブの機械方向中心線MDCの横方向CD位置を検出することができる。例示的なフレーム、モータ、及びセンサは、Pivoting Frame、モデルDR 3111の名称で、Erhardt+Leimerから入手可能である。
【0066】
本明細書で開示される寸法及び値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。むしろ、特に明記しない限り、そのような寸法は各々、列挙された値と、その値の周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味するよう意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するよう意図されている。
【0067】
任意の相互参照される又は関連する特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書で引用されるあらゆる文書は、明示的に除外されない限り、又は別途限定されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。任意の文書の引用は、それが本明細書で開示又は特許請求される任意の発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、又は、それが、単独で又は他の任意の1つ又は複数の参照文献との任意の組み合わせにおいて、任意のそのような発明を教示、提案、又は開示することを容認するものでもない。更に、この文書における用語の任意の意味又は定義が、参照により組み込まれた文書の中の同一の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合は、この文書の中でその用語に割り当てられる意味又は定義に従うものとする。
【0068】
本発明の特定の実施形態を例示し、説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の他の変更及び修正を行うことができることが、当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲に包含するよう意図されている。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図4G
図4H
図4I
図4J
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17