特許第6185186号(P6185186)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6185186コードスキャン結果情報を提供するための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6185186
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】コードスキャン結果情報を提供するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 17/30 20060101AFI20170814BHJP
【FI】
   G06F17/30 310C
   G06F17/30 310Z
   G06F17/30 320C
【請求項の数】17
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-547153(P2016-547153)
(86)(22)【出願日】2015年2月17日
(65)【公表番号】特表2017-511908(P2017-511908A)
(43)【公表日】2017年4月27日
(86)【国際出願番号】US2015016156
(87)【国際公開番号】WO2015126825
(87)【国際公開日】20150827
【審査請求日】2016年9月9日
(31)【優先権主張番号】14/622,625
(32)【優先日】2015年2月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】201410056706.X
(32)【優先日】2014年2月19日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510330264
【氏名又は名称】アリババ・グループ・ホールディング・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ALIBABA GROUP HOLDING LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ・シュヤン
【審査官】 樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−176287(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/116110(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 17/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
方法であって、
複数のコードスキャン記録をデータベースに予め格納し、前記複数のコードスキャン記録は、コードスキャン結果情報、及びコードスキャン行為時における対応する地理的位置情報を含み、
前記コードスキャン結果情報の少なくとも一部の取得を求める現ユーザからのリクエストを受信し、
前記現ユーザの地理的位置情報を獲得し、
前記データベースの中の前記コードスキャン記録から、前記現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得し、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供すること、
を備える方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記データベースは、サーバ上に格納され、
前記現ユーザの前記地理的位置からの距離が前記既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得することは、
前記現ユーザの前記地理的位置情報を前記サーバにアップロードし、前記サーバは、前記現ユーザの前記地理的位置からの距離が前記既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を探索するために、前記データベースの中に全ての前記コードスキャン記録を含み、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記サーバから取得すること、
を備える、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記データベースの前記コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報は、グラフィックコード情報又は前記グラフィックコード情報の解析に基づく解析結果を含む、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記コードスキャン記録は、更に、ユーザが前記コードスキャン行為を実行した時間に対応する時点情報を含み、
前記データベースの中の全ての前記コードスキャン記録に基づいて、前記現ユーザの前記地理的位置からの距離が前記既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得することは、
現時点からの距離が既定の時間距離閾値未満であるコードスキャン記録の中から、前記現ユーザの前記地理的位置からの距離が前記既定の地理的距離閾値未満である前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を取得することを備える、方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記対象コードスキャン記録に対応するユーザ情報を前記現ユーザに提供することを備え、前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、前記コードスキャン行為に対応するスキャン者に関するユーザ情報を含む、方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、各コードスキャン記録についての頻度情報を含み、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供することは、
より高い頻度の対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供することを備える、方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、対応するコードスキャン結果カテゴリ情報を含み、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供することは、
カテゴリ情報に基づいて、前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供することを備える、方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記現ユーザが属するユーザカテゴリを前記データベースから決定し、前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、前記コードスキャン行為に対応するスキャン者のユーザカテゴリを含み、
前記各種の対象コードスキャン記録に対応する前記スキャン者のいずれが前記現ユーザと同じカテゴリに属するかを決定すること、を備え、
前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、前記コードスキャン行為に対応する前記スキャン者に関するユーザカテゴリ情報を含み、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供することは、
前記現ユーザに、前記現ユーザと同じカテゴリに属するスキャン者に対応する前記対象コードスキャン記録に含まれるスキャン結果情報を提供することを備える、方法。
【請求項9】
デバイスであって、
複数のコードスキャン記録を予め格納するように構成されているデータベースと、前記複数のコードスキャン記録は、コードスキャン結果情報、及びコードスキャン時における対応する地理的位置情報を含み、
前記コードスキャン結果情報の少なくとも一部の取得を求める現ユーザからのリクエストを受信するように構成されているリクエスト受信ユニットと、
前記現ユーザの地理的位置情報を獲得するように構成されている地理的位置情報獲得ユニットと、
前記データベースの中の前記コードスキャン記録から、前記現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得するように構成されている情報取得ユニットと、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供するように構成されている情報提供ユニットと、
を備えるデバイス。
【請求項10】
デバイスであって、
現ユーザによってコードスキャン行為が実施されるときに、前記現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得するように構成されている検出ユニットと、
サーバが前記コードスキャン行為に対応するコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報をデータベースのコードスキャン記録に格納することができるように、前記コードスキャン結果情報及び前記対応する地理的位置情報を前記サーバにアップロードするように構成されているアップロードユニットと、
コードスキャン結果情報の取得が求められる場合に、前記現ユーザの前記地理的位置に関する情報に基づいて、前記現ユーザからの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を要求して前記サーバから取得するように構成されている情報取得ユニットと、
前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記現ユーザに提供するように構成されている情報提供ユニットと、
を備えるデバイス。
【請求項11】
方法であって、
エンドユーザコードスキャン記録を収集し、前記エンドユーザコードスキャン記録をデータベースの中に格納し、前記コードスキャン記録は、コードスキャン結果情報、及びコードスキャン行為を実施しているときのユーザの対応する地理的位置情報を格納し、
照会者クライアントから送信された照会リクエストを受信し、前記照会リクエストは、前記照会者クライアントの地理的位置情報を含み、
前記データベースの中に格納されているコードスキャン記録に基づいて、前記照会者クライアントの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得し、
前記照会者クライアントが、前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報をユーザに提供することができるように、前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記照会者クライアントに返送すること、
を備える方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、更に、
前記コードスキャン記録の中に、対応するユーザが前記コードスキャン行為を実施するときの時間についての時点情報を格納することを備える方法。
【請求項13】
請求項11に記載の方法であって、更に、
全てのコードスキャン記録についての有効期限を取得し、
あるコードスキャン記録が対応する有効期限に達した場合に、前記コードスキャン記録を前記データベースから削除すること、
を備える方法。
【請求項14】
請求項11に記載の方法であって、更に、
新しいコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報が受信されるか否かを判定し、
前記新しいコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報が受信される場合に、前記データベースの中の前記既存のコードスキャン記録が前記コードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報を既に含んでいるか否かを判定し、前記データベースの中の前記コードスキャン記録は、頻度フィールドを含み、
前記データベースの中の前記既存のコードスキャン記録が前記コードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報を既に含んでいる場合に、
前記コードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報を前記既存のコードスキャン記録に統合し、
前記既存のコードスキャン記録の中の前記頻度フィールドの値を1つ増やすこと、
を備える方法。
【請求項15】
請求項11に記載の方法であって、更に、
前記コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報のカテゴリ情報を決定し、
前記カテゴリ情報を前記コードスキャン記録に格納すること、
を備える方法。
【請求項16】
請求項11に記載の方法であって、更に、
前記コードスキャン記録に含まれるスキャン者のユーザカテゴリ情報を決定し、
前記ユーザカテゴリ情報を前記コードスキャン記録に格納すること、
を備える方法。
【請求項17】
デバイスであって、
エンドユーザコードスキャン記録を収集し、前記エンドユーザコードスキャン記録をデータベースの中に格納するように構成されている収集ユニットと、前記コードスキャン記録は、コードスキャン結果情報と、コードスキャン行為を実施しているときのユーザの地理的位置情報との対応関係を格納し、
照会者クライアントから送信された照会リクエストを受信するように構成されているリクエスト受信ユニットと、前記照会リクエストは、前記照会者クライアントの地理的位置に関する情報を含み、
前記データベースの中に格納されたコードスキャン記録に基づいて、前記照会者クライアントの前記地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得するように構成されている探索ユニットと、
前記照会者クライアントが、前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報をユーザに提供することができるように、前記対象コードスキャン記録に含まれる前記コードスキャン結果情報を前記照会者クライアントに送り返すように構成されている情報返信ユニットと、
を備えるデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連技術の相互参照]
本出願は、あらゆる目的のために、参照によって本明細書に組み込まれる、2014年2月19日に出願された、発明の名称を「A METHOD AND A DEVICE FOR PROVIDING CODE SCANNING RESULT INFORMATION(コードスキャン結果情報を提供するための方法及びデバイス)」とする中国特許出願第201410056706.X号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本出願は、コードスキャン結果情報を提供するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
コンピュータネットワークの発達及びコンピュータ機器の普及によって、益々多くのユーザがインターネットを通じて様々な種類の情報及びリソースを取得している。また、モバイル端末が賢さを増して更に広まるにつれて、スマートフォンやタブレット端末などのスマートモバイル端末を使用してインターネットにアクセスしてそこから情報を取得する人が増えている。スマートモバイル端末は、携帯性に優れ、これまで以上に高周波数帯域のWi−Fi及びモバイルネットワークを利用している。したがって、人々は、いつでもどこでもインターネットに容易にアクセスすることができる。
【0004】
モバイル端末デバイスのハードウェア及びソフトウェアの質の向上は、より多くのサービスをサービスプロバイダが提供することを可能にしてきた。O2O(オンライン・ツー・オフライン)サービスモデルなどの新しいサービスモデルも登場した。O2Oサービスモデルは、オンラインをオフラインと組み合わせるサービスモデルである。このようなサービスモデル下では、インターネットは、オフラインサービスのための入口としての役割を果たす。オフラインサービスに関する情報が、オンラインでユーザに提供される。インターネットサービス情報を閲覧することによって、ユーザは、サービスプロバイダによって公にされたオフラインサービス情報を獲得し、次いで、そのオフラインサービス情報に基づいて、オフラインの事業所(実店舗)で現地購入することができる又はサービスプロバイダによって提供される対応するサービスを使用することができる。
【0005】
O2Oサービスモデルでは、インターネットオフラインサービス情報は、情報媒体としてグラフィックコードを使用するのが一般的である。グラフィックコードの例には、バーコードやクイックレスポンス(QR)コードがある。ユーザは、製品の名称及びその他の情報を知って、様々な主要販売者によるその製品の価格を比較するために、モバイル端末にインストールされた適切なアプリケーションを使用して製品の外側パッケージ上のバーコードをスキャンすることができる。業者によって印刷物上に、電子機器の画面上に、又は別の場所に提供されたQRコード(登録商標、以下同じ)をスキャンすることによって、ユーザは、業者のウェブサイトにログインする、業者によって開催される活動に参加する、会員になる等を行うことが可能である。
【0006】
従来、ユーザがグラフィックコードを使用して特定のサービスを得たい場合、そのユーザは、自身の端末を使用してスキャンを行う必要がある。しかしながら、このスキャン操作は、ユーザにとって不便である。例えば、エレベータホールの広告画面がQRコードを表示しているとすると、そのQRコードをスキャンするために使える時間は非常に短い可能性がある。ユーザがスキャンを行う前に、エレベータのドアが開く可能性があり、すると、ユーザは、関連の情報又はサービスを得ることができないために、諦めざるを得なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の詳細な説明及び添付の図面において、本発明の様々な実施形態が開示される。
【0008】
図1】コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第1の実施形態を示したフローチャートである。
【0009】
図2】コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第2の実施形態を示したフローチャートである。
【0010】
図3】コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第3の実施形態を示したフローチャートである。
【0011】
図4】コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第4の実施形態を示したフローチャートである。
【0012】
図5A】コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第1の実施形態を示した図である。
【0013】
図5B】情報取得ユニットの一実施形態を示した図である。
【0014】
図6】コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第2の実施形態を示した図である。
【0015】
図7】コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第3の実施形態を示した図である。
【0016】
図8A】コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第4の実施形態を示した図である。
図8B】コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第4の実施形態を示した図である。
【0017】
図9】コードスキャン結果情報を提供するためのシステムの一実施形態を示した図である。
【0018】
図10】コードスキャン結果情報を提供するためのコンピュータシステムの一実施形態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、プロセス、装置、システム、合成物、コンピュータ読み取り可能ストレージ媒体に実装されたコンピュータプログラム製品、並びに/又は接続先のメモリに格納された命令及び/若しくは接続先のメモリによって提供される命令を実行するように構成されたプロセッサなどのプロセッサを含む、数々の形態で実現することができる。本明細書では、これらの実現形態、又は本発明がとりえるその他のあらゆる形態が、技術と称されてよい。総じて、開示されるプロセスのステップの順番は、本発明の範囲内で変更されえる。別途明記されない限り、タスクを実施するように構成されるものとして説明されるプロセッサ又はメモリなどのコンポーネントは、所定時にタスクを実施するように一時的に構成される汎用コンポーネントとして、又はタスクを実施するように製造された特殊コンポーネントとして実装されえる。本明細書で使用される「プロセッサ」という用語は、コンピュータプログラム命令などのデータを処理するように構成された1つ以上のデバイス、回路、及び/又は処理コアを言う。
【0020】
本発明の原理を例示した添付の図面とともに、以下で、本発明の1つ以上の実施形態の詳細な説明が提供される。本発明は、このような実施形態に関連して説明されるが、いずれの実施形態にも限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によってのみ限定され、本発明は、数々の代替形態、変更形態、及び均等物を包含している。以下の説明では、本発明の完全な理解を与えるために、数々の具体的詳細が明記されている。これらの詳細は、例示を目的として提供されるものであり、本発明は、これらの詳細の一部又は全部を伴わずとも、特許請求の範囲にしたがって実施されえる。明瞭を期するために、本発明に関係する技術分野で知られる技術要素は、本発明が不必要に不明瞭にされないように、詳細には説明されていない。
【0021】
本出願では、グラフィックコード及びその他の同様な情報媒体を通じてサービスプロバイダによって提供された情報又はサービスを複数のユーザが便利に獲得することを可能にするために、それらの複数のユーザ間でコードスキャン結果情報が共有される。インターネット上には多数のユーザが存在し、コードスキャンを実施しているユーザの数も多いので、全てのユーザ間でコードスキャン結果情報を共有することは実用的ではない。また、特定の個人ユーザが全ての情報又はサービスに注意を払うことはできない。したがって、ユーザの地理的位置を獲得すること及び獲得された地理的位置によって関係付けられるユーザ間でコードスキャン結果を共有することに基づく実現可能な実行方式が提供される。例えば、エレベータの中のディスプレイ画面上に表示されたQRコードをユーザが適時にスキャンすることができないときは、このエレベータの地理的位置の近くで以前に実施されたスキャン行為のスキャン結果をユーザに提供することができる。これらのスキャン結果は、エレベータのディスプレイ画面上に表示されたQRコードに対応するスキャン結果を含むことができる。したがって、ユーザは、たとえQRコードを自らスキャンすることができなくても、QRコードに対応する特定の情報又はサービスで提供される内容を知ることができる。
【0022】
図1は、コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第1の実施形態を示したフローチャートである。一部の実施形態では、プロセス100は、図9のクライアント910によって実施され、以下を含む。
【0023】
ステップ110では、クライアントは、コードスキャン結果情報の取得を求めるリクエストを受信する。
【0024】
一部の実施形態では、スキャン機能を持つクライアント上に、ユーザのために動作エントリポイントが提供される。この動作エントリポイントは、他の周辺ユーザのコードスキャン結果情報を取得するために使用される。一部の実施形態では、他の周辺ユーザは、ユーザから既定の距離内に位置する。例えば、初期設定として、100メートルの既定距離を設定することができる。ユーザは、クライアントデバイス上で距離設定を調整することができる。端末に一般的にインストールされているインスタントメッセージングアプリ及び価格比較アプリがスキャン機能を有する、又は端末が専用のスキャンアプリを有する。一部の実施形態では、上記の動作エントリポイントは、これらのアプリのユーザインターフェース上に提供可能である。したがって、ユーザは、スキャン機能を使用しようとするときに、このようなアプリケーションによって提供されたユーザインターフェース上の動作エントリポイントを見て、次いで、この動作エントリポイントを通じて、他のユーザによるコードスキャン結果の取得を求めるリクエストをトリガ又は送信することができる。
【0025】
ステップ120では、クライアントは、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。
【0026】
一部の実施形態では、コードスキャン結果の取得を求めるリクエストを受信した後、クライアントは、先ず、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。一部の実施形態では、ユーザの現地理的位置を獲得するための従来の手法が用いられる。例えば、既存のモバイル端末は、位置決めシステム(GPSシステム)を装備しているのが一般的である。したがって、現ユーザの地理的位置に関する情報は、モバイル端末の位置決めシステムから、その位置決めシステムによって提供されるアプリケーションインターフェースを使用して獲得可能である。ユーザの地理的位置情報は、ユーザ又はWi−Fi位置によってアクセスされるネットワーク又は基地局の位置決めなどの情報に基づいても決定可能である。
【0027】
更に、ユーザの地理的位置に関する情報を事前に取得し、コードスキャン結果情報を次いで取得することも、これらの両取得動作を同時に実施するのと同様に可能である。別の言い方をすると、動作110及び動作120の実施の順番は、(動作環境などの)必要に応じて決定可能である。
【0028】
ステップ130では、クライアントは、他のユーザのコードスキャン記録に基づいて、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。一部の実施形態では、コードスキャン記録は、更に、コードスキャン行為を実施している際の、対応するユーザの地理的位置情報も含む。
【0029】
一部の実施形態では、特定の地理的位置に現在位置しているリクエスト発信ユーザの地理的位置の近くでコードスキャン行為を以前に実施したユーザのコードスキャン結果が提供されることになる。したがって、様々な地理的位置に(紙の又は電子的な形態で)表示されたグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報が、事前に収集可能である。例えば、スキャンを実施するために、スキャン機能を持つクライアントをユーザが使用するときに、そのコードスキャン結果及び対応する地理的位置情報がサーバにアップロード可能である。したがって、サーバは、様々なユーザが以前にコードスキャン行為を実施した地理的位置に関する情報及び対応するコードスキャン結果を収集し、そうして、コードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係を格納するデータベースを確立する。
【0030】
実装時において、コードスキャン結果情報は、多くの形態をとることができる。例えば、第1の実装形態では、コードスキャン結果情報は、単純に、ユーザによってスキャンされたグラフィックコードに相当する。この第1の実装形態では、サーバデータベースに格納されるものとして、コードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係が、以下でテーブル1に示される。
【表1】
【0031】
第2の実装形態では、ユーザは、例えば、コードスキャン行為を実施する際に、グラフィックコードに向けて撮像動作を実施することができる。ユーザがスキャンしているグラフィックコードは、こうして捉えられる。続いて、スキャンツールクライアントが、そのグラフィックコードを現ユーザの地理的位置情報と併せてサーバのデータベースに格納する。
【0032】
第3の実装形態では、例えば、コードスキャン結果情報は、グラフィックコードの解析に基づいて得られた解析結果である。一部の実施形態では、解析は、既知のQRコード又はバーコード復号化機能にしたがってグラフィックコードを復号化することを含む。解析結果の例として、グラフィックコードに格納された、リンク情報(例えば、URL情報)、ウェブページ情報、製品オブジェクト情報、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられる。別の言い方をすると、このような第3の実装形態では、サーバデータベースに格納されたコードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係が、以下でテーブル2に示される。
【表2】
【0033】
この実装形態では、スキャンツールクライアントは、グラフィックコードをスキャンして解析結果を獲得するときに自動的にグラフィックコードを解析することになるので、スキャンツールクライアントは、グラフィックコード解析結果及び現地理的位置情報をサーバにアップロードすることができる。したがって、グラフィックコード解析結果及び現地理的位置情報は、テーブル2に示されるように、データベースサーバに格納される。
【0034】
一部の実施形態では、収集プロセスは、ユーザがコードスキャン行為を実施するのにともなって、継続的に実施される。別の言い方をすると、サーバによって確立されたデータベースは、継続的にアップデートされる。また、実際の用途では、異なるユーザが、異なるコードスキャンクライアントを使用してコードスキャンを実施することがある。一部の実施形態では、コードスキャン情報は、データベースの中の情報を増やすために、複数のコードスキャンクライアントから収集される。
【0035】
サーバが、コードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係を格納するデータベースを確立した後、これらの対応関係は、サーバデータベースのみに格納可能である。したがって、クライアントは、他の周辺ユーザによって実施されたこれまでのコードスキャン操作からのコードスキャン結果情報の取得を求める現ユーザからのリクエストを受信したときに、その現ユーザの地理的位置情報をサーバにアップロードすることができる。このようにすれば、サーバは、格納された他のユーザのコードスキャン記録に基づいて、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を探索し、見つかったコードスキャン結果情報をクライアントに送り返すことができる。したがって、クライアントは、近くの地理的位置にいるユーザによるコードスキャンを経たグラフィックコード、及び対応するコードスキャン結果情報を獲得することができる。
【0036】
一部の実施形態では、異なるユーザが、異なる時間に同じ地理的位置で同じグラフィックコードをスキャンしたかもしれない。この場合、サーバは、データベースをアップデートするときに、このような状況を検査することができ、類似の状況を見つけた際は、同じであるこれらのコードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係を統合することができる。同時に、サーバは、その地理的位置におけるコードスキャン結果情報のスキャン頻度をカウントすることができる。したがって、データベースのサイズを小さくするために、同じコードスキャン結果情報と地理的位置との対応関係は、データベースの中の1つの記録のみに対応する。更に、スキャン記録頻度は、コードスキャン結果がユーザにプッシュされるとき等に、ある地理的位置の近くで最も人気があるコードスキャン結果が優先されるように、頻度に基づいて、ある地理的位置の近くで最も人気があるコードスキャン結果を決定するためにも使用可能である。
【0037】
第4の実装形態では、データベーステーブルに「頻度」フィールドが追加される。例として、テーブル2の記録フォーマットに「頻度」フィールドが追加されると、以下のようなテーブル3が提示される。
【表3】
【0038】
一部の実施形態では、テーブル1で説明された実装形態のように、グラフィックコード自体がコードスキャン結果情報として格納されるので、異なるユーザによってアップロードされたコードスキャン結果情報が同じであるかどうかを判定するために、画素比較のような画像比較技術が使用される。例えば、異なる画像が画素比較を経て、すると、クライアントは、2枚の画像が同じであるかどうかをそれらの画像の画素比較に基づいて判定することができる。テーブル2で説明された実装形態に関しては、データベースに格納されたコードスキャン結果情報が、グラフィックコードの解析から導出された解析結果(例えば、グラフィックコードを復号化した結果として得られたURL文字列、製品名、製品識別等)に相当するので、2つのコードスキャン結果情報が同じであるかどうかを判定するためには、解析結果に対し、これらの2つのコードスキャン結果情報を比較する直接比較が実施されることになる。例えば、比較の例として、2つのリンクが同じであるか、2つのウェブページのウェブアドレスが同じであるか等を判定するための文字列比較が挙げられる。対応する地理的位置情報に関しては、2つの地理的位置間の距離が距離閾値未満であるかどうかの判定がなされる。2つの地理的位置間の距離が距離閾値未満である場合は、これらの2つの地理的位置は、同じ地理的位置であると見なされる。別の言い方をすると、一方では2つのコードスキャン結果情報間の対応関係、もう一方では地理的位置間の対応関係の、2つの対応関係が収集されて存在する。2つのコードスキャン情報が同じであり、それらに対応する地理的位置間の距離が距離閾値未満である場合は、これらの2つの対応関係は、1つの記録に統合可能であり、対応関係の頻度は、1つ増えることができる。一態様として、コードスキャン結果情報又は地理的位置情報の一方が異なる場合は、その異なる情報は、異なる記録としてデータベースに追加されることになる。
【0039】
一部の実施形態では、近くのコードスキャン結果情報の取得を求めるリクエストを現ユーザから受信したことを受けて、そのユーザに応答情報を提供するために、サーバは、各クライアントに情報をプッシュし、サーバデータベースのアップデート状態に基づいて定期的に又は非定期的にクライアントデータベースをアップデートすることができる。クライアントデータベースが定期的にアップデートされる場合は、サーバデータベースの中で新しく追加又は変更された情報が、一定の間隔ごとにクライアントに送信可能である。クライアントデータベースが非定期的にアップデートされる場合は、サーバは、クライアントユーザ端末がWi−Fi、2G、3G、若しくは4Gなどの無線方式を通じて又はケーブルなどの有線方式を通じてインターネットに接続されていることが検出されたらすぐに、アップデートされた情報をクライアントにプッシュすることができる。このようにして、ユーザは、データネットワークを通じて端末によって大量の情報が伝送されるゆえの周波数帯域の無駄遣いを回避することができる。
【0040】
別の言い方をすると、サーバがデータベースからクライアントに情報を送信して情報のアップデートを実施する場合に、クライアントは、近くでスキャンされたグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報の取得を求めて現ユーザによって送信されたリクエストを受信し、現ユーザの地理的位置情報を取得した後、一致する情報を、ローカルに格納されたデータベースの中で直接に検索することができる。もちろん、クライアントデータベースは、総じて、サーバデータベースほど最新ではないので、ローカルに格納されたデータベースの中で一致する結果を見つけることができない場合又はローカルに格納されたデータベースの中でごく僅かなデータしか見つけることができない場合は、クライアントは、現ユーザの地理的位置情報をサーバにアップロードし、サーバデータベースから照会結果を獲得することができる。
【0041】
ステップ140では、クライアントは、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0042】
現地理的位置の近くでスキャンされたグラフィックコードからのコードスキャン結果情報が取得された後、このコードスキャン結果情報は、ユーザに提供可能である。例えば、コードスキャン結果情報がグラフィックコードからの解析結果に相当する等の場合は、コードスキャン結果情報はクライアントユーザインターフェース上にリストの形式で表示可能である又は音声形式でユーザに再生可能である。
【0043】
一部の実施形態では、データベース記録の中のコードスキャン結果情報がグラフィックコード自体に相当する場合は、現位置の近くで他のユーザによってスキャンされたグラフィックコードの画像と同等のものが現ユーザに提供可能である。このときに、クライアントがグラフィックコード画像を直接に解析する自身の機能を有する場合は、クライアントは、グラフィックコードを直接に解析し、次いで、取得された対応する解析結果を現ユーザに表示することができる。一部の実施形態では、クライアント自身がグラフィックコードを解析することができない場合に、ユーザは、グラフィックコードをスキャン及び解析するために、別の端末にインストールされた復号化機能などのスキャンツールを使用し、そうして、上記別の端末から解析結果を獲得することができる。データベース記録のコードスキャン結果情報が、グラフィックコードの解析からの解析結果を既に含む場合は、その解析結果は、コードスキャン解析動作を更に必要とすることなく現端末に直接に表示可能又は再生可能である。別の言い方をすると、ユーザが、特定の地理的位置にいる間にコードスキャン情報を取得しようとするときに、クライアントは、先ず、現ユーザの現地理的位置に関する情報を取得することができ、次いで、この地理的位置の近くで他のユーザによって以前にスキャンされたグラフィックコードに対応する解析結果を現ユーザに提供することができる。例えば、情報は、バーコードに関連付けられた製品名及び価格、又はQRコードに対応する業者イベント情報、又はリンクアドレスなどのその他の情報に相当することができる。別の言い方をすると、具体的なQRコード又はバーコードを実際にスキャンしなくても、現ユーザは、そのQRコード又はバーコードに対応する解析結果を、あたかもユーザが自らそのQRコード又はバーコードをスキャンしたかのごとく見ることができる。したがって、O2Oサービスモデルは、効果的であることができ、ユーザは、関連の情報又はサービスを効率よく獲得することができる。
【0044】
例えば、エレベータの中のユーザが、画面上に表示された広告を見る。別の広告に切り替わるところであったその広告は、QRコードを含む。この時点で、ユーザは、QRコードを直ちにスキャンする必要はない。なぜならば、たとえ、その目的階に着いたばかりであって、QRコードをスキャンする時間がなかったとしても、ユーザは、エレベータから降りた後に、コードスキャンアプリケーションのユーザインターフェース上で、近くのユーザによるスキャンからのコードスキャン結果情報を見るための動作エントリポイントを見つけることができるからである。動作エントリポイントを入力した後、ユーザは、現在地の近くで他のユーザによって以前にスキャンされたグラフィックコード、及びこれらの以前にスキャンされたグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報を見ることができる。以前にスキャンされたグラフィックコードは、ユーザがたった今エレベータの中で見た広告の中のグラフィックコードを含むことができる。
【0045】
別の例の用途状況では、ユーザがスーパーマーケットで買い物をしており、そのスーパーマーケットにおける製品の価格を他の業者の電子商取引ウェブサイトにおける対応する製品の価格と比較したいと想定する。ユーザが1つずつスキャンする場合、このスキャンプロセスは、多くの時間を費やす可能性があり、不便だろう。この場合、ユーザは、コードスキャンアプリケーションのユーザインターフェース上で、近くのユーザによるスキャンからのコードスキャン結果情報を見るための動作エントリポイントを見つけることができる。動作エントリポイントを見つけた後、ユーザは、このスーパーマーケットの中で他のユーザによってどの製品が以前にスキャンされたかを見て、例えば、価格、又は製品の生産者のウェブサイトのリンクから得られる製品のその他の情報を比較することができる。この技術は、他のユーザからのコードスキャン結果を収集し、次いでそれらのコードスキャン結果をユーザに提供することに相当する。この技術は、ユーザがコードスキャン結果を取得する速度を速めることができる。
【0046】
更に別の例の用途状況では、業者が自身の店舗の近くにQRコードを表示することができる。QRコードを使用することによって、ユーザは、業者の販促イベントに参加することができる又は業者のロイヤルティプログラムの会員になることができる。一態様として、業者がイベントを開催していることをユーザが知っており、業者の店舗の具体的な場所に馴染みがない又は業者があるショッピングモールに着いたばかりであるがその販促イベントがどこで開催されているかを知らない場合、ユーザは、コードスキャンアプリケーションのユーザインターフェース上で、近くのユーザのスキャンからのコードスキャン結果情報を見るための動作エントリポイントを見つけることができる。この動作エントリポイントを入力した後、ユーザは、他のユーザによって以前にスキャンされた製品、及びこれらの以前にスキャンされた製品に対応するコードスキャン結果情報を見ることができる。こうして、現ユーザは、ショッピングモール内での多くの業者の販促イベントに関する情報を得ることができる。また、業者が自身の所在地(例えば、ショッピングモール内での業者の店舗の階数及び店舗番号)をコードスキャン結果情報に含めている場合、現ユーザは、業者自身の所在地に基づいて、業者の店舗を見つけることができる。現ユーザは、業者によって提供されたグラフィックコードを自らスキャンすることによって、販促イベントに参加することができる又は業者のロイヤルティプログラムの会員になることができる。
【0047】
一部の実施形態では、ナビゲート動作も含められる。例えば、取得された現ユーザの地理的位置情報、及び例えば業者の所在地など少なくとも1つのコードスキャン結果情報についての所在地情報に基づいて、経路が決定される。
【0048】
一部の実施形態では、この経路は、現ユーザの地理的位置から、少なくとも1つのコードスキャン結果情報に対応する所在地への徒歩経路を言う。一部の実施形態では、コードスキャン結果情報は、所在地情報を含む。経路を決定するためには、ユーザの地理的位置が出発地点に相当し、コードスキャン結果情報の所在地情報が目的地に相当し、これらの出発地点及び目的地に基づいて、マップデータが決定される。マップデータは、既知のナビゲート技術に基づいて獲得可能である。
【0049】
一部の実施形態では、このナビゲート動作は、ステップ140で実施される。別の言い方をすると、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報が現ユーザに提供されるときに、現ユーザの地理的位置情報から少なくとも1つのコードスキャン結果情報に対応する所在地への経路が、上記のコードスキャン結果情報と併せて現ユーザに提供される。
【0050】
一部の実施形態では、ナビゲート動作は、ステップ140の後に実施される。ステップ140後に、現ユーザの地理的位置情報から、ユーザによって選択された少なくとも1つのコードスキャン情報に対応する所在地への経路が、ユーザによって選択された少なくとも1つのコードスキャン結果情報に基づいて決定可能であり、この決定された経路は、現ユーザに提供可能である。
【0051】
一部の実施形態では、同じ地理的位置に(紙の又は電子的な形態で)表示されるグラフィックコード及び対応するコードスキャン結果情報が、絶えず変化することがある。一部の実施形態では、グラフィックコードに対応する解析結果が販促イベントである場合は、このようなイベントは、有効期限を有するのが一般的である。例えば、広告画面上に表示されたQRコードは、1つの広告が別の広告に取って代わられるのにともなって変化する。他のユーザによってずっと以前にスキャンされたグラフィックコードのコードスキャン結果情報が現ユーザに提供される場合は、そのグラフィックコードが既に無効又は期限切れになっている恐れがある。したがって、データベースは、対応関係を格納するときに、別のフィールド「スキャン時間」を追加することができる。同時に、データベースは、各対応関係を維持するための期限を設定することもできる。例えば、データベースは、直近の期間(例えば、48時間)にわたって収集されたデータを維持する。別の例では、データベースは、データベーステーブルに「有効期限」フィールドを追加し、グラフィックコードに対応する活動又は情報の有効期限を知ることができる(例えば、グラフィックコード解析結果の中のテキストコンテンツを識別し、このテキストコンテンツから有効情報を取得することが可能である)。関連の情報は、「有効期限」フィールドに入力可能である。データベースの中の様々な記録のメインテナンス中、記録が既に失効している場合、その対応する記録を削除することが可能である。記録の「有効期限」フィールドの中にデータが存在しない場合は、既定の保持期間に基づいて、記録が削除されるべきかどうかが判定可能である。この既定の保持期間は、データベースが大きくなりすぎること及び無効な情報がユーザに提供されることを防ぐことができる。
【0052】
一例では、コードスキャン結果情報及び地理的位置情報が収集されるのと同時にコードスキャン時点情報が収集される。例えば、「スキャン時間情報」及び「有効期限」フィールドがテーブル3の実装形態に追加された後のデータベーステーブルは、以下のテーブル4に相当する。
【表4】
【0053】
したがって、データベースに常に格納されているのは、現時点から特定の時間閾値によって定義されるよりも離れていないスキャン時点からのコードスキャン結果情報である。また、まだ失効していないコードスキャン結果情報も、データベースに格納されている。したがって、コードスキャン結果情報は、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的位置距離値未満である対象コードスキャン記録であって、現時点からの時間距離が既定の時間距離閾値未満であるコードスキャン記録及びまだ失効していないコードスキャン結果情報から取得された対象コードスキャン記録と同等であり、対象コードスキャン記録に対応するコードスキャン結果情報が、ユーザに提供される。こうして、最新の時間間隔内に上記位置の近くで他のユーザによってスキャンされたグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報を獲得すること、及びコードスキャン結果情報を現ユーザに提供することが可能である。これらの獲得動作及び提供動作は、現ユーザが最も有効な情報を取得するのに有用である。
【0054】
更に、実際の用途では、他のユーザのコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報を収集するときに、ユーザ名などのユーザ情報を収集することが可能である。したがって、コードスキャン結果情報が現ユーザに提供されるときは、どのユーザが以前に近くでコードスキャン操作を実施したかを現ユーザが知ることができるように、スキャン者のユーザ情報も現ユーザに提供可能である。一部の実施形態では、ユーザ名及び他のユーザ情報がユーザのプライベート情報を含むことがあるので、ユーザは、そのユーザ情報が公にされるかどうかを事前に問われる。ユーザ情報は、ユーザがそのユーザ情報を公開することに合意した場合に現ユーザに提供されることになる。
【0055】
ユーザ情報が記録される場合は、データベーステーブルに「ユーザ情報」フィールドも追加可能である。異なるユーザが同じ位置で同じグラフィックコードをスキャンし、それらの記録が統合される場合は、全てのユーザの情報がユーザ情報フィールドに格納可能である。例えば、テーブル4の情報記録形式が使用される場合は、データベーステーブルは、テーブル5に示されるように、「ユーザ情報」フィールドを追加されている。
【表5】
【0056】
更に、地理的位置に一致する対象コードスキャン記録が非常に多く見つかった場合は、ユーザに過剰な対象コードスキャン記録が提供されることによって、ユーザが所望の情報を取得することが難しくなる。したがって、一部の実施形態では、ユーザが見ることを容易にするために、現ユーザは、閾値を超える頻度を有する記録に対応するコードスキャン結果情報のみを提供される。一部の実施形態では、ユーザは、現地理的位置で最も人気のあるグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報を獲得することになる。一部の実施形態では、全ての対象コードスキャン記録が、カテゴリ分けされてユーザに提示される。例えば、対象コードスキャン記録は、グループ又はテーマごとなどで複数のカテゴリに分けられる。一例として、カテゴリには、電子機器、料理、衣料品等がある。また、初期モードは、各カテゴリに対応するカテゴリタイトルのみを提示してよい。あるカテゴリに対して動作が実施されたときは、そのカテゴリ下に含まれる全ての対象コードスキャン記録が開かれて提示されてよい。各コードスキャン記録に対応するカテゴリ情報は、サーバによって事前にセットアップ可能である。例えば、大規模なショッピングモールでは、近くのコードスキャンコンテンツが多くの異なるタイプのグラフィックコード(例えば、製品バーコード、業者イベントQRコード等)を含む。システムは、グラフィックコードに対応するコードコンテンツタイプを識別することによって、コンテンツをカテゴリ分けしてユーザに提示する。例えば、分類は、コードコンテンツバンクの中のコンテンツタイプに基づいて実施されてよい。例えば、全てのユーザによるコードスキャン記録が格納されるときは、データベーステーブルに「情報タイプ」フィールドが追加可能である。「情報タイプ」フィールドを含むこのデータベーステーブルは、製品情報やQRコード情報等をカテゴリ分けして格納することと同等である。こうすれば、のちに情報がユーザに対して表示されるときに、情報は、例えばテーブル6に示されるように、カテゴリ分けされた形式で直接に表示可能である。
【表6】
【0057】
また、一部の実施形態では、電子製品、料理、衣料品等などの共通の関心及び趣味に基づいて、複数のユーザが多くのカテゴリに分けられる。同じカテゴリ内の複数のユーザ間でコードスキャン結果情報が共有可能である場合は、より高いユーザ満足度を実現するために、情報利用率を向上させることができる。したがって、一部の実施形態では、他のユーザによって近くでスキャンされたグラフィックコードについてのコードスキャン結果情報が取得された後に、現ユーザと同じ共通の関心及び趣味を持つスキャン者を決定することが可能である。ここで、スキャン者は、個々の対象コードスキャン記録に対応している。続いて、現ユーザと同じ共通の関心及び趣味を持つスキャン者に対応する対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報が、現ユーザに提供されることになる。
【0058】
一部の実施形態では、照会を促すために、データベーステーブルに「ユーザカテゴリ」フィールドが追加される。スキャン者ユーザのユーザカテゴリは、対応関係が記録されるときに記録されることになる。異なるユーザが同じ位置で同じグラフィックコードをスキャンし、それらの記録が統合される場合は、全てのユーザの情報が「ユーザカテゴリ」フィールドに記録されることになる。同じ記録に対応する異なるユーザ間では、一部のユーザが同じカテゴリに属することがある。したがって、情報は、一度のみ記録されることになる。テーブル6の情報記録形式を例として使用すると、最初の4人のユーザがグラフィックコード1をスキャンした。これらの最初の4人のユーザのうち、ユーザ1及びユーザ3は、カテゴリ1に属し、ユーザ2及びユーザ4は、カテゴリ2に属する。したがって、「ユーザカテゴリ」フィールドには、「カテゴリ1」及び「カテゴリ2」とのみ記録すれば十分である。残りの記録も、同様に処理可能である。例えば、ユーザカテゴリフィールドが追加された後のデータベーステーブルが、テーブル7に示される。
【表7】
【0059】
同一カテゴリユーザのカテゴリ分けのために、多くの基準が存在することができる。例えば、ユーザの関心及び趣味等に基づいて、複数のカテゴリが区別される。一部の実施形態では、ユーザカテゴリは、事前に分けられる。例えば、ユーザは、各ユーザによってサーバ上に入力されたユーザ情報に含まれる情報に基づいてカテゴリ分けされる。例えば、あるカテゴリは、男性ユーザと女性ユーザとを含むことができる。別の例では、カテゴリは、それらの寸法又は細分性に基づいて線引き可能である。例えば、衣料品カテゴリは、子供服、婦人服、紳士服等に更に分けられる。尚も別の例では、ユーザは、ユーザのオンラインショッピング行為又は閲覧行為からの操作オブジェクト情報に基づいて、対応するカテゴリに割り当てられる。ゆえに、近くの他のユーザによるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供するためには、現位置の近くにいて尚且つ現ユーザが属するカテゴリ内のユーザによって以前にスキャンされたコードスキャン結果情報のみが検索されて表示されることになる。ユーザのユーザ情報及び/又は嗜好データ(既存の嗜好アルゴリズム次元から算出可能である)の読み出しを求める現ユーザの照会リクエストを受信した後は、ユーザの地位、年齢、個人的嗜好、及びその他の特徴を把握することが可能である。続いて、現位置の近くでスキャンを実施し尚且つ地位、年齢、個人的嗜好等の観点でユーザと同様であるユーザを見つけることはもちろん、これらのユーザによってスキャンされたコードスキャン結果情報を現ユーザに対して表示することも可能である。
【0060】
図1の上記のプロセス100は、ユーザがコードスキャン結果の取得を求めるリクエストを発行したときに、どのようにコードスキャン結果情報が提供されるかを紹介した。以下の図2のプロセス200では、コードスキャンツールは、ユーザの位置の近くで以前にスキャンされたグラフィックコードに関する情報を、リアルタイムなユーザの地理的位置情報に基づいてユーザに積極的にプッシュすることができる。
【0061】
図2は、コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第2の実施形態を示したフローチャートである。一部の実施形態では、プロセス200は、図9のクライアント910によって実行され、以下を含む。
【0062】
ステップ210では、クライアントは、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。
【0063】
ステップ220では、クライアントは、現ユーザからの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。コードスキャン結果情報は、他のユーザのコードスキャン記録に基づいて取得され、全てのコードスキャン記録は、コードスキャン行為を実施している際の、対応するユーザの地理的位置に関する情報を含む。
【0064】
ステップ230では、クライアントは、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザにプッシュする。例えば、警告メッセージ又は同様なものが、クライアントによって表示可能である。
【0065】
図1のプロセス100のステップ120〜140は、図2のステップ210〜230に対応する。したがって、図1のプロセス100のステップ120〜140が参照可能であり、簡潔を期するためにこれ以上は論じられない。
【0066】
図3は、コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第3の実施形態を示したフローチャートである。一部の実施形態では、プロセス300は、図9のクライアント910によって実行され、以下を含む。
【0067】
ステップ310では、クライアントは、現ユーザによって実施されたコードスキャン行為が検出されたときに、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。
【0068】
ステップ320では、クライアントは、コードスキャン行為に対応するコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報をサーバにアップロードする。一部の実施形態では、サーバは、コードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報をコードスキャン記録に格納する。
【0069】
ステップ330では、コードスキャン結果情報が取得されることになる場合に、クライアントは、現ユーザの地理的位置情報に基づいて、現ユーザからの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるサーバコードスキャン結果情報を要求して取得する。
【0070】
ステップ340では、クライアントは、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0071】
一部の実施形態では、サーバが対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を照会者クライアントに送り返すときに、対応するユーザ情報も送り返すように、コードスキャン行為に対応するユーザ情報をサーバにアップロードすることが可能である。
【0072】
図4は、コードスキャン結果情報を提供するためのプロセスの第4の実施形態を示したフローチャートである。一部の実施形態では、プロセス400は、図9のサーバ920によって実行され、以下を含む。
【0073】
ステップ410では、サーバは、エンドユーザのスキャン記録を収集し、エンドユーザスキャン記録を格納する。一部の実施形態では、コードスキャン記録は、コードスキャン結果情報と地理的位置情報との対応関係を含む。
【0074】
ステップ420では、サーバは、照会者クライアントからの照会リクエストを受信する。一部の実施形態では、照会リクエストは、照会者クライアントの地理的位置情報を含む。
【0075】
ステップ430では、サーバは、照会者クライアントの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を求めて、格納されたコードスキャン記録を検索し、格納されたコードスキャン記録の中からコードスキャン結果情報を取得する。
【0076】
ステップ440では、サーバは、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報をユーザに提供するために、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を照会者クライアントに送り返す。
【0077】
図3のプロセス300及び図4のプロセス400は、それらがどの視点から説明されているかで図1のプロセス100と異なる。関連の実現形態は、全て、図1のプロセス100の説明で説明されており、簡潔を期するため繰り返されない。
【0078】
複数のコードスキャン記録が、事前にデータベースに格納される。コードスキャン記録は、それらのコードスキャンが実施された時点における、コードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報を含む。図5Aは、コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第1の実施形態を示した図である。一部の実施形態では、デバイス500は、図1のプロセス100を実行するように構成され、リクエスト受信ユニット510と、地理的位置情報獲得ユニット520と、情報取得ユニット530と、情報提供ユニット540とを含む。
【0079】
一部の実施形態では、リクエスト受信ユニット510は、コードスキャン結果情報の取得を求めるリクエストを受信する。
【0080】
一部の実施形態では、地理的位置情報獲得ユニット520は、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。
【0081】
一部の実施形態では、情報取得ユニット530は、データベースの中の全てのコードスキャン記録に基づいて、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。
【0082】
一部の実施形態では、情報提供ユニット540は、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0083】
一部の実施形態では、他のユーザのコードスキャン記録が、サーバ上に格納される。
【0084】
図5Bは、情報取得ユニットの一実施形態を示した図である。一部の実施形態では、情報取得ユニット5300は、図5Aの情報取得ユニット530に相当し、アップロードユニット5310と、取得ユニット5320とを含む。
【0085】
一部の実施形態では、アップロードユニット5310は、サーバが、格納された他のユーザのコードスキャン記録に基づいて、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を検索し、検索されたコードスキャン結果情報を送り返すことができるように、現ユーザに関する地理的位置情報をサーバにアップロードする。
【0086】
一部の実施形態では、取得ユニット5320は、サーバによって送り返された情報に基づいて、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。
【0087】
一部の実施形態では、データベースのコードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報は、グラフィックコード情報自体である又はグラフィックコードに対して実施された解析からの解析結果である。
【0088】
一部の実施形態では、対応するユーザがコードスキャン行為を実施する時間に相当する時点情報が、コードスキャン記録に格納される。
【0089】
図5Aに戻り、この時点で、情報取得ユニット530は、以下を実施する。即ち、現時点からの距離が既定の時間距離閾値未満であるコードスキャン記録のなかから、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。
【0090】
一部の実施形態では、コードスキャン記録は、更に、コードスキャン行為に対応するユーザ情報を含み、デバイスは、更に、ユーザ情報提供ユニット550を含む。
【0091】
一部の実施形態では、ユーザ情報提供ユニット550は、対象コードスキャン記録に対応するユーザ情報を現ユーザに提供する。
【0092】
また、一部の実施形態では、データベースのコードスキャン記録は、更に、全てのコードスキャン記録についての発生頻度情報を含む。この場合は、情報提供ユニット540は、比較的高い発生頻度を有する対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供することができる。
【0093】
また、一部の実施形態では、データベースのコードスキャン記録は、更に、対応するコードスキャン結果カテゴリ情報を含む。
【0094】
一部の実施形態では、情報提供ユニット540は、カテゴリ情報に基づいて、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0095】
一部の実施形態では、デバイスは、更に、ユーザカテゴリ決定ユニット560と、同一カテゴリユーザ決定ユニット570とを含む。
【0096】
一部の実施形態では、ユーザカテゴリ決定ユニット560は、現ユーザが属するカテゴリを決定する。
【0097】
一部の実施形態では、同一カテゴリユーザ決定ユニット570は、様々な対象コードスキャン記録に対応するいずれのスキャン者が現ユーザと同じユーザカテゴリに属するかを決定する。
【0098】
一部の実施形態では、情報提供ユニット540は、現ユーザに、現ユーザと同じユーザカテゴリに属するスキャン者に対応する対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0099】
図6は、コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第2の実施形態を示した図である。一部の実施形態では、デバイス600は、図2のプロセス200を実行するように構成される。一部の実施形態では、デバイス600は、図5Aのデバイス500と同様に、複数のコードスキャン記録をデータベースに予め格納し、これらのコードスキャン記録は、コードスキャン結果情報、及びユーザがコードスキャン行為を実施している際の、ユーザに関する対応する地理的位置情報を含む。デバイス500とデバイス600との相違は、デバイス600では、他のユーザのコードスキャン結果情報をユーザに提供するためのリクエストが発行されない、という点にある。その代わりに、ユーザの地理的位置情報が、他のユーザのコードスキャン結果情報をユーザに積極的にプッシュするためのベースとして機能する。一部の実施形態では、デバイス600は、地理的位置情報獲得ユニット610と、情報取得ユニット620と、情報プッシュユニット630とを含む。
【0100】
一部の実施形態では、地理的位置情報獲得ユニット610は、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得する。
【0101】
一部の実施形態では、情報取得ユニット620は、データベースの中の全てのコードスキャン記録に基づいて、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。
【0102】
一部の実施形態では、情報プッシュユニット630は、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザにプッシュする。一部の実施形態では、コードスキャン結果情報は、情報をメッセージとしてクライアントデバイス上に表示することによってユーザにプッシュされる。
【0103】
図7は、コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第3の実施形態を示した図である。一部の実施形態では、デバイス700は、図3のプロセス300を実行するように構成され、検出ユニット710と、アップロードユニット720と、情報取得ユニット730と、情報提供ユニット740とを含む。
【0104】
一部の実施形態では、検出ユニット710は、現ユーザによって実施されたスキャン行為が検出されたときに、現ユーザの地理的位置情報を獲得する。
【0105】
一部の実施形態では、アップロードユニット720は、サーバが、コードスキャン行為に対応するコードスキャン結果情報、及び地理的位置情報とのその対応関係をコードスキャン記録の中に格納することができるように、そのようなコードスキャン結果情報及び対応する地理的位置情報をサーバにアップロードする。
【0106】
一部の実施形態では、コードスキャン結果情報が取得されることになるときに、情報取得ユニット730は、現ユーザの地理的位置情報に基づいて、現ユーザからの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を要求してサーバから取得する。
【0107】
一部の実施形態では、情報提供ユニット740は、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0108】
図8A及び図8Bは、コードスキャン結果情報を提供するためのデバイスの第4の実施形態を示した図である。一部の実施形態では、デバイス800は、図4のプロセス400を実行するように構成され、収集ユニット810と、リクエスト受信ユニット820と、探索ユニット830と、情報返信ユニット840とを含む。
【0109】
一部の実施形態では、収集ユニット810は、エンドユーザコードスキャン記録を収集し、エンドユーザコードスキャン記録をデータベースに格納する。一部の実施形態では、コードスキャン記録は、コードスキャン結果情報と、コードスキャン行為を実施しているときのユーザの地理的位置に関する情報との対応関係を格納する。
【0110】
一部の実施形態では、リクエスト受信ユニット820は、照会者クライアントから送信された照会リクエストを受信する。一部の実施形態では、照会リクエストは、照会者クライアントの地理的位置情報を含む。
【0111】
一部の実施形態では、探索ユニット830は、格納されたコードスキャン記録に基づいて、照会者クライアントの地理的位置からの距離が既定の地理的距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得する。
【0112】
一部の実施形態では、情報返信ユニット840は、照会者クライアントが、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報をユーザに提供することができるように、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を照会者クライアントに送り返す。
【0113】
一部の実施形態では、デバイス800は、更に、時間情報保存ユニット850を含む。
【0114】
一部の実施形態では、時間情報保存ユニット850は、対応するユーザがコードスキャン行為を実施した時間についての時点情報をコードスキャン記録に格納する。
【0115】
一部の実施形態では、データベースに格納されている情報の有効性を保証するために、デバイスは、更に、有効期限情報取得ユニット860と、記録削除ユニット870とを含む。
【0116】
一部の実施形態では、有効期限情報取得ユニット860は、各コードスキャン記録の有効期限情報を取得する。
【0117】
一部の実施形態では、記録削除ユニット870は、コードスキャン記録がその有効期限に達した場合にそのコードスキャン記録をデータベースから削除する。
【0118】
一部の実施形態では、現在最も人気があるグラフィックコードに関するコードスキャン情報をユーザに提供するために、データベースのコードスキャン記録に頻度情報も含められる。したがって、一部の実施形態では、デバイスは、更に、評価ユニット880と、頻度値変更ユニット890とを含む。
【0119】
一部の実施形態では、評価ユニット880は、コードスキャン結果情報と地理的位置情報との新しい対応関係が受信されたときに、データベースの中の既存のコードスキャン記録がこの対応関係を既に含むかどうかを判定する。
【0120】
一部の実施形態では、頻度値変更ユニット890は、評価ユニット880が、データベースの中の既存のコードスキャン記録がこの対応関係を既に含むと判定した場合に、既存のコードスキャン記録を含む対応関係を統合し、既存のコードスキャン記録の中の頻度フィールドの値を1つ増やす。
【0121】
一部の実施形態では、カテゴリに基づくコードスキャン情報をユーザに提供するために、デバイスは、更に、情報カテゴリ決定ユニット892と、情報カテゴリ保存ユニット894とを含む。
【0122】
一部の実施形態では、情報カテゴリ決定ユニット892は、コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報のカテゴリ情報を決定する。
【0123】
一部の実施形態では、情報カテゴリ保存ユニット894は、カテゴリ情報をコードスキャン記録の中に保存する。
【0124】
一部の実施形態では、同じ関心を持つユーザにコードスキャン結果情報をプッシュするために、デバイスは、更に、ユーザカテゴリ決定ユニット896と、ユーザカテゴリ保存ユニット898とを含む。
【0125】
一部の実施形態では、ユーザカテゴリ決定ユニット896は、コードスキャン記録の中に含まれる、スキャン者のユーザカテゴリ情報を決定する。
【0126】
一部の実施形態では、ユーザカテゴリ保存ユニット898は、ユーザカテゴリ情報をコードスキャン記録の中に保存する。
【0127】
特定の位置にいるユーザがコードスキャン情報を取得しようとしているときに、クライアントは、先ず、現ユーザの現地理的位置に関する情報を取得し、次いで、この位置の近くで他のユーザによって以前にスキャンされたグラフィックコードに対応するコードスキャン結果情報を取得することができる。コードスキャン結果情報の例として、バーコードに対応する製品名、価格、及び同様なその他の情報、又はQRコードに対応する業者活動情報が挙げられる。また、コードスキャン結果情報のその他の例として、リンクアドレス又はその他の情報が挙げられる。別の言い方をすると、具体的なQRコード又はバーコードを実際にスキャンしなくても、現ユーザは、そのQRコード又はバーコードに対応するコードスキャン結果情報を、あたかもユーザが実際にそのQRコード又はバーコードをスキャンしたかのごとく見ることができる。したがって、O2Oサービスモデルは、関連の情報又はサービスを獲得する能力を向上させる。
【0128】
図9は、コードスキャン結果情報を提供するためのシステムの一実施形態を示した図である。一部の実施形態では、システム900は、ネットワーク930を通じてクライアント910に接続されたサーバ920を含む。
【0129】
一部の実施形態では、クライアント910は、コードスキャン結果情報の取得を求めるリクエストを受信し、現ユーザの地理的位置に関する情報を獲得し、地理的位置情報をサーバ920に送信し、他のユーザのコードスキャン記録に基づいて、サーバ920から、現ユーザの地理的位置からの距離が既定の地理的位置距離閾値未満である対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を取得し、対象コードスキャン記録に含まれるコードスキャン結果情報を現ユーザに提供する。
【0130】
図10は、コードスキャン結果情報を提供するためのプログラムドコンピュータシステムの一実施形態を示した機能図である。明らかなように、コードスキャン結果情報の提供には、その他のコンピュータシステムアーキテクチャ及び構成も使用可能である。後述のような様々なサブシステムを含むコンピュータシステム1000は、少なくとも1つのマイクロプロセッササブシステム(プロセッサ又は中央演算処理装置(CPU)とも呼ばれる)1002を含む。例えば、プロセッサ1002は、シングルチッププロセッサによって又は複数のプロセッサによって実装可能である。一部の実施形態では、プロセッサ1002は、コンピュータシステム1000の動作を制御する汎用デジタルプロセッサである。メモリ1010から取り出された命令を使用して、プロセッサ1002は、入力データの受信及び操作、並びに出力デバイス(例えば、ディスプレイ1018)へのデータの出力及び表示を制御する。
【0131】
プロセッサ1002は、メモリ1010に双方向に接続され、メモリ1010は、通常はランダムアクセスメモリ(RAM)である第1の一次ストレージと、通常は読み出し専用メモリ(ROM)である第2の一次ストレージエリアとを含むことができる。当該分野で周知のように、一次ストレージは、汎用ストレージエリアとして及びスクラッチパッドメモリとして使用可能であり、入力データ及び処理済みデータを格納するためにも使用可能である。一次ストレージは、プログラミング命令及びデータを、プロセッサ1002上で起きるプロセスのためのその他のデータ及び命令に加えて、データオブジェクト及びテキストオブジェクトの形態で格納することもできる。やはり当該分野で周知のように、一次ストレージは、通常は、プロセッサ1002がその機能(例えば、プログラムド命令)を実施するために使用する基本的な動作命令、プログラムコード、データ、及びオブジェクトを含む。例えば、メモリ1010は、例えば、データアクセスが双方向又は単方向のいずれである必要があるかに応じ、後述の任意の適切なコンピュータ読み取り可能ストレージ媒体を含むことができる。例えば、プロセッサ1002は、頻繁に必要とされるデータを、直接的に且つ非常に迅速に取り出してキャッシュメモリ(不図示)に格納することもできる。
【0132】
着脱式大容量ストレージデバイス1012は、コンピュータシステム1000のための追加のデータストレージ容量を提供し、双方向(読み出し/書き込み)に又は単方向(読み出しのみ)のいずれかでプロセッサ1002に接続される。例えば、ストレージ1012は、磁気テープ、フラッシュメモリ、PCカード、ポータブル大容量ストレージデバイス、ホログラフィックストレージデバイス、及びその他のストレージデバイスなどの、コンピュータ読み取り可能媒体を含むこともできる。例えば、固定大容量ストレージ1020が、追加のデータストレージ容量を提供することもできる。大容量ストレージ1020として最も一般的な例は、ハードディスクドライブである。大容量ストレージデバイス1012及び1020は、一般に、プロセッサ1002によって通常は能動的に使用されていない追加のプログラミング命令やデータといったものを格納する。大容量ストレージデバイス1012及び1020に保持される情報は、必要に応じて、仮想メモリとしてメモリ1010(例えば、RAM)の一部に標準的に組み込み可能であることがわかる。
【0133】
バス1014は、プロセッサ1002がストレージサブシステムにアクセスすることを可能にすることに加えて、その他のサブシステム及びデバイスへのアクセスを可能にするためにも使用可能である。図に示されるように、これらとしては、ディスプレイ画面1018、ネットワークインターフェース1016、キーボード1004、及びポインティングデバイス1006はもちろん、必要に応じて、補助入出力デバイスインターフェース、サウンドカード、スピーカ、及びその他のサブシステムが挙げられる。例えば、ポインティングデバイス1006は、マウス、スタイラス、トラックボール、又はタブレットであってよく、グラフィカルユーザインターフェースとのやり取りに有用である。
【0134】
ネットワークインターフェース1016は、図に示されるようなネットワーク接続を使用してプロセッサ1002が別のコンピュータ、コンピュータネットワーク、又は電気通信ネットワークに接続されることを可能にする。例えば、ネットワークインターフェース1016を通じて、プロセッサ1002は、方法/プロセスのステップを実施する過程において、別のネットワークから情報(例えば、データオブジェクト若しくはプログラム命令)を受信する又は別のネットワークに情報を出力することができる。情報は、プロセッサ上で実行される一連の命令として表されることが多く、別のネットワークから受信する又は別のネットワークに出力することができる。コンピュータシステム1000を外部ネットワークに接続するために及びデータを標準プロトコルにしたがって転送するために、インターフェースカード又は類似のデバイス、及びプロセッサ1002によって実現される(例えば、プロセッサ1002上で実行される/実施される)適切なソフトウェアが使用可能である。例えば、本明細書で開示される様々なプロセスの実施形態は、プロセッサ1002上で実行可能である、又は処理の一部を共有するリモートプロセッサと協働でインターネット、イントラネットネットワーク、若しくはローカルエリアネットワークなどのネットワークで実施可能である。プロセッサ1002には、ネットワークインターフェース1016を通じて追加の大容量ストレージデバイス(不図示)も接続可能である。
【0135】
コンピュータシステム1000と協働して、補助入出力デバイスインターフェース(不図示)が使用可能である。補助入出力デバイスインターフェースは、プロセッサ1002がマイク、タッチセンサ式ディスプレイ、トランスデューサカードリーダ、テープリーダ、音声又は手書き文字認識装置、生体認証リーダ、カメラ、ポータブル大容量ストレージデバイス、及びその他のコンピュータなどの他のデバイスにデータを送信することを、及び更に一般的にはこれらの他のデバイスからデータを受信することを可能にする、汎用並びに専用のインターフェースを含むことができる。
【0136】
図10に示されたコンピュータシステムは、本明細書で開示される様々な実施形態で使用するのに適したコンピュータシステムの一例に過ぎない。このような使用に適したその他のコンピュータシステムは、更に多くの又は少ないサブシステムを含むことができる。また、バス1014は、サブシステムをつなぐ働きをする任意の相互接続方式を例示したものである。異なる構成のサブシステムを有するその他のコンピュータアーキテクチャを利用可能である。
【0137】
上述されたユニットは、1つ以上の汎用プロセッサ上で実行されるソフトウェアコンポーネントとして、又は特定の機能を実施するように設計されたプログラマブルロジックデバイス及び/若しくは特殊用途向け集積回路などのハードウェアとして、又はこれらの組み合わせとして実装可能である。一部の実施形態では、これらのユニットは、本発明の実施形態で説明される方法を(パソコン、サーバ、ネットワーク機器等などの)コンピュータデバイスに実行させるための幾つかの命令を含み尚且つ(光ディスク、フラッシュストレージデバイス、モバイルハードディスク等などの)不揮発性ストレージ媒体に格納することができるソフトウェア製品の形態で具現化可能である。これらのユニットは、1つのデバイス上に実装されてよい、又は複数のデバイスに分散されてよい。これらのユニットの機能は、互いに統合されてよい、又は複数のサブユニットに更に分割されてよい。
【0138】
本明細書で開示される実施形態に照らして説明された方法又はアルゴリズム的ステップは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせを使用して実現可能である。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM、電気的に消去可能なROM、レジスタ、ハードドライブ、着脱式ディスク、CD−ROM,又は当該技術分野で知られるその他の任意の形態のストレージ媒体にインストール可能である。
【0139】
以上の実施形態は、理解を明瞭にする目的で幾らか詳細に説明されてきたが、本発明は、提供された詳細に限定されない。本発明を実現するには、数々の代替的手法がある。開示された実施形態は、例示的なものであり、限定的なものではない。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10