(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
半導体層の第1領域及び第2領域内に、それぞれアクティブピクセル用第1フォトダイオード及びオプティカルブラックピクセル用第2フォトダイオードを形成する段階と、
前記半導体層の第1面の上に、層間絶縁膜及び前記層間絶縁膜内に位置する内部配線を含む層間絶縁膜構造物を形成する段階と、
前記半導体層を貫通する分離用トレンチを形成して、アウター半導体パターン及び前記アウター半導体パターンと分離するインナー半導体パターンを形成し、前記分離用トレンチは前記インナー半導体パターンを囲みながら前記層間絶縁膜を露出させるように形成する段階と、
前記半導体層の第1面と対向する前記半導体層の第2面の上面及び前記分離用トレンチの表面上にコンフォーマルに絶縁パターンを形成する段階と、
前記分離用トレンチと離隔しながら前記インナー半導体パターンを貫通するビアホールを形成する段階と、
前記分離用トレンチ内の絶縁パターン上に前記分離用トレンチを詰める導電パターンを形成し、前記ビアホール内にはシリコン貫通ビアコンタクトを形成し、前記シリコン貫通ビアコンタクトの上部は前記半導体層の第2面を覆う絶縁パターンによって囲まれていて、前記シリコン貫通ビアコンタクトの下部は前記内部配線と接触するように形成する段階と、
前記半導体層の第2面を覆う絶縁パターンの上にパッドパターンを形成する段階と、
前記半導体層の第2面を覆う絶縁パターン上にカラーフィルタ及び前記カラーフィルタの上にマイクロレンズを形成する段階と、
を含むことを特徴とするイメージセンサの製造方法。
前記導電膜をパターニングして、前記半導体層の第2領域内で前記絶縁パターンの上に前記導電膜の物質を含む遮光パターンを形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のイメージセンサの製造方法。
前記導電膜を形成する段階は、第1金属膜及び前記第1金属膜とエッチング選択比を有する第2金属膜が積層される積層構造物を形成する段階を含むことを特徴とする請求項3に記載のイメージセンサの製造方法。
前記シリコン貫通ビアコンタクトは前記第1及び第2金属膜が積層される積層構造物が含まれるように形成し、前記パッドパターンは前記積層構造物が含まれるように形成し、前記遮光パターンは前記第1金属膜で形成することを特徴とする請求項4に記載のイメージセンサの製造方法。
前記絶縁膜を形成する段階は、前記基板の第2面と前記基板の第2面の上に形成された導電膜間に延びる前記絶縁膜の部分を形成する段階を含むことを特徴とする請求項6に記載の集積回路素子の製造方法。
前記導電膜を形成する段階は、前記ホール内で前記インナー基板と直接接触する導電膜部位を形成する段階を含むことを特徴とする請求項6または7に記載の集積回路素子の製造方法。
前記導電膜を形成した後、パッドパターンを形成する段階をさらに含み、前記パッドパターンは前記導電膜を含み、前記基板の第2面の上に形成された前記絶縁膜と接触するように形成することを特徴とする請求項6〜8のいずれか一項に記載の集積回路素子の製造方法。
前記第1フォトダイオードは、複数の第1フォトダイオードのうちの1つであり、前記絶縁膜の上に、互いに直接的に隣接する複数の第1フォトダイオードの間に延びる混色防止パターンを形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の集積回路素子の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、添付した図面を参照して、本発明の望ましい実施形態を詳細に説明する。
【0042】
本発明の各図面において、構造物のサイズは、本発明の説明の都合上、実際より拡大して図示している。
【0043】
本明細書において、多様な構成要素を説明するために、第1、第2等の用語が使われているが、構成要素はこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使われている。
【0044】
本明細書で使用する用語は、単に特定の実施形態を説明するために使用するものだけであって、本発明を限定しようとする意図で使用していない。本明細書において、単数の表現は、文脈上明白に単数であると特定していない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在するということを意味する。したがって、一つまたはそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものの存在、または付加の可能性を予め排除していない。
【0045】
本明細書において、各層(膜)、領域、電極、パターンまたは構造物が、他の対象物である基板、各層(膜)、領域、電極またはパターンの「上に」、「上部に」または「下部」に形成されると表現する場合がある。この場合、各階(膜)、領域、電極、パターンまたは構造物が、直接に他の基板、各階(膜)、領域またはパターンの上に形成されるか、下に位置するということを意味するものだけではない。すなわち、他の層(膜)、他の領域、他の電極、他のパターンまたは他の構造物が、他の対象物や基板などの上に追加的に形成するということも意味する。
【0046】
本明細書に開示されている各実施形態およびその変形例に関する特定の構造的ないし機能的説明は、単に各実施形態およびその変形例を説明するための目的で例示したものである。本発明の実施形態などは多様な形態で実施可能で、本明細書に説明された実施形態などに限定されない。即ち、本発明は多様に変更でき、種々な実施形態を有することができる。図面に例示した特定の実施形態は、本発明の本質を理解して頂くために、本明細書に詳細に説明したものである。したがって、本発明の保護範囲は、これらの特定の開示形態に限定されず、本発明の技術的思想及び特許請求の範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むと理解されるべきである。
【0047】
[実施形態1]
<シリコン貫通ビアの構造物の構成>
図1は、実施形態1に係るシリコン貫通ビアの構造物の断面図である。
【0048】
図1に示すように、シリコン貫通ビアの構造物は、単結晶半導体物質を含む半導体層を有する。半導体層は、厚さが数〜数十μmとなるように、単結晶半導体基板を研磨することにより形成できる。なお、半導体層は、エピタキシャル成長工程により形成される単結晶半導体層であってもよい。半導体層は、第1面及び第1面の反対面である第2面を有する。第1面は回路パターンを形成するための半導体層の前面であり、第2面は半導体層の裏面である。図示の位置において、半導体層の前面(Front side)の下には、トランジスタ、層間絶縁膜12a〜12d及び内部配線14a〜14cを含む層間絶縁膜構造物16が形成されている。層間絶縁膜12a〜12d及び内部配線14a〜14cは、多層に積層されている。
【0049】
シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の裏面(Back side)から層間絶縁膜構造物16を露出させ、半導体層を貫通する分離用トレンチ18を有する。分離用トレンチ18の底面は、半導体層の前面よりもさらに位置が低い。分離用トレンチ18の上部平面は、環状の形状を有する。分離用トレンチ18により、半導体層はインナー半導体パターン10bとアウター半導体パターン10aとに分けられる。インナー半導体パターン10bは分離用トレンチ18に囲まれ、アウター半導体パターン10aは分離用トレンチ18の外側に配置されている。インナー半導体パターン10bは、分離用トレンチ18によりアウター半導体パターン10aと分離している。
【0050】
図示のように、分離用トレンチ18は、半導体層の裏面から下方に伸びるほど内部幅が狭くなるように傾斜した側壁を有する。なお、図示しないが、分離用トレンチ18は、垂直な側壁を有してもよい。
【0051】
シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ18の内部に位置する絶縁パターン20を有する。本実施形態において、絶縁パターン20の突出部分は、分離用トレンチ18の内部を完全に満たす形状を有する。絶縁パターン20は、1つの絶縁物質で形成できる。また、絶縁パターン20は、2つ以上の絶縁物質を積層することによっても形成できる。
【0052】
絶縁パターン20において、分離用トレンチ18の内部に位置する突出部分は、シリコン貫通ビアコンタクト24とアウター半導体パターン10aとを電気的に分離させる分離用パターンとして提供される。また、半導体層の裏面の上面全体を覆う絶縁パターン20の平面部分は、半導体層とパッドパターン26とを絶縁させる層間絶縁膜として提供される。
【0053】
シリコン貫通ビアコンタクト24は、分離用トレンチ18形成後のインナー半導体パターン10b内において、分離用トレンチ18と離隔して形成されている。シリコン貫通ビアコンタクト24は、半導体層の裏面の表面の上に形成される絶縁パターン20およびインナー半導体パターン10bを貫通して形成されている。シリコン貫通ビアコンタクト24の上部は、半導体層の裏面を覆う絶縁パターン20の平面部分によって囲まれる。シリコン貫通ビアコンタクト24の底面は、層間絶縁膜構造物の内部配線14a、14b、14cと接触する。また、シリコン貫通ビアコンタクト24の底面は、分離用トレンチ18の底面よりも位置が低い。シリコン貫通ビアコンタクト24の下部は、層間絶縁膜12a〜12dによって囲まれる。
【0054】
シリコン貫通ビアコンタクト24の側壁は、半導体層と直接接触する。シリコン貫通ビアコンタクト24は、第1及び第2導電膜22a、22bが積層された構造を有する。第1及び第2導電膜22a、22bは、それぞれ異なる物質を含むことができ、金属を含むことができる。半導体層の裏面の表面の上に形成された絶縁パターン20の平面部分は、第1導電膜22aと半導体層の裏面との間に配置されている。
【0055】
図示のように、シリコン貫通ビアコンタクト24は、インナー半導体層10bを貫通するビアホール30内に形成されている。ビアホール30は、第1及び第2導電膜22a、22bによって完全に満たされる。なお、第1及び第2導電膜22a、22bは、ビアホール30の内部面と等角を成すように形成でき、ビアホール30の内部を完全に満たさなくてもよい。
【0056】
シリコン貫通ビアの構造物は、シリコン貫通ビアコンタクト24から延びながら、半導体層の裏面に位置する絶縁パターン20の表面と接触するパッドパターン26を有する。パッドパターン26とシリコン貫通ビアコンタクト24とは、同じ導電物質を含むことができる。
【0057】
上述したように、シリコン貫通ビアコンタクト24の構造において、シリコン貫通ビアコンタクト24の側壁の上には、絶縁スペーサーを有しない。即ち、シリコン貫通ビアコンタクト24の側壁とシリコン層とは、直接接触している。従って、絶縁スペーサーを形成する際に発生するコンタクトホールが開口されず(Contact Hole Not Open)、高抵抗となるなどのような問題の発生を低減できる。
【0058】
<シリコン貫通ビアの構造物の形成方法>
図2〜
図5は、
図1のシリコン貫通ビアの構造物の形成方法を示す断面図である。
【0059】
図2に示すように、単結晶半導体基板10の前面の上に、トランジスタを形成する。また、トランジスタが形成された単結晶半導体基板10の上に、層間絶縁膜12a〜12d及び内部配線14a〜14cを含む層間絶縁膜構造物16を形成する。層間絶縁膜構造物16の表面は、平坦面である。
【0060】
次に、
図3を参照する。まず、層間絶縁膜構造物16の表面に、支持基板(図示せず)を接着する。その後、半導体基板10の裏面をグラインディングして、半導体層を形成する。半導体層は、厚さが数〜数十μmとなるように研磨して形成できる。
【0061】
次に、半導体層の上に、分離用トレンチ18を形成するための第1エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第1エッチングマスクパターンをマスクとして使って半導体層をエッチングして、分離用トレンチ18を形成する。エッチング工程によって、アウター半導体パターン10a及びアウター半導体パターン10aと分離するインナー半導体パターン10bが形成される。分離用トレンチ18は、シリコン貫通ビアコンタクト24が形成される部位を囲む環状の形状を有するように形成する。
【0062】
この際、分離用トレンチ18の底面から層間絶縁膜構造物16に含まれる層間絶縁膜12aが露出されるように、分離用トレンチ18を形成する。即ち、分離用トレンチ18の底面が半導体層の前面よりもさらに低くなるように、上記エッチング工程を行なわなければならない。そして、分離用トレンチ18の内壁及び底面から内部配線14a〜14cが露出されないように、分離用トレンチ18を形成する。このような分離用トレンチ18を備えることによって、後工程で形成されるシリコン貫通ビアコンタクト24とアウター半導体パターン10aとは、互いに隔離される。
【0063】
図4に示すように、分離用トレンチ18の内部を満たしながら半導体層の裏面の上面全体に、絶縁パターン20を形成する。絶縁パターン20は、1つの絶縁物質で形成できる。なお、絶縁パターン20は、2つ以上の絶縁パターンを積層することによっても形成できる。絶縁パターン20は、シリコン酸化物、金属酸化物のような酸化物、またはシリコン窒化物のような窒化物で形成できる。
【0064】
次に、
図5を参照する。絶縁パターン20の上に、ビアホール30を形成するための第2エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第2エッチングマスクパターンを利用して絶縁パターン20、インナー半導体パターン10b及び層間絶縁膜構造物16の一部を順次にエッチングして、底面から内部配線14aが露出されるビアホール30を形成する。ビアホール30は、分離用トレンチ18の内側に位置する半導体層を貫通して、分離用トレンチ18と離隔して形成される。
【0065】
次に、再度
図1を参照する。ビアホール30の内部及び絶縁パターン20の上面に、導電膜を形成する。導電膜は、バリア金属及び金属膜を含むことができる。導電膜が形成されると、ビアホール30の内部にはシリコン貫通ビアコンタクト24が形成される。
【0066】
導電膜をパターニングして、シリコン貫通ビアコンタクト24と接続しながら絶縁パターン20の上に位置するパッドパターン26を形成する。従って、パッドパターン26とシリコン貫通ビアコンタクト24とは、同じ導電物質を含む。
【0067】
<裏面照射型イメージセンサの構成>
図6は、実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0068】
図6に示すように、裏面照射型イメージセンサは、第1面と第1面の反対面である第2面を有する半導体層100a、100bを有する。第1面は単位素子が形成される半導体層100a、100bの前面であり、第2面は光が照射される半導体層100a、100bの裏面である。半導体層100a、100bは、エピタキシャル成長工程により形成される単結晶半導体層である。なお、半導体層100a、100bは、厚さが数〜数十μmとなるように、単結晶半導体基板を研磨することによっても形成できる。
【0069】
半導体層100a、100bには、ピクセル領域、周辺回路領域及びパッド領域が設けられている。ピクセル領域は、アクティブピクセル領域A及びオプティカルブラック領域Bを含む。
【0070】
アクティブピクセル領域Aは、入射光に対して光電変換を行ってイメージ信号を生成する単位ピクセルアレイを含む領域である。オプティカルブラック領域Bは、入射光による電荷を生成しないオプティカルブラックピクセルを含む領域である。一般的に、単位画素(unit pixel)は、入射光によって電荷を生成するが、熱(heat)によっても電荷を生成できる。従って、単位画素アレイは、入射光による電荷だけを正確に測定するために、生成される総電荷(charge)から熱による電荷を減算するという自動黒レベル補償技術を採用する。このため、オプティカルブラックピクセルを備えている。周辺回路領域は、単位画素アレイで生成されたイメージ信号を処理して出力するロジック回路を含む領域である。パッド領域は、内部パターンと電気的に接続するパッドパターン128を備える領域である。
【0071】
図6に示す位置において、半導体層100a、100bの前面の下には、トランジスタが形成されている。即ち、ピクセル領域には、各単位ピクセルに含まれる転送トランジスタ、リセットトランジスタ、変換トランジスタ及び選択トランジスタなどが形成されている。また、周辺回路領域には、周辺回路を構成するトランジスタが形成されている。
【0072】
図6に示す位置において、半導体層100a、100bの前面の下には、層間絶縁膜110及び内部配線108を含む層間絶縁膜構造物111が形成されている。層間絶縁膜110及び内部配線108は、多層に積層されている。内部配線108は、光が入射される面の反対面である半導体層100a、100bの前面に位置している。したがって、内部配線108の配置は、イメージセンサの量子効率及び受光感度に全く影響を与えない。従って、内部配線108は、フォトダイオード106a、106bの位置を考慮せずに配置することができる。
【0073】
層間絶縁膜構造物111の半導体層100a、100bと接する面の反対面の表面には、支持基板112を有する。
【0074】
ピクセル領域の半導体層100a、100bの内部には、フォトダイオード106a、106bを有する。アクティブピクセル領域Aには第1フォトダイオード106aが形成され、オプティカルブラック領域Bには第2フォトダイオード106bが形成されている。第1及び第2フォトダイオード106a、106bは、たとえば、p型エピタキシャルツン内にn型イオンが注入された形態を有することができる。
【0075】
裏面照射型イメージセンサは、パッド領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111を露出させ、半導体層100a、100bを貫通する分離用トレンチ114を有する。分離用トレンチ114の上部平面は、環状の形状を有する。分離用トレンチ114は、層間絶縁膜構造物111に含まれる層間絶縁膜110を露出させるが、内部配線108を露出させない。
【0076】
分離用トレンチ114によって、インナー半導体パターン100bとアウター半導体パターン100aとは、互いに分離して離隔する。半導体層100a、100bは、アウター半導体パターン100aと、分離用トレンチ114によりアウター半導体パターン100aと電気的に孤立するインナー半導体パターン100bとを含む。インナー半導体パターン100bは分離用トレンチ114に囲まれ、アウター半導体パターン100aは分離用トレンチ114の外側に配置されている。
【0077】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ114の内部を満たす絶縁パターン120を有する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118を含む。反射防止膜116は、高い透過度を有する絶縁物質を含むことができる。反射防止膜116は、金属酸化物、例えば、ハフニウム酸化物を含むことができる。絶縁膜118は、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを含むことができる。ここで、絶縁膜118は選択事項であり、備えなくてもよい。この場合、絶縁パターン120は、反射防止膜116だけで形成される。
【0078】
好ましくは、絶縁パターン120は300〜2000Åの厚さを有する。絶縁パターン120が300Åより薄い場合、工程進行中に絶縁パターン120が消耗されて、半導体層100a、100bの一部分が絶縁パターン120によって覆われない恐れがある。一方、絶縁パターン120が2000Åより厚い場合、絶縁パターン120によりピクセル領域間の段差が大きくなってしまう。
【0079】
分離用トレンチ114の内部に満たされる絶縁パターン120の突出部分は、シリコン貫通ビアコンタクト126とアウター半導体パターン100aとを、互いに電気的に絶縁させる分離用パターン120aとして提供される。
【0080】
裏面照射型イメージセンサは、環状の分離用トレンチ114の内側のインナー半導体パターン100bを貫通し、分離用トレンチ114と離隔するシリコン貫通ビアコンタクト126を有する。シリコン貫通ビアコンタクト126は、インナー半導体パターン100bを貫通して層間絶縁膜構造物111の内部配線108と接触する。
【0081】
シリコン貫通ビアコンタクト126は、ビアホール136内において、第1金属膜122a及び第2金属膜124aが積層された構造を有する。第1及び第2金属膜122a、124aは、ビアホール136の内部を完全に満たす形状を有する。なお、図示のように、第1及び第2金属膜122a、124aは、ビアホール136の側壁および底面のプロファイルに沿って形成され、ビアホール136の内部を完全に満たさない形状を有してもよい。
【0082】
第1金属膜122aは、オーミック膜、第1主金属膜及び湿潤膜を積層することにより形成できる。第2金属膜124aは、第2主金属膜及びバリア金属膜を積層することにより形成できる。
【0083】
オーミック膜、湿潤膜及びバリア金属膜は、抵抗特性、接着特性、及び拡散防止のために付加的に蒸着される膜である。オーミック膜、湿潤膜及びバリア金属膜は、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物を含むことができる。
【0084】
第1及び第2金属膜122a、124aは、主に第1主金属膜及び第2主金属膜からなる。好ましくは、第2主金属膜は、第1主金属膜とエッチング選択比を有する金属物質を含む。好ましくは、第1主金属膜は、ステップカバレジが優秀な金属物質を含む。また、第2主金属膜は、第1主金属膜より低い抵抗を有し、接触特性及びワイヤリング特性が優秀な金属物質を含むことが好ましい。例えば、第1主金属膜はタングステンを含み、第2主金属膜はアルミニウムを含む。
【0085】
裏面照射型イメージセンサは、シリコン貫通ビアコンタクト126と接続して半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上部に延びるパッドパターン128を有する。パッドパターン128は、パッド領域内に位置する。パッドパターン128は、シリコン貫通ビアコンタクト126と同じ導電物質を含み、同じ積層構造を有する。即ち、パッドパターン128は、第1及び第2金属膜122a、124aが積層された構造を有する。
【0086】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上に、第2フォトダイオード106bと対向して第2フォトダイオード106bに入射される光を遮断する遮光パターン123を有する。遮光パターン123は、シリコン貫通ビアコンタクト126及びパッドパターン128に含まれる金属物質のうち、下部に位置する層を形成する金属物質を含む。即ち、遮光パターン123は、第1金属膜122aを含む。遮光パターン123は、パッドパターン128よりも薄い厚さを有する。
【0087】
裏面照射型イメージセンサは、シリコン貫通ビアコンタクト126、絶縁パターン120及び遮光パターン123を覆う保護膜パターン130aを有する。即ち、保護膜パターン130aは、パッドパターン128の一部分だけを露出し、残りの部分を全部覆う形状を有する。保護膜パターン130aは、絶縁物質、例えば、シリコン窒化物を含むことができる。
【0088】
裏面照射型イメージセンサは、保護膜パターン130aの上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向する複数のカラーフィルタ132を有する。ぞれぞれのカラーフィルタ132の上には、マイクロレンズ134を有する。マイクロレンズ134は、入射光が単位画素のフォトダイオードに効率的に入射されるように、入射光をガイド(guide)する。
【0089】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図7〜
図16は、
図6の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
図17〜
図19は、
図6の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す平面図である。
【0090】
図7に示すように、単結晶半導体基板100の前面の上に、エピタキシャル成長工程により予備半導体層101を形成する。予備半導体層101は、単結晶シリコンを含むことができる。予備半導体層101には、半導体基板100より低濃度を有するP型不純物がドーピングされることができる。好ましくは、厚さが数〜数十μmとなるように予備半導体層101を形成する。
【0091】
予備半導体層101には、ピクセル領域、周辺回路領域及びパッド領域が設けられている。予備半導体層101において、半導体基板100と接触する面は裏面であり、半導体基板100と接触する面の反対面は前面である。なお、予備半導体層101を形成する工程は省略されることもできる。
【0092】
予備半導体層101の前面の上に、素子分離膜パターンを形成してアクティブ領域及び素子分離領域を区分する。例えば、STI(Shallow Trench Isolation)工程を利用して予備半導体層101にトレンチを形成して、トレンチ内に絶縁物質を詰め込んで素子分離膜パターン102を形成する。素子分離膜パターン102は、各トランジスタの間を電気的に絶縁させる。
【0093】
予備半導体層101の上に絶縁膜及びゲート導電膜を形成し、これをパターニングしてゲート電極を形成する。ゲート電極の両側に不純物領域を形成することによって、トランジスタ104を形成する。ピクセル領域には、各単位ピクセルを構成する転送トランジスタ、リセットトランジスタ、変換トランジスタ及び選択トランジスタなどを形成する。また、周辺回路領域には、周辺回路を構成するトランジスタを形成する。
【0094】
ピクセル領域に位置する予備半導体層101に、不純物をドーピングしてフォトダイオード106a、106bを形成する。アクティブピクセル領域Aの予備半導体層101には第1フォトダイオード106aを形成し、オプティカルブラック領域Bの予備半導体層101には第2フォトダイオード106bを形成する。
【0095】
上述の方法において、フォトダイオード106a、106bを形成した後にトランジスタを形成してもよいし、フォトダイオード106a、106bを形成する前にトランジスタを形成してもよい。
【0096】
次に、トランジスタ104を覆う層間絶縁膜110を形成する。その後、層間絶縁膜110を貫通するコンタクト及び導電ラインを含む内部配線108を形成する。内部配線108は、金属、例えば、銅(Cu)、白金(Pt)、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、これら物質を含む合金膜などを含むことができる。また、金属物質の拡散を抑制するためのバリア金属膜をさらに含むことができる。そして、層間絶縁膜110及び内部配線108を形成する工程を繰り返して行い、多層の層間絶縁膜110及び内部配線108を含む層間絶縁膜構造物111を形成する。
【0097】
層間絶縁膜構造物111内に含まれる導電ライン及びコンタクトは、層数及び構造についての制限がなく、素子設計の必要によって多様な層数及び構造にすることができる。また、
図7においては、導電ライン及びコンタクトがフォトダイオード106a、106bと対向しない構成を示した。ただし、導電ライン及びコンタクトは、光の透過に影響を与えないため、フォトダイオード106a、106bの位置と関係なく任意に配置できる。
【0098】
上述の工程を行うと、パッド領域には後工程によって形成されるパッドパターン128と接続するための内部配線108が形成される。
【0099】
図8に示すように、層間絶縁膜構造物111の表面に支持基板112を接着する。支持基板112は、後工程を行なう際、予備半導体層101及び層間絶縁膜構造物111を支持する。
【0100】
図9に示すように、半導体基板100の底面をグラインディングすることにより除去する。クラインディン工程を行なうことにより、予備半導体層101を露出させる。また、予備半導体層101の表面から第1及び第2フォトダイオード106a、106bの表面を露出させることができる。
【0101】
クラインディン工程において、半導体基板100を一部残すようにすることもできる。なお、クラインディン工程において、予備半導体層101を一定の厚さ除去してもよい。
【0102】
次に、
図10を参照する。予備半導体層101の上に、分離用トレンチ114を形成するための第1エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第1エッチングマスクパターンをマスクとして使って予備半導体層101をエッチングし、層間絶縁膜構造物111の一部をエッチングして分離用トレンチ114を形成する。エッチング工程によって、アウター半導体パターン100a及びインナー半導体パターン100bを含む半導体層100a、100bが形成される。インナー半導体パターン100bは、分離用トレンチ114によってアウター半導体パターン100aと分離する。
【0103】
分離用トレンチ114は、パッド領域内に形成される。分離用トレンチ114は、後工程で形成されるシリコン貫通ビアコンタクト126とアウター半導体パターン100aとが互いに隔離されて電気的に分離するようにするために提供される。従って、
図17に示すように、分離用トレンチ114は、平面形状がシリコン貫通ビアコンタクト126の形成される部位を囲む環状を有する。
【0104】
分離用トレンチ114の底面から層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110が露出されるように、分離用トレンチ114を形成する。そして、分離用トレンチ114の内壁及び底面から層間絶縁膜構造物111内の内部配線108が露出されないように、分離用トレンチ114を形成する。分離用トレンチ114を形成する際、底面から層間絶縁膜構造物111を露出させるために、オーバエッチングを行う。従って、分離用トレンチ114の底面は、半導体層100a、100bの前面よりもさらに位置が低い。
【0105】
図11に示すように、分離用トレンチ114の内部を完全に満たしながら半導体層100a、100bの表面全体を覆う絶縁パターン120を形成する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118を含むことができる。例えば、半導体層100a、100bの裏面の表面全体を覆いながら分離用トレンチ114の内部面のプロファイルに沿って反射防止膜116を等角に形成できる。そして、反射防止膜116上に、分離用トレンチ114の内部を完全に満たす絶縁膜118を形成できる。
【0106】
反射防止膜116は、高い光透過度を有する金属酸化物で形成できる。例えば、反射防止膜116は、ハフニウム酸化物を含むことができる。また、絶縁膜118は、たとえば、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを含むことができる。反射防止膜116および絶縁膜118を単層または2層以上に積層して形成することもできる。
【0107】
反射防止膜116上に、絶縁膜118を形成しなくてもよい。この場合、反射防止膜116だけが分離用トレンチ114の内部に満たされる。
【0108】
次に、
図12を参照する。絶縁パターン120上に、ビアホール136を形成するための第2エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第2エッチングマスクパターンを利用して絶縁パターン120、インナー半導体パターン100b及び層間絶縁膜構造物111の一部を順次にエッチングする。これにより、パッド領域に形成されている内部配線108を露出させるビアホール136を形成する。
【0109】
図18の平面図から分かるように、ビアホール136は、分離用トレンチ114によって囲まれているインナー半導体パターン100bを貫通し、分離用トレンチ114と離隔して形成される。
【0110】
図13に示すように、絶縁パターン120の上面及びビアホール136の内部に、第1金属膜122及び第2金属膜124を形成する。ビアホール136の内部幅が狭い場合、
図1に示したように、第1及び第2金属膜122、124は、ビアホール136の内部を完全に満たす形状を有することができる。一方、ビアホール136の内部幅が広い場合、
図13に示すように、第1及び第2金属膜122、124は、ビアホール136の内部を完全に満たさない形状を有することができる。この場合、たとえば、第1及び第2金属膜122、124をビアホール136の側壁及び底面のプロファイルに沿って等角に形成できる。
【0111】
第1金属膜122は、例えば、オーミック膜、第1主金属膜及び湿潤膜の積層構造を有することができる。第1金属膜は、オプティカルブラックピクセルの遮光パターンとして使われる。従って、第1金属膜に含まれる第1主金属膜は、光の反射率の高い金属物質を用いることが望ましい。また、第1主金属膜は、高いステップカバレジ特性を有する金属物質を用いることが望ましい。例えば、第1主金属膜は、タングステンを含むことができる。オーミック膜及び湿潤膜は、例えば、チタン、チタン窒化物、タンタル、タンタル窒化物から形成できる。オーミック膜、第1主金属膜及び湿潤膜は、単層または2層以上に積層して形成できる。例えば、第1金属膜122は、チタン膜/チタン窒化膜/タングステン膜/チタン窒化膜の積層構造を有することができる。
【0112】
第2金属膜124は、第2主金属膜及びバリア金属膜の積層構造を有することができる。第2金属膜124は、シリコン貫通ビアコンタクト126及びパッドパターン128として提供される。従って、第2金属膜124に含まれる第2主金属膜は、第1主金属膜より低い抵抗を有する物質から形成できる。また、第2主金属膜は、第1主金属膜に対してエッチング選択比を有する物質から形成できる。例えば、第2主金属膜は、アルミニウムを含むことができる。そして、第2金属膜124は、アルミニウム膜/チタン窒化膜の積層構造を有することができる。
【0113】
第1及び第2金属膜122、124を形成することによって、ビアホール136の内部には層間絶縁膜構造物111内の内部配線108と接続するシリコン貫通ビアコンタクト126が形成される。シリコン貫通ビアコンタクト126の側壁には、絶縁スペーサーを備えていない。シリコン貫通ビアコンタクト126の側壁は、半導体層100a、100bと直接接触する。
【0114】
次に、
図14を参照する。第2金属膜124の上に、第3マスクパターン(図示せず)を形成する。第3マスクパターンをエッチングマスクとして使って第2金属膜124をエッチングし、パッド領域の上に予備パッドパターン124aを形成する。エッチング工程において、第1金属膜122は、エッチングせずに残るようにする。従って、予備パッドパターン124aが形成されない部位には、第1金属膜122の表面が露出される。
【0115】
次に、
図15を参照する。第1金属膜122及び予備パッドパターン124aの上に、第4マスクパターン(図示せず)を形成する。第4マスクパターンは、予備パッドパターン124aの上面及びオプティカルブラック領域B上の第1金属膜122を覆う形状を有する。第4マスクパターンを使って第1金属膜122をエッチングすることによって、遮光パターン123及びパッドパターン128をそれぞれ形成する。
【0116】
遮光パターン123は、絶縁パターン120の上に位置し、第1金属膜122だけで形成される。また、パッドパターン128は、第1金属膜122a及び第2金属膜124aが積層された構造を有する。即ち、遮光パターン123は、パッドパターン128よりも薄い厚さを有する。
【0117】
第1金属膜122aをエッチングする工程において、第1金属膜122aの下部の絶縁膜118は、一部または全部がエッチングされてもよい。ただし、絶縁膜118の下部に位置する反射防止膜116は、エッチングされないようにしなければならない。
【0118】
シリコン貫通ビアコンタクト126は、第1及び第2金属膜122a、124aが積層された構造を有し、ビアホール136側壁には絶縁スペーサーを備えていない。シリコン貫通ビアコンタクト126は、分離用トレンチ114及び絶縁パターン120によってアウター半導体パターン100aと電気的に絶縁される。
【0119】
図16及び
図19に示すように、シリコン貫通ビアコンタクト126、パッドパターン128、絶縁パターン120及び遮光パターン123を覆う保護膜130を形成する。保護膜130が形成されることによって、シリコン貫通ビアコンタクト126上の開口部位が完全に満たされる。好ましくは、保護膜130を500〜2000Å程度の薄い厚さに形成する。保護膜130が500Åより薄ければ下部構造を保護しにくくなり、保護膜130が2000Åより厚ければ光経路が長くなることになって望ましくない。保護膜130は、シリコン窒化物を含むことができる。
【0120】
ここで、再度
図6を参照する。保護膜130の上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向するカラーフィルタ132を形成する。そして、それぞれのカラーフィルタ132上に、マイクロレンズ134を形成する。
【0121】
次に、少なくともパッドパターン128の上面の一部が露出されるように、パッドパターン128の上に位置する保護膜130を除去して保護膜パターン130aを形成する。パッドパターン128は、外部信号が印加されるための電極として提供される。
【0122】
<実施形態1の変形例1>
<裏面照射型イメージセンサの構成>
図20は、実施形態1の変形例1に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0123】
図20に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bを有する。半導体層100a、100bには、ピクセル領域、周辺回路領域及びパッド領域が設けられている。
【0124】
図20に示す位置において、半導体層100a、100bの前面の下には、トランジスタが形成されている。即ち、ピクセル領域には各単位ピクセルに含まれるトランジスタが形成され、周辺回路領域には周辺回路を構成するトランジスタが形成されている。また、半導体層100a、100bの前面の下には、層間絶縁膜110及び内部配線108を含む層間絶縁膜構造物111形成されている。
【0125】
ピクセル領域の半導体層100a、100bの内部には、フォトダイオード106a、106bを有する。アクティブピクセル領域Aには第1フォトダイオード106aが形成され、オプティカルブラック領域Bには第2フォトダイオード106bが形成されている。
【0126】
裏面照射型イメージセンサは、パッド領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通するビア分離用トレンチ114を有する。ビア分離用トレンチ114は、
図6の分離用トレンチ114と同一のものである。即ち、半導体層100a、100bは、アウター半導体パターン100aと、ビア分離用トレンチ114によりアウター半導体パターン100aと分離するインナー半導体パターン100bとを含む。
【0127】
また、裏面照射型イメージセンサは、周辺回路領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通する回路ブロック分離用トレンチ115bを有する。半導体層100a、100bは、回路ブロック分離用トレンチ115bにより区切られ、各周辺回路はブロック単位で区分される。従って、周辺回路間の干渉及びノイズを抑制できる。
【0128】
また、裏面照射型イメージセンサは、ピクセル領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通するピクセル分離用トレンチ115cを有する。ピクセル分離用トレンチ115cは、第1フォトダイオード106aの間の半導体層100a、100b及び第2フォトダイオード106bの間の半導体層100a、100bを貫通する。ピクセル分離用トレンチ115cは、各単位ピクセルに含まれる第1及び第2フォトダイオード106a、106bを区切る形状を有する。ピクセル分離用トレンチ115cによって、各ピクセル間の混色を低減できる。
【0129】
また、裏面照射型イメージセンサは、パッド領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通するクラック防止用トレンチ115aを有する。クラック防止用トレンチ115aは、ビア分離用トレンチ114の外側のイメージセンサの端部に位置する。クラック防止用トレンチ115aによって、パッケージを形成するためのソーイング工程で発生するクラック不良を抑制できる。
【0130】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上面全体を覆いながら突出部分を備える絶縁パターン120を有する。絶縁パターン120の突出部分は、ビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c、クラック防止用トレンチ115aの内部を満たす形状を有する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118が積層された構造を有することができる。反射防止膜116は、高い透過度を有する絶縁物質を含むことができる。反射防止膜116は、金属酸化物、例えば、ハフニウム酸化物を含むことができる。絶縁膜118は、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを含むことができる。なお、絶縁膜118は選択事項であり、備えなくてもよい。
【0131】
回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aは、ビア分離用トレンチ114より狭い幅を有する。従って、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部は、反射防止膜116だけで全部満たされる形態を有する。一方、相対的に広い幅を有するビア分離用トレンチ114の内部は、反射防止膜116及び絶縁膜118が満たされる形態を有してもよい。
【0132】
ビア分離用トレンチ114の内部に位置する絶縁パターン120の突出部分は、シリコン貫通ビアコンタクト126とシリコン層を電気的に分離させる分離膜パターン120aとして提供される。また、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部に位置する絶縁パターン120の突出部分は、それぞれピクセル分離用パターン120d、回路ブロック分離用パターン120c及びクラック防止用パターン120bとして提供される。
【0133】
裏面照射型イメージセンサは、ビア分離用トレンチ114と離隔しながら環状のビア分離用トレンチ114の内側のインナー半導体パターン100bを貫通して下部の内部配線108と接触するシリコン貫通ビアコンタクト126を有する。また、シリコン貫通ビアコンタクト126と接続して半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上部に延びるパッドパターン128を有する。
【0134】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上に、第2フォトダイオード106bと対向して第2フォトダイオード106bに入射される光を遮断する遮光パターン123を有する。また、シリコン貫通ビアコンタクト126、絶縁パターン120及び遮光パターン123を覆う保護膜パターン130aを有する。さらに、保護膜パターン130aの上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向する複数のカラーフィルタ132及びマイクロレンズ134を有する。
【0135】
シリコン貫通ビアコンタクト126、パッドパターン128、遮光パターン123、保護膜パターン130a、カラーフィルタ132及びマイクロレンズ134は、
図6の裏面照射型イメージセンサにおける同一の構成要素と同じ構成を有してよい。
【0136】
本変形例において、半導体層100a、100bは、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを全部有することについて説明した。しかし、本変形例はこれに限らず、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aのうち、少なくとも1つだけを有してもよい。
【0137】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図21及び
図22は、
図20の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【0138】
先ず、
図7〜
図9を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図9に示した構造を形成する。
【0139】
次に、
図21を参照する。予備半導体層の上に、第1エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第1エッチングマスクパターンは、ビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを形成するためのマスクである。第1エッチングマスクパターンを利用して予備半導体層をエッチングする。これによって、層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110を露出させるビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aをそれぞれ形成する。
【0140】
ビア分離用トレンチ114は、
図10の分離用トレンチ114と同じ形状を有することができる。従って、エッチング工程によって、アウター半導体パターン100a及びインナー半導体パターン100bを含む半導体層100a、100bが形成される。インナー半導体パターン100bは、ビア分離用トレンチ114によってアウター半導体パターン100aと分離する。
【0141】
エッチング工程において、層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110が一部エッチングされるため、各トレンチ114、115a〜115cの底面は、半導体層100a、100bの前面よりもさらに位置が低い。
【0142】
ビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aは、1回のフォト及びエッチング工程により同時に形成される。このため、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを形成するために、別途の追加工程を要求しない。
【0143】
図22に示すように、ビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部を完全に満たしながら半導体層100a、100bの裏面の上面全体を覆う絶縁パターン120を形成する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び層間絶縁膜118を含むことができる。
【0144】
例えば、半導体層100a、100bの裏面全体を覆いながらビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部面のプロファイルに沿って反射防止膜116を形成できる。ここで、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部幅を、ビア分離用トレンチ114の内部幅よりも狭く形成できる。よって、反射防止膜116は、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの内部を完全に満たすことができる。そして、反射防止膜116の上に絶縁膜118を形成する。絶縁膜118は、ビア分離用トレンチ114の内部を完全に満たしながら半導体層100a、100bの上に形成できる。なお、反射防止膜上の絶縁膜は形成しなくてもよい。
【0145】
これ以降、本変形例に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図12〜
図16を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の工程を行い、
図20に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0146】
本変形例に係る裏面照射型イメージセンサは、半導体層に回路ブロック分離用トレンチを形成することによって、単位回路間の干渉及びノイズを改善できる。また、半導体層にピクセル分離用トレンチを形成することによって、各ピクセル間の混色を抑制できる。また、半導体層にクラック防止用トレンチを形成することによって、イメージセンサのパッケージのためにソーイングを行う際に発生するクラックを改善できる。
【0147】
<実施形態1の変形例2>
<裏面照射型イメージセンサの構成>
図23は、実施形態1の変形例2に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0148】
図23に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bを有する。半導体層100a、100bには、ピクセル領域、周辺回路領域及びパッド領域が設けられている。
【0149】
図23に示す位置において、半導体層100a、100bの前面の下には、トランジスタが形成されている。また、半導体層100a、100bの前面の下には、層間絶縁膜110及び内部配線108を含む層間絶縁膜構造物111が形成されている。ピクセル領域の半導体層100a、100bの内部には、フォトダイオード106a、106bを有する。アクティブピクセル領域Aには第1フォトダイオード106aが形成され、オプティカルブラック領域Bには第2フォトダイオード106b形成されている。
【0150】
裏面照射型イメージセンサは、パッド領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通する分離用トレンチ114を有する。また、半導体層100a、100b裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ114の内部を満たす絶縁パターン120を有する。半導体層は、アウター半導体パターン100a及びインナー半導体パターン100bを含む。インナー半導体パターン100bは、ビア分離用トレンチ114によりアウター半導体パターン100aと分離する。
【0151】
裏面照射型イメージセンサは、分離用トレンチ114と離隔しながら環状の分離用トレンチ114の内側のインナー半導体パターン100bを貫通して内部配線108と接触するシリコン貫通ビアコンタクト126を有する。さらに、シリコン貫通ビアコンタクト126と接続して半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上部に延びるパッドパターン128を有する。
【0152】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上に、第2フォトダイオード106bと対向して第2フォトダイオード106bに入射される光を遮断する遮光パターン123aを有する。遮光パターン123aは、シリコン貫通ビアコンタクト126及びパッドパターン128に含まれる金属物質のうち、下部に位置する金属物質を含む。即ち、遮光パターン123aは、第1金属膜122aを含む。遮光パターン123aは、パッドパターン128よりも薄い厚さを有する。
【0153】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上に、第1フォトダイオード106aの間において、第1フォトダイオード106aを互いに区分する混色防止パターン123bを有する。
図25に示すように、混色防止パターン123bは、第1フォトダイオード106aを区切る格子形状を有する。即ち、混色防止パターン123bの格子内部に、第1フォトダイオード106aを有する。混色防止パターン123bは、遮光パターン123aと同じ物質を含む。即ち、混色防止パターン123bは、第1金属膜122aを含む。混色防止パターン123bは、パッドパターン128よりも薄い厚さを有する。
【0154】
裏面照射型イメージセンサは、シリコン貫通ビアコンタクト126、絶縁パターン120、混色防止パターン123b及び遮光パターン123aを覆う保護膜パターン130aを有する。さらに、保護膜パターン130aの上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向する複数のカラーフィルタ132及びマイクロレンズ134を有する。
【0155】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図24は、
図23の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
図25は、
図23の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す平面図である。
【0156】
先ず、
図7〜
図14を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図14に示した構造を形成する。
【0157】
次に、
図24を参照する。第1金属膜122及び予備パッドパターン124a上に第4マスクパターン(図示せず)を形成する。第4マスクパターンは、予備パッドパターン122aの上面、オプティカルブラック領域及び第1フォトダイオード106aの間を覆う形状を有する。第4マスクパターンを使って第1金属膜122をエッチングすることによって、遮光パターン123a、パッドパターン128及び混色防止パターン123bをそれぞれ形成する。混色防止パターン123bは、格子形状を有する。混色防止パターン123bは、第1フォトダイオード106aの上部と対向しないように配置され、混色防止パターン123bの格子内部に、第1フォトダイオード106aが位置する。
【0158】
遮光パターン123a及び混色防止パターン123bは、絶縁パターン120の上に位置し、第1金属膜122aだけで形成される。また、パッドパターン128は、第1金属膜122a及び第2金属膜124aが積層された構造を有する。即ち、遮光パターン123a及び混色防止パターン123bは、パッドパターン128よりも薄い厚さを有する。
【0159】
第1金属膜122aをエッチングする工程において、下部の絶縁膜118は、一部エッチングされてもよい。しかし、絶縁膜118下部に位置する反射防止膜116は、エッチングされないようにしなければならない。
【0160】
混色防止パターン123bは、遮光パターン123aを形成する工程により形成でき、別途のフォトエッチング工程を追加しなくてよい。
【0161】
次に、再度
図23を参照する。シリコン貫通ビアコンタクト126、パッドパターン128、絶縁パターン120、混色防止パターン123b及び遮光パターン123aを覆う保護膜を形成する。また、保護膜の上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向するカラーフィルタ132を形成する。それぞれのカラーフィルタ132上に、マイクロレンズ134を形成する。次に、少なくともパッドパターン128の上面の一部が露出されるように、パッドパターン128の上に位置する保護膜を除去して保護膜パターン130aを形成する。
【0162】
本変形例に係る裏面照射型イメージセンサは、絶縁パターン120の上に、第1フォトダイオード106aを互いに区分する混色防止パターン123bを有する。従って、各ピクセル間の混色を抑制できる。
【0163】
<実施形態1の変形例3>
図26は、実施形態1の変形例3に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0164】
図26に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層内に、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c、クラック防止用トレンチ115aを有する。すなわち、本変形例に係る裏面照射型イメージセンサは、上記変形例1および変形例2における構造的特徴を同時に有する。
【0165】
<実施形態1の変形例4>
<裏面照射型イメージセンサの構成>
図27は、実施形態1の変形例4に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0166】
図27に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bを有する。図示の位置において、半導体層100a、100bの前面の下には、トランジスタが形成されている。また、半導体層100a、100bの前面下には、層間絶縁膜110及び内部配線108を含む層間絶縁膜構造物111が形成されている。
【0167】
ピクセル領域の半導体層100a、100bの内部には、フォトダイオード106a、106bを有する。アクティブピクセル領域Aには第1フォトダイオード106aが形成され、オプティカルブラック領域Bには第2フォトダイオード106bが形成されている。
【0168】
裏面照射型イメージセンサは、パッド領域の半導体層100a、100bの裏面から層間絶縁膜構造物111の層間絶縁膜110を露出させ、半導体層100a、100bを貫通するビア分離用トレンチ114を有する。半導体層100a、100bは、アウター半導体パターン100a及びインナー半導体パターン100bを含む。インナー半導体パターン100bは、ビア分離用トレンチ114によってアウター半導体パターン100aと分離する。
【0169】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上部の平坦面の上に、反射防止膜116を有する。即ち、反射防止膜116は、ビア分離用トレンチ114の内部には形成されない。反射防止膜116は、高い透過度を有する絶縁物質を含むことができる。反射防止膜116は、金属酸化物、例えば、ハフニウム酸化物を含むことができる。
【0170】
裏面照射型イメージセンサは、ビア分離用トレンチ114の内部を満たしながら反射防止膜116の上面に絶縁膜118を有する。絶縁膜118は、シリコン酸化物、シリコン窒化物などを含むことができる。
【0171】
本変形例において、ビア分離用トレンチ114の内部と絶縁膜118とは、直接接触する。絶縁膜118は、シリコン貫通ビアコンタクト114とアウターシリコンパターン100bを電気的に分離させる分離膜パターンとして提供される。
【0172】
裏面照射型イメージセンサは、ビア分離用トレンチ114と離隔しながら環状の分離用トレンチ内側のインナー半導体パターン100bを貫通して下部の内部配線108と接触するシリコン貫通ビアコンタクト126を有する。また、シリコン貫通ビアコンタクト126と接続して半導体層100a、100b裏面の絶縁パターン120の上部に延びるパッドパターン128を有する。
【0173】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上に、第2フォトダイオード106bと対向して第2フォトダイオード106bに入射される光を遮断する遮光パターン123を有する。また、シリコン貫通ビアコンタクト126、絶縁パターン120及び遮光パターン123を覆う保護膜パターン130aを有する。さらに、保護膜パターン130aの上に、ピクセル領域の各単位ピクセルと対向する複数のカラーフィルタ132及びマイクロレンズ134を有する。
【0174】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図28〜
図30は、
図27の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【0175】
先ず、
図7〜
図9を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図9に示した構造を形成する。
【0176】
次に、
図28に示すように、予備半導体層101の裏面の上面全体を覆う反射防止膜116を形成する。反射防止膜116は、金属酸化物、例えば、ハフニウム酸化物を含むことができる。
【0177】
次に、
図29を参照する。反射防止膜116の上に、第1エッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。第1エッチングマスクパターンは、ビア分離用トレンチ114を形成するためのマスクである。第1エッチングマスクパターンを利用して反射防止膜116及び予備半導体層101をエッチングすることによって、層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110が露出されるビア分離用トレンチ114を形成する。エッチング工程により、アウター半導体パターン100a及びインナー半導体パターン100bを含む半導体層100a、100bが形成される。インナー半導体パターン100bは、ビア分離用トレンチ114によってアウター半導体パターン100aと分離する。
【0178】
エッチング工程において、層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110が一部エッチングされるので、各ビア分離用トレンチ114の底面は、半導体層100a、100bの前面よりもさらに位置が低い。
【0179】
図30に示すように、反射防止膜116の上に絶縁膜118が形成され、ビア分離用トレンチ114は、絶縁パターン120により完全に満たされる。
【0180】
即ち、絶縁膜118は、半導体層100aの裏面全体を覆いながらビア分離用トレンチ114内部を満たすように形成できる。しかし、ビア分離用トレンチ114内部には、反射防止膜116が形成されない。
【0181】
これ以降、本変形例に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図12〜
図16を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の工程を行い、
図27に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0182】
本変形例に係る裏面照射型イメージセンサは、ビアコンタクトの側壁に絶縁スペーサーを備えていない。
【0183】
[実施形態2]
<シリコン貫通ビアの構造物の構成>
図31は、実施形態2に係るシリコン貫通ビアの構造物の断面図である。
【0184】
図31に示すように、シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の前面の下に、層間絶縁膜12a〜12d及び内部配線14a〜14cを含む層間絶縁膜構造物16が形成されている。また、半導体層の裏面から層間絶縁膜構造物16が露出されるように、半導体層を貫通する分離用トレンチ18を有する。
【0185】
シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ18の側壁及び底面のプロファイルに沿って延びる絶縁パターン20bを有する。本実施形態において、絶縁パターン20bの突出部分は、分離用トレンチの内部を完全に満たさず、部分的に満たす形状を有する。
【0186】
シリコン貫通ビアの構造物は、分離用トレンチ18と離隔しながら環状の分離用トレンチ18の内側のインナー半導体パターン10bを貫通するビアホール30を有する。ビアホール30の内部には、導電物質を含むシリコン貫通ビアコンタクト24を有する。シリコン貫通ビアコンタクト24は、層間絶縁膜構造物16の内部配線14a〜14cと接触する。また、シリコン貫通ビアコンタクト24の側壁は、インナー半導体パターン10bと直接接触する。シリコン貫通ビアコンタクト24は、それぞれ異なる物質である第1及び第2金属膜が積層された構造を有する。
【0187】
シリコン貫通ビアの構造物は、シリコン貫通ビアコンタクト24から延びながら、半導体層の裏面に位置する絶縁パターン20bの表面と接触しながら配置されるパッドパターン26を有する。パッドパターン26は、シリコン貫通ビアコンタクト24に含まれる導電物質を含むことができる。
【0188】
また、シリコン貫通ビアの構造物は、シリコン貫通ビアコンタクト24から延びながら、分離用トレンチ18の内部の絶縁パターン20bの上に、導電パターン29を有する。導電パターン29は、シリコン貫通ビアコンタクト24に含まれる導電物質を含むことができる。分離用トレンチ18の内部に導電パターン29を有しても、シリコン貫通ビアコンタクト24及びパッドパターン26は、アウター半導体パターン10aと電気的に接続しない。
【0189】
<シリコン貫通ビアの構造物の形成方法>
図32は、
図31のシリコン貫通ビアの構造物の形成方法を示す断面図である。
【0190】
先ず、
図2及び
図3を参照して説明した実施形態1に係るシリコン貫通ビアの構造物の形成方法と同様の工程を行い、
図3に示した構造を形成する。
【0191】
次に、
図32に示すように、半導体層の裏面の上面全体と分離用トレンチ18の側壁及び底面のプロファイルに沿って、絶縁パターン20bを形成する。絶縁パターン20bは、1つの絶縁物質で形成できる。また、絶縁パターン20bは、2つ以上の絶縁パターンを積層することによっても形成できる。絶縁パターン20bは、シリコン酸化物、金属酸化物のような酸化物、またはシリコン窒化物のような窒化物により形成できる。
【0192】
ここで、再度
図31を参照する。図に示すように、絶縁パターン20b、インナー半導体パターン10b及び層間絶縁膜12aを順次にエッチングして、内部配線14aの表面を露出するビアホール30を形成する。ビアホール30は、分離用トレンチ18の内側の半導体層に位置し、分離用トレンチ18と離隔して形成される。
【0193】
ビアホール30の内部、分離用トレンチ18の内部及び半導体層上の絶縁パターン20bの上面に、導電膜23を形成する。導電膜23は、第1及び第2金属膜23a、23bを含む。従って、ビアホール30の内部には、シリコン貫通ビアコンタクト24が形成される。また、分離用トレンチ18内部には、絶縁パターン20b及び導電膜パターン29が満たされた分離用パターンが形成される。
【0194】
次に、導電膜23をパターニングして、シリコン貫通ビアコンタクト24と接続しながら絶縁パターン20bの上に位置するパッドパターン26を形成する。従って、パッドパターン26とシリコン貫通ビアコンタクト24とは、同じ導電物質を含む。
【0195】
<裏面照射型イメージセンサの構成>
以下では、
図31のシリコン貫通ビアの構造物を含む裏面照射型イメージセンサについて説明する。
【0196】
図33は、実施形態2に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
図33に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層を貫通して、半導体層をインナー半導体パターン100b及びアウター半導体パターン100aに分離させる分離用トレンチ114を有する。
【0197】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層の裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ114の側壁及び底面のプロファイルに沿って形成される絶縁パターン120を有する。絶縁パターン120は、分離用トレンチ114の内部を満たさない形状を有する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118aを積層して形成できる。ここで、絶縁膜118aは選択事項であり、備えなくてもよい。
【0198】
裏面照射型イメージセンサは、分離用トレンチ114と離隔しながら環状の分離用トレンチの内側のインナー半導体パターン100bを貫通するビアホール136を有する。ビアホール136の底面から層間絶縁膜構造物111の内部配線108が露出されている。
【0199】
裏面照射型イメージセンサは、ビアホール136の内部に、シリコン貫通ビアコンタクト126を有する。即ち、シリコン貫通ビアコンタクト126は、第1及び第2金属膜122a、124aを含むことができる。第2金属膜124aは、第1金属膜122aとエッチング選択比を有する金属物質を含む。また、第2金属膜124aは、第1金属膜122aより低い抵抗を有し、接触特性及びワイヤリング特性が優秀な金属物質を含むことが好ましい。
【0200】
裏面照射型イメージセンサは、シリコン貫通ビアコンタクト126と接続して半導体層100a、100bの裏面の絶縁パターン120の上部に延びるパッドパターン128を有する。パッドパターン128は、シリコン貫通ビアコンタクト126と同じ導電物質を含み、同じ積層構造を有する。
【0201】
また、裏面照射型イメージセンサは、分離用トレンチ114の内部の絶縁パターン120の上に、分離用トレンチ114を満たす導電パターン129を有する。導電パターン129は、シリコン貫通ビアコンタクト126に含まれる導電物質を含む。図示のように、導電パターン129は、第1金属膜122aを含む。
【0202】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図34及び
図35は、
図33の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【0203】
先ず、
図7〜
図10を参照し説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図10に示した構造を形成する。
【0204】
次に、
図34に示すように、分離用トレンチ114の側壁及び底面のプロファイルに沿って形成され、半導体層100a、100bの裏面の上面全体を覆う絶縁パターン120を形成する。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118aを含むことができる。絶縁パターン120が分離用トレンチ114を完全に満たさないため、分離用トレンチ114には開口部位が含まれる。
【0205】
次に、絶縁パターン120上に、ビアホール136を形成するためのエッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。エッチングマスクパターンをマスクとして利用して絶縁パターン120、インナー半導体パターン100b及び層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110を順次にエッチングする。これにより、パッド領域に形成されている内部配線108の表面を露出させるビアホール136を形成する。
【0206】
図35に示すように、ビアホール136の内部と分離用トレンチ114の内部及び半導体層100a、100bの上の絶縁パターン120上面に、第1金属膜122及び第2金属膜124を形成する。即ち、分離用トレンチ114の内部にも金属膜が形成される。ここで、分離用トレンチ114の内部幅はビアホール136の内部幅よりも狭いので、分離用トレンチ114内部は、第1金属膜122だけで満される。
【0207】
これ以降、本実施形態に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図14〜
図16を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の後工程を行い、
図33に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0208】
<実施形態2の変形例1>
図36は、実施形態2の変形例1に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0209】
裏面照射型イメージセンサは、
図33に示した実施形態2に係る裏面照射型イメージセンサに追加された部材をさらに有する。
【0210】
図36に示すように、裏面照射型イメージセンサは、
図33の裏面照射型イメージセンサの半導体層に、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aをさらに有する。
【0211】
裏面照射型イメージセンサは、突出部分がビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115a内部に位置する絶縁パターン120を備える。
【0212】
図示のように、半導体層100a、100bは、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを全部有している。しかし、本実施形態はこれに限らず、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aのうち、少なくとも1つだけを有してもよい。
【0213】
図36に示した裏面照射型イメージセンサは、
図34及び
図35を参照して説明した実施形態2に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程により形成できる。ここで、ビア分離用トレンチ114を形成するためのエッチング工程を行う際、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを同時に形成する。
【0214】
<実施形態2の変形例2>
図37は、実施形態2の変形例2に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0215】
図37に示すように、裏面照射型イメージセンサは、絶縁パターン120上面に、遮光パターン123a及び混色防止パターン123bをそれぞれ有する。混色防止パターン123bは、第1フォトダイオード106aを区切る格子形状を有する。混色防止パターン123b及び遮光パターン123aは、パターニング工程により形成できる。
【0216】
<実施形態2の変形例3>
図38は、実施形態2の変形例3に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0217】
図38に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上部の平坦面の上に、反射防止膜116を有する。即ち、反射防止膜116は、ビア分離用トレンチ114内部には形成されない。
【0218】
裏面照射型イメージセンサは、ビア分離用トレンチ114の内部の表面プロファイルに沿って形成される絶縁膜118aを有する。絶縁膜118aは、反射防止膜116の上に形成されている。
【0219】
図38の裏面照射型イメージセンサは、次の工程により形成できる。
【0220】
先ず、
図28〜
図30を参照して説明した実施形態1の変形例4に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図30に示した構造を形成する。
【0221】
次に、ビアホール136を形成するためのエッチングマスクパターン(図示せず)を形成する。エッチングマスクパターンをマスクとして利用して絶縁膜118a、反射防止膜116、インナー半導体パターン100b及び層間絶縁膜構造物111内の層間絶縁膜110を順次にエッチングする。これにより、パッド領域に形成されている内部配線108の表面を露出させるビアホール136を形成する。
【0222】
これ以降、本変形例に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図32を参照して説明した実施形態2に係るシリコン貫通ビアの構造物の形成工程と同様の工程を行い、
図38に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0223】
[実施形態3]
<シリコン貫通ビアの構造物の構成>
図39は、実施形態3に係るシリコン貫通ビアの構造物の断面図である。
【0224】
図39に示すように、シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の前面の下に、層間絶縁膜12a〜12d及び内部配線14a〜14cを含む層間絶縁膜構造物16が形成されている。また、半導体層の裏面から層間絶縁膜構造物16が露出されるように、半導体層を貫通する分離用トレンチ18を有する。半導体層は、分離用トレンチ18内のインナー半導体パターン10bとアウター半導体パターン10aとを含む。
【0225】
シリコン貫通ビアの構造物は、半導体層の裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ18の入口部位を覆う絶縁パターン20cを有する。絶縁パターン20cの突出部分は、半導体層の裏面の表面によって定義される分離用トレンチ18の開口部を満たすことができる。この際、分離用トレンチ18内に、ボイド28が形成されるようにすることができる。絶縁パターン20cは、分離用トレンチの上部側壁にだけ形成され、単に分離用トレンチの入口部位だけを覆う形状を有する。従って、分離用トレンチ18の下部の側壁及び底面には絶縁パターンが形成されない。また、ボイド28は、エアーギャップであってよく、シリコン貫通ビアコンタクト24およびパッドパターン26を、アウター半導体パターン10aと電気的に絶縁させる。
【0226】
シリコン貫通ビアの構造物は、分離用トレンチ18と離隔しながら環状の分離用トレンチ18の内側のインナー半導体パターン10bを貫通するビアホール30を有する。
【0227】
ビアホール30の内部には、導電物質を含むシリコン貫通ビアコンタクト24を有する。シリコン貫通ビアコンタクト24は、層間絶縁膜構造物16の内部配線14a〜14cと接触する。また、シリコン貫通ビアコンタクト24の側壁は、半導体層と直接接触する。シリコン貫通ビアコンタクト24は、第1及び第2金属膜22a、22bが積層された構造を有する。
【0228】
シリコン貫通ビアの構造物は、シリコン貫通ビアコンタクト24から延びながら、半導体層の裏面に位置する絶縁パターン20cの表面に配置されるパッドパターン26を有する。パッドパターン26は、シリコン貫通ビアコンタクト24に含まれる導電物質を含むことができる。
【0229】
<シリコン貫通ビアの構造物の形成方法>
図40は、
図39のシリコン貫通ビアの構造物の形成方法を示す断面図である。
【0230】
先ず、
図2及び
図3を参照して説明した実施形態1に係るシリコン貫通ビアの構造物の形成方法と同様の工程を行い、
図3に示した構造を形成する。
【0231】
次に、
図40に示すように、半導体層の裏面の上面全体と分離用トレンチ18の入口部位を覆う絶縁パターン20cを形成する。図示のように、絶縁パターン20cは、分離用トレンチ18内部にエアーギャップ28を生成させながら分離用トレンチ18の入口部位のみを覆う形状を有するように形成される。絶縁パターン20cは、1つの絶縁物質で形成できる。また、絶縁パターン20cは、2つ以上の絶縁パターンを積層することによっても形成できる。絶縁パターン20cは、シリコン酸化物、金属酸化物のような酸化物、またはシリコン窒化物のような窒化物により形成できる。
【0232】
これ以降、本実施形態に係るシリコン貫通ビアの構造物の形成工程は、
図5を参照して説明した実施形態1に係るシリコン貫通ビアの構造物の形成工程と同様の工程を行い、
図39に示した構造のシリコン貫通ビア構造物を形成する。
【0233】
<裏面照射型イメージセンサの構成>
以下では、
図39のシリコン貫通ビアの構造物を含む裏面照射型イメージセンサについて説明する。
【0234】
図41は、実施形態3に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0235】
図41に示すように、裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bを貫通して、半導体層100a、100bをインナー半導体パターン100b及びアウター半導体パターン100aに分離させる分離用トレンチ114を有する。
【0236】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上面全体を覆いながら突出部分が分離用トレンチ114の入口部位を覆う形状の絶縁パターン120を有する。絶縁パターン120は、分離用トレンチ114の上部の側壁に形成され分離用トレンチ114の入口部位を覆い、分離用トレンチ114の内部にエアーギャップ140を生成させる。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118を積層して形成できる。
【0237】
たとえば、図示のように、反射防止膜116は、分離用トレンチ114側壁及び底面に沿って形成できる。絶縁膜118は、分離用トレンチ114の入口にだけ形成され、分離用トレンチ114の入口部位を覆う形状を有する。
【0238】
ここで、絶縁膜118は、備えなくてもよい。この場合、反射防止膜116が分離用トレンチ114の入口にだけ形成され、分離用トレンチ114入口部位を覆う形状を有する。
【0239】
<裏面照射型イメージセンサの製造方法>
図42は、
図41の裏面照射型イメージセンサの製造方法を示す断面図である。
【0240】
先ず、
図7〜
図10を参照し説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図10に示した構造を形成する。
【0241】
次に、
図42に示すように、分離用トレンチの入口部位を覆いながら半導体層の表面全体を覆う絶縁パターン120を形成する。絶縁パターン120の下部に位置する分離用トレンチ114の内部には、エアーギャップ140が生成される。絶縁パターン120は、反射防止膜116及び絶縁膜118を含むことができる。
【0242】
反射防止膜116は、分離用トレンチ114側壁及び底面に沿って形成されることができる。また、絶縁膜118は、分離用トレンチ114の入口にだけ形成されて分離用トレンチ114の入口部位を覆うように形成できる。一方、絶縁パターン120は、反射防止膜116だけで形成できる。この場合、反射防止膜116は、分離用トレンチ114の入口にだけ形成され、分離用トレンチ114の入口部位を覆うように形成する。
【0243】
これ以降、本実施形態に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図12〜
図16を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の後工程を行い、
図41に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0244】
<実施形態3の変形例1>
図43は、実施形態3の変形例1に係る裏面照射型イメージセンサの断面図である。
【0245】
図43に示すように、裏面照射型イメージセンサは、
図41に示した実施形態3に係る裏面照射型イメージセンサの半導体層100a、100bに、それぞれ回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aをさらに有する。各トレンチ115a〜115cの位置、形状及び機能は、
図20を参照して説明した実施形態1の変形例1に係る裏面照射型イメージセンサにおける同一の構成要素と同じである。
【0246】
また、裏面照射型イメージセンサは、突出部分がビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aの入口部位を覆いながら半導体層100a、100bの裏面の全体上面を覆う形状の絶縁パターン120を有する。即ち、ビア分離用トレンチ114、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115a内部には、エアーギャップ140が生成される。
【0247】
図43の裏面照射型イメージセンサは、
図42を参照して説明した実施形態3に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の工程により形成できる。ここで、ビア分離用トレンチ114を形成するためのエッチング工程を行う際、回路ブロック分離用トレンチ115b、ピクセル分離用トレンチ115c及びクラック防止用トレンチ115aを同時に形成する。
【0248】
本変形例に係る裏面照射型イメージセンサは、半導体層に回路ブロック分離用トレンチ115bを形成することによって、単位回路間の干渉及びノイズを改善できる。また、半導体層にピクセル分離用トレンチ115cを形成することによって、各ピクセル間の混色を抑制できる。また、半導体層にクラック防止用トレンチ115aを形成することによって、イメージセンサのパッケージのためにソーイングを行う際、発生するクラックを改善できる。
【0249】
<実施形態3の変形例2>
図44は、実施形態3の変形例2に係る裏面照射型イメージセンサの断面の一例を示す図である。
【0250】
図44に示すように、
図41の裏面照射型イメージセンサは、絶縁パターン120の上面に、遮光パターン123a及び混色防止パターン123bがそれぞれ有する。混色防止パターン123bは、第1フォトダイオード106aを区切る格子形状を有する。混色防止パターン123b及び遮光パターン123aは、
図23を参照して説明した実施形態1の変形例2に係る裏面照射型イメージセンサの混色防止パターン123bおよび遮光パターン123aと同一である。
【0251】
図44の裏面照射型イメージセンサは、
図42を参照して説明した実施形態3に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の工程により形成できる。ここで、遮光パターン123aを形成するためのパターニング工程において、混色防止パターン123bを同時に形成する。
【0252】
本変形例に係るイメージセンサは、混色防止パターンを有することによって、各ピクセル間の混色を抑制できる。
【0253】
<実施形態3の変形例3>
図45は、実施形態3の変形例3に係る裏面照射型イメージセンサの断面の一例を示す図である。
【0254】
裏面照射型イメージセンサは、半導体層100a、100bの裏面の上部の平坦面の上に、反射防止膜116を有する。即ち、反射防止膜116は、ビア分離用トレンチ114の入口上部を覆う形状を有しない。また、裏面照射型イメージセンサは、ビア分離用トレンチ114の入口の上部を覆いながら反射防止膜116の上に形成される絶縁膜118を有する。ここで、絶縁膜118は選択事項ではなく、必ず形成しなければならない。
【0255】
図45に示した裏面照射型イメージセンサは、次の工程により形成できる。
【0256】
先ず、
図7〜
図9と
図28及び
図29を参照して説明した実施形態1および実施形態1の変形例4に係る裏面照射型イメージセンサの製造方法と同様の工程を行い、
図29に示した構造を形成する。
【0257】
次に、ビア分離用トレンチ114の入口部位を覆いながら反射防止膜116の上に絶縁膜118を形成する。
【0258】
これ以降、本変形例に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程は、
図12〜
図16を参照して説明した実施形態1に係る裏面照射型イメージセンサの製造工程と同様の後工程を行い、
図45に示した構造のイメージセンサを形成する。
【0259】
<応用例>
図46は、本発明の実施形態1、2およびその変形例に係るイメージセンサを含む電子システムの構成を示すブロック図である。
【0260】
図46に示すように、電子システム400は、プロセッサ410、メモリ装置420、記憶装置430、イメージセンサ440、入出力装置450及び電源装置460を含む。また、
図46に図示されていないが、電子システム400は、ビデオカード、サウンドカード、メモリカード、USB装置など、または他の電子システムと通信できるポート(port)をさらに含むことができる。
【0261】
プロセッサ410は、特定の計算またはタスク(task)を実行できる。プロセッサ410は、たとえば、マイクロプロセッサ(micro−processor)またはCPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ410は、アドレスバス(address bus)、制御バス(control bus)及びデータバス(data bus)などを通じて、メモリ装置420、保存装置430及び入出力装置450と通信できる。たとえば、プロセッサ410は、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスのような拡張バスに接続して通信できる。
【0262】
メモリ装置420は、電子システム400の動作に必要なデータを保存する。
【0263】
保存装置430は、SSD(solid state drive)、HDD(hard disk drive)及びCD−ROMなどを含む。入出力装置450は、キーボード、キーパッド、マウスなどのような入力手段及びプリンタ、ディスプレイなどのような出力手段を含む。電源装置460は、電子システム400の動作に必要な動作電圧を供給する。
【0264】
イメージセンサ440は、バスまたは他の通信手段によりプロセッサ410と接続して通信できる。イメージセンサ440は、実施形態1、2およびその変形例のうち、いずれかに含まれた1つのイメージセンサである。
【0265】
なお、イメージセンサ440は、プロセッサ410とともに1つのチップに集積されることもでき、異なるチップにそれぞれ集積されることもできる。一方、電子システム400は、イメージセンサを利用する全てのシステムと解釈する。
【0266】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述した例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかである。したがって、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものとする。