(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ピラー領域は、前記半導体基板の表面から前記半導体基板の深さ方向に離れるに従って不純物濃度が連続的に低下している濃度低下範囲を備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置。
前記ダイオード領域に形成されている複数の前記ピラー領域のうち前記IGBT領域に最も近い前記ピラー領域における前記ピラー接触範囲の幅が、前記最も近いピラー領域以外のピラー領域における前記ピラー接触範囲の幅より狭い、請求項1から4のいずれか一項に記載の半導体装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の半導体装置101では、IGBT領域103に電流が流れやすくするために、IGBT領域103のゲートトレンチ130に沿って形成されるチャネルの密度(IGBT領域103の単位面積あたりのチャネルの数)を高めることが考えられる。そのために、IGBT領域103におけるゲートトレンチ130とゲートトレンチ130の間隔を狭くし、半導体基板102の単位面積あたりのゲートトレンチ130の数を増やしてゲートトレンチ130の密度を高くすることが考えられる。
【0008】
複数のゲートトレンチ130を形成する際、IGBT領域103におけるゲートトレンチ130とダイオード領域104におけるゲートトレンチ130を通常は同じ工程で形成するので、IGBT領域103のゲートトレンチ130の密度を高くすると、それに伴ってダイオード領域104のゲートトレンチ130の密度も高くしないと、ダイオード領域104の耐圧が落ちてしまう。ダイオード領域104のゲートトレンチ130の密度が高くなると、ダイオード領域104におけるゲートトレンチ130とゲートトレンチ130の間隔が狭くなる。
【0009】
ダイオード領域104におけるゲートトレンチ130とゲートトレンチ130の間隔が狭くなると、そのゲートトレンチ130とゲートトレンチ130の間にピラー領域120を形成するための領域が狭くなる。また、アノードコンタクト領域124を形成するための領域も狭くなる。その結果、ダイオード領域104にアノードコンタクト領域124とピラー領域120を形成したときに、アノードコンタクト領域124とピラー領域120の間隔が密になり、アノードコンタクト領域124とピラー領域120が重なって両者が接触することが考えられる。p型のアノードコンタクト領域124とn型のピラー領域120が接触すると、アノードコンタクト領域124とピラー領域120によってpn接合のダイオードが形成される。
【0010】
このような半導体装置において、ダイオードをターンオンすると(ダイオード領域104に対する順方向の電圧を印加すると)、接触によってpn接合のダイオードを形成しているアノードコンタクト領域124からピラー領域120に正孔が流れ込み、半導体基板102に余分な正孔が蓄積される。そうすると、ダイオードをリカバリしたときに(ダイオード領域104に対する逆方向の電圧を印加したときに)、半導体基板102に蓄積されていた正孔が表面電極105に吐き出されるまでに時間を要することになり、スイッチング速度が遅くなることがある。
【0011】
そこで本明細書は、ゲートトレンチの密度を高くしたとしてもアノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制できる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本明細書に開示する半導体装置では、同一半導体基板にIGBT領域とダイオード領域が形成されており、半導体基板の表面に表面電極が形成されている。IGBT領域は、n型のドリフト領域と、ドリフト領域の表面側に形成されているn型のバリア領域と、バリア領域の表面側に形成されているp型のボディ領域と、ボディ領域の表面側に形成されており、表面電極に導通しているn型のエミッタ領域と、ボディ領域の表面側であってエミッタ領域と異なる位置に形成されており、ボディ領域より不純物濃度が高く、表面電極に導通しているp型のボディコンタクト領域を備えている。また、IGBT領域は、半導体基板の表面からエミッタ領域とボディ領域とバリア領域を貫通してドリフト領域に達する深さまで延びている複数のゲートトレンチと、ゲートトレンチとゲートトレンチの間において半導体基板の表面からボディ領域を貫通してバリア領域に達する深さまで延びており、表面電極とバリア領域に導通しているn型のピラー領域を備えている。ダイオード領域は、n型のドリフト領域と、ドリフト領域の表面側に形成されているn型のバリア領域と、バリア領域の表面側に形成されているp型のアノード領域と、アノード領域の表面側の少なくとも一部に形成されており、アノード領域より不純物濃度が高く、表面電極に導通しているp型のアノードコンタクト領域を備えている。また、ダイオード領域は、半導体基板の表面から少なくともアノード領域とバリア領域を貫通してドリフト領域に達する深さまで延びている複数のゲートトレンチと、ゲートトレンチとゲートトレンチの間において半導体基板の表面からアノードコンタクト領域とアノード領域を貫通してバリア領域に達する深さまで延びており、表面電極とバリア領域に導通しているn型のピラー領域を備えている。半導体基板を平面視したときに、ピラー領域が半導体基板の表面に露出しているピラー露出範囲と、アノードコンタクト領域の深部側にピラー領域が接しているピラー接触範囲と、アノードコンタクト領域の深部側にアノード領域が接しているアノード接触範囲が存在している。ピラー接触範囲とアノード接触範囲が並ぶ方向におけるピラー接触範囲の幅がアノード接触範囲の幅より狭いことを特徴とする。
【0013】
この半導体装置では、ダイオード領域において、アノードコンタクト領域の一端部がピラー領域に接しており、他端部がゲートトレンチまで延びていてもよい。すなわち、アノードコンタクト領域がアノード領域の表面側の全幅にわたって形成されていてもよい。
【0014】
上記の半導体装置では、アノードコンタクト領域とピラー領域が接することを許容しているので、アノードコンタクト領域とピラー領域を形成するためのゲートトレンチとゲートトレンチの間の領域を狭くすることができる。そのため、ゲートトレンチの数を増やしてゲートトレンチの密度を高くすることができる。
【0015】
また、上記の半導体装置では、p型のアノードコンタクト領域とn型のピラー領域が接することによってpn接合のダイオードが形成されている。この半導体装置において、ダイオードをターンオンすると(ダイオード領域に対する順方向の電圧を印加すると)、pn接合のダイオードを形成しているアノードコンタクト領域からピラー領域に正孔が流れ込む。このとき、上記の構成によれば、アノードコンタクト領域の深部側においてピラー領域が接しているピラー接触範囲の幅がアノードコンタクト領域の深部側においてアノード領域が接しているアノード接触範囲の幅より狭いので、アノードコンタクト領域とピラー領域の接触面積を収縮することができる。これによって、アノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制することができる。上記の半導体装置によれば、ゲートトレンチの密度を高くしたとしてもアノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制できる。
【0016】
その結果、半導体基板に余分な正孔が蓄積されず、ダイオードをリカバリしたときに(ダイオード領域に対する逆方向の電圧を印加したときに)、半導体基板に蓄積されていた正孔が表面電極に吐き出されるまでの時間が短くなるので、スイッチング速度を速くすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1に示すように、第1実施例に係る半導体装置1は、半導体基板2と、半導体基板2の表面50に形成されている表面電極5と、半導体基板2の裏面60に形成されている裏面電極6を備えている。
【0019】
半導体基板2は、IGBT領域3とダイオード領域4を備えている。IGBT領域3とダイオード領域4は、隣接して形成されている。同一の半導体基板2にIGBT領域3とダイオード領域4が形成されている。IGBT領域3とダイオード領域4は、横方向(x方向)に並んで形成されている。半導体基板2には半導体素子が形成されている。半導体基板2のIGBT領域3にIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が形成されている。半導体基板2のダイオード領域4にFWD(Free Wheeling Diode)が形成されている。IGBTとFWDは、逆並列の状態で形成されている。これによって、RC−ICBT(Reverse Conducting Insulated Gate Bipolar Transistor)が形成されている。
【0020】
表面電極5と裏面電極6は、例えばアルミニウム(Al)、アルミシリコン(AlSi)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、及び、金(Au)等の金属を一つ又は複数用いて形成されている。表面電極5は、半導体基板2の表面50を覆っている。裏面電極6は、半導体基板2の裏面60を覆っている。表面電極5と裏面電極6のそれぞれは、半導体基板2のIGBT領域3とダイオード領域4にわたって形成されている。
【0021】
半導体基板2のIGBT領域3には、裏面60側から表面50側に向かって順に、コレクタ領域11、バッファ領域12、ドリフト領域13、バリア領域15、ボディ領域16、エミッタ領域17、及び、ボディコンタクト領域18が形成されている。また、半導体基板2のダイオード領域4には、裏面60側から表面50側に向かって順に、カソード領域21、バッファ領域12、ドリフト領域13、バリア領域25、アノード領域23、及び、アノードコンタクト領域24が形成されている。バッファ領域12とドリフト領域13は、IGBT領域3とダイオード領域4に共通して形成されている。また、半導体基板2には、複数のピラー領域20が形成されている。また、半導体基板2には、複数のゲートトレンチ30が形成されている。
【0022】
[IGBT領域3]
コレクタ領域11は、p型の領域である。コレクタ領域11は、不純物濃度が高い。コレクタ領域11は、バッファ領域12の裏面側に形成されている。コレクタ領域11は、半導体基板2の裏面60に露出する範囲に形成されている。コレクタ領域11は、裏面電極6にオーミック接触する。コレクタ領域11は、裏面電極6に導通している。
【0023】
バッファ領域12は、n型の領域である。バッファ領域12は、コレクタ領域11の表面側に形成されている。バッファ領域12は、コレクタ領域11とドリフト領域13の間に形成されている。
【0024】
ドリフト領域13は、n型の領域である。ドリフト領域13の不純物濃度は、バッファ領域12の不純物濃度より低い。ドリフト領域13は、バッファ領域12の表面側に形成されている。ドリフト領域13は、バッファ領域12とバリア領域15の間に形成されている。
【0025】
バリア領域15は、n型の領域である。バリア領域15の不純物濃度は、ドリフト領域13の不純物濃度より高い。バリア領域15は、ドリフト領域13の表面側に形成されている。バリア領域15は、ドリフト領域13とボディ領域16の間に形成されている。バリア領域15の横方向(x方向)の端部は、ゲートトレンチ30に接している。
【0026】
ボディ領域16は、p型の領域である。ボディ領域16の不純物濃度は、コレクタ領域11の不純物濃度より低い。ボディ領域16は、バリア領域15の表面側に形成されている。ボディ領域16は、バリア領域15とエミッタ領域17及びボディコンタクト領域18との間に形成されている。ボディ領域16は、ゲートトレンチ30に接する範囲に形成されている。ゲートトレンチ30内のゲート電極32がオン電位になると、ゲートトレンチ30に接するボディ領域16にチャネルが形成される。
【0027】
エミッタ領域17は、n型の領域である。エミッタ領域17の不純物濃度は、バリア領域15の不純物濃度より高い。エミッタ領域17は、ボディ領域16の表面側に形成されている。エミッタ領域17は、ゲートトレンチ30に接する範囲に形成されている。エミッタ領域17は、半導体基板2の表面50に露出する範囲に島状に形成されている。エミッタ領域17は、表面電極5にオーミック接触する。エミッタ領域17は、表面電極5に導通している。
【0028】
ボディコンタクト領域18は、p型の領域である。ボディコンタクト領域18の不純物濃度は、ボディ領域16の不純物濃度より高い。ボディコンタクト領域18は、ボディ領域16の表面側に形成されている。ボディコンタクト領域18は、エミッタ領域17と異なる位置に形成されている。ボディコンタクト領域18は、半導体基板2の表面50に露出する範囲に島状に形成されている。ボディコンタクト領域18は、表面電極5にオーミック接触する。ボディコンタクト領域18は、表面電極5に導通している。
【0029】
[ダイオード領域4]
カソード領域21は、n型の領域である。カソード領域21の不純物濃度は、バッファ領域12の不純物濃度より高い。カソード領域21は、バッファ領域12の裏面側に形成されている。カソード領域21は、半導体基板2の裏面60に露出する範囲に形成されている。カソード領域21は、裏面電極6にオーミック接触する。カソード領域21は、裏面電極6に導通している。
【0030】
バッファ領域12は、n型の領域である。バッファ領域12は、カソード領域21の表面側に形成されている。バッファ領域12は、カソード領域21とドリフト領域13の間に形成されている。ドリフト領域13は、バッファ領域12とバリア領域25の間に形成されている。バッファ領域12とドリフト領域13は、IGBT領域3とダイオード領域4にわたって形成されている。
【0031】
バリア領域25は、n型の領域である。バリア領域25の不純物濃度は、ドリフト領域13の不純物濃度より高い。バリア領域25は、ドリフト領域13の表面側に形成されている。バッファ領域12とバリア領域25の間にドリフト領域13が形成されている。バリア領域25は、ドリフト領域13とアノード領域23の間に形成されている。バリア領域25の横方向(x方向)の端部は、ゲートトレンチ30に接している。
【0032】
アノード領域23は、p型の領域である。アノード領域23の不純物濃度は、ボディ領域16の不純物濃度と同等である。アノード領域23は、バリア領域25の表面側に形成されている。アノード領域23は、バリア領域25とアノードコンタクト領域24の間に形成されている。アノード領域23は、ゲートトレンチ30に接する範囲に形成されている。
【0033】
アノードコンタクト領域24は、p型の領域である。アノードコンタクト領域24の不純物濃度は、アノード領域23の不純物濃度より高い。アノードコンタクト領域24は、アノード領域23の表面側に形成されている。アノードコンタクト領域24は、半導体基板2の表面50に露出する範囲に島状に形成されている。アノードコンタクト領域24は、表面電極5にオーミック接触する。アノードコンタクト領域24は、表面電極5に導通している。
【0034】
図2に示すように、アノードコンタクト領域24は、半導体基板2の表面50から半導体基板2の深さ方向(z方向)に離れるに従って、IGBT領域3とダイオード領域4が並んでいる方向(x方向)の幅が減少するように形成されている。アノードコンタクト領域24の下端部242のx方向の幅が上端部241のx方向の幅より狭い。
【0035】
図3に示すように、アノードコンタクト領域24の不純物濃度は、半導体基板2の深さ方向(z方向)に沿って連続的に変化している。半導体基板2の表面50から半導体基板2の深さ方向(z方向)に離れるに従ってアノードコンタクト領域24の不純物濃度が連続的に低下している。アノードコンタクト領域24の下端部242の不純物濃度は、アノードコンタクト領域24の上端部241の不純物濃度より低い。ただし、アノードコンタクト領域24の下端部242の不純物濃度は、アノードコンタクト領域24の上端部241の不純物濃度の1/2より高い。
【0036】
図1に示すように、複数のゲートトレンチ30は、x方向に等間隔で形成されている。ゲートトレンチ30は、半導体基板2の表面50から裏面60側に(z方向に)延びている。IGBT領域3では、ゲートトレンチ30は、半導体基板2の表面50からエミッタ領域17とボディ領域16とバリア領域15を貫通してドリフト領域13に達する深さまで延びている。ダイオード領域4では、ゲートトレンチ30は、半導体基板2の表面50からアノード領域23とバリア領域25を貫通してドリフト領域13に達する深さまで延びている。ゲートトレンチ30の内部には、ゲート電極32とゲート絶縁膜31が形成されている。
【0037】
ゲート電極32は、ゲートトレンチ30の内部に収容されている。ゲート電極32は、ゲート絶縁膜31より内側に収容されている。ゲート電極32は、例えばアルミニウム(Al)やポリシリコン(Poly Si)から形成されている。ゲート電極32の上に層間絶縁膜33が配置されている。層間絶縁膜33は、ゲート電極32と表面電極5を絶縁している。
【0038】
ゲート絶縁膜31は、例えば酸化シリコン(SiO
2)から形成されている。ゲート絶縁膜31は、ゲートトレンチ30の内面を覆っている。ゲート絶縁膜31は、ゲート電極32と半導体基板2の間に配置されている。ゲート絶縁膜31は、ゲート電極32と半導体基板2を絶縁している。
【0039】
ピラー領域20は、ゲートトレンチ30とゲートトレンチ30の間に形成されている。ピラー領域20は、n型の領域である。ピラー領域20の不純物濃度は、バリア領域15、25の不純物濃度と同等である。ピラー領域20の不純物濃度は、ドリフト領域13の不純物濃度より高い。IGBT領域3では、ピラー領域20は、半導体基板2の表面50からボディコンタクト領域18とボディ領域16を貫通してバリア領域15に達する位置まで延びている。ダイオード領域4では、ピラー領域20は、半導体基板2の表面50からアノードコンタクト領域24とアノード領域23を貫通してバリア領域25に達する位置まで延びている。ピラー領域20は、表面電極5とバリア領域15又は25に接続されている。ピラー領域20は、表面電極5にショットキー接触する。ピラー領域20は、表面電極5とバリア領域15又は25に導通している。
【0040】
図2に示すように、ピラー領域20の一部がアノードコンタクト領域24と接しており、ピラー領域20の他の一部がアノード領域23と接している。また、アノードコンタクト領域24の一部がピラー領域20と接触しており、アノードコンタクト領域24の他の一部がアノード領域23と接触している。アノードコンタクト領域24の一部がピラー領域20側に張り出しており、アノードコンタクト領域24の他の一部がアノード領域23に張り出している。アノードコンタクト領域24とピラー領域20の境界面71は、湾曲している。境界面71は、主として半導体基板2の深さ方向(縦方向)に延びている。
【0041】
図4に示すように、半導体基板2を平面視したときに、ピラー領域20が半導体基板2の表面50に達しているピラー露出範囲41と、アノードコンタクト領域24の深部側にピラー領域20が接しているピラー接触範囲42と、アノードコンタクト領域24の深部側にアノード領域23が接しているアノード接触範囲43が存在している。ピラー露出範囲41とピラー接触範囲42とアノード接触範囲43は、複数のゲートトレンチ30が並んでいる方向(x方向)に並んでいる。x方向において、ピラー露出範囲41とピラー接触範囲42が隣接しており、ピラー接触範囲42とアノード接触範囲43が隣接している。
【0042】
半導体基板2の表面50を観察したときに、ピラー露出範囲41は、ピラー領域20とアノードコンタクト領域24の境界b1よりもピラー領域20側に形成されている。ピラー接触範囲42は、ピラー領域20とアノードコンタクト領域24の境界b1よりもアノードコンタクト領域24側に形成されている。また、半導体基板2の表面50よりも深い位置を観察したときに、ピラー接触範囲42は、ピラー領域20とアノード領域23の境界b2よりもピラー領域20側に形成されている。アノード接触範囲43は、ピラー領域20とアノード領域23の境界b2よりもアノード領域23側に形成されている。また、半導体基板2の表面50を観察したときに、アノード接触範囲43は、アノードコンタクト領域24とアノード領域23の境界b3よりもアノードコンタクト領域24側に形成されている。アノード領域23、アノードコンタクト領域24、ピラー領域20、及び、ゲートトレンチ30は、y方向に並行して延びている。
【0043】
ピラー露出範囲41とピラー接触範囲42とアノード接触範囲43が並ぶ方向(x方向)において、ピラー接触範囲42の幅w42は、ピラー露出範囲41の幅w41より狭い。また、x方向において、ピラー接触範囲42の幅w42は、アノード接触範囲43の幅w43より狭い。ピラー露出範囲41の幅w41とピラー接触範囲42の幅w42とアノード接触範囲43の幅w43を比較するときは、半導体基板2の表面50と、表面50よりも深い位置の両者を観察して比較することができる。
【0044】
また、
図5に示すように、半導体基板2の表面50から半導体基板2の深さ方向に離れるに従って、ピラー接触範囲42が減少している。ピラー接触範囲42とアノード接触範囲43が並ぶ方向(x方向)におけるピラー接触範囲42の幅が低下している。ピラー接触範囲42の下端部422の幅w422は、ピラー接触範囲42の上端部421の幅w421より狭い。ただし、ピラー接触範囲42の下端部422の幅w422は、ピラー接触範囲42の上端部421の幅w421の1/2より大きい。
【0045】
ピラー領域20は、濃度低下範囲44を備えている。濃度低下範囲44は、ピラー領域20の上端部に形成されている。濃度低下範囲44は、半導体基板2の表面50に露出する範囲に形成されている。
図6に示すように、ピラー領域20の不純物濃度は、半導体基板2の深さ方向(z方向)に沿って連続的に変化している。濃度低下範囲44では、半導体基板2の表面50から半導体基板2の深さ方向(z方向)に離れるに従ってピラー領域20の不純物濃度が連続的に低下している。ピラー領域20の不純物濃度のピークの位置は、濃度低下範囲44より深い位置に存在している。ピラー領域20の不純物濃度のピークの位置は、アノードコンタクト領域24の下端部242より深い位置に存在している。
【0046】
次に、上記の構成を備える半導体装置の動作について説明する。半導体装置1を使用するときは、表面電極5と裏面電極6の間に裏面電極6がプラスとなる電圧(すなわち、IGBT領域3に対する順方向の電圧)を印加する。また、ゲート電極32にオン電位(ボディ領域16にチャネルが形成されるのに必要な電位以上の電位)を印加する。これによって、半導体装置1のIGBTがターンオンする。
【0047】
半導体装置1のIGBTがターンオンすると、ゲートトレンチ30に接する範囲のボディ領域16にチャネルが形成される。そして、電子が、表面電極5から、エミッタ領域17、ボディ領域16に形成されたチャネル、及び、バリア領域15を介して、ドリフト領域13に流れる。その後、電子は、バッファ領域12、及び、コレクタ領域11を介して、裏面電極6に流れる。また、正孔が、裏面電極6から、コレクタ領域11、バッファ領域12、ドリフト領域13、バリア領域15、ボディ領域16、及び、ボディコンタクト領域18を介して、表面電極5に流れる。
【0048】
次に、ゲート電極32の電位をオン電位からオフ電位に切り換えると、ボディ領域16に形成されていたチャネルが消滅する。これによって、半導体装置1のIGBTがターンオフする。また、表面電極5と裏面電極6の間に表面電極5がプラスとなる電圧(すなわち、ダイオード領域4に対する順方向の電圧)が印加される。これによって、半導体装置1のダイオード(FWD)がターンオンする。ダイオード(FWD)がターンオンすると、正孔が、表面電極5から、アノードコンタクト領域24、アノード領域23、バリア領域25、ドリフト領域13、バッファ領域12、及び、カソード領域21を介して、裏面電極6に流れる。また、電子が、裏面電極6から、カソード領域21、バッファ領域12、ドリフト領域13、バリア領域25、アノード領域23、及び、アノードコンタクト領域24を介して、表面電極5に流れる。
【0049】
その後、表面電極5と裏面電極6の間に裏面電極6がプラスとなる電圧(すなわち、ダイオード領域4に対する逆方向の電圧(IGBT領域3に対する順方向の電圧))を印加する。これによって、半導体装置1のダイオード(FWD)がリカバリする。ダイオード(FWD)がリカバリすると、半導体基板2のダイオード領域4に蓄積されていた正孔が表面電極5に吐き出され、電子が裏面電極6に吐き出される。
【0050】
上記の説明から明らかなように、上記の半導体装置1では、半導体基板2を平面視したときに、ピラー領域20が半導体基板2の表面に露出しているピラー露出範囲41と、アノードコンタクト領域24の深部側にピラー領域20が接しているピラー接触範囲42と、アノードコンタクト領域24の深部側にアノード領域23が接しているアノード接触範囲43が存在している。そして、ピラー接触範囲42とアノード接触範囲43が並ぶ方向におけるピラー接触範囲42の幅w42がアノード接触範囲の幅w43より狭い。このような構成によれば、アノードコンタクト領域24とピラー領域20が離れておらず、両者が接しているので、アノードコンタクト領域24とピラー領域20を形成するための領域を狭くすることができる。そのため、ゲートトレンチ30とゲートトレンチ30の間隔を狭くすることができ、半導体基板2に形成されているゲートトレンチ30の数を増やすことができる。したがって、半導体基板2の単位面積あたりのゲートトレンチ30の数を増やしてゲートトレンチ30の密度を高くすることができる。
【0051】
また、上記の半導体装置1では、p型のアノードコンタクト領域24とn型のピラー領域20が接することによってpn接合のダイオードが形成されている。この半導体装置1においてダイオード(FWD)がターンオンする(ダイオード領域4に対する順方向の電圧を印加する)と、上記のように正孔が、表面電極5から、アノードコンタクト領域24、アノード領域23、バリア領域25、ドリフト領域13、バッファ領域12、及び、カソード領域21を介して、裏面電極6に流れるだけでなく、正孔が、表面電極5から、アノードコンタクト領域24、ピラー領域20、バリア領域25、ドリフト領域13、バッファ領域12、及び、カソード領域21を介して、裏面電極6に流れる。すなわち、ダイオード(FWD)がターンオンすると、正孔が、p型のアノードコンタクト領域24からn型のピラー領域20に流れ込む。このとき、上記の構成によれば、アノードコンタクト領域24の深部側にピラー領域20が接しているピラー接触範囲42の幅w42が、アノードコンタクト領域24の深部側にアノード領域23が接しているアノード接触範囲43の幅w43より狭い。そのため、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の接触範囲を、アノードコンタクト領域24とアノード領域23の接触範囲よりも抑制することができる。これによって、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に流れ込む正孔の量を、アノードコンタクト領域24からアノード領域23に流れ込む正孔の量と比べて少なくすることができる。したがって、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に流れ込む正孔の量を抑制することができる。以上より、上記の半導体装置1によれば、ゲートトレンチ30の密度を高くしたとしてもアノードコンタクト領域24からピラー領域20に流れ込む正孔の量を抑制することができる。
【0052】
その結果、ダイオード(FWD)をターンオンしたときに半導体基板2に余分な正孔が蓄積されないので、その後に、ダイオードをリカバリしたときに、半導体基板2に蓄積されていた正孔が表面電極5に吐き出されるまでに時間を短くすることができる。これによって、スイッチング速度を速くすることができる。
【0053】
また、上記の半導体装置1では、表面電極5と裏面電極6の間に電圧を印加すると、半導体基板2の深さ方向(縦方向)に電圧が印加される。このとき、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の境界面71が半導体基板2の深さ方向(縦方向)を向いていると、電圧の印加方向と境界面71が向く方向が揃うので、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に正孔が流れ込みやすくなる。しかしながら、上記の構成によれば、ピラー接触範囲42の下端部422の幅w422がピラー接触範囲42の上端部421の幅w421の1/2より大きいことによって、ピラー接触範囲42の下端部422の幅w422と上端部421の幅w421の差が小さくなるので、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の境界面71の傾きが大きくなり、境界面71が半導体基板2の表面50に沿う方向(横方向)を向くようになる。そのため、半導体基板2の深さ方向に電圧が印加されたとしても、電圧の印加方向と境界面71が向く方向が異なるので、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に正孔が流れ込み難くなる。よって、アノードコンタクト領域24からピラー領域20へ流れ込む正孔の量を更に抑制することができる。
【0054】
また、上記の半導体装置1では、アノードコンタクト領域24の下端部242におけるp型不純物濃度が、アノードコンタクト領域24の上端部241におけるp型不純物濃度の1/2より高くなっている。これによって、アノードコンタクト領域24の下端部242と上端部241で不純物濃度の差が小さくなるので、熱拡散後のアノードコンタクト領域24の下端部242の幅と上端部241の幅の差が小さくなる。その結果、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の境界面71の傾きが大きくなるので、上記と同様に、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に正孔が流れ込み難くなる。
【0055】
また、上記の半導体装置1では、ピラー領域20が、半導体基板2の表面50から半導体基板2の深さ方向に離れるに従ってn型不純物濃度が連続的に低下している濃度低下範囲44を備えている。これによって、半導体基板2の表面50におけるピラー領域20のn型不純物濃度が高くなっているので、半導体基板2の表面50においてピラー領域20に隣接しているアノードコンタクト領域24が半導体基板2の表面50に沿う方向に拡散することを阻害できる。これによって、アノードコンタクト領域24の上端部241が半導体基板2の表面50に沿う方向(横方向)に拡散し難くなるので、アノードコンタクト領域24の上端部241の幅と下端部242の幅の差がより小さくなる。その結果、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の境界面71の傾きが大きくなるので、上記と同様に、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に正孔が流れ込み難くなる。
【0056】
以上、一実施形態について説明したが、具体的な態様は上記実施形態に限定されるものではない。以下の説明において上述の説明における構成と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0057】
(第2実施例)
第2実施例に係る半導体装置1では、
図7に示すように、ダイオード領域4に形成されている複数のピラー領域20のうちIGBT領域3に最も近いピラー領域201におけるピラー接触範囲42の幅w42aが、最も近いピラー領域201以外のピラー領域20におけるピラー接触範囲42の幅w42bよりも小さい。すなわち、ダイオード領域4の複数のセルにおけるピラー接触範囲42のうち、IGBT領域3に最も近いセルにおけるピラー接触範囲42の幅w42aが、最も狭い。IGBT領域3とダイオード領域4が隣接している部分では、ダイオード(FWD)がターンオンしたときに、IGBT領域3からダイオード領域4に正孔が流れ込むので、ダイオード領域4に正孔が蓄積されやすい。しかしながら、上記の構成によれば、IGBT領域3に最も近いピラー領域201において、アノードコンタクト領域24とピラー領域20の接触範囲が抑制されている。これによって、IGBT領域3に近いダイオード領域4において、アノードコンタクト領域24からピラー領域20に流れ込む正孔の量を抑制することができる。その結果、IGBT領域3に近い部分において半導体基板2に蓄積されていた正孔が表面電極5に吐き出されるまでに時間を短くすることができ、スイッチング速度を速くすることができる。
【0058】
(第3実施例)
また、上記実施例では、アノードコンタクト領域24がアノード領域23の表面側の一部のみに形成されていたが、この構成に限定されるものではない。第3実施例に係る半導体装置1では、
図8に示すように、アノードコンタクト領域24がアノード領域23の表面側の全部に形成されていてもよい。ゲートトレンチ30がアノードコンタクト領域24を貫通して半導体基板2の深さ方向に延びている。
【0059】
(その他の実施例)
また、アノードコンタクト領域24とピラー領域20を形成する方法は特に限定されるものではない。例えば、半導体装置の製造方法の一例としては、アノードコンタクト領域24は、ゲートトレンチ30が半導体基板2に形成された後に半導体基板2に形成される。また、ピラー領域20も、ゲートトレンチ30が半導体基板2に形成された後に半導体基板2に形成される。
【0060】
また、アノードコンタクト領域24を形成するときは、半導体基板2に不純物を注入した後にアニール工程によって熱拡散を行わず、層間絶縁膜33をリフロー処理するときの熱によって熱拡散を行う。また、同様に、ピラー領域20を形成するときは、半導体基板2に不純物を注入した後にアニール工程によって熱拡散を行わず、層間絶縁膜33をリフロー処理するときの熱によって熱拡散を行う。層間絶縁膜33をリフロー処理するときの温度は、例えば850℃〜1050℃である。また、層間絶縁膜33をリフロー処理するときの処理時間は、例えば10分〜120分である。
【0061】
また、アノード領域23の不純物濃度のピークの位置は特に限定されるものではない。
図9に示す例では、アノード領域23の不純物濃度のピークが、アノードコンタクト領域24の下端部242より深い位置にある。アノード領域23を形成するために不純物を注入した範囲の一部と、アノードコンタクト領域24を形成するための不純物を注入した範囲の一部が重なっている。また、ピラー領域20の不純物濃度のピークの位置は特に限定されるものではない。
【0062】
また、半導体基板2の構成は上記の実施例に限定されるものではない。他の実施例では、
図10に示すように、半導体基板2のIGBT領域3とダイオード領域4に電界進展防止領域27が形成されていてもよい。電界進展防止領域27は、p型の領域である。電界進展防止領域27の不純物濃度は、ボディ領域16の不純物濃度と同等である。また、電界進展防止領域27の不純物濃度は、アノード領域23の不純物濃度と同等である。電界進展防止領域27は、ドリフト領域13の表面側に形成されている。電界進展防止領域27は、バリア領域15、25の裏面側に形成さている。電界進展防止領域27は、ドリフト領域13とバリア領域15、25の間に形成されている。
【0063】
図10に示す構成によれば、ダイオード(FWD)をターンオンしたときに、電子が裏面電極6から半導体基板2を介して表面電極5に流れる。このとき、電界進展防止領域27の存在によってアノードコンタクト領域24に流れ込む電子の量を抑制することができる。これに伴って、アノードコンタクト領域24からピラー領域20へ流れ込む正孔の量を抑制することができる。
【0064】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0065】
以下に本明細書が開示する技術要素の一例について説明する。なお、以下に記載する技術要素は、それぞれ独立した技術要素であって、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものである。
【0066】
1.半導体基板の表面から半導体基板の深さ方向に離れるに従ってピラー接触範囲の幅が減少している。ピラー接触範囲の下端部の幅がピラー接触範囲の上端部の幅の1/2より大きいことが好ましい。
【0067】
このような構成によれば、ピラー接触範囲の下端部の幅と上端部の幅の差が小さくなるので、アノードコンタクト領域とピラー領域の境界面の傾きが大きくなり、境界面が半導体基板の表面に沿う方向(横方向)を向くようになる。そのため、半導体基板の深さ方向(縦方向)に電圧が印加されたとしても、電圧の印加方向と境界面が向く方向が異なるので、アノードコンタクト領域からピラー領域に正孔が流れ込み難くなる。よって、アノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制することができる。
【0068】
2.半導体基板の表面から半導体基板の深さ方向に離れるに従ってアノードコンタクト領域の不純物濃度が連続的に低下している。アノードコンタクト領域の下端部の不純物濃度が、アノードコンタクト領域の上端部の不純物濃度の1/2より高いことが好ましい。
【0069】
このような構成によれば、アノードコンタクト領域の下端部と上端部の不純物濃度の差が小さくなるので、アノードコンタクト領域の下端部と上端部の拡散量の差が小さくなる。これによって、アノードコンタクト領域の下端部の幅と上端部の幅の差が小さくなる。その結果、アノードコンタクト領域とピラー領域の境界面の傾きが大きくなり、境界面が半導体基板の表面に沿う方向(横方向)を向くようになる。そのため、上記と同様に、半導体基板の深さ方向(縦方向)に電圧が印加されたとしても、電圧の印加方向と境界面が向く方向が異なるので、アノードコンタクト領域からピラー領域に正孔が流れ込み難くなる。よって、アノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制することができる。
【0070】
3.ピラー領域が、半導体基板の表面から半導体基板の深さ方向に離れるに従って不純物濃度が連続的に低下している濃度低下範囲を備えていることが好ましい。
【0071】
このような構成によれば、半導体基板の表面におけるピラー領域のn型不純物濃度が高くなっているので、半導体基板の表面においてピラー領域に隣接しているアノードコンタクト領域が半導体基板の表面に沿う方向(横方向)に拡散することを阻害できる。これによって、アノードコンタクト領域の上端部が半導体基板の表面に沿う方向(横方向)に拡散し難くなるので、アノードコンタクト領域の上端部の幅と下端部の幅の差がより小さくなる。その結果、アノードコンタクト領域とピラー領域の境界面の傾きが大きくなり、境界面が半導体基板の表面に沿う方向(横方向)を向くようになる。そのため、上記と同様に、半導体基板の深さ方向(縦方向)に電圧が印加されたとしても、電圧の印加方向と境界面が向く方向が異なるので、アノードコンタクト領域からピラー領域に正孔が流れ込み難くなる。よって、アノードコンタクト領域からピラー領域へ流れ込む正孔の量を抑制することができる。
【0072】
4.ダイオード領域に形成されている複数のピラー領域のうちIGBT領域に最も近いピラー領域におけるピラー接触範囲の幅が、最も近いピラー領域以外のピラー領域におけるピラー接触範囲の幅より狭いことが好ましい。
【0073】
IGBT領域に近い部分では、IGBT領域からダイオード領域に正孔が流れ込むので、半導体基板に余分な正孔が蓄積されやすい。そこで、上記の構成によれば、IGBT領域に最も近いアノードコンタクト領域からピラー領域に流れ込む正孔の量を、それ以外のアノードコンタクト領域からピラー領域に流れ込む正孔の量よりも抑制することができる。
【0074】
また、IGBT領域に近い部分において半導体基板に蓄積されていた正孔が表面電極に吐き出されるまでに時間を短くすることができ、スイッチング速度を速くすることができる。また、IGBT領域に近い部分に流れ込む正孔の量を抑制できるので、IGBT領域に近い部分における発熱を抑制することができる。