特許第6185789号(P6185789)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 矢崎エナジーシステム株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6185789-車載ソフトウェア更新装置 図000002
  • 特許6185789-車載ソフトウェア更新装置 図000003
  • 特許6185789-車載ソフトウェア更新装置 図000004
  • 特許6185789-車載ソフトウェア更新装置 図000005
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6185789
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】車載ソフトウェア更新装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/00 20060101AFI20170814BHJP
   G06F 9/445 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   G06F9/06 630A
   G06F9/06 640A
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-173296(P2013-173296)
(22)【出願日】2013年8月23日
(65)【公開番号】特開2015-41334(P2015-41334A)
(43)【公開日】2015年3月2日
【審査請求日】2016年7月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】特許業務法人栄光特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100105474
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 弘徳
(74)【代理人】
【識別番号】100177910
【弁理士】
【氏名又は名称】木津 正晴
(72)【発明者】
【氏名】中尾 照人
【審査官】 圓道 浩史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−207681(JP,A)
【文献】 特開2006−164030(JP,A)
【文献】 特開2006−143049(JP,A)
【文献】 特開2003−204307(JP,A)
【文献】 特開2009−027669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06F 11/00
G06F 9/445
B60R 16/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
データの集合及びプログラムの少なくとも一方を含むソフトウェアを情報として保持する、データ書き換えが可能なソフトウェア保持用メモリと、
車両外部の機器との間で無線通信が可能な無線通信モジュールと、
予め定めた条件を満たした時に、前記ソフトウェア保持用メモリが保持している第1のソフトウェアと関連がある第2のソフトウェアを前記無線通信モジュールを介してダウンロードし、前記ソフトウェア保持用メモリ上の前記第1のソフトウェアを前記第2のソフトウェアに置き換える更新処理を制御するソフトウェア更新制御部と、
を備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理の最初の処理として、前記第2のソフトウェアの最初の一部分のダウンロードを実行すると共にこのダウンロードが正常に完了したか否かを判定し、
このダウンロードが正常に完了していないと判定した場合、前記更新処理を中止し、
このダウンロードが正常に完了したと判定した場合、前記更新処理の前記最初の処理に続く処理として、前記第1のソフトウェアの少なくとも一部分のデータを消去または無効化してメモリ空き領域を確保し、前記第2のソフトウェアの残りの部分のダウンロードを実行すると共にダウンロードした前記第2のソフトウェアを前記メモリ空き領域に書き込み、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理が異常終了したことを検知した場合には、前記第1のソフトウェアを前記無線通信モジュールを介してダウンロードし、ダウンロードした前記第1のソフトウェアを前記メモリ空き領域に書き込む、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
【請求項2】
請求項1に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
自車両の現在位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報に基づき自車両が事前に定めた領域の範囲内にあるか否かを識別すると共に、自車両の位置が前記範囲内に属している期間の長さに応じて自車両の入庫及び出庫の状態を識別する入庫出庫識別部と、
を更に備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記入庫出庫識別部が、自車両の入庫状態を検出している場合に、前記更新処理を開始する、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記無線通信モジュールが利用する無線通信回線の通信環境が所定の条件を満たさない場合に、前記更新処理の開始を禁止する、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
【請求項4】
請求項1に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理において、前記第2のソフトウェアのダウンロードが完了しなかった場合であって該第2のソフトウェアをダウンロードした回数が規定回数未満のとき、前記第2のソフトウェアを再びダウンロードする、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載された電子機器が無線通信機能を利用してソフトウェアを更新する更新処理に関し、特に、その更新処理を制御する車載ソフトウェア更新装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、車両には様々な電子機器が車載器として搭載されている。近年の様々な車載器は、マイクロコンピュータの動作を決定するプログラムやデータなどを含むソフトウェアを搭載している。このようなソフトウェアについては、動作の不具合を修正するために、あるいは機能の変更や追加を行うために日常的にあるいは定期的に新しいバージョンのソフトウェアに更新されることがある。
【0003】
特許文献1は、車載器である地図データ利用装置またはナビゲーション装置において、ユーザにとってより必要性が高い範囲の地図データを、更新のタイミングをユーザに委ねることなく適時に更新するための技術を開示している。また、特許文献1の技術では、車載器を無線通信装置を介して情報配信センタと接続し、地図データを情報配信センタからダウンロードした新しいバージョンのデータに自動更新するように制御している。
【0004】
また、特許文献2は、車載器のための技術ではないが、アプリケーションプログラムを更新インストールする場合に、様々な問題が発生する可能性があることが示唆されている(段落0003及び0004)。
【0005】
また、特許文献3は、車両の入庫及び出庫を自動的に識別するための技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−90057号公報
【特許文献2】特開2007−200040号公報
【特許文献3】特開2011−227552号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、車載器のソフトウェアを新たなものに更新する際には、更新の失敗に備えて、現行ソフトウェアを削除せずにそのまま保持しておく必要がある。そのため、新たなソフトウェアを書き込むために必要な記憶容量に比べて十分に余裕のある、比較的大容量の記憶装置(不揮発性メモリなど)を用意せねばならない。言い換えると、車載器を動かすために必要な特定のソフトウェアを保持するために必要なメモリ容量に比べて大きな容量の記憶装置が必要になる。これが車載器のコスト増に繋がる。近年、確かに記憶装置の容量あたりのコストは減る傾向にあるが、車載器の機能がますます複雑化しているため、該車載器に用いられるソフトウェアを保持するために必要なメモリ容量も増大する傾向にある。このため、記憶装置のコストの増大を抑制することは難しい。
【0008】
また、車載器のソフトウェアを新たなものに更新する際には、現行ソフトウェアを車載器の記憶装置上から削除して、空いている記憶領域を確保してから新たなソフトウェアをインストールすることも考えられる。その場合には、新旧の両方のソフトウェアを保持するための記憶領域を確保する必要がないため、記憶装置に必要とされる容量を大幅に減らすことができる。
【0009】
しかしながら、特に特許文献1のように無線通信を利用して新しいソフトウェアをダウンロードするような場合には、ダウンロードに失敗したり、データエラーの発生により新しいソフトウェアのインストールに失敗する可能性も高くなる。このような事態が発生すると、現行ソフトウェアが既に削除されているため、車載器が全く動作しなくなる可能性がある。その結果、特別な修復作業が必要になり、記憶装置のコスト増を抑制した以上の余分な修理コストが必要になる。また、修復を完了するまでは車載器を利用できないことは、特に業務用途の車載器の場合には大きな問題になる。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、車載器におけるソフトウェアの更新のために必要な記憶装置の容量の増大を抑制すると共に、ソフトウェアの更新の際に何らかの問題が生じた場合であっても、車載器を継続的に使用することが可能な車載ソフトウェア更新装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述した目的を達成するために、本発明に係る車載ソフトウェア更新装置は、下記(1)〜(4)を特徴としている。
(1) データの集合及びプログラムの少なくとも一方を含むソフトウェアを情報として保持する、データ書き換えが可能なソフトウェア保持用メモリと、
車両外部の機器との間で無線通信が可能な無線通信モジュールと、
予め定めた条件を満たした時に、前記ソフトウェア保持用メモリが保持している第1のソフトウェアと関連がある第2のソフトウェアを前記無線通信モジュールを介してダウンロードし、前記ソフトウェア保持用メモリ上の前記第1のソフトウェアを前記第2のソフトウェアに置き換える更新処理を制御するソフトウェア更新制御部と、
を備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理の最初の処理として、前記第2のソフトウェアの最初の一部分のダウンロードを実行すると共にこのダウンロードが正常に完了したか否かを判定し、
このダウンロードが正常に完了していないと判定した場合、前記更新処理を中止し、
このダウンロードが正常に完了したと判定した場合、前記更新処理の前記最初の処理に続く処理として、前記第1のソフトウェアの少なくとも一部分のデータを消去または無効化してメモリ空き領域を確保し、前記第2のソフトウェアの残りの部分のダウンロードを実行すると共にダウンロードした前記第2のソフトウェアを前記メモリ空き領域に書き込み、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理が異常終了したことを検知した場合には、前記第1のソフトウェアを前記無線通信モジュールを介してダウンロードし、ダウンロードした前記第1のソフトウェアを前記メモリ空き領域に書き込む、
こと。
(2) 上記(1)の構成の車載ソフトウェア更新装置であって、
自車両の現在位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報に基づき自車両が事前に定めた領域の範囲内にあるか否かを識別すると共に、自車両の位置が前記範囲内に属している期間の長さに応じて自車両の入庫及び出庫の状態を識別する入庫出庫識別部と、
を更に備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記入庫出庫識別部が、自車両の入庫状態を検出している場合に、前記更新処理を開始する、
こと。
(3) 上記(1)又は(2)の構成の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記無線通信モジュールが利用する無線通信回線の通信環境が所定の条件を満たさない場合に、前記更新処理の開始を禁止する、
こと。
(4) 上記(1)の構成の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理において、前記第2のソフトウェアのダウンロードが完了しなかった場合であって該第2のソフトウェアをダウンロードした回数が規定回数未満のとき、前記第2のソフトウェアを再びダウンロードする、
こと。
【0012】
上記(1)の構成の車載ソフトウェア更新装置によれば、第1のソフトウェアを消去または無効化してメモリ空き領域を確保した後で前記第2のソフトウェアの本体をダウンロードするので、ソフトウェアの更新のために記憶装置の容量を大幅に増やす必要がない。しかも、無線通信環境の劣化などに伴って前記更新処理が異常終了した場合には、第1のソフトウェアがダウンロードされてソフトウェア保持用メモリに書き込まれるので、該当する車載器は更新前の状態でそのまま使用することができる。
上記(2)の構成の車載ソフトウェア更新装置によれば、無線通信環境が良好である可能性が高く、且つソフトウェア更新中に自車両が別の場所に移動する可能性が低い状態で、前記更新処理を開始することができる。したがって、ソフトウェアの更新に失敗する頻度を大幅に減らすことができる。
上記(3)の構成の車載ソフトウェア更新装置によれば、無線通信環境が良好でない時には更新処理を開始しないように制御できるので、ソフトウェアの更新に失敗する頻度を大幅に減らすことができる。
上記(4)の構成の車載ソフトウェア更新装置によれば、無線通信環境の一時的な悪化などによってダウンロードに失敗した場合であっても、規定回数未満であれば第2のソフトウェアのダウンロードを繰り返すので、第2のソフトウェアへの更新に成功する可能性を高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の車載ソフトウェア更新装置によれば、車載器におけるソフトウェアの更新のために必要な記憶装置の容量の増大を抑制すると共に、ソフトウェアの更新の際に何らかの問題が生じた場合であっても、車載器を継続的に使用することが可能になる。
【0014】
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施形態のテレマティクス車載端末のソフトウェア更新制御部の処理を示すフローチャートである。
図2図2は、本発明の実施形態のテレマティクス車載端末の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、入庫出庫識別部の処理を示すフローチャートである。
図4図4は、拠点に入庫した時の車両位置の具体例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の車載ソフトウェア更新装置に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
【0017】
<装置の概要の説明>
本発明の車載ソフトウェア更新装置を搭載したテレマティクス車載端末10の構成例を図2に示す。本実施形態のテレマティクス車載端末10は、例えばタクシー、トラック、バスのように業務用で使用される車両に搭載した状態で使用することを想定している。
【0018】
したがって、このテレマティクス車載端末10を搭載した業務用車両は、運行業務を行わない時には運送事業者の事務所等の拠点に配置された駐車場に入庫した状態にあり、運行業務を行う時に駐車場から出庫して移動し、毎日の運行業務が終了すると再び駐車場に戻って入庫状態になる。
【0019】
テレマティクス車載端末10の基本的な機能は、車両上で収集した様々な情報を無線データ通信により車両外の所定のサーバに送信したり、車両外の所定のサーバから無線データ通信により受信したデータに基づいて様々な制御を実施することである。この機能の他に、テレマティクス車載端末10は本発明の車載ソフトウェア更新装置の機能もソフトウェアとして搭載している。即ち、テレマティクス車載端末10は、自身(テレマティクス車載端末10)の機能を実現するために必要な各種のソフトウェア、またはテレマティクス車載端末10に接続されている他の車載器の機能を実現するために必要な各種のソフトウェアを、自車両の外側に存在する所定のサーバから無線データ通信により取得する。そして、テレマティクス車載端末10は、取得したソフトウェアを自身(テレマティクス車載端末10)または他の車載器に自動的に更新する。
【0020】
更新対象のソフトウェアについては、車載器専用の制御用プログラム、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、各種データベースなどが想定される。なお、本実施形態ではテレマティクス車載端末10に車載ソフトウェア更新装置を搭載しているが、他の様々な車載器に車載ソフトウェア更新装置を搭載しても良い。
【0021】
<装置の構成>
図2に示すように、テレマティクス車載端末10の本体は、制御部11、無線通信モジュール12、GPSモジュール13、外部インタフェース(I/F)14、表示部15、不揮発性メモリ16、操作インタフェース17、操作部18、デジタル5ch入力インタフェース19、回転インタフェース20、速度インタフェース21、及び電源部22を備えている。
【0022】
制御部11は、マイクロコンピュータを主体とするハードウェアにより構成されている。制御部11のマイクロコンピュータは、テレマティクス車載端末10上に用意されているプログラムを実行することにより、テレマティクス車載端末10の機能を実現するための制御を行うことができる。
【0023】
制御部11のマイクロコンピュータが実行するプログラムの中には、車載ソフトウェア更新装置のプログラムも含まれている。車載ソフトウェア更新装置の機能として、ソフトウェア更新制御部11a及び入庫出庫識別部11bが制御部11に備わっている。これらの機能は、制御部11のマイクロコンピュータがプログラムを実行することにより実現する。
【0024】
無線通信モジュール12は、通信アンテナ31を介して、例えば移動体通信事業者等が提供する無線通信システムに含まれる所定の無線基地局との間で無線通信を行い、データ通信のために必要な無線通信回線を確保することができる。
【0025】
GPSモジュール13は、GPSアンテナ32を介して複数のGPS(Global Positioning System)からそれぞれ送信される電波を受信し、受信した信号のタイミングに基づいて自車両の現在位置(緯度/経度)を算出することができる。
【0026】
外部インタフェース14は、外部機器33としてテレマティクス車載端末10に接続される車両上の様々な車載器との間でデータ通信を行うための接続機能を提供する。具体的な外部機器33としては、カーナビゲーション装置、ドライブレコーダ、デジタルタコグラフ、ETC車載器、メータユニット、タクシーメータ、電子制御装置(ECU)などが想定される。
【0027】
表示部15は、例えばテレマティクス車載端末10の動作状態や、ユーザの行うべき操作などの情報をユーザに知らせるために、文字等の可視情報を必要に応じて画面上に表示することができる。
【0028】
不揮発性メモリ16は、例えばフラッシュメモリのようにデータの読み出し及びデータの書き換えが可能なメモリにより構成されており、制御部11のマイクロコンピュータが実行可能な各種のプログラムやデータなど(ソフトウェア)を保持している。
【0029】
不揮発性メモリ16が保持する各種ソフトウェアの内容については、無線通信モジュール12を介して所定のサーバからダウンロードすることにより新しいバージョンに随時更新することができる。この更新作業は、制御部11に備わっている車載ソフトウェア更新装置の機能により自動的に行うことができる。
【0030】
操作部18は、ユーザが操作可能な複数のボタンを備えている。これらのボタンは、テレマティクス車載端末10に対してユーザが指示を与えるために使用される。操作部18は、操作インタフェース17を介して制御部11と接続されている。つまり、ユーザが操作部18のボタンを操作することにより、制御部11のマイクロコンピュータに指示を与えることができる。
【0031】
デジタル5ch入力インタフェース19は、車両側に備わっている各種センサ34からそれぞれ出力される複数のデジタル信号を各々処理して、各信号の情報を制御部11に与えることができる。
【0032】
回転インタフェース20は、車両側に備わっているエンジン回転センサ35から出力される回転パルス信号を、制御部11のマイクロコンピュータの処理に適した信号に変換する。エンジン回転センサ35は、エンジンの出力軸が所定量回転する毎にパルス信号を出力することができる。したがって、この回転パルス信号により、エンジンの回転速度を把握することができる。
【0033】
速度インタフェース21は、車両側に備わっている速度センサ36から出力される速度パルス信号を、制御部11のマイクロコンピュータの処理に適した信号に変換する。速度センサ36は、車両の変速機の出力軸が所定量回転する毎にパルス信号を出力することができる。したがって、この速度パルス信号のパルス数やパルス周期に基づいて、車両の移動量や移動速度を把握することができる。
【0034】
電源部22は、車両側電源37から供給される直流電力に基づいて、テレマティクス車載端末10内の各回路が必要とする安定した直流電源電圧を生成する。車両側電源37は、車載バッテリーや発電機(オルタネータ)などであり、イグニッションスイッチのオンオフと連動した信号も出力することができる。
【0035】
<装置の動作>
<ソフトウェア更新制御部11aの処理>
ソフトウェア更新制御部11aの処理の内容を図1に示す。テレマティクス車載端末10を搭載した車両のイグニッションスイッチがオンになり、テレマティクス車載端末10への電源電力の供給が開始されると、所定のタイミングで図1に示す処理が実行される。
【0036】
最初のステップS11では、制御部11は自車両の状態が入庫状態か否かを識別する。即ち、入庫出庫識別部11bの識別結果により、自車両の状態を把握する。入庫状態であることを検出すると次のステップS12に進む。
【0037】
ステップS12では、制御部11は、無線通信モジュール12及び通信アンテナ31を用いて無線通信回線を確保し、例えば所定のデータセンターあるいは事務所等に配置されているサーバとテレマティクス車載端末10とがデータ通信できるように無線通信回線を経由して接続する。更に、制御部11はサーバ上に使用可能な新しいソフトウェアが登録されているか否かを識別し、該当するソフトウェアが登録されている場合には、当該ソフトウェアのダウンロードを開始するための最初の処理を実行する。具体的には、当該ソフトウェアの最初の1ブロックに関する送信要求をテレマティクス車載端末10からサーバに送り、この要求に応答してサーバが送信する最初の1ブロックのデータを、テレマティクス車載端末10の制御部11が受信する。
【0038】
なお、伝送するデータのブロックについては、使用する通信回線等の通信仕様等に応じて事前に決定される最小限の大きさのデータのかたまりを意味している。例えば、伝送するデータのサイズがサイズ上限値(例えば500バイト)を超えると、無線通信回線を提供する事業者のシステム側で自動的にデータを複数に分割するような通信仕様である場合がある。この場合には、テレマティクス車載端末10側が予期していない箇所で勝手にデータの分割が生じるのを未然に防止する必要があるため、前記サイズ上限値よりも小さい、例えば400バイト以下のサイズのブロック毎にテレマティクス車載端末10がデータを分割してからブロック単位でデータを送信する。したがって、伝送するデータのブロックのサイズについては、必要に応じて変更される。
【0039】
また、図1において、「新ソフトウェア」は、「現行ソフトウェア」と同じ種類に属し且つある程度の互換性を有するソフトウェアを意味し、「新ソフトウェア」は、相対的に「現行ソフトウェア」よりも新しいソフトウェアを意味する。代表例としては、「新ソフトウェア」のプログラムは、「現行ソフトウェア」のプログラムと互換性を有する、より新しいバージョンのソフトウェアである。
【0040】
ステップS13では、制御部11は、ステップS12で伝送開始した最初の1ブロックのデータについて、ダウンロードを正常に完了したか否かを識別する。ダウンロードを正常に完了した場合はステップS15に進み、正常に完了してなければステップS14に進む。
【0041】
例えば、無線通信モジュール12と無線基地局との間の無線通信環境が悪化しているような場合には、1ブロックのデータを伝送する間に、データエラーが発生したり、一時的に或いは継続的にデータ通信ができない状況が発生する可能性がある。そして、例えば所定時間が経過するまでの間に1ブロックのデータ全体のダウンロードが完了しないと、ステップS13からステップS14に進む。つまり、一時的な無線通信環境の悪化が原因であったとしても、ダウンロード対象のソフトウェアの一部分である最初の1ブロックのダウンロードに失敗することは、該当するソフトウェア全体の正常なダウンロードが困難な状況であることを意味し、ダウンロードを中止することが望ましい。
【0042】
ステップS14では、制御部11は、テレマティクス車載端末10が該当するソフトウェアのダウンロードを中止することを表す情報を無線通信モジュール12を経由してサーバへ通知する。また、ダウンロードを中止する理由が無線通信環境の悪化等であることを意味する情報を同時にサーバに通知する。
【0043】
ステップS15では、制御部11は、不揮発性メモリ16上に保持されている更新対象の「現行ソフトウェア」の全体を、不揮発性メモリ16上から消去する。これにより、該当する「現行ソフトウェア」が占有していた不揮発性メモリ16上の記憶領域が開放されて新たな空き領域になるため、「新ソフトウェア」を保存するための記憶領域を容易に確保可能になる。つまり、過去に「現行ソフトウェア」が占有していた記憶領域を、「新ソフトウェア」を保存するための記憶領域として確保することができる。
【0044】
ステップS16では、制御部11は、ステップS12でダウンロード対象とした特定のソフトウェアの2番目のブロックから最終ブロックまでのデータについて、ダウンロードのための処理を続行するようにサーバに対して要求する。
【0045】
この要求に応答して、サーバは該当するソフトウェアの2番目以降のブロックのデータをブロック単位で順次に送信する。テレマティクス車載端末10の制御部11は、サーバから送信された「新ソフトウェア」の各ブロックを受信し、この受信データをステップS15で確保した不揮発性メモリ16上の空き領域に順次に保存する。
【0046】
ステップS17では、制御部11は、「新ソフトウェア」の2番目のブロック以降、最終ブロックまでの全てのデータを正常な状態でダウンロード完了したか否かを識別する。正常にダウンロード完了した場合はステップS18に進み、何らかの異常が発生した場合はステップS19に進む。
【0047】
ステップS18では、制御部11は、今回のダウンロードが全て成功し、「新ソフトウェア」への更新が完了したことを表す状況を意味する終了状態情報を不揮発性メモリ16上に記憶する。また、この終了状態情報をS26で無線通信モジュール12を経由してサーバに通知する。
【0048】
ステップS19では、制御部11は、テレマティクス車載端末10自身が該当する「新ソフトウェア」のダウンロードを繰り返した回数Cnを把握し、この回数Cnを事前に定めた規定回数Cmaxと比較する。「Cn>Cmax」の場合はステップS21に進み、「Cn≦Cmax」の場合はステップS20に進む。
【0049】
ステップS20では、制御部11は、ステップS12でダウンロード対象とした特定のソフトウェアを再びダウンロード対象に指定し、該当するソフトウェアの最初の1ブロックのデータを送信するように、サーバに対して要求する。また、ダウンロードの回数Cnを把握するためのカウンタをカウントアップする。
【0050】
ステップS21では、制御部11は、ステップS12でダウンロード対象とした特定のソフトウェアと対応関係にある「現行ソフトウェア」をダウンロード対象に指定し、該当するソフトウェアの1番目のブロックから最終ブロックまでの全体のデータを送信するように、サーバに対して要求する。また、「現行ソフトウェア」ダウンロードの回数C0nを把握するためのカウンタをカウントアップする。
【0051】
上記のテレマティクス車載端末10の要求に応答して、サーバは該当する「現行ソフトウェア」の全てのブロックのデータをブロック単位で順次に送信する。テレマティクス車載端末10の制御部11は、サーバから送信された「現行ソフトウェア」の各ブロックを受信し、この受信データをステップS15で確保した不揮発性メモリ16上の空き領域に順次に保存する。
【0052】
ステップS22では、制御部11は、「現行ソフトウェア」の1番目のブロックから最終ブロックまでの全てのデータを正常な状態でダウンロード完了したか否かを識別する。正常にダウンロード完了した場合はステップpS23に進み、何らかの異常が発生した場合はステップS24に進む。
【0053】
ステップS23では、制御部11は、「新ソフトウェア」のダウンロードが失敗したため「現行ソフトウェア」へ戻してから更新処理を終了したことを表す終了状態情報を不揮発性メモリ16上に記憶する。また、この終了状態情報をステップS26で無線通信モジュール12を経由してサーバに通知する。
【0054】
ステップS24では、制御部11は、テレマティクス車載端末10自身が該当する「現行ソフトウェア」のダウンロードを繰り返した回数C0nを把握し、この回数C0nを事前に定めた規定回数C0maxと比較する。「C0n>C0max」の場合はステップS25に進み、「C0n≦C0max」の場合はステップS21に戻って処理を繰り返す。
【0055】
ステップS25では、制御部11は、「新ソフトウェア」のダウンロードが失敗し、且つ「現行ソフトウェア」も消去してしまったことを表す終了状態情報を不揮発性メモリ16上に記憶する。また、この終了状態情報をステップS26で無線通信モジュール12を経由してサーバに通知する。
【0056】
<入庫出庫識別部11bの処理>
入庫出庫識別部11bの処理の内容を図3に示す。また、拠点に入庫した時の車両位置の具体例を図4に示す。
【0057】
本実施形態においては、管理対象の車両が運行していない時に通常駐車している場所を拠点とし、この拠点位置(緯度経度)P0を事前にテレマティクス車載端末10に登録してある。また、車両の入庫/出庫を区別するために定める拠点範囲は、図4に示すように拠点位置P0を中心とし、半径Rの円の内側とする。そして、出庫状態の車両が前記拠点範囲の内側に長時間停車していることを検知した場合に、この車両が入庫したとみなす。
【0058】
テレマティクス車載端末10の運用を開始すると、制御部11は図3のステップS31から処理を実行する。ステップS31では、制御部11は、現在の自車両の状態が入庫か出庫かを区別するための情報を保持している車両状態メモリMcの内容を参照し、入庫/出庫を識別する。出庫状態の場合はステップS32に進み、入庫状態の場合はステップS37に進む。
【0059】
ステップS32では、制御部11は、自車両の滞在時間を管理している滞在時間メモリの値を0にクリアする。
【0060】
ステップS33では、制御部11は、自車両の現在位置Ppの情報をGPSモジュール13から取得し、この現在位置Ppが事前に決定した拠点範囲内か拠点範囲外かを識別する。即ち、現在位置Ppと拠点位置P0との距離が半径R以内であれば拠点範囲内とみなしてステップS34に進み、距離が半径Rを超える場合は拠点範囲外とみなしてステップS32に戻る。
【0061】
ステップS34では、制御部11は、自車両の滞在時間を管理している滞在時間メモリの値を経過時間に応じてカウントアップする。
【0062】
ステップS35では、制御部11は、滞在時間メモリが保持している現在の値(現在までの滞在時間)Tpを事前に定めた入庫判定時間T0と比較する。「Tp≧T0」の場合はステップS36に進み、「Tp<T0」の場合はステップS33に戻る。
【0063】
ステップS36では、制御部11は、自車両の現在の状態を入庫とみなし、この状態に合わせて車両状態メモリMcの内容を更新する。したがって、この場合は車両状態メモリMcが「入庫状態」の情報を保持する。
【0064】
ステップS37では、制御部11は、自車両の現在位置Ppの情報をGPSモジュール13から取得し、この現在位置Ppが事前に決定した拠点範囲内か拠点範囲外かを識別する。即ち、現在位置Ppと拠点位置P0との距離が半径R以内であれば拠点範囲内とみなしてステップS37を繰り返し、距離が半径Rを超える場合は拠点範囲外に移動したとみなしてステップS38に進む。
【0065】
ステップS38では、制御部11は、自車両の現在の状態を出庫とみなし、この状態に合わせて車両状態メモリMcの内容を更新する。したがって、この場合は車両状態メモリMcが「出庫状態」の情報を保持する。
【0066】
<特徴的な動作の説明>
<更新処理のタイミング>
本実施形態では、ソフトウェア更新制御部11aは、自車両が入庫状態であることを検出している場合に限り、ソフトウェアの更新処理を開始する(ステップS11)。業務用車両が出庫状態から入庫状態になった場合には、業務終了時であるため、車両の位置が長時間に渡って変化しない可能性が高く、しかも次に車両を運行開始するまでの時間的な余裕も十分にある。
【0067】
車両の位置が変化しない時には、無線通信環境が急激に変化する可能性が小さくなる。このため、テレマティクス車載端末10がソフトウェアをサーバからダウンロードする際に、無線通信環境の悪化によりダウンロードに失敗するような状況が生じにくくなる。
【0068】
また、次に車両を運行開始するまでに時間的な余裕がある。このため、テレマティクス車載端末10がソフトウェアをサーバからダウンロードしている途中で、車両の運行開始によってダウンロードが中断されるような状況も生じにくい。また、ダウンロードや更新処理の途中で一部のソフトウェアが消去されてテレマティクス車載端末10上に存在しない状況になった場合でも、次に車両の運行が開始されるまでの間に正常な状態に戻すことができれば、問題は生じない。
【0069】
<必要なメモリ容量の削減>
図1に示した処理のように、ソフトウェアを更新する際には、ステップS15で「現行ソフトウェア」を消去して「新ソフトウェア」を保存するための記憶領域を確保する。このため、テレマティクス車載端末10上に「現行ソフトウェア」と「新ソフトウェア」の両方を同時に保存する必要がない。したがって、ソフトウェアの更新のために必要なメモリ容量が大幅に削減される。
【0070】
<更新処理に伴う安全性の確保>
図1に示した処理のように、ステップS15で「現行ソフトウェア」を消去する前に、ステップS12で「新ソフトウェア」の一部分だけのダウンロードを実行し、このダウンロードが正常に完了したことをステップS13で確認している。したがって、実際の無線通信環境が悪化しているような状況では、「現行ソフトウェア」を消去する前にその処理を自動的に中断することができる。つまり、ソフトウェアの更新における失敗の発生に伴って、「現行ソフトウェア」及び「新ソフトウェア」のいずれも使用できない状況が発生するのを未然に防止できる。
【0071】
図1に示した処理のように、「新ソフトウェア」のダウンロードに失敗したことをステップS17で検知した場合には、規定回数以下であればダウンロードの処理を繰り返し実行することができる。したがって、一時的に無線通信環境が悪化したような場合には、「新ソフトウェア」を確実にダウンロードしてテレマティクス車載端末10にインストールすることができる。
【0072】
図1に示した処理のように、「新ソフトウェア」のダウンロードに繰り返し失敗したことをステップS19で検知した場合には、ステップS21で「現行ソフトウェア」をサーバからダウンロードする。したがって、ステップS15で「現行ソフトウェア」を消去し、その後で「新ソフトウェア」のインストールに失敗した場合であっても、更新処理を開始する前の「現行ソフトウェア」を使用できる状態に自動的に復旧させることができる。
【0073】
また、「現行ソフトウェア」のダウンロードに失敗したことをステップS22で検知した場合には、規定回数以下であればダウンロードの処理を繰り返し実行することができる。したがって、一時的に無線通信環境が悪化したような場合には、「現行ソフトウェア」を確実にダウンロードしてテレマティクス車載端末10に再インストールすることができる。
【0074】
また、図1に示した処理のように、テレマティクス車載端末10は更新処理の結果をステップS26でサーバに通知するので、多数の車両を管理する企業の管理者は、サーバが管理している情報を参照することにより、各車両における実際のソフトウェアの更新状況を容易に把握することができる。
【0075】
<変形の可能性>
上記の実施形態では本発明の車載ソフトウェア更新装置の機能をテレマティクス車載端末10に内蔵しているが、車載ソフトウェア更新装置は、テレマティクス車載端末10に限らず様々な車載器にを搭載することができる。また、テレマティクス車載端末10以外の車載器に車載ソフトウェア更新装置を搭載する場合には、ソフトウェアのダウンロードのために必要な無線通信回線を確保するために、テレマティクス車載端末10を利用しても良い。この場合、例えば比較的狭い範囲で通信が可能な無線LAN装置、または様々な広域無線通信網と接続可能な広域無線通信装置を利用しても良い。
【0076】
上記の実施形態では本発明の車載ソフトウェア更新装置が、自身(テレマティクス車載端末10)のソフトウェアを更新する場合を想定している。この形態以外に、テレマティクス車載端末10が、テレマティクス車載端末10に接続可能な様々な車載器のソフトウェアを、テレマティクス車載端末10を経由して自動的に更新するように制御することもできる。
【0077】
ここで、上述した本発明に係る車載ソフトウェア更新装置の実施形態の特徴をそれぞれ以下[1]〜[4]に簡潔に纏めて列記する。
[1] データの集合及びプログラムの少なくとも一方を含むソフトウェアを情報として保持する、データ書き換えが可能なソフトウェア保持用メモリ(不揮発性メモリ16)と、
車両外部の機器との間で無線通信が可能な無線通信モジュール(12)と、
予め定めた条件を満たした時に、前記ソフトウェア保持用メモリが保持している第1のソフトウェアと関連がある第2のソフトウェアを前記無線通信モジュール(12)を介してダウンロードし、前記ソフトウェア保持用メモリ上の前記第1のソフトウェアを前記第2のソフトウェアに置き換える更新処理を制御するソフトウェア更新制御部(制御部11のソフトウェア更新制御部11a)と、
を備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記第1のソフトウェアの少なくとも一部分のデータを消去または無効化して確保したメモリ空き領域に、ダウンロードした前記第2のソフトウェアを書き込み、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理が異常終了したことを検知した場合には、前記第1のソフトウェアを前記無線通信モジュール(12)を介してダウンロードし、ダウンロードした前記第1のソフトウェアを前記メモリ空き領域に書き込む、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
[2] [1]に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
自車両の現在位置を表す位置情報を取得する位置情報取得部(GPSモジュール13)と、
前記位置情報取得部が取得した位置情報に基づき自車両が事前に定めた領域の範囲内にあるか否かを識別すると共に、自車両の位置が前記範囲内に属している期間の長さに応じて自車両の入庫及び出庫の状態を識別する入庫出庫識別部(制御部11)
を更に備え、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記入庫出庫識別部が、自車両の入庫状態を検出している場合に、前記更新処理を開始する、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
[3] [1]又は[2]に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記無線通信モジュール(12)が利用する無線通信回線の通信環境が所定の条件を満たさない場合に、前記更新処理の開始を禁止する、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
[4] [1]に記載の車載ソフトウェア更新装置であって、
前記ソフトウェア更新制御部は、前記更新処理において、前記第2のソフトウェアのダウンロードが完了しなかった場合であって該第2のソフトウェアをダウンロードした回数が規定回数未満のとき、前記第2のソフトウェアを再びダウンロードする、
ことを特徴とする車載ソフトウェア更新装置。
【符号の説明】
【0078】
10 テレマティクス車載端末
11 制御部
11a ソフトウェア更新制御部
11b 入庫出庫識別部
12 無線通信モジュール
13 GPSモジュール
14 外部インタフェース
15 表示部
16 不揮発性メモリ
17 操作インタフェース
18 操作部
19 デジタル5ch入力インタフェース
20 回転インタフェース
21 速度インタフェース
22 電源部
31 通信アンテナ
32 GPSアンテナ
33 外部機器
34 車両側各種センサ
35 エンジン回転センサ
36 速度センサ
37 車両側電源
図1
図2
図3
図4