(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を説明するに当たって、各基板、層、膜、または電極などが、各基板、層、膜、または電極などの“上(on)”に、または“下(under)”に形成されることと記載される場合において、“上(on)”と“下(under)”は、“直接(directly)”または“他の構成要素を介して(indirectly)”形成されることを全て含む。また、各構成要素の上または下に対する基準は、図面を基準として説明する。図面において、各構成要素のサイズは説明のために誇張することがあり、実際に適用されるサイズを意味するものではない。
【0015】
図1は、本発明の第1実施例に従う太陽電池パネルを示した平面図である。
図2は、
図1でA−A`線に沿って切断した断面を示した断面図である。
【0016】
図1乃至
図2を参照すると、太陽電池パネルは支持基板100、複数個のセパレーターら200、複数個の裏面電極ら310、320・・・、複数個の光吸収部ら410、420・・・、バッファ層500、高抵抗バッファ層600、ウィンドウ層700及び複数個の接続部ら800を含む。
【0017】
前記支持基板100はプレート形状を有して、前記セパレーターら200、前記裏面電極ら310、320・・・、前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500、前記高抵抗バッファ層600、前記ウィンドウ層700及び前記接続部ら800を支持する。
【0018】
前記支持基板100は絶縁体であることができる。前記支持基板100は、硝子基板、プラスチック基板または金属基板であることができる。さらに詳しくは、前記支持基板100はソーダライムガラス(soda lime glass)基板であることができる。前記支持基板100は透明であることがある。前記支持基板100はリジッドであるか、またはフレキシブルであることができる。
【0019】
前記セパレーターら200は前記支持基板100上に配置される。前記セパレーターら200は前記支持基板100の上面に接触する。さらに詳しくは、前記セパレーターら200は前記支持基板100と一体で形成されることができる。
【0020】
前記セパレーターら200は第1方向に延長される形状を有する。さらに詳しくは、前記セパレーターら200は前記第1方向に延長される棒形状を有することができる。前記セパレーターら200はお互いに並んで、お互いに離隔されて、お互いに平行に配置されることができる。
【0021】
前記セパレーターら200は絶縁体である。前記セパレーターら200で使用される物質の例としては、シリコンオキサイド(SiO
2)などを挙げることができる。
【0022】
前記セパレーターら200の幅は、前記裏面電極ら310、320・・・の間を絶縁することができる程度の幅を有することができる。例えば、前記セパレーターら200の幅(W)はおよそ10μm乃至およそ200μmであることがある。
【0023】
また、前記セパレーターら200の高さ(H)は、前記光吸収部ら410、420・・・の上面の高さに対応されることができる。すなわち、前記セパレーターら200の高さ(H)は、前記光吸収部ら410、420・・・の厚さ及び前記裏面電極ら310、320・・・の厚さの和に対応されることができる。例えば、前記セパレーターら200の高さ(H)は、およそ1μm乃至およそ3μmであることがある。
【0024】
前記裏面電極ら310、320・・・は、前記支持基板100上に配置される。また、前記裏面電極ら310、320・・・は、前記支持基板100の上面に直接配置されることができる。前記裏面電極ら310、320・・・及び前記支持基板100の間に追加的な層がさらに形成されることができる。
【0025】
前記裏面電極ら310、320・・・は、前記セパレーターら200の間にそれぞれ配置される。すなわち、前記裏面電極ら310、320・・・及び前記セパレーターら200は、お互いに交代に配置される。例えば、第1セルC1の裏面電極310及び第2セルC2の裏面電極320の間に一つのセパレーターが配置される。また、二つのセパレーターらの間に一つの裏面電極が配置される。
【0026】
前記裏面電極ら310、320・・・の側面は、前記セパレーターら200の側面に直接接触されることができる。
【0027】
前記裏面電極ら310、320・・・は、前記セパレーターら200によってお互いに離隔される。すなわち、前記セパレーターら200は前記裏面電極ら310、320・・・の間に介されて、前記裏面電極ら310、320・・・をお互いに離隔させる。すなわち、前記セパレーターら200は、前記裏面電極ら310、320・・・をお互いに分離するための分離部材である。
【0028】
前記裏面電極ら310、320・・・は導電体である。前記裏面電極ら310、320・・・で使用される物質の例としては、モリブデンなどの金属を挙げることができる。前記裏面電極ら310、320・・・は、二つ以上の層らを含むことができる。この時、それぞれの層らは同じ金属で形成されるか、またはお互いに異なる金属で形成されることができる。前記裏面電極ら310、320・・・は、ストライプ形態またはマトリックス形態で配置されることができる。
【0029】
前記光吸収部ら410、420・・・は、前記裏面電極ら310、320・・・上に配置される。さらに詳しくは、前記光吸収部ら410、420・・・は、前記裏面電極ら310、320・・・にそれぞれ対応されて配置される。前記光吸収部ら410、420・・・は、前記裏面電極ら310、320・・・の上面に直接接触することができる。
【0030】
前記光吸収部ら410、420・・・は、前記セパレーターら200の間にそれぞれ配置される。さらに詳しくは、前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200はお互いに交代に配置される。前記光吸収部ら410、420・・・の側面は、前記セパレーターら200の側面に直接接触されることができる。
【0031】
前記光吸収部ら410、420・・・は、p型半導体化合物を含む。さらに詳しくは、前記光吸収部ら410、420・・・はI−III−VI族系化合物を含む。例えば、前記光吸収部ら410、420・・・は、銅−インジウム−ガリウム−セレナイド系(Cu(In、Ga)Se
2;CIGS系)結晶構造、銅−インジウム−セレナイド系または銅−ガリウム−セレナイド系結晶構造を有することができる。
【0032】
前記光吸収部ら410、420・・・のエネルギーバンドギャップ(band gap)は、およそ1eV乃至1.8eVであることがある。
【0033】
前記バッファ層500は前記光吸収部ら410、420・・・上に配置される。さらに詳しくは、前記バッファ層500は、前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200を覆うことができる。前記バッファ層500は硫化カドミウム(CdS)を含んで、前記バッファ層500のエネルギーバンドギャップはおよそ2.2eV乃至2.4eVである。
【0034】
前記高抵抗バッファ層600は、前記バッファ層500上に配置される。前記高抵抗バッファ層600は不純物がドーピングされないジンクオキサイド(i-ZnO)を含む。前記高抵抗バッファ層600のエネルギーバンドギャップは、およそ3.1eV乃至3.3eVである。
【0035】
前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600には第1貫通溝らTH1が形成される。前記第1貫通溝らTH1は前記光吸収部ら410、420・・・を貫通する。また、前記第1貫通溝らTH1は、前記裏面電極層200の上面を露出するオープン領域である。
【0036】
前記第1貫通溝らTH1は、前記セパレーターら200に接して形成される。すなわち、前記第1貫通溝らTH1は平面から見た時、前記セパレーターら200の横に形成される。前記第1貫通溝らTH1は、前記第1方向に延長される形状を有する。
【0037】
前記第1貫通溝らTH1の幅は、およそ80μm乃至およそ200μmであることがある。
【0038】
前記バッファ層500は前記第1貫通溝らTH1によって、複数個のバッファらで定義される。すなわち、前記バッファ層500は前記第1貫通溝らTH1によって、前記バッファらで区分される。
【0039】
前記高抵抗バッファ層600は、前記第1貫通溝らTH1によって、複数個の高抵抗バッファらで定義される。すなわち、前記高抵抗バッファ層600は前記第1貫通溝らTH1によって、前記高抵抗バッファらで区分される。
【0040】
前記ウィンドウ層700は前記高抵抗バッファ層600上に配置される。すなわち、前記ウィンドウ層700は前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200上に配置される。前記ウィンドウ層700は前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200を覆う。
【0041】
前記ウィンドウ層700は透明であり、導電層である。また、前記ウィンドウ層700の抵抗は、前記裏面電極層200の抵抗より高い。前記ウィンドウ層700はn型窓層である。
【0042】
前記ウィンドウ層700は酸化物を含む。例えば、前記ウィンドウ層700として使用される物質の例としては、アルミニウムドーピングされたジンクオキサイド(Al doped zinc oxide;AZO)またはガリウムドーピングされたジンクオキサイド(Ga doped zinc oxide;GZO)などを挙げることができる。
【0043】
前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500、前記高抵抗バッファ層600及び前記ウィンドウ層700には第2貫通溝らTH2が形成される。前記第2貫通溝らTH2は、前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500、前記高抵抗バッファ層600及び前記ウィンドウ層700を貫通する。
【0044】
前記第2貫通溝らTH2は前記第1貫通溝らTH1に接する位置に形成される。さらに詳しくは、前記第2貫通溝らTH2は前記第1貫通溝らTH1の隣に配置される。すなわち、平面から見た時、前記第2貫通溝らTH2は前記第1貫通溝らTH1の隣に並んで配置される。前記第2貫通溝らTH2は前記第1方向に延長される形状を有することができる。
【0045】
前記第2貫通溝らTH2は前記ウィンドウ層700を貫通する。これによって、前記第2貫通溝らTH2は前記ウィンドウ層700を複数個のウィンドウらで区分する。この時、前記ウィンドウらは前記セパレーターら200をそれぞれ覆う。
【0046】
前記ウィンドウらは前記裏面電極ら310、320・・・と対応される形状を有する。すなわち、前記ウィンドウらはストライプ形態で配置される。これとは異なるように、前記ウィンドウらはマトリックス形態で配置されることができる。
【0047】
また、前記第2貫通溝らTH2によって、複数個のセルらC1、C2・・・が定義される。さらに詳しくは、前記第1貫通溝らTH1及び前記第2貫通溝らTH2によって、前記セルらC1、C2・・・が定義される。すなわち、前記第1貫通溝らTH1及び前記第2貫通溝らTH2によって、実施例による太陽光発電装置は、前記セルらC1、C2・・・で区分される。また、前記セルらC1、C2・・・は前記第1方向と交差する第2方向にお互いに連結される。すなわち、前記第2方向に前記セルらC1、C2・・・を通じて電流が流れる。
【0048】
前記接続部ら800は前記第1貫通溝らTH1内側に配置される。前記接続部ら800は前記ウィンドウ層700から下方に延長されて、前記裏面電極ら310、320・・・にそれぞれ接続される。例えば、前記接続部ら800は前記第1セルC1のウィンドウから延長されて、前記第2セルC2の裏面電極220に接続される。
【0049】
したがって、前記接続部ら800はお互いに接するセルらを連結する。さらに詳しくは、前記接続部ら800はお互いに接するセルらC1、C2・・・にそれぞれ含まれたウィンドウと裏面電極を連結する。
【0050】
前記接続部ら800は前記ウィンドウ層700と一体で形成される。すなわち、前記接続部ら800で使用される物質は、前記ウィンドウ層700で使用される物質と等しい。
【0051】
前記セパレーターら200によって、前記裏面電極ら310、320・・・が分離するために、前記裏面電極ら310、320・・・の間で発生されることができるショートが防止される。すなわち、前記裏面電極ら310、320・・・の間に前記光吸収部ら410、420・・・で使用される物質である半導体化合物ではなく、絶縁体である前記セパレーターら200が配置される時、前記裏面電極ら310、320・・・の間の絶縁特性がさらに向上する。
【0052】
また、絶縁体である前記セパレーターら200が前記裏面電極ら310、320・・・の間の絶縁特性を向上するために、前記裏面電極ら310、320・・・の間の間隔が細くなることがある。
【0053】
これによって、太陽光の入射を受けて電気エネルギーに変換させる有効領域の面積が増加されることができる。
【0054】
したがって、実施例による太陽電池パネルはショートなどを防止して、向上した電気的な特性を有することができる。
【0055】
また、実施例による太陽電池パネルは向上した光−電変換効率を有することができる。
【0056】
図3ないし
図10は、実施例による太陽光発電装置の製造方法を示した断面図らである。本製造方法に関する説明は、前で説明した太陽光発電装置に対する説明を参考する。前で説明した太陽光発電装置に対する説明は、本製造方法に関する説明に本質的に結合されることができる。
【0057】
図3を参照すると、支持基板100上に複数個の犠牲セパレーターら201が形成される。前記犠牲セパレーターら201は前記支持基板100の上面に直接接触される。前記犠牲セパレーターら201は前記支持基板100と一体で形成されることができる。
【0058】
前記犠牲セパレーターら201は絶縁体であり、前記犠牲セパレーターら201で使用されることができる物質の例としては硝子またはプラスチックなどを挙げることができる。
【0059】
前記犠牲セパレーターら201の幅(W)は、およそ10μm乃至およそ100μmであることがある。前記犠牲セパレーターら201の高さ(H`)は、およそ10μm乃至およそ500μmであることがある。より詳しくは、 前記犠牲セパレーターら201の高さ(H`)は、およそ20μm乃至およそ30μmであることがある。
【0060】
図4を参照すると、前記支持基板100上にモリブデンなどのような金属が蒸着される。これによって、前記支持基板100上に複数個の裏面電極ら310、320・・・が形成される。
【0061】
すなわち、前記犠牲セパレーターら201によって、蒸着される金属層は自動的にパターニングされて、前記裏面電極ら310、320・・・が前記犠牲セパレーターら201の間に形成される。前記裏面電極ら310、320・・・は、お互いに異なる工程条件で二つ以上の層らで形成されることができる。
【0062】
このように、前記裏面電極ら310、320・・・は、前記犠牲セパレーターら201によって自動的にパターニングされて形成される。よって、前記裏面電極ら310、320・・・を形成するために、レーザーパターニングのような複雑な工程が適用される必要がない。
【0063】
図5を参照すると、前記裏面電極ら310、320・・・上に複数個の光吸収部ら410、420・・・が形成される。前記光吸収部ら410、420・・・は、スパッタリング工程または蒸発法などによって形成されることができる。
【0064】
例えば、前記光吸収部ら410、420・・・を形成するために銅、インジウム、ガリウム、セレニウムを同時または区分して蒸発させながら銅−インジウム−ガリウム−セレナイド系(Cu(In、Ga)Se
2;CIGS系)の半導体化合物層を蒸着する方法と金属前駆体膜(precursor film)を形成させた後セレン化(Selenization)工程によって形成させる方法が幅広く使用されている。
【0065】
金属前駆体膜を形成させた後セレン化することを細分化すると、銅ターゲット、インジウムターゲット、ガリウムターゲットを使用するスパッタリング工程によって、前記裏面電極ら310、320・・・上に金属前駆体膜が形成される。
【0066】
以後、前記金属前駆体膜は、セレン化(selenization)工程によって、銅−インジウム−ガリウム−セレナイド系(Cu(In、Ga)Se
2;CIGS系)の半導体化合物層が形成される。
【0067】
これとは異なるように、前記銅ターゲット、インジウムターゲット、ガリウムターゲットを使用するスパッタリング工程及び前記セレン化工程は、同時に進行されることができる。
【0068】
これとは異なるように、銅ターゲット及びインジウムターゲットのみを使用するか、または銅ターゲット及びガリウムターゲットを使用するスパッタリング工程及びセレン化工程によって、CIS系またはCIG系半導体化合物層が形成されることができる。
【0069】
このように形成された半導体化合物層は、前記犠牲セパレーターによって、自動的にパターニングされて、前記犠牲セパレーターら201の間に前記光吸収部ら410、420・・・がそれぞれ形成される。
【0070】
図6を参照すると、前記犠牲セパレーターら201の上部が切断されて、前記支持基板100上にセパレーターら200が形成される。前記犠牲セパレーターら201は機械的に切断することができる。これによって、前記セパレーターら200の上面210は機械的な切り目であることができる。すなわち、前記セパレーターら200の上面210の粗さは前記セパレーターら200の側面の粗さより大きいことがある。
【0071】
前記セパレーターら200の上面は、前記光吸収部ら410、420・・・の上面のような平面に位置することができる。これによって、前記セパレーターら200の高さは前記光吸収部ら410、420・・・の厚さ及び前記裏面電極ら310、320・・・の厚さの和に対応されることができる。
【0072】
図7を参照すると、硫化カドミウムがスパッタリング工程または溶液成長法(chemical bath deposition;CBD)などによって蒸着されて、前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200上に前記バッファ層500が形成される。
【0073】
以後、前記バッファ層500上にジンクオキサイドがスパッタリング工程などによって蒸着されて、前記高抵抗バッファ層600が形成される。
【0074】
前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600は、低い厚さで蒸着される。例えば、前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600の厚さは、およそ1nm乃至およそ80nmである。
【0075】
図8を参照すると、前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600の一部が除去されて、第1貫通溝らTH1が形成される。
【0076】
前記第1貫通溝らTH1が形成される位置は前記セパレーターら200を基準にして定まる。例えば、光センサー10を通じて前記セパレーターら200の位置がセンシングできる。前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600の厚さは非常に薄く、前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600は高い透過率を有する。したがって、前記光センサ10は前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200に光を照射して、前記セパレーターら200の位置をセンシングすることができる。
【0077】
以後、前記セパレーターら200から所定の間隔でチップなどのパターニング装置20がアラインされた後、前記第1貫通溝らTH1が形成されることができる。
【0078】
前記第1貫通溝らTH1は、チップなどの機械的な装置またはレーザー装置などによって形成されることができる。
【0079】
例えば、およそ40μm乃至およそ180μmの幅を有するチップによって、前記光吸収部ら410、420・・・及び前記バッファ層500はパターニングされることができる。
【0080】
この時、前記第1貫通溝らTH1の幅は、およそ100μm乃至およそ200μmであることがある。また、前記第1貫通溝らTH1は、前記裏面電極層200の上面の一部を露出するように形成される。
【0081】
図9を参照すると、前記光吸収部ら410、420・・・上及び前記第1貫通溝らTH1内側にウィンドウ層700が形成される。すなわち、前記ウィンドウ層700は、前記高抵抗バッファ層600上及び前記第1貫通溝らTH1内側に透明な導電物質が蒸着されて形成される。
【0082】
例えば、前記ウィンドウ層700は、アルミニウムがドーピングされたジンクオキサイドが前記高抵抗バッファ層600の上面及び前記第1貫通溝らTH1の内側にスパッタリング工程によって蒸着されて形成されることができる。
【0083】
この時、前記第1貫通溝らTH1内側に前記透明な導電物質が満たされて、前記ウィンドウ層700は前記裏面電極層200に直接接触するようになる。
【0084】
図10を参照すると、前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500、前記高抵抗バッファ層600及び前記ウィンドウ層700は、機械的なスクライビング工程などによってパターニングされる。これによって、前記第1貫通ホールTH1にそれぞれ接して、第2貫通ホールTH2が形成される。
【0085】
前記第2貫通溝らTH2が形成される位置は前記セパレーターら200を基準にして定まる。例えば、光センサー10を通じて前記セパレーターら200の位置がセンシングできる。前記バッファ層500及び前記高抵抗バッファ層600の厚さは非常に薄く、前記ウィンドウ層700は高い透過率を有する。したがって、前記光センサ10は前記光吸収部ら410、420・・・及び前記セパレーターら200に光を照射して、前記セパレーターら200の位置をセンシングすることができる。
【0086】
以後、前記セパレーターら200から所定の間隔でチップなどのパターニング装置20がアラインされた後、前記第2貫通溝らTH2が形成されることができる。
【0087】
前記第2貫通溝らTH2によって、前記ウィンドウ層700に複数個のウィンドウら及び複数個のセルらC1、C2・・・が定義される。前記第2貫通溝らTH2の幅は、およそ80μm乃至およそ200μmであることがある。
【0088】
このように、レーザー工程などを適用しないで、前記裏面電極ら310、320・・・が容易に形成されることができる。
【0089】
したがって、実施例による太陽電池パネルの製造方法は、容易に太陽電池パネルを提供することができる。
【0090】
特に、実施例による太陽電池パネルの製造方法は、前記裏面電極ら310、320・・・の間のショートを防止して、向上した光-電変換効率を有する太陽電池パネルを提供することができる。
【0091】
図11は、本発明の第2実施例に従う太陽電池パネルを示した断面図である。本実施例で前述した太陽電池パネル及び製造方法を参照する。すなわち、前述した実施例に対する説明は変更された部分を除いては、本実施例に対する説明に本質的に結合できる。
【0092】
図11を参照すると、セパレーターら202は、裏面電極ら310、320・・・の間に各々配置される。前記セパレーターら202の上面は前記裏面電極ら310、320・・・の上面と同一な平面に配置されることができる。また、前記セパレーターら202の高さは前記裏面電極ら310、320・・・の厚さと実質的に同一である。
【0093】
光吸収部ら410、420・・・は前記セパレーターら202を覆うことができる。すなわち、前記光吸収部ら410、420・・・は、前記セパレーターら202の上面と直接接触できる。
【0094】
前記セパレーターら202の上面は前記裏面電極ら310、320・・・の上面と同一な平面に配置されるので、前記光吸収部ら410、420・・・は前記裏面電極ら310、320・・・及び前記セパレーターら202上に容易に形成できる。すなわち、前記光吸収部ら410、420・・・は段差のない平面に形成されることができるので、前記光吸収部ら410、420・・・に発生するディフェクトが減少する。
【0095】
したがって、実施例に従う太陽電池パネルは向上した性能を有することができる。
【0096】
図12ないし
図16は、本発明の第2実施例に従う太陽電池パネルを製造する過程を示した図である。本製造方法において、前述した太陽電池パネルら及び製造方法を参照する。すなわち、前述した太陽電池パネルら及び製造方法に対する説明は変更された部分を除いては、本製造方法に対する説明に本質的に結合できる。
【0097】
図12を参照すると、支持基板100、100上に複数個の犠牲セパレーターら203が形成される。
【0098】
図13を参照すると、前記支持基板100、100上にモリブデンなどの金属が蒸着される。これによって、前記支持基板100、100上に複数個の裏面電極ら310、320・・・が形成される。
【0099】
図14を参照すると、前記犠牲セパレーターら203の上部が切断され、前記支持基板100、100上にセパレーターら202が形成される。前記裏面電極ら310、320・・・はモリブデンなどの金属を含むため、前記支持基板100に硬く密着されることができる。また、前記裏面電極ら310、320・・・は機械的な衝撃などに強く、容易に損傷されない。
【0100】
したがって、前記犠牲セパレーターら203の上部は容易に切断されることができる。
【0101】
図15を参照すると、前記セパレーターら202及び前記裏面電極ら310、320・・・上に光吸収層400が形成される。前記光吸収層400はスパッタリング工程または蒸発法などにより形成されることができる。
【0102】
図16を参照すると、前記光吸収層400上にバッファ層500及び高抵抗バッファ層600が順次に形成される。以後、前記光吸収層400、前記バッファ層500、及び前記高抵抗バッファ層600に第1貫通溝らTH1が形成される。これによって、前記光吸収層400は複数個の光吸収部ら410、420・・・に区分される。
【0103】
以後、前記高抵抗バッファ層600上にウィンドウ層700が形成され、前記ウィンドウ層700、前記高抵抗バッファ層600、前記バッファ層500、及び前記光吸収層400に第2貫通溝らTH2が形成される。これによって、複数個のセルらが区分される。
【0104】
前述したように、裏面電極ら310、320・・・が形成された後、前記犠牲セパレーターら203が切断される。これによって、前記犠牲セパレーターら203を切断する過程で発生する損傷が最小化できる。すなわち、前記犠牲セパレーターら203を切断する工程が前記光吸収層400を形成する工程の前に進行されるので、前記光吸収層400の損傷が最小化できる。
【0105】
また、前記光吸収層400は前記犠牲セパレーターら203及び前記裏面電極ら310、320・・・上に段差のない面に形成される。これによって、実施例に従う太陽電池パネルの製造方法は前記光吸収層400のディフェクトを最小化することができる。
【0106】
このように、実施例に従う太陽電池パネルの製造方法は向上した性能を有する太陽電池パネルを容易に提供することができる。
【0107】
図17は、本発明の第3実施例に従う太陽電池パネルを示した断面図である。
図18ないし
図22は、本発明の第3実施例に従う太陽電池パネルを製造する過程を示した図である。本太陽電池パネル及び製造方法において、前述した太陽電池パネルら及び製造方法を参照する。すなわち、前述した太陽電池パネルら及び製造方法に対する説明は変更された部分を除いては、本実施例に対する説明に本質的に結合できる。
【0108】
図17を参照すると、セパレーターら204及び支持基板100は一体に形成されることができる。すなわち、前記セパレーターら204及び前記支持基板100は同一な物質で形成され、互いに一体化することができる。
【0109】
前記支持基板100はナトリウムを含むソーダライムガラス基板でありうる。また、前記セパレーターら204もナトリウムを含むことができる。すなわち、前記セパレーターら204もソーダライムガラスで形成されることができる。
【0110】
これによって、前記支持基板100及び前記セパレーターに含まれたナトリウムは前記光吸収層400に容易に伝達できる。
【0111】
したがって、本実施例に従う太陽電池パネルは向上した性能を有し、容易に製造されることができる。
【0112】
本実施例に従う太陽電池パネルを製造する過程は、次の通りである。
【0113】
図18を参照すると、支持基板100上に加熱された熱線ら30が配置される。前記熱線は第1方向に延長される。以後、前記支持基板100のうち、前記熱線ら30に接触された部分及びその周囲の領域は前記熱線ら30によって加熱される。これによって、前記支持基板100の一部が溶融される。
【0114】
図19を参照すると、前記熱線ら30は前記支持基板100に対して上昇する。これによって、前記溶融された部分は前記熱線に沿って隆起される。以後、前記溶融された部分は冷却され、前記支持基板100と一体化した犠牲セパレーターら205が形成される。
【0115】
図20を参照すると、前記支持基板100上にモリブデンなどの金属が蒸着され、複数個の裏面電極ら310、320・・・が形成される。前記裏面電極ら310、320・・・は前記犠牲セパレーターら205による自動パターンによって形成される。
【0116】
以後、前記裏面電極ら310、320・・・上にI族系−III族系−VI族系半導体化合物が蒸着され、複数個の光吸収部ら410、420・・・が形成される。前記光吸収部ら410、420・・・は前記犠牲セパレーターら205による自動パターンによって形成される。
【0117】
図21を参照すると、前記犠牲セパレーターら205の上部は切断され、セパレーターら204が形成される。
【0118】
図22を参照すると、前記光吸収部ら410、420・・・上にバッファ層500及び高抵抗バッファ層600が順次に形成され、前記光吸収部ら410、420・・・、前記バッファ層500、及び前記高抵抗バッファ層600に第1貫通溝らTH1が形成される。
【0119】
以後、前記高抵抗バッファ層600上にウィンドウ層700が形成され、前記ウィンドウ層700、前記高抵抗バッファ層600、前記バッファ層500、及び前記光吸収層400に第3貫通溝らTH1が形成される。
【0120】
このように、前記犠牲セパレーターら203は前記熱線ら30によって容易に形成されることができる。したがって、実施例に従う太陽電池パネルの製造方法は向上した性能を有する太陽電池パネルを容易に提供することができる。
【0121】
本実施例らに従う太陽電池パネルは、太陽光を電気エネルギーに変換させる太陽光発電装置に該当する。すなわち、本実施例の構造は他の形態の太陽光発電装置に変形されて適用されることができる。
【0122】
また、以上で実施例らに説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例に含まれて、必ず一つの実施例のみに限定されるものではない。延いては、各実施例で例示された特徴、構造、効果などは実施例らが属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例らに対しても組合または変形されて実施可能である。したがって、このような組合と変形に係る内容らは、本発明の範囲に含まれるものとして解釈されなければならないであろう。
【0123】
以上で実施例を中心に説明したが、これは単に例示であるだけで、本発明を限定するものではなくて、本発明が属する分野の通常の知識を有した者なら本実施例の本質的な特性を脱しない範囲で以上に例示されないさまざまの変形と応用が可能であることが分かることができるであろう。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は、変形して実施することができるものである。そして、このような変形と応用に係る差異点らは添付された請求範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものとして解釈されなければならないであろう。