【実施例】
【0030】
次の実験例から、次のことが分かる。
a)欧州特許第1172139B1号明細書および国際公開第2012/067654A1号パンフレットの合成手順を用いた場合と比較して残存する表面積がより高いものとなる。
b)特に過酷な条件(1150℃/36時間、1200℃/4時間)で焼成した後でさえも残存する表面積が高いものとなる。
c)比較例3においても非常に高い表面積が得られ、これは本明細書に記載するプロセスにより製造される本発明の複合体(比較例3および実施例6)の範囲内であるが、本明細書に記載するプロセスはナトリウムの使用を必要とせず、これは本プロセス技術における大きな利点である。その理由は、ナトリウムによって貴金属触媒が被毒するためである。
d)比較例5においても残存する表面積が高く、これは本明細書に記載するプロセスを用いて製造される複合体の範囲内である(比較例5、実施例7および8)。
【0031】
しかしながら、一実施形態においては、本明細書に記載するプロセスは変性ベーマイトを使用することを提案しており、それによってアルカリ性媒体中における分散性が高くなる。したがって、ベーマイトは凝集も沈降もせず、その代わり、CeO
2/ZrO
2/(任意選択的な希土類酸化物)成分が、高pH下においても最終的に分散したベーマイトの存在下に特に均質に沈殿および分散する(このことは、高pHの水性懸濁液中の粒度に基づき明らかである)。このことは実施例A1およびA2で実証される。
【0032】
表面積(BET)の測定は、DIN ISO 9277に準拠し、マイクロメトリックス(Micromeritics)のトライスター(TriStar)3000を使用して行った。パナリティカル(Panalytical)X’Pert Pro MDB回折計を用いてX線回折図を測定した。特に断りのない限り、百分率の量は重量パーセントである。粒度分布測定は、マルバーン(Malvern)のマスターサイザー(Mastersizer)2000を使用し、Hydro−S分散ユニットを用いて水中で行った。測定はISO 13320:2009に準拠し、解析にフラウンホーファー(Fraunhofer)法を用いた。
【0033】
比較例1
欧州特許第1172139B1号明細書の実施例27に従う合成
組成:Al
2O
3 61.5%、CeO
2 21%、ZrO
2 15%、Y
2O
3 2.5%
硝酸ジルコニル水溶液(ZrO
2含有率=7%)96.43g、硝酸セリウム(III)水溶液(CeO
2含有率=18%)52.5g、硝酸イットリウム水溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)6.32gおよび結晶形態にある硝酸アルミニウム九水和物205.61gからなる混合物を水600mLと混合し、透明な溶液が得られるまで撹拌した。
【0034】
この溶液を35%H
2O
2溶液7.47g(セリウムのモル量の1.2倍に相当)と混合し、この混合物を約25分間撹拌した。次いで、得られた溶液のpHを24%アンモニア溶液を添加することによって7にし、15分間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。次いでこの濾過ケークを120℃で16時間乾燥させた。その後、乾燥した濾過ケークをまず300℃で5時間、次いで700℃で5時間焼成した。
【0035】
表面積の測定値を表1に示す。
300℃/5時間+700℃/5時間後(出発物質)のBET:168m
2/g
950℃/5時間後のBET:109m
2/g
1000℃/4時間後のBET:84m
2/g
1100℃/2時間後のBET:32m
2/g
【0036】
比較例2
欧州特許第1172139B1号明細書の実施例1に従う合成
組成:Al
2O
3 41%、CeO
2 30%、ZrO
2 23%、Y
2O
3 2.5%、La
2O
3 3.5%
硝酸ジルコニル水溶液(ZrO
2含有率=7%)145.93g、硝酸セリウム(III)水溶液(CeO
2含有率=18%)72.25g、硝酸イットリウム水溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)6.07g、硝酸ランタン水溶液(La
2O
3含有率=14.57%)10.81gおよび結晶形態にある硝酸アルミニウム九水和物138.08gからなる混合物を水600mLと混合し、透明な溶液が得られるまで撹拌した。
【0037】
この溶液を35%H
2O
2溶液10.71g(セリウムのモル量の1.2倍に相当)と混合し、混合物を約25分間撹拌した。次いで、得られた溶液のpHを24%アンモニア溶液を添加することによって7にし、15分間撹拌した。得られた混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。
【0038】
次いでこの濾過ケークを120℃で16時間乾燥させた。次いで、乾燥した濾過ケークをまず300℃で5時間、次いで700℃で5時間焼成した。
【0039】
表面積の測定値を表2に示す。
【0040】
比較例3
国際公開第2006/070201A2号パンフレットの実施例6に従う合成
組成:Al
2O
3 51%、CeO
2 14.2%、ZrO
2 34.8%
硝酸アルミニウム一水和物112.5gを水1500mL中で撹拌することにより硝酸アルミニウム溶液を調製した。この溶液に硝酸セリウム(III)溶液(CeO
2含有率=28.85%)14.77gおよび硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7%)149.16[g]を加えた。次いでこの混合物を室温で15分間撹拌した。25%水酸化ナトリウム溶液を添加することによりpHを10に調整し、沈殿プロセスの間この値を維持した。次いで35%H
2O
2溶液5gを添加し、pHを再び10に調整した。次いで、得られた懸濁液を60分間撹拌した。次いで30%硝酸を添加することによりpHを8にした後、懸濁液を再び30分間撹拌した。
【0041】
得られた混合物を濾過して濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。次いでこの濾過ケークを脱イオン水850mL中に懸濁させ、25%水酸化ナトリウム溶液を添加することによりpHを10に調整した。次いで混合物を120℃のオートクレーブで6時間処理した。熟成後の懸濁液を室温に冷却し、硝酸を添加することによりpHを8に調整した後、30分間撹拌した。
【0042】
次いで懸濁液を再び60℃で1時間撹拌した後、液体を濾過した。次いで、得られた濾過ケークを60℃の脱イオン水で洗浄した後、850℃で4時間焼成した。表面積の測定値を表3に示す。
【0043】
比較例4
国際公開第2012/067654A1号パンフレットの実施例12に従う合成
組成:Al
2O
3 50%、CeO
2 30%、ZrO
2 15%、La
2O
3 3.5%、Y
2O
3 1.5%
硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率14.57%)6.0gを24%アンモニア溶液53gおよび蒸留水110gに加えることにより溶液Aを調製した。
【0044】
硝酸ジルコニル22.19g(ZrO
2含有率=33.80%)、硝酸セリウム(III)35.89g(CeO
2含有率=41.80%)、硝酸イットリウム溶液4.21g(Y
2O
3含有率=4.21%)、蒸留水100gおよび過酸化水素(H
2O
2/CeO
2のモル比が3となるように)を混合することにより溶液Bを調製した。
【0045】
アルミン酸ナトリウム46.3gを蒸留水200gに溶解することにより溶液Cを調製した。
【0046】
蒸留水2リットルから出発して、これを65℃に加熱した。溶液Aを25分以内に滴下し、それと同時に溶液Cを添加することによりpHを7.3に維持した。溶液Aを全て添加した後、残りの溶液Cを全て加え、それによってpHを9.8に調整した。次いで、得られた懸濁液のpHを希硝酸を用いて4に調整した。次いで溶液Bを20分以内に加えた。その間、10%アンモニア溶液を加えることによりpHを4に維持した。溶液Bを全て添加した後、濃アンモニア溶液を添加することによりpHを8.2に上昇させた。懸濁液を濾過し、固体を60℃に加熱した炭酸水素アンモニウム水溶液(120g/リットルH
2O)2リットルで洗浄した。得られた表面積の一覧を表4に示す。
【0047】
比較例5
米国特許第6,831,036号明細書の比較例3および/または国際公開第2006/119549A1号パンフレットの実施例7に従う合成
組成:Al
2O
3 50%、CeO
2 30%、ZrO
2 15%、La
2O
3 3.5%、Y
2O
3 1.5%
CeO
2 15g、ZrO
2 7.5g、La
2O
3 1.75gおよびY
2O
3 0.75gおよび0.75gを硝酸塩の形態で水に溶解した後、DISPERAL HP 14(Al
2O
3含有率79.3%のベーマイト)31.53gをこの酸性溶液に加え、得られた懸濁液を30分間撹拌した。濃アンモニア溶液(300g)を水750mLで希釈し、室温で出発物質として使用した。このアンモニア溶液に酸性ベーマイト/硝酸金属塩溶液をゆっくりと滴下し、添加完了後、30分間撹拌を継続した。濾過により固体を分離し、水1.5リットルで洗浄した後、100℃で16時間乾燥させた。
【0048】
表4に得られた表面積を示す。
【0049】
実施例A1:未変性ベーマイトを使用したアルカリ性ベーマイト懸濁液の調製
DISPERAL HP 14(ベーマイト)をpH7の脱イオン水中で撹拌することによりAl
2O
3含有率5%の懸濁液を調製した。次いで24%アンモニア溶液を加えることによりpHを10にした。懸濁液中の粒度をレーザー回折により測定した(マスターサイザー(Mastersizer)):
D
10=0.96μm;D
50=5.11μm;D
90=28.34μm。
【0050】
測定した粒度分布を
図1に示す。
【0051】
実施例A2:変性ベーマイトを使用したアルカリ性ベーマイト懸濁液の調製
DISPERAL HP 14/7(クエン酸で変性したベーマイト)をpH7の脱イオン水中で撹拌することによりAl
2O
3含有率5%の懸濁液を調製した。次いで24%アンモニア溶液を加えることによりpHを10にした。懸濁液中の粒度をレーザー回折により測定した(マスターサイザー):
D
10=0.09μm;D
50=0.23μm;D
90=0.67μm。
【0052】
測定した粒度分布を
図1に示す。
【0053】
実施例1(本発明による)
組成:Al
2O
3 61.5%、CeO
2 21%、ZrO
2 15%、Y
2O
3 2.5%
(比較例1に対応)
硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)81.4g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)103.30gおよび硝酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)7.0gからなる金属塩溶液を出発物質として、90℃に加熱した。
【0054】
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)615.0gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率=5%)を、固体を脱イオン水中で撹拌し、次いで24%アンモニア溶液をpHが10になるまで加えることにより調製した。この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えてpHを8.7に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いでこの混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌することにより懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0055】
実施例2(本発明による)
組成:Al
2O
3 41%、CeO
2 30%、ZrO
2 23%、Y
2O
3 2.5%、La
2O
3 3.5%(比較例2に対応)
硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)96.9g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)131.96g、硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.57%)10.02gおよび硝酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)5.84gからなる金属塩溶液を出発物質として、90℃に加熱した。DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)341.6gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率=5%)を、固体を脱イオン水中で撹拌した後、24%アンモニア溶液をpHが10になるまで添加することにより調製した。
【0056】
【表1】
【0057】
この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えることによりpHを8.5に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中に撹拌しながら懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0058】
図2に、実施例2からの材料を焼成した後のx線粉末回折図を示す。
a)850℃で4時間焼成後
b)850℃で4時間+1100℃で4時間焼成後
c)850℃で4時間+1100℃で24時間焼成後
d)シミュレーションによるCeO
2(立方晶)の回折図
e)シミュレーションによるCeO
2(正方晶)の回折図
【0059】
実施例3(本発明による)
比較例2の組成と完全に一致する組成
Al
2O
3 41%、CeO
2 30%、ZrO
2 23%、Y
2O
3 2.5%、La
2O
3 3.5%
Pural SBの懸濁液(ベーマイト、Al
2O
3含有率=9.3%)(pH9.5)220.4gのpHを24%アンモニア溶液で9.5に調整し、出発物質として使用した。酢酸セリウム溶液(CeO
2含有率=5.0%)300g、酢酸ジルコニウム溶液(ZrO
2含有率=22.88%)50.3g、酢酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=7.3%)24.0gおよび酢酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=4.0%)31.3gからなる混合物を室温でゆっくりと加えた。それと同時に24%アンモニア溶液を用いてpH値を9.5に維持した。次いで、得られた混合物を45分間撹拌した。次いで懸濁液を140℃のオートクレーブで3時間処理した。得られた混合物を濾過し、固体を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを乾燥キャビネットで16時間乾燥させた後、850℃で焼成した。
【0060】
実施例4(本発明による)
組成:Al
2O
3 41%、CeO
2 30%、ZrO
2 23%、Y
2O
3 2.5%、La
2O
3 3.5%
(比較例2に対応)
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)492.0gからなるベーマイト懸濁液(Al
2O
3含有率=5%)を、固体を脱イオン水中で撹拌した後、pHが10になるまで24%アンモニア溶液を加えることにより調製した。
【0061】
この懸濁液に、硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)139.53g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)190.1g、硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.57%)14.41gおよび酢酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=27.54%)5.45gからなる金属塩溶液を90℃でゆっくりと滴下した。それと同時に24%アンモニア溶液を加えることによりpH値を9.0に維持した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。その後、混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌しながら懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0062】
実施例5
組成:Al
2O
3 41%、CeO
2 30%、ZrO
2 23%、Y
2O
3 2.5%、La
2O
3 3.5%
硝酸セリウム(III)+H
2O
2を使用したことを除き比較例2に対応
硝酸セリウム(III)溶液(CeO
2含有率=18.00%)58.34g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)131.96g、硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.57%)10.02gおよび酢酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)5.84gからなる金属塩溶液を出発物質として使用した。
【0063】
5℃に冷却した30%H
2O
2溶液25.74gを室温で加えた。得られた懸濁液を10分間撹拌した後、90℃に加熱した。DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)341.6gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率5%)のpHを、脱イオン水中で固体を撹拌した後、24%アンモニア溶液を加えることにより10に調整した。
【0064】
この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えることによりpHを8.3に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌しながら懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0065】
【表2】
【0066】
実施例6(本発明による)
組成:Al
2O
3 51%、CeO
2 14.2%、ZrO
2 34.8%
(比較例3に対応)
硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)55.0gおよび硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)239.7gからなる金属塩溶液を出発物質として使用し、90℃に加熱した。
【0067】
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)510.0gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率5%)のpHを、固体を脱イオン水中で撹拌した後、24%アンモニア溶液を加えることにより10に調整した。
【0068】
この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えることによりpHを8.7に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌しながら懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0069】
比較例3の値を括弧内に示す。
850℃/4時間後のBET(出発物質):97m
2/g(107)
1100℃/2時間後のBET:62m
2/g(47)
1100℃/24時間後のBET:36m
2/g(35)
【0070】
【表3】
【0071】
実施例7(本発明による)
組成:Al
2O
3 50%、CeO
2 30%、ZrO
2 15%、La
2O
3 3.5%、Y
2O
3 1.5%
(比較例4および5に対応)
硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)116.3g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)103.3g、硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.50%)12.1gおよび酢酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)4.2gからなる金属塩溶液を90℃に加熱した。
【0072】
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)500gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率5%)のpHを、固体を脱イオン水中で撹拌した後、24%アンモニア溶液を加えることにより10に調整した。
【0073】
この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えることによりpHを8.3に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを120℃で16時間乾燥させた後、850℃で4時間焼成した。
【0074】
実施例8(本発明による)
組成:Al
2O
3 50%、CeO
2 30%、ZrO
2 15%、La
2O
3 3.5%、Y
2O
3 1.5%
(比較例4および5に対応)
硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.90%)116.3g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.26%)103.3g、硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.50%)12.1gおよび酢酸イットリウム溶液(Y
2O
3含有率=17.80%)4.2gからなる金属塩溶液を90℃に加熱した。
【0075】
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)500gからなる懸濁液(Al
2O
3含有率=5%)のpHを、固体を脱イオン水中で撹拌した後、24%アンモニア溶液を加えることにより10に調整した。この懸濁液を金属塩溶液にゆっくりと滴下し、添加完了後、24%アンモニア溶液を加えてpHを9.0に調整した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌しながら懸濁させた後、噴霧乾燥させた(入口温度=220℃、出口温度=110℃)。乾燥した材料を850℃で4時間焼成した。
【0076】
実施例9(本発明による)
組成:Al
2O
3 70%、CeO
2 20%、ZrO
2 7%、La
2O
3 3.0%
DISPERAL HP 14/7(クエン酸変性ベーマイト)420.0gからなるベーマイト懸濁液(Al
2O
3含有率=5%)を、固体を脱イオン水中で撹拌した後、24%アンモニア溶液を添加することによりpHを10に調整した。この懸濁液に、硝酸アンモニウムセリウム(IV)溶液(CeO
2含有率=12.9%)46.51g、硝酸ジルコニル溶液(ZrO
2含有率=7.0%)30.0gおよび硝酸ランタン溶液(La
2O
3含有率=14.57%)6.18gからなる金属塩溶液を90℃でゆっくりと滴下した。それと同時に24%アンモニア溶液を加えながらpHを9.0に維持した。次いでこの混合物を90℃で30分間撹拌した。次いで混合物を濾過し、濾残を60℃の脱イオン水で洗浄した。濾過ケークを再び脱イオン水中で撹拌しながら懸濁させた後、120℃で16時間乾燥させた。次いで乾燥した材料を850℃で焼成した。
【0077】
【表4】