特許第6185918号(P6185918)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6185918ゲートウェイ、並びにゲートウェイに対応する方法、コンピュータプログラム、及び記憶手段
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6185918
(24)【登録日】2017年8月4日
(45)【発行日】2017年8月23日
(54)【発明の名称】ゲートウェイ、並びにゲートウェイに対応する方法、コンピュータプログラム、及び記憶手段
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/761 20130101AFI20170814BHJP
   H04L 12/66 20060101ALI20170814BHJP
   H04N 21/647 20110101ALI20170814BHJP
   H04N 21/222 20110101ALI20170814BHJP
   G06F 13/00 20060101ALI20170814BHJP
【FI】
   H04L12/761
   H04L12/66 A
   H04N21/647
   H04N21/222
   G06F13/00 540A
【請求項の数】12
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-535007(P2014-535007)
(86)(22)【出願日】2012年10月3日
(65)【公表番号】特表2015-501569(P2015-501569A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(86)【国際出願番号】EP2012069525
(87)【国際公開番号】WO2013053628
(87)【国際公開日】20130418
【審査請求日】2015年9月15日
(31)【優先権主張番号】1159212
(32)【優先日】2011年10月12日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514091851
【氏名又は名称】ブロードピーク
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100164530
【弁理士】
【氏名又は名称】岸 慶憲
(72)【発明者】
【氏名】デモー ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】ル マンク ジャック
(72)【発明者】
【氏名】マルタン ジャン−フランソワ
【審査官】 衣鳩 文彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/011449(WO,A1)
【文献】 特開平10−242962(JP,A)
【文献】 特開2004−129159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 12/761
H04L 12/66
H04N 21/222
H04N 21/647
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末(170;171;172)を含む第1の通信ネットワーク(120)と第2の通信ネットワーク(100)とを接続するのに適したゲートウェイ(130)であって、前記ゲートウェイは、前記第2の通信ネットワーク経由で前記マルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されており、前記ゲートウェイは、
元のサーバ(140;160;180)からユニキャスト接続で前記端末(170)に前記ゲートウェイ経由で前記マルチメディアコンテンツを送信するための前記ユニキャスト接続の使用を検出するための手段(400;500)と、
前記ユニキャスト接続の使用中に、前記元のサーバと前記端末とによって交換される情報による接続リダイレクトルールを検索するための手段(403;505)と、
前記マルチメディアコンテンツを受信するために、前記リダイレクトルールが発見された場合に使用される前記ゲートウェイ用のマルチキャスト接続を確立するための手段(406;508)と、
マルチキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを受信するための手段(407;509)と、
前記ユニキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを前記端末に送信するための手段(409;511)と、
を更に含むことを特徴とするゲートウェイ。
【請求項2】
前記検出手段は、前記端末によって前記元のサーバに送信された前記ユニキャスト接続の確立要求を検出するための手段(401)を含み、前記交換される情報は、マルチメディアコンテンツを識別し、前記要求内に含まれる統一資源位置データである、
ことを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ。
【請求項3】
前記ゲートウェイは、前記統一資源位置データを前記第2のネットワーク経由で所定のサーバに送信するための手段(406)を含み、前記マルチキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを受信するための手段は、前記所定のサーバから到来する前記マルチメディアコンテンツを受信することができる、
ことを特徴とする請求項2に記載のゲートウェイ。
【請求項4】
前記検出手段は、
前記元のサーバから到来する前記マルチメディアコンテンツを、前記ユニキャスト接続によるストリーム形式で受信するための手段(503)と、
前記ユニキャスト接続によるストリームから、前記マルチメディアコンテンツを識別するフィンガープリント、シグネチャ、及び電子透かしデータを取得するための手段(504)と、を含み、
前記交換される情報は、前記フィンガープリント、シグネチャ、及び電子透かしデータである、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゲートウェイ。
【請求項5】
前記ゲートウェイは、前記フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータ、及び前記端末によって前記元のサーバに送信される前記ユニキャスト接続確立要求内に含まれる統一資源位置データを関連させて、新規の接続リダイレクトルールを規定するための手段を含む、
ことを特徴とする請求項4に記載のゲートウェイ。
【請求項6】
前記ゲートウェイは、前記フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータを前記第2のネットワーク経由で所定のサーバに送信するための手段(508)を含み、
前記マルチキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを受信するための手段は、前記所定のサーバから到来する前記マルチメディアコンテンツを受信するのに適している、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のゲートウェイ。
【請求項7】
前記マルチメディアコンテンツはアダプティブストリーミング形式で放送され、
前記ゲートウェイは、少なくとも1つのビットレートを削除することによって、前記マルチメディアコンテンツを入手できるビットレートを示すマニフェストを変更するための手段を含む、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のゲートウェイ。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の少なくとも1つのゲートウェイを備えたシステムであって、
前記元のサーバ(160;180)から前記マルチメディアコンテンツを取得するための手段を含むサーバ(140)を更に備える、
ことを特徴とするシステム。
【請求項9】
接続リダイレクトルールベースを含む別のサーバ(150)を備え、
各ゲートウェイは、前記別のサーバから接続リダイレクトルールを取得するための手段を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末(170;171;172)を含む第1の通信ネットワーク(120)と第2の通信ネットワーク(100)とを接続するゲートウェイ(130)によって実施される方法であって、前記ゲートウェイは、前記第2の通信ネットワーク経由で前記マルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されており、前記方法は、
元のサーバ(140;160;180)から前記接続において前記端末(170)に前記ゲートウェイ経由で前記マルチメディアコンテンツを送信するためのユニキャスト接続の使用を検出する段階(400;500)と、
前記ユニキャスト接続の使用中に、前記元のサーバと前記端末とによって交換される情報による接続リダイレクトルールを検索する段階(403;505)と、
前記リダイレクトルールが発見された場合に、前記マルチメディアコンテンツを送信するために、前記ゲートウェイ用のマルチキャスト接続を確立する段階(406;508)と、
前記マルチキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを受信する段階(407;509)と、
前記ユニキャスト接続によるストリーム形式で前記マルチメディアコンテンツを前記端末に送信する段階(409;511)と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項11】
プログラムが前記ゲートウェイのプロセッサ(200)によって実行される際に、ゲートウェイ(130)が請求項10に記載の前記方法を実行するための命令を含む、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項12】
プログラムが前記ゲートウェイのプロセッサ(200)によって実行される際に、ゲートウェイ(130)が請求項10に記載の前記方法を実行するための命令を含むコンピュータプログラムを格納する、
ことを特徴とする記憶手段。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末を含む第1の通信ネットワークと第2の通信ネットワークとを接続するのに適したゲートウェイに関し、ゲートウェイは、第2の通信ネットワーク経由でマルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されている。
【背景技術】
【0002】
ストリーム形式、特にライブストリーミングによるマルチメディアコンテンツ放送の大衆化により、通信ネットワークのリソース、特にインターネットインフラストラクチャの消費量が大幅に増加している。この消費量の増加は、特に、ユニキャストモードでマルチメディアコンテンツを配信するマルチメディアコンテンツの供給元の急増に起因する。
【0003】
この、マルチメディアコンテンツ供給元の急増は、通信ネットワークの輻輳の問題を引き起こす。これは、多数の加入者によるユニキャストへの同時アクセスが、これらの通信ネットワークにおいて輻輳を引き起こすためである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】IEEE 802.3(「搬送波感知多重アクセス/衝突検出方式アクセス方法及び物理レイヤ仕様(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection(CSMA/CD)Access Method and Physical Layer Specifications)」)
【非特許文献2】IEEE 802.11(「無線LAN媒体アクセス制御(MAC)及び物理レイヤ(PHY)仕様(Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications)」)
【非特許文献3】RFC 791
【非特許文献4】RFC 2460
【非特許文献5】RFC 768
【非特許文献6】RFC 793
【非特許文献7】RFC 2616
【非特許文献8】RFC 4604
【非特許文献9】ISO/IEC DIS23009−7.2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
通信ネットワークのリソース消費量を低減しマルチメディアコンテンツのマルチキャストを必要とする解決手段を提供することが望ましい。
【0006】
特に、実装することが容易で低コストの解決手段を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末を含む第1の通信ネットワークと第2の通信ネットワークとを接続するのに適したゲートウェイに関し、該ゲートウェイは、該第2の通信ネットワーク経由で該マルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されている。ゲートウェイは、元のサーバからネットワークの端末に該ゲートウェイ経由でマルチメディアコンテンツを送信するためのユニキャスト接続の使用を検出するための手段と、ユニキャスト接続の使用中に、元のサーバと端末とによって交換される情報による接続リダイレクトルールを検索するための手段と、リダイレクトルールが発見された場合に使用され、マルチメディアコンテンツを受信するための、ゲートウェイ用のマルチキャスト接続を確立するための手段と、マルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信するための手段と、ユニキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを端末に送信するための手段と、を含むゲートウェイである。
【0008】
このように、ゲートウェイがユニキャスト接続をマルチキャスト接続としてリダイレクトすることによって、第2の通信ネットワーク内のリソース消費量は、マルチメディアコンテンツが既にマルチキャストの対象である場合には(ゲートウェイがこの放送に加入するだけで)、低減され、或いは、マルチメディアコンテンツがまだマルチキャストの対象ではない場合には(このマルチメディアコンテンツを要求する次の端末がマルチキャストの利点を享受できることになり)、その後の送信に関して低減される。
【0009】
特定の実施形態によれば、検出手段は、端末によって元のサーバに送信されたユニキャスト接続の確立要求を検出するための手段を含み、交換される情報は、マルチメディアコンテンツを識別し、該要求内に含まれる統一資源位置データである。
【0010】
したがって、リダイレクトを行うことができるのは、端末と元のサーバとの間でのユニキャスト接続が実際に確立され、マルチメディアコンテンツの送信が開始される前である。
【0011】
特定の実施形態によれば、ゲートウェイは、統一資源位置データを第2のネットワーク経由で所定のサーバに送信するための手段を含み、マルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信するための手段は、所定のサーバから到来するマルチメディアコンテンツを受信することができる。
【0012】
したがって、統一資源位置データにより、所定のサーバは、マルチメディアコンテンツ、及び選択的に、マルチメディアコンテンツを入手できる元のサーバを識別できる。したがって、元のサーバがマルチキャスト機能を有しない場合には、元のサーバからのマルチメディアコンテンツのあらゆる回収後に、所定のサーバが、この統一資源位置データを使用することができる。
【0013】
特定の実施形態によれば、検出手段は、元のサーバから到来するマルチメディアコンテンツを、ユニキャスト接続によるストリーム形式で受信するための手段と、ユニキャスト接続によるストリームから、マルチメディアコンテンツを識別するフィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータを取得するための手段と、を含む。更に、交換される情報は、フィンガープリント、データ、又は電子透かしデータである。
【0014】
したがって、ユニキャスト接続を確立するための元のサーバと端末との間の交換を実現することができなかった場合でも、マルチメディアコンテンツを識別することが可能である。
【0015】
特定の実施形態によれば、ゲートウェイは、フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータ、及び端末によって元のサーバに送信されるユニキャスト接続確立要求内に含まれる統一資源位置データを関連させて、新規の接続リダイレクトルールを規定するための手段を含む。
【0016】
このようにして、接続リダイレクトルールを強化することが可能である。ゲートウェイが、次回このマルチメディアコンテンツに関する接続を行う必要がある際に、端末によるユニキャスト接続確立要求の傍受後にリダイレクトを行うことができる。
【0017】
特定の実施形態によれば、ゲートウェイは、フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータを第2のネットワーク経由で所定のサーバに送信するための手段を含み、マルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信するための手段は、所定のサーバから到来するマルチメディアコンテンツを受信するのに適している。
【0018】
特定の実施形態によれば、マルチメディアコンテンツはアダプティブストリーミング形式で放送され、ゲートウェイは、少なくとも1つのレートを削除することによって、該マルチメディアコンテンツを入手できるビットレートを示すマニフェストを変更するための手段を含む。
【0019】
このようにして、第2の通信ネットワークにおけるリソース消費量の低減が強化される。
【0020】
本発明は更に、本発明の実施形態のいずれかにおいて上述したような少なくとも1つのゲートウェイを備え、元のサーバからマルチメディアコンテンツを取得するための手段を含むサーバを更に備えたシステムに関する。
【0021】
特定の実施形態によれば、システムは、接続リダイレクトルールベースを含む別のサーバを備え、各ゲートウェイは、該別のサーバから接続リダイレクトルールを取得するための手段を含む。
【0022】
したがって、接続リダイレクトルールは、複数のゲートウェイが使用される場合に、ゲートウェイによって容易に共有することができる。
【0023】
本発明は更に、マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末を含む第1の通信ネットワークと第2の通信ネットワークとを接続するゲートウェイによって実行される方法に関し、該ゲートウェイは、該第2の通信ネットワーク経由で該マルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されている。本方法は、元のサーバから第1のネットワーク内の端末にゲートウェイ経由でマルチメディアコンテンツを送信するためのユニキャスト接続の使用を検出する段階と、ユニキャスト接続の使用中に、元のサーバと端末とによって交換される情報による接続リダイレクトルールを検索する段階と、マルチメディアコンテンツを送信するために、ゲートウェイ用のマルチキャスト接続を確立する段階と、マルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信する段階と、ユニキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを端末に送信する段階と、を含む方法である。
【0024】
本発明は更に、コンピュータシステム又はプロセッサが読み取るために、媒体上に格納すること、及び/又は通信ネットワークからダウンロードすることができるコンピュータプログラムに関する。このコンピュータプログラムは、該プログラムがコンピュータシステム又はプロセッサによって実行される際に上述の方法を実施するための命令を含む。本発明は更に、このようなコンピュータプログラムを含む記憶手段に関する。この方法、コンピュータプログラム、及び記憶手段の利点は、ゲートウェイの機能に関連して上述したものと同じ性質であるので、それらの利点については繰り返さない。
【0025】
上述の本発明の機能並びに他の機能は、以下の添付図面に関連する、例示的な実施形態の以下の説明を読むことにより、より明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】マルチメディアコンテンツ送信システムの使用を概略的に示す。
図2図1のマルチメディアコンテンツ送信システムのゲートウェイのハードウェアアーキテクチャを概略的に示す。
図3図1のマルチメディアコンテンツ送信システムのマルチメディアコンテンツサーバのハードウェアアーキテクチャを概略的に示す。
図4】ゲートウェイによって使用される第1のアルゴリズムを示す。
図5】ゲートウェイによって使用される第2のアルゴリズムを示す。
図6】マルチメディアコンテンツサーバによって使用されるアルゴリズムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
図1のマルチメディアコンテンツ送信システムは、少なくとも1つのゲートウェイ130及びサーバ140を備える。以下、このサーバは、「マルチメディアコンテンツサーバ」と呼称される。
【0028】
ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツを消費するための少なくとも1つの端末170、171、172を含む第1の通信ネットワーク120と第2の通信ネットワーク110とを接続するのに適しており、ゲートウェイ130は、第2の通信ネットワーク110経由でこれらのマルチメディアコンテンツをストリーム形式で受信することが意図されている。これらの端末は、接続されたTV(テレビ)機器、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC)、デジタルデコーダ(セットトップボックス)、その他とすることができる。
【0029】
ゲートウェイ130のハードウェアアーキテクチャの実施例を、図2に関して以下で説明する。
【0030】
第1の通信ネットワーク120は、例えば、規格IEEE 802.3(「搬送波感知多重アクセス/衝突検出方式(CSMA/CD)アクセス方法及び物理レイヤ規格(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection(CSMA/CD)Access Method and Physical Layer Specifications)」)によるイーサネットイーサネットタイプ、又は規格IEEE 802.11(「無線LAN媒体アクセス制御(MAC)及び物理レイヤ(PHY)規格(Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications)」)によるWi−Fiタイプの家庭内ネットワークである。第1の通信ネットワーク120を実装するために、他のネットワーク技術を使用することができる。
【0031】
第2の通信ネットワークは、例えば、インターネットサービス通信事業者(NSP又は「ネットワークサービスプロバイダ(Network Service Provider)」)によって管理されるインターネットアクセスネットワークである。第2の通信ネットワーク100は、例えば、マルチメディアコンテンツ供給ネットワーク(CDN又は「コンテンツ配信ネットワーク(Content Delivery Network)」)である。
【0032】
マルチメディアコンテンツサーバ140は、ゲートウェイ130経由で端末170、171、172にストリーム形式でマルチメディアコンテンツを供給するのに適している。マルチメディアコンテンツサーバ140のハードウェアアーキテクチャの実施例を、図3に関して以下に説明する。
【0033】
図1のマルチメディアコンテンツ送信システムは更に、接続リダイレクトルールベースを含む別のサーバ150を備えることができる。以下、この別のサーバを「ルールサーバ」と呼称することにする。ルールサーバ150は、接続リダイレクトルールをゲートウェイ130に供給するのに適している。これらの接続リダイレクトルールは、「プル(pull)」モードと一般的に呼称される動作モードでは、ゲートウェイ130によって要求することができる。これらの接続リダイレクトルールは、「プッシュ(push)」モードと一般的に呼称される動作モードでは、ゲートウェイ130からのいずれかの要求がなくとも、ルールサーバ150によってゲートウェイに送信することができる。
【0034】
接続リダイレクトルールは、事前に固定する又は自動的に定めることができる。接続リダイレクトルールは、ゲートウェイ130などのゲートウェイ及び/又はマルチメディアコンテンツサーバ140によって取得された経験を用いて自動的に定めることができる。例えば、ゲートウェイ130は、所与のURL(「統一資源位置識別子(Uniform Resource Locator)」)を介して、電子透かしデータ、又はフィンガープリント、又はシグネチャデータを含むコンテンツをダウンロードしており、これにより、これらの電子透かし、フィンガープリント、又はシグネチャデータによって識別されるコンテンツ、及びそのURLを関連付ける新規のルールを作成できることを示すことができる。
【0035】
接続リダイレクトルールの実施例を、図4及び5に関して以下に示す。他の接続リダイレクトルールを適用することができる。例えば、マルチキャスト接続へのリダイレクトは、読み取りを要求されたファイル拡張子により、コンテンツの所有者とマルチメディアコンテンツ送信システムの使用者との間の合意に従い所定のマルチメディアコンテンツサーバ上で入手可能と識別されたマルチメディアコンテンツの所定のリストにより、適用することができる。
【0036】
図1は更に、以下、「元のマルチメディアコンテンツサーバ(original multimedia content servers)」と呼称されるサーバ180及びサーバ160を示している。元のマルチメディアコンテンツサーバ180は、第2の通信ネットワーク100内に位置する。元のマルチメディアコンテンツサーバ160は、第3の通信ネットワーク110内に位置している。第2の通信ネットワーク100と第3の通信ネットワーク110との間のデータ交換は、これらの2つの通信ネットワークを接続する別のゲートウェイを介して行うことができる。第2の通信ネットワーク100と第3の通信ネットワーク110との間のデータ交換は更に、状況に応じてインターネット基幹回線又はコアネットワークと呼称される場合がある連携通信ネットワークを経由して行うことができる。元のマルチメディアコンテンツサーバ160及び180により、マルチメディアコンテンツサーバ140は、図6に関して以下で説明するように、端末170、171、172に送信されるマルチメディアコンテンツを回収することができる。
【0037】
図2は、ゲートウェイ130のハードウェアアーキテクチャの実施例を概略的に示している。ここでゲートウェイ130は、通信バス206によって接続された、プロセッサ又はCPU(中央処理ユニット(Central Processing Unit))200と、ランダムアクセスメモリ(RAM)201と、読み取り専用メモリ(ROM)202と、第1の通信ネットワーク120との通信のための第1インタフェース204と、第2の通信ネットワーク100との通信用の第2インタフェース205と、ハードディスクドライブ(HDD)などの記憶ユニット又はSDカード(セキュア・デジタル・カード(Secure Digital Card))リーダなどの記憶媒体リーダ203と、を備える。
【0038】
プロセッサ200は、ROM202から、外部メモリ(図示せず)から、SDカードなどの記憶媒体から、又は通信ネットワークから、RAM201にロードされた命令を実行することができる。ゲートウェイ130の電源を入れると、プロセッサ200は、RAM201から命令を読み取りこの命令を実行することができる。この命令は、図4及び図5に関して以下で説明するアルゴリズムのすべて又は一部分のプロセッサ200による使用をもたらすコンピュータプログラムを構成する。
【0039】
図4及び図5に関して以下で説明するアルゴリズムのすべて又は一部分は、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)又はマイクロコントローラなどのプログラム可能マシンによる一連の命令の実行によってソフトウェア形式で実装すること、或いはFPGA(フィールドプログラム可能ゲートアレイ(Field−Programmable Gate Array))又はASIC(特定用途向け集積回路(Application−Specific Integrated Circuit))などの専用マシン又は構成要素によってハードウェア形式で実装することができる。
【0040】
図3は、マルチメディアコンテンツサーバ140のハードウェアアーキテクチャの実施例を概略的に示している。ここでマルチメディアコンテンツサーバ140は、通信バス306によって接続された、プロセッサ又はCPU300と、RAM301と、ROM302と、第2の通信ネットワーク100との通信用のインタフェース304と、ハードディスクHDD又は記憶媒体リーダなどの記憶ユニット303と、を備える。
【0041】
プロセッサ300は、ROM302から、外部メモリ(図示せず)から、ハードディスクなどの記憶媒体から、又は通信ネットワークから、RAM301にロードされる命令を実行することができる。マルチメディアコンテンツサーバ140の電源を入れると、プロセッサ300は、RAM301から命令を読み取りこの命令を実行することができる。この命令は、図6に関して以下で説明するアルゴリズムのすべて又は一部分の、プロセッサ300による使用をもたらすコンピュータプログラムを構成する。
【0042】
図6に関して以下で説明するアルゴリズムのすべて又は一部分は、DSP又はマイクロコントローラなどのプログラム可能マシンによる一連の命令の実行によってソフトウェア形式で実装すること、或いはFPGA又はASICなどの専用マシン又は構成要素によってハードウェア形式で実装することができる。
【0043】
図4は、ゲートウェイ130によって使用される第1のアルゴリズムを示している。
【0044】
段階401において、ゲートウェイ130は、端末170、171、又は172からの要求を受信する。この要求が端末170から受信される場合を考慮する。この要求は、マルチメディアコンテンツサーバとのユニキャスト接続を確立するための要求である。
【0045】
本発明の背景として、様々な通信プロトコル及びより具体的には接続確立プロトコルを使用することができる。優先的に、図1に示すデバイスは、例えば、規範文書RFC 791で規定されたIPプロトコル(インターネットプロトコル(Internet Protocol))バージョン4(IPv4)、又は規範文書RFC 2460で規定されたIPプロトコルバージョン6(IPv6)を使用することができる。この優先的状況において、マルチメディアコンテンツのストリームは、規範文書RFC 768で規定されたユーザデータグラムプロトコル(User Datagram Protocol)(UDO)データグラムの形式で送信することができる。別の実施形態によれば、マルチメディアコンテンツのストリームは、規範文書RFC 793で規定されたTCP(伝送制御プロトコル(Transmission Control Protocol))セグメントの形式で送信することができる。
【0046】
例えば、段階401で受信した要求は、端末170が、マルチメディアコンテンツの送信用のユニキャスト接続の確立を要求することを示しており、そのURLは、規範文書RFC 2616で規定されたHTTP(ハイパーテキスト転送プロトコル(HyperText Transfer Protocol))プロトコルのバージョン1.1mにより、http://172.2.2.33/monContenuVideoである。例えば、RTSP(リアルタイム・ストリーミング・プロトコル(Real Time Streaming Protocol))プロトコルなどの他の接続プロトコルを使用することができる。
【0047】
段階401で受信した要求は、マルチメディアコンテンツサーバ140又は元のマルチメディアコンテンツサーバ180などの、第2の通信ネットワーク100内に存在するマルチメディアコンテンツサーバに、或いは元のマルチメディアコンテンツサーバ160などの、第3の通信ネットワーク110内に存在するマルチメディアコンテンツサーバに送信することができる。
【0048】
次の段階402において、ゲートウェイ130は、使用するプロトコルにより、受信した要求の解析に移る。この解析中、ゲートウェイ130は、受信した要求にフィルタを適用して、ユニキャスト接続の使用中に交換された、端末170によって要求されたマルチメディアコンテンツを識別するのに役立つ情報の復旧を試みる。前記の実施例では、ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツを識別するURLを識別しようとする。
【0049】
段階401及び402を実施するために、ゲートウェイ130は、サーバから端末170にゲートウェイ130経由でマルチメディアコンテンツを送信するためのユニキャスト接続の使用を検出する段階400を実行する。
【0050】
次の段階403において、ゲートウェイ130は、段階402の間に復旧された情報による接続リダイレクトルールを探し求める。各ルールは、段階402で適用されたフィルタにより、例えば、マルチメディアコンテンツサーバ140のような、第2の通信ネットワーク100内の所定のマルチメディアコンテンツサーバへの接続リダイレクト動作を規定する。
【0051】
次の段階404において、ゲートウェイ130は、段階402で復旧された情報に対応するルールが発見されたかどうかを判定する。発見された場合、段階406が実行され、それ以外の場合は、段階405が実行され、その間に、ゲートウェイ130はユニキャスト接続の継続を可能にする。言い換えれば、ゲートウェイ130は、第2の通信ネットワーク100経由で関係するマルチメディアコンテンツサーバに要求を送信して、当該マルチメディアコンテンツサーバと端末170との間のユニキャスト接続を確立できるようにする。次に、図5に関して以下で説明するアルゴリズムを、適用することができる。
【0052】
段階406において、ゲートウェイ130は、発見されたルールにより所定のサーバから到来するマルチメディアコンテンツを、マルチキャスト接続によるストリーム形式で受信するためのマルチキャスト接続要求を送信する。
【0053】
例えば、このような要求は、IGMP(インターネットグループ管理プロトコル(Internet Group Management Protocol))に従って、又は規範文書RFC 4604で規定されるようなマルチキャストリスナ発見(Multicast Listener Discovery)プロトコルに従って構築することができる。言い換えれば、ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツを受信するために、ゲートウェイ130用のマルチキャスト接続を確立する。
【0054】
ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツサーバ140に要求を送信することができ、この要求は、マルチキャスト接続を使用してマルチメディアコンテンツを送信するために、関係するマルチメディアコンテンツの識別子を含む。この要求は更に、当該マルチメディアコンテンツを入手できる元のマルチメディアコンテンツサーバの識別データを含むことができる。例えば、この要求は、段階401で受信した要求内に含まれていたURLを含むことができる。
【0055】
次の段階407において、ゲートウェイ130は、段階406で確立されたマルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信する。
【0056】
次の段階408において、ゲートウェイ130は、段階407でマルチキャスト接続により受信したストリームを変更して、段階401で端末170によって要求されたユニキャスト接続によるストリームを生成する。
【0057】
ゲートウェイ130は、マルチキャストストリームに加入し、対応するマルチメディアデータを受信し、このデータを保存し、このデータを、HTTPプロトコルに従って要求に応じて端末170に配信することができる。
【0058】
次の段階409において、ゲートウェイ130は、ユニキャスト接続により生成されたストリーム形式で、端末170にマルチメディアコンテンツを送信する。
【0059】
図5は、ゲートウェイ130によって使用される第2のアルゴリズムを示している。このアルゴリズムは、図4に関して説明したアルゴリズムの代わりに又はそれに加えて使用することができる。
【0060】
段階501において、ゲートウェイ130は、端末170、171、又は172からの要求を受信する。この要求が端末170から受信される場合を考慮する。この要求は、マルチメディアコンテンツサーバとのユニキャスト接続を確立するための要求である。
【0061】
次の段階502において、ゲートウェイ130は、関係するマルチメディアコンテンツサーバに第2の通信ネットワーク100経由で要求を送信して、ゲートウェイ130がマルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信し始めるまでに、ユニキャスト接続が、当該マルチメディアコンテンツサーバと端末170との間で確立されることを可能にする。
【0062】
次の段階503において、ゲートウェイ130は、マルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信し始める。ストリームの、したがってコンテンツの送信は、端末170までは行われず、ゲートウェイ130によって中断される。
【0063】
次の段階504において、ゲートウェイ130は、受信したストリーム、及び優先的にはマルチメディアコンテンツを解析する。この解析中、ゲートウェイ130は、受信したストリームにフィルタを適用して、ユニキャスト接続の使用中に交換され、端末170によって要求されたマルチメディアコンテンツを識別するのに役立つ、情報の復旧を試みる。ゲートウェイ130は、ユニキャスト接続により受信したストリームからフィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータを取得する。フィンガープリントデータは、受信したストリーム内に含まれる、又は受信したストリームからゲートウェイ130によって決定される。シグネチャデータは、受信したストリームのデータにハッシュ関数を適用することによって、受信したストリームからゲートウェイ130によって決定される。電子透かしデータは、マルチメディアコンテンツ内に含まれ、ゲートウェイ130によって復旧される。
【0064】
優先的な実施形態において、ゲートウェイ130は、段階501で端末170から受信した要求内に含まれるURLに関連して、段階503で取得したフィンガープリント、シグネチャ、及び電子透かしデータをサーバ150に提供することによって、サーバ150の接続リダイレクトルールベースを強化することができる。
【0065】
段階501から504を実施することによって、ゲートウェイ130は、サーバから端末170にゲートウェイ130経由でマルチメディアコンテンツを送信するためのユニキャスト接続の使用を検出する段階500を実行する。
【0066】
次の段階505において、ゲートウェイ130は、段階504の間に復旧された情報による接続リダイレクトルールを探し求める。各ルールは、段階504で適用されたフィルタにより、例えば、マルチメディアコンテンツサーバ140のような、第2の通信ネットワーク100内の所定のマルチメディアコンテンツサーバへの接続リダイレクト動作を規定する。
【0067】
次の段階506において、ゲートウェイ130は、段階504で復旧された情報に対応するルールが発見されたかどうかを判断する。発見された場合、段階508が実行され、それ以外の場合は、段階507が実行され、その間に、ゲートウェイ130は、ユニキャスト接続の継続を可能にする。言い換えれば、ゲートウェイ130は、ユニキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを端末170にリレーする。
【0068】
段階508において、ゲートウェイ130は、発見されたルールにより所定のサーバから到来するマルチメディアコンテンツを、マルチキャスト接続によるストリーム形式で受信するためのマルチキャスト接続要求を送信する。言い換えれば、ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツを受信するために、ゲートウェイ130へのマルチキャスト接続を確立する。
【0069】
ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツサーバ140に要求を送信することができ、この要求は、マルチメディアコンテンツの送信にマルチキャスト接続を使用するための、関係するマルチメディアコンテンツの識別子を含む。この要求は更に、当該マルチメディアコンテンツを入手できる元のマルチメディアコンテンツサーバの識別データを含むことができる。例えば、要求は、フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータ、及び段階501で受信した要求内に含まれていたURLを含むことができる。
【0070】
次の段階509において、ゲートウェイ130は、段階508で確立されたマルチキャスト接続によるストリーム形式でマルチメディアコンテンツを受信する。
【0071】
次の段階510において、ゲートウェイ130は、段階509でマルチキャスト接続により受信したストリームを変更して、段階501で端末170によって要求されたユニキャスト接続によるストリームを生成する。
【0072】
次の段階511において、ゲートウェイ130は、ユニキャスト接続により生成されたストリーム形式で、端末170にマルチメディアコンテンツを送信する。
【0073】
このようにして、図4に関して説明したアルゴリズム又は図5に関して説明したアルゴリズムの使用に関係なく、ゲートウェイ130は、通信ネットワーク100のリソース消費量を低減する。例えば、ユーザが、元のコンテンツサーバ160又は180によるマルチメディアコンテンツの生放送を視聴するために端末170を起動する場合、ゲートウェイ130は、この同じコンテンツのコンテンツサーバ140によるマルチキャスト放送に加入することができる。このようなコンテンツの生放送は、例えば、テレビのチャンネル放送である。この動作は更に、端末170のユーザには透過的であるように行われる。
【0074】
特定の実施形態において、ゲートウェイ130は、企業Apple(登録商標)によって開発されたHLS(HTTP live Streaming)、又はMicrosoftによって開発された「Smooth Streaming」、又はISO/IEC規範文書DIS23009−7.2に記載されたDASH(Dynamic Adaptive Streaming over HTTP)などの、アダプティブストリーミングフォーマットにより入手可能な、マルチメディアコンテンツ用の接続リダイレクト又はルールに関するリソースを有することができる。したがって、ゲートウェイ130は、マルチメディアコンテンツ送信のマルチキャスト接続へのリダイレクトの他に、マニフェスト内に登録された少なくとも1つのビットレートを削除するために、マルチメディアコンテンツを入手できるビットレートを記述するマニフェストを傍受し、それを変更することができる。削除されるビットレートは、優先的には、マニフェスト内に登録されたビットレートの中で最も高いものである。したがって、端末170は、このビットレートでの送信を要求することができず、通信ネットワーク100のリソース消費量が低減される。
【0075】
図6は、マルチメディアコンテンツサーバ140によって使用されるアルゴリズムを示している。
【0076】
段階601において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、ゲートウェイ130などのゲートウェイから到来しマルチメディアコンテンツを送信するためのマルチキャスト接続要求を受信する。この要求は、段階406又は段階508の間にゲートウェイ130によって送信された要求に対応する。
【0077】
次の段階602において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、この要求が関連するマルチメディアコンテンツを識別する。この要求は、このような識別を可能にする情報を含む。例えば、この要求は、マルチメディアコンテンツを識別するためのURL、フィンガープリント、シグネチャ、又は電子透かしデータを含む。
【0078】
次の段階603において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、識別されたマルチメディアコンテンツがローカルに保存されているかどうかを判定する。保存されている場合、段階606が実行され、それ以外の場合は、段階604が実行され、その間に、マルチメディアコンテンツサーバ140は、マルチメディアコンテンツを入手できる元のマルチメディアコンテンツサーバを識別する。例えば、この識別情報は、段階601で受信した要求で送信されたURL内に含まれる。
【0079】
次の段階605において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、段階605で識別された元のマルチメディアコンテンツサーバからコンテンツを回収する。したがって、マルチメディアコンテンツは、マルチメディアコンテンツサーバ140によってマルチキャストモードで入手可能にすることができ、元のマルチメディアコンテンツサーバは、このマルチメディアコンテンツをユニキャスト接続経由のみで放送することを意図することができる。次に、段階606が実行される。
【0080】
段階606において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、段階601で受信した要求に応答して、マルチキャストストリームを生成する。
【0081】
次の段階607において、マルチメディアコンテンツサーバ140は、関係するゲートウェイとのマルチキャスト接続を確立して、マルチキャスト接続により生成されたストリーム形式で、このゲートウェイにマルチメディアコンテンツを送信する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6