【課題を解決するための手段】
【0009】
したがって、第1の態様では、本発明は、光源と、光変換層とを備える照明ユニットであって、光源が、光源光を提供するように構成され、発光ダイオード(LED)を備え、光変換層が、粒子状ルミネセンス材料を含有するケイ酸アルカリマトリックス(「マトリックス」)、特に(固体)水ガラスを備え、光変換層が、光源光の少なくとも一部をルミネセンス材料光に変換するように構成される照明ユニットを提供する。用語「マトリックス」は、ケイ酸アルカリマトリックスの量が少ないことがあるにせよ、ルミネセンス材料粒子がマトリックスによって取り囲まれる、即ち粒子がマトリックス内に埋め込まれることを表すことがある。また、用語「マトリックス」は、マトリックスが実質的に連続な相であり得ることを表すこともある。
【0010】
上記のように、そのような照明ユニットは、光変換層が安定であることがあり、熱エネルギーがより良く伝導されて除去されることがあり、したがって光変換がより効率的であり得ることから、利益を得ることができる。更に、層の塗布は、比較的単純であることがある。
【0011】
用語「光源」は、原則的には、当技術分野で知られている任意の光源に関することがある。好ましくは、光源は、動作中に、少なくとも200〜490nmの範囲から選択される波長での光を放出する光源であり、特に、動作中に、少なくとも400〜490nmの範囲から選択される波長での光を放出する光源である。この光は、一部は、ルミネセンス材料によって変換されることがある(下記参照)。特定の実施形態では、光源は、固体LED光源(LED又はレーザダイオードなど)を備える。また、用語「光源」は、2〜20個の(固体)LED光源など、複数の光源に関することもある。したがって、特定の実施形態では、光源は、発光ダイオードを備える。特に、光源は、(動作中に)青色光を発生するように構成される。したがって、青色光の少なくとも一部は、光変換層によって、例えば、黄色、黄色と赤色、又は緑色と赤色などに変換されることがある。
【0012】
光変換層は、光源光の少なくとも一部をルミネセンス材料光に変換するように構成される。光変換層は、透過構成で構成され得て、光源光が光変換層の一方の面に衝突し、ルミネセンス材料光及び任意選択的に光源光が光変換層の反対の面から逃げる(これは、光変換層の上記一方の面からも逃げるルミネセンス材料、及び/又は光変換層の上記一方の面で(一方の面から)反射/散乱される光源光を除外しない)。また、光変換層は、反射構成でも構成され得て、光源光が光変換層の一方の面に衝突し、ルミネセンス材料光のみが、層の同じ面から逃げることができる(これは、光変換層の上記一方の面で(一方の面から)反射/散乱される光源光も除外しない)。前者の構成は、例えば、光変換層がLEDダイ上又は出射窓上に塗布されるときに使用され得る。後者の構成は、例えば、例えば反射層の代わりに、又は反射層の上で、光キャビティの壁又は他の部分の上に適用され得る。((同じ)照明ユニットに)両方の構成が適用されることもあることに留意されたい。
【0013】
一実施形態では、光変換層は多層でよく、例えば、第1の層が、赤色光を発生するように構成されたルミネセンス材料を備え、第2の層が、緑色及び/又は黄色光を発生するように構成されたルミネセンス材料を備える。代替として又は追加として、光変換層は、(保護)コーティングを備えることがあり(下記も参照のこと)、コーティングは、一実施形態では、ケイ酸アルカリ(固体水ガラスなど)を含むこともあるが、ルミネセンス材料を有さず、また、任意選択的に異なる組成物を有する。
【0014】
上記のように、光変換層は、LEDのダイの上に塗布されることがあるが、例えば出射窓の上に塗布されることもある。したがって、一実施形態では、光変換層は、光源から離して、例えばそのような出射窓の上に構成されることがある。
【0015】
上記のことから明らかになり得るように、照明ユニットは、様々な方法で構成されることがある。例えば、光変換層は、ダイ上でよく、及び/又は離れていてもよく、及び/又は(透過性)ドーム内に拡散されていてよく、ドーム上でもよい;光変換層は、透過様式又は反射様式で使用されることがある(両方の構成が同じ照明ユニット内で適用されることもある);光変換層は、コーティングされてもよい。したがって、照明ユニットは、更に、光変換層の下流に構成された透過性光学素子を備えることがあり、透過性光学素子は、(例えば)ドーム、コーティング、及び支持体からなる群から選択されることがある。
【0016】
エポキシドームなどのドームが当技術分野でよく知られており、LEDダイからの光抽出を支援するために使用され得る。一実施形態では、ドームは光変換層であり、即ち、ルミネセンス材料がドーム内に分散される。更に別の実施形態では、ルミネセンス材料は、本明細書で述べられるように、光変換層としてLEDダイの上に提供され、ドームは、光変換層を有するダイの上に配置される。光変換層上でコーティングを使用するとき、コーティングは、例えば、酸化ケイ素及び窒化ケイ素の1つ又は複数を含むことがある。代替として又は追加として、コーティングは、シリコーンコーティングを含むことがあるが、他の(光学)コーティングが適用されることもある。
【0017】
用語「上流」及び「下流」は、光発生手段(本明細書では特に第1の光源)からの光の伝播に対する要素又は機能の配置に関し、ここで、光発生手段からの光のビーム内の第1の位置に対して、光発生手段により近い光のビーム内の第2の位置が「上流」であり、光発生手段からより遠い光のビーム内の第3の位置が「下流」である。
【0018】
特に、ケイ酸アルカリは、SiO
2*M
2O(「水ガラス」)を含むことがあり、Mが、Li、Na、及びKからなる群から選択される種、特に少なくともNaを含み、SiO
2とM
2Oとのモル比が、一実施形態では、2:1〜4:1の範囲内である(下記も参照のこと)。
【0019】
様々なタイプの水ガラスケイ酸アルカリは、それらのSiO
2:M
2O比によって特徴付けられ、これは特に、2:1〜4:1(即ち1モルのM
2Oに対して2〜4モルのSiO
2)の間、特に2:1〜3.75:1の間で変わることがある。したがって、一実施形態では、二酸化ケイ素と酸化アルカリとのモル比によって定義されるシリコンとアルカリ金属とのモル重量比は、2〜4の範囲内、特に2:1〜3.75の間、特に2.5〜3.75の間、特に2.7〜3.5の間、例えば特に2.8〜3.22の間である。約3(±0.2)の比が、良好なコーティング結果を提供するように思われる(下記も更に参照のこと)。
【0020】
特定の実施形態では、ケイ酸アルカリマトリックスが、M
2SiO
3を含み、Mが、Li、Na、及びKからなる群から選択される種を含む。一実施形態では、同じマトリックス内に、2つ以上のアルカリイオン、例えば、(Li,Na)
2SiO
3が存在する。例えば、Mの70モル%がナトリウムであり、Mの30モル%がリチウムである。M
2SiO
3に加えて、ケイ酸アルカリマトリックスは、M
2O及びSiO
2の1つ又は複数を含むこともある。特に、Mは、少なくともNa(ナトリウム)を含む。特定の実施形態では、ケイ酸アルカリマトリックスは、Na
2SiO
3を含む。Na
2SiO
3は、しばしば、ナトリウム水ガラスとして示される。炭酸ナトリウムと二酸化ケイ素は、溶融時に反応して、ケイ酸ナトリウムと二酸化炭素を発生する。即ち、Na
2CO
3+SiO
2→Na
2SiO
3+CO
2。無水ケイ酸ナトリウムは、頂点共有{SiO
4}四面体から構成される鎖状ポリマーアニオンを含有する。これはまた、カリウム及びリチウム変形形態にも当て嵌まることがある。(M
2SiO
3)水ガラスのカリウム及びリチウム変形形態は、それぞれカリウム水ガラス及びリチウム水ガラスとして示される。
【0021】
ケイ酸アルカリマトリックスは、ルミネセンス材料に加えて、任意選択的に他の材料も含み、例えば、反射材料、有機材料、例えばグリセロール(例えば、層形成を改良するため)、強化繊維(特にガラス繊維)などの1つ又は複数を含む。強化繊維(例えばガラス繊維)など他の材料を添加するとき、(そのような添加される材料)の屈折率は、好ましくは、ケイ酸アルカリマトリックス又は水ガラスの屈折率に近い。特に、そのような添加物の屈折率は、ケイ酸アルカリマトリックスの屈折率の±0.20の範囲内、例えば±0.10の範囲内、特に±0.05の範囲内でよい。更に、ケイ酸アルカリマトリックスは、(結晶)水を含有することがある。一般に、水の重量パーセントは、光変換層の総重量に対して約15wt%未満、特に約10wt%未満、特に約5wt%未満である。
【0022】
光変換層は、粒子状ルミネセンス材料を含む。ルミネセンス材料の粒子は、ケイ酸アルカリマトリックス内に(少なくとも一部)埋め込まれる。したがって、マトリックスは、連続相とみなされ得る。相対量に応じて、ケイ酸アルカリは、滑らかで光沢のある外観を有する実質的に平坦な一体層、又は粗いことがある層を形成することがある。特に、光変換層は、光変換層の総重量に対して少なくとも2wt%、特に少なくとも10wt%、特に少なくとも20wt%のケイ酸アルカリ(又は水ガラス)を含む。一実施形態では、光変換層内のケイ酸アルカリとルミネセンス材料との重量比は、50:1〜1:50、例えば20:1〜1:20、特に10:1〜1:10、例えば5:1〜1:5、例えば1:1〜1:3の範囲内である。用語「ルミネセンス材料」は、複数の異なるルミネセンス材料を表すこともあることに留意されたい(下記も参照のこと)。ケイ酸アルカリとルミネセンス材料との総量(即ち合計の量)は、一般に、光変換層の総重量に対して少なくとも50wt%、特に少なくとも60wt%、特に少なくとも70wt%である。特に、ケイ酸アルカリとルミネセンス材料との総量は、光変換層の総重量に対して少なくとも80wt%、特に少なくとも90wt%、例えば少なくとも95wt%でよい。
【0023】
ルミネセンス材料は、基本的には、光源光の少なくとも一部を吸収するのに適しており、吸収された光源光の少なくとも一部を(特に可視域での)ルミネセンスに変換することができる任意のルミネセンス材料でよい。特に、ルミネセンス材料は、(光源光が青色光成分を含むと仮定して)光源光の青色部分の少なくとも一部を吸収するように構成される。
【0024】
一実施形態では、粒子状ルミネセンス材料が、
3価セリウムを含有するガーネット、2価ユーロピウムを含有する窒化物、3価セリウムを含有する酸窒化物、及び2価ユーロピウムを含有する酸窒化物からなる群から選択される1つ又は複数のルミネセンス材料を含む。特に、それらのルミネセンス材料は、青色で励起可能であることがある。このようにして、望まれる場合には、青色光源光と、そのようなルミネセンス材料の1つ又は複数とに基づいて、任意選択的に1つ又は複数の更なるルミネセンス材料と組み合わせて、白色光が発生されることがある。したがって、一実施形態では、光源は、青色光源光を発生するように構成され、光源と、光変換層とが、白色照明ユニット光を提供するように構成される。したがって、一実施形態では、光源光は青色であり、ルミネセンス材料光は、黄色、黄色と赤色、又は緑色と赤色など1つ又は複数の補色を含む。
【0025】
(そのような)(無機)ルミネセンス材料の例は、例えば、2.1又は3.3のYAG:Ceのモル比でのセリウム(Ce)ドープイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、又は(例えば同様のモル比での)セリウムドープルテチウムアルミニウムガーネット(LuAG)を含む。適切な無機ルミネセンス材料の特定の例は、例えば、Y
3Al
5O
12:Ce
3+、Y
2LuAl
5O
12:Ce
3+、YGdTbAl
5O
12:Ce
3+、Y
2.5Lu
0.5Al
5O
12:Ce
3+、Lu
3Al
5O
12:Ce
3+、(Sr,Ba,Ca)
2SiO
4:Eu
2+、(Sr,Ca,Ba)Si
2O
2N2:Eu
2+、(Ca,Sr,Ba)Ga
2S
4:Eu
2+、(Ca,Sr,Ba)
2Si
5N
8:Eu
2+などである。他の青色光励起可能ルミネセンス材料が適用されることもある。
【0026】
特定の実施形態では、ルミネセンス材料は、ルミネセンス量子ドットを含む。そのようなルミネセンス材料は、(当技術分野で知られているように、粒径に応じた)発光帯の同調可能性という利点を有することがある。更に、そのような系は、ルミネセンス飽和色を与えることがある。可視範囲内での発光を伴う最も良く知られている量子ドットは、硫化カドミウム(CdS)などのシェル及び(又は)硫化亜鉛(ZnS)シェルを有するセレン化カドミウム(CdSe)に基づく。カドミウムを含まない量子ドット、例えば、リン化インジウム(InP)、及び/又は硫化銅インジウム(CuInS
2)、及び/又は硫化銀インジウム(AgInS
2)も使用され得る。そのようなルミネセンス材料は、透明材料、例えば上記又は下記の透明材料の1つ又は複数の中に埋め込まれることがある。
【0027】
上記のように、用語「ルミネセンス材料」は、複数の異なるルミネセンス材料に関することもある。したがって、一実施形態では、ルミネセンス材料は、複数のルミネセンス材料を含む。ルミネセンス材料は、同じ励起波長での発光のスペクトル分布が異なるときに、異なる材料とみなされ得る。
【0028】
粒子状ルミネセンス材料は、例えば、0.5〜10μmの範囲内の粒径を有するルミネセンス材料粒子を含むことがあり、特に、(粒子状ルミネセンス材料の粒子の)50wt%以上、例えば少なくとも85wt%が、0.5〜10μmの範囲内の寸法を有する。当然、量子ドットは、より小さいことがある。
【0029】
本明細書における用語「白色光」は、当業者に知られている。白色光は、特に、約2000〜20000Kの間、特に2700〜20000Kの間の相関色温度(CCT:correlated color temperature)を有する光に関し、一般的な照明に関しては、特に約2700K〜6500Kの範囲内であり、背面照明目的では、特に約7000K〜20000Kの範囲内であり、特に、BBL(黒体軌跡:black body locus)から約15SDCM(等色標準偏差:standard deviation of color matching)内、特にBBLから約10SDCM内、特にBBLから約5SDCM内である。
【0030】
用語「紫色光」又は「紫色発光」は、特に、約380〜440nmの範囲内の波長を有する光に関する。用語「青色光」又は「青色発光」は、特に、約440〜490nmの範囲内の波長を有する光(幾らかの紫色相及びシアン色相を含む)に関する。用語「緑色光」又は「緑色発光」は、特に、約490〜540nmの範囲内の波長を有する光に関する。用語「黄色光」又は「黄色発光」は、特に、約540〜570nmの範囲内の波長を有する光に関する。用語「橙色光」又は「橙色発光」は、特に、約570〜600nmの範囲内の波長を有する光に関する。用語「赤色光」又は「赤色発光」は、特に、約600〜750nmの範囲内の波長を有する光に関する。用語「可視」、「可視光」、又は「可視発光」は、約380〜750nmの範囲内の波長を有する光を表す。
【0031】
更なる態様では、本発明は、基板に光変換層を提供するための方法であって、光変換層が、粒子を備えるルミネセンス材料(即ち、粒子状ルミネセンス材料)を含有するケイ酸アルカリマトリックスを備え、方法が、粒子状ルミネセンス材料と、ケイ酸アルカリマトリックス前駆体液体と、任意選択的に1つ又は複数の他の成分とを混合するステップと、任意選択的に1つ又は複数の更なるプロセス段階の後に、そのようにして得られた混合物を基板の表面に塗布するステップと、そのようにして形成された層を乾燥させて、光変換層を提供するステップとを含む方法を提供する。
【0032】
これは、比較的単純なプロセスであることがあり、一般に、上述のような光変換層を形成し得る、光変換層を提供するための現況技術のほとんどのプロセスよりも容易である。基板は、例えば、LED(特にLEDダイ)、透過性支持体(例えば、出射窓として意図される)、又はウェハ(特に、複数のLEDダイを備える)を備えることがある。ウェハは、後で、例えばレーザダイシングによってダイシングされることがある。ダイシング中に光変換層が実質的に無傷のままにされることがあるので、これもまた特有の利点である。任意選択的に、支持体は、例えばガラス繊維ベースのものなど強化繊維の布地を備えることがある。代替として、コーティング前に水ガラス/蛍光体懸濁液中に短繊維が懸濁されることがある。
【0033】
ケイ酸アルカリマトリックス前駆体液体は、例えば、液体水ガラス又は液化された固体水ガラスでよい。水ガラス粉末は、水などの液体と混合されることがあり、そのようにして得られる液体(又は溶液)が、粒子状ルミネセンス材料及び任意選択的な他の成分と組み合わされる。ルミネセンス材料は、液体中の粒子状ルミネセンス材料の懸濁液を生じることがある。
【0034】
用語「マトリックス前駆体」は、基板上への塗布後及び乾燥後に粒子状ルミネセンス材料を(少なくとも一部)取り囲むマトリックスをもたらす構成材料を液体が提供するときに使用される。このようにして、固体ケイ酸アルカリマトリックスが形成される。
【0035】
特に、液体は、水ベースである。存在することがある他の成分は、例えば、エタノールやアセトンなどの有機低温沸騰溶媒であることがあるが、特に比が1を超えるとき、例えば2以上であるときには、他の粒子状材料、例えば反射器粒子や、ガラス繊維などの強化粒子であることもある。
【0036】
用語「任意選択的な1つ又は複数の更なるプロセス段階」は、例えば、加熱プロセス、(激しい)混合プロセス、及び1つ又は複数の更なる成分の混合などを含むことがある。
【0037】
上記のように、粒子状ルミネセンス材料は、一実施形態では、複数の異なるルミネセンス材料を含むことがある。これは、2つ(以上)のタイプの粒子を示唆することがあり、及び/又はそれぞれの粒子中に2つ(以上)のタイプのルミネセンス材料を含む粒子を示唆することもある。
【0038】
光変換層の特性は、更に、形成されるときに光変換層を取り巻く液体中又は雰囲気中の酸性成分の存在によって影響を及ぼされることがある。したがって、一実施形態では、プロセスは、更に、(i)酸性成分を混合物に添加するステップと、(ii)そのようにして形成された光変換層の上に酸性ガス又は酸性スプレーを案内するステップとの1つ又は複数を含む。これは、層の強度を改良し、耐湿性を高めることがある。
【0039】
層は、(液体)コーティングを提供するために、当技術分野で知られている方法によって表面に塗布されることがある。光変換層を提供するために、そのようにして形成された層を乾燥させるとき、プロセスは、加熱段階を含むことがある。特に、乾燥は、そのようにして形成された層を、照明ユニットが全出力で適用されるときに到達され得る温度まで加熱することを含む。一実施形態では、(LEDダイ又は透過性支持体などの基板への塗布後の)層は、200〜300℃の範囲内の温度まで加熱される。
【0040】
一実施形態では(上記も参照のこと)、粒子状ルミネセンス材料は、ルミネセンス材料粒子を含み、その50wt%以上が、0.5〜10μmの範囲内の寸法を有する。更に、一実施形態では、プロセスは、5〜200μm、例えば10〜100μm、例えば30〜70μmの範囲内の厚さを有する光変換層を提供するステップを含む。
【0041】
上記のように、照明ユニットでの光変換層としての粒子状ルミネセンス材料用のマトリックスとして、固体水ガラスが使用されることがある。
【0042】
「実質的に全ての発光」又は「実質的に〜からなる」などでの、本明細書における用語「実質的に」は、当業者によって理解されよう。用語「実質的に」は、「完全に」、「完璧に」、「全て」などを有する実施形態を含むこともある。したがって、幾つかの実施形態では、副詞「実質的に」は省かれることもある。適用可能である場合には、用語「実質的に」は、90%以上、例えば95%以上、特に99%以上、特に99.5%以上(100%も含む)に関することもある。用語「備える」は、用語「備える」が「からなる」を意味する実施形態も含む。
【0043】
更に、本明細書及び特許請求の範囲における用語「第1の」、「第2の」、「第3の」などは、同様の要素を区別するために使用され、必ずしも順序又は時系列を表すためには使用されない。そのように使用される用語は、適切な状況下では交換可能であり、本明細書で述べられる本発明の実施形態は、本明細書で説明又は例示される以外の順序での操作も可能であることが理解されるべきである。
【0044】
本明細書におけるデバイスは、とりわけ、動作中のものとして述べられる。当業者には明らかなように、本発明は、動作方法又は動作中のデバイスに限定されない。
【0045】
上述の実施形態は、本発明を限定せずに例示し、当業者が、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく多くの代替実施形態を設計することが可能であることに留意されるべきである。特許請求の範囲において、小括弧で括られた任意の参照符号は、特許請求の範囲を限定するものとは解釈されないものとする。動詞「備える」及びその活用形の使用は、特許請求の範囲に記載されるもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。要素の前の数量詞「1つの」は、複数のそのような要素の存在を除外しない。本発明は、幾つかの異なる要素を備えるハードウェアによって、及び適切にプログラムされたコンピュータによって実装されることがある。幾つかの手段を列挙する装置クレームにおいて、これらの手段の幾つかは、ハードウェアの同一の要素によって具現化されることがある。特定の手段が互いに異なる従属クレームに記載されていることだけでは、これらの手段の組合せを有利に使用することができないことを示さない。
【0046】
本発明は、更に、本説明で述べられる、及び/又は添付図面に示される特徴的な特徴の1つ又は複数を備えるデバイスに当て嵌まる。本発明は、更に、本説明で述べられる、及び/又は添付図面に示される特徴的な特徴の1つ又は複数を備える方法又はプロセスに関する。
【0047】
本特許に述べられる様々な態様は、追加の利点を提供するために組み合わされ得る。更に、特徴の幾つかは、1つ又は複数の分割出願のための基礎となり得る。
【0048】
次に、本発明の実施形態が、単に例として、添付の概略図面を参照して述べられる。対応する参照符号は、対応する部分を示す。