(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
i)全組成物の少なくとも10重量%の水と、ii)全組成物の少なくとも0.5重量%のアニオン界面活性剤と、iii)全組成物の0.02重量%〜5重量%の芳香剤と、iv)全組成物の少なくとも0.01重量%の乳化シリコーンコンディショニング剤と、v)全組成物の0.16〜0.35重量%の機械的にパルプ化され、水中で膨潤した柑橘類繊維であって、前記パルプ化柑橘類繊維がレモンまたはライム由来である柑橘類繊維を含む懸濁化剤と、さらに、全組成物の少なくとも0.05重量%のカチオン堆積ポリマーを含むシャンプー組成物。
i)全組成物の少なくとも10重量%の水と、ii)全組成物の少なくとも0.5重量%のアニオン界面活性剤と、iii)全組成物の0.02重量%〜5重量%の芳香剤と、iv)全組成物の少なくとも0.01重量%の乳化シリコーンコンディショニング剤と、v)全組成物の0.16〜0.35重量%の機械的にパルプ化され、水中で膨潤した柑橘類繊維であって、前記パルプ化柑橘類繊維がレモンまたはライム由来である柑橘類繊維を含む懸濁化剤と、さらに、全組成物の少なくとも0.05重量%のカチオン堆積ポリマーを含む組成物を毛髪に塗布するステップを含む、毛髪を処理する方法。
i)全組成物の少なくとも10重量%の水と、ii)全組成物の少なくとも0.5重量%のアニオン界面活性剤と、iii)全組成物の0.02重量%〜5重量%の芳香剤と、iv)全組成物の少なくとも0.01重量%の乳化シリコーンコンディショニング剤と、v)全組成物の0.16〜0.35重量%の機械的にパルプ化され、水中で膨潤した柑橘類繊維であって、前記パルプ化柑橘類繊維がレモンまたはライム由来である柑橘類繊維を含む懸濁化剤と、さらに、全組成物の少なくとも0.05重量%のカチオン堆積ポリマーを含む配合物を塗布することにより、シャンプー組成物から乳化シリコーンコンディショニング剤を堆積させる方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明による組成物は、毛髪を洗浄し、その後すすぐための組成物として配合される。
【0009】
本発明のシャンプー組成物は、化粧学的に許容される(cosmetically acceptable)、毛髪への局所塗布に適した1種または複数の洗浄界面活性剤を含む。さらなる界面活性剤が乳化剤として存在してもよい。
【0010】
適切な洗浄界面活性剤は、アニオン、両性および双性イオン界面活性剤、ならびにこれらの混合物から選択される。洗浄界面活性剤は、乳化剤と同じ界面活性剤であってもよいし、異なっていてもよい。
【0011】
アニオン界面活性剤
本発明の組成物はアニオン界面活性剤を含む。適切なアニオン洗浄界面活性剤の例には、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルカリールスルホネート、アルカノイルイセチオネート、アルキルスクシネート、アルキルスルホスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、N−アルキルサルコシネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、ならびにアルキルエーテルカルボン酸およびその塩、特にそのナトリウム、マグネシウム、アンモニウムならびにモノ−、ジ−およびトリエタノールアミン塩がある。アルキルおよびアシル基は、一般的に8〜18個、好ましくは10〜16個の炭素原子を含有し、不飽和であってもよい。アルキルエーテルサルフェート、アルキルエーテルスルホスクシネート、アルキルエーテルホスフェートならびにアルキルエーテルカルボン酸およびその塩は、1分子当たり1〜20個のエチレンオキシドまたはプロピレンオキシド単位を含有し得る。
【0012】
本発明の組成物に使用するための典型的なアニオン洗浄界面活性剤には、ナトリウムオレイルスクシネート、アンモニウムラウリルスルホスクシネート、ナトリウムラウリルサルフェート、ナトリウムラウリルエーテルサルフェート、ナトリウムラウリルエーテルスルホスクシネート、アンモニウムラウリルサルフェート、アンモニウムラウリルエーテルサルフェート、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネート、トリエタノールアミンドデシルベンゼンスルホネート、ナトリウムココイルイセチオネート、ナトリウムラウリルイセチオネート、ラウリルエーテルカルボン酸およびナトリウムN−ラウリルサルコシネートが含まれる。
【0013】
好ましいアニオン界面活性剤はアルキルサルフェートおよびアルキルエーテルサルフェートである。これらの材料は、それぞれ式R
2OSO
3MおよびR
1O(C
2H
4O)
xSO
3M(式中、R
2は8〜18個の炭素原子のアルキルまたはアルケニルであり、xは約1〜約10の値を有する整数であり、Mはアンモニウム、トリエタノールアミンなどのアルカノールアミン、ナトリウムおよびカリウムなどの一価金属、ならびにマグネシウムおよびカルシウムなどの多価金属カチオンなどのカチオンである。最も好ましくは、R
2は分枝鎖よりもむしろ直鎖の12〜14個の炭素原子を有する。
【0014】
好ましいアニオン洗浄界面活性剤は、ナトリウムラウリルサルフェートおよびナトリウムラウリルエーテルサルフェート(n)EO(nは1〜3である);より好ましくはナトリウムラウリルエーテルサルフェート(n)EO(nは1〜3である);最も好ましくはナトリウムラウリルエーテルサルフェート(n)EO(n=1)から選択される。
【0015】
好ましくは、アルキルエーテルサルフェートの濃度は、全組成物の0.5重量%〜25重量%、より好ましくは全組成物の3重量%〜18重量%、最も好ましくは6重量%〜15重量%である。
【0016】
本発明の組成物中のアニオン洗浄界面活性剤の総量は、一般的に0.5重量%〜45重量%、より好ましくは1.5重量%〜20重量%に及ぶ。
【0017】
非イオン界面活性剤
本発明の組成物は非イオン界面活性剤を含有し得る。最も好ましくは、非イオン界面活性剤は、0〜5重量%の範囲で存在する。
【0018】
本発明の組成物に含まれ得る非イオン界面活性剤には、アルキレンオキシド、通常はエチレンオキシドを有し、一般的に6〜30個のエチレンオキシド基を有する脂肪族(C
8〜C
18)一級または二級直鎖または分枝鎖アルコールまたはフェノールの縮合物が含まれる。アルキルエトキシレートが特に好ましい。最も好ましいのは式R−(OCH
2CH
2)
nOH(RはC12〜C15のアルキル鎖であり、nは5〜9である)を有するアルキルエトキシレートである。
【0019】
他の適切な非イオン界面活性剤にはモノ−またはジ−アルキルアルカノールアミドが含まれる。例としてはココモノ−もしくはジ−エタノールアミドおよびココモノ−イソプロパノールアミドが挙げられる。
【0020】
本発明の組成物に含まれ得るさらなる非イオン界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。典型的には、APGは、1個または複数のグリコシル基のブロックに結合した(架橋基を介してもよい)アルキル基を含むものである。好ましいAPGは、以下の式:RO−(G)
n(式中、Rは飽和であっても不飽和であってもよい分枝鎖または直鎖アルキル基であり、Gは糖類基である)により定義される。
【0021】
Rは約C
5〜約C
20の平均アルキル鎖長を表し得る。好ましくは、Rは約C
8〜約C
12の平均アルキル鎖長を表す。最も好ましくは、Rの値は約9.5〜約10.5の間にある。Gは、C
5またはC
6単糖残基から選択され、好ましくはグルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノースおよびこれらの誘導体を含む群から選択され得る。好ましくは、Gはグルコースである。
【0022】
重合度nは、約1〜約10またはそれ以上の値を有し得る。好ましくは、nの値は約1.1〜約2にある。最も好ましくは、nの値は約1.3〜約1.5にある。
【0023】
本発明に使用するのに適したアルキルポリグリコシドは商業的に入手可能であり、これには例えば、Seppic製のOramix NS10;Henkel製のPlantaren 1200およびPlantaren 2000として同定される材料が含まれる。
【0024】
本発明の組成物に含まれ得る他の糖由来非イオン界面活性剤には、例えば、国際公開第92/06154号パンフレットおよび米国特許第5194639号明細書に記載されているC
12〜C
18N−メチルグルカミド(N−methyl glucamide)などのC
10〜C
18N−アルキル(C
1〜C
6)ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、ならびにC
10〜C
18N−(3−メトキシプロピル)グルカミドなどのN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミドが含まれる。
【0025】
両性/双性イオン界面活性剤
両性または双性イオン界面活性剤は、全組成物の0.5重量%〜約8重量%、好ましくは1重量%〜4重量%に及ぶ量で含まれ得る。
【0026】
両性または双性イオン界面活性剤の例としては、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルタイン(sultaine))、アルキルグリシネート、アルキルカルボキシグリシネート、アルキルアンホアセテート(alkyl amphoacetate)、アルキルアンホプロピオネート(alkyl amphopropionate)、アルキルアンホグリシネート(alkylamphoglycinate)、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アシルタウレートおよびアシルグルタメートが挙げられ、アルキルおよびアシル基は8〜19個の炭素原子を有する。本発明のシャンプーに使用するための典型的な両性および双性イオン界面活性剤には、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインおよびナトリウムココアンホアセテートが含まれる。
【0027】
特に好ましい両性または双性イオン界面活性剤はコカミドプロピルベタインである。
【0028】
前記両性または双性イオン界面活性剤のいずれかの混合物も適したものとなり得る。好ましい混合物は、コカミドプロピルベタインと上記さらなる両性または双性イオン界面活性剤の混合物である。好ましいさらなる両性または双性イオン界面活性剤はナトリウムココアンホアセテートである。
【0029】
シリコーンコンディショニング剤
本発明の組成物は、コンディショニング性能を強化するためのシリコーンコンディショニング剤の乳化液滴を含有する。
【0030】
適切なシリコーンには、ポリジオルガノシロキサン、特にCTFA名称ジメチコンを有するポリジメチルシロキサンが含まれる。同様に本発明の組成物(特に、シャンプーおよびコンディショナー)に使用するのに適しているのは、CTFA名称ジメチコノールを有する、ヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサンである。同様に本発明の組成物に使用するのに適しているのは、例えば、国際公開第96/31188号パンフレットに記載されている、わずかな架橋度を有するシリコーンガムである。
【0031】
乳化シリコーン自体(エマルジョンでも最終的な毛髪コンディショニング組成物でもない)の粘度は、典型的には25℃で少なくとも10000cstであり、シリコーン自体の粘度は好ましくは少なくとも60000cst、最も好ましくは少なくとも500000cst、理想的には少なくとも1000000cstである。好ましくは、粘度は、配合しやすさのために10
9cstを超えない。
【0032】
本発明のシャンプー組成物に使用するための乳化シリコーンは、典型的には30ミクロン未満、好ましくは20ミクロン未満、より好ましくは10ミクロン未満、理想的には0.01〜1ミクロンの組成物中の平均シリコーン液滴径を有する。0.15ミクロン未満の平均シリコーン液滴径を有するシリコーンエマルジョンは、一般的にマイクロエマルジョンと呼ばれる。
【0033】
シリコーン粒径は、例えば、Malvern Instruments製の2600D Particle Sizerを使用して、レーザー光散乱技術によって測定され得る。
【0034】
適切な予備成形エマルジョンの例としては、Dow Corningから入手可能なXiameter MEM 1785およびマイクロエマルジョンDC2−1865が含まれる。これらはジメチコノールのエマルジョン/マイクロエマルジョンである。架橋シリコーンガムも、配合しやすさに有利な、予備乳化型(pre−emulsified form)で利用可能である。
【0035】
本発明のシャンプーおよびコンディショナーに含めるためのさらに好ましいクラスのシリコーンは、アミノ官能性シリコーンである。「アミノ官能性シリコーン」により、少なくとも1個の一級、二級もしくは三級アミン基、または四級アンモニウム基を含有するシリコーンが意味される。適切なアミノ官能性シリコーンの例としては、CTFA名称「アモジメチコン」を有するポリシロキサンが挙げられる。
【0036】
本発明に使用するのに適したアミノ官能性シリコーンの具体的な例には、アミノシリコーン油DC2−8220、DC2−8166およびDC2−8566(全てDow Corning製)がある。
【0037】
適切な四級シリコーンポリマーは、欧州特許第0530974号明細書に記載されている。好ましい四級シリコーンポリマーは、Goldschmidt製のK3474である。
【0038】
同様に適切なのは、非イオンおよび/またはカチオン界面活性剤を含むアミノ官能性シリコーン油のエマルジョンである。
【0039】
アミノ官能性シリコーンの予備成形エマルジョンはまた、Dow CorningおよびGeneral Electricなどのシリコーン油の供給業者からも入手可能である。具体的な例としては、DC939カチオンエマルジョンならびに非イオンエマルジョンDC2−7224、DC2−8467、DC2−8177およびDC2−8154(全てDow Corning製)が挙げられる。
【0040】
アミノおよび非アミノ官能性シリコーンの組み合わせも使用され得る。
【0041】
シリコーンの総量は、全組成物の0.01重量%〜10重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%であり、最も好ましくは0.5重量%〜3重量%が適切な濃度である。
【0042】
パルプ化柑橘類繊維懸濁化剤
本発明の組成物は、全組成物の0.15重量%、好ましくは0.2重量%の機械的にパルプ化され、水中で膨潤した柑橘類繊維を含む。より好ましくは、組成物は、全組成物の0.16〜0.35重量%のパルプ化柑橘類繊維を含む。
【0043】
柑橘類繊維は柑橘類果実由来であり、有利にはレモンおよび/またはライムの皮を含む。柑橘類果実皮は高せん断に供することによりパルプ化され、パルプ化材料はパルプ化柑橘類繊維と呼ばれる。このようなパルプ化繊維は、自身の重量の少なくとも15倍の水、好ましくは少なくとも20倍および最大30倍までさえ吸収および結合することができる。
【0044】
懸濁化剤は、水中での高強度混合のステップを含む機械的処理を受けたパルプ化柑橘類繊維であり、この材料は結果として自身の乾燥重量の少なくとも15倍の水、好ましくは自身の重量の少なくとも20倍を吸収して膨潤している。これは、果実処理廃棄物流から環境に優しいプロセスにより得られ得る。これにより、この懸濁化剤は従来の懸濁化剤よりも持続可能なものになる。さらに、この懸濁化剤はその分散を促進するために追加の化学物質を要さず、プロセス柔軟性を可能にするための構造化プリミックスとして製造され得る。
【0045】
柑橘類果実は、所望の吸水能力を有する材料を提供することができる大量の皮を有するので、繊維の供給源として好ましい。得られる機械パルプの天然pHが約3.5であり、これにより洗剤液中に分散される前にプリミックスのための有効な保存剤として低濃度のソルビン酸カリウムの使用が可能になるので、最も好ましい果実はレモンおよびライムである。
【0046】
好ましいプロセスでは、柑橘類繊維は、好ましくは保存剤と組み合わせたプリミックスを製造するために処理することにより機械的にパルプ化される。これは、乾燥粉状柑橘類繊維を自身の重量の少なくとも15倍の水に添加するステップと、これを極めて高せん断下で分散させて柑橘類繊維をさらに分解し、水和または膨潤プロセスを開始するステップとにより行われる。機械的に処理した柑橘類繊維は、それが完全に水和するように、膨潤するのに十分な時間水と接触したままにされる。これは数時間となり得る。本発明者らは、パルプ化柑橘類繊維が、完全に膨潤するまで界面活性剤から離れたままであることが有利であることを見出した。これにより、界面活性剤が水に関して柑橘類パルプ繊維と競合する可能性が回避される。総界面活性剤濃度が増加するにつれて、いっそう問題となることがある。このプリミックスパルプ膨潤プロセスは、組成物中の界面活性剤濃度が25重量%以上である場合に特に有利となるように思われる。極めて高せん断は、Silversonミキサーなどの高強度ミキサーにより、またはあまり好ましくないが高圧ホモジナイザーによって提供され得る。ホモジナイザーは柑橘類繊維による詰まりの問題に悩まされるおそれがあるのであまり好ましくない。
【0047】
プリミックス中のパルプ化柑橘類繊維の量は、好ましくは1〜5重量%である。より好ましくは2〜4重量%である。パルプ化柑橘類繊維を完全に水和するために過剰の水が存在することが有利であるので、使用する処理装置に応じて、3.3〜3.5重量%の実用上限が存在し得る。
【0048】
組成物が組成物の0.2重量%未満、より好ましくは0.1重量%未満、最も好ましくは0.05重量%未満のポリアクリル酸系懸濁化剤を含む場合が好ましい。
【0049】
カチオン堆積ポリマー
カチオンポリマーは、堆積性能を強化するための本発明のシャンプー組成物中の好ましい成分である。
【0050】
適切なカチオンポリマーは、カチオン性置換ホモポリマーであってもよいし、2種以上のモノマーから形成されていてもよい。ポリマーの重量平均(M
w)分子量は、一般的に100000〜2百万ダルトンの間にある。ポリマーは、四級アンモニウムなどのカチオン窒素含有基もしくはプロトン化アミノ基、またはこれらの混合物を有する。ポリマーの分子量が低すぎると、コンディショニング効果が乏しくなる。高すぎると、注がれた場合に組成物の糸引きをもたらす伸展性の高い粘度の問題が存在するおそれがある。
【0051】
カチオン窒素含有基は、一般的にカチオンポリマーの総モノマー単位の一部分上に置換基として存在する。したがって、ポリマーがホモポリマーでない場合、ポリマーはスペーサー非カチオンモノマー単位を含有することができる。このようなポリマーは、CTFA Cosmetic Ingredient Directory、第3版に記載されている。カチオンと非カチオンモノマー単位の比は、一般的には0.2〜3.0meq/gmである必要な範囲のカチオン電荷密度を有するポリマーを与えるよう選択される。ポリマーのカチオン電荷密度は、窒素定量法のための化学試験の下で米国薬局方に記載されているケルダール法により適切に決定される。
【0052】
適切なカチオンポリマーには、例えば、カチオンアミンまたは四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、(メタ)アクリルアミド、アルキルおよびジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトンならびにビニルピロリドンなどの水溶性スペーサーモノマーのコポリマーが含まれる。アルキルおよびジアルキル置換モノマーは、好ましくはC1〜C7アルキル基、より好ましくはC1〜3アルキル基を有する。他の適切なスペーサーには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコールおよびエチレングリコールが含まれる。
【0053】
カチオンアミンは、組成物の特定の種およびpHに応じて、一級、二級または三級アミンであり得る。一般に、二級および三級アミン、特に三級が好ましい。
【0054】
アミン置換ビニルモノマーおよびアミンは、アミン型で重合され、次いで四級化によりアンモニウムに変換され得る。
【0055】
カチオンポリマーは、アミンおよび/または四級アンモニウム置換モノマーならびに/あるいは適合性スペーサーモノマーに由来するモノマー単位の混合物を含むことができる。
【0056】
適切なカチオンポリマーには、例えば、以下が含まれる:
例えば、それぞれポリクオタニウム6およびポリクオタニウム7と業界(CTFA)で呼ばれる、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモポリマーおよびアクリルアミドとジメチルジアリルアンモニウムクロリドのコポリマーを含むカチオンジアリル四級アンモニウム含有ポリマー;
3〜5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモ−およびコ−ポリマーのアミノ−アルキルエステルの鉱酸塩(米国特許第4009256号明細書に記載されている);
カチオンポリアクリルアミド(国際公開第95/22311号パンフレットに記載されている)。
【0057】
使用され得る他のカチオンポリマーには、カチオンセルロース誘導体、カチオンデンプン誘導体およびカチオングアーガム誘導体などのカチオン多糖ポリマーが含まれる。
【0058】
本発明の組成物に使用するのに適したカチオン多糖ポリマーは、式:A−O−[R−N
+(R
1)(R
2)(R
3)X
−](式中、Aはデンプンまたはセルロースアンヒドログルコース残基などのアンヒドログルコース残基である)のモノマーを含む。Rはアルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基、またはこれらの組み合わせである。R
1、R
2およびR
3は独立に、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキルまたはアルコキシアリール基を表し、各基は最大約18個までの炭素原子を含有する。各カチオン部分についての炭素原子の総数(すなわち、R
1、R
2およびR
3中の炭素原子の和)は好ましくは約20以下であり、Xはアニオン対イオンである。
【0059】
別の型のカチオンセルロースには、ポリクオタニウム24と業界(CFTA)で呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマー四級アンモニウム塩が含まれる。これらの材料は、例えば、商品名Polymer LM−200で、Amerchol Corporationから入手可能である。
【0060】
他の適切なカチオン多糖ポリマーには、四級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3962418号明細書に記載されている)およびエーテル化セルロースとデンプンのコポリマー(例えば、米国特許第3958581号明細書に記載されている)が含まれる。
【0061】
使用され得る特に適切な型のカチオン多糖ポリマーは、グアーヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(JAGUAR商標シリーズでRhodiaから商業的に入手可能)などのカチオングアーガム誘導体である。このような材料の例には、JAGUAR C13S、JAGUAR C14、JAGUAR C15、JAGUAR C17、JAGUAR C16 Jaguar CHTおよびJAGUAR C162がある。
【0062】
上記カチオンポリマーのいずれかの混合物も使用され得る。
【0063】
カチオンポリマーは、一般的に本発明のシャンプー組成物中に、組成物の総重量基準で0.01〜5%、好ましくは0.05〜1%、より好ましくは0.08〜0.5%のカチオンポリマー総重量で存在する。
【0064】
非シリコーン油性コンディショニング成分
本発明による組成物はまた、分散した、不揮発性の、水不溶性油性コンディショニング剤を含んでもよい。
【0065】
「不溶性」により、材料が25℃で0.1%(w/w)の濃度で水(蒸留または当量)に溶けないことが意味される。
【0066】
適切な油性または脂肪性材料は、炭化水素油、脂肪酸エステルおよびこれらの混合物から選択される。
【0067】
直鎖炭化水素油は、好ましくは約12〜約30個の炭素原子を含有する。同様に適しているのは、C
2〜C
6アルケニルモノマーなどのアルケニルモノマーの高分子炭化水素である。
【0068】
適切な炭化水素油の具体的な例としては、パラフィン油、鉱油、飽和および不飽和ドデカン、飽和および不飽和トリデカン、飽和および不飽和テトラデカン、飽和および不飽和ペンタデカン、飽和および不飽和ヘキサデカン、ならびにこれらの混合物が挙げられる。これらの化合物ならびにより長い鎖長の炭化水素の分枝鎖異性体も使用され得る。
【0069】
適切な脂肪酸エステルは、少なくとも10個の炭素原子を有することを特徴とし、脂肪酸もしくはアルコール由来のヒドロカルビル鎖を有するエステルが含まれ、モノカルボン酸エステルには、式R’COOR(R’およびRは独立に、アルキルまたはアルケニル基を表し、R’およびR中の炭素原子の和は少なくとも10個、好ましくは少なくとも20個である)のアルコールおよび/または酸のエステルが含まれる。カルボン酸のジ−およびトリアルキルならびにアルケニルエステルも使用され得る。
【0070】
特に好ましい脂肪酸エステルは、モノ−、ジ−およびトリグリセリド、より具体的にはグリセロールとC
1〜C
22カルボン酸などの長鎖カルボン酸のモノ−、ジ−およびトリ−エステルである。好ましい材料には、カカオ脂、パームステアリン、ヒマワリ油、ダイズ油およびヤシ油が含まれる。
【0071】
油性または脂肪性材料は、適切には0.05〜10重量%、好ましくは0.2〜5重量%、より好ましくは0.5〜3重量%の濃度で存在する。
【0072】
さらなる任意選択の成分
本発明の組成物はまた、毛髪ケアに適した補助剤を含有してもよい。一般的に、このような成分は、個々に全組成物の最大2重量%まで、好ましくは最大1重量%までの濃度で含まれる。
【0073】
適切な毛髪ケア補助剤には、芳香剤、繊維活性剤(fibre active)、抗フケ剤、アミノ酸、糖、保存剤、pH調整剤およびセラミドが含まれる。
【0074】
被覆雲母または不溶性抗フケ剤(ジンクピリチオンなどの不溶性亜鉛塩)などの微粒子は、本発明で使用するのに好ましい補助剤である。
【0075】
ここで本発明を以下の非限定的実施例によりさらに説明する。本発明の実施例を数字で示し、比較実施例を文字で示す。
【0076】
本発明による配合(実施例1):
シャンプー(重量%)
【表1】
【表2】
【0077】
本発明によらない配合(実施例A)
シャンプー(重量%)
【表3】
【0078】
本発明によらない配合(実施例B)
シャンプー(重量%)
【表4】
【0079】
製品外観の点で比較すると、実施例1(本発明による)および実施例B(本発明によらない)は共に実施例A(本発明によらない)より明らかに優れていることが分かる。
【0080】
毛髪上へのシリコーン堆積の点で比較すると、実施例1(本発明による)および実施例A(本発明によらない)は共に実施例B(本発明によらない)より明らかに優れていることが分かる。
【0081】
したがって、実施例1(本発明による)が製品外観特性と毛髪上へのシリコーン堆積の最良の組み合わせを提供することが分かる。